JP2022012475A - 転舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャシーに支持された伸縮アクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに応じた伸縮アクチュエータの制御を不要にする。【解決手段】転舵装置は、一端がシャシーに支持されて、伸長することにより転舵輪を第1方向に転舵し、収縮することにより転舵輪を第1方向と反対の第2方向に転舵する第1アクチュエータ20aと、一端がシャシーに支持され、伸長することにより転舵輪を第2方向に転舵し、収縮することにより転舵輪を第1方向に転舵する第2アクチュエータ20bと、第1アクチュエータ20aの伸縮量と第2アクチュエータ20bの伸縮量との差分量と、操舵軸11の操舵角と、に応じて第1アクチュエータ20a及び第2アクチュエータ20bを制御するコントローラ3を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、転舵装置に関する。
車両の車輪を転舵する転舵装置として、運転者による操舵操作を受け付ける操舵機構(FFA:ForceFeedbackActuator、操舵反力生成装置)と、車輪を転舵する転舵機構(RWA:RoadWheelActuator、タイヤ転舵装置)とが機械的に分離されたステアバイワイヤ(SBW:SteerByWire)式の転舵装置が提案されている。
SBW式の転舵装置では、操舵機構と転舵機構とがコントロールユニットを介して電気的に接続され、転舵機構に設けられたアクチュエータによって車輪を転舵する駆動力を発生させる。
なお、下記特許文献1には、ばね上に配置された伸縮アクチュエータによってする車輪を転舵する転舵装置が記載されている。なお、「ばね上」とは、車体構造のうちサスペンションによって支持される部分を意味する。反対に「ばね下」とは、路面とサスペンションとの間の車体構造を意味する。
特開2019-093992号公報
車輪を転舵する伸縮アクチュエータをばね上に配置した場合には、伸縮アクチュエータの一端側は、シャシー等のばね上部材に連結され、他端側は、ばね下部材である車輪のハブキャリアに連結される。
このため、サスペンションがストロークして、ばね上部材とばね下部材との間の距離が変動すると伸縮アクチュエータも伸縮する必要がある。
そこで、サスペンションストロークに応じて伸縮アクチュエータを制御しようとすると、サスペンションのストローク量を検出するセンサや、サスペンションジオメトリ(すなわちサスペンションの構成部品の幾何学的配置)等の情報が必要になり、構造の複雑化やコストの増加を招く。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、一端がシャシーに支持された伸縮アクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに応じた伸縮アクチュエータの制御を不要にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による転舵装置は操舵軸の操舵角を検出する操舵角検出部と、一端がシャシーに支持されて、伸長することにより転舵輪を第1方向に転舵し、収縮することにより転舵輪を第1方向と反対の第2方向に転舵する第1アクチュエータと、一端がシャシーに支持されて、伸長することにより転舵輪を第2方向に転舵し、収縮することにより転舵輪を第1方向に転舵する第2アクチュエータと、第1アクチュエータの伸縮量と第2アクチュエータの伸縮量との差分量と、操舵角と、に応じて第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを制御するコントローラと、を備える。
本発明によれば、一端がシャシーに支持された伸縮アクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに応じた伸縮アクチュエータの制御を不要にできる。
実施形態の転舵装置の一例の概要を示す構成図である。 (a)及び(b)は、左側アクチュエータ及び右側アクチュエータの伸縮による転舵動作の一例の説明図である。 (a)はサスペンションが収縮した場合の左側アクチュエータ及び右側アクチュエータの状態の一例の説明図であり、(b)はサスペンションが伸長した場合の左側アクチュエータ及び右側アクチュエータの状態の一例の説明図である。 コントロールユニットの機能構成の一例のブロック図である。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1は、実施形態に係るステアバイワイヤ式の転舵装置の全体構成例を示す図である。図1に示すステアバイワイヤ式の転舵装置(以下、「SBWシステム」とも称する)は、ステアリングホイール10等を含む操舵機構における操作を電気信号によって転舵機構に伝えることにより転舵輪8L及び8Rを転舵するシステムである。図1に示されるように、SBWシステムは、操舵機構1及び転舵機構2を備え、制御部としてのコントロールユニット(ECU)3が両装置の制御を行う。
操舵機構1は、ステアリングホイール10と、操舵軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)11と、操舵角センサ12と、操舵トルクセンサ13と、反力モータ14と、減速機構15を備える。
操舵軸11は、ステアリングホイール10に連結されており、ステアリングホイール10と一体に回転する。
操舵角センサ12は、操舵軸11に設けられており、操舵軸11の操舵角(すなわちステアリングホイール10の操舵角)θhを検出する。
なお、反力モータ14の反力モータ回転角θmを検出する反力モータ回転センサが設けられている場合には、反力モータ回転角θmと減速機構15の減速比とに基づいて、操舵角θhを検出してもよい。
操舵トルクセンサ13は、ステアリングホイール10に加わる操舵トルクThを検出する。操舵軸11にはトーションバーが設けられており、トーションバーを挟んで操舵軸11のステアリングホイール10側には上側角度センサが、トーションバーを挟んで操舵軸11の転舵輪側には下側角度センサが設けられる。
なお、操舵トルクセンサ13は、ステアリングホイール10に加わる操舵トルクThを検出できるものであればよい。例えば、トーションバーに歪みセンサを設け、歪みセンサの出力から操舵トルクThを検出するセンサを操舵トルクセンサ13として用いることができる。その他、公知のトルクセンサを、操舵トルクセンサ13として用いることができ、トーションバーを備えないトルクセンサを用いることができる。
また、反力モータ14に供給するモータ電流Imrを用いて、反力モータ14が発生させるモータトルクを決定し、反力モータ14が発生させるモータトルクに基づき操舵トルクThを検出するトルクセンサを用いることができる。
上側角度センサは、ハンドル角θ1を検出し、下側角度センサはコラム角θ2を検出する。
操舵トルクセンサ13は、これらハンドル角θ1とコラム角θ2の偏差である捩れ角Δθを検出し、トーションバーのばね定数Ktを捩れ角Δθに乗じて操舵トルクThを求める。
反力モータ14は、ステアリングホイールに付与する操舵反力トルクを発生させる反力アクチュエータであり、減速機構15を介して操舵軸11に連結されている。反力モータ14は、コントロールユニット3によって制御されるモータ電流Imrで駆動されて操舵反力トルクを発生させる。反力モータ14のモータ電流は、不図示の電流センサにより検出されてコントロールユニット3によりフィードバック制御される。
転舵機構2は、左側転舵輪8L及び右側転舵輪8Rをそれぞれ転舵する伸縮アクチュエータである左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bを備えている。左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bは、特許請求の範囲に記載の「第1アクチュエータ」及び「第2アクチュエータ」の一例である。左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bにより発生する駆動力は、アーム部材であるナックルアーム24a、24bを経て、更にハブキャリア(ナックル)7a、7bを介して転舵輪8L、8Rにそれぞれ伝達される。
左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bは、左側転舵輪8L及び右側転舵輪8Rにそれぞれ対応して設けられている。
左側アクチュエータ20aは、モータ21aと、伸縮機構22aと、角度センサ23aを備える。また、右側アクチュエータ20bは、モータ21bと、伸縮機構22bと、角度センサ23bを備える。
伸縮機構22a、22bは、ロッド221a、221bと、ロッド221a,221bを摺動可能に支持するハウジング222a、222bを備え、モータ21a、21bの回転によってハウジング222a、222bからロッド221a、221bが繰り出され、又はハウジング222a、222bへ繰り入れられる構成を有する。例えば、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bは、モータ21a、21bで駆動されるボールねじであってよい。
なお、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bは、コントロールユニット3から出力される電流指令値に基づき伸縮するアクチュエータであれば良い。例えば、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bとして、ソレノイド、リニアモータ、油圧シリンダを用いることができる。
左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの一端側は、ハウジング222a、222bに設けられた取付部223a、223bにより車両のシャシー30(図3A又は図3Bを参照)に対して揺動可能に支持されている。
左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの他方端では、ロッド221a、221bとナックルアーム24a、24bとが、ジョイント26を介して接続されている。ジョイント26は、例えば、ボールジョイントであってよいが、これに限定されるものではなく、例えば、ピロボールや弾性ブッシュであってもよい。
また、転舵機構2は、左右のナックルアーム24a、24bの間を連結する連結ロッド25を備えている。ナックルアーム24aと連結ロッド25とは、ジョイント26を介して接続されている。ナックルアーム24bと連結ロッド25とは、ジョイント26を介して接続されている。これら、左右のナックルアーム24a、24bと、連結ロッド25と、各部を接続するジョイント26は、リンク機構を構成する。
転舵機構2は、モータ21a、21bを駆動して、モータ21a、21bの回転運動を、伸縮機構22a、22bにより直線運動に変換する。直線運動に変換された駆動力は、ジョイント26を介して、アクスル6に枢着されたナックルアーム24a、24bに付与される。そして、伸縮機構22a、22bを介してモータ21a、21bから付与された駆動力によってナックルアーム24a、24bがピボット27を支点として回動することにより、転舵輪8L、8Rが転舵される。
左側アクチュエータ20aと右側アクチュエータ20bとは、例えば、車両の前後方向に対して線対称に配置してよい。また、ナックルアーム24aと24bとは、車両の前後方向に対して線対称に配置してよい。
このような配置を有する転舵機構における左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの伸縮による転舵動作の一例を、図2の(a)及び図2の(b)を参照して説明する。
左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bには、角度センサ23a、23bが配置されており、モータ21a及び21bの回転角度に基づき、それぞれ左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの伸縮量(すなわち伸縮機構22a、22bの伸縮量)Sta及びStbを検出する。
図2の(a)は、左方向に転舵した場合に、転舵機構を車両の上方向から見た模式図である。図2の(b)は右方向に転舵した場合に、転舵機構を車両の上方向から見た模式図である。なお、図2の(a)、図2の(b)のF方向が車両前方向、B方向が車両後ろ方向、L方向が車両左方向、R方向が車両右方向を示す。なお、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staは、左側アクチュエータ20aが伸長する方向を正の向きとする。すなわち、左側アクチュエータ20aが伸長すると伸縮量Staは増加する。同様に、右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbは、右側アクチュエータ20bが伸長する方向を正の向きとする。すなわち、右側アクチュエータ20bが伸長すると伸縮量Stbは増加する。
図2の(a)に示すように、左側アクチュエータ20aが伸長することにより転舵輪8L、8Rが左方向に転舵する。また、右側アクチュエータ20bが収縮することにより転舵輪8L、8Rが左方向に転舵する。
一方で、図2の(b)に示すように、左側アクチュエータ20aが収縮することにより転舵輪8L、8Rが右方向に転舵する。また、右側アクチュエータ20bが伸長することにより転舵輪8L、8Rが右方向に転舵する。
なお、左側アクチュエータ20aと右側アクチュエータ20bとは、必ずしも、車両の前後方向に対して線対称に配置しなくてもよい。
この場合、左側アクチュエータ20aが伸長する場合の転舵方向と、右側アクチュエータ20bが収縮する場合の転舵方向が等しく、左側アクチュエータ20aが収縮する場合の転舵方向と、右側アクチュエータ20bが伸長する場合の転舵方向が等しくなるように、伸縮機構22aとナックルアーム24aとの間や、伸縮機構22bとナックルアーム24bとの間に適宜リンク機構を設けてよい。
コントロールユニット3は、操舵機構1と転舵機構2とを協調制御するために、両装置から出力される操舵角θhや伸縮量Sta及びStbに加え、車速センサ4からの車速Vh等を基に、反力モータ14に供給するモータ電流Imrの電流指令値や、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bのモータ21a、21bのモータ電流Imta、Imtbの電流指令値を生成する。モータ21a、21bは、これらの指令値によって駆動される。
コントロールユニット3は、CPU、MCU又はMPU等のプロセッサを含んだ電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)であり、以下に説明するコントロールユニット3の各機能は、記憶媒体に格納されたコンピュータプログラムをプロセッサが実行することによって実現される。
コントロールユニット3には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)5a等の車載ネットワークが接続されている。また、コントロールユニット3には、CAN5a以外の通信、アナログ/ディジタル信号、電波等を授受する非CAN5bも接続可能である。
次に、車両のサスペンションがストロークした場合の左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの状態を説明する。
図3の(a)及び図3の(b)は、転舵機構を車両後方から見た模式図である。図3の(a)はサスペンション31が収縮した場合の模式図である。図3の(b)はサスペンション31が伸長した場合の模式図である。
車両のサスペンション31が収縮すると、シャシー30とハブキャリア7a及び7bとの間の距離が短くなる。すなわち、車両上下方向において、シャシー30がハブキャリアハブキャリア7a及び7bに対して、相対的に下方向に移動する。このためばね上部材であるシャシー30と、ばね下部材であるハブキャリア7a及び7bの間に連結された左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bも収縮する必要がある。
反対に車両のサスペンション31が伸長すると、図3の(b)に示すように、シャシー30とハブキャリア7a及び7bとの間の距離が長くなる。すなわち、車両上下方向において、シャシー30がハブキャリアハブキャリア7a及び7bに対して、相対的に上方向に移動する。ここで、サスペンション31の伸長に合わせて、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bも伸長する必要がある。
このため、例えば、操舵軸11の操舵角θhに応じて、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの伸縮量Sta及びStbをそれぞれ位置フィードバックで制御しようとすると、サスペンション31のストロークに応じて左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bを制御する必要がある。
なお、「フィードバック制御」とは、制御対象の実測値を目標値との差分に基づき制御値を決定し、制御値に基づいて制御対象を制御することをいう。上記の「位置フィードバック」とは、具体的には、角度センサ23a、23bの検出値から求めた伸縮量Sta及びStbの実測値と、伸縮量Sta及びStbの目標値との間のそれぞれの差分に基づいて、アクチュエータ20a及び20bへの制御値である電流指令値を決定し、電流指令値にもとづいてアクチュエータ20a及び20bを駆動することにより、伸縮量の実測値が、伸縮量の目標値に一致するように制御することをいう。
例えば、コントロールユニット3が、操舵角θhに応じて、所望の転舵角を実現する左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの伸縮量Sta及びStbの目標値を演算し、実際の伸縮量を目標値に一致させる位置フィードバック制御を行う構成を想定する。
この場合には、サスペンション31のストロークに応じて目標値を調整しなければ、コントロールユニット3による位置フィードバック制御が、サスペンションのストロークによるアクチュエータの伸縮と干渉することになる。すなわち、サスペンション31のストロークに応じてアクチュエータの実際の伸縮量が変化すると、目標値からの偏差が生じ、サスペンション31のストロークによるアクチュエータの伸縮を阻害する方向にアクチュエータを駆動することになる。
このように、サスペンション31のストロークに応じて左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの伸縮量をそれぞれ制御しようとすると、サスペンション31のストローク量を検出するセンサや、サスペンションジオメトリ(サスペンションの構成部品の幾何学的配置)等の情報が必要になり、構造の複雑化やコストの増加を招く。
そこで、実施形態のコントロールユニット3は、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staと右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbとの実差分量ΔSt_actを求め、操舵軸11の操舵角θhに応じて伸縮量Sta及びStbの差分の目標指令値を設定し、実差分量ΔSt_actと目標指令値との偏差が0になるように、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bへの電流指令値を決定する。
左右のサスペンション31がほぼ同じ量ストロークした場合には、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staと右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbが変化しても実差分量ΔSt_actは変化しない。
このため、サスペンション31のストロークに応じて左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bが伸縮しても、目標指令値と実差分量ΔSt_actとの偏差が変化しないので、偏差に応じてコントロールユニット3から出力される電流指令値も変化しない。すなわち、サスペンション31の伸縮により、電流指令値が変化することがなくなる。
例えば、サスペンション31がA[mm]収縮したとき、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bがα[mm]収縮する必要があるとすると、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの両方が収縮することにより、実差分量ΔSt_actの変化は0[mm]となる。
この結果、コントロールユニット3によるフィードバック制御が、サスペンション31の収縮に反応しないため、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bを動作するモータ21a及び21bの出力が変化せず、サスペンション31のストロークに応じた各アクチュエータの収縮動作が可能となる。
次に、図4を参照して、コントロールユニット3の機能構成の一例を説明する。なお、図4は、転舵機構2を制御する機能構成に注目して記載されており、操舵機構1において操舵反力トルクを生成する機能構成については省略する。
コントロールユニット3は、減算器40と、差分量指令値演算部41と、フィードバック制御部42と、符号反転部43と、電流指令値演算部44a及び44bと、電流制御部45a及び45bを備える。
減算器40は、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staと右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbとの実差分量ΔSt_act=(Sta-Stb)を演算する。
差分量指令値演算部41は、操舵軸11の操舵角θhに応じた実差分量ΔSt_actの目標値である差分量指令値ΔSt_refを演算する。
差分量指令値演算部41は、操舵角θhに対して所望の特性を有するように差分量指令値ΔSt_refを演算する。
例えば、図4の差分指令値演算部41に示すような特性マップに基づいて差分量指令値ΔSt_refを演算してもよい。図4の差分指令値演算部41では、左方向への操舵角θhの符号が正であり、右方向への操舵角θhの符号が負である。
差分量指令値演算部41は、特性マップを用いずに、所定の算出式に基づいて差分量指令値ΔSt_refを演算してもよい。
図4を参照する。フィードバック制御部42は、差分量指令値ΔSt_refと実差分量ΔSt_actの検出値との偏差が減少するように、比例(P:Proportional)制御、積分(I:Integral)制御、微分(D:Differential)制御のいずれか、又は組合せ等のフィードバック制御によって、左側アクチュエータ20aから出力する駆動力の目標値である駆動力指令値Trefを演算する。例えば、本実施形態の例では、駆動力指令値Trefとして左側アクチュエータ20aのモータ21aのモータトルクの指令値を演算する。なお、比例制御とは、偏差に比例した制御値を制御対象に対して出力する調節する制御であり、積分制御とは、偏差の時間積分に比例した制御値を制御対象に対して出力する調節する制御であり、微分制御とは、偏差の時間微分に比例した制御値を制御対象に対して出力する調節する制御である。
電流指令値演算部44aは、駆動力指令値Trefに応じた電流指令値Irefaを、モータ21aのモータ電流の電流指令値として演算する。
電流制御部45aは、電流センサ50aで検出されるモータ21aのモータ電流Imtaとモータ電流指令値Irefaとの偏差に基づくPI(若しくはP、I、Dの少なくとも1つ)制御等のフィードバック制御によりモータ21aを駆動して電流制御を行う。
一方で、符号反転部43は、左側アクチュエータ20aの駆動力指令値Trefの符号を反転して、右側アクチュエータ20bの駆動力指令値(-Tref)を演算する。
電流指令値演算部44bは、駆動力指令値(-Tref)に応じた電流指令値Irefbを、右側アクチュエータ20bのモータ21bのモータ電流指令値として演算する。
なお、上記構成に代えて、電流指令値演算部44bを省略し、電流指令値演算部44aから出力されるIrefaの符号を反転して、右側アクチュエータ20bのモータ21bの電流指令値Irefb=(-Irefa)を演算してもよい。
電流制御部45bは、電流センサ50bで検出されるモータ21bのモータ電流Imtbとモータ電流指令値Irefbとの偏差に基づくPI(若しくはP、I、Dの少なくとも1つ)制御等のフィードバック制御によりモータ21bを駆動して電流制御を行う。
(実施形態の効果)
(1)操舵角センサ12は、操舵軸11の操舵角θhを検出する。左側ハブキャリア7aは、左側転舵輪8Lを支持する。右側ハブキャリア7bは、右側転舵輪8Rを支持する。左側アクチュエータ20aは、一端がシャシー30に支持され他端が左側ハブキャリア7aに連結されて、伸長することにより転舵輪8L及び8Rを第1方向に転舵し、収縮することにより転舵輪8L及び8Rを第1方向と反対の第2方向に転舵する。
右側アクチュエータ20bは、一端がシャシー30に支持され他端が右側ハブキャリア7bに連結されて、伸長することにより転舵輪8L及び8Rを第2方向に転舵し、収縮することにより転舵輪8L及び8Rを第1方向に転舵する。コントロールユニット3は、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staと右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbとの実差分量ΔSt_actと、操舵角θhと、に応じて左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bを制御する。
これにより、左右のサスペンション31がほぼ同じ量ストロークした場合には、左側アクチュエータ20aの伸縮量Staと右側アクチュエータ20bの伸縮量Stbが変化しても実差分量ΔSt_actは変化しない。この結果、コントロールユニット3によるフィードバック制御が、サスペンション31の伸縮に反応しないため、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bを動作するモータ21a及び21bの出力が変化せず、サスペンション31のストロークに応じた各アクチュエータの収縮動作が可能となる。これにより、サスペンション31のストロークに応じた左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの制御が不要になる。
(2)コントロールユニット3は、実差分量ΔSt_actの目標値である差分量指令値ΔSt_refを、操舵角θhに応じて演算し、差分量指令値ΔSt_refと実差分量ΔSt_actの検出値との差が減少するように左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの駆動力を制御してよい。
これにより、操舵軸11の操舵角θhに対応する所望の転舵角へ、左側転舵輪8L及び右側転舵輪8Rを転舵することができる。
(3)コントロールユニット3は、差分量指令値ΔSt_refと実差分量ΔSt_actの検出値との差を減少する駆動力を、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの一方に出力させる第1指令値を演算してよく、第1指令値の符号を反転して、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの他方に駆動力を発生させる第2指令値として演算してよい。
これにより、左側転舵輪8L及び右側転舵輪8Rの転舵角が、操舵軸11の操舵角θhに対応する所望の転舵角になるように、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの駆動力を制御できる。
(4)コントロールユニット3は、差分量指令値ΔSt_refと実差分量ΔSt_actの検出値との差を減少させる電流指令値Irefaを演算し、電流指令値Irefaに基づいて左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの駆動電流Imta、Imtbを制御する。これにより、左側転舵輪8L及び右側転舵輪8Rの転舵角が、操舵軸11の操舵角θhに対応する所望の転舵角になるように、左側アクチュエータ20a及び右側アクチュエータ20bの駆動電流Imta、Imtbを制御できる。
(5)左側アクチュエータ20aと右側アクチュエータ20bとは、車両の前後方向に対して線対称に配置されてよい。
このような配置によれば、左側アクチュエータ20aが伸長する場合の転舵方向と、右側アクチュエータ20bが収縮する場合の転舵方向を等しくし、左側アクチュエータ20aが収縮する場合の転舵方向と、右側アクチュエータ20bが伸長する場合の転舵方向を等しくすることができる。
1…操舵機構、2…転舵機構、3…コントロールユニット、4…車速センサ、5a…CAN、5b…非CAN、6…アクスル、7a…左側ハブキャリア、7b…右側ハブキャリア、8L…左側転舵輪、8R…右側転舵輪、10…ステアリングホイール、11…操舵軸、12…操舵角センサ、13…操舵トルクセンサ、14…反力モータ、15…減速機構、20a…左側アクチュエータ、20b…右側アクチュエータ、21a、21b…モータ、22a、22b…伸縮機構、23a、23b…角度センサ、24a、24b…ナックルアーム、25…連結ロッド、26…ジョイント、27…ピボット、30…シャシー、31…サスペンション、40…減算器、41…差分量指令値演算部、42…フィードバック制御部、43…符号反転部、44a、44b…電流指令値演算部、45a、45b…電流制御部、50a、50b…電流センサ、77…ジョイント、221a、221b…ロッド、222a、222b…ハウジング、223a、223b…取付部

Claims (7)

  1. 操舵軸の操舵角を検出する操舵角検出部と、
    一端がシャシーに支持されて、伸長することにより転舵輪を第1方向に転舵し、収縮することにより前記転舵輪を前記第1方向と反対の第2方向に転舵する第1アクチュエータと、
    一端が前記シャシーに支持されて、伸長することにより前記転舵輪を前記第2方向に転舵し、収縮することにより前記転舵輪を前記第1方向に転舵する第2アクチュエータと、
    前記第1アクチュエータの伸縮量と前記第2アクチュエータの伸縮量との差分量と、前記操舵角と、に応じて前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータを制御するコントローラと、
    を備えていることを特徴とする転舵装置。
  2. 前記コントローラは、
    前記差分量の目標値である目標指令値を、前記操舵角に応じて演算し、
    前記目標指令値と前記差分量の検出値との差が減少するように前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータが出力する駆動力を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転舵装置。
  3. 前記コントローラは、
    前記目標指令値と前記差分量の検出値との差を減少する駆動力を、前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータの一方に出力させる第1指令値を演算し、
    前記第1指令値の符号を反転して、前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータの他方に駆動力を発生させる第2指令値として演算する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の転舵装置。
  4. 前記コントローラは、前記目標指令値と前記差分量の検出値との差を減少させる電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいて前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータの駆動電流を制御する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の転舵装置。
  5. 前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータとが、車両の前後方向に対して線対称に配置される、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の転舵装置。
  6. 前記転舵輪のうち左転舵輪を支持するナックルのナックルアームと、右転舵輪を支持するナックルのナックルアームと、を連結する連結ロッドを備えることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の転舵装置。
  7. 前記シャシーと、前記転舵輪との間にサスペンションを備え、
    車両上下方向において、前記サスペンションの伸縮に伴い、前記シャシーが前記転舵輪に対して、相対的に移動することを特徴とする請求項1~6に記載の転舵装置。
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