JPH05230208A - ナイロン66の連続製造法 - Google Patents

ナイロン66の連続製造法

Info

Publication number
JPH05230208A
JPH05230208A JP3107292A JP3107292A JPH05230208A JP H05230208 A JPH05230208 A JP H05230208A JP 3107292 A JP3107292 A JP 3107292A JP 3107292 A JP3107292 A JP 3107292A JP H05230208 A JPH05230208 A JP H05230208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
nylon
degree
continuously
primary condensate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3107292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Iwamoto
正聰 岩元
Osamu Togashi
修 富樫
Koji Onishi
功治 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3107292A priority Critical patent/JPH05230208A/ja
Publication of JPH05230208A publication Critical patent/JPH05230208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyamides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ナイロン66の連続製造法に関し、ηr=1.
01〜2.5の一次縮合物を連続重合し、次いで溶融機
で連続高重合度化することを特徴とするナイロン66の
連続製造法。 【効果】本発明の製造法により効率良くナイロン66を
生産することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はナイロン66の新しい製
造法に関し、さらに詳しくは、ナイロン66を安定かつ
生産性良く、連続重合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナイロン66は、その優れた特性を利用
して繊維、フイルム、樹脂として巾広く使用されてきて
いる。ナイロン66の製造法としては、バッチ式重合法
(特公昭50−18039、特開昭48−79297な
ど)の他、連続重合法も知られており、プレポリマ−を
不活性ガス中を移動するベルト上に排出し、水分を除去
しながら重縮合する方法(特公昭49−20758)、
3槽を連続で用い連続重縮合する方法(Adv.Pol
y.Tech.,6,(3),267(1986))など
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法はいずれも、工程が繁雑であったり、不活性ガス
シ−ルが必要、異常滞留防止が不十分など、異常滞留に
よるゲル状物の生成や熱分解ポリマの生成の問題があ
り、必ずしも満足のいく方法ではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み、本発
明者らは、工程が単純で、長期間ゲル状物の発生がな
く、安定してナイロン66を製造する方法を検討した結
果、ナイロン66の一次縮合物を連続重合し、該一次縮
合物を溶融機で短時間に連続高重合度化することによっ
て、上記課題が解決できることを見出し本発明に到達し
た。
【0005】すなわち本発明は、ナイロン66を製造す
るに当たり、150℃〜320℃の条件下で1%硫酸溶
液の25℃における相対粘度(ηr)が1.01〜2.
5を満足する一次縮合物を連続重合し、次いで該一次縮
合物を溶融機で連続高重合度化することを特徴とするナ
イロン66の連続製造法である。
【0006】本発明の一次縮合物は原料モノマ−、塩の
水溶液、塩の水溶液の濃縮物および塩の一種以上を加圧
式重合釜へ連続供給し、撹拌条件下150℃〜320℃
に加熱することで得られる。
【0007】連続重合の効率を上げるために、原料の形
態としては原料混合水溶液を50%以上、好ましくは6
5%以上に濃縮して重合釜に仕込むのが好ましい。
【0008】反応温度は150℃〜320℃にする必要
があり、好ましくは180℃〜310℃、より好ましく
は190℃〜310℃である。反応温度が150℃より
も低いと反応時間が長くなり好ましくない、また反応温
度が320℃よりも高いと一次縮合物の粘度が高くなり
すぎ、異常滞留によりゲル化物が生成しやすく、また熱
分解するので好ましくない。
【0009】本発明の一次縮合物をつくるときの圧力
は、通常−0.5〜120kg/cm2 −G、好ましく
は−0.3〜50kg/cm2 −G、より好ましくは0
〜30kg/cm2 −Gに保つように操作される。一次
縮合物は少量の水の存在により、顕著な凝固点降下を与
えるために、150℃〜320℃の温度で溶融状態のま
ま重合釜から吐出することができる。
【0010】本発明の一次縮合物の相対粘度(ηr)は
1.01〜2.5であることが必要であり、好ましくは
1.05〜2.4,より好ましくは1.1〜2.2の範
囲である。相対粘度が1.01よりも低いと一次縮合物
の回収が難しくなり、溶融高重合度化工程で組成比が変
動する原因になったり、高重合度化が不十分となり好ま
しくない。また相対粘度が2.5よりも大きいと異常滞
留物により重合釜にゲル化物が発生しやすくなり好まし
くない。
【0011】ここで、一次縮合物のηrは未反応原料成
分の含量を2%以下になるまで抽出、揮発などにより除
去したのち測定に供される。
【0012】一次縮合物の重合度調節、溶融高重合度化
での重合度調節を容易にするため、重合度調節剤の添加
が有効である。重合度調節剤としては、通常モノアミン
化合物、モノカルボン酸化合物が用いられるが、好まし
くは安息香酸、ステアリン酸であり、特に好ましくは安
息香酸が用いられる。重合度調節剤は塩のモル数に対し
0〜0.1倍モル、好ましくは0.0001〜0.05
倍モル用いられる。
【0013】本発明の一次縮合物を造る装置については
特に制限がなく、完全混合型反応釜、プラグフロ−型反
応釜など公知のものを使用できる。必要に応じ多槽式に
することもできる。
【0014】本発明の一次縮合物を溶融機で連続高重合
度化する方法とは、溶融機を用いて一次縮合物を溶融押
出しすることによって連続的に高重合度化する方法であ
る。
【0015】溶融機への一次縮合物の供給方法は連続で
あるという以外特定されず、例えば溶融機を重合機に直
結させても良いし、重合機から吐出された一次縮合物を
フラッシュさせ揮発分を除去した後、溶融機に供給する
方法などを用いることができる。溶融機内の樹脂温度は
290℃〜350℃の範囲が好ましい。溶融機としては
押出機、ニ−ダ−など汎用の溶融機を用いることができ
るが、二軸押出機、二軸ニ−ダ−が好ましく、特に、二
軸押出機が好ましい。
【0016】溶融機での滞留時間は特に定めないが、好
ましくは1分以上、特に好ましくは2分以上である。滞
留時間が短いと有効に高重合度化が進まないため好まし
くない。滞留時間を長くし、高重合度化を進めるには、
溶融機を2台直列にして用いるのも有効である。溶融押
出工程で良好な高重合度化ペレットを得るにはリン系触
媒の存在が効果的である。リン系化合物の具体例として
はH3 P04 、H3 P03 、H3 P02 、H4
2 7 、NaH2 P04 ・2H2 0、Na2 HP04
12H2 0、Na3 P0・12H2 0、NaH2 P04
・H2 0、Na4 27 ・10H2 0、Na2 2
2 7 ・6H2 0、Na5 3 10、C6 5P(0
H)2 、C6 5 P0(0Na)2 、C6 5 P0(0
H)2 、Mn(H2 P02 2 、(CH5 0)3 Pなど
を挙げることができる。好ましくはH3 P04 、H4
2 7 である。リン化合物の添加方法については特に制
限がなく、一次縮合物を造るとき、あるいは一次縮合物
にブレンドして溶融高重合度化する方法などが簡便で適
している。
【0017】高重合度化したポリマ−は必要に応じ固相
重合してさらに重合度を上げることもできる。
【0018】ナイロン66の重合度については特に制限
がなく、通常ηr=1.5〜6.0,特に好ましくは
1.8〜5.0に高重合度化して用いられる。
【0019】ナイロン66は繊維、フイルムおよび成形
品として巾広く使用することができる。ナイロン66射
出成形品の用途例としては、スイッチ類、超小型スライ
ドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウジング、
ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネクタのハ
ウジング、コネクタのシェル、ICソケット類、コイル
ボビン、ボビンカバ−、リレ−、リレ−ボックス、コン
デンサ−ケ−ス、モ−タ−の内部部品、小型モ−タ−ケ
−ス、ギヤ・カム、ダンシングプ−リ−、スペ−サ−、
インシュレ−タ−、ファスナ−、バックル、ワイヤ−ク
リップ、自動車用ホイ−ル、キャスタ−、端子台、電動
工具のハウジング、スタ−タ−の絶縁部分、キャニスタ
−、ヒュ−ズボックス、エア−クリ−ナ−ケ−ス、エア
コンファン、タ−ミナルのハウジング、ホイ−ルカバ
−、ベアリングリテ−ナ−、シリンダ−ヘッドカバ−、
インテ−クマニホ−ルド、ウオ−タ−パイプ、インペ
ラ、クラッチレリ−ズベアリングハブ、スピ−カ−振動
版、耐熱容器、電子レンジ部品、炊飯器部品、プリンタ
−リボンガイドなどに代表される電気・電子関連部品、
自動車・車両関連部品、家庭・事務電気製品部品、コン
ピュ−タ関連部品、ファクシミリ・複写機関連部品、機
械関連部品などが挙げられ、その他各種用途にも有用で
ある。樹脂成形品用に用いる場合には充填剤を添加する
ことも有用である。充填剤とは、ガラス製の繊維あるい
はビ−ズ、タルク、カオリン、ウオラストナイト、マイ
カ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、クレ−、石膏、ベ
ンガラ、グラファイト、二酸化チタン、酸化亜鉛、銅、
ステンレスなどの粉状、繊維状または板状の無機系充填
剤、他のポリマ−繊維(炭素繊維など)であり、好まし
くはガラス繊維である。
【0020】かかる充填剤の配合割合は該ナイロン6
6:100重量部に対して0〜200重量部の範囲にあ
ることが好ましい。
【0021】本発明のナイロン66に充填剤を配合する
方法については特に制限がなく、公知のいずれの方法も
使用することができる。配合方法の具体例としてはナイ
ロン66のペレットに充填剤をドライブレンドし、これ
を単軸スクリュ−押出機または二軸スクリュ−押出機で
溶融混練する方法などが挙げられるが、溶融機中にサイ
ドフイ−ドする方法が生産効率が高く好ましい。
【0022】本発明において、一次縮合物を造るとき、
溶融高重合度化、コンパウンドあるいは成形工程など、
必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性改良剤、可塑
剤、離型剤、滑剤、結晶核剤、顔料、染料および他の重
合体などを添加することもできる。生産性の点からは、
溶融機において高重合度化とコンパウンドを同時あるい
は連続で行うのがより好ましい。
【0023】ナイロン66の色調改善には、重合時また
は溶融高重合度化時に酸化防止剤の添加が有効であり、
特に次亜リン酸ソ−ダおよびヒンダ−ドフェノ−ル系酸
化防止剤の添加が好ましい。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0025】実施例1 ヘキサメチレンアンモニウムアジペ−ト(66塩)の8
0%濃度の水溶液を、30Lの完全混合型重合槽に連続
供給し、内温240℃、内圧18kg/cm2、滞留時
間40分の条件で一次縮合物の連続重合を行った。一次
縮合物はフラッシュさせ連続で揮発分を除去したのち、
30mmφ、L/D=45の二軸押出機にて連続高重合
度化を行った。押出機の内温は320℃、平均滞留時間
は5分に設定した。押出機にはベント口を設け、反応で
生じた水を除去した。得られたナイロン66のηrは
2.8であり、十分な高重合度化が達成されていた。
【0026】この状態で3ケ月連続運転したが樹脂中お
よび重合槽中にゲル化物の発生は見られなかった。結果
を表1に示した。
【0027】実施例2 表1に示す条件の他は実施例1と同様の方法でナイロン
66を製造した。結果を表1に示した。
【0028】実施例の方法では、いずれも安定して高重
合度のナイロン66が効率良く得られており、ゲル化物
の発生も見られなかった。
【0029】比較例1 一次縮合物の重合温度が本願を下回るものにつき、表1
に示す条件で重合を行った。一次縮合物のηrは1.0
1未満であり、溶融機にかけるのに十分な一次縮合物が
得られなかった。
【0030】比較例2 重合槽でηr=2.7まで重合し溶融機に供した。運転
当初は安定してナイロン66が得られたが、1ケ月目か
らゲル化物が観察され、2ケ月目では吐出が不安定にな
るほどゲル化物が大量に観察された。結果を表1に示し
た。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明により、簡易な設備でナイロン6
6が連続生産できるばかりでなく、種々の充填剤、添加
剤混合物を同時に連続生産できることから、繊維、フイ
ルムおよび樹脂成形品用ナイロン66を安価に提供する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナイロン66を製造するに当たり、150
    ℃〜320℃の条件下で1%硫酸溶液の25℃における
    相対粘度(ηr)が1.01〜2.5を満足する一次縮
    合物を連続重合し、次いで該一次縮合物を溶融機で連続
    高重合度化することを特徴とするナイロン66の連続製
    造法。
JP3107292A 1992-02-18 1992-02-18 ナイロン66の連続製造法 Pending JPH05230208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3107292A JPH05230208A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 ナイロン66の連続製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3107292A JPH05230208A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 ナイロン66の連続製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05230208A true JPH05230208A (ja) 1993-09-07

Family

ID=12321246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3107292A Pending JPH05230208A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 ナイロン66の連続製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05230208A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001340425A (ja) * 2000-06-06 2001-12-11 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 医療用ゴム栓
CN1324069C (zh) * 2005-08-05 2007-07-04 中国水利水电科学研究院 一种mc尼龙活性料的制备工艺
JP2013532745A (ja) * 2010-07-27 2013-08-19 ロディア オペレーションズ ポリアミドの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001340425A (ja) * 2000-06-06 2001-12-11 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 医療用ゴム栓
CN1324069C (zh) * 2005-08-05 2007-07-04 中国水利水电科学研究院 一种mc尼龙活性料的制备工艺
JP2013532745A (ja) * 2010-07-27 2013-08-19 ロディア オペレーションズ ポリアミドの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101163746B (zh) 聚酰胺-聚苯醚树脂组合物
US3501442A (en) Polymerization of lactams in the presence of an organic oxy-acid of phosphorus
CA2372986C (en) Process for the condensation of polyamides
JPH083312A (ja) ポリアミド、その製造方法および樹脂組成物
JP5481776B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JP2009114429A (ja) ポリアミドの連続製造方法
JP3525607B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
CA3079040A1 (en) Flame-retardant polymer; method for preparing it and thermoplastic polymer composition comprising it
US4278786A (en) Aromatic polyamides containing ether linkages and process for producing same
JPH05230208A (ja) ナイロン66の連続製造法
US5242960A (en) Flameproofed non-drip polyamide molding compounds
JPH0717747B2 (ja) ポリアミドの製造法
JP3458545B2 (ja) ポリアミドの製造方法およびポリアミド重合用2軸押出機
JP3458544B2 (ja) 共重合ポリアミドおよびその製造方法
JP3395390B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JPH08325376A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP3409436B2 (ja) 樹脂組成物、その製造方法および樹脂加工品
JPH0726015A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP2009203422A (ja) ポリアミドの連続製造方法
JP3175478B2 (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP3395389B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JPH07126381A (ja) ポリアミドの製造方法
JP3248287B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JPH07126380A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JPH07188409A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法