JP2022014258A - 転舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ばね上に配置したアクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに伴ってアクチュエータ可動部の駆動方向に入力される外力を軽減する。【解決手段】転舵装置は、動力源と、サスペンションアーム(40L、41L)に連結されるナックル24Lと、ナックルアーム26Lに連結され、動力源により駆動されてナックルを回動させる可動部材(221L、60)とを備える。可動部材は、サスペンションアームのアーム揺動軸(A1、A2)に平行な揺動軸A6まわりに揺動可能となるように一端が支持部材(222L、61、62)を介して車体に支持され、他端がナックルアームに連結される。可動部材の駆動方向dは、サスペンションアームにナックルが連結される連結部(251L、252L)とアーム揺動軸とを通る平面(P1、P2)に平行である。【選択図】図2

Description

本発明は転舵装置に関する。
車両の車輪を転舵する転舵装置として、運転者による操舵操作を受け付ける操舵機構(FFA:ForceFeedbackActuator、操舵反力生成装置)と、車輪を転舵する転舵機構(RWA:RoadWheelActuator、タイヤ転舵装置)とが機械的に分離されたステアバイワイヤ(SBW:SteerByWire)式の転舵装置が提案されている。
SBW式の転舵装置では、操舵機構と転舵機構とがコントロールユニットを介して電気的に接続され、転舵機構に設けられたアクチュエータによって車輪を転舵する推力を発生させる。
下記特許文献1には、ばね上に配置された伸縮アクチュエータによって車輪を転舵する転舵装置が記載されている。なお、「ばね上」とは、車体構造のうち弾性体によって支持される部分を意味する。反対に「ばね下」とは、路面と弾性体との間の車体構造を意味する。
特開2019-093992号公報
ばね上に配置したアクチュエータで転舵輪を転舵する場合、アクチュエータ可動部の運動が、ばね下に配置した転舵輪のナックルアームに伝達されてナックルが回動する。
このため、サスペンションのストロークによってアクチュエータとナックルアームとの間の相対距離が変化すると、アクチュエータ可動部の駆動方向の外力がアクチュエータに入力され、アクチュエータの動作と干渉する。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、ばね上に配置したアクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに伴ってアクチュエータ可動部の駆動方向に入力される外力を軽減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による転舵装置は、駆動力を発生させる動力源と、車体に揺動可能に連結されたサスペンションアームに連結されるナックルと、ナックルの第1ナックルアームに連結され、動力源が発生する駆動力で駆動されてナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材とを備える。ナックルは、車体にサスペンションアームが連結される揺動軸であるアーム揺動軸に平行な軸と転舵軸との2軸まわりに回動可能にサスペンションアームに連結される。
可動部材の一端は、アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに可動部材が揺動可能となるように、支持部材を介して車体に支持されるとともに、可動部材の他端は第1ナックルアームに連結される。もしくは可動部材の一端は、第1ナックルアームに連結される支持部材に支持されるとともに、可動部材の他端は、アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに可動部材が揺動可能となるように車体に連結される。動力源によって可動部材が駆動される駆動方向は、サスペンションアームにナックルが連結される連結部とアーム揺動軸を通るアーム面に平行である。
本発明の他の一態様による転舵装置は、駆動力を発生させる動力源と、サスペンションアームとして車体に揺動可能に連結されたアッパアーム及びロアアームに、それぞれ第1連結部及び第2連結部で連結されるナックルと、ナックルのナックルアームに連結され、動力源が発生する駆動力で駆動されてナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材と、を備える。
ナックルは、アッパアームが車体に連結される揺動軸である第1アーム揺動軸に平行な軸と転舵軸との2軸まわりに回動可能にアッパアームに第1連結部で連結されるとともに、ロアアームが車体に連結される揺動軸である第2アーム揺動軸に平行な軸と転舵軸との2軸まわりに回動可能にロアアームに第2連結部で連結される。
可動部材の一端は、第1アーム揺動軸又は第2アーム揺動軸のいずれか一方であるアーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに可動部材が揺動可能となるように、支持部材を介して車体に支持されるとともに、可動部材の他端はナックルアームに連結される。もしくは、可動部材の一端は、ナックルアームに連結される支持部材に支持されるとともに、可動部材の他端は、アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに可動部材が揺動可能となるように車体に連結される。
可動部材は、第1連結部と第1アーム揺動軸とを通る第1アーム面と、第2連結部と第2アーム揺動軸とを通る第2アーム面と、の間に配置され、動力源によって可動部材が駆動される駆動方向と水平面とのなす角度は、第1アーム面と水平面とのなす角度から第2アーム面と水平面とのなす角度までの角度範囲内に設定される。
本発明のさらなる他の一態様による転舵装置は、駆動力を発生させる動力源と、車体に揺動可能に連結されたサスペンションアームに連結されるナックルと、ナックルの第1ナックルアームに連結され、動力源が発生する駆動力で駆動されてナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材と、を右側転舵輪と左側転舵輪とに各々備える。
さらに転舵装置は、左側転舵輪のナックルと右側転舵輪のナックルとに各々設けられた第2ナックルアームの間を互いに連結するリンクロッドを備える。
リンクロッドは、センタロッドと、一端が左側転舵輪の第2ナックルアームに連結され他端がセンタロッドに揺動可能に連結される左側ロッドと、一端が右側転舵輪の第2ナックルアームに連結され他端がセンタロッドに揺動可能に連結される右側ロッドを備える。
本発明によれば、ばね上に配置したアクチュエータで車輪を転舵する転舵装置において、サスペンションのストロークに伴ってアクチュエータ可動部の駆動方向に入力される外力を軽減することができる。
実施形態の転舵装置の一例の概要を示す構成図である。 左側転舵輪の転舵機構及びサスペンションの配置例の説明図である。 (a)及び(b)は、サスペンションアームと駆動用アクチュエータとの角度差が比較的大きい場合のサスペンションストロークに伴う駆動用アクチュエータの挙動を示す概略図である。 (a)及び(b)は、サスペンションアームと駆動用アクチュエータとが平行に配置された場合のサスペンションストロークに伴う駆動用アクチュエータの挙動を示す概略図である。 駆動用アクチュエータの配置例の説明図である。 アッパアームとロアアームが平行でない場合の駆動用アクチュエータの配置例の説明図である。 (a)サスペンションストローク時にリンクロッドがトー角に与える影響の説明図であり、(b)は実施形態のリンクロッドによる作用の説明図である。 変形例における左側転舵輪側の転舵機構及びサスペンションの配置例の説明図である。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1は、実施形態に係るステアバイワイヤ式の転舵装置の全体構成例を示す図である。図1に示すステアバイワイヤ式の転舵装置(以下、「SBWシステム」とも称する)は、ステアリングホイール10等を含む操舵機構における操作を電気信号によって転舵機構に伝えることによる転舵輪8L及び8Rを転舵するシステムである。図1に示されるように、SBWシステムは、操舵機構1及び転舵機構2を備え、制御部としてのコントロールユニット(ECU)3が両装置の制御を行う。
操舵機構1は、ステアリングホイール10と、操舵軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)11と、操舵角センサ12と、操舵トルクセンサ13と、反力モータ14と、減速機構15を備える。
操舵軸11は、ステアリングホイール10に連結されており、ステアリングホイール10と一体に回転する。
操舵角センサ12は、操舵軸11に設けられており、操舵軸11の操舵角(すなわちステアリングホイール10の操舵角)θhを検出する。
操舵トルクセンサ13は、ステアリングホイール10に加わる操舵トルクThを検出する。操舵軸11にはトーションバーが設けられており、トーションバーを挟んで操舵軸11のステアリングホイール10側には上側角度センサが、トーションバーを挟んで操舵軸11の転舵輪側には下側角度センサが設けられる。
なお、操舵トルクセンサ13は、ステアリングホイール10に加わる操舵トルクThを検出できるものであればよい。例えば、トーションバーに歪みセンサを設け、歪みセンサの出力から操舵トルクThを検出するセンサを操舵トルクセンサ13として用いることができる。その他、公知のトルクセンサを、操舵トルクセンサ13として用いることができ、トーションバーを備えないトルクセンサを用いることができる。
また、反力モータ14に供給するモータ電流Imrを用いて、反力モータ14が発生させるモータトルクを決定し、反力モータ14が発生させるモータトルクに基づき操舵トルクThを検出するトルクセンサを用いることができる。
上側角度センサは、ハンドル角θ1を検出し、下側角度センサはコラム角θ2を検出する。
操舵トルクセンサ13は、これらハンドル角θ1とコラム角θ2の偏差である捩れ角Δθを検出し、トーションバーのばね定数Ktを捩れ角Δθに乗じて操舵トルクThを求める。
反力モータ14は、ステアリングホイールに付与する操舵反力トルクを発生させる反力アクチュエータであり、減速機構15を介して操舵軸11に連結されている。反力モータ14は、コントロールユニット3によって制御されるモータ電流Imrで駆動されて操舵反力トルクを発生させる。反力モータ14のモータ電流は、不図示の電流センサにより検出されてコントロールユニット3によりフィードバック制御される。
転舵機構2は、伸縮アクチュエータである駆動用アクチュエータ20L及び20Rと、ナックル(ハブユニット、ハブキャリア)24L及び24Rと、第1ナックルアーム26L及び26Rと、第2ナックルアーム28L及び28Rと、リンクロッド29を備える。
駆動用アクチュエータ20Lと、ナックル24Lと、第1ナックルアーム26Lと、第2ナックルアーム28Lは、左側転舵輪8Lに対して設けられ、駆動用アクチュエータ20Rと、ナックル24Rと、第1ナックルアーム26Rと、第2ナックルアーム28Rは、右側転舵輪8Rに対して設けられる。
駆動用アクチュエータ20L、20Rにより発生する駆動力は、第1ナックルアーム26L、26Rとナックル24L、24Rとを介して、それぞれ転舵輪8L、8Rに伝達される。
駆動用アクチュエータ20L、20Rは、モータ21L、21Rと、伸縮機構22R、22Lと、角度センサ23R、23Lとを備える。モータ21L、21Rは、特許請求の範囲に記載の「動力源」の一例である。
伸縮機構22R、22Lは、ロッド状の可動部材221L、221Rと、可動部材221L、221Rを摺動可能に支持するハウジング222L、222Rを備え、モータ21L、21Rの回転によってハウジング222L、222Rから可動部材221L、221Rが繰り出され、又はハウジング222L、222Rへ繰り入れられる構成を有する。
例えば、駆動用アクチュエータ20L、20Rは、モータ21L、21Rで駆動されるボールねじであってよい。駆動用アクチュエータ20L、20Rは、他の形式の伸縮アクチュエータであってもよく、例えば、ソレノイドや、リニアモータ、油圧シリンダであってもよい。
駆動用アクチュエータ20L、20Rの一端側は、ハウジング222L、222Rに設けられた取付部223L、223Rにより車両のシャシー(車体)に対して揺動可能に支持されている。
駆動用アクチュエータ20L、20Rの他方端では可動部材221L、221Rと第1ナックルアーム26L、26Rとが、ジョイント27L、27Rを介して接続されている。ジョイント27L、27Rは、例えば、ボールジョイントであってよいが、これに限定されるものではなく、例えば、ピロボールや弾性ブッシュであってもよい。
また、転舵機構2は、左右の第2ナックルアーム28R、28Lの間を互いに連結するリンクロッドを連結するリンクロッド29を備える。
リンクロッド29は、左側ロッド29L、右側ロッド29R及びセンタロッド29Cに分割された構成を備える。
左側ロッド29Lは、一端がジョイント30Lを介して左側転舵輪8Lの第2ナックルアーム28Lに揺動可能に連結され、他端がジョイント31Lを介してセンタロッド29Cの一端に揺動可能に連結される。
また、右側ロッド29Rは、一端がジョイント30Rを介して右側転舵輪8Rの第2ナックルアーム28Rに揺動可能に連結され、他端がジョイント31Rを介してセンタロッド29Cの他端に揺動可能に連結される。
なお、センタロッド29Cは、長手方向に摺動可能に車体に支持されていてよい。
ジョイント30L、30R、31L、31Rは、例えば、ボールジョイントであってよいが、これに限定されるものではなく、例えば、ピロボールや弾性ブッシュであってもよい。
転舵機構2は、モータ21L、21Rを駆動して、モータ21L、21Rの回転運動を、伸縮機構22L、22Rの直線運動に変換する。直線運動に変換された駆動力は、ジョイント27L、27Rを介して、第1ナックルアーム26L、26Rに付与される。そして、駆動力が付与された第1ナックルアーム26L、26Rが、連結部251L、252Lを支点として回動することにより、転舵輪8L、8Rが転舵される。
実施形態の車両は、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションを備えており、左側転舵輪8Lを支持するナックル24Lは、連結部251Lを介して左側サスペンションのアッパアームに連結され、連結部252Lを介して左側サスペンションのロアアームに連結される。また、右側転舵輪8Rを支持するナックル24Rは、連結部251Rを介して右側サスペンションのアッパアームに連結され、連結部252Rを介して右側サスペンションのロアアームに連結される。なお、アッパアームとロアアームが、特許請求の範囲に記載のサスペンションアームに相当する。
図2を参照して、左側転舵輪8Lの転舵機構とサスペンションの構成例を説明する。右側転舵輪8Rの転舵機構とサスペンションも同様の構成を有する。
アッパアーム40Lは、枢止部42により揺動軸A1まわりに揺動可能に車体に連結され、ロアアーム41Lは、枢止部43により揺動軸A2まわりに揺動可能に車体に連結される。以下、揺動軸A1を「第1アーム揺動軸A1」と表記し、揺動軸A2を「第2アーム揺動軸A2」と表記する。第1アーム揺動軸A1と第2アーム揺動軸A2は互いに平行である。
なお、本明細書において「平行である」とは、「完全に平行である場合」に加えて「実質的に平行である場合」も包含し、2方向にわずかな違いがある場合も含んでよい。
また、ナックル24Lの上端は、第1アーム揺動軸A1に平行な軸A3と、左側転舵輪8Lの転舵軸A4と、の2軸まわりに回動可能となるように、連結部251Lによってアッパアーム40Lに連結されている。
ナックル24Lの下端は、第2アーム揺動軸A2に平行な軸A5と、転舵軸A4と、の2軸まわりに回動可能となるように、連結部252Lによってロアアーム41Lに連結されている。
連結部251L、252Lは、例えば、ボールジョイントであってよいが、これに限定されるものではなく、例えば、ピロボールや弾性ブッシュであってもよい。
次に、サスペンションがストロークした場合の駆動用アクチュエータ20Lの挙動を以下に説明する。
図3の(a)及び図3の(b)を参照する。サスペンションがストロークしてアッパアーム40Lとロアアーム41Lが上下動すると、これに伴って図2に示す第1ナックルアーム26Lと可動部材221Lとを連結するジョイント27Lの位置も変動する。
このとき、ハウジング222Lを車体に連結する取付部223Lとジョイント27Lとの間の相対距離が変化すると、駆動用アクチュエータ20Lの駆動方向dに可動部材221Lを移動させる外力が可動部材221Lに入力される。図3の(a)の例では、駆動方向dは、取付部223Lとジョイント27Lの位置とを結ぶ直線の方向と等しい。
いま、ジョイント27Lの移動ベクトルを、可動部材221Lの駆動方向dの成分m1とこれに垂直な成分m2とに分解にする。
ジョイント27Lの移動方向は、連結部251L、252Lの移動方向に概ね等しく、連結部251L、252Lは、アーム40L、41Lの枢止部42、43を中心とする円の接線方向に移動する。このため、可動部材221Lの駆動方向dとアーム40L、41Lとのなす角θが直角に近いと、駆動方向dの成分m1が大きくなる。この結果、可動部材221Lが駆動方向dに大きく移動して、可動部材221Lに入力される外力も大きくなる。
次に、可動部材221Lの駆動方向dをアッパアーム40Lとロアアーム41Lの方向と平行に配置する場合を想定する。図4の(a)及び図4の(b)を参照する。
この場合には、サスペンションストロークによって駆動用アクチュエータ20Lとジョイント27Lとの間の相対距離が変化しても、ジョイント27Lの移動ベクトルが、可動部材221Lの駆動方向dに分解される成分が小さくなる。このため、駆動方向dにおける可動部材221Lの移動量を低減して、可動部材221Lに入力される外力も低減できる。
そこで実施形態の駆動装置では、転舵輪8L、8Rが中立位置である状態(すなわち直進時)において、可動部材221Lの駆動方向dがアッパアーム40L又はロアアーム41Lと平行となるように配置する。
図2を参照してより詳しく説明する。上記の通り、駆動用アクチュエータ20Lの一端は、ハウジング222Lに設けられた取付部223Lにより車両のシャシー(車体)に対して揺動軸A6まわりに揺動可能に支持されている。以下、揺動軸A6を「可動部材揺動軸A6」と表記する。可動部材揺動軸A6は、第1アーム揺動軸A1と平行になるように配置される。
これにより、可動部材221Lの車体側の一端は、第1アーム揺動軸A1に平行な可動部材揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるように、支持部材であるハウジング222L及び取付部223Lを介してシャシーに支持される。
また、可動部材221Lの他端は、ジョイント27Lを介して第1ナックルアーム26Lに連結される。
なお、ハウジング222Lの取付部223Lを揺動可能に第1ナックルアーム26Lに連結して、可動部材221Lの一端をハウジング222Lで支持し、可動部材221Lの他端を、可動部材揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるようにシャシーに連結してもよい。
そして、転舵輪8L、Rが中立位置である時に、可動部材221Lの駆動方向dが第1アーム面P1に平行となるように、駆動用アクチュエータ20Lを配置する。例えば、駆動方向dが、連結部251Lから第1アーム揺動軸A1に下ろした垂線N1と平行になるように、駆動用アクチュエータ20Lを配置してよい。
好適には、図5に示すように枢止部42の揺動軸(第1アーム揺動軸A1)と枢止部43の揺動軸(第2アーム揺動軸A2)との両方に垂直に交わる直線L1上に、取付部223Lの揺動軸(可動部材揺動軸A6)を配置することが好ましい。また、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合における取付部223Lからジョイント27Lまでの長さを、枢止部42から連結部251Lまでの長さと等しくすることが好ましい。すなわち、転舵輪8L、Rが中立位置である時に、車両前方方向から見て、アッパアーム40L、ロアアーム41L、および駆動用アクチュエータ20Lが平行に配置されることが好ましい。
このように配置することによって、転舵輪8L、8Rが中立位置である時には、アッパアーム40L、ロアアーム41L、および駆動用アクチュエータ20Lで、いわゆる平行リンク機構を構成することができる。このような平行リンク機構においては、転舵輪8L,8Rが上下動する場合、すなわち、ナックル24Lが上下動する場合、アッパアーム40L、ロアアーム41L、および駆動用アクチュエータ20Lは、それぞれの長さを保ちながら、それぞれの揺動軸を中心に揺動する。したがって、駆動用アクチュエータ20Lの長さを伸縮させる力が働きづらいため、駆動用アクチュエータ20Lの伸縮がより低減されて、可動部材221Lに入力される外力を低減できる。
さらに好適には、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、駆動用アクチュエータ20Lが、可動部材221Lを第1アーム面P1内において駆動するように配置してもよい。この場合に、取付部223Lの揺動軸(可動部材揺動軸A6)を、枢止部42の揺動軸(第1アーム揺動軸A1)上に配置してもよい。
このように配置することにより、転舵輪8L、8Rが中立位置である時にサスペンションがストロークしても、可動部材221Lが第1ナックルアーム26Lに連結されたジョイント27Lが、アッパアーム40Lと同様に第1アーム揺動軸A1まわりに回動するため、駆動方向dにおける可動部材221Lの移動が抑制され、可動部材221Lに入力される外力を低減できる。
同様にして、転舵輪8L、8Rが中立位置である時に、可動部材221Lの駆動方向dと、ロアアーム41Lが配置される第2アーム面P2とが平行になるように駆動用アクチュエータ20Lを配置してもよい。第2アーム面P2は、ロアアーム41Lにナックル24Lが連結される連結部252Lと第2アーム揺動軸A2とを通る平面である。
例えば、駆動方向dが、連結部252Lから第2アーム揺動軸A2に下ろした垂線N2と平行になるように駆動用アクチュエータ20Lを配置してよい。
好適には、枢止部42の揺動軸(第1アーム揺動軸A1)と枢止部43の揺動軸(第2アーム揺動軸A2)との両方に垂直に交わる直線L1上に、取付部223Lの揺動軸(可動部材揺動軸A6)を配置することが好ましい。また、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合における取付部223Lからジョイント27Lまでの長さを、枢止部43から連結部252Lまでの長さと等しくすることが好ましい。
さらに好適には、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、駆動用アクチュエータ20Lが、可動部材221Lを、第2アーム面P2内において駆動するように配置してもよい。この場合に、取付部223Lの揺動軸(可動部材揺動軸A6)を、枢止部43の揺動軸(第2アーム揺動軸A2)上に配置してもよい。
さらに図6に示すように、可動部材221Lを、アッパアーム40Lよりも低くロアアーム41Lより高い位置に配置してもよい。すなわち、可動部材221Lを第1アーム面P1と第2アーム面P2との間に配置してもよい。
ここで、第1アーム面P1と第2アーム面P2とは、互いに平行でない場合がある。この場合には、例えば、可動部材221Lの駆動方向dと水平面とのなす角度を、第1アーム面P1と水平面とのなす角度から第2アーム面P2と水平面とのなす角度までの角度範囲内に設定してよい。
このように設定することにより、可動部材221Lの駆動方向dと、アッパアーム40Lやロアアーム41Lとのなす角が直角に近くなることを回避できる。これにより、サスペンションストローク時に可動部材221Lが駆動方向dに大きく移動して可動部材221Lに入力される外力が大きくなるのを抑制できる。
例えば、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、取付部223Lの位置から枢止部42の揺動軸(第1アーム揺動軸A1)に下ろした垂線の長さAと、取付部223Lの位置から枢止部43の揺動軸(第2アーム揺動軸A2)に下ろした垂線の長さBとの比(A:B)が、ジョイント27Lの位置から連結部251Lの回動軸A3に下ろした垂線の長さCと、ジョイント27Lの位置から連結部252Lの回動軸A5に下ろした垂線の長さDとの比(C:D)と等しくなるように可動部材面P3を配置してよい。
次に、リンクロッド29について説明する。図7の(a)を参照する。サスペンションストロークによって、左右のアッパアーム40L、40Rと左右のロアアーム41L、4lRが上下動すると、左右のナックル24L、24Rの間の間隔(すなわち第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔)D1及びD2が変化する。
このため、第2ナックルアーム28L、28Rの間を単一部材のロッドで連結すると、第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔の変化が阻害され、転舵輪8L及び8Rのトー角に影響を及ぼす。トー角が変動することにより駆動用アクチュエータ20L、20Rの可動部材221L、221Rに外力が加わる。
そこで、実施形態の駆動装置では、リンクロッド29は、左側ロッド29L、右側ロッド29R及びセンタロッド29Cに分割された構成を備える。
図7の(b)を参照する。リンクロッド29が分割されていることにより、サスペンションストローク時にアッパアーム40Lとロアアーム41Lが上下動すると、リンクロッド29は、これに伴って屈曲することができる。これにより、第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔の変化が阻害されにくくなり、トー角への影響が低減される。これにより、トー角変化に伴って駆動用アクチュエータ20L、20Rの可動部材221L、221Rに加わる外力を軽減できる。
例えば転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lは、左側転舵輪8Lにおけるアッパアームの第1アーム面P1と平行に配置され、右側ロッド29Rは、右側転舵輪8Rにおける第1アーム面P1と平行に配置されてよい。
この場合に、左側ロッド29Lの長さは、左側転舵輪8Lにおけるアッパアームの枢止部42の第1アーム揺動軸A1から連結部251Lまでの長さと等しく設定し、右側ロッド29Rの長さは、右側転舵輪8Rにおける第1アーム揺動軸A1から連結部251Rまでの長さと等しく設定してよい。
このように配置することによって、転舵輪8L、8Rが中立位置である時には、サスペンションストローク時におけるアッパアーム40Lと左側ロッド29Lの動きや、右側のアッパアーム40Rと右側ロッド29Rの動きを、平行リンクの動きに近付けることができる。
これにより、アッパアームに連結された左右のナックル24L、24Rの間の間隔の変化に合わせて、左側ロッド29L、右側ロッド29Rが連結される第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔を変化させることができる。このため、トー角への影響が低減される。
また、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合において、左側ロッド29Lは、左側転舵輪8Lにおけるロアアーム41Lの第2アーム面P2と平行に配置され、右側ロッド29Rは、右側転舵輪8Rにおけるロアアーム41Rの第2アーム面P2と平行に配置されてよい。
この場合に、左側ロッド29Lの長さは、左側転舵輪8Lにおけるロアアーム41Lの枢止部43の第2アーム揺動軸A2から連結部252Lまでの長さと等しく設定し、右側ロッド29Rの長さは、右側転舵輪8Rにおけるロアアーム41Rの第2アーム揺動軸A2から連結部252Rまでの長さと等しく設定してよい。
また、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lが、左側転舵輪8Lにおける第1アーム面P1内に配置され、右側ロッド29Rが、右側転舵輪8Rにおける第1アーム面P1内に配置されてもよい。
さらに、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lがセンタロッド29Cに連結されるジョイント31Lの揺動軸A7(図2参照)が、左側転舵輪8Lにおける第1アーム揺動軸A1上に配置され、右側ロッド29Rがセンタロッド29Cに連結されるジョイント31Rの揺動軸(図示せず)が、右側転舵輪8Rにおける第1アーム揺動軸A1上に配置されてもよい。
これにより、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合には、サスペンションストローク時に、左側ロッド29Lが第2ナックルアーム28Lに連結されたジョイント30Lが、アッパアーム40Lと同様に第1アーム揺動軸A1まわりに回動する。右側ロッド29Rが第2ナックルアーム28Rに連結されたジョイント30Rも、アッパアーム40Rと同様に回動する。
これにより、左右のアッパアーム40L、40Rに連結された左右のナックル24L、24Rの間の間隔の変化に合わせて、左側ロッド29L、右側ロッド29Rがそれぞれ接続される第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔を変化させることができる。このため、トー角への影響が低減される。
また、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lが、左側転舵輪8Lにおける第2アーム面P2内に配置され、右側ロッド29Rが、右側転舵輪8Rにおける第2アーム面P2内に配置されてもよい。
さらに、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lがセンタロッド29Cに連結されるジョイント31Lの揺動軸A7(図2参照)が、左側転舵輪8Lにおける第2アーム揺動軸A2上に配置され、右側ロッド29Rがセンタロッド29Cに連結されるジョイント31Rの揺動軸(図示せず)が、右側転舵輪8Rにおける第2アーム揺動軸A2上に配置されてもよい。
次に、コントロールユニット3による転舵機構2の制御について説明する。図1を参照する。
角度センサ23L及び23Rは、モータ21L及び21Rの回転角度を検出する。コントロールユニット3は、モータ21L及び21Rの回転角度に応じて転舵輪8L及び8Rの転舵角を検出して、検出した転舵角が、目標転舵角に近づくように、モータ21R、21Lのモータ電流ImtL、ImtRの電流指令値を生成する。モータ21R、21Lは、これらの指令値によってトルク制御される。
コントロールユニット3は、ナックル24L、ナックル24Rとリンクロッド29とに予圧を付与するように、電流指令値ImtL、ImtRを生成してよい。
本例では、駆動用アクチュエータ20R及び20Lの一方が伸長するとともに他方が収縮することによって転舵輪8L及び8Rを転舵する。このため、駆動用アクチュエータ20R及び20Lとが発生する推力を異ならせることによって、圧縮方向の予圧又は引っ張り方向の予圧を発生することができる。
また、転舵輪8L及び8Rが中立位置にある場合(直進時)には、駆動用アクチュエータ20R及び20Lの両方を伸長又は収縮させる推力を同時に発生させることにより、圧縮方向の予圧又は引っ張り方向の予圧を発生することができる。
これにより、駆動用アクチュエータ20R及び20Lの内部や、転舵機構2内のリンク機構内のボールジョイント等のガタや、低剛性領域を打ち消すことができる。
ナックル24L、ナックル24Rとリンクロッド29とに付与する予圧は、引っ張り方向の予圧であることが好ましい。リンク機構は、概ねロッド状の部材が連なって構成されており、圧縮方向の予圧を付与すると、製造時の芯ずれ等の影響で、各リンク部材に、座屈を発生させる力が作用する。このため、各リンク部材の強度限界以下であっても、曲げ方向の弾性たわみが発生し、ガタや低剛性領域を適切に打ち消せないことがある。
これに対して、引っ張り方向の予圧をかける場合には、各リンク部材に座屈が発生することがなくなる。したがって、各リンク部材に曲げ方向の弾性たわみが発生しづらいため、ガタや低剛性領域を適切に打ち消すことができる。すなわち、リンク機構の剛性を向上することができる。
引っ張り方向の予圧を付与する際には、駆動用アクチュエータ20R及び20Lのうち、転舵時に収縮するアクチュエータの発生推力を、伸長するアクチュエータの発生推力よりも大きくする。また、転舵輪8L及び8Rが中立位置にある場合には、駆動用アクチュエータ20R及び20Lの両方を収縮させる推力を同時に発生させる。
(実施形態の効果)
以下に、実施形態の効果を説明する。なお、下記効果(1)~(6)の説明における「アッパアーム40L」、「第1アーム揺動軸A1」、「第1アーム面P1」、「連結部251L」、「連結部251R」、「軸A3」を、それぞれ「ロアアーム41L」、「第2アーム揺動軸A2」、「第2アーム面P2」、「連結部252L」、「連結部252R」、「軸A5」と読み替えてもよい。
(1)転舵装置は、駆動力を発生させる動力源と、車体に揺動可能に連結されたアッパアーム40Lに連結されるナックル24Lと、ナックル24Lの第1ナックルアーム26Lに連結され、動力源が発生する駆動力で駆動されてナックル24Lを転舵軸まわりに回動させる可動部材221Lとを備える。
ナックル24Lは、車体にアッパアーム40Lが連結される揺動軸である第1アーム揺動軸A1に平行な軸A3と転舵軸A4との2軸まわりに回動可能にアッパアーム40Lに連結される。
可動部材221Lの一端は、第1アーム揺動軸A1に平行な揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるように、支持部材222L、223Lを介して車体に支持されるとともに、可動部材221Lの他端が第1ナックルアーム26Lに連結される。もしくは、可動部材221Lの一端が、第1ナックルアーム26Lに連結される支持部材222Lに支持されるとともに、可動部材221Lの他端が、揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるように車体に連結される。
動力源によって可動部材221Lが駆動される駆動方向dは、ナックル24Lが連結される連結部251Lと第1アーム揺動軸A1とを通る平面である第1アーム面P1に平行である。
これにより、サスペンションストロークによって第1ナックルアーム26Lの位置が変動しても、第1ナックルアーム26Lから可動部材221Lに加わる外力によって可動部材221Lが駆動方向dに移動する移動量を抑制できるので、可動部材221Lに入力される外力を低減できる。
(2)可動部材221Lを、第1アーム面P1内で駆動されるように配置してもよい。このとき、可動部材221Lが揺動する揺動軸A6を、第1アーム揺動軸A1上に配置してもよい。
これにより、サスペンションがストロークしても、可動部材221Lが第1ナックルアーム26Lに連結されたジョイント27Lが、アッパアーム40Lと同様に第1アーム揺動軸A1まわりに回動するため、可動部材221Lが駆動方向dに移動することを抑制できる。
(3)転舵装置は、動力源と、ナックル24L、24Rと、可動部材221L、221Rと、右側転舵輪8Rと左側転舵輪8Lとに各々備え、左側転舵輪8Lのナックル24Lと右側転舵輪8Rのナックル24Rとに各々設けられた第2ナックルアーム28L、28Rの間を互いに連結するリンクロッド29を備えてもよい。リンクロッド29は、センタロッド29Cと、第2ナックルアーム28Lに連結され他端がセンタロッド29Cに揺動可能に連結される左側ロッド29Lと、一端が第2ナックルアーム28Rに連結され他端がセンタロッド29Cに揺動可能に連結される右側ロッド29Rを備えてよい。
このように、リンクロッド29を屈曲可能に構成することにより、サスペンションのストローク時に、第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔の変化を阻害しにくくなり、トー角へ及ぼす影響が低減される。この結果、駆動用アクチュエータ20L、20Rの可動部材221L、221Rに加わる外力を軽減できる。
(4)左側ロッド29Lは、左側転舵輪8Lにおける第1アーム面P1と平行に配置され、右側ロッド29Rは、右側転舵輪8Rにおける第1アーム面P1と平行に配置されてもよい。
このとき、左側ロッド29L及び右側ロッド29Rの長さを、連結部251L、251Rと第1アーム揺動軸A1との距離の長さと等しくしてもよい。
これにより、サスペンションストローク時におけるアッパアーム40Lと左側ロッド29Lの動きや、右側のアッパアーム40Rと右側ロッド29Rの動きを、平行リンクの動きに近付けることができる。
これにより、左右のナックル24L、24Rの間の間隔の変化に合わせて、左側ロッド29L、右側ロッド29Rが連結される第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔を変化させることができる。このため、トー角への影響が低減される。
(5)転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lが、左側転舵輪8Lにおける第1アーム面P1内に配置され、右側ロッド29Rが、右側転舵輪8Rにおける第1アーム面P1内に配置されてもよい。
さらに、転舵輪8L、8Rが中立位置である場合に、左側ロッド29Lがセンタロッド29Cに連結される揺動軸が左側転舵輪8Lにおける第1アーム揺動軸A1上に配置され、右側ロッド29Rがセンタロッド29Cに連結される揺動軸が右側転舵輪8Rにおける第1アーム揺動軸A1上に配置されてもよい。
これによりサスペンションストローク時に、左側ロッド29Lが連結されたジョイント30Lは、アッパアーム40Lと同様に第1アーム揺動軸A1まわりに回動する。右側ロッド29Rが連結されたジョイント30Rも、右側のアッパアーム40Rと同様に回動する。
これにより、左右のアッパアームに連結された左右のナックル24L、24Rの間の間隔の変化に合わせて、左側ロッド29L、右側ロッド29Rがそれぞれ接続される第2ナックルアーム28L、28Rの間の間隔を変化させることができる。このため、トー角への影響が低減される。
(6)コントロールユニット3は、ナックル24L、ナックル24Rとリンクロッド29とに予圧を付与するように、駆動用アクチュエータ20R、20Lを制御してよい。
これにより、駆動用アクチュエータ20R及び20Lの内部や、転舵機構2内のリンク機構内のボールジョイント等のガタや、低剛性領域を打ち消すことができる。
(7)転舵装置は、駆動力を発生させる動力源と、サスペンションアームとして車体に揺動可能に連結されたアッパアーム40L及びロアアーム41Lに、それぞれ連結部251L及び連結部252Lで連結されるナックル24Lと、ナックル24Lの第1ナックルアーム26Lに連結され、動力源が発生する駆動力で駆動されてナックル24Lを転舵軸まわりに回動させる可動部材とを備える。
ナックル24Lは、アッパアーム40Lが車体に連結される揺動軸である第1アーム揺動軸A1に平行な軸A3と転舵軸A4との2軸まわりに回動可能にアッパアーム40Lに連結部251Lで連結され、ロアアーム41Lが車体に連結される揺動軸である第2アーム揺動軸A2に平行な軸A5と転舵軸A4との2軸まわりに回動可能にロアアーム41Lに連結部252Lで連結される。
可動部材221Lの一端が、第1アーム揺動軸A1又は第2アーム揺動軸A2のいずれか一方であるアーム揺動軸に平行な揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるように、支持部材222L、223Lを介して車体に支持されるとともに、可動部材221Lの他端が第1ナックルアーム26Lに連結される。もしくは、可動部材221Lの一端が、第1ナックルアーム26Lに連結される支持部材222Lに支持されるとともに、可動部材221Lの他端が、揺動軸A6まわりに可動部材221Lが揺動可能となるように車体に連結される。
可動部材221Lは、連結部251Lと第1アーム揺動軸A1とを通る第1アーム面P1と、連結部252Lと第2アーム揺動軸A2とを通る第2アーム面P2と、の間に配置される。動力源によって可動部材221Lが駆動される駆動方向dと水平面とのなす角度は、第1アーム面P1と水平面とのなす角度から第2アーム面P2と水平面とのなす角度までの角度範囲内に設定される。
これにより、可動部材221Lの駆動方向dと、アッパアーム40Lやロアアーム41Lとのなす角が直角に近くなることを回避できる。これにより、サスペンションストローク時に可動部材221Lが駆動方向dに大きく移動して可動部材221Lに入力される外力が大きくなるのを抑制できる。
(変形例)
(1)図8を参照する。上記の実施形態の駆動用アクチュエータ20Lの可動部材221Lを、他の可動部材60に置き換えて、駆動用アクチュエータ20Lの推力をリンクによって可動部材60に伝達して可動部材60を駆動してもよい。
図8の例では、駆動用アクチュエータ20Lの推力を可動部材60に伝達するリンクとして、L字クランク61と、ジョイント62、63が設けられている。
L字クランク61は、回動軸A8まわりに回動可能にシャシーに支持されている。また、可動部材60は、ジョイント62を介して可動部材揺動軸A6まわりに揺動できるようにL字クランク61の一端に連結されている。L字クランク61の他端は、ジョイント63を介して駆動用アクチュエータ20Lの可動部材221Lに連結されている。ジョイント62、63は、例えば、ボールジョイントであってよいが、これに限定されるものではなく、例えば、ピロボールや弾性ブッシュであってもよい。
以上の構成により、駆動用アクチュエータ20Lによって駆動される可動部材60の一端を、可動部材揺動軸A6まわりに可動部材60が揺動可能となるように、L字クランク61及びジョイント62を介してシャシーに支持し、可動部材60の他端を第1ナックルアーム26Lに連結する。
なお、図8に示すリンクは一例であって、様々な構造のリンクを採用できる。可動部材60の一端が、可動部材揺動軸A6まわりに可動部材60が揺動可能となるように、支持部材を介してシャシーに支持され、可動部材60の他端が直接的又は間接的に第1ナックルアーム26Lに連結されればよい。
本変形例において、駆動用アクチュエータ20Lが特許請求の範囲に記載の「動力源」の一例であり、L字クランク61及びジョイント62が特許請求の範囲に記載の「支持部材」の一例である。
(2)上記の実施形態及び変形例では、駆動用アクチュエータ20Lに連結される第1ナックルアーム26L、26Rを転舵軸A4より後方に配置し、リンクロッド29に連結される第2ナックルアーム28L、28Rを転舵軸A4より前方に配置した。
これに代えて、第1ナックルアーム26L、26Rを転舵軸A4より前方に配置し、第2ナックルアーム28L、28Rを転舵軸A4より後方に配置してもよい。
また、第1ナックルアーム26L、26R及び第2ナックルアーム28L、28Rを、転舵軸A4より前方に配置してもよく、第1ナックルアーム26L、26R及び第2ナックルアーム28L、28Rを、転舵軸A4より後方に配置してもよい。
この場合、第1ナックルアーム26Lと第2ナックルアーム28Lは一体であってよく、第1ナックルアーム26Rと第2ナックルアーム28Rは一体であってもよい。
(3)上記の実施形態及び変形例におけるロアアーム41Lは、ストラット式サスペンションのロアアームであってもよい。
1…操舵機構、2…転舵機構、3…コントロールユニット、8L、8R…転舵輪、10…ステアリングホイール、11…操舵軸、12…操舵角センサ、13…操舵トルクセンサ、14…反力モータ、15…減速機構、20L、20R…駆動用アクチュエータ、21L、21R…モータ、22L、22R…伸縮機構、23L、23R…角度センサ、24L、24R…ナックル、26L、26R…第1ナックルアーム、27L、27R、30L、30R、31L、31R、62、63…ジョイント、28L、28R…第2ナックルアーム、29…リンクロッド、29C…センタロッド、29L…左側ロッド、29R…右側ロッド、40L…アッパアーム、41L…ロアアーム、42、43…枢止部、60…可動部材、221L、221R、61…L字クランク、222L、222R…ハウジング、223L、223R…取付部、251L、251R、252L、252R…連結部

Claims (16)

  1. 駆動力を発生させる動力源と、
    車体に揺動可能に連結されたサスペンションアームに連結されるナックルと、
    前記ナックルの第1ナックルアームに連結され、前記動力源が発生する駆動力で駆動されて前記ナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材と、を備え、
    前記ナックルは、前記車体に前記サスペンションアームが連結される揺動軸であるアーム揺動軸に平行な軸と前記転舵軸との2軸まわりに回動可能に前記サスペンションアームに連結され、
    前記可動部材の一端が、前記アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに前記可動部材が揺動可能となるように、支持部材を介して前記車体に支持されるとともに、前記可動部材の他端が前記第1ナックルアームに連結されるか、又は前記可動部材の前記一端が、前記第1ナックルアームに連結される支持部材に支持されるとともに、前記可動部材の前記他端が、前記アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに前記可動部材が揺動可能となるように前記車体に連結され、
    前記動力源によって前記可動部材が駆動される駆動方向が、前記サスペンションアームに前記ナックルが連結される連結部と前記アーム揺動軸を通るアーム面に平行である、
    ことを特徴とする転舵装置。
  2. 前記可動部材は、前記動力源によって前記アーム面内で駆動されるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の転舵装置。
  3. 前記可動部材が揺動する揺動軸が、前記アーム揺動軸上に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の転舵装置。
  4. 前記動力源と前記可動部材とを含み、前記可動部材の移動によって伸縮する伸縮アクチュエータを備え、
    前記伸縮アクチュエータの一端が前記車体に揺動可能に連結され、前記伸縮アクチュエータの他端が前記第1ナックルアームに連結されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の転舵装置。
  5. 前記支持部材は、車体に支持されて、前記動力源である伸縮アクチュエータと前記可動部材とを連結するリンク部材であり、
    前記可動部材の前記一端が、前記リンク部材に揺動可能に連結されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の転舵装置。
  6. 前記動力源と、前記ナックルと、前記可動部材とを、右側転舵輪と左側転舵輪とに各々備え、
    前記左側転舵輪の前記ナックルと前記右側転舵輪の前記ナックルとに各々設けられた第2ナックルアームの間を互いに連結するリンクロッドを備え、
    前記リンクロッドは、センタロッドと、一端が前記左側転舵輪の前記第2ナックルアームに連結され他端が前記センタロッドに揺動可能に連結される左側ロッドと、一端が前記右側転舵輪の前記第2ナックルアームに連結され他端が前記センタロッドに揺動可能に連結される右側ロッドを備える、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の転舵装置。
  7. 前記左側ロッドは、前記左側転舵輪における前記アーム面と平行に配置され、前記右側ロッドは、前記右側転舵輪における前記アーム面と平行に配置されることを特徴とする請求項6に記載の転舵装置。
  8. 前記左側ロッド及び前記右側ロッドの長さが、前記連結部と前記アーム揺動軸との距離の長さと等しいことを特徴とする請求項6又は7に記載の転舵装置。
  9. 前記左側ロッドが、前記左側転舵輪における前記アーム面内に配置され、前記右側ロッドが、前記右側転舵輪における前記アーム面内に配置されることを特徴とする請求項6~8のいずれか一項に記載の転舵装置。
  10. 前記左側ロッドが前記センタロッドに連結される揺動軸が前記左側転舵輪における前記アーム揺動軸上に配置され、前記右側ロッドが前記センタロッドに連結される揺動軸が前記右側転舵輪における前記アーム揺動軸上に配置される、ことを特徴とする請求項9に記載の転舵装置。
  11. 前記ナックルと前記リンクロッドとに予圧を付与するように、前記左側転舵輪の前記動力源及び前記右側転舵輪の前記動力源を制御するコントローラを備えることを特徴とする請求項6~10のいずれか一項に記載の転舵装置。
  12. 前記サスペンションアームは、ダブルウィッシュボーン式サスペンションのアッパアーム又はロアアームであることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の転舵装置。
  13. 前記サスペンションアームは、ストラット式サスペンションのロアアームであることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の転舵装置。
  14. 駆動力を発生させる動力源と、
    サスペンションアームとして車体に揺動可能に連結されたアッパアーム及びロアアームに、それぞれ第1連結部及び第2連結部で連結されるナックルと、
    前記ナックルのナックルアームに連結され、前記動力源が発生する駆動力で駆動されて前記ナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材と、を備え、
    前記ナックルは、前記アッパアームが前記車体に連結される揺動軸である第1アーム揺動軸に平行な軸と前記転舵軸との2軸まわりに回動可能に前記アッパアームに前記第1連結部で連結され、
    前記ナックルは、前記ロアアームが前記車体に連結される揺動軸である第2アーム揺動軸に平行な軸と前記転舵軸との2軸まわりに回動可能に前記ロアアームに前記第2連結部で連結され、
    前記可動部材の一端が、前記第1アーム揺動軸又は前記第2アーム揺動軸のいずれか一方であるアーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに前記可動部材が揺動可能となるように、支持部材を介して前記車体に支持されるとともに、前記可動部材の他端が前記ナックルアームに連結されるか、又は前記可動部材の前記一端が、前記ナックルアームに連結される支持部材に支持されるとともに、前記可動部材の前記他端が、前記アーム揺動軸に平行な揺動軸まわりに前記可動部材が揺動可能となるように前記車体に連結され、
    前記可動部材は、前記第1連結部と前記第1アーム揺動軸とを通る第1アーム面と、前記第2連結部と前記第2アーム揺動軸とを通る第2アーム面と、の間に配置され、
    前記動力源によって前記可動部材が駆動される駆動方向と水平面とのなす角度は、前記第1アーム面と水平面とのなす角度から前記第2アーム面と水平面とのなす角度までの角度範囲内に設定される、
    ことを特徴とする転舵装置。
  15. 駆動力を発生させる動力源と、
    車体に揺動可能に連結されたサスペンションアームに連結されるナックルと、
    前記ナックルの第1ナックルアームに連結され、前記動力源が発生する駆動力で駆動されて前記ナックルを転舵軸まわりに回動させる可動部材と、
    を右側転舵輪と左側転舵輪とに各々備え、
    さらに、前記左側転舵輪の前記ナックルと前記右側転舵輪の前記ナックルとに各々設けられた第2ナックルアームの間を互いに連結するリンクロッドを備え、
    前記リンクロッドは、センタロッドと、一端が前記左側転舵輪の前記第2ナックルアームに連結され他端が前記センタロッドに揺動可能に連結される左側ロッドと、一端が前記右側転舵輪の前記第2ナックルアームに連結され他端が前記センタロッドに揺動可能に連結される右側ロッドを備える、
    ことを特徴とする転舵装置。
  16. 前記車体と、前記サスペンションアームとの間に弾性体を備え、
    前記車体の上下方向において、前記弾性体の伸縮に伴い、前記車体が前記サスペンションアームに対して、相対的に移動することを特徴とする請求項1~15に記載の転舵装置。
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