JPH05230316A - 耐候性に優れたイミド化アクリル樹脂組成物 - Google Patents

耐候性に優れたイミド化アクリル樹脂組成物

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JPH05230316A
JPH05230316A JP6919092A JP6919092A JPH05230316A JP H05230316 A JPH05230316 A JP H05230316A JP 6919092 A JP6919092 A JP 6919092A JP 6919092 A JP6919092 A JP 6919092A JP H05230316 A JPH05230316 A JP H05230316A
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JP
Japan
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acrylic resin
weather resistance
weight
benzophenone
excellent weather
Prior art date
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Pending
Application number
JP6919092A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Itagaki
善弘 板垣
Yoshifumi Murata
好史 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 イミド環構造単位を少なくとも5重量%含有
するイミド化アクリル樹脂100重量部に対して、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤を0.001〜0.05重量
部配合してなる耐候性に優れ、透明性、色調、耐熱性の
良好なイミド化アクリル樹脂組成物、である。 【効果】 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を一般的に使
用されてる添加量より少ない量の配合により、イミド化
アクリル樹脂の透明性、色調、耐熱性を損なわずにポリ
マーの光劣化の指標である表層の分子量値が低下しない
ことにより、耐候性の改良がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性に優れ、透明
性、色調、耐熱性の良好なイミド化アクリル樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】弱電部品や工業部品、特に照明灯カバー
や自動車用部品等の分野においてアクリル樹脂の耐熱性
向上に対する要求が強くなってきている。メタクリル樹
脂の耐熱性を向上させる技術として、イミド環を導入す
る方法がある。イミド環を導入した樹脂は、メタクリル
樹脂と同等の透明性、それ以上の耐熱性を示す。イミド
化アクリル樹脂はメタクリル樹脂と比べて耐候性が劣
り、メタクリル樹脂と同等の期間の屋外の使用に耐えな
いという問題がある。耐候性改良の方法として一般的
に、紫外線吸収剤の添加がある。しかし、一般的に知ら
れているベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート
系、サリチレート系などの紫外線吸収剤では本発明の目
的を達成できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐候性に優れ、透明性、色調、耐熱性の良好なイミ
ド化アクリル樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記解決
すべき問題点について鋭意検討した結果、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤を一般的に使用されている添加量より
少ない量を含有させることにより耐候性が格段に向上す
ることを見い出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明によれば、構造式(I)
【0005】
【化2】 (式(I)において、R1 は水素原子または炭素原子数
1〜20のアルキル基アラルキル基を示す。)で表され
るイミド環構造単位を少なくとも5重量%含有するイミ
ド化アクリル樹脂100重量部に対して、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤を0.001〜0.05重量部含有さ
せることにより達成される。
【0006】本発明におけるイミド化アクリル樹脂の製
造方法には制限はなく任意の方法を採用することができ
るが、本発明の目的から得られる樹脂の初期着色が小さ
い方法が好ましい。たとえば、特開平2−153904
のようにアクリル系アミドとメタクリル酸メチルをメタ
ノール溶媒中でラジカル重合触媒の存在下に共重合する
にあたり、アクリル系アミドに対して0.5〜10倍モ
ルのメタクリル酸メチルの一部を予めアクリル系アミド
と混合し、その残りを供給しながら80〜150℃の温
度で共重合した後、塩基性触媒の存在下で80〜150
℃の温度でイミド化反応を行ない、共重合体中のアクリ
ル系アミド単位をグルタイミド単位に実質的に完全に変
換する製造法である。
【0007】また、本発明におけるイミド化アクリル樹
脂はイミド環構造単位を少なくとも5重量%、好ましく
は15重量%以上含有する。イミド環構造単位の含有量
が5重量%未満の場合は、樹脂の耐熱温度が低く、本発
明の効果が十分発揮されない。
【0008】本発明の最も特徴とするところは、イミド
化アクリル樹脂にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を一般
的に使用されている添加量より少ない量を含有せしめる
点にある。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤をイミド化ア
クリル樹脂に一般的に使用されている添加量より少ない
量を含有させることにより、耐候性が格段に向上する。
【0009】本発明で使用されるベンゾフェノン系紫外
線吸収剤は、特に限定されない。例えば、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
2′−ヒドロキシ−4′−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2′−ジヒドロキシ−4−n−オクトキシベン
ゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−
2−メトキシフェニル)メタンなどをあげることができ
るが、これらに限定されるものではない。また、2種類
以上のベンゾフェノン系紫外線吸収剤を併用してもさし
つかえない。また、これらの使用量は、イミド化アクリ
ル樹脂100重量部に対して0.001〜0.05重量
部が好ましい。使用量が0.001重量部未満であると
耐候性向上の効果が乏しく、0.05重量部を越える
と、光増感効果のためポリマーの光劣化が促進される。
このことによる透明性の低下、色調の変化、または耐熱
性の低下と言う悪い効果を及ぼす。本発明において、ベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤をイミド化アクリル樹脂に
含有させる方法は特に制限はなく、任意の方法を採用す
ることができる。たとえば、イミド化アクリル樹脂と前
記化合物を適当な方法で予備混合し、押し出し機で溶融
混練して染顔料、離型剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安
定剤、改質剤などの添加材と一緒に含有させることも可
能である。なお、本発明のイミド化アクリル樹脂は、成
形品をそのまま使用することはもちろん、これを熟成
形、接着、切断切削などの加工を施して使用することも
可能である。
【0010】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限さ
れるものではない。なお、実施例中で用いた特性値の測
定は以下の方法によった。
【0011】(1)グルタルイミド組成:270MHz 1
H核磁気共鳴装置を用いグルタルイミドに特有な吸収の
積分強度をもとに算出した。 (2)熱変形温度:ASTM D−648 (3)全光線透過率(TLT)、曇価:ASTM D−
1003 (4)イエローインデックス(Y1):ASTM D−
1925 (5)加速曝露試験:サンシャインウエザーメーター
(スガ試験機株式会社製WEL−SUN−HCH10
0)を用いて行なった。 (6)分子量:試験片の照射側の表面部分を加速曝露試
験の前後で削り取り、ゲルバーミエイションクロマトグ
ラフィー(東ソー株式会社製HLC−8020)を用い
て行なった。
【0012】参考例 イミド化アクリル樹脂の製造法 2−オートクレープを用い、メタクリル酸メチル282
g、メタクリルアミド152g、メタノール565g、
ジ−t−ブチルバーオキサイド4.3gおよびn−オク
チルメルカプタン0.7gを加え、拌撹下に120℃へ
昇温し共重合を開始した。重合の進行とともにメタクル
酸メチル400gを3.0ML/分の速度で30分間、
2.5ML/分速度で40分間、2.0ML/分の速度で5
0分間、1.5ML/分の速度で60分間、最後に0.5
ML/分の速度で40分間と変化させながら連続的に供給
して共重合を6時間行なった。
【0013】引続き同一装置、同一温度でナトリウムメ
トキシド1.1g含むメタノール溶液50MLを定量ポン
プを用いて供給し撹拌下で1.5時間反応を行なった。
反応終了後、系内の温度が45℃となった時に沈殿した
ポリマーを取り出し、メタノールで洗浄後130℃で一
昼夜減圧乾燥を行ない重合体を得た。この重合体のイミ
ド環構造含有量は、35重量%、熱変形温度145℃で
あった。
【0014】実施例1 上記の如く調製したイミド化アクリル樹脂100重量部
に対しベンゾフェノン系紫外線吸収剤2−ヒドロキシ−
4−n−オクトキシベンゾフェノンを0.01部配合し
た後押し出し機により樹脂温度280℃で押し出しして
ペレットを得た。このペレットをシリンダー温度280
℃、金型温度80℃の条件で射出成形機により成形し、
評価用の平板(厚さ3mm)を得た。得られた平板を適当
な大きさに切断した後、各種評価を行なった。表1、表
2の結果が得られた。
【0015】比較例1〜2 実施例1で用いたベンゾフェノン系紫外線吸収剤の量を
0重量部(比較例1)または0.1重量部(比較例2)
と変えたほかは、全く同様な方法で試料を作成し測定を
行なったところ、表1、表2の結果が得られた。
【0016】比較例3 実施例1で用いベンゾフェノン系紫外線吸収剤の代わり
にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2−(5−メチル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.0
1重量部を用いたほかは、全く同様な方法で試料を作成
し各測定を行なったところ表1、表2の如くであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】実施例と比較例に示したようにベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤を一般的に使用されている添加量
より少ない量の配合により、イミド化アクリル樹脂の透
明性、色調、耐熱性を損なわずにポリマーの光劣化の指
標である表層の分子量値が低下しないことより、耐候性
の改良がなされている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式(I) 【化1】 (式(I)において、R1 は水素原子または炭素原子数
    1〜20のアルキル基アラルキル基を示す。)で表され
    るイミド環構造単位を少なくとも5重量%含有するイミ
    ド化アクリル樹脂100重量部に対して、ベンゾフェノ
    ン系紫外線吸収剤を0.001〜0.05重量部配合し
    てなる耐候性に優れ、透明性、色調、耐熱性の良好なイ
    ミド化アクリル樹脂組成物。
JP6919092A 1992-02-18 1992-02-18 耐候性に優れたイミド化アクリル樹脂組成物 Pending JPH05230316A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01284543A (ja) * 1988-05-11 1989-11-15 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01284543A (ja) * 1988-05-11 1989-11-15 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物

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