JPH05145462A - 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム - Google Patents

車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム

Info

Publication number
JPH05145462A
JPH05145462A JP30617891A JP30617891A JPH05145462A JP H05145462 A JPH05145462 A JP H05145462A JP 30617891 A JP30617891 A JP 30617891A JP 30617891 A JP30617891 A JP 30617891A JP H05145462 A JPH05145462 A JP H05145462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
roadside beacon
wave
bidirectional
communication device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30617891A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Iwai
通 岩井
Yoshizo Shibano
儀三 芝野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP30617891A priority Critical patent/JPH05145462A/ja
Publication of JPH05145462A publication Critical patent/JPH05145462A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】路側ビーコンと車両との間で双方向通信をする
場合に、車両から路側ビーコンへ送信を行う車両の数を
ある程度制限し、通信がスムーズにできるようにする。 【構成】路側ビーコンからの受信電波のレベルが一定の
基準値以上であることを受信レベル判定器32で検知し
た場合にのみ車載通信機1からの電波の送信を可能に
し、それ未満である場合は車載通信機1からの電波の送
信を禁止する。 【効果】路側ビーコンから近い距離にある車両のみ電波
を送信するようになり、多数の車両同士が互いに電波を
出し合って混信が発生するということが少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路上に設置された路側
ビーコンと車両との間で双方向通信ができる車載通信機
及び双方向路側ビーコン通信システムの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】不案内な土地などにおける車両走行を支
援するためのナビゲーション装置が各種提案され、実用
化されている。従来のナビゲーション装置は、一般に、
距離センサ及び方位センサからの出力に基づいて車両の
現在位置を検出する位置検出部と、CD−ROM等で構
成された地図メモリと、表示装置と、位置検出部で検出
された車両の現在位置を含む道路地図を地図メモリから
読出して表示装置に表示させる制御部とを有している。
【0003】ところで、このようなナビゲーション装置
においては、車速センサ及び方位センサが必然的に有し
ている誤差によって、走行距離の増加に伴い表示装置に
おける車両の現在位置が、実際の位置から大幅にずれて
しまうおそれがある。また、鉄道線路等の近くを走行す
ると、磁気作用により、方位センサに大きな誤差が生じ
ることがある。
【0004】このような問題点を解決する目的で、路側
ビーコンの設置が行われている。路側ビーコンは、道路
交通網に所定距離ごとに配置されたビーコンアンテナを
備え、このビーコンアンテナから位置データ及び道路方
向データを含む信号を比較的狭い範囲に放射するもので
ある。道路を走行する車両は、この信号を受信してナビ
ゲーション装置に取込み、車両の現在位置及び方位を正
しいものに較正することができる。
【0005】また、ビーコンアンテナから放射する信号
に位置データ及び道路方向データだけでなく、例えば、
ビーコンアンテナが設置されている箇所の周辺における
道路の混雑状況、工事、その他の道路使用状況等の交通
情報、ビーコンアンテナが設置されている箇所の周辺に
おける施設や住宅の配置、個人名をも含む詳細な地図情
報、ビーコンアンテナが設置されている箇所を含むある
程度広い範囲にわたる道路地図情報、のような交通情報
データが路側ビーコンから送信されることもある。
【0006】一方、双方向路側ビーコン通信において
は、車両のナビゲーション装置の持っている情報を車両
から路側ビーコンに提供することが望まれることがあ
る。例えば、車両の識別番号データを路側ビーコンを経
由して道路交通情報センター等に集めることにより、特
定区間の走行に要した時間を把握することができ、より
詳しい道路交通情報を得ることができる。また、有料道
路で、料金自動引落しをするために、車両の識別番号デ
ータを有料道路の入口に設置された路側ビーコンに伝え
ることも考えられる。さらに、タクシーなどの車両の識
別番号を路側ビーコンに送信することによってどの位置
にどの車両(空車)がいるかが分かり配車情報が得られ
る。また車両故障時にメッセージを送信することも考え
られる。
【0007】そこで、双方向路側ビーコン通信が注目さ
れている。一般に、双方向通信においては、周波数の有
効利用をすすめるため、1つの搬送波のみを用いる方法
が考案されている。例えば、簡易なプレストーク方式も
この一つであるが、両者から同時に通話できないという
点で利便性に欠ける。そこで、1つの搬送波により両方
向から同時に通話できる無線通信方式が提案されている
(特開平2−311028号公報参照)。この方式は、返信す
る方は、送信側から電波を受けた場合には、送信側から
送られてくる変調波を搬送波として使用する方式であ
る。
【0008】この方式を双方向路側ビーコン通信に適用
することによって、周波数資源のむだ遣いをなくしなが
ら、効率的に路車間通信を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のような双方向路
側ビーコン通信においては、次のような問題がある。す
なわち、路側ビーコンから車両に対して交通情報データ
を送信する場合は、サービスエリアは広い方が、できる
だけ多くの車両に情報を伝えるためには好ましい。しか
し、車両からデータを送信するときは、サービスエリア
はある程度狭い方がよい。これは、もし接近して走行し
ている多数の車両から電波が送信されると混信が発生し
て、正しい情報を取得できなくなるからである。
【0010】そこで、車載送信機の送信電力を下げた
り、路側ビーコンの受信感度を低下させたりすることも
考えられるが、この場合でも、たとえ弱電力であっても
サービスエリア外を走行している多数の車両からの電波
の混入は避けられないという問題がある。そこで本発明
の目的は、1つの搬送波を用いて、路上に設置された路
側ビーコンと車両との間で双方向通信をする場合に、車
両から路側ビーコンへ送信を行う車両の数をできるだけ
制限し、路車間の双方向通信がスムーズにできる車載通
信機及び双方向路側ビーコン通信システムを提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】(1) 請求項1記
載の車載通信機は、路側ビーコンから放射される電波を
受信する受信手段と、受信電波のレベルを検出し、その
レベルが一定の基準値以上であるかどうかを判定する受
信レベル判定手段と、受信レベル判定手段が受信信号の
レベルが一定の基準値以上であると判定した場合にの
み、車載通信機からの電波の送信を許可する手段とを含
むものである。
【0012】この発明によれば、路側ビーコンからの受
信電波のレベルが一定の基準値以上である場合にのみ車
載通信機からの電波の送信を可能にし、受信電波のレベ
ルが一定の基準値未満である場合に車載通信機からの電
波の送信を禁止したので、路側ビーコンからある程度の
範囲以外にある車両が、電波を不用意に出すことはなく
なる。したがって、路側ビーコンから近い距離にある車
両のみ電波を送信できるようになり、多数の車両同士が
互いに電波を出し合って混信が発生するということは少
なくなる。
【0013】前記「一定の基準値」は、例えば、車両か
らデータを送信するのに必要な最小時間をtとし、車両
の速度をvとすると、路側ビーコンから発射された電波
が距離vt/2を伝搬した場合に検出される受信電波の
レベルに設定すればよい。 (2) 請求項2記載の双方向路側ビーコン通信システム
は、車載通信機には、路側ビーコンから放射される電波
を受信する受信手段と、路側ビーコンから受信した電波
を搬送波として送信データで変調する変調手段と、この
変調手段によって変調された変調波を外部に送信する送
信手段とが含まれ、路側ビーコンには、車載通信機から
送信された変調波を受信する受信手段と、受信手段によ
り受信された変調波と自己が生成した搬送波又は変調波
とを混合する混合手段と、混合手段から発生した差波に
基づいて受信された変調波に含まれる送信信号を復調す
る復調手段とが含まれるものである。
【0014】この請求項2記載の発明は、車載通信機と
路側ビーコンとの間で双方向路側ビーコン通信を単一搬
送波を用いて行う場合の具体的構成を示しており、車載
通信機は、路側ビーコンから受信した電波を搬送波とし
て送信データで変調し、路側ビーコンに送信する。路側
ビーコンは、受信された変調波と自己が生成した搬送波
又は変調波とに基づいて受信された変調波に含まれる送
信信号を復調する。
【0015】したがって、路側ビーコンの受信電波のレ
ベルは、路側ビーコンと車両との間の片道伝搬損失の2
乗すなわち往復伝搬損失により決定されるので、エリア
から少しでも離れた車両からの電波の強度は極端に弱く
なる。このため、サービスエリア外を走行している多数
の車両からの電波の混入を避けることができる。 (3) 請求項3記載の双方向路側ビーコン通信システム
は、請求項2記載の双方向路側ビーコン通信システムの
車載通信機に、請求項1記載の車載通信機を採用したも
のである。
【0016】この発明によれば、エリアから少しでも離
れた車両からの電波の強度を極端に弱くすることができ
るとともに、エリア外の車載通信機からの電波の送信を
一定の場合に禁止することができるので、両方の発明の
重畳的効果を期待できる。(4) 請求項4記載の双方向路
側ビーコン通信システムでは、路側ビーコンは、車載通
信機から送信された電波を受信する受信アンテナの指向
範囲が、送信アンテナの指向範囲より狭くなっている。
【0017】したがって、車載通信機からのデータを受
信する場合、そのエリアを狭くすることができる。
【0018】
【実施例】図2は、双方向路側ビーコン通信システムの
概要を説明するための図である。図2に示すように、道
路の路側にはビーコンアンテナ19が設置されている。
ビーコンアンテナ19からは、道路に向けて信号が放射
される。この道路を走行中の車両に搭載された車載通信
機によって、ビーコンアンテナ19から放射される信号
が受信される。信号の受信レベルは、たとえば図3に示
すようになる。つまり、ビーコンアンテナ19を中心と
して広がる電界強度分布の受信レベルが得られる。
【0019】図4は、本発明の一実施例に係る路側ビー
コン装置2の構成ブロック図であり、図5は、図4にお
ける信号を図解的に表わす波形図である。なお、以下の
実施例においては、車両が、ビーコンアンテナの設置位
置直下に来た時に車両の現在位置をビーコンアンテナの
設置位置に較正するという本来の機能を正確に行えなく
なることを防止するために、ビーコンアンテナを、主放
射方向が異なる2個のアンテナエレメントで構成し、種
々のデータ成分がPSK、FSK、GMSKまたはAS
K変調等の第1の変調方式で乗せられた信号を二分し、
二分した信号に互いに逆相の振幅変調を施し、各アンテ
ナエレメントに搬送波の位相が同相になるように給電す
るようにし、車両側においては、振幅変調成分のレベル
変動及び位相変化を抽出して車両の位置検出及び走行方
向の判定を行うとともに、第1変調成分を抽出して種々
のデータの復元を行うようにした方式を採用している
(特開平2−71400 号、特開平2−183182号公報参
照)。この方式により、車両の位置検出の精度を保ちな
がら、できるだけ広い範囲の車両に交通情報データを提
供することができる。
【0020】図4において、データ送信器11は、ビー
コンの設置位置,方位(道路の向き),交通情報等のデ
ータを直列符号列にして、出力する装置である。このデ
ータ送信器11から送出される信号は、図5の「A:送
信データフレーム」に示されるように、フレーム単位で
間欠的に繰返し送出され、このフレームは、フレームの
先頭に配列されたヘッダ,共通データ,正相対応データ
及び逆相対応データを含んでいる。ここにヘッダは、符
号エレメントの同期,フレームの同期等の通信上必要な
機能が持たせられる部分である。また、送信データフレ
ームの送信レートは、この実施例の場合、 512kbps
に設定されている。
【0021】データ送信器11から送出される送信デー
タフレームは、データ変調器12に与えられる。データ
変調器12は、搬送波発生器14から与えられる搬送波
fcを送信データフレームで変調して、第1の変調波信
号を作るものである。データ変調器12における変調方
式は、振幅変調,周波数変調,位相変調等を問わず、い
かなる変調方式であってもよい。この実施例の場合は、
PSK(phase shift keying)またはASK(amplitud
e shift keying)が採用されている。
【0022】データ変調器12で作られた第1の変調波
信号は、2分されて、それぞれ振幅変調器15及び振幅
変調器16へ与えられる。一方、変調信号発生器13
は、振幅変調信号fmを発生するものであり、データ送
信器11から与えられる同期信号によって、振幅変調信
号fmが送信データフレームに同期するようにされてい
る。具体的にはこの実施例の場合、データ送信器11で
用いられているのと同じクロック信号をカウントダウン
し、かつ、データ送信器11からの同期信号に合わせて
動作開始するようにされている。
【0023】振幅変調信号の周波数fmには、上述の搬
送波fcやデータ送信レートに比べて十分に低い周波数
が選ばれている。具体的には、この実施例の場合1kH
z程度の周波数が採用されている。変調信号発生器13
から出力される送信データフレームと同期した振幅変調
信号fmは、そのまま振幅変調器15へ与えられ、ま
た、180°移相器17で逆相に反転されて振幅変調器
16へ与えられる。
【0024】振幅変調器15は、データ変調器12から
与えられる第1の変調波信号を、変調信号発生器13の
出力である振幅変調信号fmで振幅変調するもので、変
調信号fmの変調率は、第1の変調波信号があまり小さ
くならないように、0.5以下に選ばれている。振幅変
調器15で変調された信号は、図5の「B:第2の変調
波信号(正相)」で表わされる信号となり、スプリット
ビームアンテナ19へ与えられる。
【0025】振幅変調器16も、振幅変調器15と等し
い構成であって、データ変調器12から与えられる第2
の変調波信号を、180°移相器17で逆相にされた振
幅変調信号fmで振幅変調する。この結果、振幅変調器
16の出力は、図5の「C:第2の変調波信号(逆
相)」で示される信号になる。この第2の変調波信号
(逆相)もスプリットビームアンテナ19へ与えられ
る。
【0026】スプリットビームアンテナ19は、異なる
主放射方向を持つアンテナエレメントを含むアンテナで
ある。このアンテナ19は、信号が同相給電されると、
各アンテナエレメントから放射される放射信号が合成和
となり、図3に示されるような放射電界強度を示す。ま
た、信号が逆相給電されると、異なる主放射方向の境界
線における放射電界強度が急激なレベル低下をし、スプ
リットビーム指向性を示す。
【0027】また、路側ビーコン装置2の受信機回路
は、アンテナ19、サーキュレータ41,42を通して
車両側から受信した信号を受信増幅器43を用いて増幅
し、ミキサー44を用いてデータ変調器12の出力であ
る第1の変調波信号と混合し、差波を復号器45で符号
を復元して中央局に伝送する。路側ビーコン装置2のス
プリットビームアンテナ19から放射される信号は、図
1に示される構成の車両に搭載された受信装置によって
受信される。
【0028】図1において、送受信アンテナ21で受信
された信号は、受信増幅器23で必要なレベルまで増幅
され、混合器36で周波数変換されたのち、データ復調
器24及び変調信号復調器25へ与えられる。データ復
調器24は、路側ビーコン装置2のデータ変調器12
(図4参照)に対応するもので、第1の変調波信号を復
調して受信データフレームを得るためのものである。デ
ータ復調器24で復調された受信データフレームは、同
期検出器26へ与えられる。
【0029】同期検出器26は、受信データフレームよ
りフレーム同期を検出するもので、受信データの復元及
び変調信号再生用として機能している。同期検出器26
で復元された受信データは、データ処理部27へ与えら
れ、また、同期検出器26の出力は変調信号再生器28
へ与えられる。変調信号再生器28は、路側ビーコン装
置2の変調信号発生器13(図4参照)と同じ機能を持
つもので、受信データフレームを基にしたフレーム同期
信号と受信データクロックとにより変調信号fm′を再
生するものである。再生された変調信号fm′は、位相
比較器29の一方入力端子へ与えられる。
【0030】上述した変調信号復調器25は、路側ビー
コン装置2の振幅変調器15,16(図4参照)に対応
するもので、第2の変調波信号を復調して振幅変調信号
fmを抽出する働きをする。変調信号復調器25で復調
された変調信号fmは、位相比較器29の他方入力端子
へ与えられる。位相比較器29は、変調信号再生器28
で再生された変調信号fm′と変調信号復調器25で復
調された変調信号fmとの位相比較を行うもので、その
出力は、信号fm′と信号fmとが同相か否かに応じ
て、正信号または逆信号の2値信号のいずれかとなり、
それはデータ処理部27へ与えられる。
【0031】また、変調信号復調器25で復調された変
調信号fmは、変調信号レベル判定器30に与えられ
る。変調信号レベル判定器30は、スプリットビームア
ンテナ19の主放射方向の境界線で発生する振幅変調成
分の急激な低下を検出するもので、その出力は位置パル
スとしてデータ処理部27に送られる。受信レベル判定
器32は、「受信電波のレベルを検出しそのレベルが一
定の基準値以上であるかどうかを判定する受信レベル判
定手段」としての機能を果たすもので、受信電波のレベ
ルを基準値と比較し、車両から路側ビーコン装置2への
通信を行うときの有効領域(サービスエリア)に入って
いるかどうかを示す信号をデータ処理部27に送るもの
である。
【0032】データ処理部27は、同期検出器26から
与えられる受信データを復元したり、位相比較器29か
ら与えられる正/逆信号信号や変調信号レベル判定器3
0からのレベル判定出力に基づいて車両の位置検出及び
方向識別を行うほか、車両からの発信するデータを変調
器33に与えたり、受信レベル判定器32からのレベル
判定出力に基づいて車両からの発信を許可するかどうか
を決定するなどの処理を行うコンポーネントである。デ
ータ処理部27は、具体的には、マイクロコンピュータ
によって構成されている。そして、データ処理部27の
出力は表示部31に与えられ、車両の運転手等に表示さ
れる。
【0033】変調器33は、受信増幅器23の出力であ
る受信高周波をデータ処理部27から発信されるデータ
信号により変調するものである。スイッチ35はデータ
処理部27からの発信許可が出ないとき、不要な電波の
発射を止めるものである。次に、走行時における路側ビ
ーコン装置2及び車載通信機1の動作を説明する。ま
ず、データ送信器11(図4参照)から交通情報データ
が出力されると、データ変調器12は周波数fcの搬送
波をこの信号で変調し、これを変調信号発生器13の振
幅変調信号fmで正位相及び逆位相で変調した上でそれ
ぞれサーキュレータ41,42を通してスプリットビー
ムアンテナ19に給電する。スプリットビームアンテナ
19からは交通情報等のデータを含む信号が放射され
る。
【0034】車載通信機1(図1参照)は、路側ビーコ
ン装置2から送られてくる電波を送受信アンテナ21で
受信し、サーキュレータを通して受信増幅器23に供給
する。受信増幅器23において増幅されたのち、混合器
36において中間周波に変換され、データ復調器24及
び変調信号復調器25において処理され、交通情報等の
データが復元されるとともに、車両の位置と方向が識別
される。
【0035】データ処理部27が、車両からのデータの
発信を許可するときはスイッチ35を接続し、受信増幅
器23から取り出された信号を変調器33に導き、発信
データで変調し、増幅器34によって増幅した後、送受
信アンテナ21に給電する。この結果、送受信アンテナ
21から返信データを載せた電波が放射される。次い
で、路側ビーコン装置2がサーキュレータ41,42を
通して返信データを載せた電波を受信すると、ミキサー
44においてデータ変調器12の出力である第1の変調
波信号と混合して差波を生成し、この差波に基づいて復
号器45で符号を復元する。
【0036】このようにして、単一の搬送波を用いた路
車間の双方向通信を実現することができる。前記実施例
の特徴の1つは、受信レベル判定器32において車載通
信機1が受信した電波のレベルを基準値と比較し、基準
値より高い場合のみスイッチ35を接続してデータ処理
部27からの返送データを載せた電波を送信するように
したことである。このため、サービスエリア以外にある
車両が、電波を不用意に出すことはなくなる。したがっ
て、路側ビーコンから近い距離にある車両のみ電波を送
信できるようになる。
【0037】図6は、ループゲインを計算するための車
載通信機1の要部回路図であり、送受信アンテナ21に
入射される電波は、もう一度説明すると、受信増幅器2
3で増幅され、その一部が変調器33に搬送波として与
えられ、スイッチ35を経て増幅器34によって増幅さ
れた後、送受信アンテナ21に給電される。この結果、
送受信アンテナ21から返信データを載せた電波が放射
される。送受信アンテナ21に入射される電波のレベル
を基準にとると、受信増幅器23で10dB増幅され、
そのうち5dBの損失で分岐され、スイッチ35により
3dBの損失を受け、変調器33に与えられ変調器33
でさらに10dBの損失を受ける。そして増幅器34に
よって28dB増幅された後、送受信アンテナ21に給
電される。この結果、送受信アンテナ21から返信デー
タを載せた電波が+20dBの相対レベルで放射され
る。したがって、返信データを載せた発射電波の一部が
送受信アンテナ21から受信増幅器23に入るレベルは
−35dBであり、ループゲインは−15dBとなる。
この程度ならば発振は起こらない。
【0038】以上の数値を踏まえて路側ビーコン装置2
から発射された電波が車載通信機1により受信され、車
載通信機1から発射された電波が再び路側ビーコン装置
2により受信されるときのC/Nを計算する。路側ビー
コン装置2から発射される電波の電力を10mW(10
dBm)、アンテナの指向利得を含む伝搬損失(路側ビ
ーコン装置2と車両との距離を8mとした場合。図7参
照)を−63dBとすると、車載通信機1の受信電力は
−53dBmとなり、車載通信機1の送信電力は−53
+20=−33dBmとなる。車載通信機1から発射さ
れた電波が再び路側ビーコン装置2により受信されると
きの伝搬損失は、前記と同じく−63dBであるから、
路側ビーコン装置2の受信電力は−96dBmとなる。
一方、路側ビーコン装置2の雑音電力を計算する。車載
通信機帯域幅を120kHz、車載通信機のNF(Nois
e Fifure)を10dBとすると、雑音電力は、−113
dBmとなる。従ってC/Nは、17dBとなる。この
ことから、16m程度のサービスエリアで車両から路側
ビーコン装置2までの通信が可能であることを示してい
る。
【0039】以上の計算のように、車載通信機1は、受
信増幅器23の出力である受信高周波をデータ処理部2
7から発信されるデータ信号の搬送波として用いている
ので、車載通信機1から発射された電波が再び路側ビー
コン装置2により受信されるときの伝搬損失は、対数表
示では2倍となる。したがって、距離の離れた車両から
の発射電波の、路側ビーコン装置2での受信レベルは極
端に小さくなり、サービスエリア外を走行している多数
の車両からの電波の混入を避けることができる。
【0040】次に、路側ビーコン装置2の変更例を図8
に示す。図4の路側ビーコン装置2と異なるところは、
サーキュレータ41を省略して、スプリットビームアン
テナ19の1つのみから電波を受信しているところであ
る。こうすることにより、受信エリアをほぼ半分にし
て、エリア内に入る車載通信機の数を減らすことができ
る。
【0041】路側ビーコン装置2の他の変更例を図9に
示す。図4の路側ビーコン装置2と異なるところは、ス
プリットビームアンテナ19を受信に用いず、専用の指
向性の鋭い受信アンテナ19aを設けたことである。こ
の実施例によって、受信エリアを減少させ、エリア内に
入る車載通信機の数を減らすことができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、路側ビー
コンから近い距離にある車両のみ電波を送信するように
なり、多数の車両同士が互いに電波を出し合って混信が
発生するということは少なくなる。したがって、車両か
ら路側ビーコンへのデータの通信がスムーズかつ確実に
できるようになる。
【0043】また、請求項2記載の発明によれば、車載
通信機から発射された路側ビーコンの受信電波のレベル
は、路側ビーコンと車両との間の片道伝搬損失の2乗す
なわち往復伝搬損失により決定されるので、エリアから
少しでも離れた車両からの電波の強度は極端に弱くな
る。このため、サービスエリア外を走行している多数の
車両からの電波の混入を避けることができる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、エリア外の
車載通信機からの電波の送信を一定の場合に禁止すると
ともに、エリアから少しでも離れた車両からの電波の強
度を極端に弱くすることができることができるので、両
方の発明の重畳的効果を期待できる。請求項4記載の発
明によれば、車載通信機から送信された電波を受信する
路側ビーコンの受信アンテナの指向範囲を、送信アンテ
ナの指向範囲より狭くしているいので、車載通信機から
の電波を受信する場合、エリアから少しでも離れた車両
からの電波の強度を極端に弱くすることができるととも
に、サービスエリアを狭くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車載通信機の構成を示すブロック図である。
【図2】双方向路側ビーコン通信システムの概要を説明
する図解図である。
【図3】ビーコンアンテナを中心として広がる電界強度
分布の受信レベルを示すグラフである。
【図4】図4は、路側ビーコン装置の構成ブロック図で
ある。
【図5】図4における各部の信号を図解的に表わす波形
図である。
【図6】ループゲインを計算するための車載通信機の要
部回路図であり、
【図7】伝搬損失を実測したグラフである。
【図8】サーキュレータを1つ省略して、スプリットビ
ームアンテナ19の1つのみから電波を受信するように
した路側ビーコン装置の変更例を示すブロック図であ
る。
【図9】スプリットビームアンテナを受信に用いず、専
用の指向性の鋭い受信アンテナ19aを設けた路側ビー
コン装置の他の変更例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 車載通信機 2 路側ビーコン装置 21 送受信アンテナ 23 受信増幅器 27 データ処理部 32 受信レベル判定器 33 変調器 35 スイッチ 42 サーキュレータ 43 受信増幅器 44 ミキサー 45 復号器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一搬送波を用いて双方向路側ビーコン通
    信を行う方式に使用される車載通信機であって、 路側ビーコンから放射される電波を受信する受信手段
    と、 受信電波のレベルを検出し、そのレベルが一定の基準値
    以上であるかどうかを判定する受信レベル判定手段と、 受信レベル判定手段が受信信号のレベルが一定の基準値
    以上であると判定した場合にのみ、車載通信機からの電
    波の送信を許可する手段とを含むことを特徴とする双方
    向路側ビーコン通信に用いる車載通信機。
  2. 【請求項2】単一搬送波を用いて双方向路側ビーコン通
    信を行う方式に使用されるシステムであって、 車載通信機は、 路側ビーコンから放射される電波を受信する受信手段
    と、路側ビーコンから受信した電波を搬送波として送信
    データで変調する変調手段と、この変調手段によって変
    調された変調波を外部に送信する送信手段とを含み、 路側ビーコンは、 車載通信機から送信された変調波を受信する受信手段
    と、受信手段により受信された変調波と自己が生成した
    搬送波又は変調波とを混合する混合手段と、混合手段か
    ら発生した差波に基づいて受信された変調波に含まれる
    送信信号を復調する復調手段とを含むことを特徴とする
    双方向路側ビーコン通信システム。
  3. 【請求項3】請求項2記載の双方向路側ビーコン通信シ
    ステムにおいて、 車載通信機は、 受信電波のレベルを検出し、そのレベルが一定の基準値
    以上であるかどうかを判定する受信レベル判定手段と、
    受信レベル判定手段が受信信号のレベルが一定の基準値
    以上であると判定した場合にのみ、送信手段からの電波
    の送信を許可する手段とをさらに含むことを特徴とする
    双方向路側ビーコン通信システム。
  4. 【請求項4】請求項2記載の双方向路側ビーコン通信シ
    ステムにおいて、 路側ビーコンは、車載通信機から送信された電波を受信
    する受信アンテナの指向範囲が、送信アンテナの指向範
    囲より狭くなっていることを特徴とする双方向路側ビー
    コン通信システム。
JP30617891A 1991-11-21 1991-11-21 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム Pending JPH05145462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30617891A JPH05145462A (ja) 1991-11-21 1991-11-21 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30617891A JPH05145462A (ja) 1991-11-21 1991-11-21 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05145462A true JPH05145462A (ja) 1993-06-11

Family

ID=17953981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30617891A Pending JPH05145462A (ja) 1991-11-21 1991-11-21 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05145462A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337978B1 (en) 1998-10-01 2002-01-08 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dedicated short-range communication mobile device for intelligent transport systems
JP2008061226A (ja) * 2006-08-01 2008-03-13 Ntt Docomo Inc 移動端末、アドホックネットワーク制御システム、及びアドホックネットワーク制御方法
CN112203256A (zh) * 2020-09-11 2021-01-08 北京万集科技股份有限公司 车载单元的控制方法和装置、存储介质及电子装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337978B1 (en) 1998-10-01 2002-01-08 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dedicated short-range communication mobile device for intelligent transport systems
JP2008061226A (ja) * 2006-08-01 2008-03-13 Ntt Docomo Inc 移動端末、アドホックネットワーク制御システム、及びアドホックネットワーク制御方法
CN112203256A (zh) * 2020-09-11 2021-01-08 北京万集科技股份有限公司 车载单元的控制方法和装置、存储介质及电子装置
CN112203256B (zh) * 2020-09-11 2024-03-22 北京万集科技股份有限公司 车载单元的控制方法和装置、存储介质及电子装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3986119A (en) Emergency communication system
US4296400A (en) Installation for control of a traffic light system by vehicles having an automatic location determination
CA2248839A1 (en) Digital sonic and ultrasonic communications networks
JP4089369B2 (ja) 車載無線端末
JPH0942981A (ja) 位置検出装置
JPH05145462A (ja) 車載通信機及び双方向路側ビーコン通信システム
JPH05225495A (ja) 車載通信機
JP2008172496A (ja) Dsrc車載器
GB2247128A (en) Method of, and system for, transmitting beacon signals for use in an in-vehicle navigation system
JPH0779183A (ja) 路側ビーコン装置およびこの路側ビーコン装置を利用したビーコンシステム
JP2653852B2 (ja) 車両位置検出・走行方向判別システム
JPH0744724B2 (ja) 移動局装置および移動通信システム
JPH07294617A (ja) 路車間通信システム
US7027771B1 (en) Mobile communication apparatus
JP3101635B2 (ja) データ伝送装置の移動物体検知装置
JPH0621793B2 (ja) 路側ビーコン方式
JP2912492B2 (ja) 路車間通信システムにおける車両位置検出方式
JPH03282700A (ja) 移動局位置モニタリングシステム
RU2036431C1 (ru) Способ определения координат подвижных объектов и устройство для его осуществления
JP2781509B2 (ja) 受信装置
JPH0585080B2 (ja)
JPH02162929A (ja) 車載アンテナ制御方式
JPH07140220A (ja) ビーコン受信機
JPH08221623A (ja) 無線料金収受システム用車載機
JPH0362750A (ja) 路車間通信方法