JPH05225495A - 車載通信機 - Google Patents

車載通信機

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Publication number
JPH05225495A
JPH05225495A JP2406392A JP2406392A JPH05225495A JP H05225495 A JPH05225495 A JP H05225495A JP 2406392 A JP2406392 A JP 2406392A JP 2406392 A JP2406392 A JP 2406392A JP H05225495 A JPH05225495 A JP H05225495A
Authority
JP
Japan
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vehicle
communication device
transmission
data
roadside beacon
Prior art date
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Pending
Application number
JP2406392A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nishio
誠裕 西尾
Kunihiko Mitsufuji
邦彦 三藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2406392A priority Critical patent/JPH05225495A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車両から路側ビーコン19にデータを送信する
とき、もし接近して走行している多数の車両から電波が
送信されると混信が発生して、正しい情報を取得できな
くなる。 【構成】路側ビーコン19からの電波に基づいて車両の
走行方向の識別を行い、その方向が路側ビーコン19の
サービスする方向と一致していると判定された場合にの
み、車載通信機からの電波の送信を許可する。 【効果】電波を発射する車両数を半減させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路上に設置された路側
ビーコンとの間で双方向通信ができる車載通信機の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】不案内な土地などにおける車両走行を支
援するためのナビゲーション装置が各種提案され、実用
化されている。従来のナビゲーション装置は、一般に、
距離センサ及び方位センサからの出力に基づいて車両の
現在位置を検出する位置検出部と、CD−ROM等で構
成された地図メモリと、表示装置と、位置検出部で検出
された車両の現在位置を含む道路地図を地図メモリから
読出して表示装置に表示させる制御部とを有している。
【0003】ところで、このようなナビゲーション装置
においては、車速センサ及び方位センサが必然的に有し
ている誤差によって、走行距離の増加に伴い表示装置に
おける車両の現在位置が、実際の位置から大幅にずれて
しまうおそれがある。また、鉄道線路等の近くを走行す
ると、磁気作用により、方位センサに大きな誤差が生じ
ることがある。
【0004】このような問題点を解決する目的で、路側
ビーコンの設置が行われている。路側ビーコンは、道路
交通網に所定距離ごとに配置されたビーコンアンテナを
備え、このビーコンアンテナから位置データ及び道路方
向データを含む信号を比較的狭い範囲に放射するもので
ある。道路を走行する車両は、この信号を受信してナビ
ゲーション装置に取込み、車両の現在位置及び方位を正
しいものに較正することができる。
【0005】また、ビーコンアンテナから放射する信号
に位置データ及び道路方向データだけでなく、例えばビ
ーコンアンテナが設置されている箇所の周辺における道
路の混雑状況、工事、その他の道路使用状況等の交通情
報、ビーコンアンテナが設置されている箇所の周辺にお
ける施設や住宅の配置、個人名をも含む詳細な情報、ビ
ーコンアンテナが設置されている箇所を含むある程度広
い範囲にわたる道路地図情報、のような交通情報データ
が路側ビーコンから送信されることもある。
【0006】一方、路側ビーコン通信においては、車両
のナビゲーション装置の持っている情報を車両から路側
ビーコンに提供することが望まれることがある。例え
ば、車両の識別番号データを路側ビーコンを経由して道
路交通情報センター等に集めることにより、特定区間の
走行に要した時間を把握することができ、より詳しい道
路交通情報を得ることができる。また、有料道路で、料
金自動引落しをするために、車両の識別番号データを有
料道路の入口に設置された路側ビーコンに伝えることも
考えられる。さらに、タクシーなどの車両の識別番号を
路側ビーコンに送信することによってどの位置にどの車
両(空車)がいるかが分かり配車情報が得られる。また
車両故障時にメッセージを送信することも考えられる。
【0007】そこで、双方向路側ビーコン通信が注目さ
れている。一般に、双方向通信においては、周波数の有
効利用をすすめるため、1つの搬送波のみを用いる方法
が考案されている。例えば、簡易なプレストーク方式も
この一つであるが、両者から同時に通話できないという
点で利便性に欠ける。そこで、1つの搬送波により両方
向から同時に通話できる無線通信方式が提案されている
(特開平2−311028号公報参照)。この方式は、返信す
る方は、送信側から電波を受けた場合には、送信側から
送られてくる変調波を搬送波として使用する方式であ
る。
【0008】この方式を双方向路側ビーコン通信に適用
することによって、周波数資源のむだ遣いをなくしなが
ら、効率的に路車間通信を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のような双方向路
側ビーコン通信においては、次のような問題がある。す
なわち、路側ビーコンから車両に対して交通情報データ
を送信する場合は、サービスエリアは広い方が、できる
だけ多くの車両に情報を伝えるためには好ましい。しか
し、車両からデータを送信するときは、サービスエリア
はある程度狭い方がよい。これは、もし接近して走行し
ている多数の車両から電波が送信されると混信が発生し
て、正しい情報を取得できなくなるからである。
【0010】そこで、車載送信機の送信電力を下げた
り、路側ビーコンの受信感度を一律に低下させたりする
ことも考えられるが、この場合でも、たとえ弱電力であ
ってもサービスエリア外を走行している多数の車両から
の電波の混入は避けられない。そこで本発明の目的は、
1つの搬送波を用いて、路上に設置された路側ビーコン
と車両との間で双方向通信をする場合に、車両から路側
ビーコンへ送信を行う車両の数を必要な車両だけに制限
し、路車間の双方向通信がスムーズにできる車載通信機
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】
(1) 請求項1記載の車載通信機は、路側ビーコンから放
射される電波を受信する受信手段と、受信電波の変調成
分を検出することにより車両の走行方向の識別を行い、
その方向が路側ビーコンのサービスする方向と一致して
いるかどうかを判定する方向判定手段と、方向判定手段
により、車両の走行方向と路側ビーコンのサービスする
方向とが一致していると判定された場合にのみ、車載通
信機からの電波の送信を許可する送信許可手段とを含む
ものである。
【0012】この発明によれば、車両の走行方向と路側
ビーコンのサービスする方向とが一致していると判定さ
れた場合にのみ、車載通信機からの電波の送信を可能に
し、反対の方向を走行している場合に車載通信機からの
電波の送信を禁止したので、電波を発射する車両数を半
減させることができる。また、路側ビーコンにとって、
サービスする方向と反対の方向を走行する車両からの情
報は不要であることが多いので、このようにしても差し
支えない。したがって、多数の車両同士が互いに電波を
出し合って混信が発生するということは少なくなる。 (2) 請求項2記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の走行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一
致していると判定された後、一定時間のみ車載通信機か
らの電波の送信を許可するものである。
【0013】この請求項2記載の発明によれば、車両の
走行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一致し
ていると判定された後、一定時間のみ車載通信機からの
電波の送信を許可するので、車載通信機からの電波の送
信は時間的に限られてくる。よって、車両同士が互いに
電波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少す
る。 (3) 請求項3記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の走行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一
致していると判定された後、一定回数のみ車載通信機か
らの電波の送信を許可するものである。
【0014】この発明によれば、車両の走行方向と路側
ビーコンのサービスする方向とが一致していると判定さ
れた後、一定回数のみ車載通信機からの電波の送信を許
可するので、車載通信機からの電波の送信回数は限られ
てくる。よって、車両同士が互いに電波を出し合って混
信が発生する可能性はさらに減少する。 (4) 請求項4記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の走行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一
致していると判定された後、路側ビーコンから受信され
た信号に同期したタイミングを決定し、そのタイミング
で車載通信機からの電波の送信を許可するものである。
【0015】送信許可手段が決定するタイミングは、車
両間の混信を避けるために、車両ごとに異なったもので
あるほうがよい。よって、路側ビーコンから受信された
信号に同期させることによって車両ごとに異なったタイ
ミングを決定すればよい。タイミングは、その都度乱数
表に基づいて任意に決定したり、各車両ごとに異なる値
を固定しておいたりすることができる。これによれば、
路側ビーコンから見れば各車両からランダムなタイミン
グで電波が発射されることになり、車両同士が互いに電
波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少す
る。 (5) 請求項5記載の車載通信機は、路側ビーコンから放
射される電波を受信する受信手段と、受信電波の変調成
分を検出することにより車両の位置検出を行う位置検出
手段と、位置検出手段により、車両の位置が検出された
場合に、車載通信機からの電波の送信を許可する送信許
可手段とを含むものである。
【0016】この発明によれば、車両の位置が検出され
た場合にのみ、車載通信機からの電波の送信を可能にし
たので、車両の位置が検出されていない車両(ビーコン
の位置まで到達していない車両)は車載通信機からの電
波の送信をすることはなく、電波を発射する車両数を半
減させることができる。したがって、多数の車両同士が
互いに電波を出し合って混信が発生するということは少
なくなる。 (6) 請求項6記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の位置が検出された後、一定時間のみ車載通信機から
の電波の送信を許可するものである。
【0017】この請求項6記載の発明によれば、車両の
位置が検出された後、一定時間のみ車載通信機からの電
波の送信を許可するので、車載通信機からの電波の送信
は時間的に限られてくる。よって、車両同士が互いに電
波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少す
る。 (7) 請求項7記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の位置が検出された後、一定回数のみ車載通信機から
の電波の送信を許可するものである。
【0018】この発明によれば、車両の位置が検出され
た後、一定回数のみ車載通信機からの電波の送信を許可
するので、車載通信機からの電波の送信回数は限られて
くる。よって、車両同士が互いに電波を出し合って混信
が発生する可能性はさらに減少する。 (8) 請求項8記載の車載通信機は、送信許可手段が、車
両の位置が検出された後、路側ビーコンから受信された
信号に同期したタイミングを決定し、そのタイミングで
車載通信機からの電波の送信を許可するものである。
【0019】送信許可手段が決定するタイミングは、車
両間の混信を避けるために、車両ごとに異なったもので
あるほうがよい。よって、路側ビーコンから受信された
信号に同期させることによって車両ごとに異なったタイ
ミングを決定すればよい。タイミングは、その都度乱数
表に基づいて任意に決定したり、各車両ごとに異なる値
を固定しておいたりすることができる。これによれば、
路側ビーコンから見れば、各車両からランダムなタイミ
ングで電波が発射されることになり、車両同士が互いに
電波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少す
る。
【0020】
【実施例】図2は、双方向路側ビーコン通信システムの
概要を説明するための図である。図2に示すように、道
路の路側にはビーコンアンテナ19が設置されている。
ビーコンアンテナ19からは、道路に向けて信号が放射
される。この道路を走行中の車両に搭載された車載通信
機によって、ビーコンアンテナ19から放射される信号
が受信される。信号の受信レベルは、たとえば図3に示
すようになる。つまり、ビーコンアンテナ19を中心と
して広がる電界強度分布の受信レベルが得られる。
【0021】図4は、本発明の一実施例に係る路側ビー
コン装置2の構成ブロック図であり、図5は、図4の各
部における信号を図解的に表わす波形図である。なお、
以下の実施例においては、車両が、ビーコンアンテナの
設置位置直下に来た時に車両の現在位置をビーコンアン
テナの設置位置に較正するという本来の機能を実施する
ことができるように、ビーコンアンテナを、主放射方向
が異なる2個のアンテナエレメントで構成し、種々のデ
ータ成分がPSK、FSK、GMSKまたはASK変調
等の第1の変調方式で乗せられた信号を二分し、二分し
た信号に互いに逆相の振幅変調を施し、各アンテナエレ
メントに搬送波の位相が同相になるように給電するよう
にし、車両側においては、振幅変調成分のレベル変動及
び位相変化を抽出して車両の位置検出及び走行方向の判
定を行うとともに、第1変調成分を抽出して種々のデー
タの復元を行うようにした方式を採用している(特開平
2−71400 号、特開平2−183182号公報参照)。この方
式により、車両の位置検出の精度を保ちながら、できる
だけ広い範囲の車両に交通情報データを提供することが
できる。
【0022】図4において、データ送信器11は、ビー
コンの設置位置,方位(道路の向き),交通情報等のデ
ータを直列符号列にして、出力する装置である。このデ
ータ送信器11から送出される信号は、図5の「A:送
信データフレーム」に示されるように、フレーム単位で
間欠的に繰返し送出され、このフレームは、フレームの
先頭に配列されたヘッダ,共通データ,正相対応データ
及び逆相対応データを含んでいる。ここにヘッダは、符
号エレメントの同期,フレームの同期等の通信上必要な
機能が持たせられる部分である。また、送信データフレ
ームの送信レートは、この実施例の場合、 512kbps
に設定されている。
【0023】データ送信器11から送出される送信デー
タフレームは、データ変調器12に与えられる。データ
変調器12は、搬送波発生器14から与えられる搬送波
fcを送信データフレームで変調して、第1の変調波信
号を作るものである。データ変調器12における変調方
式は、振幅変調,周波数変調,位相変調等を問わず、い
かなる変調方式であってもよい。この実施例の場合は、
PSK(phase shift keying)またはASK(amplitud
e shift keying)が採用されている。
【0024】データ変調器12で作られた第1の変調波
信号は、2分されて、それぞれ振幅変調器15及び振幅
変調器16へ与えられる。一方、変調信号発生器13
は、振幅変調信号fmを発生するものであり、データ送
信器11から与えられる同期信号によって、振幅変調信
号fmが送信データフレームに同期するようにされてい
る。具体的にはこの実施例の場合、データ送信器11で
用いられているのと同じクロック信号をカウントダウン
し、かつ、データ送信器11からの同期信号に合わせて
動作開始するようにされている。
【0025】振幅変調信号の周波数fmには、上述の搬
送波fcやデータ送信レートに比べて十分に低い周波数
が選ばれている。具体的には、この実施例の場合1kH
z程度の周波数が採用されている。変調信号発生器13
から出力される送信データフレームと同期した振幅変調
信号fmは、そのまま振幅変調器15へ与えられ、ま
た、180°移相器17で逆相に反転されて振幅変調器
16へ与えられる。
【0026】振幅変調器15は、データ変調器12から
与えられる第1の変調波信号を、変調信号発生器13の
出力である振幅変調信号fmで振幅変調するもので、変
調信号fmの変調率は、第1の変調波信号があまり小さ
くならないように、0.5以下に選ばれている。振幅変
調器15で変調された信号は、図5の「B:第2の変調
波信号(正相)」で表わされる信号となり、スプリット
ビームアンテナ19へ与えられる。
【0027】振幅変調器16も、振幅変調器15と等し
い構成であって、データ変調器12から与えられる第2
の変調波信号を、180°移相器17で逆相にされた振
幅変調信号fmで振幅変調する。この結果、振幅変調器
16の出力は、図5の「C:第2の変調波信号(逆
相)」で示される信号になる。この第2の変調波信号
(逆相)もスプリットビームアンテナ19へ与えられ
る。
【0028】スプリットビームアンテナ19は、異なる
主放射方向を持つアンテナエレメントを含むアンテナで
ある。このアンテナ19は、信号が同相給電されると、
各アンテナエレメントから放射される放射信号が合成和
となり、図3に示されるような放射電界強度を示す。ま
た、信号が逆相給電されると、異なる主放射方向の境界
線における放射電界強度が急激なレベル低下をし、スプ
リットビーム指向性を示す。
【0029】また、路側ビーコン装置2の受信機回路
は、アンテナ19、サーキュレータ41,42を通して
車両側から受信した信号を受信増幅器43を用いて増幅
し、ミキサー44を用いてデータ変調器12の出力であ
る第1の変調波信号と混合し、差波を復号器45で符号
を復元して中央局に伝送する。路側ビーコン装置2のス
プリットビームアンテナ19から放射される信号は、図
1に示される構成の、車両に搭載された通信機によって
受信される。
【0030】図1の車載通信機1において、送受信アン
テナ21で受信された信号は、受信増幅器23で必要な
レベルまで増幅され、局部発振器25からの信号を用い
て混合器24で中間周波に周波数変換されたのち、デー
タ復調器26及びAM変調信号復調器32へ与えられ
る。データ復調器26は、路側ビーコン装置2のデータ
変調器12(図4参照)に対応するもので、第1の変調
波信号を復調して受信データフレームを得るためのもの
である。データ復調器26で復調された受信データフレ
ームは、同期検出器27へ与えられる。
【0031】同期検出器27は、受信データフレームよ
りフレーム同期を検出するもので、受信データの復元及
び変調信号再生用として機能している。同期検出器27
で復元された受信データは、データ処理部28へ与えら
れ、また、同期検出器27の出力は変調信号再生部30
へ与えられる。変調信号再生部30は、路側ビーコン装
置2の変調信号発生器13(図4参照)と同じ機能を持
つもので、受信データフレームを基にしたフレーム同期
信号と受信データクロックとにより変調信号fm′を再
生するものである。再生された変調信号fm′は、位相
比較器31の一方入力端子へ与えられる。
【0032】上述したAM変調信号復調器32は、路側
ビーコン装置2の振幅変調器15,16(図4参照)に
対応するもので、第2の変調波信号を復調して振幅変調
信号fmを抽出する働きをする。AM変調信号復調器3
2で復調された変調信号fmは、位相比較器31の他方
入力端子へ与えられる。位相比較器31は、変調信号再
生部30で再生された変調信号fm′とAM変調信号復
調器32で復調された変調信号fmとの位相比較を行う
もので、その出力は、信号fm′と信号fmとが同相か
否かに応じて、正信号または逆信号の2値信号のいずれ
かとなり、それはデータ処理部28へ与えられる。
【0033】また、AM変調信号復調器32で復調され
た変調信号fmは、変調信号レベル判定器33に与えら
れる。変調信号レベル判定器33は、スプリットビーム
アンテナ19の主放射方向の境界線で発生する振幅変調
成分の急激な低下を検出するもので、その出力は位置パ
ルスとしてデータ処理部28に送られる。データ処理部
28は、具体的には、マイクロコンピュータによって構
成されている。データ処理部28の出力である交通情報
等は表示部29に与えられ、車両の運転手等に表示され
る。
【0034】データ処理部28はまた、受信電波のレベ
ル(混合器24の出力中間周波のレベル)を基準値と比
較し、車両から路側ビーコン装置2への通信を行うとき
の有効領域(サービスエリア)に入っているかどうかを
判断する。データ処理部28は、さらに同期検出器27
から与えられる受信データを復元したり、位相比較器3
1から与えられる正/逆信号信号や変調信号レベル判定
器33からの位置パルスに基づいて車両の位置検出及び
方向識別を行う。
【0035】この方向識別は、位相比較器31から与え
られる信号が正から逆へ切り替わったか、または逆から
正へ切り替わったかにより行う。そして、ビーコンから
発射される交通情報等のデータに基づいて、路側ビーコ
ン装置2がサービスしようとする方向と一致しているこ
とを判別すると、その直後の所定時間のみゲート回路3
6に車両からの発信を許可する信号を与えるとともに、
車両から発信するデータを送信データ発生回路34に与
える。
【0036】図6〜図8はゲート回路36を開くタイミ
ングを解説する図である。図6は方向識別後一定時間T
の経過、又は一定距離Dの走行中に限り車載通信機1か
らの送信許可をするようにした例を示す。前記一定距離
Dは車輪に装着した車速センサのパルス信号をデータ処
理部28に入力し、データ処理部28においてパルス数
をカウントするようにすれば求めることができる。
【0037】図7は方向識別後、定められた回数(図で
は2回)のみ車載通信機1からデータを送信するように
した例を示す。なお、一定回数の送信中であっても、一
定時間の経過又は一定距離の走行を終えれば、送信を打
ち切るようにしてもよい。図8は方向識別後一定時間T
の経過、又は一定距離Dの走行中に車載通信機1からの
送信許可をする場合、受信したデータの受信タイミング
に同期して送信する例を示す。詳細に説明すると、受信
フレームには番号が振られている。データ処理部28
は、「車両に割りつけられた番号」に等しい番号のフレ
ームの受信が終わった時点で所定回(図では1回)デー
タを送信する。「車両に割りつけられた番号」に代え
て、公知の乱数発生手段に基づいて番号を発生させ、そ
の番号に基づいてデータを送信するようにしてもよい。
【0038】送信データ発生回路34は、データ処理部
28から発信されるデータ信号に基づいて変調波を発生
するものであり、変調回路35は受信増幅器23の出力
である受信高周波をこの変調波によって変調する。そし
て、変調された高周波は、データ処理部28から発信さ
れる送信可能タイミングにおいてのみゲート回路36を
通り、増幅器37、サーキュレータ22を通り、アンテ
ナ21より外部に放射される。
【0039】次に、走行時における路側ビーコン装置2
及び車載通信機1の動作を説明する。まず、データ送信
器11(図4参照)から交通情報データが出力される
と、データ変調器12は周波数fcの搬送波をこの信号
で変調し、これを変調信号発生器13の振幅変調信号f
mで正位相及び逆位相で変調した上でそれぞれサーキュ
レータ41,42を通してスプリットビームアンテナ1
9に給電する。スプリットビームアンテナ19からは交
通情報等のデータを含む信号が放射される。
【0040】車載通信機1(図1参照)は、路側ビーコ
ン装置2から送られてくる電波を送受信アンテナ21で
受信し、サーキュレータ22を通して受信増幅器23に
供給する。受信増幅器23において増幅されたのち、混
合器24において中間周波に変換され、データ復調器2
6及びAM変調信号復調器32において処理され、交通
情報等のデータが復元されるとともに、車両の位置と方
向が識別される。
【0041】データ処理部28は、受信増幅器23から
取り出された信号を変調回路35に導き変調し、車両か
らのデータの発信を許可するときは、ゲート回路36を
オンし、増幅器37によって増幅した後、送受信アンテ
ナ21に給電する。この結果、送受信アンテナ21から
返信データを載せた電波が放射される。次いで、路側ビ
ーコン装置2がサーキュレータ41,42を通して返信
データを載せた電波を受信すると、ミキサー44におい
てデータ変調器12の出力である第1の変調波信号と混
合して差波を生成し、この差波に基づいて復号器45で
符号を復元する。
【0042】このようにして、単一の搬送波を用いた路
車間の双方向通信を実現することができる。前記実施例
の特徴は、データ処理部28において車載通信機1が受
信した電波に基づいて車両の方向を識別し、所定の方向
である場合のみゲート回路36を接続して、データ処理
部28からの返送データを載せた電波を送信するように
したことである。このため、路側ビーコン装置2がサー
ビスする走行方向の車両のみ電波を送信できるようにな
り、それだけ電波を送信する車両数が減少するので混信
の可能性が減少する。
【0043】なお、前記実施例では、データ処理部28
が車両の方向を識別し、所定の方向である場合のみ電波
を送信するようにしていたが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。データ処理部28が、変調信号
レベル判定器33からの位置パルスに基づいて車両の位
置を検出した場合に、車載通信機1から電波を送信する
ようにしてもよい。具体的には、図6〜図8において
「方向識別」を「位置検出」と読替えて図示のタイミン
グを適用すればよい。
【0044】図9は、ループゲインを計算するための車
載通信機1の要部回路図であり、送受信アンテナ21に
入射される電波は、上述したように、受信増幅器23で
増幅され、その一部が変調回路35に搬送波として与え
られ、ゲート回路36を経て増幅器37によって増幅さ
れた後、送受信アンテナ21に給電される。この結果、
送受信アンテナ21から返信データを載せた電波が放射
される。送受信アンテナ21に入射される電波のレベル
を基準にとると、受信増幅器23で10dB増幅され、
そのうち5dBの損失で分岐され、変調回路35に与え
られ変調回路35でさらに10dBの損失を受ける。そ
してゲート回路36により3dBの損失を受け、増幅器
37によって28dB増幅された後、送受信アンテナ2
1に給電される。この結果、送受信アンテナ21から返
信データを載せた電波が+20dBの相対レベルで放射
される。したがって、返信データを載せた発射電波の一
部が送受信アンテナ21から受信増幅器23に入るレベ
ルは−35dBであり、ループゲインは−15dBとな
る。この程度ならば発振は起こらない。
【0045】以上の数値を踏まえて路側ビーコン装置2
から発射された電波が車載通信機1により受信され、車
載通信機1から発射された電波が再び路側ビーコン装置
2により受信されるときのC/Nを計算する。路側ビー
コン装置2から発射される電波の電力を10mW(10
dBm)、アンテナの指向利得を含む伝搬損失(路側ビ
ーコン装置2と車両との距離を8mとした場合)を−6
3dBとすると、車載通信機1の受信電力は−53dB
mとなり、車載通信機1の送信電力は−53+20=−
33dBmとなる。車載通信機1から発射された電波が
再び路側ビーコン装置2により受信されるときの伝搬損
失は、前記と同じく−63dBであるから、路側ビーコ
ン装置2の受信電力は−96dBmとなる。一方、路側
ビーコン装置2の雑音電力を計算する。車載通信機1帯
域幅を120kHz、車載通信機1のNF(Noise Fifu
re)を10dBとすると、雑音電力は、−113dBm
となる。従ってC/Nは、17dBとなる。このことか
ら、16m程度のサービスエリアで車両から路側ビーコ
ン装置2までの通信が可能であることを示している。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、車両の走
行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一致して
いると判定された場合にのみ車載通信機からの電波の送
信を可能にするので、真に必要のある車両のみ電波を出
すことになり、電波を出し合う車両数は減少し、混信が
発生するということは少なくなる。したがって、車両か
ら路側ビーコンへのデータの通信がスムーズかつ確実に
できるようになる。
【0047】また、請求項2記載の発明によれば、車両
の走行方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一致
していると判定された後、一定時間のみ車載通信機から
の電波の送信を許可するので、車載通信機からの電波の
送信は時間的に限られてくる。よって、車両同士が互い
に電波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少
する。
【0048】請求項3記載の発明によれば、車両の走行
方向と路側ビーコンのサービスする方向とが一致してい
ると判定された後、一定回数のみ車載通信機からの電波
の送信を許可するので、車載通信機からの電波の送信は
時間的に限られてくる。よって、車両同士が互いに電波
を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少する。
【0049】請求項4記載の発明によれば、送信許可手
段が、車両の走行方向と路側ビーコンのサービスする方
向とが一致していると判定された後、路側ビーコンから
受信された信号に同期したタイミングを車両ごとに決定
し、そのタイミングで車載通信機からの電波の送信を許
可するので、車両間の混信を避けることができる。請求
項5記載の発明によれば、車両の位置が検出された場合
にのみ車載通信機からの電波の送信を可能にするので、
電波を出し合う車両数は減少し、混信が発生するという
ことは少なくなる。したがって、車両から路側ビーコン
へのデータの通信がスムーズかつ確実にできるようにな
る。
【0050】また、請求項6記載の発明によれば、車両
の位置が検出された後、一定時間のみ車載通信機からの
電波の送信を許可するので、車載通信機からの電波の送
信は時間的に限られてくる。よって、車両同士が互いに
電波を出し合って混信が発生する可能性はさらに減少す
る。請求項7記載の発明によれば、車両の位置が検出さ
れた後、一定回数のみ車載通信機からの電波の送信を許
可するので、車載通信機からの電波の送信は時間的に限
られてくる。よって、車両同士が互いに電波を出し合っ
て混信が発生する可能性はさらに減少する。
【0051】請求項8記載の発明によれば、送信許可手
段が、車両の位置が検出された後、路側ビーコンから受
信された信号に同期したタイミングを車両ごとに決定
し、そのタイミングで車載通信機からの電波の送信を許
可するので、車両間の混信を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車載通信機の構成を示すブロック図である。
【図2】双方向路側ビーコン通信システムの概要を説明
する図解図である。
【図3】ビーコンアンテナを中心として広がる電界強度
分布の受信レベルを示すグラフである。
【図4】路側ビーコン装置の構成ブロック図である。
【図5】図4における各部の信号を図解的に表わす波形
図である。
【図6】方向識別後、所定時間の経過又は所定距離の走
行中だけデータを送信するタイミングを示す図である。
【図7】方向識別後、所定回数だけデータを送信するタ
イミングを示す図である。
【図8】(a) は方向識別後、路側ビーコンから受信され
た信号のフレームを示す図であり、(b) は前記フレーム
に同期したタイミングを決定し、そのタイミングで車載
通信機からのデータを送信することを示す図である。
【図9】ループゲインを計算するための車載通信機の要
部回路図である。
【符号の説明】
1 車載通信機 2 路側ビーコン装置 21 送受信アンテナ 23 受信増幅器 28 データ処理部 31 位相比較器 32 AM変調信号復調器 33 レベル判定器 34 送信データ発生回路 35 変調回路 36 ゲート回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一搬送波を用いて双方向路側ビーコン通
    信を行う方式に使用される車載通信機であって、 路側ビーコンから放射される電波を受信する受信手段
    と、 受信電波の変調成分を検出することにより車両の走行方
    向の識別を行い、その方向が路側ビーコンのサービスす
    る走行方向と一致しているかどうかを判定する方向判定
    手段と、 方向判定手段により、車両の走行方向と路側ビーコンの
    サービスする走行方向とが一致していると判定された場
    合に、車載通信機からの電波の送信を許可する送信許可
    手段とを含むことを特徴とする車載通信機。
  2. 【請求項2】送信許可手段が、車両の走行方向と路側ビ
    ーコンのサービスする走行方向とが一致していると判定
    された後、一定時間のみ車載通信機からの電波の送信を
    許可するものである請求項1記載の車載通信機。
  3. 【請求項3】送信許可手段が、車両の走行方向と路側ビ
    ーコンのサービスする走行方向とが一致していると判定
    された後、一定回数のみ車載通信機からの電波の送信を
    許可するものである請求項1記載の車載通信機。
  4. 【請求項4】送信許可手段は、路側ビーコンから受信さ
    れた信号に同期したタイミングを決定し、車両の走行方
    向と路側ビーコンのサービスする走行方向とが一致して
    いると判定された後、そのタイミングで車載通信機から
    の電波の送信を許可するものである請求項1記載の車載
    通信機。
  5. 【請求項5】単一搬送波を用いて双方向路側ビーコン通
    信を行う方式に使用される車載通信機であって、 路側ビーコンから放射される電波を受信する受信手段
    と、 受信電波の変調成分を検出することにより車両の位置検
    出を行う位置検出手段と、 位置検出手段により、車両の位置が検出された場合に、
    車載通信機からの電波の送信を許可する送信許可手段と
    を含むことを特徴とする車載通信機。
  6. 【請求項6】送信許可手段が、車両の位置が検出された
    後、一定時間のみ車載通信機からの電波の送信を許可す
    るものである請求項5記載の車載通信機。
  7. 【請求項7】送信許可手段が、車両の位置が検出された
    後、一定回数のみ車載通信機からの電波の送信を許可す
    るものである請求項5記載の車載通信機。
  8. 【請求項8】送信許可手段は、路側ビーコンから受信さ
    れた信号に同期したタイミングを決定し、車両の位置が
    検出された後、そのタイミングで車載通信機からの電波
    の送信を許可するものである請求項5記載の車載通信
    機。
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JP2000020874A (ja) * 1998-07-07 2000-01-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 誘導装置
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