JPH05223711A - 合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法 - Google Patents

合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法

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JPH05223711A
JPH05223711A JP4027867A JP2786792A JPH05223711A JP H05223711 A JPH05223711 A JP H05223711A JP 4027867 A JP4027867 A JP 4027867A JP 2786792 A JP2786792 A JP 2786792A JP H05223711 A JPH05223711 A JP H05223711A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂発泡体の衝撃変形時の力学特性を実
際に則して精度良く解析することのできる合成樹脂発泡
体の3次元構造解析方法の提供。 【構成】 上記3次元構造解析方法では,合成樹脂発泡
体の衝撃変形時の力学特性を解析するために用いられる
有限要素法のハニカム構造体モデルについて,当該モデ
ルの3次元の各方向成分毎の各垂直応力と体積歪との関
係を表す最大応力曲線として同一の最大応力曲線を用い
てその時の体積歪に対応する各方向成分毎の応力が演算
される(S70)。これにより,上記ハニカム構造体モ
デルを,実際の合成樹脂発泡体と同じく等方性の力学特
性を有する構造体モデルとして取り扱うことができる。
その結果,上記3次元構造解析方法により演算された合
成樹脂発泡体の衝撃変形時の力学特性を実際に則して精
度良く解析することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば構造体モデルと
してハニカム構造体モデルを適用した有限要素法を用い
て合成樹脂発泡体の衝撃変形時の,例えば変位,応力,
歪等の力学特性を解析する3次元構造解析方法に係り,
特に上記合成樹脂発泡体の衝撃変形時の力学特性を精度
良く解析することのできる合成樹脂発泡体の3次元構造
解析方法に関する。
【0002】
【発明の背景】上記したようなハニカム構造体モデルの
構造上の概念を図19に示す。同図に示すハニカム構造
体モデルとしてのハニカムモデル3e は,6角形状の筒
開口断面の2方向(y軸,z軸方向)と筒芯方向(x軸
方向)とで,異なる力学特性を有するいわゆる異方性の
構造体モデルである。このようなハニカムモデル3
e は,ハニカム構造体の力学特性の挙動を有限要素法に
より解析する時に用いられ,現在ハニカム構造体を対象
とするものが開発されている。上記ハニカムモデル3e
は,有限要素法の演算プログラムの途中の処理において
用いられる。上記有限要素法によれば,対象とする構造
体が,例えば複数の3次元の有限要素に分割して構成さ
れ,これらの有限要素について有限要素法の所定の演算
手順により,3方向の垂直応力及び剪断応力を計算する
ための計算位置としての上記各有限要素内の積分点にお
ける歪(垂直及び剪断)を求めた後,上記各有限要素の
歪が,ハニカムモデル3e を表現する材料モデルの,例
えばサブルーチンプログラムに適用される。上記ハニカ
ムモデル3e のサブルーチンプログラムの一例を図20
のフローチャートに示す。これによれば,先ず上記各方
向成分毎の歪からそれぞれの体積歪εv が演算される
(S40)。上記ハニカムモデル3e は,上記したよう
に異方性であるため,全体座標系からローカル座標系へ
座標変換される(S41)。そして,図21に示すよう
に,上記各軸(x,y,z)の方向成分毎に予め設定さ
れている,上記体積歪εv に対応する初期弾性係数E0
及び最大弾性係数Emax (E0 ,Ema x のいずれも,垂
直及び剪断)が,例えばメモリからそれぞれ読み込まれ
る(S50b )。ここで,上記ハニカムモデル3e が外
部から圧縮されている時は,体積歪εv の対数値に応じ
て,上記初期弾性係数E0 〜最大弾性係数Emax 間の比
例計算により,その時の弾性係数E(DF)が求められ
る(S60b )。なお,上記初期弾性係数E0 は,その
時の体積歪εv (対数)から求めた応力σが,後述する
最大応力曲線(図22)を必ず超えるように設定されて
いるが,実際の演算に用いられる応力σは上記最大応力
曲線上の応力の値である。このようにして求めた弾性係
数E(DF)は除荷時の応力計算に用いられる。そし
て,上記ハニカムモデル3e では,上記圧縮によりハニ
カムの空隙が押しつぶされた状態(以下,この状態を圧
密という)になるまでは,上記各方向成分毎にそれぞれ
設定されている,図22に示す如くの応力σ(3方向の
垂直応力及び剪断応力)と体積歪εv (対数)との関係
を示す最大応力曲線に基づいて応力計算が行われ,上記
圧密後は,その材質の持つ特有の最大弾性係数Emax
用いて応力計算が行われる(S70b )といった特徴を
有している。この場合,上記最大応力曲線としては,図
23及び図24(図23の応力スケール拡大図)に示す
ように,上記y軸方向及びz軸方向の垂直応力σyy,σ
zzは同一の曲線が用いられ,上記筒芯方向であるx軸方
向の垂直応力σxxのみが他とは異なる直線状のものが用
いられる。これにより,上記ハニカムモデル3e の異方
性の力学特性が考慮されている。そこで,上記サブルー
チンにおいて,座標系が上記ローカル座標系から全体座
標系へ再変換された後(S71),処理手順が上記有限
要素法のメインルーチンに戻され,サブルーチンにおい
て演算された各方向成分の応力σは上記メインルーチン
の以降の演算処理に供されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上記ハニカ
ムモデル3e と合成樹脂発泡体とは,構造上似ている。
また,ハニカムモデル3e は,圧密後の力学特性も解析
できるため,例えば物体との衝突による合成樹脂発泡体
が衝撃変形した時に生じる当該発泡体自体の圧密後の挙
動を解析できることが考えられる。そこで,本発明者ら
は,上記ハニカムモデル3e を合成樹脂発泡体のモデル
として好適に適用できるか否かを検討した。しかしなが
ら,合成樹脂発泡体は,3次元の各方向について力学特
性がほとんど変わらない,いわゆる等方性であるのに対
し,ハニカムモデル3e は上記したような異方性の力学
特性を有している。そのため,上記ハニカムモデル3e
に合成樹脂発泡体の材料データを適用して有限要素法に
より求めた力学特性は合成樹脂発泡体の実際の挙動と食
い違っていた。例えば,角柱状の合成樹脂発泡体を下向
きに圧縮した場合,圧縮された合成樹脂発泡体の形状
は,実際には圧縮方向と平行する側面に凹凸を生じない
が,上記ハニカムモデル3e を用いた演算結果では,上
記側面に凹凸を生じることがあった。他方,上記有限要
素法では,実用上,演算対象となる構造体の形状の微細
な挙動を解析するために,上記構造体について多数の節
点が設定されることが多く,これらの各節点毎に多種の
データが設定される。そのため,上記有限要素法の演算
に例え高速で演算可能のコンピュータを用いたとして
も,極めて長い演算時間を要しており,その演算時間の
短縮化が要望されている。本発明は,上記したような従
来の問題点に鑑みてなされたものであって,ハニカム構
造体モデルを用いた有限要素法により合成樹脂発泡体の
衝撃変形時の力学特性を,実際に則して精度良く解析す
ることのできる合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法の
提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明が採用する第1の手段は,物体との衝突によ
り衝撃変形される合成樹脂発泡体を,複数に分割された
3次元の有限要素より構成し,上記衝突により変形され
る各有限要素の歪を3次元の各方向成分毎に演算し,上
記演算された各有限要素の歪をハニカム構造体モデルに
適用し,上記ハニカム構造体モデルに予め設定されてい
る上記3次元の各方向成分毎の歪と応力との関係に基づ
いて上記演算された歪から上記各有限要素の各方向成分
毎の応力を求めることにより,上記合成樹脂発泡体の変
形時の力学特性を解析する合成樹脂発泡体の3次元構造
解析方法において,上記3次元の各方向成分毎の歪と応
力との関係を,上記各方向成分について全て同一の関係
とした点に係る合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法と
して構成されている。上記第1の手段における上記3次
元の各方向成分毎の歪と応力との関係を,上記各方向成
分について全て同一の関係とした点に替えて,上記各有
限要素の3次元の各方向成分毎の応力を,上記各方向成
分毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された各有
限要素の歪から直接求める点に係る構成とすることもで
きる。但し,「直接求める」とは,例えば全体座標系と
ローカル座標系との間の座標変換を行うことなく上記応
力を求めるような構成を意味する。そして,上記目的を
達成するために採用される第2の手段は,その要旨とす
るところが,物体との衝突により衝撃変形される合成樹
脂発泡体を,複数に分割された3次元の有限要素より構
成し,上記衝突により変形される各有限要素の歪を3次
元の各方向成分毎に演算し,上記演算された各有限要素
の歪をハニカム構造体モデルに適用し,上記ハニカム構
造体モデルに予め設定されている上記3次元の各方向成
分毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された歪か
ら上記各有限要素の各方向成分毎の応力を求めることに
より,上記合成樹脂発泡体の変形時の力学特性を解析す
る合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法において,上記
3次元の各方向成分毎の衝撃変形時の歪と応力との関係
を,上記合成樹脂発泡体を静的に変形させて求めた歪と
応力との関係における歪若しくは応力に上記衝撃変形時
の実測値に対応して予め設定された乗率を乗じて求める
点に係る合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法として構
成されている。又,上記目的を達成するために採用され
る第3の手段は,その要旨とするとことが,物体との衝
突により衝撃変形される合成樹脂発泡体を,複数に分割
された3次元の有限要素より構成し,上記衝突により変
形される各有限要素の歪を3次元の各方向成分毎に演算
し,上記演算された各有限要素の歪をハニカム構造体モ
デルに適用し,上記ハニカム構造体モデルに予め設定さ
れている上記3次元の各方向成分毎の歪と応力との関係
に基づいて上記演算された歪から上記各有限要素の各方
向成分毎の応力を求めることにより,上記合成樹脂発泡
体の変形時の力学特性を解析する合成樹脂発泡体の3次
元構造解析方法において,上記3次元の各方向成分毎の
衝撃変形時の歪と応力との関係を,上記合成樹脂発泡体
を静的に変形させて求めた歪と応力との関係における歪
若しくは応力に上記衝撃変形時の実測値に対応して予め
設定された乗率を乗じて求め,上記衝撃変形時の歪と応
力との関係を上記各方向成分について全て同一の関係と
するとともに,上記各有限要素の3次元の各方向成分毎
の応力を,上記各方向成分毎の歪と応力との関係に基づ
いて上記演算された各有限要素の歪から直接求める点に
係る合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法として構成さ
れている。なお,上記した各構成において,上記3次元
の各方向成分毎の歪と応力との関係が,上記合成樹脂発
泡体の数段階に設定された発泡倍率毎及び/若しくは合
成樹脂の種類毎のデータテーブルとして予め記憶されて
なる点に係る構成とすることもできる。
【0005】
【作用】本発明に係る第1の手段によれば,3次元の各
方向成分について全て同一である,各方向成分毎の歪と
応力との関係が,ハニカム構造体モデルに予め設定され
ているので,上記ハニカム構造体モデルを等方性の力学
特性を示す構造体として取り扱うことができる。従っ
て,元来等方性の力学特性を示す合成樹脂発泡体の衝撃
変形時の力学特性を実際に則して精度良く解析すること
ができる。尚,上記第1の手段において,各有限要素の
3次元の各方向成分毎の応力が,例えば上記座標変換を
行うことなく上記演算された各有限要素の歪から直接求
められる構成の場合には,上記第1の手段による効果に
加えて解析演算に要する演算時間の短縮化を図ることが
できる。また,上記第2の手段によれば,合成樹脂発泡
体を静的に変形させるといった容易な実験手法により実
際の衝撃変形時の実測値に対応する乗率を得ることがで
きる。そして,上記3次元の各方向成分毎の衝撃変形時
の歪と応力との関係が上記静的に変形させて得た関係に
上記乗率を乗じることによって求められるので,実際に
則した解析結果を得るための上記歪と応力との関係を容
易に設定することができる。そして,上記第3の手段に
よれば,上記第1及び第2の手段の要部の構成を全て含
んで構成されているので,上記第1及び第2の手段によ
る作用を全て奏することができる。また,上記第1乃至
第3の手段において,実際の合成樹脂発泡体の発泡倍率
及び/若しくは合成樹脂の種類に関しても実際に則した
データを用いることが可能で,これによっても上記合成
樹脂発泡体の変形時の力学特性を実際に則して解析する
ことができる。
【0006】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例に過ぎず,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明方法の一実施例に係る3次元構造解析
装置を示すブロック図,図2は合成樹脂発泡体として用
いた自動車用バンパのエネルギー衝撃吸収材(以下コア
材と称す)の力学特性を実測するための重錘落下試験装
置を示す構成図,図3は上記3次元構造解析装置による
演算の際に用いられ上記コア材について適用されたハニ
カムモデルに設定される最大応力曲線を得るための手法
を説明する説明図,図4は上記ハニカムモデルの最大応
力曲線のうち各方向成分についての垂直応力の最大応力
曲線と剪断応力についての最大応力曲線を示すグラフ
図,図5は上記バンパの補強材について設定される金属
等方性弾塑性体モデルの最大応力曲線を示すグラフ図,
図6は上記3次元構造解析装置により演算される一般的
な有限要素法のメインルーチンを示すフローチャート,
図7は上記材料モデルについてのサブルーチンを示すフ
ローチャート,図8は上記重錘落下試験装置によるバリ
アテストを模した衝撃試験のために要素分割された上記
自動車用のバンパの要素モデル及び落錘の要素モデルを
示す説明図,図9は図8の要素モデルにより解析された
落錘と上記バンパとの衝突時のそれぞれの変位状態を示
す説明図,図10はバリアテストを模した計算結果及び
実測値による変位についての経時変化を示すグラフ図,
図11は上記衝撃試験により得た反力の経時変化を示す
グラフ図,図12は図7に示した材料モデルの一例とな
るハニカムモデルのサブルーチンを示すフローチャー
ト,図13は上記3次元構造解析装置を用いてベンデュ
ラムテストを模した振子及び車体の要素分割状態を外観
的に視た要素分割図,図14は図13の車体のバンパと
振子のインパイトリッジとが衝突した時の各要素の変位
状態を示す状態説明図,図15は上記ベンデュラムテス
トによる各部材の歪エネルギー及び運動エネルギーの経
時変化を示すグラフ図,図16は上記3次元構造解析装
置を用いてブロック状の合成樹脂発泡体を圧縮した時の
変形時の変位状態を示す説明図,図17は上記ブロック
状の合成樹脂発泡体の衝撃試験による変位についての経
時変化を示すグラフ図,図18は上記ブロック状の合成
樹脂発泡体の衝撃試験により得た反力の経時変化を示す
グラフ図である。但し,図19乃至図24に示した上記
背景となるハニカムモデル3e ,これに適用されるグラ
フ及びフローチャートと共通する要素及び用語には,同
一の符号及び用語を使用すると共に,その詳細な説明は
省略する。また,同様の機能を有する要素には添字を替
えた同一の符号を使用した。
【0007】本実施例方法に係る3次元構造解析装置1
は,有限要素法に係る演算を高速に行うことのできる例
えば大型の汎用コンピュータとして構成され,図1に示
すように,中央演算処理装置CPUを中心として構成さ
れる演算部2と,対象物について複数の有限要素に分割
するための節点データ,力学特性の初期データ,材料特
性データ等を入力する入力部5と,上記演算部2により
算出された有限要素法による力学特性の解析結果を出力
する例えばCRTまたはプリンタ等よりなる出力部6
と,上記有限要素法に係るプログラムのメインルーチン
やユーティリティープログラム或いはサブルーチンとし
ての材料モデルプログラムを格納したプログラムメモリ
3と,最大応力曲線等の力学特性関係データを格納する
力学特性関係データメモリ4a と上記節点毎に計算され
る各種データを書換え更新可能に記憶するワークメモリ
b とよりなるデータメモリ4とを主として備えてなっ
ている。上記プログラムメモリ3の材料モデルプログラ
ムには,各種の材料に対応した複数のモデルプログラム
が格納されており,本実施例では,そのうち金属等方性
弾塑性体モデルプログラム3a と上記ハニカムモデル3
e を表現する金属ハニカム構造体モデルプログラム3b
が用いられる。本実施例では,特に上記金属ハニカム構
造体モデルプログラム3b を用いて合成樹脂発泡体の衝
撃変形時の力学特性を解析するために,有限要素法にお
ける材料モデルサブルーチンの実行時に,図4に示すよ
うに,x,y,zの各軸の各方向成分毎の歪と応力との
関係を表す各方向成分毎の垂直応力σxx,σyy,σzz
ついて全て同一の最大応力曲線(実線の曲線)が用いら
れたことである。また,この時の剪断応力σg と体積歪
εv との関係における最大応力曲線を破線の曲線で示
す。
【0008】上記垂直応力σxx,σyy,σzz及び剪断応
力σg のそれぞれの最大応力曲線については図3に一例
を示すように,合成樹脂発泡体の発泡倍率毎及び合成樹
脂の種類毎に,予め実験により上記合成樹脂発泡体を静
的に圧縮して得たそれぞれの最大応力曲線(図中破線で
示す)と,衝撃的に圧縮して得た最大応力曲線(図中一
点鎖線で示す)とを対比し,破線の静的データと一点鎖
線の動的データとの関係から上記各応力σxx〜σg 若し
くは体積歪εv についての平均的な乗率が求められてい
る。従って,上記合成樹脂発泡体の発泡倍率及び合成樹
脂の種類が分かれば,この合成樹脂発泡体を静的に圧縮
して比較的容易に得た最大応力曲線から上記したように
予め求めた乗率を乗じることにより,図中実線で示す如
くの衝撃圧縮時の最大応力曲線を容易に計算することが
でき,上記材料モデルサブルーチンの実行時にこの計算
値としての最大応力曲線を使用することができる。因
に,同図における乗率は約1.5である。上記計算され
た各最大応力曲線は,数段階に設定された発泡倍率毎及
び合成樹脂の種類毎にデータテーブルとして上記データ
メモリ4の力学特性関係データメモリ4a に予め記憶さ
れる。これによって,合成樹脂発泡体の発泡倍率や合成
樹脂の種類が異なる場合でも当該合成樹脂発泡体の衝撃
変形時の力学特性の解析を行う際に,より実際に則した
データを用いることができる。なお,力学特性関係デー
タメモリ4a に記憶されるデータテーブルとしては,上
記静的圧縮により得た各最大応力曲線とこれに対応する
乗率とを記憶しておき,上記サブルーチンの実行時にこ
れらから上記衝撃圧縮時の各最大応力曲線を求めるよう
にしてもよい。
【0009】引き続き,上記合成樹脂発泡体を自動車用
のバンパのコア材に適用した例につき以下説明する。上
記自動車用のバンパに物体が衝突した時のバンパの衝撃
変形時の力学特性を実証するための重錘落下試験装置を
図2に示す。同図においてバンパ10は,自動車前端側
の合成樹脂発泡体よりなるコア材11と,高張力鋼より
なる補強材12と,自動車本体(不図示)と上記補強材
12とを接続する炭素鋼よりなる補強材支持部13とか
ら主としてなっている。上記重錘落下試験装置では,上
記コア材11の前端に向けて支柱に沿って落下する落錘
14の落下加速度を測定する加速度センサが設けられ,
この加速度センサにより検出された加速度から上記バン
パ10の反力が計算される。また,落錘14の高さ方向
の変位(図中Aで示す距離)を測定する光パルス測長器
が設けられており,上記高さ方向の変位Aはコア材11
の上面に落錘14が衝突すると同時に計測が開始され,
これに基づいて,上記コア材11の上面変位,即ち落錘
14の衝突エネルギーを吸収するためにバンパ10が変
形する量を知ることができる。そして,上記補強材12
の下面の変位量をリアルタイムに測定する反射型レーザ
変位計が補強材12の直下の基台上に設置されている。
上記した各センサから出力される信号は,落錘14がバ
ンパ10に衝突する直前の位置に配備された光電スイッ
チからのタイミング信号によりトランジェントレコーダ
に記憶される。なお,各センサからのデータ入力のタイ
ミングは外部クロックからのクロック信号に基づくもの
である。各センサからトランジェントレコーダに格納さ
れたデータ信号は,A/D変換器及びバッファメモリと
してのICメモリカードを介してコンピュータに入力さ
れ,このコンピュータ及びこれに接続されたメモリによ
って出力データがグラフ化されたり記憶されたりする。
なお,上記重錘落下試験装置では,バンパ10への落錘
14の落下速度を壁衝突(バリア)試験に対応した所定
値とするように落下開始の高さが予め設定される。ま
た,落錘の重量についても自動車の重量に対応して予め
設定される。
【0010】ところで,本実施例の3次元構造解析装置
1は,上記重錘落下試験装置におけるバンパ10に落錘
14が衝突した時のバンパ10の衝撃変形時の力学特性
を有限要素法を用いて模擬的に解析するものである。こ
の場合,上記有限要素法の演算プログラムの材料モデル
サブルーチンに用いられる材料モデルプログラムとして
は,上記補強材12及び補強材支持部13については金
属等方性弾塑性体モデルプログラム3a が用いられ,上
記コア材11については金属ハニカム構造体モデルプロ
グラム3b が使用される。なお,上記金属等方性弾塑性
体モデル3a には,図5に示す如くの応力・歪関係を示
す最大応力曲線が使用され,この最大応力曲線も上記デ
ータメモリ4の力学特性関係データメモリ4a に予め格
納されている。そこで,上記3次元構造解析装置1によ
る上記バンパ10の衝撃変形時の力学特性解析を行う有
限要素法に係るメインプログラムの一般的なフローチャ
ートを図6に示す。なお,本実施例に用いた有限要素法
では,時間積分法として,いわゆる陽解法が用いられ,
応力計算手法としていわゆるアップデイテッド・ラグラ
ンジェ(UPDATED・LAGRANGE)法が用い
られる。同図に示すフローチャートでは,有限要素法プ
ログラムや所要のデータの初期設定がなされた後,例え
ば3次元の要素(有限要素)を決定するための節点の
数,節点の座標,各要素に係る荷重ベクトル等がデータ
入力される。なお,本実施例では,各要素毎の応力計算
点である積分点は各要素の立体中心点の一点のみであ
る。上記データ入力により,設定された節点Pi の数
(i)及びその座標により表現れるバンパモデル10e
の一例を図8に示す。同図において,コア材モデル11
e ,補強材モデル12e 及び補強材支持部モデル13e
については分割された複数の要素EN (Nはバンパモデ
ル10e 全体の要素の総数)より構成され,落錘モデル
14e は単一の要素より構成されている。
【0011】本実施例では,特に,図6のメインルーチ
ンのS12で示すステップでの材料モデルサブルーチン
において特徴的な手法を用いている。上記材料モデルサ
ブルーチンのフローチャートを図7に示す。この材料モ
デルサブルーチンが従来の材料モデルサブルーチン(図
20)と異なるのは,第1に,ステップS70におい
て,コア材モデル11e についてx,y,z各軸の各方
向成分毎の垂直応力σxx,σyy,σzzをこれらに対応す
る各体積歪εvに基づいて演算する際に,図4の実線で
示すように,合成樹脂の種類及び発泡倍率に応じて,力
学関係特性データメモリ4a に予め格納されている静的
圧縮により求めた同一の最大応力曲線が用いられたこと
である。これにより,上記金属ハニカム構造体モデルプ
ログラム3b により表現されるハニカムモデル3e の力
学特性はx,y,z各軸方向について全て同じ特性,即
ち等方性の力学特性として扱われる。これによって,元
来等方性の力学特性を有する合成樹脂発泡体よりなるコ
ア材11の実際に則した挙動を表現することができる。
尚,剪断応力σg についての最大応力曲線は破線で示す
ものが使用される。なお,除荷時におけるコア材モデル
11e の挙動を実際に則したものとするために,ステッ
プS50においても,各方向成分毎に同じ弾性係数(剪
断弾性係数を含む)・歪関係のデータ(図21に示すE
0 及びEmax )が用いられる。また第2に,上記ハニカ
ムモデル3e の力学特性を等方性にしたために,従来の
合成樹脂発泡体のサブルーチンの如く全体座標系とロー
カル座標系との間の座標変換を行うステップ(図20の
S41及びS71)を必要とすることがない。これらの
ステップを省略したことで,上記バンパ10の衝撃変形
時の力学特性の解析に要する時間を短縮化することがで
きた。即ち,上記各垂直応力及び剪断応力σxx〜σ
g は,上記力学特性関係データメモリ4a に格納された
最大応力曲線に基づいて上記ステップS40において演
算された体積歪εv から,座標変換されることなく同一
の座標系において,直接求められる。なお,当該サブル
ーチンでは,上記静的圧縮により求めた最大応力曲線に
基づいて得た各応力に対して,合成樹脂の種類及び発泡
倍率に応じた乗率を読み込んで(S80),上記ステッ
プS70において演算された応力に上記乗率を乗じて補
正する(S90)ようにしたが,上記力学特性関係デー
タメモリ4a に予め上記静的圧縮により求めた最大応力
曲線と上記乗率を乗じて得た衝撃圧縮による最大応力曲
線として補正されたものを予め記憶させておき,この補
正された最大応力曲線をステップS70において直接用
いることにより,上記ステップS80,S90の処理を
短縮化することも可能である。
【0012】引き続き図6のメインルーチンに戻り,有
限要素法の演算プログラムに基づいて所定の演算ステッ
プを終えて得た衝撃変形時の上記バンパモデル10e
変位図を図9に示す。同図において,衝撃変形時のバン
パモデル10e ´は実際に観察した変位状態とほとんど
変わることがなく,特に合成樹脂発泡体モデルであるコ
ア材モデル11e ´の変位状態もほぼ実際に則したもの
であった。図9に示したバンパモデル10e ´の変位状
態は入力データとしてバリア試験に対応したデータを入
力して得たものであるが,上記バリア試験を模した条件
におけるコア材モデル11e の衝撃変形時の変位の経時
変化及び反力の経時変化をそれぞれ図10及び図11に
示す。これらのグラフ図からも明らかなように,本実施
例方法による演算結果が実測値に近似していることが分
かる。なお,上記3次元構造解析装置1は,ぺンデュラ
ム試験に応じた入力データが与えられることにより,実
際のペンデュラム試験を模したバンパの衝撃変形時の力
学特性の解析を行うことも可能である。その一例とし
て,図13に要素分割図の一例を示し,図14に振子が
バンパに衝突した時の変位図を示す。また,その時の振
子の運動エネルギーと上記振子及びバンパの各部材にお
ける歪エネルギーの経時変化の一例を図15に示す。他
方,柱状(ブロック状)の合成樹脂発泡体を原形の約3
0%弱まで下向きに圧縮した場合について,本実施例装
置を用いて演算した結果を図16に示す。同図の二点鎖
線で示す原形の合成樹脂発泡体モデル20e は衝撃的に
圧縮された結果,実線で示す合成樹脂発泡体モデル20
e ´まで変位する。実際の合成樹脂発泡体をこのように
圧縮した場合でも,例えばy軸及びz軸よりなす面,或
いはz軸及びx軸よりなす面のいずれもほとんど凹凸を
生じることなく同図に示す如くz軸方向にのみ圧縮変形
される特性を有しており,本実施例装置による解析結果
が極めて現実に則したものであることを実証することが
できた。この場合,従来のようにハニカムモデル3e
異方性として扱って演算した場合には,例えばVで示す
y軸及びz軸よりなす面が飛び出たり凹んだりした結果
を生じることになる。又,このときの上記ブロック状の
合成樹脂発泡体を圧縮した実条件に対応したデータを本
実施例装置に入力して得た変位の経時変化及び反力の経
時変化を図17及び図18に示す。これらのグラフ図か
らも明らかなように,本実施例装置による動的な演算結
果は,実測値に近似しており,静的データCに対しても
一定の関係を有していることがわかる。なお,上記実施
例では,全体座標系とローカル座標系との間の座標変換
を行うことなく材料モデルのサブルーチンを実行した
が,上記ハニカムモデル3e を等方性の力学特性を有す
るモデルとして取り扱い,実際に則した解析を行おうと
する場合,従来のように座標変換を行ってもよい。その
場合の上記合成樹脂発泡体モデル(ハニカムモデル)の
サブルーチンを図12に示す。但し,この場合において
も先の実施例と同様に変換されたローカル座標系におい
て各方向成分毎の同じ応力・歪関係のデータ(図4に示
す最大応力曲線)を用いて各体積歪εv に対応する各応
力を求めればよい(S70a )。また,除荷時に使用さ
れる弾性係数(S60a )を演算するために読み込まれ
る弾性係数・歪関係のデータ(図21のE0 ,Emax
についても各方向成分毎に同様に得た値を用いればよい
(S50a )。上記したように,各実施例方法によれ
ば,合成樹脂発泡体の衝撃変形時の力学特性挙動を実際
に即して精度良く求めることができるので,上記自動車
用のバンパのコア材の解析のみならず,例えば合成樹脂
発泡体よりなる梱包用保護材等やスポーツ競技用保護具
等の衝撃エネルギー吸収材の設計その他広範囲に十分に
活用することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記したように構成されてい
る。それにより,ハニカム構造体モデルを等方性の力学
特性を備えた構造体モデルとして有限要素法に適用する
ことができる。その結果,上記ハニカム構造体モデルを
用いた有限要素法により合成樹脂発泡体の衝撃変形時の
力学特性を実際に則して精度良く解析することができ
る。また,これに付随して,例えば上記ハニカム構造体
モデルを異方性の力学特性を有する構造体モデルとして
取り扱ったとした場合と比べて,全体座標系とローカル
座標系との間の座標変換を行う必要がないので,演算時
間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の一実施例に係る3次元構造解析
装置を示すブロック図。
【図2】 合成樹脂発泡体として用いた自動車用バンパ
のエネルギー衝撃吸収材(コア材)の力学特性を実測す
るための重錘落下試験装置を示す構成図。
【図3】 上記3次元構造解析装置による演算の際に用
いられ上記コア材について適用されたハニカムモデルに
設定される最大応力曲線を得るための手法を説明する説
明図。
【図4】 上記ハニカムモデルの最大応力曲線のうち各
方向成分についての垂直応力の最大応力曲線と剪断応力
についての最大応力曲線を示すグラフ図。
【図5】 上記バンパの補強材について設定される金属
等方性弾塑性体モデルの最大応力曲線を示すグラフ図。
【図6】 上記3次元構造解析装置により演算される一
般的な有限要素法のメインルーチンを示すフローチャー
ト。
【図7】 上記材料モデルについてのサブルーチンを示
すフローチャート。
【図8】 上記重錘落下試験装置によるバリアテストを
模した衝撃試験のために要素分割された上記自動車用の
バンパの要素モデル及び落錘の要素モデルを示す説明
図。
【図9】 図8の要素モデルにより解析された落錘と上
記バンパとの衝突時のそれぞれの変位状態を示す説明
図。
【図10】 バリアテストを模した計算結果及び実測値
による変位についての経時変化を示すグラフ図。
【図11】 上記衝撃試験により得た反力の経時変化を
示すグラフ図。
【図12】 図7に示した材料モデルの一例となるハニ
カムモデルのサブルーチンを示すフローチャート。
【図13】 上記3次元構造解析装置を用いてペンデュ
ラムテストを模した振子及び車体の要素分割状態を外観
的に視た要素分割図。
【図14】 図13の車体のバンパと振子のインパイト
リッジとが衝突した時の各要素の変位状態を示す状態説
明図。
【図15】 上記ペンデュラムテストによる各部材の歪
エネルギー及び運動エネルギーの経時変化を示すグラフ
図。
【図16】 上記3次元構造解析装置を用いてブロック
状の合成樹脂発泡体を圧縮した時の変形時の変位状態を
示す説明図。
【図17】 上記ブロック状の合成樹脂発泡体の衝撃試
験による変位についての経時変化を示すグラフ図。
【図18】 上記ブロック状の合成樹脂発泡体の衝撃試
験により得た反力の経時変化を示すグラフ図。
【図19】 本発明の背景の一例となるハニカムモデル
の構造上の概念を示す概念図。
【図20】 上記背景のハニカムモデルによる従来のサ
ブルーチンを示すフローチャート。
【図21】 上記背景のハニカムモデルにおいて用いら
れる体積歪と弾性係数との関係を示すグラフ図。
【図22】 上記背景のハニカムモデルに用いられる体
積歪と応力との関係を示すグラフ図。
【図23】 上記背景のハニカムモデルに用いられる3
次元の各方向成分毎の垂直応力についての最大応力曲線
と剪断応力についての最大応力曲線とを示すグラフ図。
【図24】 図23の応力スケール拡大図。
【符号の説明】
1…3次元構造解析装置 2…演算部 3b …金属ハニカム構造体モデルプログラム 3e …ハニカムモデル 4a …力学特性関係データメモリ 5…入力部 10…バンパ 11…コア材 12…補強材 13…補強材支持部 14…落錘 20e …合成樹脂発泡体モデル Pi …節点 EN …要素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体との衝突により衝撃変形される合成
    樹脂発泡体を,複数に分割された3次元の有限要素より
    構成し,上記衝突により変形される各有限要素の歪を3
    次元の各方向成分毎に演算し,上記演算された各有限要
    素の歪をハニカム構造体モデルに適用し,上記ハニカム
    構造体モデルに予め設定されている上記3次元の各方向
    成分毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された歪
    から上記各有限要素の各方向成分毎の応力を求めること
    により,上記合成樹脂発泡体の変形時の力学特性を解析
    する合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法において,上
    記3次元の各方向成分毎の歪と応力との関係を,上記各
    方向成分について全て同一の関係としたことを特徴とす
    る合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法。
  2. 【請求項2】 上記各有限要素の3次元の各方向成分毎
    の応力を,上記各方向成分毎の歪と応力との関係に基づ
    いて上記演算された各有限要素の歪から直接求める請求
    項1に記載の合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法。
  3. 【請求項3】 物体との衝突により衝撃変形される合成
    樹脂発泡体を,複数に分割された3次元の有限要素より
    構成し,上記衝突により変形される各有限要素の歪を3
    次元の各方向成分毎に演算し,上記演算された各有限要
    素の歪をハニカム構造体モデルに適用し,上記ハニカム
    構造体モデルに予め設定されている上記3次元の各方向
    成分毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された歪
    から上記各有限要素の各方向成分毎の応力を求めること
    により,上記合成樹脂発泡体の変形時の力学特性を解析
    する合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法において,上
    記3次元の各方向成分毎の衝撃変形時の歪と応力との関
    係を,上記合成樹脂発泡体を静的に変形させて求めた歪
    と応力との関係における歪若しくは応力に上記衝撃変形
    時の実測値に対応して予め設定された乗率を乗じて求め
    ることを特徴とする合成樹脂発泡体の3次元構造解析方
    法。
  4. 【請求項4】 物体との衝突により衝撃変形される合成
    樹脂発泡体を,複数に分割された3次元の有限要素より
    構成し,上記衝突により変形される各有限要素の歪を3
    次元の各方向成分毎に演算し,上記演算された各有限要
    素の歪をハニカム構造体モデルに適用し,上記ハニカム
    構造体モデルに予め設定されている上記3次元の各方向
    成分毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された歪
    から上記各有限要素の各方向成分毎の応力を求めること
    により,上記合成樹脂発泡体の変形時の力学特性を解析
    する合成樹脂発泡体の3次元構造解析方法において,上
    記3次元の各方向成分毎の衝撃変形時の歪と応力との関
    係を,上記合成樹脂発泡体を静的に変形させて求めた歪
    と応力との関係における歪若しくは応力に上記衝撃変形
    時の実測値に対応して予め設定された乗率を乗じて求
    め,上記衝撃変形時の歪と応力との関係を上記各方向成
    分について全て同一の関係とするとともに,上記各有限
    要素の3次元の各方向成分毎の応力を,上記各方向成分
    毎の歪と応力との関係に基づいて上記演算された各有限
    要素の歪から直接求めることを特徴とする合成樹脂発泡
    体の3次元構造解析方法。
  5. 【請求項5】 上記3次元の各方向成分毎の歪と応力と
    の関係が,上記合成樹脂発泡体の数段階に設定された発
    泡倍率毎及び/若しくは合成樹脂の種類毎のデータテー
    ブルとして予め記憶されてなる請求項1,請求項2,請
    求項3又は請求項4のいずれかに記載の合成樹脂発泡体
    の3次元構造解析方法。
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