JPH05226176A - フェライトコアの焼成方法 - Google Patents

フェライトコアの焼成方法

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JPH05226176A
JPH05226176A JP4059000A JP5900092A JPH05226176A JP H05226176 A JPH05226176 A JP H05226176A JP 4059000 A JP4059000 A JP 4059000A JP 5900092 A JP5900092 A JP 5900092A JP H05226176 A JPH05226176 A JP H05226176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrite core
plate
firing
molded body
ring
Prior art date
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Pending
Application number
JP4059000A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigehiko Nakamura
繁彦 中村
Kenji Yamada
健児 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反りや変形が生じ難く、大口径で薄肉のリン
グ状フェライトコアでも製品(焼結品)の真円が得られ
るようにする。 【構成】 リング状フェライトコア成形体10を、それ
と同じ材料系列のフェライトからなる未焼結の共板12
上に載置して焼成する方法である。この共板は平坦な炉
材14上に載置する。炉材の上には必ずしもアルミナ粒
を敷き詰めたりアルミナコーティング層を設ける必要は
ない。フェライトコア成形体を多段に積み重ねて焼成す
る場合は、それらの間にアルミナやジルコニア等の粉粒
体を介在させてコア同士の焼き付きを防ぐ。共板の成形
密度はフェライトコア成形体の成形密度よりも小さくす
るのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型のフェライトコア
を焼成する方法に関し、特に大口径で且つ薄肉のリング
状フェライトコアを、反りや変形が生じないように(真
円がとれるように)焼成できる方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ用などのCRTディスプレ
イから有害な電波が発生するのを防止するため、偏向ヨ
ークの外側にリング状フェライトコア(焼結品)を装着
することが行われている。この種の目的のためのリング
状フェライトコアは、一例を挙げると、直径約150m
m、肉厚約5mm、高さ約10mmといった非常に大口径で
且つ肉厚が薄い構造である。
【0003】フェライトコア成形体は、通常、フェライ
ト粉体とバインダーを混練し顆粒状としたペレットを金
型内に盛り込み、プレス成形することによって製作され
る。そして、この成形体を1個ずつ平坦な炉材上に載置
し、所定雰囲気中で、所定温度の焼成炉を通して焼成し
ている。
【0004】このような大型のフェライトコア成形体を
焼結する際には15〜18%程度の焼結収縮が生じるか
ら、反りや変形などの寸法不良が生じないようにするた
めには、成形体全体がスムーズに均一に収縮することが
肝要である。そこで従来の技術では、炉材の表面にアル
ミナ粒(砂)を敷き詰め、その上にフェライトコア成形
体を載置することにより炉材から浮かせて、アルミナ粒
(砂)による小さな転がり摩擦を利用してスムーズに焼
結収縮させる方法が採用されている。その他、炉材の表
面にアルミナコーティングを施して滑りを良くする方法
が用いられることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の焼成方法
では、いかに炉材との滑りを良くしても焼結収縮時に炉
材との間で摩擦抵抗があり、フェライトコア成形体の上
部と下部(炉材面側)の収縮率に差が生じ、焼成したフ
ェライトコアが反ったり変形する(上下の寸法が異な
る)欠点があった。特に前記のように大口径で肉厚が薄
いリング状フェライトコアは、変形が生じ易く、なかな
か製品の真円がとれない問題があった。
【0006】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点を解消し、反りや変形が生じ難く、大口径で薄肉の
リング状フェライトコアでも製品(焼結品)の真円が得
られるようなフェライトコアの焼成方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェライトコ
ア成形体を、それと同じ材料系列のフェライトからなる
未焼結の共板上に載置して焼成する方法である。この共
板は、従来同様に平坦な炉材上に載置してよい。炉材上
には必ずしもアルミナ粒を敷き詰めたり、アルミナコー
ティング層を設けておく必要はない。フェライトコア成
形体を多段に積み重ねて焼成する場合は、それら成形体
の間にアルミナやジルコニア等の耐熱セラミックス粉粒
体の層を介在させておく。共板は、その成形密度が、製
品となるフェライトコア成形体の成形密度よりも小さな
ものを用いるのが望ましい。
【0008】
【作用】フェライトコア成形体は共板上で焼成されるた
め、焼成時にフェライトコア成形体と炉材との間には摩
擦抵抗は働かない。共板は炉材に接触しているから、そ
の下面側は摩擦抵抗が大きく、かなり焼結収縮が制限さ
れるが、上面側はある程度自由に(ほぼ本来の収縮率
で)焼結収縮できる。フェライトコア成形体はその共板
の上に載っているので、その収縮率は共板上面の収縮率
にほぼ一致し、殆ど抵抗なしに本来の収縮率で焼結収縮
する。その結果、焼成工程で反りや変形は生じ難くな
る。
【0009】フェライトコア成形体を多段に積み重ねる
場合、コアの間に撒いた耐熱セラミックス粉粒体は、焼
成時にコア同士の焼き付きを防止する。共板の成形密度
をフェライトコア成形体の密度より小さめにすると、共
板は焼結収縮し易くなる。それによって、多段に積み重
ねたフェライトコア成形体の重量による共板と炉材との
摩擦抵抗の増大の影響が打ち消され、共板は、その上に
載せた製品(フェライトコア成形体)と同程度の焼結収
縮が得られるように調整でき、効率良く寸法精度の良い
焼成が可能となる。
【0010】
【実施例】図1は本発明方法の一実施例を示す説明図で
ある。リング状フェライトコア成形体10を共板12上
に載置して焼成する。共板12の上にアルミナ粉粒体を
撒けば、焼結時におけるリング状フェライトコア成形体
10との焼き付きを防止できる。共板12は炉材14上
に設置する。炉材14と共板12の間には、特にアルミ
ナ粒やアルミナコーティング層を設ける必要はない。こ
こで製品(フェライトコア成形体10の焼結品)は、直
径約150mm、高さ約10mm、肉厚約5mmの大口径で且
つ薄肉のリングコアである。従って、リング状フェライ
トコア成形体10は、その寸法より十数%程度大きなも
のである。
【0011】このようなリング状フェライトコア成形体
10は、従来同様、フェライト粉体とバインダとを混練
して顆粒状にし、そのペレットを金型に盛り込んでプレ
ス成形することで製作する。共板12は、製品であるフ
ェライトコアと同じ材料系列のフェライト粉体を同様に
バインダと混練し、金型に盛り込んで所定の板状にプレ
ス成形した未焼結体である。例えば製品がMn−Zn系
であれば共板もMn−Zn系のフェライトを用い、製品
がNi−Zn系であれば共板もNi−Zn系のフェライ
トを使用する。同じ材料系列のフェライトを使用するこ
とによって、不要な反応を防ぎ、所望の磁気的特性を発
現させることができる。共板12の大きさや形状は、フ
ェライトコア成形体10を載置しうるものであれば特に
制限はない。しかし、この共板は一度しか使用できない
(未焼結品を使用する)から、必要最小限で小さく且つ
薄い単純な形状が好ましい。
【0012】実際には製品となるフェライトコア成形体
10の成形密度と、共板12の成形密度には差をもたせ
るのがよい。その場合、共板の密度を低く設定する。例
えばフェライトコア成形体10の成形密度が2.7程度
の場合、共板12の成形密度は2.4〜2.5程度とす
る。この程度の密度差をもたせると、同一焼成条件で約
1%程度収縮率が異なる。共板密度をフェライトコア成
形体密度より下げることで、共板は焼結収縮し易くな
り、共板にかかる荷重による炉材との摩擦抵抗の増大を
打ち消して、共板と製品の収縮率を合致させることがで
き、反りや変形の発生を防止できる。
【0013】図2はリング状フェライトコア成形体10
を多段に積載して焼成する場合の説明図である。リング
状フェライトコア成形体10を多段に積み重ねて焼成効
率を向上させる場合は、それらリング状フェライトコア
成形体10の間にアルミナやジルコニア等の耐熱セラミ
ックス粉粒体16の層(単粒子層でよい)を介在させ
る。下段のリング状フェライトコア成形体10の上面に
耐熱セラミックス粉粒体16を撒き、その上に上段のリ
ング状フェライトコア成形体10を載置する。各リング
状フェライトコア成形体10の間に位置する耐熱セラミ
ックス粉粒体16によって、焼成時におけるコア相互の
焼き付きを防止できる。この耐熱セラミックス粉粒体1
6は、焼成後に容易に払い落とすことができる。
【0014】上記の実施例は大口径で薄肉のリング状フ
ェライトコアの場合であるが、本発明方法はスイッチン
グ電源用あるいはノイズフィルタ用の大型フェライトコ
アの焼成にも適用でき、任意の用途、任意の形状のフェ
ライトコアの焼成に適用できることは言うまでもない。
【0015】
【発明の効果】本発明は上記のように、製品(フェライ
トコア成形体の焼結品)と同じ材料系列のフェライトか
らなる未焼結の共板の上にフェライトコア成形体を載置
して焼成する方法であるから、フェライトコア成形体で
は焼成時に上下面での収縮差が無くなり、収縮差に伴う
反りや変形などの発生を防止できる。これによって寸法
不良が生じ難くなり、歩留りを向上させることができ
る。本発明方法は、特に大口径で薄肉のリング状フェラ
イトコアの焼成に適しており、そのような大型リング状
フェライトコア(焼結品)で真円を出すことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明方法の他の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
10 リング状フェライトコア成形体 12 共板 14 炉材 16 耐熱セラミックス粉粒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 27/255

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライトコア成形体を、それと同じ材
    料系列のフェライトからなる未焼結の共板上に載置して
    焼成することを特徴とするフェライトコアの焼成方法。
  2. 【請求項2】 共板として、その成形密度がフェライト
    コア成形体の成形密度よりも小さなものを用いる請求項
    1記載の焼成方法。
  3. 【請求項3】 耐熱セラミックス粉粒体の層を介して複
    数のフェライトコア成形体を積み重ねて焼成する請求項
    1又は2記載の焼成方法。
  4. 【請求項4】 フェライトコア成形体が大口径で且つ薄
    肉のリング状である請求項1、2又は3記載の焼成方
    法。
JP4059000A 1992-02-12 1992-02-12 フェライトコアの焼成方法 Pending JPH05226176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4059000A JPH05226176A (ja) 1992-02-12 1992-02-12 フェライトコアの焼成方法

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JP4059000A JPH05226176A (ja) 1992-02-12 1992-02-12 フェライトコアの焼成方法

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JPH05226176A true JPH05226176A (ja) 1993-09-03

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ID=13100595

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JP4059000A Pending JPH05226176A (ja) 1992-02-12 1992-02-12 フェライトコアの焼成方法

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JP (1) JPH05226176A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014172784A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Ngk Insulators Ltd 焼成用シートおよび焼成シートを用いた被焼成体の焼成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014172784A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Ngk Insulators Ltd 焼成用シートおよび焼成シートを用いた被焼成体の焼成方法

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