JPH05230585A - 耐欠損性にすぐれた結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具 - Google Patents
耐欠損性にすぐれた結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具Info
- Publication number
- JPH05230585A JPH05230585A JP7333292A JP7333292A JPH05230585A JP H05230585 A JPH05230585 A JP H05230585A JP 7333292 A JP7333292 A JP 7333292A JP 7333292 A JP7333292 A JP 7333292A JP H05230585 A JPH05230585 A JP H05230585A
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- JP
- Japan
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- diamond
- cutting tool
- based sintered
- sintered material
- powder
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削
工具を構成する素地のダイヤモンド結晶を微細化して、
耐欠損性を向上させる。 【構成】 結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削
工具が、平均粒径で0.5μm以下のダイヤモンド結晶
で構成された素地中に、B,Si、およびPのうちの1
種以上:0.1〜3重量%を含有し、残りがCoと不可
避不純物からなる組成を有する溶浸分布のCo合金結合
相が、10〜25重量%の割合で均一に分散した組織を
有する結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料で構成す
る。
工具を構成する素地のダイヤモンド結晶を微細化して、
耐欠損性を向上させる。 【構成】 結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削
工具が、平均粒径で0.5μm以下のダイヤモンド結晶
で構成された素地中に、B,Si、およびPのうちの1
種以上:0.1〜3重量%を含有し、残りがCoと不可
避不純物からなる組成を有する溶浸分布のCo合金結合
相が、10〜25重量%の割合で均一に分散した組織を
有する結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料で構成す
る。
Description
【001】
【産業上の利用分野】この発明は、素地を構成するダイ
ヤモンドの結晶粒径がきわめて微細であり、これによっ
てすぐれた耐欠損性が確保されるようになる結合相溶浸
型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具に関するものであ
る。
ヤモンドの結晶粒径がきわめて微細であり、これによっ
てすぐれた耐欠損性が確保されるようになる結合相溶浸
型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダイヤモンド基焼結材料製切削
工具が、AlおよびAl合金、CuおよびCu合金など
の非鉄金属や、黒鉛およびFRPなどの非金属などの切
削加工に用いられ、また、これが、例えばダイヤモンド
粉末の圧粉体と、Co粉末およびWC粉末の混合粉末の
圧粉体、あるいは純Coチップ材とを超高圧焼結装置内
に重ねて装入し、 温度:1300〜1600℃、 圧力:5GPa以上、 の条件で焼結して、上記混合粉末圧粉体中のCo粉末あ
るいは純Coチップ材を上記ダイヤモンド粉末圧粉体中
に溶浸させ、もって素地がダイヤモンドで構成され、こ
の素地にCoからなる溶浸結合相が10〜25重量%の
割合で均一に分散分布した組織を有する結合相溶浸型ダ
イヤモンド基焼結材料を形成することにより製造される
ことも知られている。
工具が、AlおよびAl合金、CuおよびCu合金など
の非鉄金属や、黒鉛およびFRPなどの非金属などの切
削加工に用いられ、また、これが、例えばダイヤモンド
粉末の圧粉体と、Co粉末およびWC粉末の混合粉末の
圧粉体、あるいは純Coチップ材とを超高圧焼結装置内
に重ねて装入し、 温度:1300〜1600℃、 圧力:5GPa以上、 の条件で焼結して、上記混合粉末圧粉体中のCo粉末あ
るいは純Coチップ材を上記ダイヤモンド粉末圧粉体中
に溶浸させ、もって素地がダイヤモンドで構成され、こ
の素地にCoからなる溶浸結合相が10〜25重量%の
割合で均一に分散分布した組織を有する結合相溶浸型ダ
イヤモンド基焼結材料を形成することにより製造される
ことも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、上記の従来結
合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具の製造に
際しては、焼結時のCo結合相の溶浸を十分に行なわせ
るために、原料粉末であるダイヤモンド粉末として32
5メッシュ以上の相対的に粗粒のものを使用すると共
に、上記の通り1300〜1600℃の高温で焼結しな
ければならないことから、ダイヤモンド結晶に粒成長が
発生し、平均粒径で10μm以上の粗粒となるのを避け
ることができず、また、原料粉末であるダイヤモンド粉
末の平均粒度を0.5μm以下にして、焼結後のダイヤ
モンド結晶の平均粒径を0.5μm以下にする試みもな
されたが、この場合には焼結温度を高温にしてもCoの
ダイヤモンド粉末圧粉体中への均一な溶浸が不可能であ
り、満足な焼結が行なえない。
合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具の製造に
際しては、焼結時のCo結合相の溶浸を十分に行なわせ
るために、原料粉末であるダイヤモンド粉末として32
5メッシュ以上の相対的に粗粒のものを使用すると共
に、上記の通り1300〜1600℃の高温で焼結しな
ければならないことから、ダイヤモンド結晶に粒成長が
発生し、平均粒径で10μm以上の粗粒となるのを避け
ることができず、また、原料粉末であるダイヤモンド粉
末の平均粒度を0.5μm以下にして、焼結後のダイヤ
モンド結晶の平均粒径を0.5μm以下にする試みもな
されたが、この場合には焼結温度を高温にしてもCoの
ダイヤモンド粉末圧粉体中への均一な溶浸が不可能であ
り、満足な焼結が行なえない。
【0004】一方、近年の切削加工に対する省力化の要
求は厳しく、これに伴ない高送り切削や高切込み切削な
どの苛酷な条件での切削が予儀なくされる傾向にある
が、上記のダイヤモンド結晶粒径の粗いダイヤモンド基
焼結材料製切削工具を上記の苛酷な条件での切削に用い
ると、切刃に欠損やチッピングが発生し易く、比較的短
時間で使用寿命に至るのが現状である。
求は厳しく、これに伴ない高送り切削や高切込み切削な
どの苛酷な条件での切削が予儀なくされる傾向にある
が、上記のダイヤモンド結晶粒径の粗いダイヤモンド基
焼結材料製切削工具を上記の苛酷な条件での切削に用い
ると、切刃に欠損やチッピングが発生し易く、比較的短
時間で使用寿命に至るのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来結合相溶浸型ダイヤ
モンド基焼結材料製切削工具に着目し、これの素地を構
成するダイヤモンド結晶粒の微細化をはかるべく研究を
行なった結果、結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製
切削工具の製造に際して、混合粉末圧粉体中のCo粉末
に代って、B,Si、およびPのうちの1種または2種
以上を0.1〜3重量%含有し、残りがCoと不可避不
純物からなる組成を有するCo合金粉末を用いるか、あ
るいは前記Co合金粉末と同じ組成を有するCo合金チ
ップ材を用いると、このCo合金粉末またはCo合金チ
ップ材は、合金成分として含有するB,Si、およびP
の作用で通常の焼結温度、あるいはこれ以下の焼結温
度、すなわち1200〜1350℃の温度ですぐれた流
動性および焼結性を示すことから、ダイヤモンド結晶の
細粒化のために0.5μm以下の平均粒径を有する微細
なダイヤモンド粉末を用いても上記低温焼結温度で上記
Co合金は十分にダイヤモンド粉末圧粉体中に溶浸する
ようになり、したがってダイヤモンド結晶にほとんど粒
成長を起こさせないで結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結
材料製切削工具を製造することが可能になるという研究
結果を得たのである。
上述のような観点から、上記の従来結合相溶浸型ダイヤ
モンド基焼結材料製切削工具に着目し、これの素地を構
成するダイヤモンド結晶粒の微細化をはかるべく研究を
行なった結果、結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製
切削工具の製造に際して、混合粉末圧粉体中のCo粉末
に代って、B,Si、およびPのうちの1種または2種
以上を0.1〜3重量%含有し、残りがCoと不可避不
純物からなる組成を有するCo合金粉末を用いるか、あ
るいは前記Co合金粉末と同じ組成を有するCo合金チ
ップ材を用いると、このCo合金粉末またはCo合金チ
ップ材は、合金成分として含有するB,Si、およびP
の作用で通常の焼結温度、あるいはこれ以下の焼結温
度、すなわち1200〜1350℃の温度ですぐれた流
動性および焼結性を示すことから、ダイヤモンド結晶の
細粒化のために0.5μm以下の平均粒径を有する微細
なダイヤモンド粉末を用いても上記低温焼結温度で上記
Co合金は十分にダイヤモンド粉末圧粉体中に溶浸する
ようになり、したがってダイヤモンド結晶にほとんど粒
成長を起こさせないで結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結
材料製切削工具を製造することが可能になるという研究
結果を得たのである。
【0006】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、平均粒径が0.5μm以下のダ
イヤモンド結晶で構成された素地中に、B,Si、およ
びPのうちの1種または2種以上:0.1〜3重量%を
含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成を有す
る溶浸分布のCo合金結合相が、10〜25重量%の割
合で均一に分散した組織を有する結合相溶浸型ダイヤモ
ンド基焼結材料で構成されたすぐれた耐欠損性を有する
結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具に特徴
を有するものである。
なされたものであって、平均粒径が0.5μm以下のダ
イヤモンド結晶で構成された素地中に、B,Si、およ
びPのうちの1種または2種以上:0.1〜3重量%を
含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成を有す
る溶浸分布のCo合金結合相が、10〜25重量%の割
合で均一に分散した組織を有する結合相溶浸型ダイヤモ
ンド基焼結材料で構成されたすぐれた耐欠損性を有する
結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具に特徴
を有するものである。
【0007】なお、この発明の切削工具において、これ
を構成する結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料のCo
合金結合相の含有量を10〜25重量%としたのは、そ
の含有量が10重量%未満では焼結が不十分となって所
望の強度を確保することができず、一方その含有量が2
5重量%を越えると耐摩耗性が急激に低下するようにな
るという理由によるものであり、また上記Co合金結合
相中のB,Si、およびPの含有量を0.1〜3重量%
と定めたのは、その含有量が0.1重量%未満では、原
料粉末として平均粒径で0.5μm以下の微細なダイヤ
モンド粉末を用いた場合、1200〜1350℃の低温
焼結では流動性および焼結性が不十分なためダイヤモン
ド粉末圧粉体中に完全にCo合金結合相を均一に分散分
布させることができず、一方その含有量が3重量%を越
えると、Co合金結合相の素地にこれらの成分が析出
し、強度低下の原因となるという理由にもとづくもので
ある。
を構成する結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料のCo
合金結合相の含有量を10〜25重量%としたのは、そ
の含有量が10重量%未満では焼結が不十分となって所
望の強度を確保することができず、一方その含有量が2
5重量%を越えると耐摩耗性が急激に低下するようにな
るという理由によるものであり、また上記Co合金結合
相中のB,Si、およびPの含有量を0.1〜3重量%
と定めたのは、その含有量が0.1重量%未満では、原
料粉末として平均粒径で0.5μm以下の微細なダイヤ
モンド粉末を用いた場合、1200〜1350℃の低温
焼結では流動性および焼結性が不十分なためダイヤモン
ド粉末圧粉体中に完全にCo合金結合相を均一に分散分
布させることができず、一方その含有量が3重量%を越
えると、Co合金結合相の素地にこれらの成分が析出
し、強度低下の原因となるという理由にもとづくもので
ある。
【0008】
【実施例】つぎに、この発明の切削工具を実施例により
具体的に説明する。表1に示される成分組成および1μ
mの平均粒径を有するCo合金粉末および純Co粉末と
平均粒径:2μmのWC粉末を用い、これを同じく表1
に示される配合組成に配合し、いずれも通常の条件で湿
式混合し、乾燥した後、400MPaの圧力でプレス成
形して直径:7mmφ×厚さ:4mmの寸法をもった混合粉
末圧粉体a〜kを形成し、また表2に示される成分組成
および直径:7mmφ×厚さ:1mmの寸法をもったCo合
金チップ材(純Coチップ材も含む)A〜Kを用意し、
ついでこれらの混合粉末圧粉体a〜kおよびCo合金チ
ップ材A〜Kのそれぞれの上に、表3,4に示される平
均粒径を有するダイヤモンド粉末を用い、同じく400
MPaの圧力で直径:7mmφ×厚さ:1mmの寸法にプレ
ス成形したダイヤモンド粉末圧粉体を、表3,4に示さ
れる組合せで重ね合わせた状態で、通常のベルト型超高
圧焼結装置に装入し、同じく表3,4に示される条件
で、ダイヤモンド粉末圧粉体中に混合粉末圧粉体のCo
合金粉末あるいはCo合金チップ材を溶浸して焼結し、
これよりTNGA332の形状に切出すことにより、同
じく表3,4に示される平均粒径を有するダイヤモンド
結晶の素地に同じく表3,4に示される割合の結合相が
分散分布した組織を有する本発明結合相溶浸型ダイヤモ
ンド基焼結材料製切削工具(以下、本発明切削工具とい
う)1〜14、並びにこの発明の範囲から外れた成分組
成を有する結合相で構成され、かつこれによって完全な
焼結を行なうために焼結温度を相対的に高温とした比較
結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具(以
下、比較切削工具という)1〜8をそれぞれ製造した。
具体的に説明する。表1に示される成分組成および1μ
mの平均粒径を有するCo合金粉末および純Co粉末と
平均粒径:2μmのWC粉末を用い、これを同じく表1
に示される配合組成に配合し、いずれも通常の条件で湿
式混合し、乾燥した後、400MPaの圧力でプレス成
形して直径:7mmφ×厚さ:4mmの寸法をもった混合粉
末圧粉体a〜kを形成し、また表2に示される成分組成
および直径:7mmφ×厚さ:1mmの寸法をもったCo合
金チップ材(純Coチップ材も含む)A〜Kを用意し、
ついでこれらの混合粉末圧粉体a〜kおよびCo合金チ
ップ材A〜Kのそれぞれの上に、表3,4に示される平
均粒径を有するダイヤモンド粉末を用い、同じく400
MPaの圧力で直径:7mmφ×厚さ:1mmの寸法にプレ
ス成形したダイヤモンド粉末圧粉体を、表3,4に示さ
れる組合せで重ね合わせた状態で、通常のベルト型超高
圧焼結装置に装入し、同じく表3,4に示される条件
で、ダイヤモンド粉末圧粉体中に混合粉末圧粉体のCo
合金粉末あるいはCo合金チップ材を溶浸して焼結し、
これよりTNGA332の形状に切出すことにより、同
じく表3,4に示される平均粒径を有するダイヤモンド
結晶の素地に同じく表3,4に示される割合の結合相が
分散分布した組織を有する本発明結合相溶浸型ダイヤモ
ンド基焼結材料製切削工具(以下、本発明切削工具とい
う)1〜14、並びにこの発明の範囲から外れた成分組
成を有する結合相で構成され、かつこれによって完全な
焼結を行なうために焼結温度を相対的に高温とした比較
結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具(以
下、比較切削工具という)1〜8をそれぞれ製造した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】つぎに、この結果得られた各種の切削工具
について、Co:6%含有のWC基超硬合金基体にろう
付けした状態で、 被削材:Al素地に10容量%のSiCが分散した組織
を有するAl合金の丸棒、 切削速度:1000m/min 、 切込み:3mm、 送り:0.5mm、 切削時間:10分、 の条件でAl合金の乾式連続高切込み切削試験を行な
い、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果
をビッカース硬さの測定結果と合せて表3,4に示し
た。
について、Co:6%含有のWC基超硬合金基体にろう
付けした状態で、 被削材:Al素地に10容量%のSiCが分散した組織
を有するAl合金の丸棒、 切削速度:1000m/min 、 切込み:3mm、 送り:0.5mm、 切削時間:10分、 の条件でAl合金の乾式連続高切込み切削試験を行な
い、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果
をビッカース硬さの測定結果と合せて表3,4に示し
た。
【0014】
【発明の効果】表1〜4に示される結果から、本発明切
削工具1〜14は、Co合金結合相が相対的に低温の1
200〜1350℃の焼結温度ですぐれた流動性および
焼結性を示すので、焼結後のダイヤモンド結晶にほとん
ど粒成長が発生せず、この結果原料粉末での微細粒度が
そのままの状態で焼結後も保持され、平均結晶粒径で
0.5μm以下の微細組織となっているので、耐欠損性
が要求される切削で欠損やチッピングの発生なくすぐれ
た耐摩耗性を示すのに対して、比較切削工具1〜8は、
結合相が純Co、あるいは合金成分としてB,Si、ま
たはPを含有してもその含有量がこの発明の範囲から外
れて低いCo合金で構成されているので、本発明切削工
具と同じ低温焼結ではダイヤモンド粉末が粗粒であるに
もかかわらず結合相に十分な流動性および焼結性が得ら
れず、このため焼結温度を相対的に高温にした焼結を行
なっていることから、ダイヤモンド結晶に粒成長が発生
し、粒径が相対的に粗大なものとなっているので、切刃
に欠損やチッピングが発生し、短時間で使用寿命に至る
ことが明らかである。
削工具1〜14は、Co合金結合相が相対的に低温の1
200〜1350℃の焼結温度ですぐれた流動性および
焼結性を示すので、焼結後のダイヤモンド結晶にほとん
ど粒成長が発生せず、この結果原料粉末での微細粒度が
そのままの状態で焼結後も保持され、平均結晶粒径で
0.5μm以下の微細組織となっているので、耐欠損性
が要求される切削で欠損やチッピングの発生なくすぐれ
た耐摩耗性を示すのに対して、比較切削工具1〜8は、
結合相が純Co、あるいは合金成分としてB,Si、ま
たはPを含有してもその含有量がこの発明の範囲から外
れて低いCo合金で構成されているので、本発明切削工
具と同じ低温焼結ではダイヤモンド粉末が粗粒であるに
もかかわらず結合相に十分な流動性および焼結性が得ら
れず、このため焼結温度を相対的に高温にした焼結を行
なっていることから、ダイヤモンド結晶に粒成長が発生
し、粒径が相対的に粗大なものとなっているので、切刃
に欠損やチッピングが発生し、短時間で使用寿命に至る
ことが明らかである。
【0015】上述のように、この発明の結合相溶浸型ダ
イヤモンド基焼結材料製切削工具は、これを構成するC
o合金結合相がすぐれた流動性および焼結性を示すこと
から、原料粉末であるダイヤモンド粉末の粒度を平均粒
径で0.5μm以下に細粒にした上で、さらに1200
〜1350℃の低温での焼結が可能となるので、原料粉
末であるダイヤモンド粉末の結晶粒径がほとんどそのま
まの状態で焼結後も保持されるようになり、したがって
耐欠損性が要求される高送り切削や高切込み切削などの
苛酷な条件での切削でも長期に亘ってすぐれた性能を発
揮するのである。
イヤモンド基焼結材料製切削工具は、これを構成するC
o合金結合相がすぐれた流動性および焼結性を示すこと
から、原料粉末であるダイヤモンド粉末の粒度を平均粒
径で0.5μm以下に細粒にした上で、さらに1200
〜1350℃の低温での焼結が可能となるので、原料粉
末であるダイヤモンド粉末の結晶粒径がほとんどそのま
まの状態で焼結後も保持されるようになり、したがって
耐欠損性が要求される高送り切削や高切込み切削などの
苛酷な条件での切削でも長期に亘ってすぐれた性能を発
揮するのである。
Claims (1)
- 【請求項1】 平均粒径が0.5μm以下のダイヤモン
ド結晶で構成された素地中に、B,Si、およびPのう
ちの1種または2種以上を0.1〜3重量%含有し、残
りがCoと不可避不純物からなる組成を有する溶浸分布
のCo合金結合相が、10〜25重量%の割合で均一に
分散した組織を有する結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結
材料で構成したことを特徴とする耐欠損性にすぐれた結
合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7333292A JPH05230585A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 耐欠損性にすぐれた結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7333292A JPH05230585A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 耐欠損性にすぐれた結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05230585A true JPH05230585A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=13515113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7333292A Withdrawn JPH05230585A (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 耐欠損性にすぐれた結合相溶浸型ダイヤモンド基焼結材料製切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05230585A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105925863A (zh) * | 2016-06-16 | 2016-09-07 | 河南黄河旋风股份有限公司 | 一种可用线切割加工的聚晶金刚石复合片的制作方法 |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP7333292A patent/JPH05230585A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105925863A (zh) * | 2016-06-16 | 2016-09-07 | 河南黄河旋风股份有限公司 | 一种可用线切割加工的聚晶金刚石复合片的制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |