JPH05231365A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

ロータリ圧縮機

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Publication number
JPH05231365A
JPH05231365A JP3347192A JP3347192A JPH05231365A JP H05231365 A JPH05231365 A JP H05231365A JP 3347192 A JP3347192 A JP 3347192A JP 3347192 A JP3347192 A JP 3347192A JP H05231365 A JPH05231365 A JP H05231365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotary compressor
vane
eccentric roller
sliding
cylinder chamber
Prior art date
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Pending
Application number
JP3347192A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Komine
健治 小峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3347192A priority Critical patent/JPH05231365A/ja
Publication of JPH05231365A publication Critical patent/JPH05231365A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性が良好で、且つ摺動部を構成する摺
動部材の線膨脹率が鉄系材料と同程度であり、摺動部材
の摺動相手材への攻撃性が少なく、高温,高圧下等の過
酷な運転条件で使用することができるロータリ圧縮機を
提供する。 【構成】 シリンダ室16内に設けられた偏心ローラ2
2と、この偏心ローラ22と摺動接触して往復移動し上
記シリンダ室16内を低圧側16aと高圧側16bとに
仕切るベーンと23を備えたロータリ圧縮機11におい
て、上記ベーン23をアルミナを分散強化したジルコニ
ア焼結体30にて形成すると共に、上記偏心ローラ22
をNi,Cr,Mo,Wのうち少なくとも一の元素を含
有する合金鋳鉄31にて形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍機や空気調和機等に
使用されるロータリ圧縮機に係り、特にその偏心ローラ
及びこれと摺動接触するベーンの材質を改良したロータ
リ圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロータリ圧縮機には、シリンダ
室に設けられた偏心ローラと、この偏心ローラに摺動接
触してシリンダ室を低圧側と高圧側とに仕切るベーンと
が設けられており、これら偏心ローラやベーン等の摺動
部品には、過酷な条件下で長時間の運転に耐え得る機械
的強度が要求されている。従って、これら偏心ローラや
ベーン等の摺動部材を形成する材質には、強度,靭性,
及び耐摩耗性等の特性に優れた材料を選択する必要があ
る。特に、近年の冷蔵庫の大型化や空気調和機のインバ
ータ化等により、ロータリ圧縮機の使用条件は厳しくな
ってきており、上記摺動部材に作用する負荷や摺動速度
は益々増大する傾向にある。また、オゾン層破壊を防止
するためのフロンガス規制により、使用冷媒としてCF
C−12が制限される等、圧力、温度及び潤滑油等の摺
動部の雰囲気が益々厳しくなってきている。特に冷蔵庫
等では代替フロンガス化の検討も進められている。しか
し、冷媒自体やその冷媒に適合した潤滑油等の潤滑性能
が、いずれも現行の冷媒や潤滑油に比べて劣るため、ロ
ータリ圧縮機の摺動部を構成する摺動部材の耐摩耗性の
向上が図られている。
【0003】このような状況下でロータリ圧縮機の摺動
部の設計要求に応じられる材料としては、例えば、セラ
ミックスが注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のロー
タリ圧縮機にあっては、その摺動部を構成する摺動部材
を形成する材料として、セラミックスは耐摩耗性の点で
非常に良好である。しかし、セラミックスは線膨脹率が
小さいため、これに組み合わされる鉄系材料との間に線
膨脹率差があり、その結果、嵌合部分等に隙間が生じて
圧縮能力が低下するという問題があった。
【0005】また、セラミックスは非常に硬いため摺動
相手材への攻撃性があり、該摺動相手材を摩耗させてし
まうという問題があった。
【0006】本発明の目的は、上記課題に鑑み、耐摩耗
性が良好で、且つ摺動部を構成する摺動部材の線膨脹率
が鉄系材料と同程度であり、該摺動部材の摺動相手材へ
の攻撃性が少なく、高温,高圧下等の過酷な運転条件で
使用することができるロータリ圧縮機を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロータリ圧
縮機は、シリンダブロックにより区画されたシリンダ室
内に設けられた偏心ローラと、この偏心ローラと摺動接
触することにより上記シリンダブロックに形成されたベ
ーン溝に沿って往復移動し上記シリンダ室内を低圧側と
高圧側とに仕切るベーンとを備えたロータリ圧縮機にお
いて、上記ベーンをアルミナを分散強化したジルコニア
焼結体にて形成すると共に、上記偏心ローラをNi,C
r,Mo,Wのうち少なくとも一の元素を含有する合金
鋳鉄にて形成した構成としている。
【0008】
【作用】上記構成によれば、上記ベーンの材質として、
アルミナを分散強化したジルコニア焼結体が用いられて
いる。この材料は、アルミナによる分散強化により耐摩
耗性に優れ、セラミックス材料よりも線膨脹率が大き
い。従って、この材料と組み合わされる材料が鉄系材料
であるような場合に、嵌合部分等に隙間が生じないの
で、圧縮能力の低下が防止される。
【0009】また、上記偏心ローラの材質として、Ni
(ニッケル),Cr(クロム),Mo(モリブデン),
W(タングステン)のうち少なくとも一の元素を含有す
る合金鋳鉄が用いられている。この材料は、金属炭化物
の形成或いは焼入れ性の向上により、該偏心ローラ自体
の耐摩耗性を向上させる。従って、この材料はアルミナ
分散強化したジルコニアによって形成された上記ベーン
の攻撃性を防ぐことになる。
【0010】すなわち、ベーンと偏心ローラとは、これ
らの摩耗が共に少ない材料組合せになっている。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るロータリ圧縮機の好適一
実施例を添付図面に基づいて詳述する。
【0012】横形のロータリ圧縮機を例に採って、その
全体を最初に説明する。
【0013】図2に示されているように、ロータリ圧縮
機11には密閉ケース12が設けられ、この密閉ケース
12内にはクランク軸13の一端側に設けられた電動要
素14が収容されると共にクランク軸13の他端側に設
けられた圧縮要素15が収容されている。上記密閉ケー
ス12の底部には、潤滑油Aが貯留されている。
【0014】上記圧縮要素15には、図1及び図3に示
すようにシリンダ室16を区画するシリンダブロック1
7が設けられると共にこのシリンダブロック17を間に
挾んでクランク軸13を軸支するメインベアリング1
8,サブベアリング19が設けられている。クランク軸
13に形成された偏心部21にはこれを囲繞するように
偏心ローラ22が嵌め込まれ、図1に示されているよう
に、この偏心ローラ22にはシリンダ室16を低圧側1
6aと高圧側16bとに仕切るベーン23が接触するよ
うになっている。このベーン23は、上記シリンダブロ
ック17にシリンダ室16内に臨んで開放されたベーン
溝24に沿って往復移動自在にスプリング25で弾性支
持されている。尚、図中、26は上記シリンダブロック
17を貫通するように形成された吸込み口である。
【0015】さて、本実施例のロータリ圧縮機11は、
その摺動部を構成する摺動部材としての上記ベーン23
が分散強化焼結体30にて形成されている。具体的に
は、例えば、母材粉末をジルコニア(ZnO2 )、分散
強化粉末をアルミナ(Al2 3 )として、混合・焼成
した分散強化焼結体30にて形成されている。尚、分散
強化粉末としては上記アルミナが優れているが、これに
代えて、他の金属酸化物,炭化物,窒化物などを母材粉
末のジルコニアに均一に分散させても良い。
【0016】また、このベーン23と摺動接触する摺動
相手材としての上記偏心ローラ22は、Ni(ニッケ
ル),Cr(クロム),Mo(モリブデン),W(タン
グステン)のうち少なくとも一の元素を含有する合金鋳
鉄31にて形成されている。この偏心ローラ22を形成
する合金鋳鉄31は、焼入れ・焼戻しにより熱処理調整
されている。
【0017】次に、上記実施例における作用を述べる。
【0018】上述したように、油潤滑の殆どされないベ
ーン23の材質として、アルミナを分散強化したジルコ
ニア焼結体30が用いられている。このアルミナを分散
強化したジルコニア焼結体30は、従来のセラミックス
材料と異なり、その線膨脹率が鉄の線膨脹率と同程度で
ある。従って、この焼結体と組み合わされる材料が鉄系
材料であるような場合に、嵌合部分等に隙間が生じない
ので、圧縮能力の低下を防止することができる。さら
に、部分安定化ジルコニアは圧縮機の運転温度範囲内で
相変態を起こして破壊するが、上記アルミナ分散強化の
ジルコニア焼結体30は、その組成により、温度に対す
る強度低下が少なく安定な材料である。しかも、アルミ
ナ分散強化のジルコニア焼結体30は、強度及び靭性が
高いので、製造時の割れや欠け、或いは起動時のベーン
23のジャンピング時等の破損の虞れを極めて低下させ
ることができる。
【0019】また、上記偏心ローラ22の材質として、
Ni(ニッケル),Cr(クロム),Mo(モリブデ
ン),W(タングステン)のうち少なくとも一の元素を
含有する合金鋳鉄31が用いられている。この合金鋳鉄
31は、金属炭化物の形成或いは焼入れ性の向上によ
り、該偏心ローラ22自体の耐摩耗性を向上させる。従
って、この合金鋳鉄31は、アルミナ分散強化のジルコ
ニア焼結体30によって形成された上記ベーン23の攻
撃性を防ぐことになる。
【0020】さらに、表1は、本実施例のロータリ圧縮
機11を構成するベーンと、従来の種々のセラミックス
材料により形成されたベーンとについて、線膨脹率,破
壊靭性及び強度を比較したものである。
【0021】
【表1】
【0022】表1によれば、線膨脹率,破壊靭性及び強
度のいずれの特性についても、他のセラミックス材料に
比して、優れた値を示すことが判った。
【0023】このように本実施例のロータリ圧縮機11
は、摺動部材としてのベーン23の線膨脹率,破壊靭性
及び強度が優れ、且つ、その摺動相手材としての偏心ロ
ーラ22の耐摩耗性が優れていることにより、これらの
摩耗が共に少ない材料組合せになっている。すなわち、
高温,高圧下の過酷な運転条件で使用することができ、
その結果、製品の信頼性を向上させることができるもの
である。
【0024】尚、本実施例にあっては、上記ロータリ圧
縮機11の偏心ローラ22とベーン23とに本発明を適
用したが、他の摺動接触する部分にも適用することがで
きる。また、本発明は、上記偏心ローラ22とベーン2
3との材質を相互に代えて適用することもできる。さら
に、本実施例はロータリ圧縮機について説明したが、こ
れに限らず、スクロール圧縮機の摺動部にも応用するこ
とができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るロータ
リ圧縮機によれば、耐摩耗性が良好で、且つ摺動部を構
成する摺動部材の線膨脹率が鉄系材料と同程度であり、
該摺動部材の摺動相手材への攻撃性が少なく、高温,高
圧下等の過酷な運転条件で使用することができ、ひいて
は製品の信頼性を向上させることができるという優れた
効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリ圧縮機の一実施例におけ
る圧縮要素を示す概略横断面図である。
【図2】本発明に係るロータリ圧縮機の一実施例を示す
概略断面図である。
【図3】本発明に係るロータリ圧縮機の一実施例におけ
る圧縮要素を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
11 ロータリ圧縮機 16 シリンダ室 22 偏心ローラ 23 ベーン 30 分散強化焼結体 31 合金鋳鉄

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックにより区画されたシリ
    ンダ室内に設けられた偏心ローラと、該偏心ローラと摺
    動接触することにより上記シリンダブロックに形成され
    たベーン溝に沿って往復移動し上記シリンダ室内を低圧
    側と高圧側とに仕切るベーンとを備えたロータリ圧縮機
    において、上記ベーンをアルミナを分散強化したジルコ
    ニア焼結体にて形成すると共に、上記偏心ローラをN
    i,Cr,Mo,Wのうち少なくとも一の元素を含有す
    る合金鋳鉄にて形成したことを特徴とするロータリ圧縮
    機。
JP3347192A 1992-02-20 1992-02-20 ロータリ圧縮機 Pending JPH05231365A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3347192A JPH05231365A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ロータリ圧縮機

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JP3347192A JPH05231365A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ロータリ圧縮機

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JPH05231365A true JPH05231365A (ja) 1993-09-07

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JP3347192A Pending JPH05231365A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 ロータリ圧縮機

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JP (1) JPH05231365A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016490A1 (fr) * 1999-08-31 2001-03-08 Sanyo Electric Co., Ltd. Compresseur rotatif interne de type a compression a 2 etages a pression intermediaire
CN113474561A (zh) * 2019-03-07 2021-10-01 三菱电机株式会社 密闭型压缩机

Cited By (3)

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WO2001016490A1 (fr) * 1999-08-31 2001-03-08 Sanyo Electric Co., Ltd. Compresseur rotatif interne de type a compression a 2 etages a pression intermediaire
US6651458B1 (en) 1999-08-31 2003-11-25 Sanyo Electric Co., Ltd. Internal intermediate pressure 2-stage compression type rotary compressor
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