JP2569876B2 - セラミックスの製造方法 - Google Patents
セラミックスの製造方法Info
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- JP2569876B2 JP2569876B2 JP2063603A JP6360390A JP2569876B2 JP 2569876 B2 JP2569876 B2 JP 2569876B2 JP 2063603 A JP2063603 A JP 2063603A JP 6360390 A JP6360390 A JP 6360390A JP 2569876 B2 JP2569876 B2 JP 2569876B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はセラミックスの製造方法に係り、特に溶
着，変形等のないセラミックスの焼成方法に関する。
着，変形等のないセラミックスの焼成方法に関する。
セラミックス成型体を焼成する場合、耐火性の台板上
あるいは匣鉢中に敷砂を散布し、成型体を敷砂上に載置
し、焼成する方法が一般に行われる。成型体は単品を並
べる場合と、積層する場合とある。敷砂の散布方法に
は、手で振りかける方法と、篩のメッシュを通過させな
がら散布する方法等が知られている。敷砂は、成型体と
台板あるいは成型体同志が高温の焼結時において接触し
て反応し、溶着しないように、また焼結過程における成
型体の収縮に伴う台板または成型体同志との摩擦抵抗を
小さくするために散布されるもので、材質としては、台
板や成型体と反応し難く粒度の揃った耐火性のものが用
いられ、例えば、アルミナ，ジルコニア，シリカ，ムラ
イト等の砂状または球状のものが用いられる。
あるいは匣鉢中に敷砂を散布し、成型体を敷砂上に載置
し、焼成する方法が一般に行われる。成型体は単品を並
べる場合と、積層する場合とある。敷砂の散布方法に
は、手で振りかける方法と、篩のメッシュを通過させな
がら散布する方法等が知られている。敷砂は、成型体と
台板あるいは成型体同志が高温の焼結時において接触し
て反応し、溶着しないように、また焼結過程における成
型体の収縮に伴う台板または成型体同志との摩擦抵抗を
小さくするために散布されるもので、材質としては、台
板や成型体と反応し難く粒度の揃った耐火性のものが用
いられ、例えば、アルミナ，ジルコニア，シリカ，ムラ
イト等の砂状または球状のものが用いられる。
しかしながら上述した敷砂の散布方法では、敷砂の散
布厚さが均一でないため、セラミックス成型体を焼成す
ると焼結体に反りが発生し、また敷砂の散布むらにより
成型体が台板あるいは他の成型体と接触し溶着が生じ
る。成型体を積層して焼成する場合においては、積層し
た成型体の自重が加わり、成型体と成型体との積層部お
よび台板と接する下部の成型体は、焼結時の収縮によ
り、台板あるいは他の成型体との摩擦が大きくなり焼結
体に変形，割れ，溶着が発生する。また従来の散布方法
では、敷砂が散布された台板上に匣鉢や支柱を置くと、
敷砂により滑り易くなっているため、これらの支柱や匣
鉢が成型体の積み込み時や炉中への装填作業中にずれた
り、倒れが生じ、積層した成型体においても同様の作業
上の問題が発生した。
布厚さが均一でないため、セラミックス成型体を焼成す
ると焼結体に反りが発生し、また敷砂の散布むらにより
成型体が台板あるいは他の成型体と接触し溶着が生じ
る。成型体を積層して焼成する場合においては、積層し
た成型体の自重が加わり、成型体と成型体との積層部お
よび台板と接する下部の成型体は、焼結時の収縮によ
り、台板あるいは他の成型体との摩擦が大きくなり焼結
体に変形，割れ，溶着が発生する。また従来の散布方法
では、敷砂が散布された台板上に匣鉢や支柱を置くと、
敷砂により滑り易くなっているため、これらの支柱や匣
鉢が成型体の積み込み時や炉中への装填作業中にずれた
り、倒れが生じ、積層した成型体においても同様の作業
上の問題が発生した。
この発明は上述の点に鑑みてなされ、その目的は敷砂
を必要な場所に均一にかつ初期においては滑りをなくし
た状態で散布することにより成型体や焼結体の位置ずれ
をおこさずかつ焼結体に変形，割れ，溶着等のないセラ
ミックスの製造方法を提供することにある。
を必要な場所に均一にかつ初期においては滑りをなくし
た状態で散布することにより成型体や焼結体の位置ずれ
をおこさずかつ焼結体に変形，割れ，溶着等のないセラ
ミックスの製造方法を提供することにある。
上述の目的はこの発明によれば砂層形成工程と、焼成
工程とを有し、 敷砂層形成工程は敷砂の単一層を接着剤を用いて成型
体または台板上の所定位置に設ける工程であり、 焼成工程は敷砂の単一層を介して成型体を台板あるい
は他の成型体の上に積層して焼成する工程であることに
より達成される。
工程とを有し、 敷砂層形成工程は敷砂の単一層を接着剤を用いて成型
体または台板上の所定位置に設ける工程であり、 焼成工程は敷砂の単一層を介して成型体を台板あるい
は他の成型体の上に積層して焼成する工程であることに
より達成される。
接着剤としては有機接着剤が用いられる。
敷砂としては所定粒度に揃えたものが用いられる。
接着剤と接した敷砂のみが成型体や台板等に付着する
ので所定の部分のみに敷砂の均一な単一層が形成されか
つ固定される。敷砂は必要な部分にのみ固定されている
から焼成前は敷砂のまさつ力により、焼成後は敷砂のな
い部分のまさつ力により成型体，焼結体等の位置ずれが
防止される。
ので所定の部分のみに敷砂の均一な単一層が形成されか
つ固定される。敷砂は必要な部分にのみ固定されている
から焼成前は敷砂のまさつ力により、焼成後は敷砂のな
い部分のまさつ力により成型体，焼結体等の位置ずれが
防止される。
次にこの発明の実施例を図面に基いて説明する。
第１図はこの発明の実施例に係る成型体と台板の積層
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
アルミナセラミックス成型体１（直径120mm×厚さ20m
m）に接着剤２としてポリビニルアルコール10％水溶液
を作成し、スプレーにて成型体平面に均一に塗布した後
粒径が約0.3mmのアルミナ敷砂３を付着させ、余分に付
着した敷砂は、圧縮空気にて取り除き、均一な厚さの敷
砂層を形成した。これらの成型体を寸法たて230mm×よ
こ290mm×厚さ15mmの台板４に単品で乗せ、寸法たて20m
m×よこ20mm×厚さ40mmの支柱により５段積みとし昇温
速度200℃/hにて温度1550〜1600℃で2.5h酸化雰囲気中
で焼成した。
m）に接着剤２としてポリビニルアルコール10％水溶液
を作成し、スプレーにて成型体平面に均一に塗布した後
粒径が約0.3mmのアルミナ敷砂３を付着させ、余分に付
着した敷砂は、圧縮空気にて取り除き、均一な厚さの敷
砂層を形成した。これらの成型体を寸法たて230mm×よ
こ290mm×厚さ15mmの台板４に単品で乗せ、寸法たて20m
m×よこ20mm×厚さ40mmの支柱により５段積みとし昇温
速度200℃/hにて温度1550〜1600℃で2.5h酸化雰囲気中
で焼成した。
この焼成により得た焼結体において、台板と焼結体と
の接着，反り，変形は無かった。また成型体，支柱，台
板のずれ，倒れもない。
の接着，反り，変形は無かった。また成型体，支柱，台
板のずれ，倒れもない。
ポリビニルアルコールの場合と同様の手順により、Pb
（Zr・Ti）O3セラミックス成型体（直径35mm×厚さ1.5m
m）に、接着剤としてポリビニルブチラール10％エチル
アルコール溶液を作成し、スプレーにて成型体平面に均
一に塗布した後、粒径約0.2mmのジルコニア敷砂を付着
させ、余分に付着した敷砂は圧縮空気にて取り除き、均
一な敷砂層を形成した。これらの成型体をマグネシア匣
鉢中に20枚積層し、昇温速度50℃/hにて、温度1250〜13
00℃において4h酸化雰囲気中で焼成した。
（Zr・Ti）O3セラミックス成型体（直径35mm×厚さ1.5m
m）に、接着剤としてポリビニルブチラール10％エチル
アルコール溶液を作成し、スプレーにて成型体平面に均
一に塗布した後、粒径約0.2mmのジルコニア敷砂を付着
させ、余分に付着した敷砂は圧縮空気にて取り除き、均
一な敷砂層を形成した。これらの成型体をマグネシア匣
鉢中に20枚積層し、昇温速度50℃/hにて、温度1250〜13
00℃において4h酸化雰囲気中で焼成した。
この焼成により得た焼結体においても、匣鉢と焼成体
および焼成体間の溶着，焼結体の反り，変形は無かっ
た。また作業中に積層した成型体のずれ，倒れも生じな
かった。
および焼成体間の溶着，焼結体の反り，変形は無かっ
た。また作業中に積層した成型体のずれ，倒れも生じな
かった。
第２図はこの発明の異なる実施例に係る成型体と台板
の積層状態を示す断面図である。ポリビニルアルコール
10％水溶液を作成し、スプレーにてアルミナ質耐火性焼
成台板上の成型体積層位置に均一に塗布した後、粒径約
0.2mmのアルミナ敷砂を付着させ、余分に塗布された敷
砂は、圧縮空気にて取り除き、均一な敷砂層を形成させ
た。この焼成台板上にアルミナセラミックス成型体、直
径120mm×厚さ4mmを乗せ、昇温速度200℃/hにて、温度1
550〜1600℃で2.5h焼成した。この焼成において、台板
と焼結体との溶着，焼結体の反り，変形，割れは無かっ
た。また、台板への成型体の積み込み、炉中への積み込
み作業中に、成型体が台板からずれたり、落下すること
は全くなく、容易に作業することができた。
の積層状態を示す断面図である。ポリビニルアルコール
10％水溶液を作成し、スプレーにてアルミナ質耐火性焼
成台板上の成型体積層位置に均一に塗布した後、粒径約
0.2mmのアルミナ敷砂を付着させ、余分に塗布された敷
砂は、圧縮空気にて取り除き、均一な敷砂層を形成させ
た。この焼成台板上にアルミナセラミックス成型体、直
径120mm×厚さ4mmを乗せ、昇温速度200℃/hにて、温度1
550〜1600℃で2.5h焼成した。この焼成において、台板
と焼結体との溶着，焼結体の反り，変形，割れは無かっ
た。また、台板への成型体の積み込み、炉中への積み込
み作業中に、成型体が台板からずれたり、落下すること
は全くなく、容易に作業することができた。
ポリビニルアルコールの場合と同様な手順によりポリ
ブチルブチラール10％エチルアルコール溶液を作成し、
スプレーにて、アルミナ耐火性台板上の成型体積層位置
に均一に塗布した後、粒径約0.2mmのアルミナ敷砂を付
着させた。余分に付着した敷砂は、圧縮空気にて取り除
き均一な敷砂層を形成させた。この匣鉢中に鉄粉の成型
体直径50mm×厚さ2mmを入れ、水素還元雰囲気中で1200
〜1300℃の温度で2h焼成した。この焼成においても、匣
鉢と焼成体との溶着や焼結体の反り，変形はなかった。
ブチルブチラール10％エチルアルコール溶液を作成し、
スプレーにて、アルミナ耐火性台板上の成型体積層位置
に均一に塗布した後、粒径約0.2mmのアルミナ敷砂を付
着させた。余分に付着した敷砂は、圧縮空気にて取り除
き均一な敷砂層を形成させた。この匣鉢中に鉄粉の成型
体直径50mm×厚さ2mmを入れ、水素還元雰囲気中で1200
〜1300℃の温度で2h焼成した。この焼成においても、匣
鉢と焼成体との溶着や焼結体の反り，変形はなかった。
また成型体の匣鉢内への積み込み、炉中への積み込み
作業中に、ずれたり，崩れたりせず容易に作業すること
ができた。
作業中に、ずれたり，崩れたりせず容易に作業すること
ができた。
以上の実施例において、耐火性焼成台板に塗布する接
着剤は、接着剤塗布後、敷砂が付着するものであれば良
く、ポリビニルアルコールやポルビニルブチラールに限
定されるものではなく接着剤の溶媒も水，有機溶剤のど
ちらでも良い。またいずれの実施例においても焼成する
成型体は、アルミナ，鉄などの成型体に限定されるもの
ではなく、他のセラミックス，フェライト，金属冶金等
の成型体の焼成およびそれら素材の熱処理にも適用され
るものである。また台板にかえて匣鉢を用いても同様な
効果が得られる。
着剤は、接着剤塗布後、敷砂が付着するものであれば良
く、ポリビニルアルコールやポルビニルブチラールに限
定されるものではなく接着剤の溶媒も水，有機溶剤のど
ちらでも良い。またいずれの実施例においても焼成する
成型体は、アルミナ，鉄などの成型体に限定されるもの
ではなく、他のセラミックス，フェライト，金属冶金等
の成型体の焼成およびそれら素材の熱処理にも適用され
るものである。また台板にかえて匣鉢を用いても同様な
効果が得られる。
この発明によれば敷砂層形成工程と、焼成工程とを有
し、 敷砂層形成工程は敷砂の均一層を接着剤を用いて成型
体または台板上に設ける工程であり、 焼成工程は敷砂の単一層を介して成型体を台板あるい
は他の成型体の上に積層して焼成する工程であるので所
定の部分のみに敷砂の均一な単一層が形成されかつ固定
される。その結果焼結体につき溶着や変形，割れ等をな
くすことができるうえ焼成の作業効率を向上させること
が可能となる。
し、 敷砂層形成工程は敷砂の均一層を接着剤を用いて成型
体または台板上に設ける工程であり、 焼成工程は敷砂の単一層を介して成型体を台板あるい
は他の成型体の上に積層して焼成する工程であるので所
定の部分のみに敷砂の均一な単一層が形成されかつ固定
される。その結果焼結体につき溶着や変形，割れ等をな
くすことができるうえ焼成の作業効率を向上させること
が可能となる。
第１図はこの発明の実施例に係る成型体と台板の積層状
態を示す断面図、第２図はこの発明の異なる実施例に係
る成型体と台板の積層状態を示す断面図である。 1:成型体、2:接着剤、3:敷砂層、4:台板。
態を示す断面図、第２図はこの発明の異なる実施例に係
る成型体と台板の積層状態を示す断面図である。 1:成型体、2:接着剤、3:敷砂層、4:台板。
Claims (1)
- 【請求項１】敷砂層形成工程と、焼成工程とを有し、 敷砂層形成工程は敷砂の単一層を接着剤を用いて成型体
または台板上の所定位置に設ける工程であり、 焼成工程は敷砂の単一層を介して成型体を台板あるいは
他の成型体の上に積層して焼成する工程であることを特
徴とするセラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2063603A JP2569876B2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | セラミックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2063603A JP2569876B2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | セラミックスの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03265571A JPH03265571A (ja) | 1991-11-26 |
| JP2569876B2 true JP2569876B2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=13234026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2063603A Expired - Fee Related JP2569876B2 (ja) | 1990-03-14 | 1990-03-14 | セラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2569876B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-14 JP JP2063603A patent/JP2569876B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03265571A (ja) | 1991-11-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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