JPH0522696U - 大断面用トンネル掘削機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切羽における掘削機と他の作業機械の入れ替
えの手間を省くとともに、切羽での複数機械による平行
作業を可能にする。 【構成】 門形フレーム２の脚部２Ａを走行装置３に支
持し、他のトンネル用作業機械が切羽まで自由に通過可
能な空間をこの門形フレーム２に形成するとともに、門
形フレーム２上にカッターブーム４を支持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、大断面のトンネルを掘削する掘削機の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

トンネルの切羽を掘削する掘削機は例えばクローラにより走行する掘削機本体 に旋回機構を介して伸縮式のカッターブームを支持するとともに、ずり出し用の ギャザリングを掘削機本体の前部に備え、このギャザリングが集めたずりを掘削 機後方に待機するダンプトラックに積み込むための積込コンベヤを掘削機本体を 縦貫して設けている。

【０００３】

【考案の課題】

ところで、切羽において掘削以外の作業を行う場合には、そのための作業機械 を切羽に導入する必要があるが、従来の掘削機においては例えば掘削機のフレー ムの下側をこれらの作業機械が通過することは不可能であった。したがって、作 業機械を切羽に導くためにはいったん掘削機を他の場所に移動する必要があり、 これが切羽における各種作業の効率を低下させる要因となっていた。

【０００４】 本考案は、このような問題点を解決すべくなされたもので、切羽における掘削 機と他の作業機械との入れ替えの手間を省くとともに、切羽での複数機械による 平行作業を可能にすることを目的とする。

【０００５】

【課題を達成するための手段】

本考案は、脚部を走行装置に支持され、かつ他のトンネル用作業機械が切羽ま で自由に通過可能な空間を有する門形フレームと、この門形フレーム上に支持さ れたカッターブームとを備えている。

【０００６】

【作用】 門形フレームの内側に他の作業機械を進入させることにより、機械の入れ替え 作業が不要になり、切羽における掘削作業と他の作業とを平行して行える。

【０００７】

【実施例】

図１〜図３に本考案の実施例を示す。

【０００８】 図１に示すように、掘削機１は両方の脚部２Ａを走行装置としてのクローラ３ に各々支持された門形断面のフレーム２を中心に構成される。

【０００９】 フレーム２上には図２に示すように旋回ベース５を介してカッターブーム４が 支持される。旋回ベース５は図３に示すようにフレーム２上に設けたスライド式 のプラットフォーム７に取り付けられ、プラットフォーム７との間に介装された ２基の伸縮シリンダ６の伸縮に応じて水平方向に旋回する。なお、プラットフォ ーム７は図示されない駆動装置の駆動により前後にスライドする。

【００１０】 カッターブーム４は基端を旋回ベース５に上下方向に揺動自由に結合し、旋回 ベース５との間に介装された伸縮シリンダ８の伸縮に応じて図２に示すように先 端を上下に回動する。カッターブーム４の先端には回転式のカッターヘッド９が 取り付けられる。

【００１１】 次に作用を説明する。

【００１２】 掘削機１による切羽の掘削は、カッターブーム４の水平、垂直旋回並びに前後 移動により行われる。

【００１３】 また、掘削面の保護のために吹付工事を行う場合には、図１に示すように吹付 ロボット１０をフレーム２の門形断面の内側に進入させることにより、掘削機１ を移動せずに吹付ロボット１０を切羽に導くことができる。

【００１４】 あるいは、図２に示すように、フレーム２の内側に別の小型掘削機１１を配置 することにより、トンネル断面の上部を掘削機１で掘削し、下部をこの小型掘削 機１１で掘削する、いわゆる二段掘り工法を同時進行的に行うことも可能である 。

【００１５】 このように、切羽における各種の作業を掘削機１を移動することなく行える上 に、これらの作業を掘削作業に平行して同時進行的に行えるので、効率良くトン ネルを構築することができる。

【００１６】 なお、走行装置としてクローラ３の代わりにホイールを使用することも可能で ある。

【００１７】 また、例えばクレーンや形式の異なる掘削作業機械のブームなどをカッターブ ーム４と交換してプラットフォーム５に取り付けられるように構成することも可 能である。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように、本考案の掘削機は走行装置に脚部を支持された門形フレーム上 にカッターブームを配設したので、門形フレームの内側に他の機械を進入させる ことにより、掘削機を移動することなく他の作業機械を切羽に導くことができる 。

【００１９】 また、切羽における他の作業を掘削作業に平行して行うこともできる。

【００２０】 このため、大断面トンネルの施工効率を著しく向上させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す掘削機の正面図である。

【図２】同じく側面図である。

【図３】同じく平面図である。

【符号の説明】

１ 掘削機 ２ フレーム ２Ａ 脚部 ３ クローラ ４ カッターブーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脚部を走行装置に支持され、かつ他のト
   ンネル用作業機械が切羽まで自由に通過可能な空間を有
   する門形フレームと、この門形フレーム上に支持された
   カッターブームとを備えたことを特徴とする大断面用ト
   ンネル掘削機。