JPH05230494A - 植物及び動物脂肪からステロールを除去する方法 - Google Patents

植物及び動物脂肪からステロールを除去する方法

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JPH05230494A
JPH05230494A JP4318267A JP31826792A JPH05230494A JP H05230494 A JPH05230494 A JP H05230494A JP 4318267 A JP4318267 A JP 4318267A JP 31826792 A JP31826792 A JP 31826792A JP H05230494 A JPH05230494 A JP H05230494A
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fat
water
cholesterol
solvent
hydrocarbon
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JP4318267A
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Siegfried Peter
ペーテル ジークフリート
Bernd Czech
チエツク ベルント
Eckard Weidner
ヴアイトナー エクカルト
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B3/00Refining fats or fatty oils
    • C11B3/006Refining fats or fatty oils by extraction

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  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】コレステロールを含まない植物及び動物脂肪を
提供することにある。 【構成】植物及び動物の脂肪中のステロール類を豊富に
含むものから又はそれぞれからステロールを除去する方
法であって、(a)ステロール含有脂肪と炭化水素、水
混和性の溶媒及び水からなる混合物と混合する、(b)
形成する2相を分離する、及び(c)炭化水素豊富な相
から溶媒を除去し、それによってステロールが減少した
脂肪を得、及び/又は(d)炭化水素−枯渇相から少な
くともステロール豊富な脂肪が沈殿するまで、溶媒を除
去し、所望ならば、残存する溶液から該脂肪を除去す
る、ステップを含むことを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】参考までに、本出願は、1991
年11月29日に出願されたドイツ特許P413939
8.8を優先権として主張している。
【0002】本発明は、植物及び動物脂肪それぞれから
ステロールを除去する方法及び豊富にする( enrichin
g)方法に係る。ステロールの中でもコレステロールが
最も重要であるので、以下に述べるコレステロールの除
去/豊富化( enrichment )を、ステロール類一般の除
去/豊富化の代表例として論ずるものである。
【0003】
【従来の技術】最近、乳脂肪からのコレステロールの分
別( fractionation)及び除去は、乳脂肪の新たな有用
性及びマーケティングの可能性に関連して多大な関心を
集めている。主にアテローム性動脈硬化症( atheroscl
erosis)に関する健康障害のゆえに、コレステロール含
量の削減がかなりの注目を集めている。乳脂肪のコレス
テロール含量を90%削減するように一般に提唱される
ようになって以来、乳製品の中でもコレステロール−フ
リー製品( cholesterol-free products)に分類される
ものが出てきた。
【0004】分子量386.64、融点148.5℃、
沸点360℃であるコレステロール(5−コレストン−
3β−オール)は、水には実質的には不溶であるが、冷
アルコールにはわずかに溶け、熱を加えると溶解性はさ
らに上昇する。エーテル、ベンゼン、石油エーテル及び
クロロホルムには、コレステロールは容易に溶解する。
コレステロールは胆汁結石( bile calculi )中に大量
に見出される。動物ステリン類( zoosterines)の最も
代表的なものであるコレステロールは、他の器官にも存
在している:例えば、大脳(乾燥重量にして約10
%)、神経細胞、副腎( suprarenal glands)及び皮膚
中に存在している。卵黄( egg yoke )及び羊毛脂( w
ool wax )もコレステロールに富んでいる。血液には1
50〜250mg%、心臓には2000mg%のコレス
テロールが含まれている(約60才前後で最大量に達す
る)。ヒトの体全体には、平均して0.32%のコレス
テロールが含まれており、一部はフリーで、一部は脂肪
酸によりエステル化されている。該エステルは血液脂肪
( blood fats )とされている。平均成人の体は、1日
に約1〜2gのコレステロールを生合成し、低脂肪食物
と共に0.04〜0.1g、高脂肪食物と共に1.4g
まで吸収している。
【0005】100gの食品につき、バターは240m
g、マーガリンは186mg、高脂肪の牛肉は90m
g、高脂肪の豚肉は99mg、タラ( codfish)は58
mg、貝( shellfish)は64mg、そしてタラ肝油
( codliver oil )は570mgのコレステロールを含
有している。植物脂肪の中にもコレステロールは微量な
がらも存在している。コレステロールの生合成はスクワ
レンから出発してラノステロールを経由する。それが生
成される主要部位は肝臓であるが、コレステロールは副
腎皮質( suprarenal cortex)、皮膚( skin )、腸
( gut)、精巣( testes )及び大動脈( aorta)中に
おいても生成される。
【0006】コレステロールは、胆汁酸( biliary aci
ds)、ビタミンD3 、アンドロステロン( androsteron
e )、テストステロン( testosterone )、プロゲステ
ロン( progesterone )及び他のステロイド類の生合成
前駆物質( biogenetic precursor )でもある。生物体
内では、コレステロールは皮膚の保護、腫大( swellin
g )の調整、神経の遮断( nerve insulator)等として
も作用する。
【0007】血清中のコレステロール濃度の病的上昇
は、誤った食物摂取からもたらされるが、アテローム性
動脈硬化症の原因の一つと考えられている特定の酵素欠
陥にも起因する。しかし、コレステロール含有食物の摂
取と高コレステロール血症( hypercholesterolemiae)
との関係はいまだ議論されている。ヘイドン( Heyde
n)によれば、不飽和脂肪酸含量の高い油(例えば、ヒ
マワリ油( sunflower oil)、トウモロコシ油( corn
oil )、亜麻仁油( linseed oil)、大豆油( soybean
oil)及びワインシード油( wineseed oil )のような
油)は血中コレステロール含量を減少させるので、アテ
ローム性動脈硬化症に対してしばしば効力があるとされ
ている。
【0008】乳脂肪の大部分は、バターの形態で市場に
出ている。1951年6月2日のドイツバター規制( G
erman Butter Regulation )によれば、バターは“ミル
ク、クリーム又はホエークリーム( whey cream )から
得られた可塑化された混合物であり、甘み又は酸味を付
け、随時特別な乳酸菌培養物( lactic bacteriae cult
ures)、水及び食卓塩を使用して45℃に加熱すること
により、実質的に透明な乳脂肪の層と水及び乳成分を含
む薄い層に分離されるものである”。バターは、その1
00g中に82g未満の脂肪及び16g以上の水分を含
んでいる場合、市場に出すことは許可されていない。塩
味のついたバター100g中には、0.1g以上の食卓
塩が含まれている。着色料としては、アルファ−、ベー
タ−及びガンマ−カロチンのみが使用許可されている。
バターは初期歴史時代( early historic times )から
既に知られていたにもかかわらず(化粧品としてのみで
あるが)、最も重要な食用脂( edible fat )として一
般的に消費されたのは、16世紀の温暖気候地域におい
てのみであった。ドイツ連邦共和国( Federal Republi
c of Germany)におけるバターの消費は、他の食品(マ
ーガリン、食用油(edible oils)及び植物脂)のおか
げで減少している。
【0009】バター製造の出発原料は、クリーム及び脂
分が豊富化されて脂肪含有量が20〜25%である乳エ
マルジョン( milk emulsion)である。バターは、ミル
クを静置させるか遠心分離を行うことによって得ること
ができる。クリームを攪乳器又は攪乳装置中にて絶え間
なく攪乳するとクリームはバターに変わり、細かい脂肪
粒子は次第に凝集して大きな塊となる。良質のミルク2
5リットルから一般に1kgのバターが得られる。形成
される水性の層はバターミルク( butter milk)であ
る。塩味が付いていない生成されたバターは、平均して
82〜84%の脂肪及び15%の水、そして微量のラク
トース、乳酸、カゼイン、卵白及び無機物質を含んでい
る。コロイド化学の用語を用いて表現すると、バターは
油中水滴型エマルジョン( water-in-oil emulsion)で
あり、ミルクは水中油滴型エマルジョン( oil-in-wate
r emulsion)である。後者の場合、微細な脂肪粒子が水
性溶液中に浮遊している。
【0010】バターは、種々の目的のためにバター脂肪
を99.3%含有する不純物が除去されたバターへと変
えられる。不純物が除去されたバターの水の含有量は高
々0.5%であり、ラクトース、カゼイン及び塩は実質
的に含まれていない。不純物が取り除かれたバターは、
バターを溶解させた後100〜105℃に加熱しながら
水性層を分離させて得られる。これは、主に揚げ物( f
rying )及びパン焼き用の脂肪( baking fat )に使用
される。
【0011】バターの色は、乳牛用飼料の種類及び飼料
中のビタミン含有量に依存している。バター脂肪は0.
2〜0.45%のレシチン、0.22〜0.41%のコ
レステロール及び脂溶性ビタミンA及びEを含んでい
る。乳酸菌( lactic bacteriae )はバター中に1.0
×108 個/gまでの量存在するが、健康には支障がな
い。腐敗臭を防ぐためには、バターを冷暗所で保存する
のが最も良い。重金属イオン(特に銅)が存在しバター
中の酸含有量が高い場合、バター中のレシチンが加水分
解及び酸化によりトリメチルアミンに分解されるため
に、既に2〜3日後に魚のような臭気( a fish-like o
dour)を呈することがある。
【0012】乳脂肪の約98%はトリグリセリド類( t
riglycerides)から成っている。該トリグリセリド類の
炭素原子数は26〜54の範囲内にある。残りの2%は
例えばレシチン、コレステロール、ビタミンA及びEの
ような他の多数の化合物、及び低濃度で存在して乳脂肪
に特徴的な風味に持たせる他の多数の成分から成ってい
る。
【0013】バターの風味成分は、一部はクリームの熟
成時に酵素の作用によって生成され、一部は不飽和脂肪
酸の自己酸化反応( autioxidation)によって生成され
る。クリームの主要な風味物質( flavour substances
)はジアセチル(2,3−ブタンジオン)及びアセト
イン(3−ヒドロキシ−2−ブタノン)である。さら
に、例えばシス−4−ヘプテナール及びその類似化合物
のような不飽和アルデヒド類、エステル類及びラクトン
類も、風味物質として重要である。該ラクトン類の中で
も、デルタ−デカラクトン、デルタ−ドデカラクトン、
デルタ−テトラデカラクトン及びデルタ−ヘキサデカラ
クトンが同定されている。
【0014】コレステロールがアテローム性動脈硬化症
及び他の循環系欠陥( circulatorydefects)の発生の
原因であるとされているので、乳脂肪からコレステロー
ルを除去する可能性がしばしば調べられた。コレステロ
ールの高圧下における二酸化炭素抽出が種々の文献に記
載されている。乳脂肪中のコレステロール溶液を高圧下
において臨界未満の( subcritical)又は超臨界の( s
upercritical)CO2で処理し、コレステロールの他に
乳脂肪の一部も高密度( dense)二酸化炭素に溶解させ
る。次いで二酸化炭素をコレステロール吸着剤( adsor
bent for the cholesterol)に接触させた。例えば酸化
物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等のアルカリ金属塩( s
alts of basic metals)がコレステロールの吸着剤とし
て適している。この様にしてコレステロールが除去され
た溶液から、圧力を降下させることにより乳脂肪を除去
する。この様にして、流体二酸化炭素( fluid carbon
dioxide )により、220バール、45℃の条件下でC
a(OH)2 を使用してバター油からコレステロールが
除去された(WO 90/02788)。
【0015】さらに提唱された方法は、コレステロール
を含有する原料を例えばヘキサンのような無極性溶媒に
溶解させ、引き続きシリカゲルにコレステロールを吸着
させるという方法に関するものである(JP−B−62
−039593)。他の文献には、コレステロールがア
ルキルアンモニウム(セチルトリメチルアンモニウム、
ジオクチルジメチルアンモニウム)と共にヘプタン/水
の界面に吸着されることが報告されている〔 Yu. A. Sh
chipanow, A. N. Popow, Latv. PRS Zinat. Akad. Vest
is, Kim. Ser (4), 445-51 (1980) 〕。
【0016】以前の研究は、高密度の超臨界二酸化炭素
を使用してバッチ単位( batchwise)の抽出系に集中し
ていた。さらに最近では、高密度の超臨界二酸化炭素を
使用する無水乳脂肪からのコレステロール抽出も、向流
( countercurrent )及び継続的な流れ( continuous
current )の下で行われる一連の方法で検討された。6
0℃、172バールにおいて約0.3重量%のCO2
ローディング( loading)が観察され、40℃、241
バールにおけるローディングは約1重量%であった。コ
レステロールと共に短鎖脂肪酸のトリグリセリド類もか
なりの量で溶液に移行するので、ラフィネート( raffi
nate)及び抽出物の脂肪酸パターンに変化が見られる。
ラフィネート中のコレステロール含量が7.5%まで削
減されることは、脂肪の57%が抽出されることと関連
していた。このことはコレステロールのCO2 への選択
的溶解性が十分ではなかったことを裏付けている。それ
ゆえ、ローディングされたガス層をケイ酸マグネシウム
で充填された吸着性カラム内を通過させた。この様にし
て、乳脂肪から約88%のコレステロール除去が達成さ
れた( Sangbin Lim, Gio-Bin Lim, Syed S. H. Rizvi,
Proceedings of the 2nd International Conference o
n Supercritical Fluids, Boston, Massachusetts, May
20 to 22, 1991, pages 292-296)。しかしながら、乳
脂肪の風味物質も一部吸着されていた。吸着されたコレ
ステロールの回収及び特に吸着剤の再生の問題は、いま
だ解決されてはいない。
【0017】1991年5月18日発行の“ニューサイ
エンティスト( New Scientist)”という雑誌には、以
下の記述がなされている:“低コレステロール含量の卵
及び乳製品は、健康意識の強い消費者( health-aware
consumers )にはやがて入手可能となるであろう。オー
ストラリアの研究者達は、彼らに言わせると、味覚、栄
養価及び栄養体系( structure)に影響を及ぼすことな
く、特定の食品から90%までのコレステロールを除去
し得る2種の技術を確立しつつある。CSIRO( Res
earch Organization of the Australian Government )
の生化学者である Charn Sidu 及び彼の同僚の David O
akenfullは、ベータ−シクロデキストリン(BDC−砕
けた卵( broken eggs)及びミルク中のコレステロール
と結合するデンプンから得られた無毒性物質)を基本と
するポリマーを開発した。結合は、BCD分子のドーナ
ッツ状構造に起因して起こる。コレステロールはその分
子の中心に引き寄せられ、ドーナッツの穴の様な箇所に
難無く組み込まれるのである。
【0018】その後、食品を遠心分離してコレステロー
ルがローディングされたBCDを除去する。Sidhu によ
れば、工業用工程においては80〜90%のコレステロ
ールが除去され得る。
【0019】BCD−技術の本質的な利点は、下限が5
℃である種々の温度で操作した点にある、と Sidhuは言
及している。これは、加熱により食品が腐敗することが
なく、調製中に温度を下げることができるので微生物の
増殖を阻止することができることを意味する。彼は、多
くの食品加工業者はそれに必要な設備を既に所有してお
り、BCDが安価な方法で調製されるであろう、と述べ
ている。
【0020】今年の初めにCSIROは、オーストラリ
アの会社であるナショナル エッグス プロダクツ( N
ational Eggs Products )と実施契約書( a licence a
greement)に署名した。その会社は、液状又は乾燥状態
のコレステロール含量の低い卵の製造を開始しつつあ
る。この健康に良い卵は、エッグフリップ( egg fli
p)及びアイスクリームから菓子及びマヨネーズに至る
広範囲の食品において使用され得る。
【0021】ニュー サウス ウェールズ大学( Unive
rsity of New South Wales)の化学工学技術者であるネ
イル フォスター( Neil Foster)は、脂肪及び油から
コレステロールを抽出するために超臨界流体技術( sup
ercritical fluid-technology )として知られている技
術を利用している。これら超臨界流体の状態での気体
は、気体及び液体の両方の特徴を示す。例えばCO
2 は、31℃、約73気圧において超臨界に達する。フ
ォスターは、超臨界流体技術の秘訣は、特定の適用の際
に圧力及び温度の間の適度なバランスを見出す点にあ
る、と言及している。
【0022】コレステロールを除去するために、フォス
ターは、脂肪及び油が入っている家庭用圧力鍋( house
hold pressurecooker )に類似した容器の中に超臨界C
2を濾過している。液体に類似した性質を有するCO
2 はコレステロールを溶解する。その後圧力及び温度を
下げることにより、超臨界流体を気体の状態に戻す。該
気体は、溶解したコレステロールが浮遊する油に浸透す
る( penetrate)。そうすることによりコレステロール
が吸着性のベッドに沈殿し、CO2 は回収される。該方
法によると、脂質に結合していないコレステロール−総
コレステロールの約90%−はすべて除去し得る、とフ
ォスターは主張している。室温付近でCO2 は超臨界流
体になるので、温度感受性の食品はこの方法の過程で損
なわれることがない。
【0023】コレステロール、スティグマステロール、
シトステロール、ラノステロール、アグノステロール等
の様なステロール類がアルコールに溶解し得ることは、
知られている。
【0024】EP−A−329 347 i.a.に
は、乳脂肪からのコレステロール抽出について記載され
ている。上記抽出は好ましくは40〜45℃(バターの
融点よりも少し上)の温度で純メタノール又はメタノー
ル/水−混合物を用いて実施される。特に混合/分離−
抽出機において乳脂肪と溶媒は、溶媒と脂肪が5:1の
割合で継続的に且つ完全に混合され、ブレンダー中で3
0分間保持される。その後、混合を中止して相分離をさ
せた。抽出された脂肪相、ラフィネートを回収し、重量
を計り、第二の新しい溶媒と混合した(溶媒と脂肪の重
量比=5:1)。混合、分離及び回収は6回繰り返し
た。この向流抽出において全体でコレステロールの88
〜97%がバター脂肪から取り除かれた。供給材料の約
35〜48%がコレステロールを含まないバター脂肪と
して得られた。
【0025】溶媒相の蒸留の結果、純メタノール/水−
混合物と、少しのフレーバー成分及び脂肪を含有してい
るコレステロールがわずかに濃縮された残留物とが得ら
れた。 抽出後、乳脂肪を70℃の水蒸気で15分間ス
トリッピングして、残っているわずかの有機溶媒をすべ
て除去した。この時点で乳脂肪は種々の製品の製造に利
用できる状態となった。
【0026】EP−A−329 347に記載された工
程に従った抽出は、実質的にメタノール/水−混合物に
よってのみ成功する。さらに、この場合、混合操作を中
止した後、相分離が非常に遅い。しかも、比較的明確な
中間層が2つの相の間に形成され、この中間層は抽出物
に加えなければならず、また脂肪のロスを増加させるも
のでもある。
【0027】炭素数の増加に伴つて1級アルコールの乳
化作用は高まる。上記工程において抽出剤としてエタノ
ール/水−混合物を用いる場合は、バター脂肪相はエタ
ノール/水−混合物と共に数時間濁って残存する。それ
故に、最初はアルコール/水−混合物は、乳脂肪からの
コレステロール除去に適当でないと思われた。
【0028】驚くべきことに、上記の系に炭化水素を加
える場合には、相分離が非常に加速されることを見出し
た。上記炭化水素はバター脂肪中で実質的に完全に溶解
し、バターの溶ける温度である40℃よりも低い温度下
で粘度の低い溶液に導く。アルコール/水抽出剤中にお
いて、ほんの僅かの炭化水素が溶解する。2つの相の間
の中間層は実質的に完全に消滅する。このように多段向
流工程は、時間当たりの高い空時収量を可能にする。一
定量の炭化水素の追加は、ステロール(コレステロー
ル)の分配係数を水/アルコール相中で濃縮の方向へ移
す。
【0029】従って、本発明によれば、植物及び動物脂
肪、特に乳脂肪からステロール類、殊にコレステロール
の除去方法、並びにこれらステロール類の濃縮方法が提
供され、かかる方法は次の各工程からなることで特徴づ
けられる。
【0030】a)ステロール含有脂肪と、炭化水素、水
混和性溶媒及び水からなる混合物とを混合すること; b)形成した2つの相を分離すること、 c)炭化水素濃縮相から溶媒の除去(好ましくは蒸留に
よる)、このようにしてステロール含量の低減した脂肪
を収得すること、及び/又は d)少なくともステロール濃縮脂肪が沈殿するまでに炭
化水素枯渇相(hydrocarbon-depleted phase) から溶媒
を完全に又は部分的に除去すること(好ましくは蒸留に
よる)、必要に応じ残留溶液から上記脂肪を除去するこ
と(好ましくはデカント及び遠心分離による)。
【0031】これに関連する「水混和性溶媒(Water mi
scible solvent)」という用語は、好ましくは大気圧下
20℃で液体であり、所望のどの割合でも水と混ざる有
機溶媒を意味する。しかしながら、どのような場合にお
いても、(さきに述べた条件下で)溶媒に少なくとも1
0重量%の水は溶媒中に溶解しなければならない。
【0032】用いられる炭化水素は、好ましくは1〜1
2、例えば1〜8、特に1〜4の炭素原子をもち、容易
に揮発する炭化水素(好ましくは飽和)である。その具
体例としては、メタン、エタン、プロパン及びブタン
等、食料品技術においていかなる制限もなく認められて
いる炭化水素である。抽出後、これらの炭化水素は低温
で脂肪から容易に取り除かれる。抽出温度よりも低い温
度で炭化水素を煮沸する場合には、抽出はその蒸気圧
か、又はそれ以上の圧力で実施しなければならない。脂
肪中での上記採用されたアルカンの濃度は、容易に且つ
確実にその圧力によって制御される。
【0033】これは商業的実施において非常に有利なこ
とである。プロパンとブタンを用いて蒸気圧よりも低い
圧力で脂肪相の粘度を十分に下げることができる。さら
に、この場合、単に2〜15barの間の圧力が室温か
ら40℃の間において必要なだけである。さらに、メタ
ンとエタンを用いる場合にも、迅速な相分離のために必
要な圧力は50〜60barの値を超えない。
【0034】本発明による製法に好適な水混和性溶媒
は、例えばアルコール類、ケトン類、カルボン酸エステ
ル類及びこれらの混合物である。特に好ましいのはアル
コール類、特に炭素原子数1〜6、好ましくは例えばメ
タノール、エタノール及びプロパノールのように1〜3
の炭素原子をもつアルカノール類が良い。特に好ましい
のは、エタノール及びイソプロパノールであり、エタノ
ールはほとんどの場合において選ばれるアルコールであ
る。アルコールはまたエーテル結合と共に1を超える
(例えば2又は3)水酸基を含んでいても良い。その例
としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロパンジオールなどが挙げられる。ケトン類の中では
アセトン、ブタノン等のように3〜5の炭素原子をもつ
ものが好ましいが、カルボン酸エステル類は炭素原子の
総数が(例えば、メチルホルメート及びエチルアセテー
トのように)5を超えるべきではない。本発明によれば
アルコールは水混和性溶媒として最も好ましいので、次
の記載では簡単のために水混和性溶媒の代表としてアル
コール及び各々のアルカノールについて述べるが、それ
ぞれの実施態様はアルコールとアルカノールが採用され
る場合に限定されることを意味するものではない。
【0035】抽出の際、アルコールは脂肪相により多く
溶解し、ステロール抽出後にラフィネートから取り除か
なければならない。これは通常、加熱、減圧下(およそ
70〜80℃、0.1〜0.5bar)でストリッピン
グすることによって行なわれる。ストリッピング時間
は、通常約15分である。この温度負荷は、炭化水素と
してメタン、エタン、プロパン又はブタンを用いる本発
明の方法によりはじめて避けることができる。溶解した
アルカンを除去するためにラフィネート相を操作温度よ
りも約20℃高い温度まで加熱し、その後減圧バルブを
経由して0.5〜1barに減圧する。これによりガス
状アルカンが遊離して溶解したアルコールを実質的に完
全に脂肪相から取り除く。このように短時間での適度な
温度増加により、ラフィネートから溶媒を十分除去する
ことができる。しかしながら、もしも僅かなアルコール
が脂肪に残存しているならば、前記アルカンの中の1種
を再溶解させ(例えば5barでメタン)、次いでその
わずかな残りのアルコールを除去するために減圧すれば
十分である。
【0036】本発明の製造法において炭化水素に対する
脂肪の重量割合は、通常10:1から1:5の範囲、特
に6:1から1:3の範囲とする。この場合、次の2つ
の場合に適切に区別される: (A)脂肪濃縮相(fat-enriched phase)が軽い相であ
る場合、脂肪/炭化水素の重量割合は通常1:1.5か
ら1:5の範囲、特に1:1.8から1:4、特に好ま
しくは1:2から1:3の範囲である。
【0037】(B)しかしながら、もし脂肪濃縮相が重
い相である場合、脂肪/炭化水素の重量割合は通常1
0:1から1:1の範囲、好ましくは8:1から1.
5:1、より好ましくは6:1から3:1の範囲であ
る。
【0038】本発明の製法において水に対して用いられ
るアルコールの重量割合は、通常1:0.05から1:
1の範囲、特に1:0.07から1:0.5、特に好ま
しくは1:0.1から1:0.35の範囲の割合であ
る。アルカノールに対する水の割合を多くすればするほ
ど脂肪中のアルカノール含量は低くなるであろう。同時
にアルコール中の炭化水素の溶解度は、アルコールの水
分含量の増加によって減少する。これに対し、脂肪中の
アルコール含量とアルコール中の炭化水素含量は、アル
コール水分含量の減少により増加する。実用上の理由に
より、例えばエタノールを用いる乳脂肪からコレステロ
ールの抽出において15重量%以上の水分濃縮が採用で
きないのは、コレステロールの溶解度が極めて低く、抽
出液の必要量が非常に大きいためである。
【0039】本発明による製法において、炭化水素/ア
ルコール/H2 O混合物に対する抽出されるべき脂肪の
重量割合は、一般に1:0.5から1:10の範囲、特
に1:1から1:1.7、特に好ましくは1:2から
1:5の範囲である。
【0040】本発明による製法におけるステップd)に
おいて、好ましくは蒸留により実施される溶媒の部分的
除去は0.1から10重量%、特に0.5から3重量%
の残留アルコール含量の場合に好適に実施される。
【0041】本発明による製法は連続的に実施するのが
好ましく、特に向流抽出として実施するのが良い。ステ
ロール類などの除去やステロール類の濃縮のための本発
明による特に好ましい製法は次の工程からなる: (i) 炭化水素又は必要に応じて含水炭化水素/アルコ
ール−混合物に、脂肪を溶解する工程; (ii) 工程(i) で得られた溶液を必要に応じて炭化水素
を含有するアルコール/水混合物で抽出し、炭化水素低
減・ステロール濃縮抽出物(hydrocarbon-depleted and
sterol-enriched extract) と炭化水素濃縮・ステロー
ル低減ラフィネート(hydrocarbon-enriched and stero
l-depleted extract) に導く工程、及び (iii) (好ましくは蒸留によって)工程(ii)からのラフ
ィネートより溶媒を取り除く工程、及び/又は (iv) 少なくともステロール濃縮脂肪が沈殿するまで、
(好ましくは蒸留によって)工程(ii)からの抽出液から
溶媒を除去し、必要に応じて(好ましくはデカント又は
遠心分離によって)残りの溶液よりこの脂肪を除去する
工程。
【0042】上記の工程は、工程(ii)において用いられ
る抽出液中の水に対するアルコール重量割合が15:1
から1:1の範囲、特に10:1から1.5:1の範囲
となるように実施するのが好ましい。この抽出液中に必
要に応じて存在する炭化水素は、用いられる抽出液の2
0重量%を超えないこと、特に10重量%以下であるこ
とが好ましい。
【0043】上記製法の工程(i) において、炭化水素に
対して抽出されるべき脂肪の重量割合は、好ましくは
8:1から1:5、特に6:1から1:3である。炭化
水素/アルコール−混合物が脂肪の溶媒として用いられ
る場合、その脂肪の溶媒中のアルコールの含量は通常2
0重量%以下、特に10重量%以下である。混合物中に
任意に存在する水分量は、通常用いられたアルコール中
の水分含量によるが、痕跡量から約5重量%までの割
合、特に約1重量%までである。 上記抽出における水
/アルコール相に対する脂肪濃縮相の重量割合は、好ま
しくは0.4:1から5:1の範囲である。相割合の増
加に伴いステロール濃縮脂肪の生成量が増える。相割合
及び炭化水素:アルコール:水:脂肪の割合を正確に選
択すれば、特にリサイクルによる向流工程の場合、95
から99%のステロールが除去されたもの及びステロー
ルを含まない生成物が得られ、そのステロール含量が
0.01重量%にまで低減される。本発明の製法によれ
ば、例えば出発原料であるバターオイル等をブレンダー
中で炭化水素に溶解することにより実施される。ステロ
ール(特にコレステロール)から分離されるべき脂肪の
溶液は、抽出カラムの底に送られ、抽出液(アルコール
/水−混合物)は抽出カラムの上方に送られる。抽出液
は一般に重い相を形成し、脂肪を溶かすためにカラムの
上から底に向流する。上記で既に述べたようにアルコー
ル/水の相は軽い相である。この場合、流れの方向は変
化する。
【0044】ステロールはいくらかの脂肪と共に抽出液
中に溶解する。抽出液中のアルコール含量が多いほど脂
肪はよく溶ける。抽出物は精留カラムに向かい、アルコ
ールは好ましくは約0.5から2%の残留量になるまで
除去される。もし穏やかな熱処理が要求される場合、精
留は減圧下で実施するか又はストリッピングにより行な
う。上記で既に述べたように、通常は、アルコール類、
メタノール、エタノール及びイソプロパノール(アセト
ンも同じ)は沸点が極めて低いので好ましい。アルコー
ルを除去した後、抽出液相中の脂肪の溶解度は実質的に
0までに減少する。これにより、溶解した脂肪が上方に
浮き、次いで好ましくはデカント又は遠心分離によって
取り除く。抽出されたステロールは実質的に完全に沈殿
オイル(脂肪)中に溶解する。溶媒の割合にもよるが、
ステロール含量が5%程度又はそれを超える量までの生
成物が得られる。もし本発明の製法における繰り返しの
後に必要ならば、これらの生成物は、純粋なステロール
(特に純粋なコレステロール)の回収のための好適な出
発物質である。コレステロールは例えばステロイドホル
モン及び液晶の合成の出発物質などとして商業的に興味
のあるものである。脂肪を除去した後、残りの水を、好
ましくは抽出液相の精留から得られた頂部主生成物(he
ad product)と共に混合し、抽出液として抽出カラムの
ヘッドに戻す。例えばバター油中に存在する水溶性フレ
ーバー物質は、本発明の工程中水に溶けたまま該工程に
戻る。出発段階の後、ステロールから分離された生成物
のフレーバーは実質的に維持される。脂肪酸のパターン
は、2つの相の脂肪の総和の割合によってのみ影響す
る。95%及びそれより高い収量では重要でない変化で
ある。 水に溶解したフレーバー物質を戻す別の方法
は、蒸留により前記のアルコールフリー相からアルコー
ルを除去する間に、多量の水を留去し、得られたフレー
バー物質を含有する水量が、ステロールを含有しないか
又はステロールの含有量が少ないバター脂肪に当該水を
乳化させて分散バターを調製するのに十分な量の水にす
ることである。
【0045】本発明方法の好ましい具体例について、添
付した図1に基づいて以下に説明する。この具体例は、
バターオイル(乳脂肪)からコレステロールを除去する
ものである。
【0046】バターオイル及び炭化水素を、ブレンダー
(1)中で、バター脂肪の溶融温度よりわずかに高い温
度で所定の割合に混合し、均質溶液を得る。ブレンダー
中にかかる最低圧力は、溶液上の炭化水素の蒸気圧によ
り決まる。一定の環境下では、溶液に若干のアルコール
を添加することが有利であろう。この均質溶液は、抽出
カラム(2)の底部に導入される。これは抽出カラム中
を上向きに、アルコール/水−相とは反対方向に流動
し、アルコール/水−相にコレステロールが吸収され
る。少量の脂肪もアルコール/水−相に入る。コレステ
ロールを含有しない軽量相は抽出カラムのカラム頂部か
ら出て、カラム(3)に入る。抽出カラム中の温度は、
ブレンダー中の温度以下でよい。これは、凝固点まで下
げることを任意に選択できる。
【0047】出発原料用の溶媒として、例えば、プロパ
ン又はブタン等の非常に低沸点の炭化水素を使用する場
合には、抽出カラム中の作業圧力は、大気圧以上となる
であろう。これらの場合には、脂肪量を高めた相(ラフ
ィネート)の溶媒は、主としてカラム(3)におけるフ
ラッシュ工程で、抽出器中の温度より約20〜40℃高
い温度で、溶解した脂肪から分離される。その後、液相
を減圧バルブ(4)で大気圧に減圧し、蒸留カラム
(5)に供給し、ここで脂肪中になお溶解する炭化水
素、アルコール及び水の部分を除去する。カラム(3)
で分離され溶媒は、ブレンダー(1)に戻される。アル
コール/水−相(抽出物)は、ラフィネート相における
工程と同様にして、カラム(6)のフラッシュ工程で抽
出カラムの温度より20〜40℃高い温度で、易揮発性
の炭化水素をほとんど除去し、次いで減圧バルブ(7)
で大気圧とする。抽出カラム(2)の底部から出た抽出
物は、精留カラム(8)に送られる。これは、主成分は
アルコールと水の混合物であり、この中に抽出されたコ
レステロールが同様の脂肪及び炭化水素とともに溶解し
ている。精留カラム(8)は、大気圧で運転する。ここ
で抽出物は、水及び少量の炭化水素と主成分としてのア
ルコールを含有するカラム頂部生成物(head product)
と、脂肪及び少量のアルコール(約1%)を含む水から
なる底部生成物(bottom product)とに分離される。
【0048】水相からアルコールを除去する間に、脂肪
は不溶性となり、オイル状として分離する。意外にも、
後者は、ほぼ完全に溶解した形で抽出したコレステロー
ルを含有する。このオイルはデカンテーション又は遠心
分離により分離器(9)で除去される。残った水相は、
出発原料から抽出された水溶性のフレーバー成分及びト
レース量のコレステロールを含有する。この方法を実施
する態様に応じて(溶媒比率)、分離器(9)で得た脂
肪は、約5%までのコレステロールを含有することがで
きる。分離器(9)からの水相は、精留カラム(8)の
カラム頂部生成物と合わせて、抽出カラム(2)のカラ
ム頂部に戻される。本発明の方法によれば、この様にし
てコレステロールを含まない脂肪を高収率で得ることが
でき(コレステロールを含まない脂肪を96〜98%得
ることができる)、また溶媒及び抽出剤が完全に工程中
に戻されるので、環境上の問題が生じることがない。
【0049】高溶媒比率(即ち、例えば、4:1の抽出
相/ラフィネート相重量比)では、図1に概略的に示し
たように、簡単な向流抽出により、乳脂肪中のコレステ
ロール含量を0.02重量%以下に減少できる。しかし
ながら、この方法は、乳脂肪の高損失(50%以上)を
伴う。これは、エタノール/水混合物だけによる抽出に
おいても見出されることであり、EP−A−32934
7号に記載されている。しかしながら、短鎖脂肪酸エス
テルが長鎖脂肪酸エステルよりもアルコール抽出剤に溶
解しやすいために、乳脂肪の高損失はラフィネートの脂
肪酸パターンをかなり変化させる。
【0050】他の食用脂肪と比べて、乳脂肪は、下記表
1から判るように特に広い脂肪酸パターンを有する特徴
がある。酪酸及びカプロン酸(capronic acid )を比較
的多量に含有することが特異な点である。これは、乳脂
肪の生理的な都合のよさ(valor) の一つの理由である。
【0051】
【表1】
【0052】低溶媒比率、例えば、1:1の場合には、
乳脂肪の損失は、例えば5%に減少し、これにより脂肪
酸パターンの変化はほんの僅かとなるであろう。また、
フレバー成分の損失もいっそう少なくなる。しかしなが
ら、この場合には、簡単な向流抽出法では、コレステロ
ール含量を非常に低い値まで減少させることは出来な
い。ところが、両方の要求、即ち、脂肪酸パターンを維
持し、コレステロール含量を少なくとも90%減少させ
ることの達成は、本発明の方法に従って、分別抽出法
(fractionated extraction)
により可能であり、この方法では抽出物から除かれた乳
脂肪の一部は再循環流として、抽出カラムに戻される。
この具体例について、図4の概略図に基づいて、詳細に
説明する。
【0053】所定の割合のバターオイル(乳脂肪)及び
炭化水素を、ブレンダー(10)中で、バターオイルの
溶融温度よりわずかに高い温度で混合し、均質溶液を得
る。この溶液に非常に多量のアルコール(例えば、エタ
ノール)を添加し、抽出器で平衡濃度を得ることは、お
そらく有利であろう。ブレンダー(10)中の圧力は、
溶液上の炭化水素の蒸気圧に一致する。この均質溶液を
抽出カラム(11)の中央部に導入する。抽出カラム
(11)における温度は、ブレンダー(10)の温度以
下でよい。これは、凝固点まで下げることを任意に選択
できる。バターオイルに溶解したアルカンの量及びアル
コールの水分含量によって、抽出相は、重量相(heavy
phase )又は軽量相(light phase )となるであろう。
炭化水素として、メタン、エタン、プロパン又はブタン
を用いる場合には、バターオイル中のこれらの含量は圧
力により調節及び制御できる。バターオイルのアルカン
含量が多く、アルカノールの水分含量が多い場合には、
抽出相が重量相となる。バターオイルのアルカン含量が
少なく、アルカノール(alkane)の水分含量が少ない場
合には、抽出相が軽量相となる。バターオイルのアルカ
ン含量とアルカノールの水分含量は、抽出相とラフィネ
ート相の密度の差が少なくとも50kg/m3となるよ
うに調整する。
【0054】抽出相とラフィネート相は、抽出カラム
(11)において逆方向に進む。抽出剤はコレステロー
ルを吸収する水及びアルカノールからなるものである。
さらに、少量の脂肪が抽出物中に溶解する。コレステロ
ールを除いたラフィネート相は、抽出カラム(11)を
出て、フラッシュ蒸発器(flash-evaporator)(12)
に至る。アルカンとして、メタン、エタン、プロパン又
はブタンを用いる場合には、アルカンの大部分とバター
オイルに溶解したアルカノールの多くの部分が、作業圧
力及び抽出カラム(11)の温度より約10〜20℃高
い温度で、蒸発器(12)で除去され、ブレンダー(1
0)に戻される。
【0055】その後、バターオイルは、減圧バルブ(1
3)で大気圧まで減圧され、精留カラム(14)に送ら
れる。
【0056】精留カラム(14)では、脂肪中になお溶
解している炭化水素及びアルカノールの部分が除かれ
る。分離された溶媒は、ブレンダー(10)に戻され
る。コレステロールを含有しない脂肪は、精留カラム
(14)から底部生成物として回収される。
【0057】抽出カラム(11)から出た抽出物はフラ
ッシュ蒸発器(15)に至り、ここでラフィネート相に
おける操作と同様にして、溶解したアルカン及び一部の
アルカノールが加熱除去され、抽出カラム(11)に戻
される。次いで、抽出物は減圧バルブ(16)で大気圧
(ambient pressure) とされ、精留カラム(17)に導
入される。抽出物は、アルコールと水の混合物からな
り、この中には抽出されたコレステロール及び少量のア
ルカンが、若干の脂肪と共に溶解している。精留カラム
(17)において、抽出物は、主成分であるアルカノー
ルに加えて、水と少量の炭化水素を含有するカラム頂部
生成物と、脂肪及び少量のアルカノール(約1%)を含
有する水からなる底部生成物とに分けられる。
【0058】抽出物からアルカノールを除去する間に、
脂肪は不溶性となり、オイル分として分離される。意外
にも、後者は、本質的に完全に溶解した形で抽出したコ
レステロールを含有する。このオイル分はデカンテーシ
ョン又は遠心分離により分離器(18)で水相から分離
される。残った水相は、抽出された水溶性のフレーバー
物質及びトレース量のコレステロールを含有する。分離
器(18)で得た乳脂肪は、5重量%までの濃度の抽出
したコレステロールを含有する。この生成物の一部(約
50〜70%)は、抽出剤の出口の位置から、再循環流
として、抽出カラム(11)に戻される。
【0059】以下、実施例により本発明を説明するが、
これに限定されるものではない。
【0060】実施例1 コレステロール含有量0.26重量%のバターオイル6
1gを、ヘキサン120g及びエタノール10gに溶解
した。この溶液を分液漏斗に入れ、水26g及びエタノ
ール110gの混合物で処理した。振盪により完全な混
合物を得た。混合操作により、短時間(約10〜20
秒)に、分離した清澄な二相になった。界面には、長時
間放置するだけで清澄になる狭い混濁した界面層(約2
〜3mm)が形成された。より軽いバター脂肪に富んだ相
とより重いエタノールに富んだ相との重量比は、1.1
4:1であった。軽い相は、ヘキサン106g、水0.
6g及びエタノール9gの混合物に溶解したバターオイ
ル60gを含んでいた。軽い相のバターオイルは、コレ
ステロール含有量0.19重量%であった。重い相は、
1重量%の溶解したバターオイルを含んでいた。エタノ
ールと重い相における水の比は、4.3:1であった。
軽い相のヘキサンとエタノールを留去して、減少したコ
レステロール含有量0.19重量%のバターオイル5
9.5gを得た。これは、バター脂肪の約98%の回収
に相当する。
【0061】ビグリューカラム(Vigreux-column)を用
いて、エタノール含量が約1重量%になるまでエタノー
ルを重い相から留去した。分離された溶解したバターオ
イルをデカントした。それは、3,7重量%のコレステ
ロールを含有していた。エタノール蒸留後残留した水
は、痕跡量のコレステロールを含むだけだった。
【0062】実施例2 コレステロール含有量0.26重量%のバターオイル6
0gを、ヘキサン60g及びエタノール180gに溶解
した。用いたエタノールは、約5重量%の水を含んでい
た。得られた溶液を分液漏斗に入れ、その上に水10g
を加えた。激しい振盪による混合後、清澄な二相に、短
時間で(約20秒)分離した。直ちに、界面には、長時
間放置するだけで清澄になる狭い混濁した層(約1〜2
mm)が形成された。重いバター脂肪に富んだ相は、バタ
ーオイル52gと溶媒35g(ヘキサン30g及びエタ
ノール5g)を含んでいた。バター脂肪に富んだ相のバ
ターオイルは、コレステロール含有量0.11重量%で
あった。エタノールの主な量は、軽い相に入っていた。
意外にも、この実験では、バターオイルに富んだ相は、
エタノールに富んだ水相より重かった。バター脂肪に富
んだ相とエタノールに富んだ相の重量比は、0.39:
1であった。軽いエタノールに富んだ相をビグリューカ
ラムに導入し、エタノールを約1重量%だけ残るまで追
い出した。この間に溶解していたバターオイルが不溶性
となり、頂上に浮いた。重い相から分離したバターオイ
ルのコレステロール含有量は、1.2重量%であった。
重い相の水の部分は、痕跡量のコレステロールを含むだ
けだった。バターオイルの回収量は、87重量%であっ
た。
【0063】実施例3 コレステロール含有量0.26重量%のバターオイル6
0gを、40℃、14bar で、プロパン170gに溶解
した。溶液は、窓付オートクレーブで調製した。それか
ら、水20g及びエタノール90gを、ポンプで入れ
た。オートクレーブを振盪して、完全な混合物を得た。
混合中止後、混合物は非常に急速に二つの清澄な相に分
離するのが、窓を通して観察された。より軽い相とより
重い相との重量比は、3.2:1であった。両相から試
料を採り、分析した。
【0064】軽い相は、プロパン148g、エタノール
24g及び水2gに溶解したバターオイル59gを含ん
でいた。軽い相に溶解したバターオイルは、コレステロ
ール含有量0.22重量%であった。重い相は、水18
g、エタノール66g、プロパン12g及びバターオイ
ル1gからなっていた。後者は、抽出され溶解したコレ
ステロールを2.2重量%の濃度で含んでいた。重い相
からエタノールを蒸留で除去している間に、溶解してい
たバターオイルが沈殿した。蒸留後、水は、約1重量%
のエタノールと痕跡量のコレステロールを含むだけだっ
た。
【0065】実施例4 図1のダイヤグラムに従って設計された研究装置のブレ
ンダーに、1時間当り、コレステロール含有量0.26
重量%のバターオイル200gを、プロパン270g及
びエタノール57gの混合物に、連続的に溶解した。4
0℃でブレンダー中の圧力は、15bar であった。かく
して得られた溶液を、10mの高さの抽出カラムの底
に、連続的にポンプで入れた。カラムは、ワイアネット
パッキング(wirenet packing )(CY型、Sulzer com
pany製)を含んでいた。抽出剤として、エタノール32
8g、水70g及びプロパン120gの混合物が、1時
間ごとに抽出カラムの頂部に加えられた。抽出剤は、重
い相として、バター脂肪の溶液(軽い相)に向流的にカ
ラムを通して流れた。
【0066】軽い相は、抽出カラムの頂部からラフィネ
ートとして放出され、フラッシュカラムに向けられ、そ
こでプロパンの大部分が100℃、13.5bar で分離
され、溶解容器に戻された。エタノールの一部は、プロ
パンに伴って分離された。フラッシュ装置から離れたラ
フィネートは、減圧バルブで0.5bar まで減圧され、
そしてこの圧力及び底部の温度100℃でエタノールと
プロパンの残部がバターオイルから蒸留カラム中で分離
される。この蒸留カラムにおいて、コレステロール含有
量0.027重量%の底部生成物として190g/hの
バターオイルが回収された。エタノール及びプロパンか
らなる頂部生成物は、濃縮され、出発物質として溶解容
器に戻された。
【0067】抽出カラムの底部では、抽出物として、1
時間当り、エタノール328g、プロパン120g、水
70g及びバターオイル10gが連続的に回収され、フ
ラッシュ装置に向けられ、そこでプロパンの大部分及び
エタノールの一部が100℃、13.5bar で除去され
た。減圧バルブを通過後、エタノール、水及びバターオ
イルの残留混合物が、大気圧で蒸留カラム中で分離され
た。この結果、共沸混合物とほぼ同じ組成のエタノール
と水の混合物が頂部生成物として得られた。エタノール
の除去後、溶解していたバターオイルが沈殿した。約1
重量%のエタノール含量の残渣を持つ底部生成物は、沈
殿したバターオイルと一緒に分離器に向けられ、水相と
油相に分離された。水相は、蒸留物と合わされ、ポンプ
で抽出カラムの頂部に抽出剤として戻された。ポンプの
後で、フラッシュ操作からのガス状の生成物は、抽出剤
蒸気と混合された。抽出されたコレステロールは、沈殿
したバターオイルにほぼ完全に溶解された。水相は、痕
跡量のコレステロールを含むだけだった。抽出物のバタ
ーオイル中には、5.1重量%のコレステロールが溶解
していた。コレステロールを含まないバター脂肪の回収
率は、95%であった。
【0068】実施例5 研究用ブレンダー分離器中のコレステロール含有量0.
26重量%のバター脂肪の23重量%溶液を、ヘキサン
64重量%及びエタノール36重量%の混合物中で、水
14重量%及びエタノール86重量%からなる抽出剤と
向流的に処理した。バター脂肪溶液の通過供給は860
ml/hで、抽出剤のそれは420ml/hであった。抽出は、
30℃で行われた。ラフィネートは、ロータリーエバポ
レーターに導入された。そして、120℃、水噴流真空
(water jet vaccum)下で、ヘキサン、エタノール及び
少量の残りの水を追出した。かくして得られた溶媒を含
まないバターオイルは、コレステロール含有量0.04
重量%であった。減少したコレステロール含有量のバタ
ー脂肪の回収率は、96%であった。
【0069】抽出物は、溶解したバター脂肪3重量%を
含んでいた。それは、ロータリーエバポレーター中で、
120℃、水噴流真空下で、溶媒を除いた。残渣のバタ
ー脂肪は、5.5重量%のコレステロールを含んでい
た。
【0070】実施例6 コレステロール含有量0.26重量%のバター脂肪20
gを、イソヘキサン40g(C5 −C7 脂肪族炭化水素
の異性体混合物)及びプロパノール40gの混合物に溶
解した。得られた溶液を分液漏斗に入れ、水14gを加
えた。激しい振盪による完全な混合の後、短時間(約2
0秒)で、清澄な二相に分離した。境界相には、薄い混
濁した1〜2mmの厚さの層が長時間残った。バターオイ
ルの大部分を含むより軽い相とより重いアルコールに富
んだ相との重量比は、1.6:1であった。軽い相は、
イソヘキサン36g、イソプロパノール12g及び水
2.5gの混合物に溶解したバター脂肪19.7gを含
んでいた。溶媒を留去して得たバター脂肪は19.7g
で、コレステロール含有量0.21重量%であった(バ
ター脂肪の回収率約98.5%)。イソプロパノールと
水の重量比は、2.3:1であった。
【0071】重い相からイソプロパノールを約1重量%
になるまで留去し、一方溶解していたバターオイルが沈
殿し、次いでデカントした。その沈殿は、3.5%の溶
解したコレステロールを含有していた。イソプロパノー
ル留去後残留した水層は、痕跡量のコレステロールを含
むだけだった。
【0072】実施例7 コレステロール含有量0.26重量%のバターオイル2
0gを、40℃、7bar で、オートクレーブ中でブタン
40g及びエタノール40gに溶解した。それから、水
8gをポンプで入れ、完全に混合した。完全に混合後、
短時間で二つの相に分離するのが、窓を通して観察され
た。より軽い相とより重い相の重量比が共存する層の界
面と密度の測定により計算され、それは1.2:1であ
った。軽い相は、バター脂肪19.5g、ブタン31.
5g、エタノール6g及び水0.8gを含んでいた。溶
媒除去後、軽い相のバターオイル中には、溶解したコレ
ステロール0.18重量%が存在していた。減少したコ
レステロール含有量のバター脂肪の回収率は、97.5
%であった。
【0073】大気圧まで減圧する間に、重い相からブタ
ンの大部分が蒸発した。エタノールを残渣量約1重量%
まで留去し、同時にまだ残っているブタンの残りを追出
した。溶解していたバター脂肪が沈殿し、それを次いで
デカントした。それは、3.4重量%のコレステロール
を含有していた。エタノール留去後残留した水層は、痕
跡量のコレステロールを含むだけだった。重い相におけ
るエタノールと水の比は、4.5:1であった。
【0074】実施例8 図1の例に従って設計された研究装置のブレンダーに、
コレステロール含有量0.26重量%のバターオイル2
00g/hを、25℃でエタノール27gに、連続的に
溶解した。同時に、プロパンを8bar の圧力でブレンダ
ー(1)に入れ、バターオイル/エタノール混合物を溶
解して、バターオイル200g、エタノール27g及び
プロパン91gからなる溶液を形成した。かくして得ら
れた溶液を、12mの高さの抽出カラム(2)の底に、
連続的にポンプで入れた。カラムは、Sulzer company製
のCY型ワイアネットパッキングを含んでいた。
【0075】抽出剤として、25℃、8bar でプロパン
により飽和されたエタノール673g及び水127gの
混合物が、1時間ごとに抽出カラム(2)の頂部に導入
された。これらの条件下で、抽出剤は、重い相として、
バターオイルの溶液(軽い相)に向流的にカラムを通っ
て流れた。
【0076】軽い相は、抽出カラム(2)の頂部からラ
フィネートとして離れ、最初にフラッシュカラム(3)
に導入され、そこでバターオイルからプロパンの大部分
とエタノールの一部が80℃、8bar で分離された。フ
ラッシュカラム(3)から離れたラフィネートは、減圧
バルブ(4)で0.2bar まで減圧された。蒸留カラム
(5)において、この圧力及び底部の温度80℃でエタ
ノールとプロパンの残部がバター脂肪から除去された。
この蒸留カラム(5)から、底部生成物として190g
/hのバターオイルが回収された。そのバターオイル
は、コレステロール含有量0.02重量%であった。エ
タノール及びプロパンからなる頂部生成物は、濃縮さ
れ、溶解容器(1)に戻された。
【0077】抽出カラム(2)の底部から、抽出物とし
て、1時間当り、エタノール673g、水127g、プ
ロパン25g及びコレステロールに富むバターオイル1
0gが連続的に引き出され、そしてフラッシュ装置
(6)に導入され、そこでプロパンの大部分及びエタノ
ールの一部が100℃、8bar で除去された。減圧バル
ブ(7)を通過後、残っているエタノール、水及びバタ
ーオイルの混合物が、大気圧で蒸留カラム(8)中で分
離された。頂部生成物として、共沸混合物とほぼ同じ組
成のエタノールと水の混合物が得られた。エタノールの
除去中に、溶解していたバターオイルが沈殿した。約1
重量%のエタノール含量の底部生成物は、沈殿したバタ
ーオイルと一緒に分離器(9)に導入され、そして水相
と油相に分離された。水相は、蒸留物と合わされ、ポン
プで抽出カラム(2)の頂部に抽出剤として戻された。
ポンプの後(behind the pump )で、フラッシュ操作か
らの生成物は、抽出剤蒸気と混合された。抽出されたコ
レステロールは、実質的に完全に沈殿したバターオイル
に溶解された。水相は、痕跡量のコレステロールを含む
だけだった。抽出物のバターオイル中には、5.0重量
%のコレステロールが溶解していた。コレステロールを
含まないバター脂肪の収率は、95%であった。
【0078】実施例9 図2の例に従って設計された研究装置のブレンダー(1
9)に、コレステロール含有量0.26%のバターオイ
ル200g/hを、50℃でエタノール33gに、連続
的に溶解した。同時に、プロパンを7bar の圧力でブレ
ンダー(19)に加え、バターオイル/エタノール混合
物に溶解して、バターオイル200g、エタノール33
g及びプロパン20gからなる溶液を形成した。かくし
て得られた溶液を、16mの高さの抽出カラム(20)
の頂部の4m下に、連続的にポンプで入れた。カラム
は、Sulzer company製のCY型ワイアネットパッキング
を含んでいた。
【0079】抽出剤として、50℃、7bar で、1時間
当り、プロパンにより飽和されたエタノール667g及
び水100gの混合物が、抽出カラム(20)の底部に
導入された。これらの条件下で、抽出剤は、軽い相とし
て、バターオイルの溶液(重い相)に向流的にカラムを
通って流れた。
【0080】重い相は、抽出カラム(20)の底部から
ラフィネートとして離れ、そして最初にフラッシュカラ
ム(21)に導入され、そこでバターオイルからプロパ
ンの大部分とエタノールのいくらかが80℃、7bar で
分離された。フラッシュ装置(21)から離れたラフィ
ネートは、減圧バルブ(22)で0.2bar まで減圧さ
れ、そして蒸留カラム(23)において、この圧力及び
底部の温度80℃でエタノールとプロパンの残部がバタ
ー脂肪から分離された。この蒸留カラム(23)から、
底部生成物として183g/hのバターオイルが回収さ
れた。そのバターオイルは、コレステロール含有量0.
02重量%であった。エタノール及びプロパンからなる
頂部生成物は、濃縮され、溶解容器(19)に戻され
た。
【0081】抽出カラム(20)の頂部から、抽出物と
して、1時間当り、エタノール667g、水100g、
プロパン16g及びバターオイル17gが連続的に回収
され、そしてスタティックブレンダー(static blende
r) (24)を経由して水130gが加えられた後、分
離器(25)に向けられた。バターオイル17g、プロ
パン2g及びエタノール2gからなる浮いた脂肪相の半
分を、循環流として、分離カラム(20)の頂部に導入
した。残りの半分は、フラッシュ装置(26)に移さ
れ、そこでプロパンの大部分及びエタノールの一部が1
00℃、7bar で除去された。減圧バルブ(27)を通
過後、残っているエタノール、水及びバターオイルの混
合物が、大気圧で蒸留カラム(28)中で分離器(2
5)から底部相とともに分離された。これにより、頂部
生成物として、共沸混合物とほぼ同じ組成のエタノール
と水の混合物が得られた。エタノールの除去中、溶解し
ていたバターオイルが沈殿した。
【0082】約1重量%のエタノール含量の底部生成物
は、沈殿したバターオイルとともに分離器(29)に導
入され、水相と油相に分離された。水相は、蒸留物と合
わされ、ポンプで抽出カラム(20)の底部に抽出剤と
して入れられた。ポンプの後で、フラッシュ操作で得ら
れた生成物は、抽出剤蒸気と混合された。抽出されたコ
レステロールは、実質的に完全に沈殿したバターオイル
に溶解された。水相は、痕跡量のコレステロールを含む
だけだった。抽出物のバターオイルは、12重量%のコ
レステロールが溶解していた。コレステロールを含まな
いバターオイルの収率は、98%であった。
【0083】実施例10 0.26重量%のコレステロールを含む200gのバタ
ーオイルを、825gのアセトン、100gのプロパン
及び92gの水を含むオートクレーブ中に、激しく攪拌
しながら室温で溶解した。溶液上のプロパンの圧力は、
4バー(bar )であった。攪拌終了後、2つの液相が形
成された。相の分離は、窓を通して観察したが、10秒
から20秒以内に起こった。下液相は大部分のバターオ
イルを含んでいた。それは、188gのバターオイル、
90gのプロパン、91gのアセトン及び1gの水を含
んでいた。下液相中のバターオイルは、0.20重量%
のコレステロールを含んでいた。
【0084】上液相は、12gのバターオイル、10g
のプロパン、739gのアセトン及び91gの水で構成
されていた。この相中のバターオイルは、1.21重量
%のコレステロールを含んでいた。
【0085】より軽い(溶媒豊富な(solvent-enriche
d))液相の、より重い(バターオイル豊富な(butter oi
l-enriched) )液相に対する重量比は、約3:1であっ
た。除去されたコレステロールを有するバターオイルの
収率は94%であった。
【0086】溶媒豊富な液相からアセトンを、残りの量
が約1重量%になるまでブィグロイックス−カラム(Vi
greux-column)を使用して蒸留させた。沈殿しているバ
ターオイルをデカント(decant)した。アセトンの蒸発
後に残存している水は、コレステロールの痕跡のみ含有
していた。
【0087】実施例11 図3の例示に従って設計された研究室の装置のブレンダ
ー中、0.26%のコレステロールを含むバターオイル
を、200g/時間の割合で、33gのエタノーと共に
50℃で連続して溶解させた。同時に、7バーの圧力
で、プロパンをブレンダー(30)の中に加え、バター
オイル/エタノール混合物の中に溶解させ、その結果、
200gのバターオイル、33gのエタノール及び20
gのプロパンからなる溶液が形成された。このようにし
て得られた溶液を、16mの高さの抽出カラム(31)
に頂部から4m低い場所に連続的に注ぎ込んだ。カラム
(31)は、タイプ シーワイ イーエックス スルザ
ーカンパニー(CY ex Sulzer company)のワイヤーネ
ットパッキング(wirenet packing )を含有していた。
【0088】時間当たり得られる7バー、50℃でプロ
パンで飽和された667gのエタノール及び100gの
水の混合物を、抽出剤(extractant)として、抽出カラ
ム(31)の底に導入した。このような条件下で、抽出
剤は軽い相としてカラムを通ってバターオイル溶液、即
ち重い相に向流して流れた。
【0089】重い相は、ラフィネートとして抽出カラム
(31)の底を離れ、最初にフラッシュカラム(32)
に導入され、そこで80℃、7バーでプロパンの大部分
及びいくらかのエタノールがバターオイルから除去され
た。フラッシュ装置(32)を離れた後、ラフィネート
を減圧バルブ(33)を用いて0.2バーまで減圧し、
この圧力、底の温度が80℃で、エタノール及び残留し
ているプロパンを、蒸留カラム(34)中でバター脂肪
(butter fat)から除去した。蒸留カラムからバターオ
イルを183g/時間の割合で底部の産物として回収し
た。バターオイルは、コレステロールを0.02重量%
の割合で有していた。エタノールとプロパンの頂部の産
物を、凝縮し、溶解容器(30)に戻した。
【0090】抽出カラム(31)の頂部で、時間当たり
667gのエタノール、100gの水、16gのプロパ
ン及び17gのバターオイルを連続的に抽出物として回
収し、減圧バルブ(35)を通った後フラッシュ装置
(flash-device)(36)に導入され、そこで80℃大
気圧で大部分のプロパン及び220gのエタノールを除
去した。残ったエタノール、水及びバターオイルの混合
物を分離器(37)に移した。浮遊している8gのバタ
ーオイル、1gのプロパン及び1gのエタノールからな
る脂肪相をリサイクル流として分離カラム(31)の上
部に導入した。分離器(37)からの下相は、蒸留カラ
ム(38)中、100℃、大気圧で分離し、頂部の産物
として、共沸混合物の適当な組成物を有するエタノール
及び水の混合物をもたらした。エタノールを回収してい
る間、溶解しているバターオイルは沈殿していた。
【0091】約1重量%のエタノールを含有する底部の
産物を、沈殿したバターオイルと共に分離器(39)に
導入し、水相と油相に分離した。水相は、蒸留液と合わ
せ、抽出剤として抽出カラムの底に戻った。ポンプの後
に、フラッシュ工程からの産物を抽出剤流と混合した。
抽出したコレステロールを、沈殿したバターオイル中に
実質的に完全に溶解させた。抽出したバターオイルは、
12重量%の溶解したコレステロールを含有していた。
コレステロール−フリーのバターオイルの収率は、98
%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】コレステロールを含むバターオイルからコレス
テロール−を含まないバターオイルを得る装置である。
【図2】コレステロールを含むバターオイルからコレス
テロール−を含まないバターオイルを得る装置である。
【図3】コレステロールを含むバターオイルからコレス
テロール−を含まないバターオイルを得る装置である。
【図4】コレステロールを含むバターオイルからコレス
テロール−を含まないバターオイルを得る装置である。
【符号の説明】
1 ブレンダー 2 抽出カラム 3 カラム 4 減圧バルブ 5 蒸留カラム 6 カラム 7 減圧バルブ 8 精留カラム 9 分離器 10 ブレンダー 11 抽出カラム 12 フラッシュ−蒸留器 13 減圧バルブ 14 精留カラム 15 フラッシュ−蒸留器 16 減圧バルブ 17 精留カラム 18 分離器 19 ブレンダー 20 抽出カラム 21 フラッシュ装置 22 減圧バルブ 23 蒸留カラム 24 スタティックブレンダー 25 分離器 26 フラッシュ装置 27 減圧バルブ 28 蒸留カラム 29 分離器 30 ブレンター 31 抽出カラム 32 フラッシュカラム 33 減圧バルブ 34 蒸留カラム 35 減圧バルブ 36 フラッシュ装置 37 分離器 38 蒸留カラム 39 分離器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11B 7/00 2115−4H

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物(vegetable )及び動物の脂肪中
    のステロール類を豊富に含むものから又はそれぞれから
    ステロールを除去する方法であって、(a)ステロール
    含有脂肪と炭化水素、水混和性の溶媒及び水からなる混
    合物と混合する、(b)形成する2相を分離する、及び
    (c)炭化水素豊富な相から溶媒を除去し、それによっ
    てステロールが減少した脂肪を得、及び/又は(d)炭
    化水素−枯渇相から少なくともステロール豊富な脂肪が
    沈殿するまで、溶媒を除去し、所望ならば、残存する溶
    液から該脂肪を除去する、ステップを含むことを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 脂肪が動物の脂肪、特に乳脂肪である
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用する炭化水素は、炭素数が1〜
    8、特に1〜4である炭化水素及びその混合物から選ば
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 水混和性の溶媒が、アルコール類、ケ
    トン類及びカルボン酸エステル類から選ばれることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 使用されるアルコールが、炭素数が1
    〜6、好ましくは1〜3のアルカノール類及びその混合
    物から選ばれることを特徴とする請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 脂肪の炭化水素に対する重量比が、1
    0:1から1:5、特に6:1から1:3の範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 水混和性の溶媒の水に対する重量比
    が、1:0.05から1:1、特に1:0.07から
    1:0.5の範囲であることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 脂肪の炭化水素、水混和性の溶媒及び
    水からなる混合物に対する重量比が、1:0.5から
    1:10、特に1:1から1:7の範囲であることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ステップ(d)において、溶媒の除去
    が、水混和性の溶媒の残留量が0.1〜10、特に、
    0.5〜3重量%になるまで、好ましくは蒸留によって
    行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(d)において、沈殿した
    脂肪を、デカンティング及び/又は遠心分離によって除
    去することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ステップ(c)において、溶媒を蒸
    留によって除去することを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 該方法が、連続的に、好ましくは、
    向流的に、特に分別向流抽出として行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 (i) 炭化水素中、又は所望ならば炭
    化水素及び水混和性溶媒の水含有混合物中に該脂肪を溶
    解させ、(ii) ステップ(i) の溶液を、所望ならば炭化
    水素を含む水混和性溶媒と水の混合物で抽出し、炭化水
    素−枯渇・ステロール豊富な抽出物及び炭化水素豊富な
    ・ステロール枯渇ラフィネートを得、(iii)溶媒をステ
    ップ(ii)のラフィネートから除去し、及び/又は、(iv)
    少なくともステロール−豊富な脂肪が沈殿するまで、
    ステップ(ii)の抽出物から溶媒を除去し、及び所望なら
    ば、残存している溶液から該脂肪を除去する、ステップ
    を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ステップ(ii)の抽出剤(extractan
    t)中、水混和性の溶媒の水に対する重量比が、15:
    1から1:1、特に10:1から1.5:1の範囲であ
    ることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ステップ(i) におけるおける脂肪の
    炭化水素に対する重量比が、8:1から1:5、好まし
    くは6:1から1:3の範囲であることを特徴とする請
    求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ステップ(iv)における沈殿した脂肪
    の除去後の残存する溶液及び/又はステップ(iv)におけ
    る除去された溶媒を、抽出剤として使用されるようにス
    テップ(ii)にリサイクルすることを特徴とする請求項1
    3に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ステップ(i) 及びステップ(ii)にお
    ける水混和性の溶媒がそれぞれ、同じアルコール、好ま
    しくはエタノールであることを特徴とする請求項13に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 抽出が、0〜50℃、特に20〜4
    0℃で行われることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 ステロール(類)が、コレステロー
    ル、所望ならば他のステロールとの混合物であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
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