JPH05226055A - 異方導電フィルムの製法 - Google Patents
異方導電フィルムの製法Info
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- JPH05226055A JPH05226055A JP5745792A JP5745792A JPH05226055A JP H05226055 A JPH05226055 A JP H05226055A JP 5745792 A JP5745792 A JP 5745792A JP 5745792 A JP5745792 A JP 5745792A JP H05226055 A JPH05226055 A JP H05226055A
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- metal
- conductive film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 絶縁性フィルムの厚み方向に独立して導通
し、電気的接続用のバンプを両面に有する異方導電フィ
ルムの製法を提供する。均質で大きさも均一な導通路と
しての金属導体を電気メッキによって充填する。 【構成】 金属基材層2と絶縁性フィルム1とからなる
複層基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔3をレーザーエ
ッチングにて形成し、バンプ用の凹部3’を形成したの
ち電気メッキにより金属導体5を充填する。そののち、
金属基材層をエッチング除去して異方導電フィルムを作
製する。
し、電気的接続用のバンプを両面に有する異方導電フィ
ルムの製法を提供する。均質で大きさも均一な導通路と
しての金属導体を電気メッキによって充填する。 【構成】 金属基材層2と絶縁性フィルム1とからなる
複層基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔3をレーザーエ
ッチングにて形成し、バンプ用の凹部3’を形成したの
ち電気メッキにより金属導体5を充填する。そののち、
金属基材層をエッチング除去して異方導電フィルムを作
製する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は異方導電フィルムの製法
に関し、詳しくは絶縁性フィルムの厚み方向に独立して
表裏面に達する金属導体を保持する異方導電フィルムを
製造するにあたり、均一なメッキ処理にて均質な金属導
体をメッキ充填でき、しかも外観も良好な異方導電フィ
ルムが得られる製法に関する。
に関し、詳しくは絶縁性フィルムの厚み方向に独立して
表裏面に達する金属導体を保持する異方導電フィルムを
製造するにあたり、均一なメッキ処理にて均質な金属導
体をメッキ充填でき、しかも外観も良好な異方導電フィ
ルムが得られる製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の発達に伴い多機能化や
小型軽量化、薄型化などに対応して半導体分野では配線
回路のパターンが高集積化され、多ピンおよび狭ピッチ
のファインパターンが採用されている。しかしながら、
配線基板上の導体パターンとこれに接続するための導体
パターンもしくはICやLSIなどのファインパターン
化された部品間の接続には、従来のワイヤーボンディン
グ法やTAB法では充分に対応できず、厚み方向に導電
性を有するフィルムを介する方法が注目されている。
小型軽量化、薄型化などに対応して半導体分野では配線
回路のパターンが高集積化され、多ピンおよび狭ピッチ
のファインパターンが採用されている。しかしながら、
配線基板上の導体パターンとこれに接続するための導体
パターンもしくはICやLSIなどのファインパターン
化された部品間の接続には、従来のワイヤーボンディン
グ法やTAB法では充分に対応できず、厚み方向に導電
性を有するフィルムを介する方法が注目されている。
【0003】通常、このようなフィルムは厚み方向に導
電性を発揮させるために金属粉末を充填したり、線状金
属を挿入したり、貫通孔を形成したのち導体金属を充填
するなどの方法によって得られたものが提案されてい
る。これらの方法のうち、確実な導通や微細加工性など
の点からはレーザー光を照射してフィルムをエッチング
する方法が提案されており、例えば特開平3−1820
81号公報や特開平3−182083号公報などには一
層構造または複数の積層構造からなる金属基材層上に絶
縁性樹脂層や感光性を有する絶縁性樹脂層を形成したの
ち、絶縁性樹脂層および金属基材層にレーザー加工法や
ウエットエッチング法によって貫通孔を形成し、この貫
通孔に金属導体を充填するという方法が開示されてい
る。
電性を発揮させるために金属粉末を充填したり、線状金
属を挿入したり、貫通孔を形成したのち導体金属を充填
するなどの方法によって得られたものが提案されてい
る。これらの方法のうち、確実な導通や微細加工性など
の点からはレーザー光を照射してフィルムをエッチング
する方法が提案されており、例えば特開平3−1820
81号公報や特開平3−182083号公報などには一
層構造または複数の積層構造からなる金属基材層上に絶
縁性樹脂層や感光性を有する絶縁性樹脂層を形成したの
ち、絶縁性樹脂層および金属基材層にレーザー加工法や
ウエットエッチング法によって貫通孔を形成し、この貫
通孔に金属導体を充填するという方法が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなレーザー加工を用いた異方導電フィルムの製造方法
では、レーザービームによって絶縁性樹脂層だけでなく
金属基材層もエッチング処理するので、絶縁性樹脂と金
属基材の両方の分子結合を分断できる大きなエネルギー
量が必要となるだけでなく、絶縁性樹脂と金属基材を同
時にレーザー加工できるような高密度エネルギーのレー
ザービームを照射した場合、金属基材を加工する際に金
属基材層表面でのレーザーの反射光の影響が大きく、反
射光によって先にエッチングされた絶縁性樹脂層のエッ
ジ部が再エッチングされてしまい、精密な加工精度やア
スペクト比を得ることが困難である。従って、各貫通孔
に対して均一にメッキ処理が施せないだけでなく、充填
された金属導体は均質なものとはなりがたく、金属導体
の表面剥離現象が生じて電気的接続に際して短絡や接続
不良を起こす恐れがある。
うなレーザー加工を用いた異方導電フィルムの製造方法
では、レーザービームによって絶縁性樹脂層だけでなく
金属基材層もエッチング処理するので、絶縁性樹脂と金
属基材の両方の分子結合を分断できる大きなエネルギー
量が必要となるだけでなく、絶縁性樹脂と金属基材を同
時にレーザー加工できるような高密度エネルギーのレー
ザービームを照射した場合、金属基材を加工する際に金
属基材層表面でのレーザーの反射光の影響が大きく、反
射光によって先にエッチングされた絶縁性樹脂層のエッ
ジ部が再エッチングされてしまい、精密な加工精度やア
スペクト比を得ることが困難である。従って、各貫通孔
に対して均一にメッキ処理が施せないだけでなく、充填
された金属導体は均質なものとはなりがたく、金属導体
の表面剥離現象が生じて電気的接続に際して短絡や接続
不良を起こす恐れがある。
【0005】また、得られた異方導電フィルムを電気部
品間の電気的接続に用いる場合、異方導電フィルムの接
点部にバンプを形成しておくことが好ましく、上記異方
導電フィルム表面に形成される各バンプの高さおよび大
きさはできるだけ均一なものとする必要がある。
品間の電気的接続に用いる場合、異方導電フィルムの接
点部にバンプを形成しておくことが好ましく、上記異方
導電フィルム表面に形成される各バンプの高さおよび大
きさはできるだけ均一なものとする必要がある。
【0006】従って、本発明はレーザー光の照射による
エッチング加工を行なって、絶縁性フィルムの厚み方向
に独立して表裏面に達する金属導体を保持する異方導電
フィルムを製造するにあたり、均一なメッキ処理にて均
質な金属導体をメッキ充填でき、しかも外観も良好な異
方導電フィルムが得られる製法に提供することを目的と
する。
エッチング加工を行なって、絶縁性フィルムの厚み方向
に独立して表裏面に達する金属導体を保持する異方導電
フィルムを製造するにあたり、均一なメッキ処理にて均
質な金属導体をメッキ充填でき、しかも外観も良好な異
方導電フィルムが得られる製法に提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、被加工
体である絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層基材
の絶縁性フィルムにのみレーザーエッチングを行ない、
金属基材層に達する貫通孔を形成したのち、露出する貫
通孔にバンプ用の凹部を化学エッチングにて形成し、電
気メッキによって貫通孔および凹部を金属導体を充填し
他面側のバンプも形成することによって、電気的接続信
頼性の高い異方導電フィルムが得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、被加工
体である絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層基材
の絶縁性フィルムにのみレーザーエッチングを行ない、
金属基材層に達する貫通孔を形成したのち、露出する貫
通孔にバンプ用の凹部を化学エッチングにて形成し、電
気メッキによって貫通孔および凹部を金属導体を充填し
他面側のバンプも形成することによって、電気的接続信
頼性の高い異方導電フィルムが得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は絶縁性フィルムと金属基材
層からなる複層基材を用いて異方導電フィルムを製造す
る方法において、レーザー光を照射することによって上
記複合基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔を形成して隣
接する金属基材層表面を露出させる工程と、露出した金
属基材層をエッチングして金属基材層に凹部を形成する
工程と、形成した貫通孔および凹部に金属導体を電気メ
ッキにて充填して、さらに絶縁性フィルム表面から金属
導体を突出させる工程と、金属基材層をエッチング除去
する工程とを含む異方導電フィルムの製法を提供するも
のである。
層からなる複層基材を用いて異方導電フィルムを製造す
る方法において、レーザー光を照射することによって上
記複合基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔を形成して隣
接する金属基材層表面を露出させる工程と、露出した金
属基材層をエッチングして金属基材層に凹部を形成する
工程と、形成した貫通孔および凹部に金属導体を電気メ
ッキにて充填して、さらに絶縁性フィルム表面から金属
導体を突出させる工程と、金属基材層をエッチング除去
する工程とを含む異方導電フィルムの製法を提供するも
のである。
【0009】本発明の異方導電フィルムの製法には、出
発材料として絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層
基材を用いる。絶縁性フィルムは電気絶縁特性を有する
フィルムからなるものであればその材料には制限はな
く、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ABS樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、シリコーン系樹脂など熱硬化性樹脂や
熱可塑性樹脂を問わず目的に応じて選択できる。これら
のうち耐熱性や耐薬品性、機械的強度、レーザー加工性
などの点からポリイミド樹脂を用いることが好ましい。
また、複層基材における絶縁性フィルムの厚さは任意に
選択できるが、フィルムの機械的強度やフィルム厚の精
度(バラツキ)、形成する貫通孔の孔径精度の点からは
通常、1〜200μm、好ましくは10〜100μmの
厚みのものを採用する。
発材料として絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層
基材を用いる。絶縁性フィルムは電気絶縁特性を有する
フィルムからなるものであればその材料には制限はな
く、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ABS樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、シリコーン系樹脂など熱硬化性樹脂や
熱可塑性樹脂を問わず目的に応じて選択できる。これら
のうち耐熱性や耐薬品性、機械的強度、レーザー加工性
などの点からポリイミド樹脂を用いることが好ましい。
また、複層基材における絶縁性フィルムの厚さは任意に
選択できるが、フィルムの機械的強度やフィルム厚の精
度(バラツキ)、形成する貫通孔の孔径精度の点からは
通常、1〜200μm、好ましくは10〜100μmの
厚みのものを採用する。
【0010】一方、金属基材層は例えば、金、銀、銅、
鉄、コバルト、アルミニウム、またはこれらの合金など
からなる金属から形成されるが、異方導電フィルムを得
る際の電気メッキ工程でのメッキ性の点から銅やアルミ
ニウムを主体とする金属を採用することが好ましい。こ
のような金属基材層の厚さは特に制限ないが、異方導電
性フィルムを得る際の各工程での作業性やエッチング性
の点から通常、10〜50μm程度の厚みのものを採用
する。
鉄、コバルト、アルミニウム、またはこれらの合金など
からなる金属から形成されるが、異方導電フィルムを得
る際の電気メッキ工程でのメッキ性の点から銅やアルミ
ニウムを主体とする金属を採用することが好ましい。こ
のような金属基材層の厚さは特に制限ないが、異方導電
性フィルムを得る際の各工程での作業性やエッチング性
の点から通常、10〜50μm程度の厚みのものを採用
する。
【0011】このような複層基材は例えば、金属基材層
の片面に絶縁性樹脂溶液をキャスティングしたり、絶縁
性樹脂フィルムを圧着、絶縁性樹脂を溶融押し出しする
方法、予め形成した絶縁性フィルム層上に金属を蒸着や
スパッタリング、メッキなどの方法によって得ることが
できる。
の片面に絶縁性樹脂溶液をキャスティングしたり、絶縁
性樹脂フィルムを圧着、絶縁性樹脂を溶融押し出しする
方法、予め形成した絶縁性フィルム層上に金属を蒸着や
スパッタリング、メッキなどの方法によって得ることが
できる。
【0012】本発明の製法、例えば図1(a)〜(d)
の拡大断面図にて示す工程に従えば異方導電フィルムを
得ることができる。
の拡大断面図にて示す工程に従えば異方導電フィルムを
得ることができる。
【0013】まず、図1(a)にて示すように、上記の
ようにして準備した絶縁性フィルム1と金属基材層2か
らなる複層基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔3を形成
して隣接する金属基材層2の表面を露出させる。貫通孔
3の形成は絶縁性フィルム1の表面に所望の孔パターン
を有するフォトマスクを介してレーザー光を照射するこ
とによって行なう。レーザー光の種類はドライエッチン
グ加工できれば特に限定されない。特に、高精度の加工
や高いアスペクト比、ファインパターン化の点からエキ
シマレーザーの如き発振波長が400nm以下の紫外線
レーザーを用いることが好ましい。なお、YAGレーザ
ーやガラスレーザー、ルビーレーザーなどの発振波長
(あるいは基本波長)が赤外領域の固体レーザーを用い
る場合は、第二リン酸カリウム結晶のような非線型光学
結晶にこれらのレーザー光を照射することによって、実
質的に紫外領域の高次高調波に変調することができる。
ようにして準備した絶縁性フィルム1と金属基材層2か
らなる複層基材の絶縁性フィルムのみに貫通孔3を形成
して隣接する金属基材層2の表面を露出させる。貫通孔
3の形成は絶縁性フィルム1の表面に所望の孔パターン
を有するフォトマスクを介してレーザー光を照射するこ
とによって行なう。レーザー光の種類はドライエッチン
グ加工できれば特に限定されない。特に、高精度の加工
や高いアスペクト比、ファインパターン化の点からエキ
シマレーザーの如き発振波長が400nm以下の紫外線
レーザーを用いることが好ましい。なお、YAGレーザ
ーやガラスレーザー、ルビーレーザーなどの発振波長
(あるいは基本波長)が赤外領域の固体レーザーを用い
る場合は、第二リン酸カリウム結晶のような非線型光学
結晶にこれらのレーザー光を照射することによって、実
質的に紫外領域の高次高調波に変調することができる。
【0014】形成する貫通孔3の大きさは接続する部品
の接点の大きさによって左右されるが、ファインピッチ
化に対応する微細加工を施す場合は、通常、直径を10
〜100μm、好ましくは20〜50μm程度とし、ピ
ッチを15〜200μm、好ましくは40〜100μm
程度に設定する。
の接点の大きさによって左右されるが、ファインピッチ
化に対応する微細加工を施す場合は、通常、直径を10
〜100μm、好ましくは20〜50μm程度とし、ピ
ッチを15〜200μm、好ましくは40〜100μm
程度に設定する。
【0015】次に、図1(b)に示すように、上記工程
によって貫通孔3の底部に露出した金属基材層2をエッ
チングして凹部3’を形成する。なお、このエッチング
処理に先立ち、金属基材層2の他面側(図1(b)にお
ける下側)に耐メッキ性を有するレジスト層4をスピン
ナーなどの方法にて塗布乾燥して形成しておく。凹部
3’は、電解研磨剤や化学研磨剤を貫通孔3内に流入さ
せることによって形成することができる。例えば、銅や
銅合金、例えば純銅、丹銅、洋白銅、白銅、黄銅、リン
青銅などを金属基材層1として用いた場合には、塩化第
二鉄溶液や硫酸、塩酸などを用いる。このような凹部
3’の形成に用いるエッチング液に過酸化水素および硫
酸を含有させておくと、銅を主体とした金属基材層の場
合、金属基材層の露出面が酸化銅から硫酸銅に化学変化
して溶解する際に、形成される酸化銅層は凸凹面の凸部
で薄く、凹部で厚くなるので最終的に形成される凹部
3’の孔径や深さが均一となり、また、凹部表面が平滑
となるので好ましい。過酸化水素の含有量は15〜30
重量%、好ましくは20〜25重量%、硫酸の含有量は
2〜8重量%、好ましくは3〜7重量%程度の範囲に調
整する。過酸化水素や硫酸の含有量が少ないと充分にそ
の効果を発揮できず、また、過剰に含有すると液が不安
定となり、処理の初期にはエッチング速度が速いが、液
寿命が短くなる恐れがある。さらに、エッチング液中に
界面活性剤を含有させることによって、貫通孔内壁の濡
れ性が向上するので、研磨処理がスムースに行えるよう
になる。
によって貫通孔3の底部に露出した金属基材層2をエッ
チングして凹部3’を形成する。なお、このエッチング
処理に先立ち、金属基材層2の他面側(図1(b)にお
ける下側)に耐メッキ性を有するレジスト層4をスピン
ナーなどの方法にて塗布乾燥して形成しておく。凹部
3’は、電解研磨剤や化学研磨剤を貫通孔3内に流入さ
せることによって形成することができる。例えば、銅や
銅合金、例えば純銅、丹銅、洋白銅、白銅、黄銅、リン
青銅などを金属基材層1として用いた場合には、塩化第
二鉄溶液や硫酸、塩酸などを用いる。このような凹部
3’の形成に用いるエッチング液に過酸化水素および硫
酸を含有させておくと、銅を主体とした金属基材層の場
合、金属基材層の露出面が酸化銅から硫酸銅に化学変化
して溶解する際に、形成される酸化銅層は凸凹面の凸部
で薄く、凹部で厚くなるので最終的に形成される凹部
3’の孔径や深さが均一となり、また、凹部表面が平滑
となるので好ましい。過酸化水素の含有量は15〜30
重量%、好ましくは20〜25重量%、硫酸の含有量は
2〜8重量%、好ましくは3〜7重量%程度の範囲に調
整する。過酸化水素や硫酸の含有量が少ないと充分にそ
の効果を発揮できず、また、過剰に含有すると液が不安
定となり、処理の初期にはエッチング速度が速いが、液
寿命が短くなる恐れがある。さらに、エッチング液中に
界面活性剤を含有させることによって、貫通孔内壁の濡
れ性が向上するので、研磨処理がスムースに行えるよう
になる。
【0016】金属基材層2を銅や銅合金を主体とした金
属から形成した場合、エッチング時の溶解速度を0.1
〜0.4g/dm2 ・分、好ましくは0.1〜0.2g
/dm2 ・分程度のものにエッチング条件を調整する。
溶解速度が0.1g/dm2・分未満であると光沢を有
する平滑で均一な凹部を形成できない場合があり、また
0.4g/dm2 ・分を超えると発熱量が大きくなって
不均一な凹部が形成されることがある。エッチング時の
液温は30〜50℃程度に制御し、サンプル揺動を併用
することによって、さらに均一なエッチング処理を行な
うことができる。
属から形成した場合、エッチング時の溶解速度を0.1
〜0.4g/dm2 ・分、好ましくは0.1〜0.2g
/dm2 ・分程度のものにエッチング条件を調整する。
溶解速度が0.1g/dm2・分未満であると光沢を有
する平滑で均一な凹部を形成できない場合があり、また
0.4g/dm2 ・分を超えると発熱量が大きくなって
不均一な凹部が形成されることがある。エッチング時の
液温は30〜50℃程度に制御し、サンプル揺動を併用
することによって、さらに均一なエッチング処理を行な
うことができる。
【0017】しかるのち、図1(c)に示すように、形
成した貫通孔3および凹部3’に金属導体5を電気メッ
キ法などによって充填し、レジスト層4および金属基材
層2を剥離除去して図1(d)に示すような絶縁性フィ
ルム1の厚み方向に金属導体5による導通路を有する異
方導電フィルムを得ることができる。
成した貫通孔3および凹部3’に金属導体5を電気メッ
キ法などによって充填し、レジスト層4および金属基材
層2を剥離除去して図1(d)に示すような絶縁性フィ
ルム1の厚み方向に金属導体5による導通路を有する異
方導電フィルムを得ることができる。
【0018】金属導体5を電気メッキにて貫通孔3およ
び凹部3’内に充填する場合、メッキ液に対する濡れ性
が悪いと貫通孔内に気泡を含んだ状態でメッキすること
となり、不均一なメッキ状態となる。その結果、メッキ
充填が不充分な箇所や絶縁性フィルム表面から突出する
バンプの高さが不揃いとなる可能性がある。従って、メ
ッキ処理を行なう前に、貫通孔3および凹部3’の内部
に予めメタノールやエタノールの如きメッキ液と相溶す
る液体を浸漬法や超音波振動併用法などの手段によって
含浸し、そののちこれをメッキ液と置換してメッキ液を
流入させることが濡れ性の改善のために好ましいもので
ある。特に、貫通孔3の孔径が小さい場合(例えば80
μm以下)や、アスペクト比の大きい基材(例えば1/
3以上)、濡れ性の悪いメッキ液を使用する場合に効果
的である。
び凹部3’内に充填する場合、メッキ液に対する濡れ性
が悪いと貫通孔内に気泡を含んだ状態でメッキすること
となり、不均一なメッキ状態となる。その結果、メッキ
充填が不充分な箇所や絶縁性フィルム表面から突出する
バンプの高さが不揃いとなる可能性がある。従って、メ
ッキ処理を行なう前に、貫通孔3および凹部3’の内部
に予めメタノールやエタノールの如きメッキ液と相溶す
る液体を浸漬法や超音波振動併用法などの手段によって
含浸し、そののちこれをメッキ液と置換してメッキ液を
流入させることが濡れ性の改善のために好ましいもので
ある。特に、貫通孔3の孔径が小さい場合(例えば80
μm以下)や、アスペクト比の大きい基材(例えば1/
3以上)、濡れ性の悪いメッキ液を使用する場合に効果
的である。
【0019】充填する金属導体5としては、例えば金、
銀、銅、錫、鉛、ニッケル、コバルト、インジウムなど
の各種金属、もしくはこれらを成分とする各種合金が用
いられる。なお、メッキ液中の金属イオンの量が少なす
ぎたり電流密度が高すぎると充填される金属導体5が樹
枝状の結晶に成長して均質性に劣るので、金属イオン濃
度、電流密度、pH、液温などのメッキ条件を制御して
微細結晶状態で充填されるように調整することが好まし
い。
銀、銅、錫、鉛、ニッケル、コバルト、インジウムなど
の各種金属、もしくはこれらを成分とする各種合金が用
いられる。なお、メッキ液中の金属イオンの量が少なす
ぎたり電流密度が高すぎると充填される金属導体5が樹
枝状の結晶に成長して均質性に劣るので、金属イオン濃
度、電流密度、pH、液温などのメッキ条件を制御して
微細結晶状態で充填されるように調整することが好まし
い。
【0020】上記メッキ条件のうち電流密度は充填され
る金属導体5の均質性に大きく影響し、均質な金属導体
5とするためには電気メッキ中、充填された金属の露出
面積に比例して実電流を連続的に増大させることが好ま
しい。連続制御せずに一定電流を段階的に変化させた場
合、充填された金属導体内に歪み応力が残存し、図2に
示すような金属導体5の表面剥離現象を生じるおそれが
ある。具体的には実電流をコンピュータ制御して電流密
度を±10%以内の範囲に抑制する。このような連続的
な制御は、層状構造を形成する光沢メッキに効果的であ
る。
る金属導体5の均質性に大きく影響し、均質な金属導体
5とするためには電気メッキ中、充填された金属の露出
面積に比例して実電流を連続的に増大させることが好ま
しい。連続制御せずに一定電流を段階的に変化させた場
合、充填された金属導体内に歪み応力が残存し、図2に
示すような金属導体5の表面剥離現象を生じるおそれが
ある。具体的には実電流をコンピュータ制御して電流密
度を±10%以内の範囲に抑制する。このような連続的
な制御は、層状構造を形成する光沢メッキに効果的であ
る。
【0021】また、上記電気メッキ工程において絶縁性
フィルム1の表面に開口する貫通孔3からメッキ液が流
入して金属が内壁面にメッキ充填されるが、絶縁性フィ
ルム1に多数の貫通孔3が形成されている場合、電流は
各貫通孔に対して均一に負荷されず、絶縁性フィルム1
の表面腹部に過剰電流が流れやすくなる。例えば、貫通
孔が絶縁性フィルム1の表面のXY軸面に多数存在する
場合は外縁部に存在する貫通孔に電流が集中しやすく、
また、貫通孔が絶縁性フィルム1の表面のX軸面に多数
存在する場合はその端部に存在する貫通孔に電流が集中
しやすいので、この部分へのメッキ金属量が多くなり最
終的に得られる金属導体5の大きさ、特にバンプ高さが
不均一となることがある。
フィルム1の表面に開口する貫通孔3からメッキ液が流
入して金属が内壁面にメッキ充填されるが、絶縁性フィ
ルム1に多数の貫通孔3が形成されている場合、電流は
各貫通孔に対して均一に負荷されず、絶縁性フィルム1
の表面腹部に過剰電流が流れやすくなる。例えば、貫通
孔が絶縁性フィルム1の表面のXY軸面に多数存在する
場合は外縁部に存在する貫通孔に電流が集中しやすく、
また、貫通孔が絶縁性フィルム1の表面のX軸面に多数
存在する場合はその端部に存在する貫通孔に電流が集中
しやすいので、この部分へのメッキ金属量が多くなり最
終的に得られる金属導体5の大きさ、特にバンプ高さが
不均一となることがある。
【0022】このような不都合を解消するために、電気
メッキ工程に際して図3に示すように絶縁性フィルム1
の表面端部に導電体6をダミーとして設置し、貫通孔へ
のメッキと共にこのダミーにもメッキを同時に施して、
過剰電流による不均一なメッキを防止することが好まし
い。ダミーとしての導電体は導電率の点から金属基材層
と同種のものを採用することが好ましく、板状やネット
状など、その形状は特に制限されない。
メッキ工程に際して図3に示すように絶縁性フィルム1
の表面端部に導電体6をダミーとして設置し、貫通孔へ
のメッキと共にこのダミーにもメッキを同時に施して、
過剰電流による不均一なメッキを防止することが好まし
い。ダミーとしての導電体は導電率の点から金属基材層
と同種のものを採用することが好ましく、板状やネット
状など、その形状は特に制限されない。
【0023】本発明の異方導電フィルムの製法ではレジ
スト層4および金属基材層2をアルカリ溶液や有機溶剤
などの薬液によるエッチング除去するが、この工程の後
にさらに無電解メッキを施すことによって、絶縁性フィ
ルム1の表裏面に突出するバンプの表面にさらに金属物
質を被覆して、バンプ表面をさらに平滑化させることが
できる。また、このような無電解メッキを施すことによ
って絶縁性フィルム1に保持される金属導体5を簡単に
異種の金属からなる図4に示すような、多層導体とする
ことができ、例えば接点となるバンプを硬質化するため
には、ロジウムやルテニウムなどの硬質金属を無電解メ
ッキし、また半田に対する濡れ性を良好にするために
は、金や錫などの金属を無電解メッキする。
スト層4および金属基材層2をアルカリ溶液や有機溶剤
などの薬液によるエッチング除去するが、この工程の後
にさらに無電解メッキを施すことによって、絶縁性フィ
ルム1の表裏面に突出するバンプの表面にさらに金属物
質を被覆して、バンプ表面をさらに平滑化させることが
できる。また、このような無電解メッキを施すことによ
って絶縁性フィルム1に保持される金属導体5を簡単に
異種の金属からなる図4に示すような、多層導体とする
ことができ、例えば接点となるバンプを硬質化するため
には、ロジウムやルテニウムなどの硬質金属を無電解メ
ッキし、また半田に対する濡れ性を良好にするために
は、金や錫などの金属を無電解メッキする。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の異方導電フィルムの製法の
実施例を示し、さらに具体的に説明する。
実施例を示し、さらに具体的に説明する。
【0025】実施例1 圧延銅箔(厚み25μm)の片面にポリアミド酸溶液を
キャスティング法によって塗布、乾燥して厚み25μm
の絶縁性フィルムを有する二層基材を作製し、この複層
基材(30cm×5cmの範囲)の絶縁性フィルムに、
248nmの発振波長のエキシマレーザーを照射するこ
とによって25μmφで45μmピッチの貫通孔を形成
した。
キャスティング法によって塗布、乾燥して厚み25μm
の絶縁性フィルムを有する二層基材を作製し、この複層
基材(30cm×5cmの範囲)の絶縁性フィルムに、
248nmの発振波長のエキシマレーザーを照射するこ
とによって25μmφで45μmピッチの貫通孔を形成
した。
【0026】次いで、この複層基材の銅箔面にレジスト
層をキャステング形成したのち、過酸化水素30重量
%、硫酸3重量%を含有するエッチング溶液に浸漬して
貫通孔底部に露出する銅箔層表面をエッチング処理して
凹部(径35μmφ、深さ10μm)を形成した。処理
温度50℃、浸漬時間10分とし、浸漬後、超音波発振
機を併用して10重量%硫酸にて表面に生成した酸化銅
を除去した。
層をキャステング形成したのち、過酸化水素30重量
%、硫酸3重量%を含有するエッチング溶液に浸漬して
貫通孔底部に露出する銅箔層表面をエッチング処理して
凹部(径35μmφ、深さ10μm)を形成した。処理
温度50℃、浸漬時間10分とし、浸漬後、超音波発振
機を併用して10重量%硫酸にて表面に生成した酸化銅
を除去した。
【0027】次に、これを有機光沢剤を含有するワット
浴に浸漬して3A/dm2 (充填された金属の露出面積
に比例して実電流を連続的に増大させるようにコンピュ
ータ制御した)・50分、温度60℃の条件でニッケル
メッキを行ない、貫通孔および凹部にニッケルを充填し
た。
浴に浸漬して3A/dm2 (充填された金属の露出面積
に比例して実電流を連続的に増大させるようにコンピュ
ータ制御した)・50分、温度60℃の条件でニッケル
メッキを行ない、貫通孔および凹部にニッケルを充填し
た。
【0028】充填後、これをトルエンに浸漬してレジス
ト層を溶解除去し、さらにアンモニア性アルカリ溶液に
浸漬して銅箔をエッチング除去して図1(d)に示すよ
うな異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルムに
形成されたバンプ高さは銅箔層のエッチング側で10μ
m±1μmであり、メッキ成長によるバンプ側で10μ
m±2μmであり、均質で表面が平滑な金属導体(ニッ
ケル)を保持するものであった。
ト層を溶解除去し、さらにアンモニア性アルカリ溶液に
浸漬して銅箔をエッチング除去して図1(d)に示すよ
うな異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルムに
形成されたバンプ高さは銅箔層のエッチング側で10μ
m±1μmであり、メッキ成長によるバンプ側で10μ
m±2μmであり、均質で表面が平滑な金属導体(ニッ
ケル)を保持するものであった。
【0029】なお、上記エッチング液として過硫酸アン
モニウム溶液を用いた場合、得られる異方導電フィルム
のバンプ高さは銅箔層のエッチング側で10μm±3μ
mであり、パンプ表面は凸凹でリベット状のバンプにな
らないものがあった。また、メッキ成長によるバンプは
光沢面を有していたが、高さは10μm±4μmであっ
た。さらに、ニッケルメッキ時の実電流の制御を連続的
でなく、4段階に分けて増加させた場合、図2に示すよ
うな金属導体の剥離現象を生じるものが僅かにあった。
モニウム溶液を用いた場合、得られる異方導電フィルム
のバンプ高さは銅箔層のエッチング側で10μm±3μ
mであり、パンプ表面は凸凹でリベット状のバンプにな
らないものがあった。また、メッキ成長によるバンプは
光沢面を有していたが、高さは10μm±4μmであっ
た。さらに、ニッケルメッキ時の実電流の制御を連続的
でなく、4段階に分けて増加させた場合、図2に示すよ
うな金属導体の剥離現象を生じるものが僅かにあった。
【0030】実施例2 実施例1において、ニッケルメッキを施す前にメタノー
ルに約10秒間浸漬し、貫通孔および凹部にメタノール
を含浸させたのち、これをワット浴に浸漬してニッケル
メッキを施した。それ以外は実施例1と同様の方法によ
って異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルムに
保持されている各金属導体(ニッケル)は均質で大きさ
も均一であり、フィルムからの脱落なども生じなかっ
た。
ルに約10秒間浸漬し、貫通孔および凹部にメタノール
を含浸させたのち、これをワット浴に浸漬してニッケル
メッキを施した。それ以外は実施例1と同様の方法によ
って異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルムに
保持されている各金属導体(ニッケル)は均質で大きさ
も均一であり、フィルムからの脱落なども生じなかっ
た。
【0031】なお、メタノール処理を施さなかった場
合、バンプ高さの不揃いの貫通孔や均質にニッケルが充
填されていない貫通孔を生じる場合があった。
合、バンプ高さの不揃いの貫通孔や均質にニッケルが充
填されていない貫通孔を生じる場合があった。
【0032】実施例3 実施例1において、ニッケルメッキを施す際に、図3に
示すような幅1cmのダミー銅箔を絶縁性フィルムの表
面周縁部(周縁貫通孔から1mm外側)に貼り付けた以
外は、実施例1と同様にして異方導電フィルムを作製し
た。この異方導電フィルムの中央部に形成されたバンプ
の高さと、周縁部に形成されたバンプの高さに実質的な
差はなかった。
示すような幅1cmのダミー銅箔を絶縁性フィルムの表
面周縁部(周縁貫通孔から1mm外側)に貼り付けた以
外は、実施例1と同様にして異方導電フィルムを作製し
た。この異方導電フィルムの中央部に形成されたバンプ
の高さと、周縁部に形成されたバンプの高さに実質的な
差はなかった。
【0033】実施例4 実施例1にて得られた異方導電フィルムに、無電解メッ
キとして置換型の金メッキおよび自己触媒型の金メッキ
を行ない、図4に示すようなバンプ表面に金メッキ層を
有する異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルム
のバンプは外観むらがなく半田に対する濡れ性が良好な
ものであった。
キとして置換型の金メッキおよび自己触媒型の金メッキ
を行ない、図4に示すようなバンプ表面に金メッキ層を
有する異方導電フィルムを得た。この異方導電フィルム
のバンプは外観むらがなく半田に対する濡れ性が良好な
ものであった。
【0034】なお、実施例1における電気メッキに際し
て、金メッキ、ニッケルメッキ、金メッキと3回に分け
てメッキ充填を行ない、図4に示すような金属導体が多
層化した異方導電フィルムを作製したところ、銅箔(金
属基材層)側のバンプ表面(金メッキ層)が銅の拡散に
よる外観むらが若干生じていた。
て、金メッキ、ニッケルメッキ、金メッキと3回に分け
てメッキ充填を行ない、図4に示すような金属導体が多
層化した異方導電フィルムを作製したところ、銅箔(金
属基材層)側のバンプ表面(金メッキ層)が銅の拡散に
よる外観むらが若干生じていた。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の異方導電フィル
ムの製法は、絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層
基材の絶縁性フィルムのみにレーザー光を照射してドラ
イエッチングし、さらに、バンプ用の凹部を形成したの
ち、これらに電気メッキにて金属導体を充填して異方導
電フィルムを得る方法であって、均一なメッキ処理が行
なえ、絶縁性フィルム内に充填された金属導体は均一な
大きさであり、また内部に歪み応力のない均質で外観も
良好な異方導電フィルムを得ることができる。
ムの製法は、絶縁性フィルムと金属基材層からなる複層
基材の絶縁性フィルムのみにレーザー光を照射してドラ
イエッチングし、さらに、バンプ用の凹部を形成したの
ち、これらに電気メッキにて金属導体を充填して異方導
電フィルムを得る方法であって、均一なメッキ処理が行
なえ、絶縁性フィルム内に充填された金属導体は均一な
大きさであり、また内部に歪み応力のない均質で外観も
良好な異方導電フィルムを得ることができる。
【図1】 (a)〜(d)は本発明の異方導電フィルム
の製法の各工程を説明する拡大断面図である。
の製法の各工程を説明する拡大断面図である。
【図2】 異方導電フィルムに充填された金属導体のバ
ンプ部が剥離した不良状態を示す拡大断面図である。
ンプ部が剥離した不良状態を示す拡大断面図である。
【図3】 本発明の製法における電気メッキ工程で導電
体を設置した状態を示す平面図である。
体を設置した状態を示す平面図である。
【図4】 本発明の製法によって充填する金属導体を多
層化した状態を示す拡大断面図である。
層化した状態を示す拡大断面図である。
1 絶縁性フィルム 2 金属基材層 3 貫通孔 3’凹部 5,5’金属導体 6 導電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢田 寛 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 絶縁性フィルムと金属基材層からなる複
層基材を用いて異方導電フィルムを製造する方法におい
て、レーザー光を照射することによって上記複合基材の
絶縁性フィルムのみに貫通孔を形成して隣接する金属基
材層表面を露出させる工程と、露出した金属基材層をエ
ッチングして金属基材層に凹部を形成する工程と、形成
した貫通孔および凹部に金属導体を電気メッキにて充填
して、さらに絶縁性フィルム表面から金属導体を突出さ
せる工程と、金属基材層をエッチング除去する工程とを
含む異方導電フィルムの製法。 - 【請求項2】 金属基材層が銅を主体とする金属から形
成されている請求項1記載の異方導電フィルムの製法。 - 【請求項3】 凹部を形成する工程において用いるエッ
チング液が過酸化水素および硫酸を含有する請求項1記
載の異方導電フィルムの製法。 - 【請求項4】 形成した貫通孔および凹部にメタノール
および/またはエタノールを含浸したのち、これとメッ
キ液とを置換して金属導体を電気メッキにて充填する請
求項1記載の異方導電フィルムの製法。 - 【請求項5】 電気メッキにて充填された金属の露出面
積に比例して実電流を連続的に増大させる請求項1記載
の異方導電フィルムの製法。 - 【請求項6】 貫通孔および凹部への金属導体の電気メ
ッキによる充填に際して、絶縁性フィルムの表面縁部に
導電体を設置する請求項1記載の異方導電フィルムの製
法。 - 【請求項7】 金属基材層をエッチング除去したのち、
さらに無電解メッキを施す工程を行なう請求項1記載の
異方導電フィルムの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5745792A JPH05226055A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 異方導電フィルムの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5745792A JPH05226055A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 異方導電フィルムの製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05226055A true JPH05226055A (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=13056206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5745792A Pending JPH05226055A (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 異方導電フィルムの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05226055A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2940528A1 (en) * | 2014-04-30 | 2015-11-04 | Wistron Neweb Corporation | Method of fabricating substrate structure and substrate structure fabricated by the same method |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP5745792A patent/JPH05226055A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2940528A1 (en) * | 2014-04-30 | 2015-11-04 | Wistron Neweb Corporation | Method of fabricating substrate structure and substrate structure fabricated by the same method |
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