JPH05234276A - ディジタル信号再生装置 - Google Patents

ディジタル信号再生装置

Info

Publication number
JPH05234276A
JPH05234276A JP3351692A JP3351692A JPH05234276A JP H05234276 A JPH05234276 A JP H05234276A JP 3351692 A JP3351692 A JP 3351692A JP 3351692 A JP3351692 A JP 3351692A JP H05234276 A JPH05234276 A JP H05234276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
block
signal
blocks
address
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3351692A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Ito
雅博 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP3351692A priority Critical patent/JPH05234276A/ja
Publication of JPH05234276A publication Critical patent/JPH05234276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生ヘッドが記録トラック上を正確に走査し
ない場合のブロック単位のデ−タ検出率の低下を防止
し、高品質なデ−タ再生ができるようにする。 【構成】 記録トラックを複数回再生するようにし、こ
の再生毎に、mブロック単位に付加された訂正符号によ
り、シンドロ−ムチェック回路21がこのmブロックの
再生時の誤り状況を検出してコ−ド化する。1回目の再
生では、このmブロック単位のデータとともにこのシン
ドロームチェック結果をメモリ7に書き込むが、2回目
以降の再生では、得られたシンドロームチェック結果と
メモリ7に書き込まれているシンドロームチェック結果
とを比較し、今回の再生によるmブロックの方が誤りが
少ないときには、メモリ7に既に書き込まれているmブ
ロックをこのmブロックで書き替え、それ以外のときに
は、かかるメモリの書き換えを禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばDAT(回転ヘ
ッド型ディジタルオ−ディオテ−プレコ−ダ)のよう
に、磁気テープ上のトラックに記録されたディジタル信
号を再生する装置に係り、特に、このトラック上を再生
ヘッドが正確に走査しない場合でも良好な再生ができる
ようにしたディジタル信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル信号が磁気テープ上のトラッ
クに記録再生する従来の装置として、例えば回転ヘッド
型のDATやディジタルVTR等が知られている。以
下、従来のDATについて説明する。図20はDATの
テ−プ・ヘッド系の機構を示す図であって、22は直径
30mmの回転シリンダ、A+,B−は夫々互いに異な
るアジマス角を有する磁気ヘッド、23は回転シリンダ
22に90°で巻き付けられて走行する磁気テ−プ、2
4は磁気テ−プ23を走行させるキャプスタンである。
また、図21はこの機構系による再生時の磁気テープ2
3上での磁気ヘッドA+,B−の走査軌跡を示す図であ
って、25、26は夫々互いに異なるアジマス角の磁気
ヘッドで記録されたトラック、27は再生磁気ヘッド、
矢印Xは再生磁気ヘッド27の走査軌跡である。
【0003】図20において、DATの回転シリンダ2
2は、通常再生時、2000rpmで回転し、磁気テ−
プ3は8.15mm/secの速度で走行する。このと
きの磁気ヘッドA+,B−の走査軌跡は図21に示すよ
うになる。即ち、磁気テープ23上に互いにアジマス角
が異なる記録磁気ヘッドによってトラック25、26が
形成されているとすると、磁気ヘッドA+,B−のいず
れかの再生磁気ヘッド27が軌跡10に沿って走査す
る。但し、再生磁気ヘッド27のアジマス角と記録トラ
ック25を形成した記録磁気ヘッドのアジマス角とは同
一である。DATにおいては、トラックピッチTpが1
3.6μm、再生磁気ヘッド27のトラック幅が1.5
Tp(トラックピッチTpの1.5倍)である。
【0004】再生時には、再生磁気ヘッド27のセンタ
ーとトラック25のセンターとが一致するように、トラ
ッキング制御がなされる。この制御は、トラック上の所
定の領域で再生磁気ヘッド27による隣接トラックから
のクロスト−ク量が同一になるように、キャプスタン2
4を制御することによって実現される。ここで、この所
定の領域とは、トラッキングのために予めパイロット信
号が記録されているトラック25,26のATF領域
(図示せず)のことである。
【0005】次に、DATのトラックフォ−マットにつ
いて説明する。図22は図21での各トラックの記録フ
ォ−マット中の主要な構成部分のみを示したものであ
る。同図において、磁気テープの回転シリンダへのほぼ
90°の巻き付けで形成される各トラックは196個の
ブロックからなり、この内のトラック中央に配置される
128ブロックをメインデ−タであるディジタルオ−デ
ィオデ−タ等が記録されるPCM領域とし、この両側に
5ブロックずつの前述したATF1領域,ATF2領域
を夫々配置し、さらに、ATF1領域,ATF2領域夫
々の隣に8ブロックずつ設定してこのメインデ−タに付
随する付加価値情報を記録するSUB1領域,SUB2
領域とする。
【0006】図23は図22におけるPCM領域のブロ
ックフォ−マットをマップ形式で表わした図である。図
示の縦方向は36ワ−ドからなる1ブロックを表わし、
横方向に128ブロックを示している。この128ブロ
ックが、上記のように、1つのトラックのPCM領域
(図22)に記録される。
【0007】図中、Syncは同期信号であり、各ブロ
ックの先頭に必ず付加されている。IDはフレ−ムアド
レスおよび各種制御信号等からなるコードであり、偶数
番目のブロックにのみ同期信号(Sync)の次に配置
されている。同一フレームのIDコードに含まれるフレ
ームアドレスは同一である。1フレーム分のデータは2
トラックに記録されるから、2トラックにわたるIDコ
ードのフレームアドレスは全て同じである。フレームア
ドレスは0〜15の4ビットデータであり、16×2ト
ラック毎にこれらの値を繰り返す。BAはブロックアド
レスであり、同じトラツクに記録される128ブロック
には、0から127まで配列されるブロック順にブロッ
クアドレスが付加される。ParityはIDコードや
ブロックアドレス(BA)の誤りを検出するためのもの
であって、IDコードとブロックアドレス(BA)を排
他的論理加算した単純パリティデータである。W0〜W
31は誤り訂正符号のC1,C2パリティデータであるP,
Qを含むディジタルオ−ディオ等のメインデ−タであ
る。
【0008】DATにおいては、メインデ−タの誤り訂
正符号として、トラック単位で完結する2重のリ−ドソ
ロモン符号C1:RS(32,28,5),C2:RS
(32,26,7)が付加されており、P0〜P7がリ−
ドソロモン符号C1によるパリティデータ、Q0〜Q23
リ−ドソロモン符号C2によるパリティデータである。
特に、リ−ドソロモン符号C1は図23の縦方向2ブロ
ック64ワ−ドで2系列の符号化が完結し、リ−ドソロ
モン符号C2は横方向に配列される128ワ−ドで4系
列の符号化がなされる。
【0009】即ち、リ−ドソロモン符号C1は、隣合う
偶数ブロックと奇数ブロックとを対とし、この対を単位
として配置される。さらに具体的には、このブロック対
の偶数ワ−ド(W0,W2,…)28個からパリティワー
ドP0,P2,P4,P6が生成され、奇数ワ−ド(W1
3,…)28個からパリティワードP1,P3,P5,P
7が生成されて、これらが互いに交互に配列されたもの
がリ−ドソロモン符号C1であって、偶数ブロックの最
後のワードW24〜W31としている。
【0010】リ−ドソロモン符号C2については、次の
とおりである。即ち、図23での横方向では、128ワ
ードあるが、そのうちのブロックアドレス(BA)が5
1〜75までのブロックの部分25ワードを除いて、残
りの103ワードの4ブロック間隔の26ワ−ドから6
ワ−ドのパリティコード(これらを、例えば、Q0
4,Q8,Q12,Q16,Q20とする)を生成し、ブロッ
ク51〜75の範囲内に4ブロック間隔で配置する。同
様にして、上記残りの103ワードの上記の26ワード
とは異なる4ブロック間隔の26ワ−ドから6ワ−ドの
パリティコード(これらを、例えば、Q1,Q5,Q9
13,Q17,Q21とする)を生成し、ブロック51〜7
5の範囲内に上記パリティコードQ0,Q4,Q8
12,Q16,Q20とずらして4ブロック間隔で配置す
る。このサイクルを横方向Wnの領域で4回繰り返す。
さらに2組の6ワ−ドのパリティコード(Q2,Q6,Q
10,Q14,Q18,Q22の組とQ3,Q7,Q11,Q15,Q
19,Q23の組)が同様にして得、これらもブロック51
〜75の範囲内に4ブロック間隔で配置する。従って、
ブロック51〜75の範囲内の横方向に24個のパリテ
ィコードQ0,Q1,Q2,Q3,……,Q23がこの順に配
列される。かかるパリティコードの配列は図23の縦方
向24ワード( W0−W23)まで行なわれる。
【0011】縦方向残りの8ワード(W24−W31)につ
いては、ブロックアドレス(BA)が0〜50、76〜
127の奇数ブロックでのメインデータから同様にして
パリティコードを生成する。この場合、得られるパリテ
ィコードの組は、パリティコードQ0,Q4,Q8
12,Q16,Q20とパリティコードQ2,Q6,Q10,Q
14,Q18,Q22の2組であり、これらは付される符号の
順にブロック51〜75の範囲内の奇数ブロックに配置
される。
【0012】以上のようにして、リ−ドソロモン符号C
2が設定されるのであるが、ブロック51〜75のうち
の偶数ブロックでは、上記のように、隣合う偶数ブロッ
クと奇数ブロックとの対を単位とし、このブロック対の
28個の偶数パリティコードからリ−ドソロモン符号C
1のパリティワードP0´,P2´,P4´,P6´が生成
され、28個の奇数パリティワードからリ−ドソロモン
符号C1のパリティワードP1´,P3´,P5´,P7´
が生成され、その符号順に配列されて偶数ブロックの最
後のワードW24〜W31としている。
【0013】ディジタルオ−ディオ等の入力デ−タにつ
いては、2トラックで完結するような分散(インタ−リ
−ブ)が施されて記録がなされる。この分散を図24に
より説明する。但し、同図(a)は1周期で1フレ−ム
を識別するフレ−ム信号、同図(b)は各ヘッドによる
トラック単位の記録信号(または再生信号)である。
【0014】即ち、Lチャンネル,Rチャンネルのオ−
ディオデ−タを夫々偶数、奇数サンプルデータに振り分
け、Lチャンネルの偶数サンプルデータL(2n)を前
のトラックの前半に、Rチャンネルの奇数サンプルデー
タR(2n+1)を前のトラックの後半に夫々配置して
記録し、残るRチャンネルの偶数サンプルデータR(2
n)を後のトラックの前半に、Lチャンネルの奇数サン
プルデータL(2n+1)を後のトラックの後半に夫々
配置して記録するようにする。
【0015】このように、DAT等では、ディジタル信
号は複数個のブロックからなるトラック単位に分割さ
れ、少なくとも各ブロックにはブロックアドレスデ−タ
が付加されて記録される。このような記録信号を再生す
る場合には、例えば特開平2−226552号公報に記
載されるように、磁気ヘッドが磁気テープ上のトラック
上を正しくトレ−スするようにトラッキング制御がなさ
れる。この場合、1個の磁気ヘッドによる1回の走査が
同一トラックのデ−タであることが前提であり、この前
提に従う条件で再生中にブロックアドレスが欠落した
り、あるいは誤ったりした場合でも、良好な再生処理が
実現できるように考慮されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、トラック曲がりやテ−プダメ−ジによる
トラックジャンプ(磁気ヘッドの1走査によって異なる
トラックの信号を再生すること)に対する配慮がなされ
ておらず、トラックジャンプが発生しても、これを同一
トラックからの再生データとして処理してしまい、この
結果、誤り訂正処理における誤訂正やインタ−リ−ブず
れ等によって異常デ−タが発生するといった問題が生ず
る。
【0017】ここで、このトラックジャンプの発生状況
について、さらに詳しく説明する。
【0018】図25は磁気テ−プ3のエッジがダメ−ジ
を受けた様子を示すものであって、28はテ−プダメ−
ジであり、図26は磁気テープ23に生じた傷によるト
ラック曲がりの状況を示すものであって、29は傷であ
り、夫々図21に対応する部分には同一符号を付けてい
る。
【0019】図25に示すテ−プダメージ28は、例え
ば高温多湿な場所(例えば車内の直射日光が当たるよう
なところ)に長時間にわたってカセットテ−プを放置し
たときに、テ−プエッジが変形してわかめ状になったり
して生ずる。図26に示す傷29は、テ−プロ−ディン
グ、アンロ−ディングの際に磁気テ−プを機構部にから
ませたりして機械的に傷を与えることで発生する。
【0020】図25のようにテ−プエッジが大きさδで
凹んだり、迫り出したりしたテ−プダメージ28が生じ
たときには、これによる磁気テープ23の幅にわたる領
域DMを磁気ヘッドが走査する間、δ/Tpトラックだ
けジャンプする。これは、DATでは、テ−プ走行の上
下変動を安定化させるため、テ−プ下端3Eがガイドに
沿うように側圧がかけられているが、このテープ下端3
Eにテープダメージ28の変形があると、これに沿って
磁気テープ23が上下動し、トラックに平行となるよう
な直線軌跡を描く磁気ヘッドの走査では、領域DMの走
行中に相対的にトラックジャンプとなる。ここで、δを
2Tpとすると(DATでは、トラックピッチTpは1
3.6μm)、磁気ヘッドは同じ走査で隣々接トラック
も再生走査してしまうことになる。2トラック離れた隣
々接トラックも同一アジマス角の磁気ヘッドで形成され
たものであるから、かかるトラックジャンプによって、
この隣々接トラックから信号を再生してしまう。
【0021】磁気テープ上に図26に示すような傷29
が生じてトラックが曲がってしまう場合には、これを磁
気ヘッドが走査すると、その走査軌跡Xは、トラックに
平行となる直線軌跡であるから、トラック25の入り側
でオントラックしても、傷29の所から逆アジマスの隣
接トラックを横切り、さらに、トラック25と同一アジ
マスの隣々接トラックを走査することになる。逆アジマ
スの隣接トラックからはアジマス損失によって信号が再
生されないが、隣々接トラック(図中ハッチングで示し
た部分)からは信号が再生され、これもトラック25か
らの再生信号として処理されてしまう。
【0022】このように再生しようとするトラックとこ
れの隣々接トラックとの信号が入り混じった再生信号が
得られると、誤り訂正処理における誤訂正やインタ−リ
−ブずれ等による異常デ−タが発生する。これは、図2
3、図24で説明したように、DATでは、トラック単
位で誤り訂正符号が付加され、2トラック単位にインタ
−リ−ブがかかっているためであって、例えば図25に
示したようにトラックジャンプが起こったとすると、図
23で示したフォーマット構成から明らかなように、ト
ラックジャンプ領域DMが大きい場合、リ−ドソロモン
符号C2の復号による誤り訂正が不能になる。しかしな
がら、トラックジャンプ領域DMでビット誤りがなけれ
ば、リードソロモン符号C1の復号による誤りが検出さ
れない。従って、このリードソロモン符号C1の復号の
結果からトラックジャンプ領域DMで再生されたデ−タ
を正しいと判断し、図24で示したインタ−リ−ブを解
くことで、全く相関の無いデ−タをサンプルデータ単位
で2トラックにわたって分散させることになり、所謂イ
ンタ−リ−ブずれが生ずる。
【0023】リードソロモン符号C2符号は符号距離が
7であるから、1つの系列で6ワ−ドまでのイレ−ジャ
訂正が可能であり、しかも、横方向で4ブロック毎のイ
ンタ−リ−ブで4系列あるため、24ブロックまでの訂
正が可能である。従って、これを超えると、訂正不能に
なるが、誤り領域が24ブロック以内であれば、この前
後のブロックのデ−タによってイレ−ジャ訂正が行なわ
れる。ここで、図26のようなトラックジャンプの状況
では、後半デ−タが隣々接トラックデ−タとなり、しか
も、リードソロモン符号C1 の復号による誤りが無いた
め、全く相関の無いデ−タによって訂正が行なわれて誤
訂正となる。
【0024】以上のようなことから、再生デ−タがオ−
ディオデータである場合、激しい雑音が発生することに
なる。また、上述したトラックジャンプが起こると、上
記のATF信号によるトラッキング制御動作にも支障を
きたし、2次的にトラッキングずれが生じてしまいやす
い。この場合には、デ−タの検出率そのものが劣化して
エラ−レ−トの悪化が生じ、次にトラッキングが安定す
るまでの期間ミュ−トがかかって再生出力が途切れてし
まうことになる。
【0025】なお、トラッキングに関する制御を不要に
するような従来技術としては、例えばその一例が特開昭
57−150109号公報に記載されている。
【0026】本発明の目的は、かかる問題を解消し、ト
ラックジャンプによるインタ−リ−ブずれやリードソロ
モン符号C2の復号の誤訂正による異常デ−タの発生を
防止すると共に、再生時のデ−タ検出能力やその信頼性
を高めることができるようにしたディジタル信号再生装
置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の本発明は、記録媒体から再生され、ブロック
に区分されて、mブロック毎に完結する誤り訂正符号が
付加され、また、同一フレームのn個毎のブロックには
同一のフレ−ムアドレス信号が付加されて、各ブロック
には同期信号と、各ブロック間で連続するブロックアド
レス信号と、少なくとも該フレ−ムアドレス信号と該ブ
ロックアドレス信号の誤りを検出するためのパリティ信
号が付加されたディジタル信号のフレームの最初に検出
されるフレームアドレス信号の値を基準フレームアドレ
スとし、該フレームの該n個毎のブロックから検出され
る該フレームアドレス信号の値が該基準フレームアドレ
スと一致するとき、該n個のブロックのデータをメモリ
に書き込み、該フレームの該n個毎のブロックから検出
される該フレームアドレス信号の値が該基準フレームア
ドレスと一致しないとき、該n個のブロックのデータの
メモリへの書込みを禁止して、該n個のブロックの補間
処理を施すようにする。
【0028】また、第2の本発明は、上記の再生ディジ
タル信号を(1+2N)フレーム分記憶するメモリと、
mブロック分を単位として、再生された該ディジタル信
号の該メモリへの書込み制御をするアドレス制御回路
と、再生された該ディジタル信号からブロック毎に該同
期信号を検出する同期信号検出回路と、再生された該デ
ィジタル信号からn個毎のブロックに付加されているフ
レ−ムアドレス信号を検出するフレ−ムアドレス検出回
路と、再生された該ディジタル信号からブロック毎に付
加されているブロックアドレス信号を検出するブロック
アドレス検出回路と、該メモリに記憶されている(N+
1)番目の該ディジタル信号のフレームを訂正対象フレ
ームとし、該訂正対象フレームのブロック毎に付加され
ているパリティ信号により、該フレ−ムアドレス検出回
路で検出されたフレ−ムアドレス信号や該ブロックアド
レス検出回路で検出されたブロックアドレス信号の誤り
を検出するパリティチェック回路と、該パリティチェッ
ク回路によってフレームアドレス信号に誤りがあること
が判明したブロックを、該メモリに記憶されている該訂
正対象フレームよりも前に記憶されたN個のフレームも
しくは後に記憶されたN個のフレームのうちの該訂正対
象フレームと同一フレームアドレスを有するブロックで
補間する補間回路とを備える。
【0029】さらに、第3の本発明は、再生ヘッドは同
じ記録トラックを複数回走査して同一記録トラックから
少なくとも2回以上上記のディジタル信号を再生し、メ
モリと、mブロック分を単位として再生された該ディジ
タル信号の該メモリへの書込み制御をするアドレス制御
回路と、再生された該ディジタル信号からブロック毎に
同期信号を検出する同期信号検出回路と、再生された該
ディジタル信号からn個毎のブロックに付加されている
フレ−ムアドレス信号を検出するフレ−ムアドレス検出
回路と、再生された該ディジタル信号からブロック毎に
付加されているブロックアドレス信号を検出するブロッ
クアドレス検出回路と、再生された該ディジタル信号の
ブロック毎に付加されているパリティ信号により、検出
された該フレ−ムアドレス信号や該ブロックアドレス信
号の誤りを検出するパリティチェック回路と、再生され
た該ディジタル信号のmブロック毎に完結する誤り訂正
符号のシンドロ−ム演算によってmブロック単位の誤り
検出を行ない、検出した誤り状況をコ−ド化して検出さ
れた該フレ−ムアドレス信号や該ブロックアドレス信号
に対応する該メモリ内の領域に書き込むシンドロ−ムチ
ェック回路とを備えている。
【0030】
【作用】第1の本発明では、同じフレームのn個毎のブ
ロックには同じフレームアドレス信号が付加されている
ので、厳しい条件によってこのフレームの最初に検出さ
れる信頼性の高いフレームアドレス信号を基準フレーム
アドレス信号とし、以後同じフレームのn個毎のブロッ
クから検出されるフレームアドレス信号をこの基準フレ
ームアドレス信号と比較することにより、このn個のブ
ロックがこのフレームの正しいブロックであるか否かを
正確に判別できる。トラックジャンプが生じた領域から
の再生フレームには異なるフレームのブロックが混入す
るが、上記の比較によってかかるブロックが確実に検出
できる。また、かかるブロックはメモリに記憶せず、こ
の部分を補間処理することにより、正しいブロックから
なるフレームが得られることになる。
【0031】第2の本発明では、再生ヘッドのトラック
ジャンプによって±Nフレーム以内の異なるフレームの
ブロックが訂正対象フレームに混入したとき、メモリに
は、この訂正対象フレームを含め、その前後Nフレーム
ずつが記憶されているから、この訂正対象フレームのト
ラックジャンプによる部分にあるべきブロックを含むフ
レームがメモリ内に存在する。従って、上記のように、
訂正対象フレームでの信頼性の高い基準フレームアドレ
スとこのフレームの検出されるフレームアドレス信号と
の比較によってトラックジャンプによる部分を見付け出
すとともに、他のフレームのこの基準フレームアドレス
信号とフレームアドレス信号が一致するブロックを見付
け出すことにより、このブロックを訂正対象フレームの
トラックジャンプによる部分に補間することができ、ト
ラックジャンプによる部分をも利用してフレーム内のブ
ロックを正しく補正することができる。
【0032】第3の本発明では、1回目の再生走査によ
って得られたn個のブロックは、メモリに書き込まれる
とともに、このn個のブロックの誤り状態を示すシンド
ロームチェック回路のチェック結果も該メモリに書き込
まれる。次の再生走査によって得られる同じn個のブロ
ックについても、シンドロームチェック回路でチェック
結果が出され、このチェック結果と先にメモリに記憶さ
れたチェック結果とを比較し、この比較によって今回の
再生走査によるn個のブロックの方がより良好であるこ
とが判明した場合には、前回の再生走査によるn個のブ
ロックに替えて今回のn個のブロックをメモリに書き込
むようにし、逆に、前回の再生走査によるn個のブロッ
クの方がより良好であることが判明した場合には、今回
の再生走査によるn個のブロックのメモリへの書込みを
禁止する。かかる処理を同じn個のブロックが再生され
る毎に行なうことにより、訂正符号が完結するmブロッ
ク単位のデ−タ検出能力が向上するとともに、信頼性の
高いデ−タがメモリに残ることになり、再生デ−タの品
質が大幅に向上することになる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は本発明によるディジタル信号再生装置の一実
施例を示す回路ブロック図であって、1は同期回路、2
は復調回路、3はフレ−ムアドレス検出回路、4はブロ
ックアドレス検出回路、5はパリティチェック回路、6
はアドレス制御回路、7はメモリ、8は誤り訂正回路、
9は補間回路、10はD/A(ディジタル/アナログ)
変換器、11は再生信号の入力端子、12は再生クロッ
クの入力端子、13はメモリ7のデ−タ入出力バス、1
4はメモリ7のアドレスバス、15はLチャンネルの出
力端子、16はRチャンネルの出力端子である。
【0034】以下、DATとしてこの実施例を説明す
る。従って、図20に示したテープ・ヘッド系により、
図22に示した各トラックから図23で説明したブロッ
ク構成のディジタル信号が再生される。
【0035】同図において、この再生信号PDは、図示
しない処理回路によって波形整形された後、入力端子1
1から入力され、これと同時に、この再生信号PDから
抽出されたクロック信号CPが入力端子12から入力さ
れる。この再生信号PDは同期回路1に供給され、クロ
ック信号CPをもとにそのブロック単位に付加されてい
る同期信号が検出され、これにより、復調回路2におい
て、再生信号PDが各ワ−ド単位で同期化されて元のデ
−タに復調される。この復調データDDは、復調デ−タ
バス15を介し、ワ−ド単位でフレ−ムアドレス検出回
路3、ブロックアドレス検出回路4、パリティチェック
回路5及びデータ入出力バス13に供給される。
【0036】ここで、DATにおいては、図23で説明
したように、2ブロックを単位として同一フレ−ム内に
同一のフレ−ムアドレス信号が偶数ブロックに付加され
ており、また、各ブロックにはトラック単位で一巡する
ブロックアドレス信号が付加されている。フレ−ムアド
レス検出回路3は復調データDDの2ブロック単位で付
加されたこのフレ−ムアドレス信号を検出し、ブロック
アドレス検出回路4は復調データDDからこのブロック
アドレス信号を検出する。また、パリティチェック回路
5は図23のパリティ(Parity)を用いてフレ−
ムアドレス信号やブロックアドレス信号の誤りを検出す
る。アドレス制御回路6は復調デ−タをメモリ7に書き
込むための書込みアドレスを生成し、アドレスバスを介
してメモリ7に供給するとともに、同期回路5、フレ−
ムアドレス検出回路3、ブロックアドレス検出回路4及
びパリティチェック回路5の検出結果を用いて書込み制
御信号WTCを生成する。メモリ7はこの書込み制御信
号WTCによって制御され、後述するように、復調回路
2からの復調デ−タを2ブロック単位で書き込んだり、
書込みを禁止されたりする。
【0037】メモリ7に書き込まれた復調デ−タは、一
旦読み出されて誤り訂正回路8で誤りの検出と訂正がな
され、訂正不能デ−タに対してはさらに補間回路9で補
間処理がなされて、メモリ7に再び書き込まれる。この
ようにして誤り訂正された復調データDDはメモリ7か
ら読み出され、D/A変換器10で元のアナログオーデ
ィオ信号に変換されてLチャンネルオーディオ信号、R
チャンネルオーディオ信号として出力端子15、16か
ら出力される。
【0038】次に、図2により、このアドレス制御回路
6からの書込み制御信号WTCによるメモリ7へのデー
タ書込み制御の一具体例を説明する。同図において、ア
ドレス制御回路6は、再生信号がフレ−ム先頭であると
きには処理202を、エリア先頭であるときには処理2
03を、エリア途中であるときには処理204を夫々実
行する。
【0039】ここで、フレ−ム先頭とは、再生信号PD
と同じフレ−ム周期を持ち、通常、再生信号PDの各フ
レ−ムの入力タイミングと周期、位相が一定の関係に保
たれているフレームタイミング信号の先頭であって、こ
こでは、1フレーム分のディジタル信号を記録している
複数のトラツクのうちの最初のトラックのPCM領域
(図22)から再生される信号の先頭タイミングに一致
しているものとする。かかるフレームタイミング信号
は、図20の再生動作に同期して別途生成される。ま
た、エリア先頭とは、各トラツクの再生周期を持つ1フ
レームで2周期のエリア信号の先頭であって、ここで
は、各トラツクのPCM領域(図22)から再生される
信号の先頭タイミングに一致しているものとする。かか
るエリア信号も、図20の再生動作に同期して別途生成
される。
【0040】まず、上記フレームタイミング信号によっ
てフレ−ムの先頭であることが判明した場合には(ステ
ップ200)、処理202に進む。この場合には、上記
のことから、エリアの先頭でもある。この処理202で
は、各ブロックのヘッダー、即ち同期信号やフレ−ムア
ドレス信号、ブロックアドレス信号の検出を行ない、さ
らにパリティ(Parity;図23)によってフレ−
ムアドレス信号、ブロックアドレス信号の誤りの有無を
判別する(ステップ205)。そして、少なくともステ
ップ205で得られた検出結果をもとに、このフレ−ム
で再生されるべき基準となるフレ−ムアドレスデ−タ
(基準フレ−ムアドレスデ−タ)FNを確定させる(ス
テップ206)。この基準フレ−ムアドレスFNが確定
すると、書込み制御信号WTC(図1)を発生し、これ
により、この基準フレ−ムアドレスFNを検出した偶数
ブロックと次の奇数ブロックとの2ブロックを単位とし
て、これらのデ−タをメモリ7に書き込むようにする
(ステップ207)。
【0041】なお、基準フレ−ムアドレスFNはフレー
ムの先頭となるトラックの最初の偶数ブロックから検出
されるべきであるが、ビット誤り等によってこのブロッ
クで検出されない場合には、図25、図26で説明した
異常デ−タ発生の原因となるトラックジャンプ領域であ
る可能性があり、基準フレ−ムアドレスFNが検出され
るまでの間書込み制御信号WTCを発生せず、上記の2
ブロック単位で復調デ−タDDをメモリ7に書き込むの
を禁止する。
【0042】フレ−ムの先頭でないが、エリアの先頭で
あることが判明した場合には(ステップ201)、同じ
フレ−ム内の2番目以降のトラックのPCM領域からの
再生信号の先頭であって、処理203に進む。この処理
203では、まず、処理202でのステップ205と同
様に、ブロックのヘッダーの検出及びその信頼性をチェ
ックする(ステップ208)。次に、ステップ208で
検出したフレ−ムアドレスFDのチェックを行ない(ス
テップ209)、例えばFD=FNをチェック条件とし
て、この条件を満たす場合には、次のステップ210に
進み、書込み制御信号WTCを発生して上記2ブロック
単位で復調デ−タDDをメモリ7に書き込むようにす
る。また、上記の条件を満たさない場合には、書込み制
御信号WTCを発生せず、上記2ブロック単位で復調デ
−タDDのメモリ7への書込みを禁止する。
【0043】フレ−ムの先頭でもないし、エリアの先頭
でもないことが判明した場合には(ステップ201)、
PCM領域の途中からの再生信号の復調データDDであ
って、処理204に進む。この処理204では、処理2
02でのステップ205と同様に、ブロックヘッダーの
検出及びその信頼性をチェックする(ステップ21
1)。但し、この場合の検出条件は、信頼性を重視した
ステップ205での条件とは異なり、検出能力を重視し
た条件である。一例を挙げると、同期信号の検出条件は
なく、パリティチェックの結果が誤りのときでも、ブロ
ックアドレスの連続性を利用してブロックアドレスデ−
タの保護を行なうような処理である。
【0044】そして、この結果得られたブロックアドレ
スが偶数か奇数かを判定する(ステップ212)。これ
は、DATでは、偶数ブロックにおいてのみフレ−ムア
ドレス信号が検出できるためであって、ブロックアドレ
スが偶数であるときには、そのフレ−ムアドレスを検出
する(ステップ213)。なお、フレ−ムアドレスの検
出能力を高めるために、パリティ結果が誤りのときで
も、ステップ211で保護されたブロックアドレスと検
出されたパリティデ−タとからフレ−ムアドレスデ−タ
を訂正して生成することができる。この結果得られたフ
レ−ムアドレスが処理203でのステップ208と同じ
条件を満足するか否かを判定し(ステップ214)、満
足すれば、処理202でのステップ207や処理203
でのステップ210と同様に、上記の2ブロック単位で
復調デ−タDDをメモリ7に書き込む(ステップ21
5)。
【0045】なお、処理203中のステップ209を経
てステップ210で偶数ブロックの復調データDDの書
込みを行なったときに、例えば、フラグが立つが、次の
奇数ブロックを検出したときに処理204中のステップ
212を経てステップ215を実行する際、上記のよう
にフラグが立っているときには、上記の書込み制御信号
WTCを発生し、この奇数ブロックの復調データDDの
書込みを行ない、このフラグが立っていないときには、
偶数ブロックの書込みが行われなかったことになるか
ら、ステップ215では、上記の書込み制御信号WTC
を発生せず、この奇数ブロックの書込みも行わないよう
にする。
【0046】次に、以上の処理動作をこの実施例の再生
時の処理タイミングを示す図3を用いて説明する。図3
(a)は上記基準フレームタイミング信号の1周期を示
すものであり、この基準フレームタイミング信号に値が
nの基準フレームアドレスFNが付随している。図3
(b)はトラックジャンプが発生している1フレ−ム
(2トラック分)分の再生信号PDを示しており、基準
フレームタイミング信号に周期、位相とも同期化されて
いる。ここで、ハッチングして示す部分がこの1フレ−
ム分の再生信号PDのトラックジャンプした領域からの
2ブロック単位の部分であって、そのフレ−ムアドレス
の値はn±1とする。このとき、アドレス制御回路6
(図1)は上記の書込み制御信号WTCを発生せず、2
ブロックの図示するハッチング部分のデ−タのメモリ7
への書込みが禁止され、フレ−ムアドレスの値がn+,
n−(ここで、フレ−ムアドレスの値n+,n−は等し
くnであるが、1フレーム分が記録される2トラックの
いずれのトラックから再生されたものであるかを示すた
めに、符号+、−を付している。以下、同様である)で
あるハッチングされない部分の復調デ−タDDだけがメ
モリ7に書き込まれる。また、図3(c)は誤り訂正回
路8(図1)によるトラック単位の訂正処理タイミング
を示している。この誤り訂正回路8では、図3(b)で
示した再生信号のハッチングされた2ブロック単位の部
分の復調デ−タが誤りと判別され、この部分のデ−タは
補間回路9(図1)で補間処理されて、図3(d)に示
すタイミング(ほぼ1フレーム分遅れたタイミング)で
D/A変換器10(図1)に出力される。
【0047】なお、以上の処理タイミングに必要なメモ
リ7の容量は、図3(b)〜(d)の処理が同時に行な
われるために、3フレ−ム分のデ−タ容量であればよ
い。
【0048】以上のように、この実施例では、トラック
ジャンプ領域からの復調デ−タはメモリ7に書き込まれ
ず、誤りとして補間処理されるものであるから、少なく
ともトラックジャンプによるインタ−リ−ブずれや誤訂
正による異常デ−タは発生しない。
【0049】図4は本発明によるディジタル信号再生装
置の他の実施例を示す回路ブロック図であって、18は
キャプスタン、19は駆動制御回路、20はデータスト
ローブ回路であり、図1、図20に対応する部分には同
一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0050】図1で示した実施例は、上記トラックジャ
ンプ領域のデ−タをメモリ7に書き込まず、誤りとして
処理するものであったが、図4に示すこの実施例は、ト
ラックジャンプ領域での再生データを有効に用いてデ−
タの品質や信頼性を向上させるようにしたものである。
【0051】同図において、図20で説明した従来技術
のように、回転シリンダ22に互いに異なるアジマス角
の磁気ヘッドA+、B−が180゜の角間隔で搭載され
ており、回転シリンダ22の外周にほぼ90゜にわたっ
て螺旋状に巻き付けられた磁気テープ23が、駆動制御
回路19によって駆動されるキャプスタン18の回転に
よって走行する。
【0052】これら磁気ヘッドA+,B−によって磁気
テープ23から再生された信号はデ−タストロ−ブ回路
20に供給され、波形整形した再生デ−タPDと再生ク
ロックCPとを生成する。この再生デ−タPDが再生ク
ロックCPのタイミングで図1に示した実施例と同様に
処理されるのであるが、ここでは、メモリ7の再生デー
タを一時蓄える容量は(1+2N)フレ−ム分であり、
各1フレ−ム単位の容量は上位が同一アドレスとなるよ
うに分割して巡回するようにする。また、アドレス制御
回路6は図2で説明した先の処理動作を行なうが、唯、
図2のステップ209での判定条件を基準フレ−ムアド
レス信号FNと逐次検出するフレ−ムアドレスFDとの
差がN以下となるものとし、この条件を満たすときに、
ステップ210により、前記2ブロック単位で復調デ−
タのメモリ7への書込み制御を行なう(ステップ21
0)。この場合、検出されたフレ−ムアドレスFDに応
じたメモリ7の上記上位アドレスを生成し、検出したブ
ロックアドレスに従ってメモリ7の上記下位のアドレス
を生成し、これによって上記復調デ−タをメモリ7に書
き込むようにしている。
【0053】そして、このメモリ7は、常に、(1+2
N)フレ−ム分の復調データが書き込まれた状態にあ
り、Nフレーム期間前に書き込まれたフレーム(以下、
訂正対象フレームという)の復調データが1トラック分
の単位で訂正処理される。この場合、図1に示した実施
例と同様、この訂正対象フレームは誤り訂正回路8(図
4)で訂正処理されるが、ここで、上記のようにトラッ
クジャンプによって検出されたフレームアドレスFDの
値が基準フレームアドレスFNに一致しないときには、
このフレームアドレスFDが検出された2ブロックに対
し、補間回路9(図4)により、この訂正対象フレーム
の前後nフレームでの対応する2ブロックの復調データ
を用いて補間処理を行なう。
【0054】以下、このことを、N=1として、図5に
より説明する。図5(a)は基準フレームタイミングを
表わす信号(基準フレームタイミング信号)を示すもの
であり、各基準フレームには、値が……、n−1、n、
n+1、……と1ずつ増加する基準フレームアドレスF
Nが付随している。磁気テープ23の走行が制御される
ことにより、通常、図5(b)に示すように、この基準
フレームタイミング信号の周期、位相に同期して再生信
号の各フレームが得られる。ここでは、基準フレームア
ドレスFNが値nの基準フレームに同期した再生信号の
フレームを特に具体的に示している。かかる再生信号
は、誤り訂正回路8(図4)により、図5(c)で基準
フレームアドレスFNがnのフレームが訂正対象フレー
ムとして示すように、1フレーム(N=1)後のタイミ
ングで、トラック単位で訂正処理され、これよりも1フ
レーム遅れた図5(d)に示すタイミングでメモリ7か
ら出力される。
【0055】図5(e)は+1フレ−ムのトラックジャ
ンプ(1つ後のフレームへ飛ぶトラックジャンプ)が発
生したときの(n−1)の基準フレームアドレス(n−
1)のフレームとの基準フレームアドレスnのフレーム
とを示すものであり、また、図5(f)は−1フレ−ム
のトラックジャンプ(1つ前のフレームへ飛ぶトラック
ジャンプ)が発生したときの(n)の基準フレームアド
レスのフレームと(n+1)の基準フレームアドレスの
フレームとを示すものであって、これらのハッチングし
て示す部分がトラックジャンプによって混入した隣のフ
レ−ムのブロックである。即ち、図5(e)、(f)い
ずれも基準フレームアドレスnのフレームが訂正対象フ
レームであり、図5(e)においては、この訂正対象フ
レームに1つ後のフレーム(基準フレームアドレス(n
+1))が混入しており、また、図5(f)において
は、この訂正対象フレームに1つ前のフレーム(基準フ
レームアドレス(n−1))が混入している。
【0056】ところで、図5(e)において、この訂正
対象フレームの1つ前のフレーム(基準フレームアドレ
ス(n−1))では、トラックジャンプにより、訂正対
象フレームのブロックが混入しており、しかも、このブ
ロックの混入位置と訂正対象フレームにおける基準フレ
ームアドレス(n+1)のフレームのブロックの混入位
置とは、1フレーム間では大きな違いがないから、基準
フレームアドレス(n−1)のフレームに混入している
訂正対象フレームのブロックは、訂正対象フレームにお
ける基準フレームアドレス(n+1)のフレームのブロ
ックの混入位置に当然あるべき訂正対象フレームのブロ
ックとほとんど違いはない(このようにするために、上
記のように図2のステップ209での判定条件を基準フ
レ−ムアドレス信号FNと逐次検出するフレ−ムアドレ
スFDとの差がN以下となるものとしたのである)。こ
のことから、基準フレームアドレス(n−1)のフレー
ムに混入している訂正対象フレームのブロックを、訂正
対象フレームに混入している基準フレームアドレス(n
+1)のフレームのブロックと置換するようにして、訂
正対象フレームの補間処理を行なう。このことは図5
(f)についても同様であり、基準フレームアドレス
(n+1)のフレームに混入している訂正対象フレーム
のブロックを、訂正対象フレームに混入している基準フ
レームアドレス(n−1)のフレームのブロックと置換
するようにして、訂正対象フレームの補間処理を行な
う。
【0057】かかる補間処理はメモリ7に復調データD
Dを書き込むときに行なうことができる。以下、この点
について、図6により説明する。図6(a)は復調デー
タDDを基準フレームアドレスのものとし、このときの
メモリ7での書込み状態を示している。但し、復調デー
タDDでの斜線でハッチングした部分はトラックジャン
プによって混入した他の基準フレームアドレスのフレー
ムのブロックを示する。また、メモリ7は3つの領域
A、B、Cが設定されており、夫々には1フレームずつ
書き込むことができる。メモリ7の各領域において、点
でハッチングして示す部分は前回までの書込みによって
書き込まれた部分であって、斜線でハッチングした部分
は今回の書込みで書き込まれる部分であり、空白部分は
今回の書込みまでで書き込まれない部分である。
【0058】ここでは、まとめて説明するために、1つ
前のフレームへのトラックジャンプと1つ後のフレーム
へのトラックジャンプが生じているものとする。図6
(a)において、メモリ7に基準フレームアドレスnの
フレーム(フレームnという。以下同様)が供給される
ものとすると、このフレームnでは、図示するように、
フレーム(n−1、n+1)のブロックが混入してい
る。
【0059】一方、メモリ7においては、このとき、領
域Aがフレーム(n−1)の書込み領域に、領域Bがフ
レーム(n)の書込み領域に、領域Cがフレーム(n+
1)の書込み領域に夫々設定されている。そこで、図示
するフレーム(n)の復調データDDが供給されると、
この復調データDDにおけるフレーム(n)の各ブロッ
クは領域Bの対応する場所に書き込まれ、また、同じく
フレーム(n−1)、(n+1)の各ブロックは領域
A、Cの対応する場所に書き込まれる。従って、各領域
A、B、Cでは、図示するように、斜線のハッチングで
示す部分で書込みが行なわれる。なお、点のハッチング
で示す部分は前回のフレーム(n−1)の書込みまでに
書き込まれた部分である。
【0060】図6(b)は次のフレーム(n+1)の復
調データDDがメモリ7に供された場合であって、この
フレーム(n+1)には、フレーム(n)の復調データ
DDと同様の位置関係で、フレーム(n)、(n+2)
のブロックが混入している。この場合には、図6(a)
の場合と同様、メモリ7の領域Bがフレーム(n)の書
込み領域に、領域Cがフレーム(n+1)の書込み領域
に夫々そのまま設定されているが、領域Aがフレーム
(n+2)の書込み領域に変更設定されている。従っ
て、復調データDDにおけるフレーム(n+1)の各ブ
ロックは領域Cの対応する場所に書き込まれ、また、同
じくフレーム(n)、(n+2)の各ブロックは夫々領
域C、Aの対応する場所に書き込まれて、図示するよう
な書込み状態となる。
【0061】このように、メモリ7に供給される復調デ
ータDDにおけるフレームに他のフレームのブロックが
混入していても、夫々のフレームのブロックはメモリ7
での対応する領域の場所に振り分けられて書き込まれる
ことになる。このため、メモリ7内の最も早く書き込ま
れた領域では、トラックジャンプによる影響が除かれた
フレームが得られることになり、従って、このフレーム
について、書込みフレームよりも若干遅れて訂正処理や
出力がなされる。
【0062】以上はN=1の場合であったが、Nが任意
の場合も同様である。但し、この場合には、書込みが行
なわれる復調データDDのフレームよりもN個分先行す
るメモリ7の最も早く書き込まれたフレームについて訂
正処理や出力が行なわれる。
【0063】このように、この実施例では、トラックジ
ャンプによってフレームの一部が他のフレームのブロッ
クと置換されて失われても、他のフレームに混入してい
るこのフレームのブロックで補間できるので、トラック
ジャンプした領域のデ−タ欠落を最小限にすることがで
きる。勿論、かかる補間によってもトラックジャンプよ
る影響が除かれなかったブロックに対しては、図4の補
間回路9で先の実施例のように補間処理することはいう
までもない。
【0064】以上の各実施例は、各記録トラックが、従
来と同様、再生ヘッドによって1回ずつ再生走査され、
これによって得られた再生信号でのトラックジャンプに
よる異常再生を防止することができるものであった。し
かしながら、かかる実施例では、図2で説明したよう
に、例えばトラッキングのずれ等により、記録信号に付
加されたヘッダ−部、即ち、フレ−ムアドレス、ブロッ
クアドレス、パリティ信号がビット誤りなく正確に検出
されなければ、これらが正確に検出されるまで数ブロッ
ク単位でデ−タの欠落が生じてしまい、異常再生の防止
はできるものの、デ−タ検出能力の低下によって再生デ
−タの品質低下(補間処理の多用)を招くといった問題
がある。
【0065】かかる問題を解消するものとして、以下、
本発明によるディジタル信号再生装置のさらに他の実施
例を説明する。図7はかかる実施例のテープ・ヘッド系
の機構を示す図であって、A1+、A2+、 B1−、 B2
−は磁気ヘッドであり、図20に対応する部分には同一
符号を付けている。この実施例は、上記問題を解消する
ために、各トラックを再生ヘッドが複数回ずつ走査し、
複数回得られる同一トラックからの再生信号を用いて訂
正処理するようにしたものである。
【0066】図7において、回転シリンダ22には4個
の磁気ヘッドA1+、A2+、B1−、B2−がこの順に9
0゜の各間隔で取付けられており、磁気ヘッドA1+、
2+は互いにアジマス角が等しく、磁気ヘッドB1−、
2−も互いにアジマス角が等しいが、磁気ヘッドA
1+、A2+のアジマス角とは異なっている。磁気テープ
23は回転シリンダ22の外周に90゜にわたって螺旋
状に巻き付けられて走行する。また、磁気ヘッドA
1+、A2+、B1−、B2−のトラック幅は磁気テープ2
3上のトラックの幅の2倍とする。記録時には、磁気ヘ
ッドA1+,B1−によってトラックを形成する。
【0067】再生時では、回転シリンダ22が矢印で示
す記録時同じ方向に記録時と同じ回転数ωで回転し、図
8に示すように、磁気テープ23上のトラック25、2
6に対して、全ての磁気ヘッドA1+、A2+、B1−、
2−が使用され、夫々回転シリンダ22が1/4回転
する間の磁気テープ23の走行距離に応じた間隔の走査
軌跡TA1、TA2、TB1、TB2に沿って走査す
る。ここで、走査軌跡TA1は磁気ヘッドA1+の、走
査軌跡TA2は磁気ヘッドA2+の、走査軌跡TB1は
磁気ヘッドB1−の、走査軌跡TB2は磁気ヘッドB2
の夫々走査軌跡であり、磁気ヘッドA1+、A2+のアジ
マス角がトラック25を形成した記録磁気ヘッドのアジ
マス角に等しく、磁気ヘッドB1−、B2−のアジマス角
がトラック26を形成した記録磁気ヘッドのアジマス角
に等しいとすると、これら走査軌跡TA1、TA2、T
B1、TB2とトラツク8、9との重なりから明らかな
ように、磁気ヘッドA1+に続いて磁気ヘッドA2+がト
ラック25を再生走査し、磁気ヘッドB1−に続いて磁
気B2−がトラック26を再生走査する。
【0068】従って、図9(a)を基準フレームタイミ
ング信号とすると、この基準フレームタイミング信号に
同期して、図9(b)に示すように、フレームアドレス
FNがnのフレーム期間にトラック25(図8)からn
+のフレームアドレスの再生信号が2回得られ、トラッ
ク26(図8)からn−のフレームアドレスの再生信号
が2回得られることになる。かかる再生信号のPCM領
域からの部分が、図9(c)に示すタイミングのエリア
信号で識別され、図9(d)に示すように、このPCM
領域からの再生信号の復調データがトラック単位で、後
述するシンドロームチェック回路により、訂正処理され
て、図9(e)に示すタイミングで訂正処理されたこの
復調データが出力される。
【0069】このように、トラック単位の訂正処理が施
されるまでに同一トラックから2回信号が再生されるか
ら、後で述べる信頼性の高いデ−タの再生処理を行なう
ことができる。
【0070】また、図8では、特に、磁気ヘッドA
2+,B2−による再生信号でトラッキング制御して、こ
れらがオントラック状態となるようにしているが、この
実施例では、各磁気ヘッドのトラック幅を磁気テープ状
のトラックの幅の2倍とすることにより、図8に示す状
態を基準にしてトラッキング制御が乱れ、これにより、
除々にオフトラッキングしても、ある一定の範囲内で
は、所定の2トラック分の信号が再生可能となる。
【0071】図10は図7で示した各磁気ヘッドA
1+、A2+、B1−、B2−のトラッキング状態が1/4
・Tp(但し、Tpはトラックの幅)ずつ遷移したとき
の再生軌跡を示す図である。外側の枠TRを磁気ヘッド
の走査軌跡とし、内側の枠SRをトラックとしている。
図中(a)〜(h)がトラッキング状態の遷移を示し、
状態(a)が図8に示した状態であって、これを基準状
態としている。ここで、斜線でハッチングして示す部分
はトラックの磁気ヘッドが走査できない領域であり、こ
の領域がある状態では、有効再生信号のC/Nが低下す
る。黒く塗りつぶした部分は隣々接の同一アジマスのト
ラックを再生走査する領域であって、この場合には、こ
の隣々接のトラックから信号クロスト−クを受ける。こ
れら領域が存在すると、再生信号から正しくデ−タが検
出されなくなる。
【0072】しかしながら、図10から明らかなよう
に、±アジマスの両トラックとも検出できなくなるのは
図10(e)〜(g)の範囲の状態であり、これ以外の
状態では、少なくとも1トラック当り1回ずつの検出可
能な再生信号が得られる。従って、図10(a)の状態
を基準にトラッキング制御したとき、−0.5Tp〜+
1.0Tpのオフトラックに対しても正しくデ−タが検
出できる。なお、図10(b)に示す状態を基準に選ぶ
ことにより、オフトラックマ−ジンを±0.75Tpに
することもできる。
【0073】図11は図7に示した磁気ヘッドA1+、
2+、B1−、B2−の再生信号を図9で説明したよう
に再生処理するための再生処理回路の一具体例を示すブ
ロック図であって、21はシンドロ−ムチェック回路で
あり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複す
る説明を省略する。
【0074】この具体例は、図1に示した回路構成にシ
ンドロ−ムチェック回路21を付加し、これによってア
ドレス制御回路6を制御することにより、同一トラック
から2回得られる再生信号PDの処理を可能としたもの
である。
【0075】図11において、シンドロ−ムチェック回
路21は、mブロック毎に付加された誤り訂正符号(例
えば、DATでは、2ブロック毎に付加されたリードソ
ロモン符号C1)の少なくとも1種類以上のシンドロ−
ム演算を行ない、mブロック単位で再生時の誤り検出を
行なう。アドレス制御回路6は、図2で示した処理も行
なうが、図12、図13、図14に示す処理A、B、C
も行なう。メモリ7は、図4〜図6で説明した実施例と
同様、(1+2N)フレームを書き込むことができる。
次に、かかる処理について説明するが、ここでは、m=
2とする。
【0076】先ず、図12に示す処理Aについて説明す
ると、これは基準となるフレ−ムタイミング信号の先頭
で行なわれるものである。ここで、メモリ7内での偶数
ブロックを記録する領域の全てに、ブロックの誤り率を
表わすシンドロームコードSy(B2n)、フレーム先頭
のブロックの良否を示すフレーム先頭フラグF、エリア
先頭のブロックの良否を示すエリア先頭フラグA、偶数
ブロックの書込みの有無を示すライトフラグWFが設定
されている。新たなフレームが始まる処理Aに入る前に
は、メモリ7中におけるフレ−ムアドレスFN及びFN
±Nに対する全ブロックに対し、シンドロームコードS
y(B2n)は必ず最悪の誤り率を表わすコードにセット
されている。また、この場合には、フレーム先頭、エリ
ア先頭のブロックの良否が判定されていないので、フレ
ーム先頭フラグF及びエリア先頭フラグAは1にリセッ
トされ、偶数ブロックの書込みがなされていないから、
ライトフラグWFは0にリセットされている。
【0077】図12において、まず、フレームタイミン
グ信号の先頭で同期信号が正しく検出され(ステップ1
100)、パリティが正しく検出されると(ステップ1
101)、偶数ブロックのブロックアドレス(BA)を
検出し(ステップ1102、1103)、これによって
フレ−ムアドレスを検出して(ステップ1104)基準
フレ−ムアドレスFNとする(ステップ1105)。こ
こまでは、図2に示した処理202と同様であるが、こ
れらの条件が1つでも満たされない場合には、この偶数
ブロックの復調デ−タDDのメモリ7(図11)への書
込みが禁止される。上記全ての条件を満たすときには、
この基準フレ−ムアドレスFNが検出された偶数ブロッ
クの復調デ−タDDをメモリ7に書き込むとともに、上
記の誤り訂正符号によるシンドロ−ムコードSy(B
2n)の生成を1ブロック分行ない、メモリ7におけるこ
の偶数ブロックの記録領域に既に記録されている最悪の
誤り率を表わすシンドロームコードSy(B2n)をこの
生成されたシンドロームコードSy(B2n)と書き替え
る(ステップ1106)。以上によってフレ−ム先頭の
処理が終了するが、これとともに、フレ−ム先頭フラグ
F及びエリア先頭フラグAを0とし、また、この偶数ブ
ロックと対となる奇数ブロックを書き込むために、ライ
トフラグWFを1にセットする(ステップ1107)。
【0078】ここで、エリア先頭フラグAをも0にリセ
ットするということは、この基準フレームの最初のエリ
アの先頭で偶数ブロックが正常であったことも示してい
る。
【0079】この処理Aで偶数ブロックがメモリ7に書
き込まれないときには、フレ−ム先頭フラグF及びエリ
ア先頭フラグAは1のままであるから、次の2回目の同
じ記録トラックの再生走査があると、再び処理Aを実行
し、このときにステップ1100〜1103の条件を満
たせば、ステップ1106、1107を実行する。ま
た、この記録トラックの1回目の再生走査で最初の偶数
ブロックの書込みが行なわれると、フレ−ム先頭フラグ
F及びエリア先頭フラグAは0となっているので、この
記録トラックの2回目の再生走査で、最初の偶数ブロッ
クに対し、ステップ1100〜1103の条件が全て満
足しても、書込みは行なわれない。
【0080】このようにして、例えば再生ヘッドの1回
目のトラックの再生走査の際、トラッキングがずれて良
好な再生信号が得られず、ステップ1100〜1103
での条件が満たされないで基準フレームアドレスFNが
得られなくとも、次の同じトラックの再生走査ではトラ
ッキングずれが少なくなり、ステップ1100〜110
3での条件が満たされるようになる。
【0081】次に、図13に示す処理Bについて説明す
ると、これは基準フレ−ム内の2番目以降のエリアの先
頭時の処理であり、その偶数ブロックのデータをメモリ
7に書き込むか否かを決めるものである。
【0082】図12で説明した処理Aと同様、ステップ
1200〜1204の一連の処理により、同期信号が検
出されてパリティが正しく検出されたかかるエリア先頭
での偶数ブロック(以下、エリア先頭偶数ブロックとい
う)のブロックアドレス(BA)により、フレ−ムアド
レスFDを検出する。そして、このフレ−ムアドレスF
Dと前記の処理Aで検出した基準フレ−ムアドレスFN
とを比較し、例えばこれらの差が±N以内ならば、次の
ステップ1206〜1210の一連の処理を実行する。
【0083】即ち、1回目の再生走査の場合、メモリ7
におけるこのエリア先頭偶数ブロックに対して指定され
る領域に予め設定されている最悪の誤り率を表わすシン
ドロームコードSy(B2n)をこのメモリ7から読み出
し(ステップ1206)、これがある設定された水準以
下の誤り率を表わしていることにより(ステップ120
7での条件を満たさない)、このエリア先頭偶数ブロッ
クの復調デ−タをメモリ7に書き込むとともに、このエ
リア先頭偶数ブロックの誤り訂正符号によるシンドロ−
ムコ−ドSy(B2n)を生成し、メモリ7におけるこの
エリア先頭偶数ブロックに対して指定される領域に予め
設定されている最悪の誤り率を表わすシンドロームコー
ドSy(B2n)をこのシンドロ−ムコ−ドSy(B2n)
と書き換える(ステップ1208)。これによってエリ
ア先頭の処理Bが終了するため、エリア先頭フラグAを
0にリセットし、このエリア先頭偶数ブロックの復調デ
ータDDが書き込まれたメモリ7の領域で、これと対に
なる奇数ブロックを書き込むために、ライトフラグWF
を1にセットする(ステップ1209)。
【0084】記録トラックの1回目の再生走査では以上
のような処理が行なわれるが、この記録トラックの2回
目の再生走査では、ステップ1200〜1205までは
上記と同様であるが、ステップ1206で読み出される
シンドロ−ムコ−ドSy(B2n)は上記の1回目の再生
走査の際に書き換えられたものであり、これが上記水準
以下の誤り率を表わしているときには(ステップ120
7)、後の図14での処理Cから明らかなように、エリ
ア先頭偶数ブロックとこれに対となる奇数ブロックとの
復調データDDが信頼性のあるデ−タとしてメモリ7上
に書き込まれていることを示しており、エリア先頭偶数
ブロックのメモリ7への再度の書込みを禁止して処理を
終了する(ステップ1207)。このとき、エリア先頭
フラグAを0にリセットし、ライトフラグWFも0のま
まとする(ステップ1210)。
【0085】次に、図14に示す処理Cについて説明す
ると、これはエリア内でのエリア先頭偶数ブロック以外
のブロックの処理であり、これ以外の偶数ブロック、奇
数ブロックをメモリ7に記録するか否かを決めるもので
ある。
【0086】図14において、ステップ1300〜13
06の一連の処理は処理B(図13)でのステップ12
01〜1207の一連の処理に対応する。この処理Cが
実行される段階では、既に処理B(図13)でエリアの
最初に検出されたエリア先頭偶数ブロックのブロックア
ドレスが判別されており、しかも、このエリア先頭偶数
ブロックの再生で同期信号による周期及びタイミングが
同期化されているので、再生するブロックアドレスのタ
イミングに同期してカウントするカウンタが設けられ、
再生されるブロックに誤りがあると、このカウンタのカ
ウント値をこのブロックのブロックアドレスとし、ブロ
ックアドレスの保護を図っている(ステップ130
7)。従って、各ブロックの検出能力を高めるために、
処理A(図12)や処理B(図13)よりも検出条件を
緩めた処理を行なう。
【0087】即ち、ブロックヘッダーの検出はパリティ
チェックのみで判別して(ステップ1300)、パリテ
ィが正しければ再生信号からブロックアドレス(BA)
を検出し(ステップ1301)、これが正しくなけれ
ば、上記の保護されたブロックアドレスを用いる(ステ
ップ1307)。以下、再生信号からブロックアドレス
(BA)が正しいものとすると、ステップ1301で検
出されたブロックアドレス(BA)に対しては奇数、偶
数の判別を行ない(ステップ1302)、これが偶数な
らば、さらにフレ−ムアドレスFDを検出(ステップ1
303)してこのフレ−ムアドレスFDと処理Aのステ
ップ1104で検出した基準フレ−ムアドレスFNとを
比較し(ステップ1304)、例えばそれらの差が±N
以内のときだけ、この偶数ブロックに対応するメモリ7
の領域のシンドロ−ムコ−ドSy(B2n)を読み出し
(ステップ1305)、これがある水準以下の誤り率で
あることを表わしているとき(ステップ1306の条件
を満たさないとき)にのみ、この偶数ブロックの復調デ
−タをメモリ7に書き込むとともに、この偶数ブロック
からシンドロ−ムコードSy(B2n)を生成してメモリ
7の対応する領域で前のシンドロ−ムコードSy(B
2n)と書き換える(ステップ1309)。
【0088】記録トラックの1回目の再生走査では、メ
モリ7のこの領域に記録されているシンドロ−ムコード
Sy(B2n)は最悪の誤り率を表わしているから、上記
の書き換えが行なわれる。この場合、ライトフラグWF
=0であるから(ステップ1310)、この偶数ブロッ
クと対になるブロックの書込みができるようにするため
に、ライトフラグWF=1とする(ステップ131
2)。しかし、記録トラックの2回目の再生走査では、
上記の書き換えが行なわれる場合もあるが、記録トラッ
クの1回目の再生走査でメモリ7のこの領域に書き込ま
れたシンドロ−ムコードSy(B2n)がある水準を越え
る誤り率であることを表わしているとき(ステップ13
06の条件を満たしているとき)もあり、このときに
は、この領域での書込みは行なわれない(ステップ13
06で処理Cが終る)。
【0089】以上の偶数ブロックに対する処理をまとめ
ると、記録トラックの1回目の再生走査の場合には、ス
テップ1300〜1306、1309、1309、13
12の一連の処理が行なわれる。記録トラックの2回目
の再生走査の場合には、記録トラックの1回目の再生走
査と同様の場合とステップ1306で終る場合とがあ
る。
【0090】また、検出されたブロックアドレス(B
A)が奇数である奇数ブロックのとき(ステップ130
2)あるいはパリティが誤りでブロックアドレス(B
A)が上記のように保護された場合(ステップ130
7)には、メモリ7のこのブロックと対になる偶数ブロ
ックに対応する領域に設定されているライトフラグWF
をチェックし(ステップ1308)、WF=1のとき
(この偶数ブロックのデ−タが書き込まれていると
き)、ステップ1309を実行する。ここで、2ブロッ
クで完結する訂正符号であれば、奇数ブロックでステッ
プ1309が実施されることにより、シンドロ−ム演算
が完結してその結果が出力できるので、次のステップ1
310において、WF=1のときには、このシンドロ−
ム結果をコ−ド化してステップ1306で読み出したと
きと同じアドレスでメモリ7に書き込み(ステップ13
11)、ライトフラグWFを0にリセットする(ステッ
プ1312)。
【0091】以上の処理により、トラックジャンプに対
する効果は勿論のこと、2ブロック単位で訂正符号が付
加されている再生信号は必ず2ブロック単位でメモリ7
に書き込まれ、しかも、信頼性の低いブロックヘッダー
の検出能力を低下させることなく、かつシンドロ−ムチ
ェックによってより誤りの少ないブロック対で書き直す
ことができる。従って、シンドロ−ムコ−ド読出しチェ
ックで信頼性の高いブロックだけをメモリに書き込む方
法に比べて、後の訂正処理で訂正できるので、ブロック
デ−タの検出能力とその信頼性が著しく高くなる。
【0092】図15は上記の処理を実現する図11にお
けるアドレス制御回路6とシンドロ−ムチェック回路2
1の動作の一例を示すタイミング図であり、同図(a)
は再生信号のブロック構成を、同図(b)はブロックデ
−タの書込みタイミングを、同図(c)はシンドロ−ム
コードの読出し及び書込みタイミングを、同図(d)は
シンドロ−ムチェック結果をコ−ド化した1ワ−ドの構
成を夫々示している。また、SYNCはブロックヘッダ
ーであって同期信号を、F.ADRはフレ−ムアドレス
を、Bnは値がnのブロックアドレスを、Parity
はパリティデ−タを表わしており、W0〜W31は1ブロ
ック中のデ−タを、d0〜d55は訂正符号を構成するデ
−タを、p0〜p7はこれら訂正符号の冗長パリティデ−
タを、Sy(B2n)はブロックアドレスが2n及び2n
+1の対で生成されるシンドロ−ム結果を、SW2n,S
2nはシンドロ−ム結果Sy(B2n )の書込み及び読
出し用のスロットタイミングを夫々示している。
【0093】ここで、ブロックB2nの再生時に、そのブ
ロックヘッダーのチェックを図中の期間TH1で行なうと
ともに、スロットSR2nでこのフレ−ムのブロックB2n
に対するシンドロ−ム結果を読出し、このブロックB2n
のデータW0を再生する以前のタイミングで、このブロ
ックB2nのデ−タW0〜W31をメモリ7に書き込むか否
かを判別する。この結果、書き込むように判別された場
合には、図15(b)に示すように、期間Th2での次
のブロックB2n+1のブロックヘッダーチェックの結果如
何に係わらず、前述のライトフラグWFにより、必ずブ
ロックB2n+1のデ−タもメモリ7に書き込むように制御
される。このとき、この2ブロックの訂正符号を構成す
るデ−タd0〜d55及びその冗長パリティp0〜p7も書
き込まれるが、これらは、また、同じタイミングでシン
ドロ−ムチェックが行なわれる。これは、図9で示した
ように、メモリ7の処理が扱うフレ−ムは異なるが、
(a)書込み、(b)訂正、(c)出力を同じタイミン
グで行なう必要があり、(a)はテ−プ・ヘッド系から
の再生タイミングで強制され、(c)も同じくサンプリ
ングレ−トで出力するように強制される。従って、上記
(a)、(c)の処理タイミングがメモリ7上で一致し
ないように、例えば第1のスロットと第2のスロットに
分割して割り当て、訂正処理(b)は第2スロットの空
きタイミングを用いて実行するようにできるが、さら
に、シンドロ−ム生成のための読出しスロットを空ける
ためには、全体のスロット数を多くしなければならず、
メモリ7の高速化が要求される。
【0094】そこで、書込み処理(a)と同時に、即ち
メモリ7に入力されるデ−タd0〜d55及びp0〜p7
同時に、シンドロ−ム生成回路に入力して演算すること
でメモリ7から再読出しする処理を不要とするものであ
る。演算の結果は次のブロックのヘッダーが再生される
タイミングSW2nでメモリ7に書き込むことができる。
なお、前記処理によってブロックデ−タが書き込まれな
いときには、既に信頼性の高いデ−タがメモリ7上に格
納済みであることから、シンドロ−ム結果を残す必要が
ない。
【0095】ところで、DATの訂正符号C1は、図1
5(a)に示したデータd0〜p7のように、2ブロック
で完結しているが、符号構成は(32,28)であり、
1ワ−ド毎にスクランブルがかかっている。即ち、パリ
ティデータd0〜d55のうちこの偶数番目のワ−ド28
個から訂正符号C1の4個のパリティp0,p2,p4,p
6が生成され、また、奇数番目のワ−ド28個から4個
のC1パリティp1,p3,p5,p7が生成される。従っ
て、このシンドロ−ムチェックは同時並行処理によって
行なわれるとともに、偶数系列と奇数系列で得られる演
算結果を、図15(d)に示すように、1ワ−ド8ビッ
ト中Up,Lwのように分割し、コ−ド化してメモリ7
に格納する。このコ−ド化は、例えば、1つの系列につ
いて2ビットずつ設け、コ−ド“00”が誤りワ−ドな
し、コ−ド“01”が誤りワ−ド1個、コ−ド“10”
が誤りワ−ド2個、コ−ド“11”が誤りワ−ド3個以
上と決める。ここで、誤り発生数が3ワ−ド以上の場合
でも内符号C2によって訂正可能な場合があるが、各系
列の符号C1は2ワ−ドまで訂正可能であるとすると、
上記コ−ド“10”以下であれば、十分信頼性が確保さ
れることになる。また、偶数系列と奇数系列で得られる
演算結果を1つに纏めたコ−ドSF(4ビット)を、図
15(d)に示すように、設けてもよい。
【0096】図16はこのコ−ドSFの割当表の一例を
示す図である。同図において、Up,Lwの各コ−ド
“00”、“01”、“10”、“11”は上記の如く
対応されているものとすると、各系列で誤りの状況が1
6通りある。これを1つの系列がコ−ド“10”以下で
あれば十分信頼性が確保されるという条件で、各状況に
ついて、信頼性程度の優劣順位をつけてコ−ド化したも
のである。即ち、Up,Lwの各コ−ド“10”以下の
9通りの状況とそれ以外の7通りの状況とを分割し、夫
々の領域内で誤り数の合計が小さい順に番号付けする。
但し、同一誤り数に対しては同一番号とする。これによ
って全16通りの状況を0から9にコ−ド化できる。こ
のようにコ−ド化すれば、数値の小さい状況ほど信頼性
があることになり、信頼性の判別が簡単に実現できる。
この実施例では、図13、図14で示したシンドロ−ム
チェックの条件を、例えばSy(B2n)<6(011
0)とすることにより、信頼性を確保することが可能で
ある。
【0097】次に、図17〜図19により、本発明によ
るディジタル信号再生装置のさらに他の実施例を説明す
る。図17はこの実施例におけるテ−プ・ヘッド系を示
した機構図であって、22aは上シリンダ、22bは下
シリンダ(なお、上シリンダ22aについては、真上か
ら見た図も示している)、A1,A2,B1,B2は磁気ヘ
ッド、ωは上シリンダ22aの回転方向、23は磁気テ
−プ、vは磁気テープ23の走行方向、P1は磁気ヘッ
ドA1の取付け位置、P2は磁気ヘッドB1の取付け位
置、P3は磁気ヘッドA2,B2の取付け位置、25、2
6は記録トラック、Tpは記録トラックのピッチであ
る。
【0098】図7〜図10で説明した実施例では、テ−
プ・ヘッド系の構成でオフトラックマ−ジンが大きくで
きる効果があった。次に説明する実施例では、さらにこ
のマ−ジンを大きくし、結果的にオフトラッキングによ
る状態がどのように遷移しても必ず再生信号の検出がで
きるようにしたものである。
【0099】図17において、符号Aが付された磁気ヘ
ッドと符号Bが付された磁気ヘッドとは互いにアジマス
角が異なり、これらのトラック幅は2Tpとする。ま
た、磁気ヘッドA1,A2,B1,B2はこの順で、上シリ
ンダ22a上に、その回転方向wと反対方向に90°ず
つ離して配置されており、特に、磁気ヘッドA2,B
2は、磁気ヘッドA1,B1の取付け位置4、5に対し、
取付け位置6で示したようにτだけ段差が設けられてい
る。磁気テープ23は上シリンダ22aに90°螺旋状
に巻き付けられて走行し、記録時には、磁気ヘッド
1,B1によって記録が行なわれて記録トラック25、
26が形成される。
【0100】次に、再生時の上シリンダ22aの回転数
を記録時と同じものとし、磁気ヘッドA2,B2の磁気ヘ
ッドA1,B1に対する取付け段差τを1/2Tpとした
ときの各磁気ヘッドの走査軌跡について説明する。
【0101】かかる段差がないτ=0のときの走査軌跡
は図10に示したが、段差τ=1/2Tpを設けると、
磁気ヘッドA2,B2の遷移状態は図10に示す磁気ヘッ
ドA2+、B2−の走査軌跡に対して1/2Tpだけシフ
トすることになる。これを図18に示す。図中a1〜h4
は図10での同じ符号の走査軌跡と同じであることを表
わしている。また、アンダ−ラインで示した状態は隣々
接トラックからクロスト−クがあって信号再生できない
状態である。従って、この図からも明らかなように、磁
気ヘッドA1,B1で信号再生できない1Tp〜2Tpま
での領域では、磁気ヘッドA2,B2によって信号再生で
き、磁気ヘッドA2,B2で信号再生できない0Tp〜1
Tpまでの領域では、磁気ヘッドA1,B1によって信号
再生できる。しかも、1個の磁気ヘッドによる走査軌跡
は図10と同様であって、1個の完結したトラックを1
回の走査で連続的に再生走査できる。
【0102】図19はこの実施例における各磁気ヘッド
の再生信号のタイミングを示した図であって、図中Fは
1周期で1フレ−ムを表わし、かつ上シリンダ22aが
1回転するフレ−ムタイミングを示している。また、図
19(a)〜(h)は図10と同様の各遷移状態を示
す。さらに、ここでは、特定の対となる2個のトラック
について、隣々接トラックからのクロスト−クがない再
生信号が得られるタイミングのみを示している。
【0103】いま、図19(a)に示す状態となるよう
にトラッキング制御を行なうと、各トラックを2回ずつ
再生走査することができ、前述した処理手段によって信
頼性の高い信号再生を実現することができる。
【0104】また、図19で特徴的なものは、図19
(a)〜(e)の一連の状態と図19(e)〜(h)の
一連のとが夫々同一のタイミングで得られ、磁気テ−プ
の送り速度の制御を、例えば、図19(c)の状態を基
準にすれば、±1/2Tpの範囲に抑えることにより、
トラッキング制御に対して非常に粗い精度で実現できる
上、特定フレ−ムの信号再生タイミングが1フレ−ム期
間内に集中できるので、信号処理の設計が簡単化できる
とともに、必要とするメモリ容量も少なくなる効果があ
る。
【0105】さらに、トラッキングがはずれてどのよう
な状態に遷移しても、必ず磁気ヘッドA1,B1か磁気ヘ
ッドA2,B2のいずれかによって信号再生が可能であ
る。このことは、敢えてトラッキング制御を施す必要が
ないことを意味しており、従って、従来必要としていた
トラッキング制御手段を省くことができる。但し、単位
時間当たりに通過する磁気テ−プの記録トラック数が一
定になるように磁気テ−プの送り速度を制御する手段
(例えば、図4における駆動制御回路19)が必要とな
るが、この単位時間の設定は再生回路で用いられるメモ
リ7の容量に依存するから、いくらでも大きくすること
ができる。この設定時間を大きくするほど上記テ−プ送
り速度を制御する手段が簡単な構成とすることができる
ことになる。
【0106】さらに、図17において、上シリンダ22
aでの180°で対向する2つの磁気ヘッドA1,B1
取付け位置間には段差が与えられておらず、かかる磁気
ヘッドA1,B1のみを使用してピッチが一定のトラック
として信号記録をすることができるので、この実施例
は、再生専用装置のみならず、記録再生兼用装置とする
ことができる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フレ−ムの先頭でより厳しい条件によって基準となる信
頼性の高いフレ−ムアドレスが確定され、nブロック単
位で逐次検出されるフレ−ムアドレスをこの基準フレ−
ムアドレスで比較するものであるから、トラックジャン
プの領域が正確に検出でき、従って、正確にトラックジ
ャンプの領域からの再生データの補正が可能となる。
【0108】また、本発明によれば、(1+2N)フレ
ームにわたる再生データをメモリに格納し、該基準フレ
−ムアドレスと逐次検出されるフレ−ムアドレスとの差
が±N以内の条件を満たすときには、同一フレ−ムアド
レスのデ−タがメモリの同一のアドレスにnブロック単
位で格納されるので、各磁気ヘッドが1回の走査中トラ
ックジャンプによって所定フレーム中にこれとは異なる
フレ−ムのデ−タが混在しても、この所定フレームでの
トラックジャンプによる領域の正しいデータをメモリの
他の記憶領域から得ることができ、元の正しいデータか
らなるフレームを再構成できる。従って、所定フレ−ム
が±Nフレ−ムに分散して検出されるようなトラックジ
ャンプに対しても、誤訂正やインタ−リ−ブずれが生じ
ない。
【0109】さらに、本発明によれば、各記録トラック
を複数回再生走査できるので、ビット誤りによるフレ−
ムアドレス検出不能時のデ−タ欠落を防ぐことができ、
デ−タの検出能力が高くなる。mブロック単位で完結し
て付加された訂正符号のシンドロ−ム演算によって誤り
状況程度に優劣順位を付けてコ−ド化し、そのコ−ド判
別によって2回目以降のデ−タ検出時のメモリへの書込
みをmブロック単位で制御できるので、メモリには信頼
性の高いデ−タが残り、高品質の再生が可能となる。
【0110】さらにまた、本発明によれば、テ−プ・ヘ
ッド系機構と処理手段によってトラッキングマ−ジンを
大きくすることができる。即ち、精度の粗いトラッキン
グ制御手段で信頼性の高い信号再生が可能となるし、ト
ラッキング制御手段を省くことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル信号再生装置の第1実
施例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるアドレス制御回路の処理を示すフ
ロ−チャ−トである。
【図3】図2に示した処理による第1実施例の動作を示
すタイミング図である。
【図4】本発明によるディジタル信号再生装置の第2実
施例を示すブロック図である。
【図5】第2実施例の動作を示すタイミング図である。
【図6】図5に示した動作での図4のメモリでの状態変
化を示す図である。
【図7】本発明によるディジタル信号再生装置の第3実
施例のテ−プ・ヘッド系機構を示す平面図である。
【図8】図7の磁気テープ上でのトラックと図7の磁気
ヘッドの再生走査軌跡との関係を示す図である。
【図9】第3実施例での信号再生、訂正処理、出力の各
タイミングの関係を示すタイミング図である。
【図10】第3実施例での磁気ヘッドの再生走査状態遷
移を示す図である。
【図11】第3実施例の回路系を示すブロック図であ
る。
【図12】図11におけるアドレス制御回路のフレ−ム
先頭での処理を示すフロ−チャ−トである。
【図13】図11におけるアドレス制御回路のエリア先
頭での処理を示すフロ−チャ−トである。
【図14】図11におけるアドレス制御回路のエリア内
での処理を示すフロ−チャ−トである。
【図15】本発明によるディジタル信号再生装置の第4
実施例のアドレス制御回路とシンドロ−ムチェック回路
の動作を示すタイミング図である。
【図16】第4実施例でのシンドロ−ムチェック回路に
よって生成されるコ−ドを表で示す図である。
【図17】本発明によるディジタル信号再生装置の第5
実施例のテ−プ・ヘッド系機構を示す図である。
【図18】第5実施例での各磁気ヘッドの再生走査軌跡
の状態の遷移を示す図である。
【図19】第5実施例での各磁気ヘッドの隣々接のトラ
ックからのクロストークが生じない再生走査タイミング
を示す図である。
【図20】従来のディジタル信号再生装置のテ−プ・ヘ
ッド系機構の一例を示す平面図である。
【図21】図20に示したテ−プ・ヘッド系機構による
磁気テープ上のトラックと磁気ヘッドの再生走査軌跡と
の関係を示す図である。
【図22】図21に示した1トラックの記録信号の構成
図である。
【図23】図22におけるPCM領域でのブロック構成
及び訂正符号構成を示すマップ図である。
【図24】ディジタルオーディオデータの各フレームで
のインタ−リ−ブフォ−マットを示す図である。
【図25】従来のディジタル信号再生装置でのトラック
ジャンプの発生原因を説明するための図である。
【図26】従来のディジタル信号再生装置でのトラック
ジャンプの他の発生原因を説明するための図である。
【符号の説明】
1 同期回路 2 復調回路 3 フレ−ムアドレス検出回路 4 ブロックアドレス検出回路 5 パリティチェック回路 6 アドレス制御回路 7 メモリ 8 誤り訂正回路 9 補間回路 10 DA変換器 11、12 入力端子 15、16 出力端子 21 シンドロ−ムチェック回路 22 シリンダ 23 磁気テープ 25、26 トラック 27 再生磁気ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックに区分されたディジタル信号が
    記録媒体上の記録トラック毎に複数ブロックずつ、かつ
    複数の記録トラック毎に1フレームずつ記録されてお
    り、該ディジタル信号には、mブロック毎に完結する誤
    り訂正符号が付加され、また、同一フレームのn個毎の
    ブロックには同一のフレ−ムアドレス信号が付加され
    て、各ブロックには同期信号と、各ブロック間で連続す
    るブロックアドレス信号と、少なくとも該フレ−ムアド
    レス信号と該ブロックアドレス信号の誤りを検出するた
    めのパリティ信号が付加されており、該記録媒体から再
    生ヘッドによって該ディジタル信号を再生する再生装置
    において、 再生された該ディジタル信号のフレームの最初に検出さ
    れるフレームアドレス信号の値を基準フレームアドレス
    とし、 該フレームの該n個毎のブロックから検出される該フレ
    ームアドレス信号の値が該基準フレームアドレスと一致
    するとき、該n個毎のブロックのデータをメモリに書き
    込み、 該フレームの該n個毎のブロックから検出される該フレ
    ームアドレス信号の値が該基準フレームアドレスと一致
    しないとき、該n個毎のブロックのデータのメモリへの
    書込みを禁止して、該n個毎のブロックの補間処理を施
    すことを特徴とするディジタル信号再生装置。
  2. 【請求項2】 ブロックに区分されたディジタル信号が
    記録媒体上の記録トラック毎に複数ブロックずつ、かつ
    複数の記録トラック毎に1フレームずつ記録されてお
    り、該ディジタル信号には、mブロック毎に完結する誤
    り訂正符号が付加され、また、同一フレームのn個毎の
    ブロックには同一のフレ−ムアドレス信号が付加され
    て、各ブロックには同期信号と、各ブロック間で連続す
    るブロックアドレス信号と、少なくとも該フレ−ムアド
    レス信号と該ブロックアドレス信号の誤りを検出するた
    めのパリティ信号が付加されており、該記録媒体から再
    生ヘッドによって該ディジタル信号を再生する再生装置
    において、 (1+2N)フレームの該ディジタル信号を記憶するメ
    モリと、 mブロック分を単位として、再生された該ディジタル信
    号の該メモリへの書込み制御をするアドレス制御回路
    と、 再生された該ディジタル信号からブロック毎に該同期信
    号を検出する同期信号検出回路と、 再生された該ディジタル信号からn個毎のブロックに付
    加されているフレ−ムアドレス信号を検出するフレ−ム
    アドレス検出回路と、 再生された該ディジタル信号からブロック毎に付加され
    ているブロックアドレス信号を検出するブロックアドレ
    ス検出回路と、 該メモリに記憶されている(N+1)番目の該ディジタ
    ル信号のフレームを訂正対象フレームとし、該訂正対象
    フレームのブロック毎に付加されているパリティ信号に
    より、該フレ−ムアドレス検出回路で検出されたフレ−
    ムアドレス信号や該ブロックアドレス検出回路で検出さ
    れたブロックアドレス信号の誤りを検出するパリティチ
    ェック回路と、 該パリティチェック回路によってフレームアドレス信号
    に誤りがあることが判明したブロックを、該メモリに記
    憶されている該訂正対象フレームよりも前に記憶された
    N個のフレームもしくは後に記憶されたN個のフレーム
    のうちの該訂正対象フレームと同一フレームアドレスを
    有するブロックで補間する補間回路とを備えたことを特
    徴とするディジタル信号再生装置。
  3. 【請求項3】 ブロックに区分されたディジタル信号が
    記録媒体上の記録トラック毎に複数ブロックずつ、かつ
    複数の記録トラック毎に1フレームずつ記録されてお
    り、該ディジタル信号には、mブロック毎に完結する誤
    り訂正符号が付加され、また、同一フレームのn個毎の
    ブロックには同一のフレ−ムアドレス信号が付加され
    て、各ブロックには同期信号と、各ブロック間で連続す
    るブロックアドレス信号と、少なくとも該フレ−ムアド
    レス信号と該ブロックアドレス信号の誤りを検出するた
    めのパリティ信号が付加されており、該記録媒体から再
    生ヘッドによって該ディジタル信号を再生する再生装置
    において、 該再生ヘッドは同じ記録トラックを複数回走査して、同
    一記録トラックから少なくとも2回以上該ディジタル信
    号を再生するように制御され、 メモリと、 mブロック分を単位として、再生された該ディジタル信
    号の該メモリへの書込み制御をするアドレス制御回路
    と、 再生された該ディジタル信号からブロック毎に該同期信
    号を検出する同期信号検出回路と、 再生された該ディジタル信号からn個毎のブロックに付
    加されているフレ−ムアドレス信号を検出するフレ−ム
    アドレス検出回路と、 再生された該ディジタル信号からブロック毎に付加され
    ているブロックアドレス信号を検出するブロックアドレ
    ス検出回路と、 再生された該ディジタル信号のブロック毎に付加されて
    いるパリティ信号により、該フレ−ムアドレス検出回路
    で検出されたフレ−ムアドレス信号や該ブロックアドレ
    ス検出回路で検出されたブロックアドレス信号の誤りを
    検出するパリティチェック回路と、 再生された該ディジタル信号のmブロック毎に完結する
    該誤り訂正符号のシンドロ−ム演算によってmブロック
    単位の誤り検出を行ない、検出した誤り状況をコ−ド化
    して検出されたフレ−ムアドレス信号やブロックアドレ
    ス信号に対応する該メモリ内の領域に書き込むシンドロ
    −ムチェック回路とを備えたことを特徴とするディジタ
    ル信号再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記アドレス制御回
    路は前記メモリに書き込まれた第1の誤り状況コ−ドを
    読み出し、 該第1の誤り状況コ−ドが所定の値を満足するとき、前
    記メモリでの前記mブロック単位のデ−タの書込みを禁
    止し、 該第1の誤り状況コ−ドが該所定の値を満足しないと
    き、前記メモリにブロックデ−タを順次書き込むととも
    に、前記シンドロ−ムチェック回路にmブロック単位の
    誤り検出を行なわせて第2の誤り状況コ−ドを生成さ
    せ、前記メモリで第1の誤り状況コ−ドを該第2の誤り
    状況コ−ドに書き替えることを特徴とするディジタル信
    号再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、 前記メモリでの1フレ−ム分の前記再生されたディジタ
    ル信号が読み出された領域に書き込まれている前記第1
    誤り状況コ−ドまたは前記第2の誤り状況コ−ドを全
    て、少なくても前記所定の値を満足しない第3のコ−ド
    に変換して書き替えることを特徴とするディジタル信号
    再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4または5において、前記シ
    ンドロ−ムチェック回路は、 mブロック単位でn個の独立した系列を並列に処理して
    n個の誤り状況コ−ドを生成して、該n個の誤り状況コ
    −ドは夫々aビットで(2のa乗)通りの状態を識別
    し、 該(2のa乗)通りの状態がn個の系列による組合せで
    生じる全ての状態を、信頼性が判別できる所定のしきい
    値で誤りの少ないことを表わすコ−ドがp1個からなる
    第1の集合と誤りの多いことを表わすコ−ドがp2個か
    らなる第2の集合とに分割し、 該p1個からなる第1の集合の各要素コ−ドが表わす状
    態で総誤り数が少ない順に0からq1まで符号化し、p2
    個からなる第2の集合の各要素コ−ドが表わす状態で総
    誤り数が少ない順にq1+1からq2まで符号化すること
    により、 上記n個の誤り状況コ−ドを誤り程度の少ない順に0か
    らq2までに割り振られた1個のコ−ドとして生成し、
    前記メモリ−に書き込みまたは読み出すことを特徴とす
    るディジタル信号再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 磁気テ−プと、回転シリンダと、該回転シリンダ上に互
    いにアジマス角が異なり180°対向する2個を対とす
    る第1および第2の磁気ヘッド群とを備えており、 該磁気テ−プは該回転シリンダに角度θで巻き付けられ
    て走行し、 該第1、第2の磁気ヘッド群の各磁気ヘッドは記録トラ
    ックの幅の2倍のトラック幅を有し、 該第2の磁気ヘッド群は、該第1のヘッド群に対し、該
    シリンダの回転方向とは逆方向に角度θだけ離して取り
    付けられており、 記録時には、該回転シリンダの回転によって該第1のヘ
    ッド群が該磁気テ−プに記録を行ない、 再生時には、該回転シリンダの回転により、該第1、第
    2のヘッド群で該磁気テープ上のトラックを少なくとも
    複数回再生走査することを特徴とするディジタル信号再
    生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記第2の磁気ヘッド群は、前記回転シリンダでの前記
    第1の磁気ヘッド群の取付け位置に対し、前記トラック
    の幅の半分の長さに等しい取付け段差をもって前記回転
    シリンダに設けたことを特徴とするディジタル信号再生
    装置。
JP3351692A 1992-02-20 1992-02-20 ディジタル信号再生装置 Pending JPH05234276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351692A JPH05234276A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ディジタル信号再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351692A JPH05234276A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ディジタル信号再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05234276A true JPH05234276A (ja) 1993-09-10

Family

ID=12388712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3351692A Pending JPH05234276A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ディジタル信号再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05234276A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4559568A (en) Apparatus for re-recording a digital signal on a record medium and for reproducing the same therefrom
US4799221A (en) Apparatus for reproducing a digital signal
EP0278702B1 (en) Apparatus for reproducing a digital signal
JPH07107782B2 (ja) ディジタルテープレコーダ
JP3482676B2 (ja) データ記録方法及びデータ記録装置
US5124851A (en) Data recording apparatus with recorded data verifying means
US5430741A (en) Repeated decoding of product code during successive tape head rotation periods
US5276561A (en) Apparatus for reproducing digital signal
JPH05234276A (ja) ディジタル信号再生装置
JP4518586B2 (ja) データ記録装置およびそのリライト決定方法
EP0316184A2 (en) Apparatus for detecting phase difference and apparatus for recording and reproducing data using the same
JPH05234275A (ja) ディジタル信号再生装置
JP2000000045U (ja) ディジタル信号再生装置
JP3933133B2 (ja) データ再生装置及びデータ再生方法
JP3477795B2 (ja) データ記録方法、データ記録媒体及びデータストリーマ
JP2539452B2 (ja) ヘリカルスキャン方式磁気テ―プ記憶装置
JPH0125159B2 (ja)
JPH0230081B2 (ja) Maruchitoratsukuteepurekooda
JPH0697543B2 (ja) Pcmデ−タの記録装置
EP0410897B1 (en) Apparatus for reproducing digital signal
JP2606202B2 (ja) 再生装置
JP3598838B2 (ja) データ読み取り装置
JP4147634B2 (ja) 記録再生装置
JP2644504B2 (ja) データ記録装置
JP2001243728A (ja) ディジタル信号再生装置