JPH05223273A - 空調システムとそのシステムに用いる空調装置 - Google Patents

空調システムとそのシステムに用いる空調装置

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JPH05223273A
JPH05223273A JP4029672A JP2967292A JPH05223273A JP H05223273 A JPH05223273 A JP H05223273A JP 4029672 A JP4029672 A JP 4029672A JP 2967292 A JP2967292 A JP 2967292A JP H05223273 A JPH05223273 A JP H05223273A
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JP
Japan
Prior art keywords
air
panel
conditioning
conditioning panel
air conditioning
Prior art date
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Pending
Application number
JP4029672A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakagawa
浩之 中川
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Hazama Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のように吹出角度を調整したり、部分的
に風量を大きくしなくとも、主として大空間における居
住域へ吹出温度と室内平均温度との差の大きいものを用
いなくとも帯状に空調空気を居住域へ流して効率よく空
調を行なうようにする。 【構成】 大空間の傾斜する居住域の少なくとも上方と
下方に、所定幅で面状に設けた吹出/吸込兼用口とを有
する空調パネルを立設し、暖房時には、下方から上方の
空調パネルの前記吹出口から吸込口へと、冷房時には上
方から下方の空調パネルの前記吹出口から吸込口へと温
風又は冷風となる空調空気を帯状に流すようにした空調
システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物内の大空間におけ
る傾斜した居住域に用いる空調システムとそのシステム
に用いる空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】傾斜した大空間の居住域を空調するもの
として、例えば東京ドームと大阪城ホールの例が知られ
る。前者は、客席の背部壁面の上方より冷暖毎に吹き出
しの角度を変えて空調空気を吹き出し、通路など客席の
出入口を利用して、これから吸引することにより居住域
内を空調するものである。また、後者は客席の床から吹
き出すことにより居住域内を空調していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た客席の背後から吹き出す方法では、吹き出し、空気が
浮力の影響を受けるために、どうしても冷暖毎に吹出角
度を調整する必要があり、それでもなお暖房時には上向
きに温風が上昇してしまって吹出口から遠い箇所までは
温風が届きにくく、また温風の上昇により居住域のみを
暖房することができず、きわめて効率の悪い空調方法と
なる。
【0004】また、上記客席から吹き出す方法は、客席
に大きな吹出開口部を設けることは収容人員との兼ねあ
いから難かしく、結果として吹出温度を上げて吹き出す
と暖かすぎたり寒すぎたりする温度ムラが起って不快に
感じられ、また風量を大きくすることによって吹出温度
差を小さくする工夫をすると風速が大きくなって強い気
流感が生じて不快に感じられるだけでなく、吹き出し気
流が強いと暖房時はすぐに上昇してしてまうといった問
題がある。
【0005】結果的には、図6に示すように、客席2で
はなく競技域1の上方の空調の不要な空間を空調するた
めに不効率な空調システムとなる。
【0006】そこで、本発明では吹き出し温度差(吹出
温度と室内平均温度との差)の大きいものを用いず、し
かも吹出角度を調整したり、吹出風速を大きくしなくと
もよく、かつ暖房時と冷房時のいずれにおいても主とし
て居住域を効率よく空調することができるシステムと、
その装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたものであり、その要旨は大空間の傾斜す
る居住域を対象にした空調システムにおいて、該対象居
住域の上方と下方に所定幅で面状に設けた吹出/吸込兼
用口を有する空調パネルを立設したものを用い、暖房時
に前記下方の空調パネルの吹出口から温風を前記所定幅
の帯状に吹き出して前記上方の空調パネルの吹込口から
吸い込むと共に、冷房時には上方の空調パネルの吹出口
から冷風を前記所定幅の帯状に吹き出して前記下方の空
調パネルの吸込口から吸い込むようにしたことを特徴と
する空調システムにある。
【0008】ここで、上記所定幅で面状に設けた吹出/
吹込兼用口とは、温調する居住域(室内の人間が活動す
る領域)の幅と高さを考慮して多数の溝もしくは小孔等
を設けて吹出開口面積を大きく設けた面状パネルをい
い、暖房時と冷房時によって吹出口になったり吸込口に
なるものである。
【0009】また、本発明の別のものとしては、大空間
の傾斜する居住域を対象にした空調装置において、該対
象居住域の上方と下方に所定幅で面状に設けた吸出/吸
込兼用口を有する空調パネルを立設し、該上方と下方間
に前記所定幅と略等しい長さの吸引口を設置すると共
に、前記上方の空調パネルを含む附近に前記所定幅と略
同じ長さの上方吹出口を設置してなる空調装置がある。
【0010】ここにおいて、上記面状に設けた吹出/吸
込兼用口の所定幅と略等しい長さの吸引口としては、該
吹出/吸込兼用口から吹き出された温風を実質的に上昇
させないようにして上方と下方の空調パネル間に設けた
ものをいい、また空調パネルを含む附近に前記所定幅と
略同じ長さの上方吹出口とは、上方の空調パネルの上部
を含む前記空調を施こさんとする居住域の背後に上方吹
出口を設けたもので、これによって、前記吹出口からの
温風を温調対象領域としての居住域に沿う流れを形成し
やすくしたものをいう。
【0011】
【作用】冷房時は、上方の空調パネルの吹出口から所定
の幅と高さで冷風を吹き出し、冷風のため傾斜する居住
域の客席に沿った帯状の平面流が得られ、下方の空調パ
ネルの吹込口で吸い込まれる。暖房時には、上記と逆の
流れになるように、下方の空調パネルの吹出口から所定
幅と高さで温風を吹き出し、温風の浮力で上昇すること
を利用して上方の空調パネルの吸込口へと吸い込む。
【0012】暖房時の温調は、上方と下方の空調パネル
間の距離及び風量等によっては、浮力により温風が居住
域外に上昇することもあり、そのために両パネル間に設
けた吸引口でその近辺の空気を吸い込むこと及び空調す
る居住域の背後から空気を吹き出すことにより、上向き
の吹き出し気流が客席に沿って後部の客席へと流れ易く
する。
【0013】
【実施例】本発明の好ましい実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0014】図1は、本発明である空調装置を居住域と
しての客席2に取り付けた状態を説明するもので、図2
は図1中の空調パネルの一部を示すものであり、図3は
図1の断面を示すシステム構成図である。
【0015】大空間内に設置した傾斜している居住域5
0には、通路6を設けて6段の客席2列のみを空調対象
領域として図示しており、該領域の各列には上方の空調
パネル3と下方の空調パネル4及び中間の空調パネル5
を前記領域としての通路6を除いた客席と同じ幅でその
前部と後部及びその中間にそれぞれ立設する。この空調
パネル3,4,5は、図2に示すように、吹出/吸込兼
用口としての多数の小孔11を設けた多孔板7と、この
多孔板7の裏面において空調パネルの内部を3段の部屋
8a,8b,8cとにより、パネル本体を構成する。
【0016】また、これらの部屋8a〜8cの一側面に
はダクト9が取付けられ、ダクト9は各部屋8a〜8c
と通気窓9a,9b,9cによって連通する。これらの
通気窓9a〜9cは開口率の調整が可能な開口調整手段
としてのダンパ10a,10b,10cを備えている。
【0017】そして、かかる構成を備えた空調パネル3
では、各ファン12によって床面気流吹出兼用吸込口1
3から空調パネル3のダクト9内に、冷風または温風で
ある空調気流を吹き込むと、この気流は通気窓9a〜9
cを通して各部屋8a〜8cのそれぞれに送り込まれ、
これらから居住域としての客席と同じ幅で、床上0〜
1.5mの高さに設けた小孔11を通して、帯状に居住
域50へ吹き出される。すなわち、ダンパ10a〜10
cの開口率を任意に調整して各部屋8a〜8cへの風量
配分を制御し、各部屋に対応する小孔11から居住域5
0に放出される気流の吹出風量を高さ方向に変化させる
ことにより、風量の異なる帯状の気流を形成する。ま
た、空調パネル3,4,5の多孔板7の前面に面状発熱
シートを取付け、高さに応じてこれを発熱させ気流の温
度を高さ方向に変えることにより、さらに効率良く帯状
の気流を形成することができる。
【0018】このように、高さに応じて気流の風速及び
温度を制御することができるので、人体の体感部位、例
えば、温熱感に敏感な、くるぶしや首筋等の部位を考慮
し、また、人体にとって理想とされる頭寒足熱の空調状
態を考慮して高さ別に気流を供給することが可能であ
る。さらに、暖房時において、吹出される気流が居住域
に及ばぬうちに即座に上昇してピストンフローの形成を
妨げ、このため低温領域が生じて足元等が寒くなる傾向
が生じる場合でも、空調パネルの下部から吹出る気流の
風速を大きくし、温度を高くすることで、居住域に亘る
快適なピストンフローを形成することができる。
【0019】なお、上記実施例ではダンパー10a〜1
0cをヒンジ結合の開閉蓋形式のものについて説明した
が、フィルム状の開閉膜をワインドおよびリワインドさ
せて各通気窓9a〜9cを開閉するもの、角度調整可能
な複数のブレードを並設したものなど、周知の開閉構造
を広く採用することができる。
【0020】しかして、上記した空調パネルはその小孔
等を吹出口として利用するものを説明したが、別途吸込
口として利用する空調パネルはファン12に代わってバ
キューム機(図示せず)を備え、上記と逆に居住域を通
過してきた冷風または温風である空調気流は多数の小孔
11から吸い込んで各部屋8a〜8cからダンパ10a
〜10cを経てダクト9より上記床面気流吹出兼用吸込
口13から床下へ流れるようにして構成する。
【0021】そこで、本発明装置に用いる上方と下方の
空調パネル3,4は、上記多数の小孔11を居住域側に
対向して設け、ファン12とバキューム機を切換え可能
にしたものを設置しておく。また、中間の空調パネル5
は上記空調パネルを二枚重ね合わせたものを用い、重ね
たいずれか一方を吹出側とし、他方を吸込側とする。
【0022】また、下方と中間、及び中間と上方の空調
パネル間には各パネル幅と同じ長さで均等間隔を置いて
2本の溝状の吸引口14を設け、この吸引口14をバキ
ューム機に連接して暖房時の温風を緩やかに吸引する。
【0023】さらに、上記居住域の背後となる上方の空
調パネル3の上部には、該パネルの幅と同じ長さのファ
ンにより一度吸い込んだ温風(リターンエア)を吹き出
すための上方吹出口15を設置して帯状に流れてきた温
風を上方の空調パネルに引き付ける作用をさせる。
【0024】上記構成からなる空調装置を用いた空調状
況を説明する。
【0025】暖房時については、図4に示すように、下
方の空調パネル4における居住域側の吹出口としての小
孔11から、床上0〜1.5mの高さと、パネル幅によ
り吹き出した温風は、段階状に傾斜した客席2のある居
住域50へ帯状に流れ、中間の空調パネル5の下方の空
調パネルと相対した吸込口としての小孔11に吸い込ま
れる。ついで、吸い込まれた中間の空調パネル5内の温
風は、該パネルの上方の空調パネルに相対した吹出口と
しての小孔11から上記同様帯状に吹き出されて上方の
空調パネル3の居住域側の吸込口としての小孔11に吸
い込まれる。この場合、上記帯状に吹き出させた二次元
流(平面流)は、傾斜した居住域としての床に貼り付く
ように流れるいわゆるコアンダ効果により、客席2に沿
って掃うように流れることになる。
【0026】また、上記客席2に帯状に流れた温風の一
部は、溝状の吸引口14に吸い込まれるが、これによっ
て上記中間の空調パネル5や上方の空調パネル3に吸い
込まれる前の温風をその浮力によって上昇させないよう
に作用する。
【0027】さらに、上記した上方の空調パネルに吸い
込まれる温風は、上方吹出口15からリターンエアとし
ての温風を上方に強く吹き出すことにより帯状に流れて
くる気流の下側が負圧により誘引されて、上記吸引口1
4との吸い込み効果と相乗して、気流をより十分に客席
2に沿って流れ易くすることができる。
【0028】一方、冷房時については、冷風が温風とは
異なり下向きの浮力に対応させて、上記暖房の場合とは
逆に上方の空調パネルBから下方の空調パネルへと冷風
を帯状に流す。この場合、冷風の浮力が下向きに働くこ
とにより、上方吹出口15はもちろん、吸引口14も利
用しない。
【0029】本発明は、暖房と冷房のいずれの場合でも
吹出口と吸込口を所定幅にした空調パネルを用いるため
に、大きな温度差をつけなくとも、風量を大きくするこ
とで大きな熱量の気流を吹き出すことが可能になり、浮
力の影響を最小限に抑制することができる。また、吹出
と吸込面積が大きいために、吹出風量を大きくしても低
い風速で吹き出すことができ、従来における強い気流に
よる不快感が生じるということがない。さらに、上方と
下方の空調パネルを居住域を挾んで対向して設けたの
で、従来のように空調空気が居住域以外の空間へ流れる
といった無駄を極力おさえることができる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、傾斜した居住域の上
方と下方に空調パネルを立設し、一方のパネルの面状の
吹出口から他方のパネルの面状の吸込口へと空調空気が
帯状に流れるので大きな熱量と低風速により快適な居住
域をカバーすることができる。
【0031】また、空調パネル間の吸引口や居住域の後
部に設けた上方吹出口により、平面流にコアンダ効果や
気流の誘引効果を利用することで居住域に沿った流れを
強制することができる。
【0032】したがって、本発明では大空間における居
住域を主として空調の対象にし、他の競技域や上方の大
空間といった非居住域への空調を排除できるので、省エ
ネルギー装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である空調装置の概略斜視図である。
【図2】図1における空調パネルの構成を示す一部破断
斜視図である。
【図3】図1の断面を示すシステム構造図である。
【図4】図3における暖房時の温風の流れを現わす概略
図である。
【図5】図3における冷房時の冷風の流れを現わす概略
図である。
【図6】大空間のドームの居住域、競技域、及び空調が
不要な空間を現わした概略断面図である。
【符号の説明】
2 客席 3 上方の空調パネル 4 下方の空調パネル 5 中間の空調パネル 7 多孔板 11 吹出/吸込兼用口(小孔) 14 吸引口 15 上方吹出口 50 居住域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大空間の傾斜する居住域を対象にした空
    調システムにおいて、該対象居住域の上方と下方に所定
    幅で面状に設けた吹出/吸込兼用口を有する空調パネル
    を立設したものを用い、暖房時に前記下方の空調パネル
    の吹出口から温風を前記所定幅で帯状に吹き出して前記
    上方の空調パネルの吹込口から吸い込むと共に、冷房時
    には上方の空調パネルの吹出口から冷風を前記所定幅の
    帯状に吹き出して前記下方の空調パネルの吸込口から吸
    い込むようにしたことを特徴とする空調システム。
  2. 【請求項2】 大空間の傾斜する居住域を対象にした空
    調装置において、該対象居住域の上方と下方に所定幅で
    面状に設けた吸出/吸込兼用口を有する空調パネルを立
    設し、該上方と下方間に前記所定幅と略等しい長さの吸
    引口を設置すると共に、前記上方の空調パネルを含む附
    近に前記所定幅と略同じ長さの上方吹出口を設置してな
    る空調装置。
JP4029672A 1992-02-17 1992-02-17 空調システムとそのシステムに用いる空調装置 Pending JPH05223273A (ja)

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