JPH05230201A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH05230201A
JPH05230201A JP3627292A JP3627292A JPH05230201A JP H05230201 A JPH05230201 A JP H05230201A JP 3627292 A JP3627292 A JP 3627292A JP 3627292 A JP3627292 A JP 3627292A JP H05230201 A JPH05230201 A JP H05230201A
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metal salt
sodium
reaction
carbonate
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JP3627292A
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Sugio Hasegawa
杉生 長谷川
Toshio Inoue
敏夫 井上
Fumihiro Furuhata
文弘 古畑
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)テトラ−n−ブチルチタネート触媒と
(B)酸の金属塩の少なくとも1種、例えば酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カ
リウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸亜鉛等とを
1,4−ブタンジオ−ル(1,4−BG)に添加した反
応触媒液を予め調製し、これを1,4−BG成分とジメ
チルテレフタル酸成分からなる出発原料中に添加してエ
ステル交換反応及び重縮合反応を行うことを特徴とする
ポリエステルの製造方法。 【効果】 触媒溶液の長期間の貯蔵性が著しく向上し、
また製造中の反応性の改善や得られたポリマーの品質
(酸価、溶融安定性、色調)の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルの製造方法
に関し、更に詳しくは、1,4−ブタンジオ−ル(以
下、1,4−BGという)に代表されるグリコ−ル成分
とジメチルテレフタル酸(以下、DMTという)に代表
される二官能性カルボン酸低級アルキルエステル成分と
を出発原料とし、有機チタン化合物触媒の存在下、エス
テル交換反応及び重縮合反応を経由してポリエステルを
製造するに際し、反応性の低下のない、かつ品質のよい
ポリエステルの得られる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,4−BGを主とするグリコ−ル成分
とDMTを主とする二官能性カルボン酸低級アルキルエ
ステル成分の所定量を反応させ、ビス−4−ヒドロキシ
ブチルテレフタレ−ト及び/又はその低重合物(以下、
BHTという)を得るエステル交換反応工程と、それに
続く重縮合反応工程により、ポリブチレンテレフタレ−
ト(以下、PBTという)を代表とするポリエステルの
製造方法に於て、反応触媒として特公昭36−6795
公報等に記載の有機チタン化合物、即ち、テトラアルキ
ルチタネートを用いることが知られている。
【0003】又、一般に製造作業の効率化をはかるため
に該触媒をグリコール成分(1,4−BGを主とするア
ルキレングルコール)に溶解させた溶液として反応に供
することも公知である。ところが、該有機チタン化合物
触媒のグリコール溶液を用いてポリエステルを製造した
場合、酸価、溶融安定性、色調等の品質において不十分
なものしか得られなかった。更に該溶液は貯蔵性がな
く、貯蔵保管中に不溶性チタン化合物を析出、白濁化
し、該不溶物が原因となって触媒溶液仕込ラインの閉塞
や貯槽内での不溶物の堆積・固着等のトラブルを頻繁に
生じたりする。又、触媒活性が著しく低下するために反
応の遅延や重縮合反応工程での粘度の上昇の頭打ち現象
等の問題もあった。しかもこの活性の低下した不溶性チ
タン化合物はポリエステル中に不溶性異物として残存
し、成形物の強度低下、フィルムや糸に加工した際の透
明性悪化や糸切れの原因ともなっていた。
【0004】かかる問題点を解決すべく、特開昭58−
206625号公報には有機チタン化合物触媒を0.0
5〜1.0重量%の水を含有するアルキレングリコール
の溶液として調整し貯蔵する方法が提案されている。該
公報記載の実施例で述べている如く、約2週間後にはや
はり不溶物が析出し、白濁化するため、貯蔵期間は依然
として短いという欠陥があった。また、水を含有させた
触媒溶液を用いてもPBT製造中の反応性の改善、得ら
れたPBTの品質の向上は果たせなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、PBTの製造において、有機チタン化合物
触媒を反応系に供するまでに発生する不溶物の析出・白
濁化・触媒活性低下を防止してPBT製造の安定化及び
PBTの品質向上を図ること、付随的には、予め原料グ
リコールによって調製されることが一般的である有機チ
タン化合物触媒溶液を安定的に長期間貯蔵することを可
能にすることある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる問
題点を克服すべく鋭意検討を重ねた結果、以外にも反応
開始前の時期に有機チタン化合物触媒とある特定の酸の
金属塩をグリコール成分系中に存在させておくことによ
って、これら問題が一挙に解決できることを見い出し、
本発明を完成するに到った。
【0007】即ち、本発明は、1,4−ブタンジオ−ル
を主とするグリコ−ル成分とジメチルテレフタル酸を主
とする二官能性カルボン酸の低級アルキルエステル成分
とを主たる出発原料とし、有機チタン化合物触媒の存在
下、エステル交換反応及び重縮合反応を経由してポリエ
ステルを製造するに際し、有機チタン化合物触媒(A)
と有機カルボン酸、有機スルホン酸、次亜燐酸、炭酸か
ら選ばれる酸の金属塩の少なくとも1種(B)を出発原
料中に添加してエステル交換反応及び重縮合反応を行う
ことを特徴とするポリエステルの製造方法、更には該ポ
リエステルの製造方法において、有機チタン化合物触媒
(A)と有機カルボン酸、有機スルホン酸、次亜燐酸、
炭酸から選ばれる酸の金属塩の少なくとも1種(B)を
グリコール成分の一部に添加した反応触媒液を予め調製
し、これを出発原料中に添加してエステル交換反応及び
重縮合反応を行うことを特徴とするポリエステルの製造
方法に係わる。
【0008】本発明の要点は、PBTを製造する際に用
いる有機チタン化合物触媒、即ち、テトラアルキルチタ
ネート触媒から不溶性チタン化合物が析出することの防
止を目的として、有機カルボン酸、有機スルホン酸、次
亜燐酸、炭酸から選ばれる化合物の金属塩の少なくとも
1種を存在せしめることにある。
【0009】本発明において用いられるグリコ−ル成分
としては、1,4−BGを主たる対象とするが、エチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ネオペンチレン
グリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、デカメチレン
グリコ−ル、シクロヘキサンジオ−ル、ポリオキシエチ
レングリコ−ル、ポリオキシテトラメチレングリコ−ル
等のアルキレングリコールの1種、又は2種以上を混合
してもよく、目的により任意に選ぶことが出来る。
【0010】一方、本発明に於いて用いられる二官能性
カルボン酸の低級アルキルエステル成分としては、ジメ
チルテレフタル酸を主たる対象とするが、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の如き、芳香族
ジカルボン酸、オキシ安息香酸の如き、芳香族オキシ
酸、アジピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカルボン
酸等の低級アルキルエステルが例示され、これらの内の
1種、又は2種以上を混合してもよい。低級アルキルエ
ステルとしては、メチルエステルを主たる対象とするが
エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、
ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステ
ル、ヒドロキシブチルエステル等の1種、又は2種以上
を含むものであってもよい。
【0011】本発明で言う有機チタン化合物触媒、即ち
テトラアルキルチタネートとは (R1O)nTi(OR24-n (但し、R1、R2は炭素数1〜10の脂肪族基、脂環族
基または芳香族炭化水素基を、nは1〜3の数(小数を
含む)を示す。)で表されるチタン酸エステル、及びチ
タン原子を含む環状エステル構造を持つチタン酸エステ
ルである。
【0012】具体的には、チタン酸のテトラメチルエス
テル、テトラ−n−プロピルエステル、テトライソプロ
ピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライ
ソブチルエステル、テトラ−tert−ブチルエステ
ル、シクロヘキシルエステル、フェニルエステル、ベン
ジルエステル、トリルエステル、あるいはこれらのアル
キル混合エステル等である。これらの内、特にテトラ−
n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネー
ト、テトラ−n−ブチルチタネートが好ましい。又、こ
れらの有機チタン化合物の1種もしくは2種以上を併用
することができる。尚、該有機チタン化合物触媒には必
要に応じて例えば、モノブチルスズオキシド、ジブチル
スズオキシド等の公知の反応触媒を併用することもでき
る。
【0013】有機チタン化合物触媒の添加量は、生成ポ
リマーに対して0.005〜0.5重量%好ましくは
0.01〜0.2重量%である。
【0014】本発明において用いる触媒溶液中で該チタ
ン触媒とともに用いられるものは、有機カルボン酸、有
機スルホン酸、次亜燐酸、炭酸から選ばれる化合物の金
属塩の少なくとも1種である。
【0015】有機カルボン酸の金属塩は、一般式 R
(COO)nM (式中、Rは炭素数1〜30の脂肪族
基、脂環族基または炭素原子6〜12個を有する芳香族
炭化水素基から選ばれ、nは1〜4であるが1または2
が好ましい。Mは周期律表中の第I族または第II族の
金属イオンである。)で表される構造を有する。
【0016】該有機カルボン酸の金属塩の例としては、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、蓚酸ナトリウム、コハ
ク酸ナトリウム、アジピン酸ナトリウム、セバシン酸ナ
トリウム、ステアリン酸亜鉛、安息香酸カリウム、テレ
フタル酸二ナトリウム、テレフタル酸二カリウム、2,
6−ナフタレンジカルボン酸二ナトリウム、イソフタル
酸二カリウムおよびテレフタル酸マグネシウム等が挙げ
られる。これらのうち、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム
が特に好ましい。
【0017】有機スルホン酸の金属塩としては、例え
ば、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸、スルホ安息香酸、ニトロベンゼンスル
ホン酸、アニリンスルホン酸(オルタニル酸、メタニル
酸、スルファニル酸)、フェニルヒドロキシルアミンス
ルホン酸、ヒドラジノベンゼンスルホン酸、ベンゼンジ
スルホン酸、塩化ベンゼンジスルホニル、アルキルスル
ホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン
酸、スルホイソフタル酸等の周期律表中の第I族および
第II族の金属塩である。これらのうち、p−トルエン
スルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
【0018】次亜燐酸の金属塩としては、次亜燐酸リチ
ウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐
酸カルシウム、次亜燐酸マグネシウム等が挙げられ、こ
のうち次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウムが特に好
ましい。
【0019】炭酸の金属塩としては、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸亜
鉛、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム等が含まれ、これらのうち、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸亜鉛が特に好まし
い。以上の各金属塩はいずれも例示であって、上記のも
のに限定されるわけではない。又、これらの金属塩の1
種もしくは2種以上を併用することができる。
【0020】該金属塩の添加量は、生成ポリマーに対し
て0.0001〜0.2重量%好ましくは0.0005
〜0.1重量%である。
【0021】有機チタン化合物触媒溶液を予め調製する
ときの手順については特に限定するものではなく、有機
チタン化合物触媒、グリコール及び上記の金属塩の3者
を混合して加熱溶解してもよく、予め有機チタン化合物
のグリコール溶液を調製しておき上記の金属塩を添加し
てもよい。又、上記の金属塩のグリコール溶液を別途調
製しておき、有機チタン化合物のグリコール溶液に添加
してもよい。反応に支障がない範囲内であれば該触媒溶
液中にメタノール、エタノール、プロピルアルコール、
ブタノール等のアルコールあるいは水を上記の金属塩の
溶解補助剤として適量混合してもよい。
【0022】予め調製される触媒グリコール溶液中の有
機チタン化合物触媒量は通常50重量%以下であり、好
ましくは5〜30重量%であると良い。
【0023】また有機チタン化合物触媒及び上記の金属
塩をグリコール(主に1,4−BG)に溶解させる際の
加熱温度は、30〜120℃、好ましくは50〜110
℃である。加熱温度が30℃より低いと溶解に長時間を
要し、また120℃より高くしても金属塩の溶解性は殆
ど変わらないのみならずグリコールの分解という弊害を
招くおそれがある。
【0024】本発明においては、1,4−BGを主とす
るアルキレングリコール成分とジメチルテレフタル酸を
主とする二官能性カルボン酸の低級アルキルエステル成
分および/またはテレフタル酸を主とする二官能性カル
ボン酸とのエステル交換反応工程またはエステル化反応
工程とそれに続く重縮合反応工程を経由してPBTの製
造を行うが、これらの反応条件は特に限定されるもので
はなく、公知の反応条件がそのまま適用できる。例え
ば、エステル交換反応時のグリコール成分/二官能性カ
ルボン酸の低級アルキルエステル成分のモル比を2.0
以下好ましくは1.05〜1.8とし、エステル交換反
応条件(不活性気体雰囲気下、温度:130〜240
℃、圧力:200〜760mmHgなど)、次いで重縮
合条件(温度:230〜250℃、圧力:1mmHg以
下など)等を採用することができる。
【0025】調製された本発明の有機チタン化合物触媒
溶液は、エステル交換反応前の出発原料中に添加して使
用されるが、該触媒溶液の一部を重縮合反応触媒として
エステル交換反応終了以降重縮合反応前に添加すること
もできる。。
【0026】更に、PBTの諸特性を損なわない範囲内
において、共重合成分として、例えば、イソフタル酸、
ドデカンジオン酸、アジピン酸、トリメリット酸等を用
いることもできる。その他、PBTの諸特性が損なわれ
ない範囲内で各種の添加剤、例えば艶消剤、蛍光増白
剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、結晶
核剤などを適宜添加してもよい。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、本例中の部とは重量部、%とは重量%を意
味する。
【0028】実施例1、比較例1〜2 (1)に示すようにして触媒溶液を調製し、その変化
(白濁の有無)を観察した。また、調整した触媒溶液の
反応性と反応により得られるPBTの品質を確認するた
めに下記(2)の方法に従ってPBTを製造した。
【0029】(1)触媒溶液の調製 500mlフラスコに1,4−ブタンジオール、テトラ
−n−ブチルチタネート(以下、TBTと略す)および
金属塩を表1に示す比率で混合し、攪拌下110℃まで
加熱し、約30〜60分間で均一な溶液にした。この触
媒溶液を100mlガラス瓶に移し充分に窒素置換した
後、密閉して70℃の温度条件にて所定の日数放置し、
観察した。結果を表1に示す。また、比較例1として金
属塩を添加しない場合を、比較例2として特開昭58−
206625号公報記載の水を添加した場合を併せて行
い、その結果も表1に示した。
【0030】(2)PBTの製造 精留塔、攪拌機、トルク計を備えた2リットル反応容器
にジメチルテレフタル酸 607.2部と1,4−BG
366.2部を仕込み、反応容器内を充分に窒素雰囲
気とし、常圧にて内温145℃まで昇温し、表1に示し
た触媒溶液 0.487部(TBT換算で0.097
部)を仕込み、210℃まで3時間かけ徐々に昇温させ
ながら、副生するテトラヒドロフラン及び水を含むメタ
ノール留出液を精留塔から留去せしめ、エステル交換反
応を行った。次いで、エステル交換反応生成物に、エス
テル交換反応工程で用いたものと同一の触媒溶液1.4
60部(TBT換算で0.292部)を添加し、常圧か
ら1mmHg以下まで60分かけて徐々に減圧にし、同
時に250℃まで昇温し、250℃、1mmHg以下に
て重縮合反応を継続し、所定のトルク値に到達した時点
で反応を終了し、生成したPBTを取り出した。その際
のエステル交換反応時のメタノール留出率(対理論メタ
ノール重量)、重縮合反応時間、得られたPBTの酸
価、溶融安定性および色調を表1にまとめた。
【0031】尚、酸価は、ポリマ−チップをベンジルア
ルコ−ル中160℃にて溶解後、1/50NKOH/ベ
ンジルアルコ−ル溶液にてブロモチモ−ルブル−を指示
薬として熱時、滴定し、単位:mgKOH/gとして表
した。
【0032】溶融安定性は、東洋精機製メルトインデク
サーT−01(ASTM)型を用い、250℃にて5分
間及び20分間溶融状態で保持した後の酸価の比で表し
た。
【0033】また、色調は、ポリマーチップを用い日本
電色工業製測色色差計Z−1001DPにて測定し、L
値とb値を示した。
【0034】
【表1】
【0035】金属塩を添加しない比較例1ではたった1
日後で不溶物が析出して白濁化し、また得られたポリエ
ステルポリマーの品質も劣っていた。一方、水を添加し
た比較例2ではわずかに白濁化を抑制する効果は認めら
れたもののその析出抑制の効果は約12日間程度の短期
間しか持続せず、また水の添加によってエステル交換時
のメタノール留出率が低下して反応性に悪影響があり、
ポリマーの品質も依然劣っていた。
【0036】これに対して、酢酸ナトリウムを添加した
実施例1では1ヵ月間の長期間にわたり白濁化が防止さ
れ、また反応性も極めて良好で、ポリマーの品質も極め
て優れる。
【0037】実施例2〜5 調製した各触媒溶液の安定性(70℃、1カ月間放
置)、該触媒溶液の反応性と該反応により得られるPB
Tの品質を確認するため、実施例1と同様な方法によっ
て評価した。結果を表2にまとめる。
【0038】
【表2】
【0039】実施例6〜15 実施例1と同様な方法によって各種の触媒溶液を調製
し、所定の温度にて所定の日数放置した後の触媒溶液を
観察した。結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の有機チタン化合物触媒溶液を用
いるポリエステルの製造方法は、(1)触媒溶液の仕込
ラインの閉塞や貯槽内での堆積・固着等のトラブルの発
生が解消され、同時に触媒活性の低下が防止できるた
め、反応時間の遅延もなく安定な製造が可能となる、
(2)得られたポリマーの品質が優れる、(3)不溶性
異物の生成が防止でき、貯蔵時の触媒溶液の安定性が著
しく向上して、一度に大量に調製しても極めて長期間の
貯蔵が可能となって、触媒溶液の調整頻度が従来よりも
減少でき、作業効率が著しく向上する、等の効果があ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ブタンジオ−ルを主とするグリ
    コ−ル成分とジメチルテレフタル酸を主とする二官能性
    カルボン酸の低級アルキルエステル成分とを主たる出発
    原料とし、有機チタン化合物触媒の存在下、エステル交
    換反応及び重縮合反応を経由してポリエステルを製造す
    るに際し、有機チタン化合物触媒(A)と有機カルボン
    酸、有機スルホン酸、次亜燐酸、炭酸から選ばれる酸の
    金属塩の少なくとも1種(B)を出発原料中に添加して
    エステル交換反応及び重縮合反応を行うことを特徴とす
    るポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 有機チタン化合物触媒(A)と有機カル
    ボン酸、有機スルホン酸、次亜燐酸、炭酸から選ばれる
    酸の金属塩の少なくとも1種(B)をグリコール成分の
    一部に添加した反応触媒液を予め調製し、これを出発原
    料中に添加してエステル交換反応及び重縮合反応を行う
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸の金属塩(B)が、酢酸ナトリウム及
    び(または)酢酸カリウムである請求項1または2記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸の金属塩(B)が、次亜燐酸ナトリウ
    ム及び(または)次亜燐酸カリウムである請求項1また
    は2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 酸の金属塩(B)が、p−トルエンスル
    ホン酸ナトリウムである請求項1または2記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 酸の金属塩(B)が、炭酸ナトリウム、
    炭酸カリウム、炭酸リチウムまたは炭酸亜鉛である請求
    項1または2記載の製造方法。
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