JPH05230310A - ポリ塩化ビニル樹脂組成物及びテープ電線 - Google Patents

ポリ塩化ビニル樹脂組成物及びテープ電線

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JPH05230310A
JPH05230310A JP10062691A JP10062691A JPH05230310A JP H05230310 A JPH05230310 A JP H05230310A JP 10062691 A JP10062691 A JP 10062691A JP 10062691 A JP10062691 A JP 10062691A JP H05230310 A JPH05230310 A JP H05230310A
Authority
JP
Japan
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electric wire
weight
parts
pvc
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP10062691A
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English (en)
Inventor
Takehiro Hosokawa
武広 細川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 架橋効率にすぐれたPVC組成物及びこの組
成物を絶縁基材とした架橋後の柔軟性に富んだテープ電
線を提供する。 【構成】 PVC100重量部に対して少なくともスル
ホン酸誘導体エステルを10重量部以上、官能基を有す
るモノマー0.5重量部以上を混合したPVC組成物及
び絶縁基材として上記PVC組成物において官能基を有
するモノマー量を0.5〜10重量部に限定した樹脂組
成物を用い、電子線又はγ線照射により架橋したテープ
電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架橋効率がすぐれたポリ
塩化ビニル樹脂組成物及び柔軟性に富み耐熱性の良好な
テープ電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音響機器、OA機器等の内部配線用電線
として多心のテープ電線が使用されている。図1はこの
ようなテープ電線の一例の横断面図で、間隔をおいて並
行に配置した複数本の導体1を2枚の絶縁基材2で挟ん
で構成されている。そして、上記絶縁基材2としては、
一般にPVCが用いられている。
【0003】このようなテープ電線の一種に架橋テープ
電線がある。架橋テープ電線の絶縁基材も主体はPVC
である場合が多い。PVCの架橋方法としては、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレートやトリアリ
ル(イソ)シアヌレート等の官能基をもったモノマーを
添加して、電子線やγ線等を照射する方法や、有機過酸
化物を用いた化学架橋が知られている。架橋テープ電線
の場合は、一般に照射による方法が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、架橋テープ電線
の絶縁基材とのPVC組成物としては、PVCにトリメ
リット酸エステル等の可塑剤、トリアリル(イソ)シア
ヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート等の架橋助剤を添加したものを使用している。こ
のようなPVC組成物を電子線あるいはγ線により架橋
する場合、架橋助剤の添加量がその特性に大きく影響す
る。即ち、架橋助剤の量が少ないと十分な架橋がなされ
ず、多すぎると架橋はするが樹脂の硬度が増し、伸びが
小さくなって柔軟性が乏しくなってしまう。そこで、以
上の問題がないようにするため、従来は架橋度及び架橋
後の伸びを満足するぎりぎりのところを狙って、架橋助
剤の添加量を決定していた。しかし、このように決定し
たPVC組成物を使用した場合、テープ電線の製造条件
や電子線、γ線の照射量が少しずれると、架橋不足や架
橋しすぎにより硬くなりすぎるといった問題が発生す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解消した架橋効率のすぐれたPVC組成物及び柔軟性に
富み耐熱性の良好なテープ電線を提供するもので、その
第1の特徴は、PVC100重量部に対して、少なくと
もスルホン酸誘導体エステルを10重量部以上、官能基
を有するモノマーを0.5重量部以上を混合してなるP
VC組成物であり、本発明の第2の特徴は絶縁基材とし
て上記PVC組成物において官能基を有するモノマー量
を0.5〜10重量部に限定した樹脂組成物を用い、電
子線又はγ線照射により架橋したテープ電線にある。
【0006】本発明に使用するPVCの種類等は特に限
定するものではない。スルホン酸エステル誘導体として
は、アルキルスルホン酸エステルや、n−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド等が挙げられる。さらに本発明の樹脂
組成物には、必要に応じて、熱安定剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、難燃剤、着色剤、その他有機、無機の各種
充填剤等を添加できる。又本発明の樹脂組成物の製造に
は、単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ロ
ール、ニーダー、加熱可能なヘンシェルミキサータイプ
の高速流動混合機等が使用可能であり、各種配合成分を
溶融混合して製造できる。
【0007】
【作用】PVC組成物の架橋は、従来からトリアリル
(イソ)シアヌレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート等の架橋助剤を添加し、これに電
子線やγ線を照射することで行われてきた。そして、本
発明によれば、PVC用可塑剤としてスルホン酸誘導体
エステルを用いた場合は、他の一般の可塑剤を用いた場
合よりも架橋効率がよくなることを見出した。この作用
機構の詳細は未だ不明で検討中である。
【0008】又単に架橋効率を上げるためには、単純に
架橋助剤の添加量を増やしてもよいが、この場合は、前
述のように架橋後の樹脂硬度が増加し、伸びが低下する
という問題がある。本発明ではスルホン酸誘導体エステ
ルを可塑剤として用いることにより、架橋効率を上げ、
このことより架橋助剤の添加量を減少させることが出
来、伸びの低下をおさえることが可能となった。
【0009】
【実施例】表1に示した実施例及び比較例のPVC組成
物を絶縁基材とした図1の構造のテープ電線を作製し、
これに3Mradの電子線を照射して評価用のサンプル
を作製した。評価方法は、架橋度の目安としてゲル分率
50%以上、柔軟性の目安として照射後伸び300%以
上を○、ゲル分率50%未満及び照射後伸び300%未
満を×とした。
【0010】
【表1】
【0011】実施例1は平均重合度1000のPVC1
00重量部に可塑剤としてアルキルスルホン酸エステル
50重量部、架橋助剤としてトリメチロールプロパント
リアクリレートを5重量部、さらに難燃剤、熱安定剤を
添加した系である。これに3Mradの電子線を照射す
ると、60%以上のゲル分率が得られ、その場合の伸び
も300%以上を保持している。実施例2は実施例1の
可塑剤をn−ブチルベンゼンスルホンアミドに変えたも
のであるが、これも実施例1と同様の結果が得られた。
実施例3は、実施例1の可塑剤を、アルキルスルホン酸
エステル10重量部、DOP40重量部に変えたもので
ある。ゲル分率はやや低下するが50%以上は確保する
ことができる。実施例4は実施例3のDOPをTOTM
に変更した系であり、結果は実施例3と同様であった。
さらに、実施例5は、実施例1の架橋助剤をトリアリル
イソシアヌレートに変更した系である。架橋効率はやや
悪くなるが、ゲル分率は50%以上を確保することがで
きる。
【0012】比較例1及び2は実施例1の可塑剤をアル
キルスルホン酸エステルからそれぞれDOP、TOTM
にそのまま置き換えた系である。これらの系では、ゲル
分率が40%代であり、架橋効率の点で十分でない。比
較例3は比較例1の架橋助剤量を5重量部から20重量
部に増加した系で、ゲル分率は十分満足するが、架橋後
の伸びが小さくなり、柔軟性の点で十分でない。比較例
1の架橋助剤量を5重量部から0.5重量部に減量した
系で、ゲル分率が+分得られない。又比較例5は実施例
1の架橋助剤量を20重量部に増量した系で、伸びが小
さくなり柔軟性の点で満足できない。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPVC組
成物によれば、PVCの可塑剤としてスルホン酸誘導体
エステルを用いることにより、架橋効率のすぐれた樹脂
組成物が得られ、この樹脂組成物を絶縁基材として用い
たテープ電線は、架橋後の柔軟性に富んだものである。
従って、かかるテープ電線を電子機器の内部配線用電線
として利用するとき、極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープ電線の一例の横断面図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/12 CEV 9267−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ塩化ビニル(PVC)100重量部
    に対して、少なくともスルホン酸誘導体エステルを10
    重量部以上、官能基を有するモノマーを0.5重量部以
    上を混合してなることを特徴とするポリ塩化ビニル樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 間隔をおいて並行に配置した複数本の導
    体を2枚の絶縁基材で挟んでなるテープ電線において、
    その絶縁基材としてポリ塩化ビニル(PVC)100重
    量部に対して、少なくともスルホン酸誘導体エステルを
    10重量部以上、官能基を有するモノマーを0.5〜1
    0重量部を混合した樹脂組成物を用い、電子線又はγ線
    照射により架橋したことを特徴とするテープ電線。
JP10062691A 1991-02-04 1991-02-04 ポリ塩化ビニル樹脂組成物及びテープ電線 Pending JPH05230310A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0867793A (ja) * 1994-08-30 1996-03-12 Kureha Chem Ind Co Ltd 塩化ビニリデン系重合体成形物
JP2006299598A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Tajima Inc 耐光性床材
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CN111430069A (zh) * 2020-03-03 2020-07-17 成都川缆电缆有限公司 一种本安型特种橡套扁平软电缆及制备方法

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