JP2007102537A - 衝撃吸収体のモデル化方法及び衝撃吸収体の解析方法 - Google Patents

衝撃吸収体のモデル化方法及び衝撃吸収体の解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の筒状体を集合して構成された衝撃吸収体を精度良く解析し得る有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法を得、また該衝撃吸収体のモデル化方法によって作成した有限要素モデルを用いて衝撃吸収体を精度良く解析する衝撃吸収体の解析方法を得る。
【解決手段】互いに平行な軸線を有する筒状に形成された多数のハニカム格子22の集合体であるアルミハニカム20の実物20Aを有限要素法で解析するための有限要素モデル20Bは、そのハニカム格子22の仮想寸法tbが実物20Aにおけるハニカム格子22の寸法taよりも大きく設定され、かつ実物20Aと同じ圧縮荷重が作用した場合に該実物20Aと同じ圧縮応力が生じるように、仮想板厚tbが実物20Aの板厚taとは異なっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばハニカム構造を有する車両衝突試験用バリヤ等の有限要素法による解析用の有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法に関する。
自動車の衝突試験を有限要素法による衝突解析にて再現する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この技術では、多数の略正六角形断面の筒状体の集合体として形成されたハニカム構造体について、ソリッド(中実)要素でモデル化して有限要素モデルを作成しており、衝突荷重について比較的良好な解析結果を得ている。
野島耕司、「オフセット衝突におけるDBのモデル化と精度」、自動車技術会2001年シンポジウムテキスト、p37
しかしながら、上記した従来の各技術では、ハニカム構造体をソリッド要素でモデル化しているため、バリヤ及びバリヤと衝突する衝突体の変形モードの再現性が悪く、この点に改善の余地があった。
本発明は、上記事実を考慮して、複数の筒状体を集合して構成された衝撃吸収体を精度良く解析し得る有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法を得、また該衝撃吸収体のモデル化方法によって作成した有限要素モデルを用いて衝撃吸収体を精度良く解析する衝撃吸収体の解析方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、互いに平行な軸線を有する筒状体を集合して構成された衝撃吸収体の、前記筒状体の軸線方向の圧縮荷重を受けた場合における、有限要素法による構造解析用の有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法であって、解析対象の実物における前記筒状体の寸法よりも大きい該筒状体の仮想寸法を設定し、前記仮想寸法の筒状体に所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力が、前記解析対象の実物の筒状体に前記所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力と同等になるように、該仮想寸法の筒状体の仮想材料特性を求め、前記有限要素モデルを、前記仮想材料特性を有し前記仮想寸法とされた前記筒状体の集合体として、シェル要素でモデル化する。
請求項1記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、例えばハニカム構造体のような多数の筒状体の集合体として構成された衝撃吸収体の有限要素モデルを作成するにあって、該有限要素モデルを筒状体の仮想寸法が実物の筒状体の寸法よりも大きくなる設定とした場合に、有限要素モデルの圧縮応力が実物の圧縮応力に略一致するような仮想材料特性を求める。そして、衝撃吸収体を、シェル要素で、上記仮想材料特性を有する上記仮想寸法の筒状体の集合体すなわち筒状体内に中空部を有する構造体としてモデル化する。
この有限要素モデルでは、筒状体の仮想寸法を実物の寸法よりも大きく設定しているため、筒状体を実物と同じ寸法でモデル化したモデルと比較して、衝撃吸収体を構成する筒状体数すなわちモデル要素数を減らすことができる。そして、この有限要素モデルは、圧縮方向(筒状体の主方向)の所定荷重を受けた場合に仮想寸法の筒状体に、実物と同等の圧縮応力を作用させるように求められた仮想材料特性を用いてモデル化されているため、上記の通り要素数を減らしたモデルでありながら、実物の圧縮による応力や変形を精度良く再現することができる。すなわち、本モデル化方法にて作成した有限要素モデルでは、計算機負荷を減じつつ精度良い解析を行うことができる。また、この有限要素モデルは、シェル要素を用いて、衝撃吸収体を筒状体内に中空部を有する構造体としてモデル化しているため、ソリッド要素を用いたモデルと比較して解析精度を向上することができる。
このように、請求項1記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、複数の筒状体を集合して構成された衝撃吸収体を精度良く解析し得る有限要素モデルを作成することができる。なお、モデル化対象の衝撃吸収体は、例えばハニカム構造体のように、隣り合う筒状体が筒壁の一部を共有するものであっても良く、独立した筒状体を含むものであっても良い。
上記目的を達成するために請求項2記載の発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、互いに平行な軸線を有する筒状体を集合して構成された衝撃吸収体の、前記筒状体の軸線方向の圧縮荷重を受けた場合における、有限要素法による構造解析用の有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法であって、解析対象の実物における前記筒状体の数よりも少ない前記筒状体の仮想数を設定し、前記仮想数の筒状体の集合体に所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力が、前記解析対象の実物の筒状体の集合体に前記所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力と同等になるように、該仮想数の筒状体の仮想材料特性を求め、前記有限要素モデルを、前記仮想材料特性を有する前記仮想数の筒状体の集合体として、シェル要素でモデル化する。
請求項2記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、例えばハニカム構造体のような多数の筒状体の集合体として構成された衝撃吸収体の有限要素モデルを作成するにあって、該有限要素モデルを筒状体の仮想数が実物の筒状体の数よりも少なくなる設定とした場合に、有限要素モデルの圧縮応力が実物の圧縮応力に略一致するような仮想材料特性を求める。そして、衝撃吸収体を、シェル要素で、上記仮想材料特性を有する上記仮想数の筒状体の集合体すなわち筒状体内に中空部を有する構造体としてモデル化する。
この有限要素モデルでは、筒状体の仮想数を実物の数よりも少なく設定しているため、実物と同じ数の筒状体を有するモデルと比較して、衝撃吸収体を構成するモデル要素数を減らすことができる。そして、この有限要素モデルは、圧縮方向(筒状体の主方向)の所定荷重を受けた場合に仮想寸法の筒状体に、実物と同等の圧縮応力を作用させるように求められた仮想材料特性を用いてモデル化されているため、上記の通り要素数を減らしたモデルでありながら、実物の応力や変形を精度良く再現することができる。すなわち、本モデル化方法にて作成した有限要素モデルでは、計算機負荷を減じつつ精度良い解析を行うことができる。また、この有限要素モデルは、シェル要素を用いて、衝撃吸収体を筒状体内に中空部を有する構造体としてモデル化しているため、ソリッド要素を用いたモデルと比較して解析精度を向上することができる。
このように、請求項2記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、複数の筒状体を集合して構成された衝撃吸収体を精度良く解析し得る有限要素モデルを作成することができる。なお、モデル化対象の衝撃吸収体は、例えばハニカム構造体のように、隣り合う筒状体が筒壁の一部を共有するものであっても良く、独立した筒状体を含むものであっても良い。
請求項3記載の発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、請求項1又は請求項2記載の衝撃吸収体のモデル化方法において、前記仮想材料特性として、前記筒状体の筒壁の厚みを用いた。
請求項3記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、筒状体の筒壁の厚みを、仮想材料特性として実物の厚みとは異ならせることで、同じ圧縮荷重を受けた場合の有限要素モデルの圧縮応力を実物の圧縮応力と同等している。このため、実物と有限要素モデルとで、所定圧縮荷重を受けた場合の圧縮応力を一致させる仮想材料特性、すなわち筒壁の厚みの設定が容易である。
請求項4記載の発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法において、前記有限要素モデルを構成する前記筒状体における軸線に直交する面に沿った断面形状を、前記解析対象の実物を構成する前記筒状体における軸線に直交する面に沿った断面形状とは異なる形状とした。
請求項4記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、例えば、実物の筒状体の断面形状が正六角形状であるのに対して、有限要素モデルの通状体の断面形状を正方形や一軸方向に伸ばした六角形、円形等としてモデル化する。これにより、有限要素モデルの要素数を一層減らすことが可能になる。
請求項5記載の発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法において、前記仮想材料特性を、前記筒状体の軸線方向の各部で異ならせた。
請求項5記載の衝撃吸収体のモデル化方法では、圧縮荷重の方向に一致する筒状体の軸線方向(主方向)で仮想材料特性が異なる(変化している)ため、圧縮の進行に伴って生じる有限要素モデルと実物との圧縮応力の乖離を補正することができる。これにより、実部に一層近似した解析結果を得ることができる。
請求項6記載の発明に係る衝撃吸収体の解析方法は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法にて、衝撃吸収体の有限要素モデルを作成し、前記有限要素モデルを用いて有限要素法による前記衝撃吸収体の構造解析を行う。
請求項5記載の衝撃吸収体の解析方法では、実物よりも筒状体数を減らしシェル要素でモデル化された有限要素モデルを作成し、この有限要素モデルを用いて有限要素法による構造解析(強度、剛性、応力、変形、振動等)を行う。このため、実物と同じ寸法で同じ数の筒状体を有する有限要素モデルを用いた場合と比較して、計算機負荷を減らしながら解析精度を確保することができる。また、ソリッド要素でモデル化したモデルを用いた解析と比較して、精度良い解析を行うことができる。
このように、請求項5記載の衝撃吸収体の解析方法では、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法によって作成した有限要素モデルを用いて、衝撃吸収体を精度良く解析することができる。
以上説明したように本発明に係る衝撃吸収体のモデル化方法は、複数の筒状体を集合して構成された衝撃吸収体を精度良く解析し得る有限要素モデルを作成することができるという優れた効果を有する。また、本発明に係る衝撃吸収体の解析方法は、上記衝撃吸収体のモデル化方法によって作成した有限要素モデルを用いて衝撃吸収体を精度良く解析することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法が適用された衝突解析装置10について、図1乃至図15に基づいて説明する。先ず、解析、モデル化対象である衝突試験用のムービングバリヤ12(実物)について説明し、次いで、ムービングバリヤ12のモデル化方法を詳細に説明し、その後に衝突解析装置10について説明することとする。なお、図面に適宜示されている矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれムービングバリヤ12が設けられた走行台車14の前方向(進行方向)、上方向、及び車幅方向を示している。
図10には、ムービングバリヤ12の実物12Aが取り付けられた走行台車14を示す斜視図が示されており、図11には、ムービングバリヤ12の有限要素モデル12Bが斜視図にて示されている。これらの図に示される如く、ムービングバリヤ12は、走行台車14の前端に取り付けられており、後述する被衝突車両(実車)との衝突部を構成する。
このムービングバリヤ12は、実車形状を模してバンパ高に相当する位置に位置する下部16が上部18よりも前方に突出して形成されている。ムービングバリヤ12は、図11に示される如く、下部16、上部18が共に、図1(A)に示される如きハニカム構造体である衝撃吸収体としてのアルミハニカム20を主要構成要素としている。
アルミハニカム20は、それぞれ軸線方向が前後方向(衝突方向)に一致するそれぞれ筒状体としての多数の正六角筒状のハニカム格子22を並列して集合させた如き構造体であり、各ハニカム格子22は、各筒壁を隣り合う異なるハニカム格子22と共有することで、互いに間に隙間がなく各ハニカム格子22内にのみ空間が形成された中空構造体を構成している。このアルミハニカム20は、衝突によって変形する構造体であり、ムービングバリヤ12は、デフォーマブルバリヤとされている。
ムービングバリヤ12は、下部16、上部18を構成する各アルミハニカム20の後端が走行台車14の剛体壁26に固定されると共に、下部16、上部18を構成するアルミハニカム20の前端がそれぞれ被覆パネル24にて被覆され構成されている。
また、ムービングバリヤ12の下部16、上部18を構成するアルミハニカム20は、衝突試験前に予圧縮を受けており、前端側の剛性が低く(柔らかく)、後端側の剛性が高い(硬い)特性とされている。すなわち、アルミハニカム20は、主方向の各部で剛性が異なる構成とされている。
(アルミハニカムのモデル化)
以下、ムービングバリヤ12を構成するアルミハニカム20の実物20Aの有限要素法による構造解析用の有限要素モデル20Bを作成するためのモデル化方法を説明する。
図2に示すようなアルミハニカム20の有限要素モデル20Bを作成する際には、先ず、全体としての寸法をアルミハニカム20の全体寸法と一致させながら、図1(B)に示される如くハニカム格子22の仮想寸法bを、図1(A)に示す実物20Aにおけるハニカム格子22の寸法aよりも拡大した要素拡大モデル20Cを考える。この要素拡大モデル20Cでは、全体寸法を維持してハニカム格子22を拡大したことで、ハニカム格子22の仮想数が実物20Aのハニカム格子22の数よりも少なく設定されている。この実施形態では、実物20Aのハニカム格子22の寸法aが20mmであるのに対して、要素拡大モデル20Cにおけるハニカム格子22の仮想寸法bを35mmとして設定している。
したがって、この要素拡大モデル20Cは、上記の通り要素であるハニカム格子22の仮想寸法、仮想数が実物の寸法、数とは異なるので、その材料特性が実物20Aの材料特性と同じでは、実物20Aの衝突形態を再現し得ない。このため、アルミハニカム20の有限要素モデル20Bに用いる材料特性を、所定の圧縮荷重を作用させた場合の圧縮応力σが要素拡大モデル20Cと実物20Aとで同等になる仮想材料特性を求め、この仮想材料特性を用いて有限要素モデル20Bを作成(構築)する。
そして、この実施形態では、仮想材料特性としてハニカム格子22の筒壁の仮想板厚tbを採用している。図3(A)に示される如く、アルミハニカム20の要素拡大モデル20Cの圧縮方向である主方向(有限要素モデル20Bを示すものであるが、図2に示す矢印A参照)の強度Spは、ハニカム格子22の板厚tにほぼ正比例する。一方、要素拡大モデル20Cの圧縮方向である横方向(図2の矢印B参照)の強度Ssは、主方向強度Spと比較して板厚の変化に対し鈍感であり、かつ主方向強度Spに対し著しく小さい。
このように主方向強度Spが高く横方向強度Ssが低いアルミハニカム20は、図3(A)及び図3(B)に示される如く、実物20Aの板厚taとは異なる仮想板厚tbを採用することで、要素拡大モデル20Cの主方向強度Spを実物の主方向強度Spe(実験値)に一致させつつ、横方向強度の実物20Aの横方向強度Sse(実験値)に対するずれが生じないモデルを作成することができる。
より具体的には、仮想板厚tbが各部において一定であるアルミハニカム20のテストピース20Dを用いて、図6に示す如く荷重伝達体28を介して圧縮荷重Fを付与してテストピース20D各部を一様に圧縮した場合の主方向圧縮応力σ(計算値)を、仮想板厚tbを変化させて各仮想板厚tb毎に算出しプロットすると、図4が得られる。主方向圧縮応力σは、テストピース20Dの荷重支持面積(荷重伝達体28の面積)をAとして、σ=F/Aによて得られる応力である。この図4における各プロットを結ぶ仮想直線(曲線)から板厚tと主方向圧縮応力σとの関係を表す近似式を得る。ハニカム格子22の仮想寸法が35mmの場合の近似式を式(1)として示す。
σ = 3.12t + 0.0232 (1)
この近似式(1)に、アルミハニカム20の実物20Aでの実験値である主方向圧縮応力σeを代入することで、要素拡大モデル20Cにおいて実物20Aの主方向圧縮応力σeと同等の主方向圧縮応力σ(≒σe)を得る仮想板厚tbが求められる。
また、この実施形態では、上記の通り主方向の各部で剛性が異なるアルミハニカム20の実物20Aに対応して、仮想板厚tbを主方向で異ならせるようになっている。具体的には、実物20Aの主方向各部で実測した主方向圧縮応力σを近似式(1)に代入することで、該実測部位に対応する主方向各位置の仮想板厚tbを得る。
そして、この要素拡大モデル20Cにおけるハニカム格子22の仮想寸法b、仮想板厚tbを用いて、図2に示される如く、シェル要素でハニカム格子22の集合体をモデル化した有限要素モデル20Bを作成する。すなわち、アルミハニカム20の有限要素モデル20Bは、実物20Aにおけるハニカム格子22の寸法aよりも大きい仮想寸法bを有するハニカム格子22の集合体であるハニカム構造体としてモデル化されている。
また、図12(A)及び図12(B)には、ムービングバリヤ12(下部16、上部18)の有限要素モデル12Bを構成する有限要素モデル20Bの仮想板厚tbの概略分布が示されている。これらの図からわかるように、有限要素モデル20Bでは、主方向における圧縮荷重入力側(前側)で仮想板厚tbが小さく、圧縮荷重入力側とは反対側で仮想板厚tbが大きく設定されている。
(アルミハニカムの有限要素モデルの検証例)
図5は、アルミハニカム20(ムービングバリヤ12を構成しないテストピースであるが、ムービングバリヤ12と同様に板厚分布が設定されている点で上記テストピース20Dとは異なるモデル)の有限要素モデル20Bに所定の圧縮荷重をさせた場合の変形状態を示す解析結果である。より具体的には、図5は、図6(A)に示される如く平板状の荷重伝達体28を介して有限要素モデル20Bの各部に一定の圧縮荷重Fを作用させた場合の、該有限要素モデル20Bの図6(B)に示す変形を、荷重伝達体28を取り除いて示している。
この図から有限要素モデル20Bでは、荷重入力側の端部(先端)から潰れる実物20Aと同様の変形モードが良く再現されていることがわかる。例えば、図18に示される如くアルミハニカム20をソリッド要素にてモデル化したソリッドモデル20Sでは、図18(A)に示す如く荷重伝達体28を介して圧縮荷重Fを作用させた場合に、図18(B)に示す如く全体として潰れる変形モードがられるのみであり、アルミハニカム20の挙動を再現(擬似)することができない。これにより、本衝撃吸収体のモデル化方法によってシェル要素でモデル化された有限要素モデル20Bの有効性が確認された。
また、図7には、アルミハニカム20の実物20Aに荷重伝達体28を介して圧縮荷重Fを作用させた場合の応力ひずみ線図(実験結果)が細線にて示されており、有限要素モデル20Bに荷重伝達体28を介して圧縮荷重Fを作用させた場合の応力ひずみ線図(有限要素法による解析結果)が示されている。図7(A)は、主方向の応力ひずみ線図を示し、図7(B)は横方向の応力ひずみ線図が示されている。これらの図から、主方向、横方向共に、ひずみに対する応力の解析結果が実験結果に精度良く一致することが確認された。特に、アルミハニカム20の変形により吸収したエネルギ(各線図の積分値)が解析結果と実験結果とで良く一致しており、有限要素モデル20Bが衝突解析に適したモデルであることが確認された。
(衝突解析装置への適用)
図8には、衝突解析装置10がブロック図にて示されている。この図に示される如く、衝突解析装置10は、解析対象物のデータ、境界条件等のデータを入力するための入力装置30、アルミハニカム20の有限要素モデル20Bを作成するためのデータ(実物20Aの各部における主方向圧縮応力σの実測値、近似式(1)等)を格納したメモリで構成されたモデル化データ格納装置32、アルミハニカム20の有限要素モデル20Bを作成すると共に、有限要素モデル20Bを用いてアルミハニカム20の有限要素法による構造解析を行うためのコンピュータで構成された演算装置34、演算装置34で演算されたアルミハニカム20の解析結果(強度、変形、応力等)を蓄積するためのメモリで構成された解析結果蓄積装置36、作成された有限要素モデル20B及び有限要素モデル20Bを用いた有限要素法による解析結果を表示するためのLCD等で構成された表示装置38によって構成されている。
次に、コンピュータで構成された演算装置34により実行されるモデル化・解析ルーチンを、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS10では、入力装置30から、ムービングバリヤ12の下部16、上部18をそれぞれ構成するアルミハニカム20の全体寸法、有限要素モデル20Bの作成に用いるハニカム格子22の仮想寸法b等、解析する衝突形態(フルラップ、オフセット、側面衝突等)、衝突直前の速度が入力される。ステップS12では、ステップS10で入力された仮想寸法bに基づいて、有限要素モデル20Bに用いる仮想板厚tbを決定する。仮想板厚tbの決定は、例えば、主方向の各位置毎に、モデル化データ格納装置32に格納されている実物20Aの主方向各部における主方向圧縮応力σeを参照し、これを主方向圧縮応力σと仮想板厚tbとの関係を表す近似式(仮想寸法bが35mmである本実施形態では、近似式(1)とする)に代入して直接算出することで行う。
ステップS14では、ステップS10で入力された仮想寸法bと、ステップS12で求めた主方向各部の仮想板厚tbとを用いて、シェル要素でハニカム構造(アルミハニカム20)をモデル化した有限要素モデル20Bを作成する。ここでは、図11に示される如く、ステップS10で入力されたムービングバリヤ12の実物12Aの全体寸法を有すると共に、図12に示す板厚分布を有するムービングバリヤ12の有限要素モデル12Bが作成される。
次いでステップS16に進み、ステップS16では、入力されたデータに基づいて被衝突車両40の実物40A(衝突後のものであるが、図15(A)参照)を模した有限要素モデル40Bを作成する。そして、ステップS18に進み、ムービングバリヤ12の有限要素モデル12B(アルミハニカム20の有限要素モデル20B)を被衝突車両40の有限要素モデル40Bに衝突させた後のこれらの構造を解析する。
以下、走行台車14の先端に取り付けたムービングバリヤ12を被衝突車両40の側面に衝突させた場合の解析を行った例を説明する。
図15(A)は、ムービングバリヤ12の実物12Aが被衝突車両40の実物40Aに側面衝突した後の変形状態を示す斜視図であり、図15(B)は、該衝突後の被衝突車両40の実物40Aの変形状態を示す斜視図である。
図15(A)から、ムービングバリヤ12の実物12Aにおける車幅方向中央部には、被衝突車両40のセンタピラーとの衝突によって車体上下方向に沿う凹状のピラー衝突跡42が形成されていることがわかる。また、ムービングバリヤ12の実物12Aには、被衝突車両40のドアインパクトビームとの衝突によって車幅方向に沿う凹状のドアビーム衝突跡44が形成されていることがわかる。この実車試験では、主に3つのドアビーム衝突跡44が形成されている。一方、図15(B)から、被衝突車両40の実物40Aでは、衝突によってドアパネル46が大きく凹み、該ドアパネル46の下部がめくれていることがわかる。
そして、図13(A)には、被衝突車両40の有限要素モデル40Bへの衝突後のムービングバリヤ12の有限要素モデル12Bが示されている。この図から、有限要素モデル12Bでは、ピラー衝突跡42が形成され、センタピラーとの衝突によって実物12Aに近い変形をしていることがわかる。同様に、有限要素モデル12Bでは、実物12Aと対応する3箇所にドアビーム衝突跡44が形成され、各ドアインパクトビームとの衝突によって実物12Aに近い変形をしていることがわかる。
図13(B)には、比較例として、ムービングバリヤ12のソリッドモデル12Sを用いた有限要素法による解析結果を示す。このソリッドモデル12Sを用いた解析では、ピラー衝突跡42、ドアビーム衝突跡44が共に実物12Aのピラー衝突跡42、ドアビーム衝突跡44よりも小さく、ムービングバリヤ12の変形挙動が模擬できない。
一方、図14(A)には、ムービングバリヤ12の有限要素モデル12Bが衝突した後の被衝突車両40の有限要素モデル40Bが示されている。この図から、有限要素モデル12Bが衝突した有限要素モデル40Bでは、ドアパネル46の凹みが良く再現され、特にドアパネル46の下部のめくれが良好に再現されていることがわかる。さらに、図15(B)との比較でわかるように、車体の下部骨格を構成するロッカ48の車体内方への変形も良く再現されている。
図14(B)には、比較例として、ソリッドモデル12Sが衝突した後の被衝突車両40の有限要素モデル40Bが示されている。この比較例では、有限要素モデル40Bのドアパネル46の凹みはある程度再現されるものの、ドアパネル46の下部のめくれ等については再現されておらず、解析精度が低いことがわかる。また、この比較例では、ロッカ48の変形についても再現されない。
(本実施形態の作用効果)
ここで、本実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法では、アルミハニカム20の有限要素モデル20Bを、実物20Aの寸法aよりも大きな仮想寸法bを有するハニカム格子22の集合体として、シェル要素でモデル化しているため、ハニカム構造を採りながら有限要素モデル20Bの要素数を減らすことができる。このため、実物20Aにおけるハニカム格子22の寸法a、板厚taをそのまま用いた有限要素モデルを作成する場合と比較して、ハニカム格子22の数が減るので、有限要素法による解析を行う際の演算装置34の負荷を著しく低減することができる。また、上記しステップS14でのモデル化(要素分割)の際の演算装置34の負荷を低減することができる。
そして、本実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法では、実物20Aよりも大きなハニカム格子22を有する有限要素モデル20Bは、実物20Aと同じ圧縮荷重を受けた場合に同じ主方向圧縮応力が生じる仮想板厚tbを用いてモデル化されているため、有限要素法によって解析した場合の解析精度がハニカム格子22の大型化によって損なわれることが防止されている。したがって、本モデル化方法で作成された有限要素モデル20Bは、実物12Aにおけるハニカム格子22の寸法a、板厚taをそのまま用いた有限要素モデルを作成する場合と比較して、同等の解析精度を得ることができる。
また、この実施形態では、仮想板厚tbによって有限要素モデル20Bの主方向圧縮応力σを実物の主方向圧縮応力に略一致させるため、上記した近似式(1)の如き簡単な近似式を用いて解析精度を維持する設定を得ることができる。特に、有限要素モデル20Bを仮想板厚tbが主方向の各部で異なるモデルとしているため、換言すれば、実物20Aの主方向各部の圧縮応力を再現し得る設定とされているため、実物20Aの変形を一層精度良く再現するができ、有限要素モデルの要素数を増すことなく解析精度を向上することが実現された。
さらに、本実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法で作成された有限要素モデル20Bすなわちムービングバリヤ12の有限要素モデル12Bを用いて行う該ムービングバリヤ12、及びムービングバリヤ12と衝突する被衝突車両40の有限要素法による解析では、図13乃至図15を参照しつつ上記した如く、実際の車両衝突試験を精度良く再現することができる。
したがって、この実施形態に係るモデル化方法でアルミハニカム20をモデル化することで、アルミハニカム20の実物20Aをそのままモデル化した場合と比較して演算装置34の負荷を軽減して実用的な計算速度、計算コストで、かつソリッドモデル12S、20Sを用いて解析を行った場合と比較して著しく良好な解析精度で、車両衝突試験を再現することができる。
(仮想材料特性の別例)
上記実施形態では、仮想材料特性として、仮想板厚tbを用いたが、他の材料特性を用いて、アルミハニカム20の実物20Aと有限要素モデル20Bとの主方向圧縮降伏応力を一致させることができるので、その一例を説明する。
図16(A)には、アルミハニカム20の構成材質であるアルミニウム合金の応力ひずみ線図が示されている。この図において、実線にて示す1.0倍の線図が、実験により得た応力ひずみ線図であり、他の線図は、実験値の応力ひずみ線図に所定の応力倍率nを乗じたものである。
そして、この応力倍率nを乗じて与えられる仮想材料特性を有し各部の板厚tが一定のテストピース20Dを用いて、図6に示す如く荷重伝達体28を介して圧縮荷重を付与して各部を一様に圧縮してテストピース20Dが降伏したときの主方向圧縮応力σ(計算値)を、各応力倍率nについてプロットすると、図16(B)が得られる。このプロットを滑らかに結ぶ曲線から仮想材料特性である応力倍率nと主方向圧縮応力σ(降伏応力)との関係を表す相関式を得る。ハニカム格子22の板厚tを0.1mmとした場合相関式を式(2)として示す。
σ = −0.0736n2 + 0.3349n (2)
この相関式(2)に、アルミハニカム20の実物20Aでの実験値である主方向圧縮応力σeを代入することで、要素拡大モデル20Cにおいて実物20Aと同等の主方向圧縮応力σeを得る仮想材料特性である応力倍率nが求められる。したがって、上記実施形態と同様に、主方向各部における実物20Aの主方向圧縮応力を代入して得たである応力倍率nを、該主方向の対応する位置における仮想材料特性としてモデル化に用いることで、主方向に図12に示される如き材料特性(剛性)の分布を有する有限要素モデル20Bを作成することができる。
このように、仮想板厚tbに代えて、応力倍率nを仮想材料特性として用いても、上記実施形態と同様に、有限要素モデル20Bにおけるハニカム格子22の仮想寸法bを実物20Aの寸法aと異ならせて分割要素数を減じながら、実物20Aと同等の主方向圧縮応力を設定して衝突試験を精度良く再現することができる。
(ハニカム格子の形状の変形例)
上記実施形態では、有限要素モデル20B(要素拡大モデル20C)に正面視(主方向に直角な断面視)が実物20Aのハニカム格子22と相似形状のハニカム格子22を有してモデル化された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図17(A)に示される如く、実物20Aの正六角形状のハニカム格子22を一方向にのみ伸ばすか、又は直交する2方向で拡大率を異ならせるかして長六角形状に形成された扁平ハニカム格子50を用いて、有限要素モデル20Bを作成しても良く、図17(B)に示される如く、実物20Aのハニカム格子22とは形状が異なる矩形格子52を用いて有限要素モデル20Bを作成しても良い。特に、後者の場合は、有限要素モデル20Bの作成が一層容易になる。(演算装置34のモデル化プログラムが簡素化)される。なお、格子モデルとして、5角形状、7角形状、8角形状等、他の形状を採ることも可能である。
なお、上記実施形態及び変形例では、実物20Aに対応して、有限要素モデル20Bの仮想材料特性(仮想板厚tb、応力倍率n)を主方向各部で異ならせる例を示したが、本発明はこれに限定されず、解析対象の形状や解析用途に応じて、適宜、主方向の各部で仮想材料特性が一定として有限要素モデルを作成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、車両衝突試験用のムービングバリヤ12をモデル化対象、解析対象とした例を示したが、本発明はこれに限定されず、多数の筒状体の集合体として構成され該筒状体の軸線方向に圧縮を受ける各種構造の衝撃吸収体、例えば航空機や高速鉄道の構成部品等のモデル化、有限要素法による解析に本発明を適用することができる。
(A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によるモデル化対象の実物を示す正面図、(B)本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成される有限要素モデルの仮想寸法を表すための正面図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成された有限要素モデルを示す図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によるモデル化対象であるアルミハニカムの板厚と強度との関係を示す線図であって、(A)は主方向強度を示し、(B)は横方向強度を示す。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によるモデル化対象であるアルミハニカムの板厚と主方向圧縮応力との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成された有限要素モデルの変形後の形状を示す図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成された有限要素モデルを示す図であって、(A)は圧縮前の形状を示す図、(B)は圧縮後の形状を示す図である。 (A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成された有限要素モデルの主方向の応力ひずみ線図、(B)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法により作成された有限要素モデルの横方向の応力ひずみ線図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法が適用された衝撃解析装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法が適用された衝撃解析装置の演算装置により実行されるモデル化・解析ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法が適用された衝撃解析装置による解析対象のムービングバリヤを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によりモデル化されたムービングバリヤの有限要素モデルを示す図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によりモデル化されたムービングバリヤの仮想板厚の分布を示す図であって、(A)は平面図、(B)は側面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によりモデル化された有限要素モデルを用いて有限要素法により解析したムービングバリヤの変形状態を示す図、(B)は比較例であるソリッドモデルの解析結果を示す図である。 (A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法によりモデル化されたムービングバリヤの衝突対称である被衝突車両の有限要素法により解析した変形状態を示す図、(B)は比較例であるソリッドモデルが衝突した被衝突車両の解析結果を示す図である。 (A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法が適用された衝撃解析装置による解析対象のムービングバリヤ実物の衝突試験後の形状を示す斜視図、(B)はムービングバリヤ実物が衝突した被衝突車両実物の斜視図である。 (A)は本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法に用いる仮想材料特性の別例を示す応力ひずみ線図、(B)は別例に係る仮想材料特性と主方向圧縮応力との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る衝撃吸収体のモデル化方法に用いるハニカム格子の形状の変形例を示す図であって、(A)は第1変形例の正面図、(B)は第2変形例の正面図である。 本発明の実施形態に係る有限要素モデルとの比較例であるソリッドモデルを示す図であって、(A)は圧縮前の形状を示す図、(B)は圧縮後の形状を示す図である。
符号の説明
12 ムービングバリヤ(衝撃吸収体)
12A 実物
12B 有限要素モデル
20 アルミハニカム(衝撃吸収体)
20A 実物
20B 有限要素モデル
22 ハニカム格子(筒状体)
b 仮想寸法
tb 仮想板厚

Claims (6)

  1. 互いに平行な軸線を有する筒状体を集合して構成された衝撃吸収体の、前記筒状体の軸線方向の圧縮荷重を受けた場合における、有限要素法による構造解析用の有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法であって、
    解析対象の実物における前記筒状体の寸法よりも大きい該筒状体の仮想寸法を設定し、
    前記仮想寸法の筒状体又は該筒状体の集合体に所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力が、前記解析対象の実物の筒状体又は該筒状体の集合体に前記所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力と同等になるように、該仮想寸法の筒状体の仮想材料特性を求め、
    前記有限要素モデルを、前記仮想材料特性を有し前記仮想寸法とされた前記筒状体の集合体として、シェル要素でモデル化する衝撃吸収体のモデル化方法。
  2. 互いに平行な軸線を有する筒状体を集合して構成された衝撃吸収体の、前記筒状体の軸線方向の圧縮荷重を受けた場合における、有限要素法による構造解析用の有限要素モデルを作成するための衝撃吸収体のモデル化方法であって、
    解析対象の実物における前記筒状体の数よりも少ない前記筒状体の仮想数を設定し、
    前記仮想数の筒状体の集合体に所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力が、前記解析対象の実物の筒状体の集合体に前記所定の軸線方向の圧縮荷重を付加した場合における圧縮応力と同等になるように、該仮想数の筒状体の仮想材料特性を求め、
    前記有限要素モデルを、前記仮想材料特性を有する前記仮想数の筒状体の集合体として、シェル要素でモデル化する衝撃吸収体のモデル化方法。
  3. 前記仮想材料特性として、前記筒状体の筒壁の厚みを用いた請求項1又は請求項2記載の衝撃吸収体のモデル化方法。
  4. 前記有限要素モデルを構成する前記筒状体における軸線に直交する面に沿った断面形状を、前記解析対象の実物を構成する前記筒状体における軸線に直交する面に沿った断面形状とは異なる形状とした請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法。
  5. 前記仮想材料特性を、前記筒状体の軸線方向の各部で異ならせた請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の衝撃吸収体のモデル化方法にて、衝撃吸収体の有限要素モデルを作成し、
    前記有限要素モデルを用いて有限要素法による前記衝撃吸収体の構造解析を行う衝撃吸収体の解析方法。
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