JP3231932B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
電動式パワーステアリング装置Info
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- JP3231932B2 JP3231932B2 JP00093694A JP93694A JP3231932B2 JP 3231932 B2 JP3231932 B2 JP 3231932B2 JP 00093694 A JP00093694 A JP 00093694A JP 93694 A JP93694 A JP 93694A JP 3231932 B2 JP3231932 B2 JP 3231932B2
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- steering
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D5/00—Power-assisted or power-driven steering
- B62D5/04—Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
- B62D5/0457—Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
- B62D5/046—Controlling the motor
- B62D5/0463—Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は電動機の動力を操舵補
助力としてステアリング系に作用させ、操舵力の軽減を
図る電動式パワーステアリング装置に係り、特に低速走
行時は大きな操舵補助力を作用させ、高速走行時には操
舵補助力の応答性を改善させる電動式パワーステアリン
グ装置に関する。
助力としてステアリング系に作用させ、操舵力の軽減を
図る電動式パワーステアリング装置に係り、特に低速走
行時は大きな操舵補助力を作用させ、高速走行時には操
舵補助力の応答性を改善させる電動式パワーステアリン
グ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の電動式パワーステアリング装置に
おいて、操舵トルク検出手段が検出する操舵トルクと車
速検出手段が検出する車速に基づいて目標電流を設定し
て電動機を駆動するとともに、目標電流と電動機に実際
に流れる電動機電流との偏差を比例・積分制御手段（Ｐ
Ｉ制御）、または比例・積分・微分制御手段（ＰＩＤ制
御）を介して位相遅れならびに偏差を補償するように構
成されたものは知られている。
おいて、操舵トルク検出手段が検出する操舵トルクと車
速検出手段が検出する車速に基づいて目標電流を設定し
て電動機を駆動するとともに、目標電流と電動機に実際
に流れる電動機電流との偏差を比例・積分制御手段（Ｐ
Ｉ制御）、または比例・積分・微分制御手段（ＰＩＤ制
御）を介して位相遅れならびに偏差を補償するように構
成されたものは知られている。
【０００３】図３に従来の電動式パワーステアリング装
置の全体構成図、図４に従来の電動式パワーステアリン
グ装置の制御装置の要部ブロック構成図を示す。図３に
おいて、電動式パワーステアリング装置１は、ステアリ
ングホイール２、ステアリング軸３、ハイポイドギア
４、ピニオン５ａおよびラック軸５ｂなどからなるラッ
ク＆ピニオン機構５、タイロッド６、操向車輪の前輪
７、操舵補助力を発生する電動機８、ステアリングホイ
ール２に作用する操舵トルクを検出して操舵トルクに対
応した電気信号に変換された操舵トルク信号Ｔを出力す
る操舵トルクセンサ１０、車速を検出して車速に対応し
た電気信号に変換された車速信号Ｖを出力する車速セン
サ１１、操舵トルク信号Ｔおよび車速信号Ｖに基づいて
電動機８の駆動を制御する制御装置１２を備える。
置の全体構成図、図４に従来の電動式パワーステアリン
グ装置の制御装置の要部ブロック構成図を示す。図３に
おいて、電動式パワーステアリング装置１は、ステアリ
ングホイール２、ステアリング軸３、ハイポイドギア
４、ピニオン５ａおよびラック軸５ｂなどからなるラッ
ク＆ピニオン機構５、タイロッド６、操向車輪の前輪
７、操舵補助力を発生する電動機８、ステアリングホイ
ール２に作用する操舵トルクを検出して操舵トルクに対
応した電気信号に変換された操舵トルク信号Ｔを出力す
る操舵トルクセンサ１０、車速を検出して車速に対応し
た電気信号に変換された車速信号Ｖを出力する車速セン
サ１１、操舵トルク信号Ｔおよび車速信号Ｖに基づいて
電動機８の駆動を制御する制御装置１２を備える。
【０００４】ステアリングホイール２を操舵すると、ス
テアリング軸３に設けられた操舵トルクセンサ１０が操
舵トルクを検出して対応する電気信号に変換し、操舵ト
ルク信号Ｔを制御装置１２に送る。また、ステアリング
軸３に加えられる回転は、ラック＆ピニオン機構５を介
してピニオン５ａの回転力をラック軸５ｂの軸方向の直
線運動に変換され、タイロッド６を介して前輪７の操向
を変化させる。
テアリング軸３に設けられた操舵トルクセンサ１０が操
舵トルクを検出して対応する電気信号に変換し、操舵ト
ルク信号Ｔを制御装置１２に送る。また、ステアリング
軸３に加えられる回転は、ラック＆ピニオン機構５を介
してピニオン５ａの回転力をラック軸５ｂの軸方向の直
線運動に変換され、タイロッド６を介して前輪７の操向
を変化させる。
【０００５】一方、車速センサ１１は、車両の車速を検
出して対応する電気信号に変換し、車速信号Ｖを制御装
置１２に送る。制御装置１２は、操舵トルク信号Ｔおよ
び車速信号Ｖに基づいて電動機８を駆動する電動機電流
ＩMを発生し、電動機８はハイポイドギア４を介して操
舵補助力をステアリング系に作用させ、ステアリングホ
イール２に加えられる操舵力の軽減を図るよう構成され
る。
出して対応する電気信号に変換し、車速信号Ｖを制御装
置１２に送る。制御装置１２は、操舵トルク信号Ｔおよ
び車速信号Ｖに基づいて電動機８を駆動する電動機電流
ＩMを発生し、電動機８はハイポイドギア４を介して操
舵補助力をステアリング系に作用させ、ステアリングホ
イール２に加えられる操舵力の軽減を図るよう構成され
る。
【０００６】図４において、電動式パワーステアリング
装置１の制御装置１２は、操舵トルクセンサ１０からの
操舵トルク信号Ｔおよび車速センサ１１からの車速信号
Ｖに基づいて図６に示す車速信号Ｖをパラメータとした
操舵トルク（Ｔ）／目標電流（ＩMS）特性（テーブル
１）の目標電流ＩMSに変換する目標電流設定手段１３、
目標電流ＩMSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩMを演算する減
算器１４、偏差ΔＩMを比例・積分補償して電動機駆動
手段１６を駆動する電流制御信号ＩOを発生する比例・
積分（ＰＩ）制御手段１５、電流制御信号ＩOに基づい
て電動機電流ＩMを発生して電動機８を駆動する電動機
駆動手段１６を備える。
装置１の制御装置１２は、操舵トルクセンサ１０からの
操舵トルク信号Ｔおよび車速センサ１１からの車速信号
Ｖに基づいて図６に示す車速信号Ｖをパラメータとした
操舵トルク（Ｔ）／目標電流（ＩMS）特性（テーブル
１）の目標電流ＩMSに変換する目標電流設定手段１３、
目標電流ＩMSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩMを演算する減
算器１４、偏差ΔＩMを比例・積分補償して電動機駆動
手段１６を駆動する電流制御信号ＩOを発生する比例・
積分（ＰＩ）制御手段１５、電流制御信号ＩOに基づい
て電動機電流ＩMを発生して電動機８を駆動する電動機
駆動手段１６を備える。
【０００７】比例・積分制御手段１５は、比例要素
（Ｐ：ｐｒｏｐｏｒｔｉｏｎ）および積分要素（Ｉ：ｉ
ｎｔｅｇｒａｌ）を並列に備え、その伝達関数Ｆ（ｊ
ω）のゲインＧと位相角θは図５に示すボード線図で表
わされる。
（Ｐ：ｐｒｏｐｏｒｔｉｏｎ）および積分要素（Ｉ：ｉ
ｎｔｅｇｒａｌ）を並列に備え、その伝達関数Ｆ（ｊ
ω）のゲインＧと位相角θは図５に示すボード線図で表
わされる。
【０００８】図５において、操舵回転速度に対応した角
周波数ωが低い領域では位相遅（θ＝−９０度）れはあ
るが、ゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）は大幅に改善でき、一
方角周波数ωが高い領域ではゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）
は低いが、位相遅れは大幅に改善できることが知られて
いる。
周波数ωが低い領域では位相遅（θ＝−９０度）れはあ
るが、ゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）は大幅に改善でき、一
方角周波数ωが高い領域ではゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）
は低いが、位相遅れは大幅に改善できることが知られて
いる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動式パワース
テアリング装置は、図５に示すボード線図から明らかな
ように、ゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）が大きな角周波数ω
の領域（範囲Ａ）では位相遅れが９０度程度あるが、こ
れは低速走行時のような図６のテーブル１の目標電流Ｉ
MSが大きい（Ｖ：Ｌ）場合には電動機電流ＩMも大きい
ので、数１で表わされる電動機８の実アシストトルクＴ
ａは、数２に示す条件により数３で表わすことができ
る。ただし、ｋTは電動機のトルク定数、ＪMは電動機の
慣性モーメント、ＣMは電動機の粘性係数、ｆは電動機
のフリクション、θM″は操舵回転角加速度、θM′は操
舵回転角速度を表す。
テアリング装置は、図５に示すボード線図から明らかな
ように、ゲインＧ（２０ｌｏｇＧ）が大きな角周波数ω
の領域（範囲Ａ）では位相遅れが９０度程度あるが、こ
れは低速走行時のような図６のテーブル１の目標電流Ｉ
MSが大きい（Ｖ：Ｌ）場合には電動機電流ＩMも大きい
ので、数１で表わされる電動機８の実アシストトルクＴ
ａは、数２に示す条件により数３で表わすことができ
る。ただし、ｋTは電動機のトルク定数、ＪMは電動機の
慣性モーメント、ＣMは電動機の粘性係数、ｆは電動機
のフリクション、θM″は操舵回転角加速度、θM′は操
舵回転角速度を表す。
【００１０】
【数１】
【００１１】
【数２】
【００１２】
【数３】
【００１３】このように、低速走行時で、目標電流ＩMS
が大きく電動機電流ＩMも大きい場合には、目標電流Ｉ
MSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩMに９０度の位相差が生じ
ても操舵フィーリングに悪影響は及ぼさない。
が大きく電動機電流ＩMも大きい場合には、目標電流Ｉ
MSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩMに９０度の位相差が生じ
ても操舵フィーリングに悪影響は及ぼさない。
【００１４】一方、高速走行時ような図６のテーブル１
の目標電流ＩMSが小さい（Ｖ：Ｈ）場合には電動機電流
ＩMも小さいので、数２の右辺の影響が無視できなくな
る。従って、目標電流ＩMSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩM
に９０度の位相差を生じた状態で電流制御信号ＩOを発
生させると、数２の右辺の位相差が加わり、操舵フィー
リングの低下を招く課題がある。
の目標電流ＩMSが小さい（Ｖ：Ｈ）場合には電動機電流
ＩMも小さいので、数２の右辺の影響が無視できなくな
る。従って、目標電流ＩMSと電動機電流ＩMの偏差ΔＩM
に９０度の位相差を生じた状態で電流制御信号ＩOを発
生させると、数２の右辺の位相差が加わり、操舵フィー
リングの低下を招く課題がある。
【００１５】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は低速走行時の操舵補助力を
増加させるとともに、高速走行時の操舵補助力の応答性
を向上させる電動式パワーステアリング装置を提供する
ことにある。
なされたもので、その目的は低速走行時の操舵補助力を
増加させるとともに、高速走行時の操舵補助力の応答性
を向上させる電動式パワーステアリング装置を提供する
ことにある。
【００１６】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、制御
手段に、車両の速度を検出する車速センサからの車速信
号に応じて比例・積分制御手段の比例要素と積分要素の
係数のうち少なくとも一方を変更する係数設定手段を備
えたことを特徴とする。
この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、制御
手段に、車両の速度を検出する車速センサからの車速信
号に応じて比例・積分制御手段の比例要素と積分要素の
係数のうち少なくとも一方を変更する係数設定手段を備
えたことを特徴とする。
【００１７】また、制御手段の係数設定手段は、前記車
速センサからの車速信号の増加に伴い、比例要素の係数
を増加させることを特徴とする。
速センサからの車速信号の増加に伴い、比例要素の係数
を増加させることを特徴とする。
【００１８】さらに、制御手段の係数設定手段は、車速
センサからの車速信号の増加に伴い、積分要素の係数を
減少させることを特徴とする。
センサからの車速信号の増加に伴い、積分要素の係数を
減少させることを特徴とする。
【００１９】
【作用】この発明に係る電動式パワーステアリング装置
は、制御手段に、車速に応じて比例・積分制御手段の比
例要素と積分要素の係数を変更する係数設定手段を備え
たので、低速走行時の操舵補助力を増加させ、高速走行
時の操舵補助力の応答性を向上させることができる。
は、制御手段に、車速に応じて比例・積分制御手段の比
例要素と積分要素の係数を変更する係数設定手段を備え
たので、低速走行時の操舵補助力を増加させ、高速走行
時の操舵補助力の応答性を向上させることができる。
【００２０】また、この発明に係る電動式パワーステア
リング装置は、制御手段に、車速の増加に伴い比例・積
分制御手段の比例要素の係数を増加、または積分要素の
係数を減少する係数設定手段を備えたので、低速走行時
の操舵補助力を増加させ、高速走行時の操舵補助力の応
答性を向上させることができる。
リング装置は、制御手段に、車速の増加に伴い比例・積
分制御手段の比例要素の係数を増加、または積分要素の
係数を減少する係数設定手段を備えたので、低速走行時
の操舵補助力を増加させ、高速走行時の操舵補助力の応
答性を向上させることができる。
【００２１】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図１はこの発明に係る電動式パワーステア
リング装置の制御装置の要部ブロック構成図である。図
１において、制御装置２１は、制御手段２２と電動機駆
動手段１６から構成し、制御手段２２は、目標電流設定
手段１３、減算器１４、係数設定手段２３、比例・積分
制御手段２４を備える。なお、電動機電流検出手段１７
は、電動機８を駆動する電動機電流ＩMに対応した電流
ＩMDを検出し、制御に適した電動機電流ＩMOに変換して
出力する。
て説明する。図１はこの発明に係る電動式パワーステア
リング装置の制御装置の要部ブロック構成図である。図
１において、制御装置２１は、制御手段２２と電動機駆
動手段１６から構成し、制御手段２２は、目標電流設定
手段１３、減算器１４、係数設定手段２３、比例・積分
制御手段２４を備える。なお、電動機電流検出手段１７
は、電動機８を駆動する電動機電流ＩMに対応した電流
ＩMDを検出し、制御に適した電動機電流ＩMOに変換して
出力する。
【００２２】目標電流設定手段１３は、電流データ選定
部１３Ａおよび目標電流値記憶部１３Ｂを備え、操舵ト
ルクセンサ１０が検出して電気信号に変換した操舵トル
ク信号Ｔおよび車速センサ１１が検出して電気信号に変
換した車速信号Ｖに基づいて電流データ選定部１３Ａが
予め目標電流値記憶部１３Ｂに記憶している目標電流値
ＩMSを選定し、目標電流信号ＩMSを減算器１４に出力す
る。目標電流値記憶部１３ＢはＲＯＭ等のメモリで構成
し、予め図６に示すテーブル１のような操舵トルクＴに
対応した車速信号Ｖをパラメータとした目標電流値ＩMS
を記憶する。
部１３Ａおよび目標電流値記憶部１３Ｂを備え、操舵ト
ルクセンサ１０が検出して電気信号に変換した操舵トル
ク信号Ｔおよび車速センサ１１が検出して電気信号に変
換した車速信号Ｖに基づいて電流データ選定部１３Ａが
予め目標電流値記憶部１３Ｂに記憶している目標電流値
ＩMSを選定し、目標電流信号ＩMSを減算器１４に出力す
る。目標電流値記憶部１３ＢはＲＯＭ等のメモリで構成
し、予め図６に示すテーブル１のような操舵トルクＴに
対応した車速信号Ｖをパラメータとした目標電流値ＩMS
を記憶する。
【００２３】係数設定手段２３は、係数データ選定部２
３Ａおよび係数記憶部２３Ｂを備え、車速センサ１１が
検出して電気信号に変換した車速信号Ｖに基づいて係数
データ選定部２３Ａが予め係数記憶部２３Ｂに記憶して
いる比例・積分制御手段２４の比例係数Ｋｐおよび積分
係数Ｋｉを選定し、比例・積分制御手段２４に提供して
比例係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉの値を変更する。係数
記憶部２３ＢはＲＯＭ等のメモリで構成し、予め図７に
示すテーブル２のような車速信号Ｖに対応した比例係数
Ｋｐおよび積分係数Ｋｉを記憶する。なお、図７に示す
ように、比例係数Ｋｐは車速信号Ｖの増加に伴い増加す
るよう設定し、積分係数Ｋｉは車速信号Ｖの増加に伴い
減少するよう設定する。
３Ａおよび係数記憶部２３Ｂを備え、車速センサ１１が
検出して電気信号に変換した車速信号Ｖに基づいて係数
データ選定部２３Ａが予め係数記憶部２３Ｂに記憶して
いる比例・積分制御手段２４の比例係数Ｋｐおよび積分
係数Ｋｉを選定し、比例・積分制御手段２４に提供して
比例係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉの値を変更する。係数
記憶部２３ＢはＲＯＭ等のメモリで構成し、予め図７に
示すテーブル２のような車速信号Ｖに対応した比例係数
Ｋｐおよび積分係数Ｋｉを記憶する。なお、図７に示す
ように、比例係数Ｋｐは車速信号Ｖの増加に伴い増加す
るよう設定し、積分係数Ｋｉは車速信号Ｖの増加に伴い
減少するよう設定する。
【００２４】比例・積分制御手段２４は、比例要素制御
部２４Ａ、積分要素制御部２４Ｂ、加算器２４Ｃを備
え、減算器１４から供給される目標電流値ＩMSと電動機
電流ＩMOの偏差ΔＩMに、それぞれ比例演算ならびに積
分演算を施し、演算結果を加算した電流制御信号ＩOを
電動機駆動手段１６に出力する。比例要素制御部２４Ａ
および積分要素制御部２４Ｂは、それぞれ図示しない係
数設定部を備え、係数設定手段２３から提供される比例
係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉの値を設定する。
部２４Ａ、積分要素制御部２４Ｂ、加算器２４Ｃを備
え、減算器１４から供給される目標電流値ＩMSと電動機
電流ＩMOの偏差ΔＩMに、それぞれ比例演算ならびに積
分演算を施し、演算結果を加算した電流制御信号ＩOを
電動機駆動手段１６に出力する。比例要素制御部２４Ａ
および積分要素制御部２４Ｂは、それぞれ図示しない係
数設定部を備え、係数設定手段２３から提供される比例
係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉの値を設定する。
【００２５】比例・積分制御手段２４の伝達関数Ｆ
PI（ｊω）は、比例係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉを用い
て一般的に数４で表わされる。
PI（ｊω）は、比例係数Ｋｐおよび積分係数Ｋｉを用い
て一般的に数４で表わされる。
【００２６】
【数４】
【００２７】数４から位相角θおよびゲイン２０ｌｏｇ
｜ＧPI（ｊω）｜を算出し、それぞれ数５、数６が得ら
れる。
｜ＧPI（ｊω）｜を算出し、それぞれ数５、数６が得ら
れる。
【００２８】
【数５】
【００２９】
【数６】
【００３０】図２に車速Ｖをパラメータとした比例・積
分手段のボード線図を示す。図２において、位相θはω
＝ωS＝１／Ｔｉ（＝Ｋｉ／Ｋｐ）となる折点角周波数
で−４５度となり、一方ゲイン２０ｌｏｇ｜ＧPI（ｊ
ω）｜は漸近線を用いて２０ｌｏｇ（Ｋｐ）となる。
（実際は漸近線のゲインより３ｄＢアップ） 一般的に、操舵回転速度を表す角周波数ωは、車速Ｖが
低速の場合には小さく、車速Ｖが高速の場合には大きい
が、図２の範囲Ａで示す１〜１０［rad/s]の範囲にあ
る。角周波数ωが折点角周波数ωSより大きく（ω≧
ωS）なるに伴い、位相θは０度に近づき、ゲイン２０
ｌｏｇ｜ＧPI（ｊω）｜は一定値２０ｌｏｇ（Ｋｐ）を
保つ。また、角周波数ωが折点角周波数ωSより小さく
（ω＜ωS）なるに伴い、位相θは−９０度に近づき、
ゲイン２０ｌｏｇ｜ＧPI（ｊω）｜は一定値２０ｌｏｇ
（Ｋｐ）から２０ｌｏｇωの漸近線に沿って増加する。
分手段のボード線図を示す。図２において、位相θはω
＝ωS＝１／Ｔｉ（＝Ｋｉ／Ｋｐ）となる折点角周波数
で−４５度となり、一方ゲイン２０ｌｏｇ｜ＧPI（ｊ
ω）｜は漸近線を用いて２０ｌｏｇ（Ｋｐ）となる。
（実際は漸近線のゲインより３ｄＢアップ） 一般的に、操舵回転速度を表す角周波数ωは、車速Ｖが
低速の場合には小さく、車速Ｖが高速の場合には大きい
が、図２の範囲Ａで示す１〜１０［rad/s]の範囲にあ
る。角周波数ωが折点角周波数ωSより大きく（ω≧
ωS）なるに伴い、位相θは０度に近づき、ゲイン２０
ｌｏｇ｜ＧPI（ｊω）｜は一定値２０ｌｏｇ（Ｋｐ）を
保つ。また、角周波数ωが折点角周波数ωSより小さく
（ω＜ωS）なるに伴い、位相θは−９０度に近づき、
ゲイン２０ｌｏｇ｜ＧPI（ｊω）｜は一定値２０ｌｏｇ
（Ｋｐ）から２０ｌｏｇωの漸近線に沿って増加する。
【００３１】また、図２には車速Ｖが低速時（Ｖ：Ｌ）
で折点角周波数ωS＝１０2［rad/s]とした位相およびゲ
イン特性（実線表示）を基準とし、車速Ｖが中速時
（Ｖ：Ｍ）の位相およびゲイン特性（破線表示）、およ
び車速Ｖが高速時（Ｖ：Ｈ）の位相およびゲイン特性
（一点鎖線表示）を示す。車速Ｖが低速から中速、さら
に高速に増加するに伴い、係数設定手段２３から提供さ
れる比例係数Ｋｐは次第に増加し、一方積分係数Ｋｉは
次第に減少するので、折点角周波数ωSは車速Ｖの増加
に伴い低い値（例えば、中速で１０［rad/s]、高速で１
［rad/s]以下）となり、ゲインは次第に低下するが、位
相は範囲Ａの領域で大幅に改善される。
で折点角周波数ωS＝１０2［rad/s]とした位相およびゲ
イン特性（実線表示）を基準とし、車速Ｖが中速時
（Ｖ：Ｍ）の位相およびゲイン特性（破線表示）、およ
び車速Ｖが高速時（Ｖ：Ｈ）の位相およびゲイン特性
（一点鎖線表示）を示す。車速Ｖが低速から中速、さら
に高速に増加するに伴い、係数設定手段２３から提供さ
れる比例係数Ｋｐは次第に増加し、一方積分係数Ｋｉは
次第に減少するので、折点角周波数ωSは車速Ｖの増加
に伴い低い値（例えば、中速で１０［rad/s]、高速で１
［rad/s]以下）となり、ゲインは次第に低下するが、位
相は範囲Ａの領域で大幅に改善される。
【００３２】なお、車速Ｖが低速時（Ｖ：Ｌ）で折点角
周波数ωS＝１０2［rad/s]（図５と同じ特性）に設定す
ると、中速および高速におけるゲインが減少するため、
目標設定手段１３の目標電流値記憶部１３部に記憶して
いる図６に示すテーブル１の目標電流ＩMSを中速（Ｖ：
Ｍ）および高速（Ｖ：Ｈ）で増加し、減少分を補償する
ように構成してもよい。
周波数ωS＝１０2［rad/s]（図５と同じ特性）に設定す
ると、中速および高速におけるゲインが減少するため、
目標設定手段１３の目標電流値記憶部１３部に記憶して
いる図６に示すテーブル１の目標電流ＩMSを中速（Ｖ：
Ｍ）および高速（Ｖ：Ｈ）で増加し、減少分を補償する
ように構成してもよい。
【００３３】このように、制御手段２２に、車速信号Ｖ
の増加に対応して比例・積分制御手段２４の比例係数Ｋ
ｐを増加し、積分係数Ｋｉを減少させる係数設定手段２
３を備えたので、低速ではゲインが高く、高速では位相
差の少ない電流制御信号ＩOを電動機駆動手段１６に供
給することができる。電動機駆動手段１６は、電流制御
信号ＩOに基づいて電動機電流ＩMを供給して電動機８を
駆動し、車速が低速の場合には大きな操舵補助力をステ
アリング系に作用させ、車速が高速の場合には応答が速
い操舵補助力をステアリング系に作用させることができ
る。
の増加に対応して比例・積分制御手段２４の比例係数Ｋ
ｐを増加し、積分係数Ｋｉを減少させる係数設定手段２
３を備えたので、低速ではゲインが高く、高速では位相
差の少ない電流制御信号ＩOを電動機駆動手段１６に供
給することができる。電動機駆動手段１６は、電流制御
信号ＩOに基づいて電動機電流ＩMを供給して電動機８を
駆動し、車速が低速の場合には大きな操舵補助力をステ
アリング系に作用させ、車速が高速の場合には応答が速
い操舵補助力をステアリング系に作用させることができ
る。
【００３４】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る電動
式パワーステアリング装置は、制御手段に、車速の増加
に対応して比例・積分制御手段の比例係数および積分係
数を変化させる係数設定手段を設けたので、低速走行時
には大きな操舵補助力をステアリング系に作用させ、高
速走行時には位相遅れを改善し、応答が速い操舵補助力
をステアリング系に作用させることができる。
式パワーステアリング装置は、制御手段に、車速の増加
に対応して比例・積分制御手段の比例係数および積分係
数を変化させる係数設定手段を設けたので、低速走行時
には大きな操舵補助力をステアリング系に作用させ、高
速走行時には位相遅れを改善し、応答が速い操舵補助力
をステアリング系に作用させることができる。
【００３５】よって、低速走行ならびに高速走行のいず
れに対しても適切な操舵フィーリングが得られる電動式
パワーステアリング装置を提供することができる。な
お、実施例において、比例・積分制御手段（ＰＩ制御）
について説明したが、本発明は比例・積分・微分制御手
段（ＰＩＤ制御）にも適用できることは言うまでもな
い。また、比例・積分・微分制御手段（ＰＩＤ制御）に
適用する場合、微分要素を車速に対応して変化させるこ
とにより、更に操舵性能を向上させることができること
も明らかである。
れに対しても適切な操舵フィーリングが得られる電動式
パワーステアリング装置を提供することができる。な
お、実施例において、比例・積分制御手段（ＰＩ制御）
について説明したが、本発明は比例・積分・微分制御手
段（ＰＩＤ制御）にも適用できることは言うまでもな
い。また、比例・積分・微分制御手段（ＰＩＤ制御）に
適用する場合、微分要素を車速に対応して変化させるこ
とにより、更に操舵性能を向上させることができること
も明らかである。
【図１】この発明に係る電動式パワーステアリング装置
の制御装置の要部ブロック構成図
の制御装置の要部ブロック構成図
【図２】車速Ｖをパラメータとした比例・積分手段のボ
ード線図
ード線図
【図３】従来の電動式パワーステアリング装置の全体構
成図
成図
【図４】従来の電動式パワーステアリング装置の制御装
置の要部ブロック構成図
置の要部ブロック構成図
【図５】ボード線図
【図６】車速Ｖをパラメータとした操舵トルク（Ｔ）／
目標電流（ＩMS）特性（テーブル１）
目標電流（ＩMS）特性（テーブル１）
【図７】車速Ｖに対応した比例係数Ｋｐおよび積分係数
Ｋｉ（テーブル２）
Ｋｉ（テーブル２）
１…電動式パワーステアリング装置、２…ステアリング
ホイール、３…ステアリング軸、４…ハイポイドギア、
５…ラック＆ピニオン機構、５ａ…ピニオン、５ｂ…ラ
ック軸、６…タイロッド、７…前輪、８…電動機、１０
…操舵トルクセンサ、１１…車速センサ、１２，２１…
制御装置、１３…目標電流設定手段、１３ａ…電流デー
タ設定部、１３ｂ…目標電流値記憶部、１４…減算器、
１５，２４…比例・積分制御手段、１６…電動機駆動手
段、１７…電動機電流検出手段、２２…制御手段、２３
…係数設定手段、２３Ａ…係数データ選定部、２３Ｂ…
係数記憶部、２４Ａ…比例要素制御部、２４Ｂ…積分要
素制御部、２４Ｃ…加算器、ＩMS…目標電流、ＩMO…電
動機電流、Ｋｐ…比例係数、Ｋｉ…積分係数、Ｔ…操舵
トルク信号、Ｖ…車速信号。
ホイール、３…ステアリング軸、４…ハイポイドギア、
５…ラック＆ピニオン機構、５ａ…ピニオン、５ｂ…ラ
ック軸、６…タイロッド、７…前輪、８…電動機、１０
…操舵トルクセンサ、１１…車速センサ、１２，２１…
制御装置、１３…目標電流設定手段、１３ａ…電流デー
タ設定部、１３ｂ…目標電流値記憶部、１４…減算器、
１５，２４…比例・積分制御手段、１６…電動機駆動手
段、１７…電動機電流検出手段、２２…制御手段、２３
…係数設定手段、２３Ａ…係数データ選定部、２３Ｂ…
係数記憶部、２４Ａ…比例要素制御部、２４Ｂ…積分要
素制御部、２４Ｃ…加算器、ＩMS…目標電流、ＩMO…電
動機電流、Ｋｐ…比例係数、Ｋｉ…積分係数、Ｔ…操舵
トルク信号、Ｖ…車速信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B62D 6/00 B62D 5/04
Claims (3)
- 【請求項１】 ステアリング系の操舵トルクを検出する
操舵トルクセンサと、ステアリング系に操舵補助力を作
用させる電動機と、前記操舵トルクセンサからの操舵ト
ルク信号に基づいて前記電動機を駆動する目標電流を決
定する目標電流設定手段、およびこの目標電流設定手段
からの目標電流と電動機電流検出手段からの電動機電流
の偏差に基づいて前記電動機を制御し、少なくとも比例
要素と積分要素を備えた比例・積分制御手段からなる制
御手段、とを備えた電動式パワーステアリング装置にお
いて、 前記制御手段に、車両の速度を検出する車速センサから
の車速信号に応じて前記比例・積分制御手段の比例要素
と積分要素の係数のうち少なくとも一方を変更する係数
設定手段を備えたことを特徴とする電動式パワーステア
リング装置。 - 【請求項２】 前記係数設定手段は、前記車速センサか
らの車速信号の増加に伴い、前記比例要素の係数を増加
させることを特徴とする請求項１記載の電動式パワース
テアリング装置。 - 【請求項３】 前記係数設定手段は、前記車速センサか
らの車速信号の増加に伴い、前記積分要素の係数を減少
させることを特徴とする請求項１記載の電動式パワース
テアリング装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00093694A JP3231932B2 (ja) | 1994-01-10 | 1994-01-10 | 電動式パワーステアリング装置 |
| US08/370,255 US5482129A (en) | 1994-01-10 | 1995-01-09 | Electrically operated power steering apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00093694A JP3231932B2 (ja) | 1994-01-10 | 1994-01-10 | 電動式パワーステアリング装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07196048A JPH07196048A (ja) | 1995-08-01 |
| JP3231932B2 true JP3231932B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=11487567
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00093694A Expired - Lifetime JP3231932B2 (ja) | 1994-01-10 | 1994-01-10 | 電動式パワーステアリング装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5482129A (ja) |
| JP (1) | JP3231932B2 (ja) |
Cited By (2)
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| EP2272735A1 (en) | 2009-07-08 | 2011-01-12 | JTEKT Corporation | Electric power steering system |
| JP2011111080A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Jtekt Corp | 電動パワーステアリング装置 |
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| JPH0966851A (ja) * | 1995-08-31 | 1997-03-11 | Mitsubishi Electric Corp | 車両用制御装置 |
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| JP4367383B2 (ja) | 2005-07-08 | 2009-11-18 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の操舵アシスト装置 |
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| US10155534B2 (en) | 2016-06-14 | 2018-12-18 | Steering Solutions Ip Holding Corporation | Driver intent estimation without using torque sensor signal |
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1994
- 1994-01-10 JP JP00093694A patent/JP3231932B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1995
- 1995-01-09 US US08/370,255 patent/US5482129A/en not_active Expired - Lifetime
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| JP2011111080A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Jtekt Corp | 電動パワーステアリング装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5482129A (en) | 1996-01-09 |
| JPH07196048A (ja) | 1995-08-01 |
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