JPH05228560A - ロールフィーダのレリース装置 - Google Patents

ロールフィーダのレリース装置

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JPH05228560A
JPH05228560A JP3048792A JP3048792A JPH05228560A JP H05228560 A JPH05228560 A JP H05228560A JP 3048792 A JP3048792 A JP 3048792A JP 3048792 A JP3048792 A JP 3048792A JP H05228560 A JPH05228560 A JP H05228560A
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文明 梅澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レリース動作を飛躍的高速で行う。 【構成】上ロール(11)と下ロール(21)とで回転
挟持しつつ板材(W)のプレスに供給するロールフィー
ダ(10)において、ダブルトグル機構(61,71)
のロール(21)を上下動させる第1トグル機構(6
1)に付勢手段(95)を取付け、かつレリース駆動手
段(81)で駆動される第2トグル機構(71)に蓄力
手段(91)を取付け、そのシリンダ装置(82)がタ
ッチ動作方向のフルストロークとならないうちに第1ト
グル機構(61)の頂(62)の水平方向位置を拘束す
るストッパー(97T)を設け、レリース動作開始時に
第2トグル機構(71)の頂(72)へレリース動作方
向の付勢力として蓄積エネルギーを放出する構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロールフィーダのレリ
ース装置に関し、特にレリース動作の飛躍的高速化を図
ったものである。
【0002】
【従来の技術】上ロールと下ロールとを有し、両ロール
で回転挟持しつつ板材を所定方向に給送するロールフィ
ーダが知られている。このロールフィーダをプレスの材
料供給装置として用いる場合には、レリース装置を装備
する必要がある。すなわち、レリース装置は、プレス内
に給送された板材のガイド穴にパイロットピン(2)
〔図8参照〕を挿入して板材の位置調整を行う際、上ロ
ール(下ロール)を下ロール(上ロール)から離反(レ
リース)させて板材の給送方向の自由度を確保するため
の手段である。
【0003】かかるレリース装置(60P)の代表的構
成を図7,図8に示す。図7において、ロールフィーダ
10Pは、回転駆動側の下ロール21Pと回転自在側の
上ロール11Pとからなる片ロール駆動方式である。レ
リース装置60Pは、先端に上ロール11Pを回転保持
しかつ支点Qを中心として揺動可能なレバー68Pとこ
のレバー68Pにピストンロッド85Pを介して連結さ
れたシリンダ装置82Pとからなる。したがって、シリ
ンダ装置82Pを駆動してピストンロッド85Pを突出
させれば上ロール11Pを下ロール21Pに押付けるタ
ッチ(クランプ)動作となり、これと反対にピストンロ
ッド85Pを引込めばレリース動作できる。
【0004】また、このようなレリース装置60Pで
は、適用する板材Wの厚さが変化しても追従できるか
ら、厚さ対応位置調整装置も兼ねるものとされている。
このために、シリンダ装置82Pのフルストロークは、
上ロール11Pをレリース量だけ移動するだけでなく、
板材Wの最大厚さだけ移動させることができる大ストロ
ークとされている。なお、シリンダ装置82Pは、電磁
切替弁(図示省略)によって、レリース動作とタッチ動
作に切替えられる。制御装置(図示省略)によって自動
切替えされる。
【0005】一方、図8に示すレリース装置60Pは、
トグル機構61Pとレリース駆動手段81(シリンダ装
置82P及び電磁切替弁87P)とからなり、片ロール
駆動方式のロールフィーダ10Pの回転自在側下ロール
21Pに装着されている。なお、1はプレス、2はパイ
ロットピンである。
【0006】トグル機構61Pは、下ローラ21Pを保
持する一方リンク63Pと一端がピン64PSで回転支
持された他方リンク64Pとを継手(頂)62Pで連結
した構成である。したがって、この頂62Pを図で右方
向に移動させて実線矢印で示すタッチ動作,左方向に移
動させて点線矢印で示すレリース動作をさせることがで
きる。この場合にも、下ロール21Pのフルストローク
は、適用する板材Wの最大厚さ以上とされている。厚さ
対応位置調整装置を兼用構成するためである。
【0007】したがって、電磁切替弁87Pのソレノイ
ド87PSを励磁(非励磁)してポジションAP(C
P)に切替え、圧力空気P0をシリンダ83P内の一方
室83T(他方室83L)に供給すれば、ピストン84
Pつまりピストンロッド85Pが右方向(左方向)に移
動するので、タッチ動作(レリース動作)させることが
できる。板材Wの厚さ変更にも追従できる。なお、ポジ
ションBPは中立である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの従来
レリース装置(図7,図8)でも、下記〔〜〕のよ
うな高速化制限要因があるために、例えば1分間に20
0〜250回以上のレリース動作を行わせることはでき
ない。
【0009】 シリンダ装置82Pをストローク動作
させると、図7の上ロール11P,図8の下ロール21
Pともに、図9に示す如く連続的に上下ストローク運動
してしまう。ところで、レリース動作は、クランク角度
が180±α度においてロールを板材Wから離反させて
行う。一方、基本的に、その他のクランク角度(例え
ば、220〜360〜170度前後)では、タッチ動作
つまりフィードに備えてクランプ動作していなければな
らない。かくして、シリンダ装置86P,電磁切替弁8
7Pの動作遅れを見込んで、電磁切替弁87Pのソレノ
イド87PSを切替えるタイミングをとることが、プレ
ス速度の高速化が進むごとに非常に難しくなっている。
【0010】 シリンダ装置82Pは、一方室83T
(他方室83L)内の空気の排気作用が進み、これに伴
って他方室83L(一方室83T)の給気作用が促進さ
れて、初めてピストン84P(ピストンロッド85P)
がストローク動作できる構造である。したがって、作動
時間が長い。作動時間を短くする策としては、給入空気
圧を高圧とすることが考えられる。しかし、この策で
は、板材Wに大きな押圧力を加えることになってしまう
ので、アルミニュウム合金等からなる軟弱な板材には適
用できなくなる観点等において、実用的でない。しか
も、空気高圧化に比例的にレリース時間の短縮ができる
わけでもなく、また設備コストは大幅高となってしま
う。
【0011】 電磁切替弁87Pの構造は、ソレノイ
ド87PSを励磁すると可動コアが移動して制御空気路
を開放する。すると、サブスプールがバネの付勢力に抗
して制御空気を切替空気路,主室に導く。これにより、
メインスプールが移動してポジション(AP,BP,C
P)を切替えるように構成されているのが一般的であ
る。つまり、ダブルスプール式でかつ空気流動は上記シ
リンダ装置82Pよりも複雑である。したがって、ソレ
ノイド87PSを励磁し可動コアが移動変位した時点を
基準とすれば、サブスプールが切替空気路を開放するま
でに大きなタイムラグ(例えば、1/50Sec)とな
り、切替空気によってメインスプールが所定位置まで移
動する迄に大きなタイムラグ(例えば、3/100Se
c)を必然として要する。さらに、摩擦力等の増大もあ
るので、一段とタイムラグが大きい。
【0012】以上の要因等により、ロールフィーダ10
Pのレリースタイムを例えば2/100Sec以下とす
ることは、現実として困難とされていた。したがって、
200〜250SPM以上の高速プレスに採用されるレ
リース装置(60P)は、プレスのクランクシャフトに
よってカム機構,リンク機構,歯車機構等を介して同期
駆動するいわゆる機械的レリース機構から形成されてい
るのが実情である。しかし、このレリース機構では、構
造が複雑で大型となり、非常にコスト高となる。しか
も、プレスを停止したままレリース動作等を確認できな
いという運転上の支障も多い。
【0013】ここに、本発明の目的は、安定かつ高精度
な板材供給を保障しつつレリース動作の高速化を達成で
きるロールフィーダのレリース装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロールフィ
ーダのレリース装置は、回転挟持しつつ板材を所定方向
に供給する上ロール(11)と下ロール(21)とのい
ずれか一方を適時に予め決められたレリース量だけ上下
動させるロールフィーダ(10)のレリース装置におい
て、前記上ロールおよび下ロールのいずれか一方のロー
ルを、その他方のロールに向う垂直軸線(Z1)に沿っ
てレリース動作およびタッチ動作させる第1トグル機構
(61)と、シリンダ装置(82)によって上下動され
る頂(72)を持ち、かつ一方リンク(73)を介して
第1トグル機構の頂(62)を水平方向に往復移動させ
る第2トグル機構(71)と、第1トグル機構を形成す
る一対のリンク(63,64)を該垂直軸線に沿って直
線状とするようにその頂(62)に一定の付勢力を加え
る付勢手段(95)と、シリンダ装置(82)のタッチ
動作方向のフルストロークとならないうちに第1トグル
機構を形成する頂(62)の水平方向位置を拘束するス
トッパー(97T)と、第2トグル機構を形成する他方
リンク(74)の固定端側に連結され、第1トグル機構
の頂(62)が該ストッパーで位置拘束された後にシリ
ンダ装置(82)のタッチ動作方向の運動エネルギーを
蓄え、かつレリース動作開始時に第2トグル機構の頂
(72)へレリース動作方向の付勢力としてそのエネル
ギーを放出可能に形成された蓄力手段(91)と、を備
えた構成であることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成による本発明では、シリンダ装置(8
2)によって第2トグル機構(71)の頂(72)を例
えば上昇させる。すると、その一方リンク(73)が第
1トグル機構(61)の頂(62)を水平後方に押圧す
るから、その両リンク(63,64)が垂直軸線(Z
1)に沿って直線状となるように動く。この際、頂(6
2)にはロール等の自重を担持する方向の付勢手段(9
5)が連結されているので、比較的軽力でも円滑に動作
できる。
【0016】そして、頂(62)がストッパー(97
T)で位置拘束されると、ロール(21)が板材(W)
にタッチしかつ所定の押圧力でクランプする関係とな
る。したがって、シリンダ装置(82)に高圧空気を加
えても押圧力を一定に保持できる。つまり、高速動作で
きる。また、シリンダ装置(82)のストロークをレリ
ース量よりも大きくしても問題がなく、その制御も簡素
化できる。
【0017】したがって、さらにシリンダ装置(82)
がタッチ動作方向に上昇すると、第1トグル機構(6
1)の頂(62)が位置拘束されているので、その運動
エネルギーは第2トグル機構(71)を形成する他方リ
ンク(74)の固定端側に連結された蓄力手段(91)
に蓄えられる。
【0018】かくして、シリンダ装置(82)がフルス
トロークとなって今度は下降すると、第1トグル機構
(61)の頂(62)がストッパー(97T)から離れ
るので、ロール(21)は板材(W)から離反しレリー
ス動作できる。この際、蓄力手段(91)に蓄えられた
エネルギーが、他方リンク(74),頂(72)を介し
てシリンダ装置(82)にレリース動作方向となるよう
に放出される。よって、飛躍的高速で高速レリース動作
ができ、例えば毎分1,000回以上のレリース動作を
達成できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本レリース装置60は、図1,図2に示す如く、
ダブルトグル機構(61,71)と、その第1トグル機
構61に連結された付勢手段95と、第2トグル機構7
1に連結された蓄力手段91と、第2トグル機構71の
頂72を介してレリース動作力を加えるレリース駆動手
段81とから構成され、下ロール21の押圧力一定化,
シリンダ装置82のフルストロークの拡大化および供給
空気圧の高圧化等による高速化,さらにレリース駆動手
段81の高速切替,蓄積エネルギーの放出によるレリー
ス動作の高速化を図り、結果として例えば毎分1,00
0回以上の飛躍的高速レリース動作をできるように形成
されている。
【0020】また、この実施例では、両ロール(11,
21)駆動方式としかつ駆動装置31を歯車バックラッ
シの影響を除去できる構成として板材Wの高精度給送を
可能としている。
【0021】さらに、上ロール11を厚さ対応位置調整
装置50に連結し、板厚追従調整と本レリース動作とを
別個独立して行えるように形成することにより、レリー
ス量の極小化を図り、一段と高速なレリース動作ができ
るよう構成されている。
【0022】まず、本実施例におけるロールフィーダ1
0の基本的構成を、主に図3を用いて説明する。図3に
おいて、上ロール11は、機枠5に上下動可能に装着さ
れた上スライダー15に回転支持されており、その左側
端には上従動傘歯車12が一体に取付けられている。つ
まり、上従動傘歯車12と上ロール11とは、同期回転
する一体物と考えられる。これと同様に、下ロール21
には、図3,図4に示すように下従動傘歯車22が一体
に取付けられ、全体として下スライダー25に回転支持
されている。下スライダー25も機枠5に上下動可能と
して装着されている。ここに、上ロール11と下ロール
21とは、それぞれ別個独立して、垂直軸線Z1に沿っ
て上下動可能と理解される。
【0023】なお、両スライダー15,25間には、バ
ランス用のバネ16,26が介装され、両ロール11,
21を上下方向に離反させるように付勢している。バネ
16の方が、上従動傘歯車12等の重みを保持するよう
に、バネ26の付勢力よりも強いものとされている。
【0024】次に、駆動装置31は、図3に示す回転駆
動源たるサーボモータ32と駆動軸34とこの駆動軸3
4に被嵌装着された上・下駆動傘歯車35・45等を含
み形成され、両ロール11,21を同期回転させること
ができる。
【0025】すなわち、上駆動傘歯車35は、駆動軸3
4に刻設された上スプライン34Uに同期回転可能に被
嵌装着され、かつ駆動軸34と上下方向に相対移動可能
として装着されている。36はシューであり、駆動軸3
4の上端部を上スライダー15に回転支持する、ととも
に上駆動傘歯車35の駆動軸34に対する上下動を許容
する。図3に示すクリアランスCだけ許容する。
【0026】また、この上駆動傘歯車35は、駆動軸3
4に固着された鍔体37Fとの間に介装されたバネ37
によって、図3で下方向つまり鍔体37F方向に引張ら
れている。このバネ37が上付勢手段を形成するわけで
ある。すなわち、上駆動傘歯車35は、上従動傘歯車1
2に常時に適正状態で噛合うように付勢されている。し
たがって、上ロール11が上スライダー15とともに垂
直軸線Z1に沿って上下動しても、上傘歯車機構(1
2,35)のバックラッシは一定でかつそれらの噛合は
外れない。
【0027】一方、下駆動傘歯車45は、下スプライン
34Lを介して駆動軸34に同期回転可能に被嵌装着さ
れ、かつ下付勢手段を形成するバネ47で鍔体47F方
向に引張られている。したがって、下ロール21を下ス
ライダー25とともに垂直軸線Z1に沿って上下動させ
ても、下傘歯車機構(22,45)のバックラッシは一
定でかつそれらの噛合は外れない。ところで、下スライ
ダー25と駆動軸34との間に介装されたシュー46の
下端部は、駆動軸34と一体のブラケット48に固着さ
れている。
【0028】すなわち、この実施例では、上駆動傘歯車
35を上スプライン34Uを介して駆動軸34と上下方
向相対移動可能に装着することによって上ロール11
(上スライダー15)の上下動を許容しているが、下駆
動傘歯車45はシュー46,ブラケット48を介して連
結した駆動軸34とともに上下動するように形成してい
る。このために、駆動軸34の下端部に設けられたスプ
ライン34Dを、サーボモータ32の回転軸と一体的な
スプライン部材33に挿入連結しているのである。
【0029】したがって、下ロール21を下スライダー
25,駆動軸34とともに上下動させても、サーボモー
タ32の回転力を駆動軸34に伝達できる。すなわち、
駆動軸34の回転を、上傘歯車機構(35,12)を介
して上ロール11に、かつ下傘歯車機構(45,22)
を介して下ロール21に常に伝達することができる。
【0030】ここにおいて、上傘歯車機構(35,1
2)と下傘歯車機構(45,22)との関係は、機械的
に全く同一である。しかし、上ロール11と下ロール2
1とに伝達する回転は、その噛合位置方向の相違の関係
から反対となる。したがって、上傘歯車機構(35,1
2)の機械的必然のバックラッシと、下傘歯車機構(4
5,22)の機械的必然のバックラッシとがあっても、
駆動軸34の回転を、上ロール11と下ロール21とに
同時に伝達できる。
【0031】つまり、バックラッシの影響を除去して、
両ロール11,21を同時に回転立上げできかつ同期回
転できるので、板材Wを両面から駆動し高精度でプレス
に給送できる。また、両ロール駆動方式となるので、上
・下ロール11,21の押圧力を小さくできるから、ア
ルミニュウム合金等の軟らかい板材Wも正確に給送でき
る。
【0032】次に、厚さ対応位置調整装置50は、板材
Wの厚さに応じて両ローラ11,21間の隙間を調整す
るための手段で、この実施例の場合、一方の上ロール1
1(軸線Hh)を板材Wの最大厚(△)内で上下動させ
て行うように形成されている。
【0033】すなわち、この厚さ対応位置調整装置50
は、図3に示す如く、ハンドル51を回動操作すること
により、シャフト52,ウォームねじ53・ウォームホ
イール54を介して、ねじ軸55を回動させる。する
と、機枠5に固定されたナット部材56に対して,ねじ
軸55が上下動するから、上スライダー15を上下動で
きる構成である。
【0034】この厚さ対応位置調整装置50による上ス
ライダー15つまり上ロール11の上下移動ストローク
は、適用する板材Wの最大厚さ(上記△)以上とされて
いるが、従来例(図7)の如くレリース装置(60P)
を兼用しないので、その上下移動ストロークを十二分に
余裕をもって選定できる。すなわち、適用性が広い。
【0035】もとより、この上ロール11の高さがどこ
の位置に調整されても、上傘歯車機構(12,35)の
バックラッシが一定でかつ噛合が外れないから、上ロー
ル11は駆動軸34によって常に円滑回動される。な
お、上ロール11(上スライダー15)の上下移動量
は、特に限定されないが、この実施例では図3に示す駆
動軸34の上端鍔と、シュー36の上端面との間のクリ
アランスC(例えば、5mm)とされている。
【0036】一方、レリース装置60は、図3の下ロー
ル21(軸線Hl)を上下動させてレリース動作させる
ものであり、厚さ対応位置調整装置50とは別個で独立
的に作動する。したがって、レリース量は極小的に定め
ることができ、この実施例の場合、図3,図6に示すH
c(例えば0.5mm)とされている。まず、このレリ
ース量の極小化により、レリース動作の高速化が図られ
る。このことは、上記クリアランスC(5mm)以上の
値をレリース量とする従来例と比較すれば容易に理解さ
れる。
【0037】さて、レリース装置60は、図1,図2に
示す如く、ダブルトグル機構(61,71)とレリース
駆動手段81と蓄力手段91と付勢手段95とからな
る。第1トグル機構61は、図1において、上端が下ス
ライダー25にピン63Sで回転支持された一方リンク
63と下端が機枠5にピン64Sで回転支持された他方
リンク64とを継手(頂)62で回転連結した構成とさ
れ、頂62を右方向(左方向)に移動させることによ
り、下ロール21をタッチ(レリース)動作するものと
形成されている。すなわち、両リンク63,64を垂直
軸線Z1に沿って直線状とした場合に、下ロール21を
板材Wの下面にタッチでき、かつ上・下ロール11,2
1で板材Wをクランプできる。
【0038】ところで、この第1トグル機構61(一方
リンク63)には、下ロール21,下スライダー25等
の重量が加わる。そこで、その頂62に付勢手段95を
連結し、その重量を打消す方向つまり両リンク63,6
4を直線状とするB方向の付勢力を与えている。この付
勢手段95は、図1,図2に示す如く、基端部97Aが
ピン97Sで機枠5に回動可能に取付けられた筒体97
と、この筒体97内を軸方向に変位可能とされた連結部
材98と、バネ96とからなる。
【0039】バネ96は、筒体97とロッド部98Bと
の間に設けられ、かつ筒体内側端面と鍔部98Cとの間
に介装され、鍔部98Cつまりロッド部98Bを図1,
図2に示す矢印B方向に付勢するものである。したがっ
て、連結部材98の頭部98Aが頂62に回転連結され
ているので、両リンク63,64を直線状となるように
付勢する。
【0040】ここに、筒体97の外側端面(97T)
が、頂62の水平方向位置を拘束するストッパー97T
を形成する。このストッパー97Tは、両リンク63,
64が直線状となった場合、つまり下ロール21が上ロ
ール11に対して所定位置(タッチ)となった場合に、
その頭部98Aを介して第1トグル機構61(頂62)
の位置を拘束する。したがって、頂62がストッパー9
7Tで位置拘束されたときは、第1トグル機構61全体
が、第2トグル機構71に対して固定端をなすと考える
ことができる。
【0041】次に、第2トグル機構71は、図1で右端
(図2で上端)が頂62に回転支持された一方リンク7
3と、左端がピン74Sで蓄力手段91(詳細後記)に
回転支持された他方リンク74とを継手(頂)72に回
転連結した構成とされ、レリース駆動手段81の一部を
形成するシリンダ装置82で頂72を上下動することに
よって第1トグル機構61(62)に水平方向の力を加
えるように形成されている。
【0042】ここに、第1および第2トグル機構からな
るダブルトグル機構(61,71)とする第1目的は、
シリンダ装置82の大きなストローク運動量に対してレ
リース量を小さくしかつタッチ動作を長く保持できるよ
うするためである。また、第2目的は、上記付勢手段9
5と蓄力手段91とを組込可能とするためである。
【0043】すなわち、第1目的に関し、第2トグル機
構71の頂72の上下移動量と第1トグル機構61の頂
62の水平方向移動量との関係は、図6(B)に示す通
りとなる。また、頂62の水平方向移動量と下スライダ
ー25つまり下ロール21(ピン63S)の上下移動量
との関係も同(B)に示す通りとなる。
【0044】したがって、下ロール21(63S)の上
下ストロークHcは、ピストンロッド85(頂72)の
ストローク(軌跡1,2,…,8)よりも非常に小さく
でき、かつ同(A)に示す通り、その上下フルストロー
クHc中のHgだけロールタッチできる。例えば、H
c:Hg=2.6:0.7の如くなる。このことは、シ
リンダ装置82のレリース動作用タイミングを非常に容
易に設定することができることを意味する。
【0045】また、シリンダ装置82の上下ストローク
を大きく、さらにはラフにストローク動作させてもよ
く、かつ所定位置に正確に停止させなくともよいので、
高速駆動ができることに直結する。さらにまた、上記ス
トッパー97Tを導入できるから、板材Wを給送するロ
ールタッチ動作を安定かつ正確に行えるようになる。ま
た、ストッパー97Tの作用により、付勢手段95の付
勢力が変動し下ロール21の板材Wへの押圧力に変化を
生じさせることがない。しかも、シリンダ装置82に高
圧空気を加えて高速ストローク動作させても、押圧力が
過大となってしまうことを防止できる。押圧力は、詳細
後記のバネ92の強さで決まるからである。
【0046】また、ダブルトグル機構(61,71)と
すると、図1に示すように、シリンダ装置82のストロ
ーク方向を下ロール21のレリース動作方向の軸線Z1
と平行な垂直軸線Z2とすることができる。したがっ
て、同方向なので円滑なレリース動作を保障できる。
【0047】しかし、上記第1目的からすると、第1ト
グル機構61の頂62がストッパー97Tで位置拘束さ
れた後のシリンダ装置82のタッチ動作方向(図1で下
方から上方に向かう方向)の運動エネルギーは無駄とな
ってしまう。ここに、第2の目的としての蓄力手段91
の有用性があり、かつレリース動作高速化という本来目
的を達成するに有効に作用する。
【0048】すなわち、蓄力手段91は、図1,図2に
示す通り、連結部材93と、このロッド部93Bを摺動
案内するガイド部94と、ロッド部93Bとガイド部9
4との間に介装されその頭部つまりピン74Sを矢印R
方向に付勢するバネ92と、からなる。したがって、常
態にあっては、バネ92がピン74Sを図1で右方向
(R方向)に付勢し、そのピン74Sを図6(B)でピ
ン64Sの固定端からの距離をLとする位置に静止させ
る。つまり、第2トグル機構71(他方リンク74)の
固定端を形成するものとして働く。
【0049】ここに、シリンダ装置82が上昇(タッチ
動作)しかつ第1トグル機構61の頂62がストッパー
97Tに位置拘束されると、シリンダ装置82(ピスト
ンロッド85)の上昇運動エネスギーは、ピン74Sを
図6(B)に示すL1だけ左方向に移動させる。つま
り、バネ92にその運動エネルギーを蓄積することがで
きる。タッチ動作に関係のない運動エネルギーを回収保
持できる。
【0050】この蓄積エネルギーの大きさは、ピストン
ロッド85(頂72)の上下ストローク軌跡を示す図5
(A)にハッチング表示した面積として表わされる。つ
まり、図1に示すように下ロール21が板材Wの下面に
タッチしている状態つまり両ロール11,21で板材W
を所定の押圧力でクランプしている間だけ蓄積される。
【0051】なお、このバネ92は、頂62がストッパ
ー97Tに当接し位置拘束(ロールタッチ)した後に縮
まるものであるから、下ロール21が板材Wを押す力
(押圧力)の大きさを決めるものとしても重要な意味を
持つ。換言すれば、このバネ92の強さを調整すること
によって、押圧力を調整できる。
【0052】一方、ピストンロッド85が図1で下降す
る方向(レリース動作方向)の場合には、このバネ92
が上記蓄積エネルギーを一気に放出する。つまり、レリ
ース動作用として積極的に働く。したがって、非常に高
速なレリース動作ができるわけである。
【0053】ところで、シリンダ装置82を大ストロー
ク、高圧空気供給とし、かつ蓄力手段91によるエネル
ギー放出によりレリース動作の高速化を図っても、シリ
ンダ装置82および電磁弁87が従来例(図8の電磁切
替弁87P)の如き構造では、例えば毎分200〜30
0回以上の高速化にとどまると考えられる。
【0054】ここに、本実施例のレリース駆動手段81
は、図1に示す通り、前述シリンダ装置82を含み、ア
スピレータ86と単純なON−OFF式電磁弁87とか
らなる構成とし、さらに一層の高速化を達成するものと
形成している。この電磁弁87は、図1ではポジション
A,Bを切替えるように表現しているが、実際にはアス
ピレータ86の排気口(管)89E2をON−OFFす
るだけで良い。したがって、ソレノイド87Sを励磁,
非励磁したときに急速変位する可動コアで直接的にON
−OFFできる。すなわち、ソレノイド87Sは、図5
(B)に示すように、例えば2/1000SecでOF
Fできる。つまり、可動コアを高速に移動して排気管8
9E2をOFFできる。
【0055】そして、ノズルを内蔵したチャンバー86
Bには、空気源(図示省略)からの高圧空気P1(例え
ば、7.5kg/cm2 g)を導く配管89Sが接続さ
れ、そのノズル出口にシリンダ83の一方室83Tとを
結ぶ配管89E1が接続されている。なお、他方室83
Lには、所定圧空気P2(例えば、5kg/cm2 g)
の空気が供給されている。
【0056】したがって、ソレノイド87SをOFFし
て電磁弁87をポジションA(排気管89E2を閉じ
る)とすれば、高圧空気P1がアスピレータ86(チャ
ンバー86B)内を通りかつ配管89E1を通して一方
室83Tに供給されるので、ピストン84を高速で上昇
(タッチ動作)できる。一方、ソレノイド87SをON
してポジションB(排気管89E2を開放する)と、ノ
ズル作用によりチャンバー86B内に負圧が形成され、
その負圧によって一方室83T内空気が急速排気され
る。この際、他方室83Lには所定圧空気P2が加わっ
ているので、全体として排気動作と給気動作とを同時的
かつ急速に行えるから、ピストン84を高速で下降(レ
リース動作)できる。
【0057】詳しくは、図5(A),(B)の如く働
く。まず、ソレノイド87SをONすると、可動コアが
動きだし、配管89E2が開放される。すると、アスピ
レータ86が高圧空気P1によって負圧を形成するの
で、シリンダ83の一方室83Tの急速な排気動作が開
始される。この際、他方室83Lには所定圧空気P2が
加わっている。したがって、ピストン84つまりピスト
ンロッド85は、第2トグル機構71の頂72を図1で
下方に急速に引下げる。
【0058】すなわち、図5(B)に示すように、ソレ
ノイド87SをONさせたときから、例えば0.012
Sec後には、蓄力手段91のバネ92に蓄積されたエ
ネルギーが一気に放出される。これによって急速に下ロ
ール21を板材下面から離反(アンクランプ)方向に移
動開始させることができる。また、このアンクラプ方向
開始時点から、0.005Sec後には、3/1000
Secだけ完全アンクランプされる。
【0059】一方、アンクランプ方向開始時点におい
て、ソレノイド87SをOFFすると、可動コアが2/
1000Secで元に戻り図1のポジションAに切替わ
り配管89E2が閉鎖される。したがって、高圧空気P
1は、チャンバー86B内を通過してその一方室83T
内に給気され、ピストンロッド85が急速に上昇(クラ
ンプ動作方向)し始める。
【0060】かくして、0.013Sec後には、再び
第2トグル機構71の頂72が図1で上昇され、第1ト
グル機構61は、下ロール21を押上げてクランプ動作
方向に動きはじめる。すると、頂62がストッパー97
Tで位置拘束されるので、蓄力手段91(バネ92)に
は再びエネルギーが蓄積され始める。下ロール21は、
このバネ92の強さで決まる所定かつ一定の押圧力で、
板材Wをクランプする。
【0061】この間における下ロール21の動きは、図
6(A),(B)に示す通りである。かくして、下ロー
ル21は、図5(C)に示すように所定のクランク角度
内で、板材Wをクランプし、その間に駆動軸34が廻っ
て板材Wをフィードしかつクランク角度180度の下死
点を含むその前後で3/1000Secだけレリース動
作する。
【0062】なお、プレス速度が1000SPMの場
合、クランクシャフトの1回転に要する時間は、3/5
0Secである。そこで、レリース動作を含むアンクラ
ンプ動作に許されるクランク角度が例えば150度〜2
30度の80度であると仮定すれば、この80度に要す
る時間は、1000SPMの場合、約0.013Sec
である。しかるに、レリース動作を含むアンクランプ動
作は、この実施例では図5(A),(B)に示す如く、
0.013Secで実行されている。したがって、1分
間に1000回以上のレリース動作を容易に行えること
がわかる。
【0063】次に、この実施例の作用を説明する。図3
において、ロールフィーダ10の駆動装置31を形成す
るサーボモータ32を回転開始すると、下駆動傘歯車4
5と上駆動傘歯車35とは、同時に回転開始される。こ
こに、上付勢手段37によって上駆動傘歯車35は付勢
され上従動傘歯車12に適正に噛合せられており、かつ
下駆動傘歯車45も下付勢手段47によって付勢され下
従動傘歯車22に適正に噛合されている。
【0064】したがって、上傘歯車機構(12,35)
と下傘歯車機構(22,45)とのそれぞれに、機械的
必然のバックラッシがあったとしても、駆動軸34によ
って同時に回転開始されるから、両ロール11,21は
同時にかつ互いに反対方向に同期回転する。よって、両
ロール11,21間にクランプされた板材Wに両面から
送り力を加えることができるから、その板材Wをプレス
に高精度で安定してフィードすることができる。
【0065】そして、厚さの異なる板材Wに交換する場
合、駆動装置31(サーボモータ32)を停止させた状
態で、厚さ対応位置調整装置50を操作する。ハンドル
51を回転すると、ねじ軸55(55)が回転しかつ機
枠5に対し上(下)動する。したがって、上スライダー
15に回転支持されている上ロール11(図3の軸線H
h)を△内で上(下)動でき、当該板材Wの厚さに簡単
に調整することができる。
【0066】この際、上ロール11と一体の上従動傘歯
車12がこれと噛合っている上駆動傘歯車35を上方に
押す。しかし、この上駆動傘歯車35は、駆動軸34の
上スプライン34Uに装着されているので、上方に移動
できる。しかも、移動後でも上付勢手段37によって上
従動傘歯車12方向に付勢されている。したがって、上
傘歯車機構(12,35)の噛合状態は、その上(下)
動に拘わらず常に一定状態に保つことができる。バック
ラッシも一定である。
【0067】次に、レリース動作を述べる。適時に発生
される信号Sによって、図1のソレノイド87Sが図5
(B)に示すタイミングでONされると、その可動コア
が働き、つまり簡便表現したポジションBに電磁弁87
が切替えられる。すると、アスピレータ86が負圧を形
成し、レリース駆動手段81を形成するシリンダ装置8
2(シリンダ83内)の一方室83Tから空気が抜かれ
かつ他方室83L内には所定圧力空気P2が加わってい
る。ここに、シリンダ装置82は、ピストンロッド85
に連結された第2トグル機構71の頂72を図1で下方
に急速に引下げ始める。
【0068】そして、第2トグル機構61の頂62が、
図1で水平左方向に移動されストッパー97Tから離れ
る。と同時的に蓄力手段91を形成するバネ92から頂
72に蓄積エネルギーが一気に放出される。したがっ
て、ピストンシリンダ85は一段と急速に押下げられ
る。ここに、下ロール21は第1トグル機構61によっ
て図5(A)に示すようにアンクランプ動作し、所定の
クランク角度内においてレリース動作が行われる。
【0069】一方、下ロール21がアンクランプ動作を
開始すると同時的タイミングで、ソレノイド87Sが図
5(B)に示すようにOFFされる。すると、電磁弁8
7がポジションBに切替わる。つまり、配管89E2が
閉鎖されるので、高圧空気P1をチャンバー86B内を
通りかつ配管89E1を通して、シリンダ装置82の一
方室83T内に給気される。
【0070】したがって、ピストンロッド85が、第2
トグル機構71の頂72を図1で上方に急速に押上げ
る。これにより、第1トグル機構61の頂63が水平右
方向に移動して、下ロール21をその下スライダー25
とともに上昇し始める。そして、頂62(頭部98A)
がストッパー97Tに当接して位置拘束されたときに、
下ロール21は板材Wを下面側からクランプする。
【0071】ここに、第1トグル機構61は全体として
固定端と同様に作用するから、その以後のピストンロッ
ド85(頂72)の上昇運転により、その他方リンク7
4がピン74Sを図1で左側に移動される。すなわち、
バネ92が図6(B)に示すL1だけ縮められ、そのエ
ネルギーを図5(A)にハッチング表示したように蓄積
される。
【0072】この蓄積エネルギーは、レリース駆動手段
81(シリンダ装置82)がレリース動作するとき、す
なわち、図1で頂72が下降し頂62が水平左方向に移
動して下ロール21を板材Wの下面から離反させるとき
に、その他方リンク74を介して一気に放出される。
【0073】かくして、レリース装置60の第1トグル
機構61および第2トグル機構71は、図6(B)に示
すように作動し、その結果として下ロール21は同
(A)および図5に示すようにクランプ−ロールタッチ
−アンクランプ動作する。この場合、レリース量は、図
6に示すHc(0.5mm)と小さくかつレリース駆動
手段81(82,86,87)が図5に示す如く高速作
動するので、1分間に1000回以上のレリース動作を
簡単に達成できる。
【0074】ところで、このレリース動作中、図3に示
す下ロール21が下スライダー25とともに昇降(高さ
Hlから図6のHcだけ下がる。)すると、その下従動
傘歯車22が下駆動傘歯車45を押下げるがシュー46
がブラケット48を介して駆動軸34に連結されている
から、その下駆動傘歯車45は駆動軸34とともに押下
げられる。駆動軸34(スプライン34D)は、スプラ
イン部材33と相対移動する。したがって、下傘歯車機
構(22,45)の噛合いは外れない。バックラッシも
一定である。これは、下ロール21が上昇する場合で
も、同じである。
【0075】一方、このように駆動軸34が昇降して
も、上駆動傘歯車35は上スプライン34Uを介して駆
動軸34に装着されているので、上傘歯車機構(12,
35)の噛合いも外れず、何の影響も与えることがな
い。したがって、駆動軸34が回転中は、レリース動作
が行われても両ロール11,21を常に同期回転させる
ことが可能である。なお、この駆動軸34は、サーボモ
ータ32によって回転されるが、板材Wの給送(FEE
D)は図5(C)に示す270〜90度の180度だ
け、行われるものとされている。
【0076】しかして、この実施例によれば、ダブルト
グル機構(61,71)のロール(21)を上下動させ
る第1トグル機構61に付勢手段95を取付け、かつレ
リース駆動手段81で駆動される第2トグル機構71に
蓄力手段91を取付け、そのシリンダ装置82がタッチ
動作方向のフルストロークとならないうちに第1トグル
機構61の頂62の水平方向位置を拘束するストッパー
97Tを設け、レリース動作開始時に第2トグル機構7
1の頂72へレリース動作方向の付勢力として蓄積エネ
ルギーを放出する構成であるから、レリース動作を高速
に行える、とともにそのタイミング設定が容易で安定か
つ高精度で板材供給ができる。
【0077】また、レリース装置60がダブルトグル機
構(61,71)を含み形成されているので、ロールタ
ッチ動作を長くかつ適時にアンクランプ・クランプ動作
できるので、この駆動用のタイミングを簡単に設定でき
る。
【0078】また、レリース装置60の第1トグル機構
61には、下ロール21,下スライダー25等の重量を
保持する付勢手段95が連結されているので、レリース
駆動手段81(シリンダ装置82)の負荷を小さく高速
化駆動できる。
【0079】また、第1トグル機構61の頂62はスト
ッパー97Tで水平方向の位置が拘束されるので、板材
Wの押圧力を一定とできる。また、シリンダ装置82の
ストローク動作をラフとしてもよい。バネ92の調整に
よって、押圧力を調整できる。
【0080】また、第2トグル機構71には、蓄力手段
91が連結されているので、蓄積エネルギーの放出作用
によりレリース動作を非常に高速化できる。
【0081】また、レリース駆動手段81は、上記シリ
ンダ装置82とアスピレータ86と電磁弁87とから形
成されているので、高速駆動ができ、レリース量の極小
化と蓄積エネルギーの放出と相俟って例えば1分間に1
000回以上の飛躍的高速でレリース動作できる。
【0082】また、下ロール21のレリース動作方向と
シリンダ装置82の動作方向が平行(Z1,Z2)であ
るから、円滑な動作を保障できる。
【0083】さらに、上ロール11に上従動傘歯車12
を取付けかつ下ロール21に下従動傘歯車22を取付け
る、とともに駆動軸34にスプライン34U,34Lを
介して上駆動傘歯車35と下駆動傘歯車45とを被嵌装
着し、上駆動傘歯車35を上従動傘歯車12に適正噛合
せさせる上付勢手段37と下駆動傘歯車45を下従動傘
歯車22に適正噛合せさせる下付勢手段47とを設けた
構成であるから、バックラッシの影響を除去した両ロー
ル駆動方式を確立できる。したがって、上・下ロール1
1,21を完全同期回転でき、高精度の板材フィードを
行える。とともに、レリース量を一層小さくして一段と
高速レリース動作をさせることが可能となる。
【0084】さらにまた、上ロール11と下ロール21
とをそれぞれの上スライダー15と下スライダー25と
を介して機枠5に対し別個独立して昇降可能に装着し、
かつ上ロール11(15)に厚さ対応位置調整装置50
を連結した構成とされているので、レリース量をその目
的に必要な極小値(例えば0.5mm)とできるから、
レリース動作をさらに一段と高速で行える。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、ダブルトグル機構のロ
ールを上下動させる第1トグル機構に付勢手段を取付け
かつレリース駆動手段で駆動される第2トグル機構に蓄
力手段を取付け、そのシリンダ装置がタッチ動作方向の
フルストロークとならないうちに第1トグル機構の頂の
水平方向位置を拘束するストッパーを設け、レリース動
作開始時に第2トグル機構の頂へレリース動作方向の付
勢力として蓄積エネルギーを放出する構成であるから、
レリース動作を例えば1分間に1000回以上の飛躍的
高速で行える、とともにそのタイミング設定が容易で安
定かつ高精度で板材供給ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す側断面図である。
【図2】同じく、一部を断面したレリース装置の平面図
である。
【図3】同じく、正面断面図である。
【図4】同じく、下ロールの上方から見た平面図であ
る。
【図5】同じく、蓄力手段を含むレリース装置の動作を
説明するための図である。
【図6】同じく、ダブルトグル機構の動作を説明するた
めの図である。
【図7】従来例の厚さ対応位置調整装置とレリース装置
とを兼用する一例を説明するための図である。
【図8】従来例の厚さ対応位置調整装置とレリース装置
とを兼用する他の例を説明するための図である。
【図9】従来例のレリース駆動手段の動作を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 プレス 2 パイロットピン 5 機枠 10 ロールフィーダ 11 上ロール 12 上従動傘歯車 15 上スライダー 16 バネ 21 下ロール 22 下従動傘歯車 25 下スライダー 26 バネ 31 駆動装置 32 サーボモータ 33 スプライン部材 34 駆動軸 34U 上スプライン 34L 下スプライン 34D スプライン 35 上駆動傘歯車 36 シュー 37 バネ 45 下駆動傘歯車 46 シュー 47 バネ 48 ブラケット 50 厚さ対応位置調整装置 51 ハンドル 52 シャフト 55 ねじ軸 56 ナット部材 60 レリース装置 61 第1トグル機構 62 継手(頂) 63 一方リンク 63S ピン 64 他方リンク 64S ピン 71 第2トグル機構 72 継手(頂) 73 一方リンク 74 他方リンク 74S ピン 81 レリース駆動手段 82 シリンダ装置 83 シリンダ 83T 一方室 83L 他方室 84 ピストン 85 ピストンロッド 86 アスピレータ 87 電磁弁 87S ソレノイド 91 蓄力手段 92 バネ 93 連結部材 94 ガイド部材 95 付勢手段 96 バネ 97 筒体 97T ストッパー 98 連結部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転挟持しつつ板材を所定方向に供給す
    る上ロール(11)と下ロール(21)とのいずれか一
    方を適時に予め決められたレリース量だけ上下動させる
    ロールフィーダ(10)のレリース装置において、 前記上ロールおよび下ロールのいずれか一方のロール
    を、その他方のロールに向う垂直軸線(Z1)に沿って
    レリース動作およびタッチ動作させる第1トグル機構
    (61)と、 シリンダ装置(82)によって上下動される頂(72)
    を持ち、かつ一方リンク(73)を介して第1トグル機
    構の頂(62)を水平方向に往復移動させる第2トグル
    機構(71)と、 第1トグル機構を形成する一対のリンク(63,64)
    を該垂直軸線に沿って直線状とするようにその頂(6
    2)に一定の付勢力を加える付勢手段(95)と、 シリンダ装置(82)のタッチ動作方向のフルストロー
    クとならないうちに第1トグル機構を形成する頂(6
    2)の水平方向位置を拘束するストッパー(97T)
    と、 第2トグル機構を形成する他方リンク(74)の固定端
    側に連結され、第1トグル機構の頂(62)が該ストッ
    パーで位置拘束された後にシリンダ装置(82)のタッ
    チ動作方向の運動エネルギーを蓄え、かつレリース動作
    開始時に第2トグル機構の頂(72)へレリース動作方
    向の付勢力としてそのエネルギーを放出可能に形成され
    た蓄力手段(91)と、 を備えてなるロールフィーダのレリース装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7946580B2 (en) 2007-10-31 2011-05-24 Sankyo Seisakusho Co. Sheet material feeding apparatus with guide members passing through roll grooves

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