JPH05229140A

JPH05229140A - インクジェット式印写装置及びカラーインク

Info

Publication number: JPH05229140A
Application number: JP7024492A
Authority: JP
Inventors: Akira Takahashi; 章高橋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-02-19
Filing date: 1992-02-19
Publication date: 1993-09-07

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、インクジェット式印写装置によっ
て、粘度の高い塗料インクや、比重の大きい固形の無機
顔料を含んだインクを使って陶磁器、プラスチックス、
或は金属等へ直接文字や図形を印写することを可能にす
ることを目的とする。【構成】本発明によれば、インクジェット式印写装置
において、インク供給室内にインク攪拌装置を設け、イ
ンク供給室内のインクを攪拌しながらノズルヘッドに供
給するようにしたインクジェット式印写装置。更に望ま
しくは、前記インク攪拌装置とノズルヘッドとを接続す
る管路のインク攪拌装置近傍にノズルヘッド洗浄装置を
接続したインクジェット式印写装置。としたことによ
り、無機顔料等を含んだインクを使って陶磁器或は金属
等へ直接文字や図形を印写することが可能なインクジェ
ット式印写装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ステム式、パルスジ
ェット式、バブルジェット式等のインクジェット式印写
装置及びそのインクジェット式印写装置で使用するため
に好適なカラーインクに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般的なインクジェット式印写装置は、
例えば、圧電振動板の微小振動によってインクを噴射す
るオンデマンドノズルヘッド等で約１０〜１００μｍの
微小なインク滴を印写媒体に噴付け、その微小なインク
滴の集合によって所望の文字や図形等を印写するもので
あり、種々の方式の印写装置が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
式印写装置では、極細管を通してインク供給室内のイン
クをノズルヘッドに導き噴射するため、使用できるイン
クは目詰まりすることの無い粒径や比重の小さい染料や
有機顔料を粘度の低い蒸留水等の液体に溶かした有機系
の低粘度インクに限られ、粘度の高い塗料インクや、比
重の大きい固形の無機顔料を含んだインク等は目詰まり
やインク供給室内で沈殿するために使用することができ
なかった。

【０００４】このため、陶磁器、プラスチックス、或は
金属等へ直接文字や図形を印写することが出来なかっ
た。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明によれば、イン
クジェット式印写装置において、インク供給室内にイン
ク攪拌装置を設け、インク供給室内のインクを攪拌しな
がらノズルヘッドに供給するようにしたインクジェット
式印写装置。更に望ましくは、前記インク攪拌装置とノ
ズルヘッドとを接続する管路のインク攪拌装置近傍にノ
ズルヘッド洗浄装置を接続したインクジェット式印写装
置並びに水に、酸化鉛、酸化アルミニューム、酸化けい
素、三酸化ホウ素、酸化コバルト、酸化カドミューム等
の真比重が３．５以下の無機顔料を粒径０．５μｍ以下
に加工して、エチレングリコール等の溶剤を添加して溶
かしたインク粘度が３ｃｐｓ以下のインクが得られる。

【０００６】

【実施例】以下、この発明を図面に示した実施例により
説明する。図１乃至図５は本発明のインクジェット式印
写装置の一実施例を示すもので、図１は正断面図、図２
は平面図、図３は図１の III〜線に沿う側面図、図４は
図１のIV〜線に沿う側面図、図５は図１の V〜線に沿う
側面図である。

【０００７】図において、１はインク供給室で、使用す
るインクの種類（色数）に応じて区画されている。（本
実施例では１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄの４区画に仕切られ
ている。）２はインクヘッドで、上部に例えば、圧電振
動板の微小振動によってインクを噴射するオンデマンド
型等の公知のインク噴射ノズル３が設けられている。

【０００８】そして、前記インク供給室１とノズルヘッ
ド２に設けたインク噴射ノズル３とは開閉バルブ４を介
して０．１mm程度の極細管５によって接続されている。
また、前記開閉バルブ４はバルブ室６に挿通したロッド
７に接続されており、該ロッド７を介してバネ８によっ
て常時開放側に付勢されており、印写を中断する時にの
み図示しないバルブ閉じ手段によつて前記バネ８を圧縮
して開閉バルブ４を閉じてインク供給室１とノズルヘッ
ド２に設けたインク噴射ノズル３との連通を遮断するよ
うになっている。

【０００９】９は前記バルブ室６を閉塞するグランドパ
ッキンである。なお、インク供給室１の液面はインク噴
射ノズル３よりも高い位置にあるようになっており、サ
イホンの原理でインク供給室１内のインクがインク噴射
ノズル３に供給されるようになっている。

【００１０】以上の構成は従来公知のインクジェット式
印写装置と同様であるが、本発明では以下の構成が付加
されている。まず、前記インク供給室１内には夫々イン
ク攪拌装置Ａが設けられている。このインク攪拌装置Ａ
は、インク供給室１に軸支された回転軸１１に装着した
攪拌翼１２を、駆動モータ１３によって摩擦車１４、歯
車１５等の公知の動力伝達機構を介して駆動するように
なつている。

【００１１】前記攪拌翼は図５に示した２枚に限らず攪
拌条件に合わせて任意の枚数を選択できる。また、駆動
モータ１３一定の回転数で連続的に回転してもよいが、
攪拌状態によって変速或は間欠駆動するようにしてもよ
い。

【００１２】また、本発明のインクジェット式印写装置
には、ノズルヘッド洗浄装置Ｂが設けられている。この
ノズルヘッド洗浄装置Ｂは蒸留水やシンナー等の洗浄液
を充填した洗浄液タンク１６を、前記インク供給室１と
インク噴射ノズル３とを接続する極細管５にチェック弁
１７を介して管路１８によって開閉バルブ４の後段で接
続している。

【００１３】そして、前記洗浄タンク１６には、前記開
閉バルブ４を閉じた時に接続されるように、前記バネ８
の圧縮に連動して図示しない接続手段によって圧縮空気
配管１９が接続されるようになっている。

【００１４】図６及び図７は本発明の他の実施例を示す
ものである。この実施例のものも基本的には前記図１乃
至図５に示した実施例と同一であるが、インク攪拌装置
Ａの構成が相違するので、同一構成部分には同一の符号
を付し詳細な説明は割愛し、相違点についてのみ説明す
る。

【００１５】２１は鋼球等の磁性体ボールで、インク供
給室１内には夫々転動可能に装入されている。また、イ
ンク供給室１の底部外面移動磁界を作るための移動可能
な１個の磁石若しくは励磁切り替え可能な複数の磁石２
２が設けられている。従って、磁性体ボール２１は磁界
の移動に連れてインク供給室１内を転動し、インク供給
室内のインクを攪拌する。

【００１６】次に、本発明のインクジェット式印写装置
の作用について説明する。印写を行う場合、まず、開閉
バルブ４を開く、この時、洗浄タンク１６に接続された
圧縮空気配管１９は連動して切り離される。このため、
インク室内のインクの水頭圧によってインクが極細管５
を介してインク噴射ノズル３に導かれる。そして、イン
クがインク噴射ノズル３に到達すると周知の方法でノズ
ルヘッド２を作動して印写を行う。

【００１７】印写作業中、インクに比重の大きい顔料が
含まれているとその顔料が沈殿したりインクの粘度が不
均一になり、これが極細管５を介してインク噴射ノズル
３に導かれると、極細管５やインク噴射ノズル３に目詰
まりを生じる原因となるので、インク攪拌装置Ａを作動
してインクを均一に攪拌する。

【００１８】一方、印写作業が終了若しくは印写作業を
中断する場合、前記とは逆に開閉バルブ４を閉じる。こ
の開閉バルブ４の閉じ動作に連動して洗浄タンク１６に
圧縮空気配管１９が接続され、該配管１９を介して洗浄
タンク１６に供給される圧縮空気（１．５〜５．０kg／
ｃm²）によって洗浄液タンク１６内の洗浄液を加圧して
チェック弁１７を介して管路１８によって極細管５に供
給する。

【００１９】従って、印写作業が終了後若しくは印写作
業を中断中は、極細管５及びインク噴射ノズル３は洗浄
液で洗浄された状態に保持されるので、インクが極細管
５やインク噴射ノズル３内で凝結して目詰まりを生じる
事はない。

【００２０】また、本発明のインクジェット式印写装置
に於いても、無機顔料を含んだインクを使用する場合、
顔料の粒径は０．５μｍ以下、インク粘度は３ｃｐｓ以
下である必要があり、このような市販のインクは無いの
で、無機顔料インクは次のようにして製造する。

【００２１】まず、無機顔料としては、酸化鉛、酸化ア
ルミニューム、酸化けい素、三酸化ホウ素、酸化コバル
ト、酸化カドミューム等の真比重が３．５以下のものを
色に応じて選択する。

【００２２】即ち、例えば、黄色の配合には、酸化鉛
３０％、酸化バリウム２％、酸化マグネシューム４
％、酸化亜鉛５％、酸化アルミニューム９％、酸化
けい素３０％、三酸化ホウ素９％、酸化ジルコニュ
ーム４％、酸化アンチモン５％、酸化カドミューム
２％の混合物とする。また、赤色の配合には、酸化鉛
３０％、酸化亜鉛２％、酸化アルミニューム３％、
酸化けい素４０％、三酸化ホウ素７％、酸化カドミ
ューム１５％、二酸化セレン２％、ニ酸化硫黄１
％の混合物とする。更に、青色の配合には、酸化鉛３
０％、酸化亜鉛４％、酸化アルミニューム１７％、
酸化けい素３０％、三酸化ホウ素５％、酸化ジルコ
ニューム４％、酸化コバルト８％、酸化カドミューム
２％の混合物とする。更にまた、黒色の配合には、酸
化鉛３０％、酸化バリウム３％、酸化マグネシュー
ム２％、酸化亜鉛３％、酸化アルミニューム４
％、酸化けい素２６％、三酸化ホウ素５％、酸化ジル
コニューム３％、酸化第一スズ２％、酸化クロム
３％、酸化コバルト５％、酸化カドミューム３％、
酸化マンガン５％、酸化鉄６％の混合物とする。

【００２３】そして、前記したような色に応じて配合し
た無機顔料を重量％で２０％、スチレンアクリル酸共重
合物のアンモニューム塩１０％、グリセリン２０
％、防腐剤０．３％及び純水４９．３％を混合して
サンドグラインダーで２４時間分散処理した後、遠心分
離機によって粗大粒子を除去して顔料粒径が０．５μｍ
以下の着色水性組成物を得る。

【００２４】この着色水性組成物に、更に、重量％で１
０％のエチレングリコールと、４０％の純水を攪拌しな
がら添加してインク粘度３ｃｐｓ以下の無機顔料含有の
インクを得る。なお、この無機顔料含有のインクに添加
材として加えたスチレンアクリル酸共重合物のアンモニ
ューム塩、グリセリン、防腐剤及びエチレングリコール
等は必ず添加する必要はなく、用途に応じて選択的に添
加すれば良い。

【００２５】また、無機顔料配合は色に応じて種々の選
択が可能であると共に、無機顔料の量は、重量％で２５
％程度までは増やしても良いが、それ以上になると本発
明のインクジェット式印写装置のインクとしての使用は
困難になる。

【００２６】

【発明の効果】この発明によれば、従来印写が不可能と
されていた無機顔料含有のインクや塗料系のインクでも
インクジェット式印写装置よって印写することが可能で
あり、陶磁器、プラスチックス、或は金属等へインクジ
ェット式印写装置よって文字や図形を印写することが可
能である。

【００２７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のインクジェット式印写装置の正断面図
である。

【図２】本発明のインクジェット式印写装置の平面図で
ある。

【図３】図１の III〜線に沿う側面図である。

【図４】図１のIV〜線に沿う側面図である。

【図５】図５は V〜線に沿う側面図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す正断面図である。

【図７】本発明の他の実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

１インク供給室２ノズルヘッド３インク噴射ノズルＡインク攪拌装置１２攪拌翼Ｂノズルヘッド洗浄装置１６洗浄タンク１７チェック弁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インクジェット式印写装置において、イ
ンク供給室内にインク攪拌装置を設け、インク供給室内
のインクを攪拌しながらノズルヘッドに供給するように
したことを特徴とするインクジェット式印写装置。
【請求項２】前記インク攪拌装置を間欠的に駆動する
ようにしたことを特徴とする請求項１に記載のインクジ
ェット式印写装置。
【請求項３】前記インク攪拌装置とノズルヘッドとを
接続する管路のインク攪拌装置近傍にノズルヘッド洗浄
装置を接続したことを特徴とする請求項１に記載のイン
クジェット式印写装置。
【請求項４】水に、酸化鉛、酸化アルミニューム、酸
化けい素、三酸化セウ素、酸化コバルト、酸化カドミュ
ーム等の真比重が３．５以下の無機顔料を粒径０．５μ
ｍ以下に加工して、エチレングリコール等の溶剤を添加
して溶かしたインク粘度が３ｃｐｓ以下のインク。