JPH05229448A - 舵角制御装置 - Google Patents

舵角制御装置

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Publication number
JPH05229448A
JPH05229448A JP3041992A JP3041992A JPH05229448A JP H05229448 A JPH05229448 A JP H05229448A JP 3041992 A JP3041992 A JP 3041992A JP 3041992 A JP3041992 A JP 3041992A JP H05229448 A JPH05229448 A JP H05229448A
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JP
Japan
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steering angle
resolution
gain
detecting means
sensor
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Application number
JP3041992A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Yamamura
吉典 山村
Hideki Sudo
秀樹 数藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05229448A publication Critical patent/JPH05229448A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分解能が異なる複数の信号から選択された動
作検出信号をフィードバック信号として用いるサーボ系
に適用される舵角制御装置において、動作検出手段の分
解能の粗細にかかわらず騒音や電気的ノイズの減少を達
成すること。 【構成】 第1構成は、選択されている動作検出手段b
またはcの分解能に応じて演算される操作信号のゲイン
の大きさを変えるゲイン設定手段eを設け、分解能が粗
の時にゲインを低く分解能が細の時にゲインを高くする
手段とした。第2構成は、選択されている動作検出手段
bまたはcの分解能に応じてローパスフィルタgのカッ
トオフ周波数を変える手段とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分解能が異なる複数の
信号から選択された動作検出信号をフィードバック信号
として用いるサーボ系に適用される舵角制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、舵角制御装置としては、例えば、
特開平3−128770号公報に記載のものが知られ
て、同公報の第3図には、電源が入っていない状態では
バネ力によって後輪舵角の中立点を維持する舵角可変機
構が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の舵角制御装置にあっては、後輪舵角の中立点をバネ
力によって得ようとするものである為、電源投入後に後
輪舵角を制御する時、常にバネがモータの負荷となり、
消費電力が増加してしまう。
【0004】一方、消費電力の低減のためにバネ無し舵
角可変機構を採用した場合には、電源投入時に後輪舵角
がどの位置にあるかわからない為、ラックやタイロッド
の位置等に設けられ、後輪舵角の絶対値を検出する絶対
角センサからのセンサ信号に基づいて電源投入時に後輪
舵角を中立位置に戻す。そして、一度、中立点に戻った
後は、モータ側に装着される相対角センサからの信号に
基づいて後輪舵角制御を行なう。
【0005】しかし、絶対角センサを用いている中立舵
角制御時も相対角センサを用いている走行舵角制御時も
その制御ゲインは一定に固定されたままであり、通常、
中立点復帰後に行なわれる後輪舵角制御を主体としてゲ
インが設定される為、センサ分解能が粗い絶対角センサ
の使用時には、図11のステップ応答シミュレーション
結果から分るように、モータ指令電流値が激しく振動す
る。この振動は舵角可変機構自体を振動させ、騒音を発
生させる。尚、センサ分解能が細かい相対角センサの使
用時には、図12のステップ応答シミュレーション結果
から分るように、モータ指令電流値の変動は小さく、何
ら問題はない。
【0006】また、センサ信号にローパスフィルタをか
けるようにした場合も、そのカットオフ周波数を相対角
センサの分解能に対して一定値で与えた場合には、絶対
角センサを使用する時にはカットオフ周波数が高過ぎ
て、上記と同様に振動問題が生じる。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、分解能が異なる複数の信号から選択され
た動作検出信号をフィードバック信号として用いるサー
ボ系に適用される舵角制御装置において、動作検出手段
の分解能の粗細にかかわらず騒音や電気的ノイズの減少
を達成することを第1の課題とする。
【0008】粗分解能動作検出手段を使用している時の
騒音や電気的ノイズの減少と細分解能動作検出手段を使
用している時の応答性確保との両立を図ることを第2の
課題とする。
【0009】動作検出手段の分解能の粗細にかかわらず
高応答を確保したまま騒音や電気的ノイズの減少を達成
することを第3の課題とする。
【0010】舵角の中立点復帰制御において、極めて粗
分解能の動作検出手段を用いながら中立点復帰の応答性
及び収束性の向上と騒音や電気的ノイズの減少を達成す
ることを第4の課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため本発明の舵角制御装置では、選択されている動作
検出手段の分解能に応じて演算される操作信号のゲイン
の大きさを変える手段とした。
【0012】即ち、図1(A)のクレーム対応図に示す
ように、操作信号に応じて動作する舵角可変機構aと、
前記舵角可変機構aの等価な動作状態を検出する分解能
が異なる少なくとも2つの粗分解能動作検出手段b及び
細分解能動作検出手段cと、舵角制御状態に応じて使用
する動作検出手段を切り換える切換手段dと、切り換え
選択されている動作検出手段bまたはcの分解能に応じ
てゲインの大きさを設定するゲイン設定手段eと、選択
されている動作検出手段からの動作検出信号をフィード
バック情報とし、設定されたゲインに基づいて前記操作
信号を演算する操作信号演算手段fとを備えていること
を特徴とする。
【0013】上記第2の課題を解決するため本発明の舵
角制御装置では、ゲイン設定手段を動作検出手段の分解
能が粗の時にゲインを低く分解能が細の時にゲインを高
くする手段とした。
【0014】即ち、図1(A)のクレーム対応図に示す
ように、請求項1記載の舵角制御装置において、前記ゲ
イン設定手段eは、粗分解能動作検出手段bを使用する
ときはゲインを低く設定し、細分解能動作検出手段cを
使用するときはゲインを高く設定する手段であることを
特徴とする。
【0015】上記第3の課題を解決するため本発明の舵
角制御装置では、選択されている動作検出手段の分解能
に応じてローパスフィルタのカットオフ周波数を変える
手段とした。
【0016】即ち、図1(B)のクレーム対応図に示す
ように、操作信号に応じて動作する舵角可変機構aと、
前記舵角可変機構aの等価な動作状態を検出する分解能
が異なる少なくとも2つの粗分解能動作検出手段b及び
細分解能動作検出手段cと、舵角制御状態に応じて使用
する動作検出手段を切り換える切換手段dと、切り換え
選択されている動作検出手段の分解能が粗いとカットオ
フ周波数を低く設定し、動作検出手段の分解能が細かい
とカットオフ周波数を高く設定したローパスフィルタg
と、選択されている動作検出手段bまたはcからの出力
信号にローパスフィルタgをかけた動作検出信号をフィ
ードバック情報として前記操作信号を演算する操作信号
演算手段hとを備えていることを特徴とする。
【0017】上記第4の課題を解決するため本発明の舵
角制御装置では、請求項1記載の舵角制御装置におい
て、前記ゲイン設定手段eは、舵角中立点を横切る回数
に応じてゲインを変える手段であることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0019】舵角制御時には、舵角可変機構aの等価な
動作状態を検出する分解能が異なる少なくとも2つの粗
分解能動作検出手段b及び細分解能動作検出手段cの中
から、切換手段dにおいて、使用する動作検出手段が舵
角制御状態に応じて切り換えられ、ゲイン設定手段eに
おいて、切り換え選択されている動作検出手段bまたは
cの分解能に応じてゲインの大きさが設定される。そし
て、操作信号演算手段fにおいて、選択されている動作
検出手段からの動作検出信号をフィードバック情報と
し、制御応答を左右する設定ゲインに基づいて操作信号
が演算され、この操作信号に応じて舵角可変機構aが動
作する。
【0020】従って、切り換え選択されている動作検出
手段bまたはcの分解能に応じてゲインの大きさが設定
されることにより、動作検出手段の分解能の粗細にかか
わらず騒音や電気的ノイズの減少が達成される。
【0021】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0022】ゲイン設定手段eにおいてゲインを設定す
るにあたっては、粗分解能動作検出手段bを使用すると
きはゲインが低く設定され、細分解能動作検出手段cを
使用するときはゲインが高く設定される。
【0023】従って、粗分解能動作検出手段bを使用し
ている時に低ゲインに設定されることで騒音や電気的ノ
イズの減少が図られるし、細分解能動作検出手段cを使
用している時に高ゲインに設定されることで応答性確保
が図られる。
【0024】請求項3記載の発明の作用を説明する。
【0025】舵角制御時には、舵角可変機構aの等価な
動作状態を検出する分解能が異なる少なくとも2つの粗
分解能動作検出手段b及び細分解能動作検出手段cの中
から、切換手段dにおいて、使用する動作検出手段が舵
角制御状態に応じて切り換えられ、ローパスフィルタg
において、切り換え選択されている動作検出手段の分解
能が粗いとカットオフ周波数が低く設定され、動作検出
手段の分解能が細かいとカットオフ周波数が高く設定さ
れる。そして、操作信号演算手段hにおいて、選択され
ている動作検出手段bまたはcからの出力信号に、制御
応答を変えることなく分解能の粗さを低減するローパス
フィルタgをかけて動作検出信号が作り出され、この信
号をフィードバック情報として操作信号が演算され、こ
の操作信号に応じて舵角可変機構aが動作する。
【0026】従って、制御応答を変えることなく分解能
の粗さを低減するローパスフィルタgのカットオフ周波
数を調整するようにしたことで、動作検出手段の分解能
の粗細にかかわらず高応答を確保したまま騒音や電気的
ノイズの減少が達成される。
【0027】請求項4記載の発明の作用を説明する。
【0028】舵角の中立点復帰制御において、ゲイン設
定手段eにより、舵角中立点を横切る回数に応じてゲイ
ンが変えられる。
【0029】従って、例えば、中立点に対して左右のみ
しか分からないような極めて粗分解能の動作検出手段を
用いながらも中立点復帰時には、最初に高いゲインに設
定することで応答性が得られるし、その後、舵角中立点
を横切る回数に応じてゲインを低くしてゆくことで収束
性が得られることになる。また、操作信号の振動状態も
中立点域へ収束した後は、小さく抑えられることで騒音
や電気的ノイズの減少が達成されることになる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0031】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0032】図2は請求項1及び請求項2記載の発明に
対応する第1実施例の後輪舵角制御システム(舵角制御
装置に相当)を示す全体システム図で、1はDCモー
タ、2はウォームギア、3はウォームホイール、4はラ
ック、5はラック変位センサ(粗分解能動作検出手段に
相当)、6はモータ回転角センサ(細分解能動作検出手
段に相当)、7はタイロッド、8はナックルアーム、9
はタイヤ、10はコントローラ、11はPWM電流制御
アンプである。尚、DCモータ1,ウォームギア2,ウ
ォームホイール3,ラック4,タイロッド7,ナックル
アーム8によって舵角可変機構が構成されている。
【0033】前記DCモータ1の回転運動は、ウォーム
ギア2及びウォームホイール3を介してラック4の直進
運動に変換され、ラック4がタイロッド7を介してナッ
クルアーム8を押し引きすることによってタイヤ9の回
転運動に変換される。
【0034】前記ラック変位センサ5は、タイヤ9の舵
角をラック4の変位位置に対応した電圧値Δxとして出
力する粗分解能の絶対角センサである。
【0035】前記モータ回転角センサ6は、ロータリエ
ンコーダあるいはポテンショメータ等のようにDCモー
タ1の回転角度に直接対応した電圧値φM として出力す
る細分解能の相対角センサである。
【0036】前記コントローラ10は、後輪舵角指令値
演算部10aと、後輪舵角位置決めサーボ演算部10b
(操作信号演算手段に相当)と、センサ切換部10c
(切換手段に相当)と、ゲイン設定部10d(ゲイン設
定手段に相当)と、実モータ回転角度演算部10eによ
り構成されている。
【0037】前記後輪舵角指令値演算部10aは、操舵
角θと車速Vとから、例えば、特願平1−161157
号(特開平3−25078号公報参照)のP7〜P9に
述べているような方法で後輪舵角指令値δR *を計算し、
さらに、後輪舵角指令値δR *をモータ回転角に換算した
モータ回転角指令値φ* を計算する。
【0038】前記後輪舵角位置決めサーボ演算部10b
は、モータ回転角指令値φ* と実モータ回転角φからD
Cモータ1に流すべき電流指令値i* を演算し、PWM
電流制御アンプ11に入力する。
【0039】前記センサ切換部10cは、システム電源
投入時から後輪舵角中立復帰制御完了までラック変位セ
ンサ5からの電圧値Δxを選択し、その後、モータ回転
角センサ6の電圧値φM に切り換える。
【0040】前記ゲイン設定部10dは、ラック変位セ
ンサ5からの電圧値Δxを使用している時はゲインを低
くし、モータ回転角センサ6からの電圧値φM を使用し
ている時はゲインを高くして後輪舵角位置決めサーボ演
算部10bに出力する。
【0041】前記実モータ回転角度演算部10eは、セ
ンサ切換部10cで選択されている電圧値Δxあるいは
φM をA/D変換により実モータ回転角φに変換する。
【0042】前記PWM電流制御アンプ11は、モータ
電流iをモータ電流指令値i* に追従させるように動作
する。
【0043】次に、作用を説明する。
【0044】後輪舵角位置決めサーボ演算部10bの制
御則として、PIDを用いた場合について説明する。図
3はデジタルPID後輪舵角位置決めサーボ系のブロッ
ク図を示し、KPは比例ゲイン,KIは積分ゲイン,K
dは微分ゲインである。
【0045】PIDコントローラの積分作用KI/S
(但し、S はラプラス演算子)は、多角形積分のz変換
KIT(1+z-1)/2(1−z-1)で近似できる(但
し、Tはサンプリング周期,z-1は遅れ演算子)。ま
た、微分作用Kd・Sは、Kd(1−z-1)/Tで近似で
きる。比例作用は、連続系のゲインKPをそのまま適用
できる。従って、図2の後輪操舵機構とPWM電流制御
アンプ11の結合したものを制御対象P(z-1)とする
と、PIDコントローラを用いた後輪舵角位置決めサー
ボ系として図3を得る。
【0046】PIDコントローラの設計は、制御される
システムの特性が仕様通りになるように、各ゲインK
P,KI,Kdの値を決めることであるが、後輪舵角位
置決めサーボ系では、路面外乱等に対して影響を受けな
いことが望ましいため、各ゲインKP,KI,Kdの値
は比較的大きくしなければならない。
【0047】そこで、各ゲインKP,KI,Kdの値を
比較的大きめに設定し、センサ分解能を十分に細かくし
た場合のステップ応答シミュレーションを図4に示す。
次に、各ゲインKP,KI,Kdの値は同じでセンサ分
解能を比較的粗くした場合のステップ応答シミュレーシ
ョンを図5に示す。
【0048】この両図の比較により、センサ分解能が粗
いと、電流指令値i*(k)は非常に振動的になることが図
5から分る。このような電流指令値i*(k)の振動は、騒
音あるいは電気的ノイズの原因となるために避けなけれ
ばならない。
【0049】そこで、図5と同じ比較的粗いセンサ分解
能としながら、各ゲインKP,KI,Kdの値を低く設
定した場合のステップ応答シミュレーションを図6に示
す。この場合、応答性は少しにぶくなるものの、電流指
令値i*(k)の振動レベルは図5に比べるとかなり低く抑
えられていることが分る。
【0050】従って、本実施例のように粗分解能のラッ
ク変位センサ5と細分解能のモータ回転角センサ6とが
組み合せて用いられている場合、センサ選択部10cに
よりラック変位センサ5が選択されている時は、ゲイン
設定部10dにおいて各ゲインKP,KI,Kdの値を
低く設定することで、図6に示すように、電流指令値i
*(k)の振動レベルを低く抑えることができるし、また、
モータ回転角センサ6が選択されている時は、ゲイン設
定部10dにおいて各ゲインKP,KI,Kdの値を比
較的高く設定することで、図4に示すように、電流指令
値i*(k)の振動レベルを低く抑えることができる。
【0051】以上説明してきたように第1実施例の舵角
制御装置にあっては、粗分解能のラック変位センサ5が
選択されている時は、ゲイン設定部10dにおいて各ゲ
インKP,KI,Kdの値を低く設定し、細分解能のモ
ータ回転角センサ6が選択されている時は、ゲイン設定
部10dにおいて各ゲインKP,KI,Kdの値を比較
的高く設定する装置とした為、センサ分解能の粗細にか
かわらず騒音や電気的ノイズの減少を達成したサーボ系
を構成することができるし、加えて、ラック変位センサ
5を使用している時の騒音や電気的ノイズの減少とモー
タ回転角センサ6を使用している時の応答性確保との両
立が図られる。
【0052】(第2実施例)まず、構成を説明する。
【0053】図2は請求項3記載の発明に対応する第2
実施例の後輪舵角制御システム(舵角制御装置に相当)
を示す全体システム図で、この第2実施例では比較的高
ゲインのまま一定とし、代わりに、選択されているセン
サ信号に応じてカット周波数を変えたローパスフィルタ
10fによりフィルタリング処理を施すようにした例で
ある。つまり、ローパスフィルタ10fでは、粗分解能
のラック変位センサ5が選択されている時は、カットオ
フ周波数を低く設定し、細分解能のモータ回転角センサ
6が選択されている時は、カットオフ周波数を高く設定
するようにしている。尚、他の構成は第1実施例と同様
であるので対応する構成に同一符号を付して説明を省略
する。
【0054】次に、作用を説明する。
【0055】後輪舵角位置決めサーボ演算部10bの制
御則として、『第10回適応制御シンポジウム』(平成
2年1月31日〜2月2日:東京)での発表原稿である
「自動車用舵角可変機構のロバスト制御」で用いられて
いる手法と同様の手法を適用した例で、図8に後輪舵角
位置決めサーボ演算部10bのブロック図を示す。
【0056】後輪舵角位置決めサーボ系の制御対象とな
るPWM電流制御アンプ11と、図7の後輪舵角機構の
連続系でのモデリングは、以下のように行なうことがで
きる。PWM電流制御アンプ11の遅れは十分小さいと
し、モータ位置決めサーボ系の実用周波数上でその伝達
特性を1とする。
【0057】 Gi(S)=i(S) /i*(S)≒1 …(1) 次に、コーナリングフォースやフリクション等をゼロと
すれば図7の後輪舵角機構の運動方程式は次式となる。
【0058】 i・KT =Jφ”+Dφ’ …(2) KT :モータトルク定数 φ”:モータ回転加速度
φ’:モータ回転速度 J:モータ軸換算舵角可変機構慣性 D:モータ軸
換算舵角可変機構粘性 (2) 式をラプラス変換してまとめると、 P(S) =φ(S) /i(S) ={KT/J}/{S(S+D/J} …(3) デジタルコントローラを構成するため、ゼロ次ホルダを
用いて(3) 式を離散化すると(4) 式となる。
【0059】 P(z-1)=(1−z-1)Z[(1/S)・P(S) ] ={z-1(bP0+bP1・z-1) }/{1+aP1・-1+aP2・z-2}…(4) 但し、Z:z変換 (1−z-1)/S :ゼロ次ホル
ダ (4) 式を書き換えると(5) 式になる。
【0060】 P(z-1)=[{z-1(bP0+bP1)}/{1+aP1・-1+aP2・z-2}]・[(bP0 +bP1・z-1)/(bP0+bP1)] …(5) 今、 Q(z-1)=(bP0+bP1・z-1) /B0 …(6) B0 = bP0+bP1 …(7) AP(z-1)=1+aP1・-1+aP2・z-2 …(8) とおけば、(5) 式は(9) 式となる。
【0061】 P(z-1)=[(z-1・B0)/ AP(z-1)]・Q(z-1) …(9) ここで、後輪舵角位置決めサーボ系の所望の特性を次式
で与える。
【0062】 Gm(z-1)=(1−z-1)Z[(1/S)・Gm(S)]・Q(z-1) =[{z-1(bm0+bm1・z-1) }/{1+am1・z-1+am2・z-2}]・ Q(z-1) …(10) 但し、Gm(S)=ωn 2/(S2+2ζωnS+ωn 2) 図8でφ*(k)からφ(k) までの伝達特性を(10)式の所望
の特性に一致させるゲイン導出は、以下のようにして行
なうことができる。
【0063】今、図8でH(z-1),H(z-1)/P
0(z-1)は無視して考える(これらは後述するロバスト
補償器であり、これから述べるゲイン導出演算とは独立
に設計できる)。
【0064】図8で、 i*(k)={1/R(z-1)}・{B'm(z-1)Q*(k)−L(z-1)φ(k) } …(11) φ(k) =P(z-1)・i*(k) =[{z-1・ B0 }/{AP(z-1)}]・Q(z-1)・ i*(k)…(12) より、(11)式を(12)式に代入して整理すると、φ*(k)か
らφ(k) までの伝達特性として(13)式を得る。
【0065】 G(z-1)={z-1・ B0・Q(z-1)・B'm(z-1)}/{AP(z-1)・R(z-1 )+z-1・B0・Q(z-1)・L(z-1)} …(13) (13)式を所望の伝達特性(10)式に一致させるには、 B'm(z-1)・B0 = bm0+bm1・z-1 …(14) AP(z-1)・R(z-1)+z-1・B0・Q(z-1)・L(z-1) =1+am1・z-1+am2・z-2 …(15) を満たす、B'm( z-1),R(z-1),L(z-1)を求
めればよい。
【0066】ここで、 R(z-1)=1+rz-1 …(16) L(z-1)=L0+L1-1 …(17) とおくと、(15)式の左辺は、 (1+aP1・-1+aP2・z-2)(1+rz-1)+z-1B{(bP0+bP1・z-1) /B0} ・(L0+L1-1) =1+(aP1+r+bP0・L0) z-1+(aP2+r・aP1+bP0・L1+bP1・L0)z-2 +(r・aP2+bP1・L1)z-3 …(18) 従って、(15)式の右辺との係数比較により、 aP1+r+bP0・L0=am1 …(19) aP2+r・aP1+bP0・L1+bP1・L0 =am2 …(20) r・aP2+bP1・L1=0 …(21) が得られ、(19),(20),(21)式を満たすr,L0,L1を下記
に求める。
【0067】 L1={(am2-aP2)・bP0-(am1-aP1)・bP1}/{bP0(-aP1・bP1/aP2+bP0)+bP1 2/aP2 } …(22) L0=(am1-aP1+L1・bP1/aP2)/bP0 …(23) r=-L1・bP1 /aP2 …(24) 次に、外乱やパラメータ変動に対して低感度特性を得る
ためのロバスト補償器の説明をする。
【0068】今、制御対象P(z-1)を次式であらわ
す。
【0069】 P(z-1)=P0(z-1)(1+Δ)+di …(25) Δ:モデル化誤差 di;外乱 (25)式であらわされる制御対象に対して図9のように補
償器を構成すると、モータ回転角φ(k) は(26)式にな
る。
【0070】 φ(k) ={(1+Δ)/(1+ΔHz-1)}・P0(z-1)・{V(k) +(1− H(z-1))・di} …(26) H(z-1):ローパスフィルタ(定常ゲイン1) 従って、H(z-1)の周波数特性が1とみなせる範囲で
次式が成立する。
【0071】 φ(k) ≒P0(z-1)・V(k) …(27) 以上の説明から、H(z-1)のカットオフ周波数が高け
れば高いほど外乱に対してロバスト(頑強)になること
が分る。
【0072】ところが、外乱に対するロバスト性を向上
させるためにH(z-1)のカットオフ周波数を高く設定
すると、センサ分解能が粗い場合、図11に示すよう
に、電流指令値i*(k)が振動的になる。
【0073】これは、図9で、H(z-1)/P0(z-1
が微分的性質を有するフィルタとなるためである。ま
た、H(z-1)のカットオフ周波数を高くすればするほ
ど微分的性質が強くなってゆく。
【0074】そこで、H(z-1)のカットオフ周波数を
図11の場合より低くした場合のステップ応答シミュレ
ーションを図10に示す。尚、センサ分解能は図11と
同じである。
【0075】この場合、電流指令値i*(k)の波形を比べ
ると、図10の振動振幅は、図11の振動振幅より小さ
く抑えられていることが分る。
【0076】従って、本実施例のように粗分解能のラッ
ク変位センサ5と細分解能のモータ回転角センサ6とが
組み合せて用いられている場合、センサ選択部10cに
よりラック変位センサ5が選択されている時は、ローパ
スフィルタ10fにおいてカットオフ周波数を低く設定
することで、図10に示すように、電流指令値i*(k)の
振動レベルを低く抑えることができるし、また、モータ
回転角センサ6が選択されている時は、ローパスフィル
タ10fにおいてカットオフ周波数を高く設定すること
で、図12に示すように、電流指令値i*(k)の振動レベ
ルを低く抑えることができる。
【0077】しかも、この第2実施例は、PIDコント
ローラの各ゲインを低くする第1実施例とは異なり、ロ
ーパスフィルタ10fのカットオフ周波数を低くしての
応答性は変わらない。尚、応答性をにぶくするには、(1
0)式で示される所望の特性のGm(S)のωn (固有振動
数)を小さくすることが考えられるが、これを小さくす
ることでPIDゲインを低くしたのと同じ効果が得ら
れ、ローパスフィルタ10fのカットオフ周波数のみな
らず、ωn を小さくして電流指令値i*(k)の振動レベル
を低く抑える手法を併用しても良い。
【0078】以上説明してきたように第2実施例の舵角
制御装置にあっては、粗分解能のラック変位センサ5が
選択されている時は、ローパスフィルタ10fのカット
オフ周波数を低く設定し、細分解能のモータ回転角セン
サ6が選択されている時は、ローパスフィルタ10fの
カットオフ周波数を高く設定する装置とした為、センサ
分解能の粗細にかかわらず騒音や電気的ノイズの減少を
達成したサーボ系を構成することができるし、加えて、
使用しているセンサの分解能の粗細にかかわらず高応答
性を確保できる。
【0079】尚、本実施例では、ロバスト補償器のロー
パスフィルタのみをセンサの分解能に応じて変えたが、
センサ信号にダイレクトにローパスフィルタを施す手法
も容易に考えられる。但し、その際は、サーボ系の安定
性が損なわれない範囲で、ローパスフィルタのカットオ
フ周波数を選ぶ必要がある。
【0080】(第3実施例)本実施例は、分解能が粗い
センサとして、3つの値を出力するもの、即ち、中立
点,中立点に対して右,中立点に対して左を出力するセ
ンサを用いて、後輪舵角を中立点に復帰させる制御法に
ついて述べる。制御則は、第1実施例で用いたPID制
御手法のゲインを低く設定したものを用いる。
【0081】本実施例のようなセンサでは、中立点に対
して舵角が何度ずれているのか全く分からない。分かる
情報は、中立点に対して右に舵角がずれているのか左に
舵角がずれているかである。従って、センサ出力が右を
さしている時は舵角がθR(deg),左をさしている時は舵
角がθL(deg),中立点をさしている時は舵角が0(deg)
と決める。但し、舵角が中立点内に存在する範囲を±Δ
θ(deg) とし、舵角が±Δθ(deg) 内に入っている時、
センサ出力は0を示すものとする。以上のセンサの特性
を式で書くと次式となる。尚、φは後輪の実舵角であ
り、右舵角を正,左舵角を負とする。
【0082】φ=θR 但し、+Δθ<φ≦右側最大舵
角 φ=0 但し、−Δθ≦φ≦+Δθ φ=θL 但し、−Δθ>φ≧左側最大舵角 以上のように、舵角が中立点に対して何度ずれた位置に
あるかは分からないが、中立点内にあるか、その右側、
左側にあるかが分かっているセンサを使用する時は、P
IDコントローラに入力する後輪舵角の値を前述の式の
ように適当に与えれば、舵角を中立点に留めることが出
来る。しかし、θR やθL の与え方によっては、中立点
に戻るスピードが遅くなったり、応答が振動的になる
為、これらの値は試行錯誤的に決めなければならない。
【0083】本実施例のシミュレーションを図13に示
す。このシミュレーションは、イグニッションオン時
等、後輪舵角のイニシャライズで、舵角が0.1degずれて
いることを想定し(コントローラは0.1degずれているこ
とは分からない。)、これを中立点に戻す(即ち、0.1d
egのステップ応答となる。)場合のものである。
【0084】(第4実施例)本実施例は、分解能が粗い
センサとして、2つの値を出力するもの、即ち、後輪舵
角が中立点に対して右,中立点に対して左にあることを
出力するセンサを用いて、後輪舵角を中立点に復帰させ
る制御法について述べる。制御則は、第1実施例で用い
たPID制御手法のゲインを低く設定したものを用い
る。
【0085】本実施例のようなセンサでは、第3実施例
におけるセンサと異なり、舵角中立点の範囲が存在しな
い為(第3実施例では、中立点は±Δθと定義し
た。)、第3実施例と同じ手法を用いると、舵角の振動
状態が止まらなくなる恐れがある(第3実施例は、±Δ
θの範囲では、舵角が中立点とみなされる為、電流指令
値はこのときゼロとなるが、本実施例でのセンサでは、
中立点信号が無く、電流指令値がゼロとならない為、リ
ミットサイクルに陥ってしまう)。
【0086】そこで、電流値をある小さな範囲に収束さ
せる為、本実施例では、舵角が中立点を横切る回数に応
じてゲインを変更する手法を用いる。
【0087】今、舵角が中立点を横切る回数をn,セン
サ信号をθR (舵角が中立点より右側),θL (舵角が
中立点より左側)とする。nはθR とθL が切り換わる
回数を測ればよい。
【0088】また、PIDコントローラに入力する舵角
設定値をθ0 ,θ1 ,θ2 ,…,θn,…θk (θ0
θ1 >θ2 >…>θn >…θk ≧0)とする。
【0089】最初に、センサがθR を出力したとする
(n=0)。このとき舵角は+θ0(deg)であるとしてP
IDコントローラに入力する。PIDコントローラは、
+θ0(deg)を中立点に戻すための電流値を計算し、PW
Mアンプに出力する。次のサンプル時点で、センサ出力
がθR であれば、+θ1 をそのままPIDコントローラ
に入力し、n=0とする。もし、センサ出力が、θL
なっていれば、n=1とする。n=1であればPIDコ
ントローラに入力する舵角設定値を−θ1 とする。|-θ
1|は |θ0|より小さい値であるから、PIDコントロー
ラの電流指令値は、|θ0|のときより小さくなる。
【0090】これらのことを繰り返してゆけば、舵角は
中立点近傍へ収束し、電流指令値の振動を小さく抑える
ことが出来る。
【0091】図14に本実施例の演算フローチャートを
示す。
【0092】図15に本実施例のシミュレーション結果
を示す。シミュレーションは、今までのものと同様、イ
グニッションオン時の後輪舵角のイニシャライズで、舵
角が0.1deg中立点からずれていることを想定し、これを
中立点に戻す場合のものである。シミュレーション結果
により、舵角は、ほぼ0.25sec で0.1degに収束している
(中立点に戻っている)。また、電流指令値の振動状態
も0.3sec以後は小さく問題とならない。
【0093】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0094】例えば、センサ分解能の粗細に対し第1実
施例ではゲインの変更を行ない、第2実施例ではカット
オフ周波数の変更を行なう例を示したが、第1実施例と
第2実施例との組み合せ例としても良い。
【0095】第3実施例と第4実施例では、後輪舵角セ
ンサの分解能が粗い方のセンサとして、具体的な数値が
分からないもの,中立点,中立点に対して左右,また
は,中立点に対して左右のみしか分からないセンサを用
いて後輪舵角を中立点に戻す方法について述べた。これ
らの実施例では、センサ側のゲインを変更する方法を用
いて記述してきたが、センサ側のゲインは一定で、コン
トローラ側のゲインを変更しても同じ効果が得られる。
即ち、第3実施例では、θR を1,θL を−1,±Δθ
を0とし、コントローラのゲインを適当に設定すればよ
く、第4実施例では、θR を1,θL を−1として、n
に応じてコントローラのゲインを変えてやればよく、こ
れによって、コントローラのゲインをセンサ分解能に応
じて変えることになる。
【0096】また、以上述べてきた実施例では、舵角中
立点復帰にモータ回転角センサ(細分解能)は全く用い
ていなかったが、このセンサからモータ回転数に関する
情報を得ることが出来る。例えば、モータ回転数φ'(K)
は、以下の式で計算出来る。 φ'(K)={φ(K) −φ(K-1) }/T そこで、φ'(K)にあるゲインKV を乗じてこれをフィー
ドバック信号に追加して電流指令値を演算すれば、ダン
ピング特性が向上し、オバシュートの無い安定した中立
復帰が出来る。
【0097】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、分解
能が異なる複数の信号から選択された動作検出信号をフ
ィードバック信号として用いるサーボ系に適用される舵
角制御装置において、選択されている動作検出手段の分
解能に応じて演算される操作信号のゲインの大きさを変
えるゲイン設定手段を設けた為、動作検出手段の分解能
の粗細にかかわらず騒音や電気的ノイズの減少を達成す
ることができるという効果が得られる。
【0098】請求項2記載の本発明にあっては、ゲイン
設定手段を動作検出手段の分解能が粗の時にゲインを低
く分解能が細の時にゲインを高くする手段とした為、粗
分解能動作検出手段を使用している時の騒音や電気的ノ
イズの減少と細分解能動作検出手段を使用している時の
応答性確保との両立を図ることができるという効果が得
られる。
【0099】請求項3記載の本発明にあっては、分解能
が異なる複数の信号から選択された動作検出信号をフィ
ードバック信号として用いるサーボ系に適用される舵角
制御装置において、選択されている動作検出手段の分解
能に応じてローパスフィルタのカットオフ周波数を変え
る手段とした為、動作検出手段の分解能の粗細にかかわ
らず高応答を確保したまま騒音や電気的ノイズの減少を
達成することができるという効果が得られる。
【0100】請求項4記載の本発明にあっては、ゲイン
設定手段を舵角中立点を横切る回数に応じてゲインを変
える手段とした為、舵角の中立点復帰制御において、極
めて粗分解能の動作検出手段を用いながら中立点復帰の
応答性及び収束性の向上と騒音や電気的ノイズの減少を
達成することが出来るという効果が得られる。
【0101】特に、本発明は、サーボ系の特性を悪化さ
せずに、指令値が振動的になることを抑えることがで
き、分解能が異なる2つ以上の動作検出信号をフィード
バック信号として用いるサーボ系の性能向上を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舵角制御装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】第1実施例の後輪舵角制御システムを示す全体
システム図である。
【図3】第1実施例装置でのデジタルPID後輪舵角位
置決めサーボ系を示すブロック図である。
【図4】大きなゲインで、かつ、細かいセンサ分解能で
ある場合の後輪舵角のステップ応答シミュレーション図
(A)及び電流指令値のステップ応答シミュレーション
図(B)である。
【図5】大きなゲインで、かつ、粗いセンサ分解能であ
る場合の後輪舵角のステップ応答シミュレーション図
(A)及び電流指令値のステップ応答シミュレーション
図(B)である。
【図6】小さなゲインで、かつ、粗いセンサ分解能であ
る場合の後輪舵角のステップ応答シミュレーション図
(A)及び電流指令値のステップ応答シミュレーション
図(B)である。
【図7】第2実施例の後輪舵角制御システムを示す全体
システム図である。
【図8】第2実施例の舵角制御装置での後輪舵角位置決
めサーボ演算部を示すブロック図である。
【図9】第2実施例の後輪舵角位置決めサーボ演算部に
適用されたロバスト補償器を示すブロック図である。
【図10】粗いセンサ分解能で、かつ、カットオフ周波
数を低く設定した場合の後輪舵角のステップ応答シミュ
レーション図(A)及び電流指令値のステップ応答シミ
ュレーション図(B)である。
【図11】粗いセンサ分解能である場合の後輪舵角のス
テップ応答シミュレーション図(A)及び電流指令値の
ステップ応答シミュレーション図(B)である。
【図12】細かいセンサ分解能である場合の後輪舵角の
ステップ応答シミュレーション図(A)及び電流指令値
のステップ応答シミュレーション図(B)である。
【図13】第3実施例で後輪舵角中立復帰時のステップ
応答シミュレーション図(A)及び電流指令値のステッ
プ応答シミュレーション図(B)である。
【図14】第4実施例で後輪舵角中立復帰時の電流値指
令演算処理を示すフローチャートである。
【図15】第4実施例で後輪舵角中立復帰時のステップ
応答シミュレーション図(A)及び電流指令値のステッ
プ応答シミュレーション図(B)である。
【符号の説明】
a 舵角可変機構 b 粗分解能動作検出手段 c 細分解能動作検出手段 d 切換手段 e ゲイン設定手段 f 操作信号演算手段 g ローパスフィルタ h 操作信号演算手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作信号に応じて動作する舵角可変機構
    と、 前記舵角可変機構の等価な動作状態を検出する分解能が
    異なる少なくとも2つの粗分解能動作検出手段及び細分
    解能動作検出手段と、 舵角制御状態に応じて使用する動作検出手段を切り換え
    る切換手段と、 切り換え選択されている動作検出手段の分解能に応じて
    ゲインの大きさを設定するゲイン設定手段と、 選択されている動作検出手段からの動作検出信号をフィ
    ードバック情報とし、設定されたゲインに基づいて前記
    操作信号を演算する操作信号演算手段と、 を備えていることを特徴とする舵角制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の舵角制御装置において、 前記ゲイン設定手段は、粗分解能動作検出手段を使用す
    るときはゲインを低く設定し、細分解能動作検出手段を
    使用するときはゲインを高く設定する手段であることを
    特徴とする舵角制御装置。
  3. 【請求項3】 操作信号に応じて動作する舵角可変機構
    と、 前記舵角可変機構の等価な動作状態を検出する分解能が
    異なる少なくとも2つの粗分解能動作検出手段及び細分
    解能動作検出手段と、 舵角制御状態に応じて使用する動作検出手段を切り換え
    る切換手段と、 切り換え選択されている動作検出手段の分解能が粗いと
    カットオフ周波数を低く設定し、動作検出手段の分解能
    が細かいとカットオフ周波数を高く設定したローパスフ
    ィルタと、 選択されている動作検出手段からの出力信号にローパス
    フィルタをかけた動作検出信号をフィードバック情報と
    して前記操作信号を演算する操作信号演算手段と、 を備えていることを特徴とする舵角制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の舵角制御装置において、 前記ゲイン設定手段は、舵角中立点を横切る回数に応じ
    てゲインを変える手段であることを特徴とする舵角制御
    装置。
JP3041992A 1992-02-18 1992-02-18 舵角制御装置 Pending JPH05229448A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015058736A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 株式会社デンソー ステアリング制御装置
JP2015058753A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 株式会社デンソー ステアリング制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015058736A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 株式会社デンソー ステアリング制御装置
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