JP2006159962A - ステアリング装置 - Google Patents

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清司 星
Michito Hirahara
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Abstract

【課題】 アクチュエータ等の制御を要することなく、要求転舵特性を設定できるステアリング装置を提供する。
【解決手段】 運転者の操舵量に応じて車幅方向に直線運動するラック軸4と、このラック軸4の両端部と左右左右前輪8a,8bとの間に設けられ、ラック軸4の直線運動量に応じて左右左右前輪8a,8bを転舵させる左右タイロッド6a,6bと、を有するステアリング装置において、ラック軸4の直線運動量を第1直線運動量としたとき、この第1直線運動量を入力として回転運動量に変換し、さらに第2直線運動量に変換して左右タイロッド6a,6bへ出力する運動変換手段を設け、第1直線運動量に対する第2直線運動量の比である入出力比を、要求転舵特性に応じて設定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のステアリング装置の技術分野に属する。
従来のステアリング装置では、ラック軸と左右のナックルアームとの間に油圧シリンダをそれぞれ設け、運転者の操舵量に応じて左右のシリンダストローク量を制御することにより、アッカーマン特性とパラレル特性との切り替えを実現する操舵装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−219303号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、2つの油圧シリンダおよびそれらを制御するコントローラが必要であるため、構造の複雑化およびコストアップを招くとともに、フェール時の対策が問題となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、アクチュエータ等の制御を要することなく、要求転舵特性を設定できるステアリング装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
運転者の操舵量に応じて車幅方向に直線運動するラック軸と、このラック軸の両端部と左右操向輪との間に設けられ、ラック軸の直線運動量に応じて左右操向輪を転舵させる転舵リンク部材と、を有するステアリング装置において、
前記ラック軸の直線運動量を第1直線運動量としたとき、この第1直線運動量を入力として回転運動量に変換し、さらに第2直線運動量に変換して前記転舵リンク部材へ出力する運動変換手段を設け、
前記第1直線運動量に対する第2直線運動量の入出力比を、要求転舵特性に応じて設定したことを特徴とする。
本発明にあっては、運転者の操舵量に応じたラック軸の移動量は、第1直線運動量として運動変換手段に入力される。運動変換手段では、入力した第1直線運動量を回転運動量に変換した後、再び第2直線運動量に変換して転舵リンク部材へ出力する。このとき、第1直線運動量に対する第2直線運動量の入出力比は、要求転舵特性に応じた所望の特性となる。よって、アクチュエータ等の制御を要することなく、かつサスペンションリンクのレイアウトに依存することなく、運転者の操舵量に対する左右操向輪の転舵量を、車両に応じて要求される任意の転舵特性とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜6に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のステアリング装置を示す図である。
車両におけるステアリングホイール1の回転は、ステアリングコラムシャフト2を介してピニオン3に伝達される。ピニオン3には車幅方向に水平に配置されたラック軸4のラック4aが噛み合っている。これらピニオン3およびラック4aにより、ステアリングコラムシャフト2の回転運動をラック軸4の直線運動に変換するラックアンドピニオン式ステアリングギアが構成されている。
ラック軸4の左右方向の移動は、左右ラック相対変位部5a,5b、左右タイロッド(転舵リンク部材)6a,6bおよび左右ナックルアーム7a,7bを介して左右前輪(操向輪)8a,8bを車両前後方向に対し左または右に転舵させる。左右ラック相対変位部5a,5bと左右タイロッド6a,6bの間は、ユニバーサルジョイント9a,9bにより連結され、同様に、左右タイロッド6a,6bと左右ナックルアーム7a,7bとの間も、ユニバーサルジョイント10a,10bにより連結されている。
ラック軸4は、左右前輪8a,8bが転舵したときの中心軸となるキングピン中心線(ステアリングアクシス)11a,11bよりも車両後方側にレイアウトされたラックハウジング12に支持され、このラックハウジング12は、図示しないインシュレータを介して車体にマウントされている。なお、図示は省略したが、ラックハウジング12には、パワーステアリング油圧が充填されたパワーシリンダと、パワーステアリング油圧により作動しラック軸4を左右移動させるピストンとを備えた油圧パワーステアリング機構が設けられている。
左右ラック相対変位部5a,5bは、ラック軸4の両端部と左右タイロッド6a,6bとの間に設けられている。この左右ラック相対変位部5a,5bとラックハウジング12は、左右回転運動変換用ねじ部13,14により、それぞれ連結されている。また、左右ラック相対変位部5a,5bとラック軸4は、左右直線運動変換用ねじ部15,16により、それぞれ連結されている。
次に、左右回転運動変換用ねじ部13,14と左右直線運動変換用ねじ部15,16の細部について説明する。なお、左回転運動変換用ねじ部13と右回転運動変換用ねじ部14、および左直線運動変換用ねじ部15と右直線運動変換用ねじ部16は、車両前後方向を通る軸線に対し対称形状であるため、左回転運動変換用ねじ部13と左直線運動変換用ねじ部15のみ説明し、右回転運動変換用ねじ部14と右直線運動変換用ねじ部16の説明は省略する。
図2は、左ラック相対変位部5aの拡大図であり、図2に示すように、左ラック相対変位部5aには、ボールねじ13aが形成されている。このボールねじ13aは、図2において、ラック軸4に近い位置ほどピッチが大きくなるように設定されている。
すなわち、図3(a)に示すように、ラック軸4が中立位置から右に移動するほど小さく、左に移動するほど大きくなるよう、かつ、その変化率が一定となるように、不等ピッチ特性が設定されている。なお、図3(b)に、右ラック相対変位部5bのボールねじ14aにおける不等ピッチ特性を示す。
一方、ラックハウジング12には、例えば鋼球等のボール13cを介してボールねじ13aと噛み合うボールナット13bが設けられている。ボール13cは、ボールナット13bにより自転のみ可能な状態でボールねじ13aとボールナット13bとの間に配置されている。これらボールねじ13a、ボールナット13bおよびボール13cにより、左ラック相対変位部5aをラックハウジング12に対し不等ピッチ特性のねじ対偶で連結するボールねじ機構を用いた左回転運動変換用ねじ部13が構成されている。
ラック軸4の端部には、雌ねじ部15aが設けられ、左ラック相対変位部5aのラック軸4側端部には、雌ねじ部15aと噛み合う雄ねじ部15bが形成されている。これら雌ねじ部15aと雄ねじ部15bにより、左ラック相対変位部5aをラック軸4に対し等ピッチ特性のねじ対偶で連結する左直線運動変換用ねじ部15が構成されている。
実施例1では、左右ラック相対変位部5a,5b、左右回転運動変換用ねじ部13,14および左右直線運動変換用ねじ部15,16により、ラック軸4の移動量(第1直線運動量)に対する左右ラック相対変位部5a,5bの移動量(第2直線運動量)の比である入出力比(第2運動量/第1運動量)を、要求転舵特性に応じて可変する運動変換手段が構成されている。そして、実施例1では、要求転舵特性に応じた入出力比を、ボールねじ13aのピッチを図3に示した不等ピッチ特性とすることで実現している。
次に、作用を説明する。
[運動変換作用]
運転者がステアリングホイール1を操作したとき、その操舵量は、ステアリングコラムシャフト2からラック軸4へと伝達され、ラック軸4は、操舵方向に応じて左右一方へ移動し、このときの移動量は、運転者の操舵量に応じた量となる。
ここで、ラック軸4の横移動に応じて、左右ラック相対変位部5a,5bも横移動するが、左右ラック相対変位部5a,5bは、ボールねじ機構を用いた左右回転運動変換用ねじ部13,14により、ラックハウジング12に対しねじ対偶で連結されているため、ラック軸4の移動量に応じて回転運動を行う。このときの回転量は、そのときのボールねじ13a,14aのピッチ、すなわち、ボールねじ13a,14aとボール13c,14cとの位置関係により変化し、ラック軸4の移動量に対してピッチが小さいほど回転量が多く、ピッチが大きいほど回転量が少なくなる。
左右ラック相対変位部5a,5bの回転運動により、左右直線運動変換用ねじ部15,16において、雌ねじ部15a,16aと雄ねじ部15b,16bとが相対回転するため、この相対回転量に応じてラック軸4に対し左右ラック相対変位部5a,5bがラック軸4の軸方向に相対変位する。なお、雌ねじ部15b,16bは等ピッチに設定されているため、このときの相対変位量は、左右ラック相対変位部5a,5bの回転量に比例した値となる。
すなわち、ラック軸4の直線移動量(第1直線運動量)が左右回転運動変換用ねじ部13,14により回転運動量に変換され、さらに左右直線運動変換用ねじ部15,16により再び直線運動量(第2直線運動量)に変換される。このとき、左右回転運動変換用ねじ部13,14のボールねじ機構を所望の不等ピッチ特性とすることにより、第1直線運動量に対する第2直線運動量の比である入出力比を、要求転舵特性に応じて任意に設定することができる。
そして、実施例1では、ボールねじ13a,13bを、図3に示したような不等ピッチ特性に設定した。すなわち、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸4が移動するときのピッチを、操舵量が大きくなるほど小さくなるように、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸4が移動するときのピッチを、操舵量が大きくなるほど大きくなるように設定した。
図4は、実施例1の車両旋回時における内輪舵角と外輪舵角との関係を示す図であり、実施例1では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、外輪舵角に対して内輪舵角が大きくなる、いわゆるアッカーマン特性を実現している。
[従来技術の課題]
上述したように、ラック軸と左右のナックルアームとの間に油圧シリンダをそれぞれ設け、これら油圧シリンダのストローク量を要求転舵特性に応じて制御することにより、所望の転舵特性を実現する操舵装置(特開平6−219303号公報)では、複雑な制御が必要であり、フェール時の対策が問題となる。
一方、機械的構造のみで要求転舵特性を実現するステアリング装置としては、特開昭55−79758号公報に記載の技術が知られている。この従来技術は、両操向輪を連結するステアリングリンケージが左右操向輪の両車軸を結ぶ軸線よりも後方に配置されていて、アッカーマン特性が得られるようなリンク構造およびレイアウトの設定がなされている。
ところが、上記従来技術のようにリンク機構を用いてアッカーマン特性を実現しようとする場合、アッカーマン特性を得るためにステアリングリンケージの位置が規制されてしまうため(図5(a))、レイアウト自由度が低くなり、他の車体部品との干渉等が問題となる。すなわち、アッカーマン特性の実現とステアリングリンケージのレイアウト自由度の拡大とが両立できないという問題があった。
これに対し、実施例1のステアリング装置では、図5(b)に示すように、左右回転運動変換用ねじ部13,14を用いてラック軸4の直線運動量を回転運動に変換する過程において、直線運動量に対する回転運動量を、左右回転運動変換用ねじ部13,14のボールねじ13a,14aを不等ピッチ特性(図3参照)を用いて変化させることで、アクチュエータ等の制御を用いることなく、かつステアリングリンケージのレイアウトに規制されることなく、外輪(右前輪)8bの舵角に対して内輪(左前輪)8aの舵角が大きくなる、いわゆるアッカーマン特性を実現している(図5(b))。
また、実施例1では、ラック軸4の直線運動量を左右ラック相対変位部5a,5bの回転運動量に変換し、さらに直線運動量に変換する運動変換手段として、左右回転運動変換用ねじ部13,14と左右直線運動変換用ねじ部15,16という2つのねじ機構を用いているため、これらをラック軸4の延長線上に配置することができる。よって、リンク機構を用いた従来技術と比較して、車両前後方向のレイアウト自由度が高く、他の車体部品との干渉を避けることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のステアリング装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 運転者の操舵量に応じて車幅方向に直線運動するラック軸4と、このラック軸4の両端部と左右左右前輪8a,8bとの間に設けられ、ラック軸4の直線運動量に応じて左右左右前輪8a,8bを転舵させる左右タイロッド6a,6bと、を有するステアリング装置において、ラック軸4の直線運動量を第1直線運動量としたとき、この第1直線運動量を入力として回転運動量に変換し、さらに第2直線運動量に変換して左右タイロッド6a,6bへ出力する運動変換手段を設け、第1直線運動量に対する第2直線運動量の比である入出力比を、要求転舵特性に応じて設定したため、アクチュエータ等の制御を要することなく、かつサスペンションリンクのレイアウトに依存することなく、運転者の操舵量に対する左右左右前輪8a,8bの転舵量を車両に応じて要求される任意の転舵特性とすることができる。
(2) 運動変換手段は、ラック軸4の先端部と左右タイロッド6a,6bとの間に設けられたラック相対変位部5a,5bと、このラック相対変位部5a,5bを車体側に対し不等ピッチ特性のねじ対偶で連結する回転運動変換用ねじ部13,14と、ラック相対変位部5a,5bをラック軸4に対し等ピッチ特性のねじ対偶で連結する直線運動変換用ねじ部15,16と、を備えるため、回転運動変換用ねじ部13,14のピッチを所望の不等ピッチとするだけで、要求転舵特性が得られる。また、運動変換手段を2つのねじ機構を組み合わせた構造とすることにより、ラック軸4の延長線上に配置できるため、レイアウトをアッカーマン特性に規制される従来技術に比して、車両前後方向の寸法を小さくできる。
(3) 回転運動変換用ねじ部13,14は、所望の不等ピッチ特性が設定されたボールねじ13a,14aと、このボールねじ13a,14aとボール13c,14cを介して噛み合うボールナット13b,14bとを備えたボールねじ機構であるため、ラック軸4の直線運動量を左右ラック相対変位部5a,5bにスムーズに伝達することができるとともに、左右前輪8a,8b側からの路面反力をラック軸4にスムーズに伝達することができる。
(4) ボールねじ13a,14aをラック相対変位部5a,5bに形成し、ボールナット13b,14bを、ラック軸4を車体に支持するラックハウジング12に固定したため、ラック相対変位部5a,5bの不等ピッチ特性を変更するだけで、車両特性や用途に応じた所望の転舵特性が得られる。すなわち、既存のパワーステアリング機構の構造はそのままで、ラック相対変位部5a,5bのみを交換することにより、車両特性や用途に応じた任意の転舵特性を設定できるため、車種間の部品を共用化でき、コスト面で非常に有利である。
(5) 運動変換手段は、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸4が移動するときの入出力比(第2運動量/第1運動量)を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸4が移動するときの入出力比(第2運動量/第1運動量)よりも大きくするため、サスペンションリンクのレイアウトに依存することなく、アッカーマン特性を実現できる。
(6) 運動変換手段は、ラック軸4の移動量に対する入出力比変化率が一定となるように入出力比を変化させるため、アッカーマン率を理想値(100%)に設定でき、タイヤスリップ角をゼロとすることができる。
実施例2のステアリング装置は、運動変換手段において、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比よりも小さくした例である。
なお、実施例2の構成は、実施例1の構成と同じであるため、同一の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図6(a)は、実施例2のボールねじ13aの不等ピッチ特性を示す図であり、実施例2では、ラック軸4が中立位置から右に移動するほど大きく、左に移動するほど小さくなるように、かつ、その変化が一定に変化するように、不等ピッチ特性が設定されている。なお、図6(b)に示すボールねじ14aの不等ピッチ特性は、図6(a)の特性と対称形状に設定されているため、説明を省略する。
次に、作用を説明する。
図7は、実施例2の車両旋回時における内輪舵角と外輪舵角との関係を示す図であり、実施例2では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、内輪舵角に対して外輪舵角が大きくなるような特性を実現している。
次に、効果を説明する。
実施例2のステアリング装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(4),(6)に加え、以下の効果が得られる。
(7) 運動変換手段は、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸4が移動するときの入出力比を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸4が移動するときの入出力比よりも小さくするため、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、外輪舵角に対して内輪舵角が小さくなるような特性を実現できる。
実施例3のステアリング装置は、運動変換手段において、ラック軸の中立位置からのラック軸の移動量が大きいほど、入出力比を小さくし、かつラック位置に対する入出力比変化率を変化するように設定した例である。
図8は、実施例3のボールねじ13a,14aの不等ピッチ特性を示す図であり、実施例3の不等ピッチ特性は、ラック軸4が中立位置のとき最小となり、中立位置からの移動量が大きくなるほど大きくなるように、かつ、その変化率が変化するように設定されている。また、中立位置からの移動量に対するピッチ変化は、左右で同一に設定されている。
次に、作用を説明する。
実施例3では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、入出力比が小さくなるため、操舵量に応じて、転舵量に対する操舵量の比であるオーバーオール・ステアリングギア比(オーバーオールギア比)が大きくなるような転舵特性が得られる。この転舵特性は、操舵中立位置付近でクイックな操舵応答が要求されるスポーツタイプの車両に好適である。
次に、効果を説明する。
実施例3のステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果が得られる。
(8) 運転変換手段は、ラック軸4の中立位置からラック軸4の移動量が大きいほど、入出力比を小さくするため、アクチュエータの制御等を用いることなく、操舵量に応じてオーバーオールギア比が大きくなる転舵特性を実現できる。
(9) 運動変換手段は、ラック軸4の移動量に対する入出力比が変化するように入出力比を変換させるため、操舵量に対する転舵量変化をよりクイックな特性に設定できる。
実施例4のステアリング装置は、運動変換手段において、ラック軸の中立位置からのラック軸の移動量が大きいほど、入出力比を大きくし、かつラック位置に対する入出力比変化率を変化するように設定した例である。
図9は、実施例4のボールねじ13a,14aの不等ピッチ特性を示す図であり、実施例3の不等ピッチ特性は、ラック軸4が中立位置のとき最大となり、中立位置からの移動量が大きくなるほど小さくなるように、かつ、その変化が変化するように設定されている。また、中立位置からの移動量に対するピッチ変化は、左右で同一に設定されている。
次に、作用を説明する。
実施例3では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、入出力比が大きくなるため、操舵量に応じて、転舵量に対する操舵量の比であるオーバーオール・ステアリングギア比(オーバーオールギア比)が小さくなるような転舵特性が得られる。この転舵特性とすることで、据え切りや車庫入れ等、大舵角時の操舵応答性をクイックとすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例4のステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(4)、実施例3の効果(8)に加え、以下の効果が得られる。
(10) 運転変換手段は、ラック軸4の中立位置からラック軸4の移動量が大きいほど、入出力比を大きくするため、アクチュエータの制御等を用いることなく、操舵量に応じてオーバーオールギア比が小さくなる転舵特性を実現できる。
実施例5のステアリング装置は、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比よりも大きくした点で実施例4と異なる。
図10は、実施例5のボールねじ13a,14aの不等ピッチ特性を示す図であり、実施例5の不等ピッチ特性は、ラック軸4が中立位置のとき最大となり、中立位置からの移動量が大きくなるほど小さくなるように、かつ、その変化率が変化するように設定されている。また、ラック軸4が中立位置から左に移動したときよりも、右に移動したときの方が、ピッチ変化がより大きくなるように設定されている。
次に、作用を説明する。
実施例5では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、入出力比が大きくなるため、操舵量に応じて、転舵量に対する操舵量の比であるオーバーオールギア比が小さくなるような転舵特性が得られる。また、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、外輪舵角に対して内輪舵角が大きくなるようなアッカーマン特性が実現できる。さらに、ラック軸4の移動量に対する入出力比の変化率を変化するようにしたため、操舵量に対する転舵量変化がクイックな特性となる。
次に、効果を説明する。
実施例5のステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(5)、実施例3の効果(8),(9)、実施例4の効果(10)と同様の効果が得られる。
実施例1〜5では、キングピン中心線よりもナックルアームが車両後方に位置するステアリング装置について説明したが、実施例6では、キングピン中心線よりもナックルアームが車両前方に位置するステアリング装置において、実施例5の不等ピッチ特性と同一の不等ピッチ特性を実現する場合の例である。
図11は、実施例6のステアリング装置を示す図であり、実施例6のステアリング装置は、左右前輪8a,8bが転舵したときの中心軸となるナックルアーム7a,7bがキングピン中心線11a,11bよりも車両前方に位置している。
図12は、実施例6のボールねじ13a,14aの不等ピッチ特性を示す図であり、実施例5の不等ピッチ特性は、ラック軸4が中立位置のとき最大となり、中立位置からの移動量が大きくなるほど小さくなるように、かつ、その変化率が変化するように設定されている。また、ラック軸4が中立位置から右に移動したときよりも、左に移動したときの方が、ピッチ変化がより大きくなるように設定されている。すなわち、実施例6の不等ピッチ特性は、図10に示した実施例5の特性と左右反対に設定されている。
次に、作用を説明する。
実施例6では、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、入出力比が大きくなるため、操舵量に応じて、転舵量に対する操舵量の比であるオーバーオールギア比が小さくなるような転舵特性が得られる。また、ステアリングホイール1の操舵量が大きくなるほど、外輪舵角に対して内輪舵角が大きくなるようなアッカーマン特性が実現できる。さらに、ラック軸4の移動量に対する入出力比の変化率が変化するようにしたため、操舵量に対する転舵量変化がクイックな特性となる。
次に、効果を説明する。
実施例6のステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(5)、実施例3の効果(8),(9)、実施例4の効果(10)と同様の効果が得られる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜6に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例1〜6に限定されるものではなく、例えば、運動変換手段は、実施例1〜6の構成に限られず、ラック軸の第1直線運動量を回転運動量に変換し、さらに第2回転運動量に変換してタイロッド(転舵リンク部材)へ出力するものであれば、任意の構成が適用できる。
また、回転運動変換用ねじ部および直線運動変換用ねじ部の構造は任意であり、例えば、回転運動変換用ねじ部の構造を、ボールねじ機構に代えてリードスクリュー機構としてもよい。また、直線運動変換用ねじ部をボールねじ機構としてもよい。
実施例1〜6では、運動変換手段において、回転運動変換用ねじ部で第1直線運動量を回転運動量に変換する際に、第1直線運動量に対する第2直線運動量の比である入出力比を要求転舵特性に応じて変化させる例を示したが、直線運動変換用ねじ部で回転運動量を第2直線運動量に変換する際に入出力比を変化させる構成としてもよい。
実施例1〜6では、直線運動変換用ねじ部において、雄ねじ部を左右ラック相対変位部に設け、雌ねじ部をラック時の両端部に設けた例を示したが、雄ねじ部をラック軸の両端部に設け、雌ねじ部を左右ラック相対変位部に設けてもよい。
本発明のステアリング装置は、ステアリングホイールとラック軸とが機械的に切り離され、ステアリングホイールの操舵量や車速に応じてラック軸を直線移動させる電動モータを備えたステア・バイ・ワイヤシステムにも適用できる。また、本発明のステアリング装置は、車速等に応じてステアリングギア比を可変するギア比可変システムと組み合わせることで、転舵特性の自由度をより拡大させることができる。
実施例1のステアリング装置を示す図である。 左ラック相対変位部5aの拡大図である。 実施例1のボールねじの不等ピッチ特性図である。 実施例1の車両旋回時における内輪舵角と外輪舵角との関係を示す図である。 実施例1の作用を示す図である。 実施例2のボールねじの不等ピッチ特性図である。 実施例2の車両旋回時における内輪舵角と外輪舵角との関係を示す図である。 実施例3のボールねじの不等ピッチ特性図である。 実施例4のボールねじの不等ピッチ特性図である。 実施例5のボールねじの不等ピッチ特性図である。 実施例6のステアリング装置を示す図である。 実施例6のボールねじの不等ピッチ特性図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングコラムシャフト
3 ピニオン
4 ラック軸
4a ラック
5a,5b 左右ラック相対変位部
6a,6b 左右タイロッド
7a,7b ナックルアーム
7a,7b 左右ナックルアーム
8a,8b 左右前輪
9a,9b ユニバーサルジョイント
10a,10b ユニバーサルジョイント
11a,11b キングピン中心線
12 ラックハウジング
13,14 左右回転運動変換用ねじ部
13a,14a ボールねじ
13b,14b ボールナット
13c,14c ボール
15,16 左右直線運動変換用ねじ部
15a,16a 雌ねじ部
15b,16b 雄ねじ部

Claims (10)

  1. 運転者の操舵量に応じて車幅方向に直線運動するラック軸と、このラック軸の両端部と左右操向輪との間に設けられ、ラック軸の直線運動量に応じて左右操向輪を転舵させる転舵リンク部材と、を有するステアリング装置において、
    前記ラック軸の直線運動量を第1直線運動量としたとき、この第1直線運動量を入力として回転運動量に変換し、さらに第2直線運動量に変換して前記転舵リンク部材へ出力する運動変換手段を設け、
    前記第1直線運動量に対する第2直線運動量の比である入出力比を、要求転舵特性に応じて設定したことを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、
    前記ラック軸の先端部と前記転舵リンク部材との間に設けられたラック相対変位部と、
    このラック相対変位部を車体側に対し不等ピッチ特性のねじ対偶で連結する回転運動変換用ねじ部と、
    前記ラック相対変位部を前記ラック軸に対し等ピッチ特性のねじ対偶で連結する直線運動変換用ねじ部と、
    を備えることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記回転運動変換用ねじ部は、所望の不等ピッチ特性が設定されたボールねじと、このボールねじとボールを介して噛み合うボールナットとを備えたボールねじ機構であることを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載のステアリング装置において、
    前記ボールねじを前記ラック相対変位部に形成し、
    前記ボールナットを、前記ラック軸を車体に支持するラックハウジングに固定したことを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸が移動するときの前記入出力比を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比よりも大きくすることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、対応する操向輪が旋回内輪側となる方向にラック軸が移動するときの前記入出力比を、操向輪が旋回外輪側となる方向にラック軸が移動するときの入出力比よりも小さくすることを特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、前記ラック軸の中立位置からのラック軸の移動量が大きいほど、前記入出力比を大きくすることを特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、前記ラック軸の中立位置からのラック軸の移動量が大きいほど、前記入出力比を小さくすることを特徴とするステアリング装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、ラック軸の移動量に対する入出力比変化率が一定となるように前記入出力比を変化させることを特徴とするステアリング装置。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項の記載のステアリング装置において、
    前記運動変換手段は、ラック軸の移動量に対する入出力比変化率が変化するように前記入出力比を変化させることを特徴とするステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2871114A1 (de) * 2013-11-08 2015-05-13 BPW-Hungária Kft. Lenkachse
JP2017136903A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 株式会社ジェイテクト ステアリング装置用のラックシャフト及びその製造方法

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