JPH05223234A - ごみ焼却灰の溶融炉 - Google Patents

ごみ焼却灰の溶融炉

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JPH05223234A
JPH05223234A JP4024872A JP2487292A JPH05223234A JP H05223234 A JPH05223234 A JP H05223234A JP 4024872 A JP4024872 A JP 4024872A JP 2487292 A JP2487292 A JP 2487292A JP H05223234 A JPH05223234 A JP H05223234A
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忠志 藤岡
Yoshikazu Sato
慶和 佐藤
Hiroichi Nomura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】黒鉛電極の消耗量の減少。電力原単位の向上
及び耐火レンガの寿命の延長。 【構成】ごみ焼却灰を電気抵抗加熱方式で溶融する溶融
炉において、溶融用電源3として直流を用いると共に、
溶融スラグ6中に先端部が埋没される上部黒鉛電極2の
極性をマイナスとし、炉底電極10の極性をプラスとし
て、これら電極間に通電して、ごみ焼却灰を加熱、溶融
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ごみ焼却炉から発生す
る主灰の溶融炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却灰の電気溶融炉として、図4に
示す、スラグの抵抗加熱を利用した電気抵抗式灰溶融炉
がある。
【0003】11は溶融炉体、12は黒煙電極で、上下
可動に保持されている。13は灰溶融のための電力を供
給する電源で、交流を出力するようになっている。大型
炉では3相、また小型炉では単相交流を出力する場合も
ある。14は焼却灰を投入する口で、連続的あるいは間
欠的に、炉内に灰が投入される。15は、灰が溶融した
時に分離する溶融メタルで比重が大きいため炉底にたま
る。16は、灰が溶融してできるスラグで、溶融状態で
は導電性を有する。17はスラグ面を覆っている灰で、
未溶融状態のものである。18は溶融したメタルやスラ
グを炉外に排出する出湯口である。
【0004】このような構成で、電極をスラグ中に没す
るように配置して、電極間12a−12b、12b−1
2c、12c−12aに電流が流れ、その間にあるスラ
グが抵抗発熱により高温になる。この高温スラグによっ
て、上を覆っている灰が順次溶融していくようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような方式で
は、発熱の手段としてスラグの抵抗加熱を利用している
ことから、もっぱら電力は交流電源によって供給されて
いるが、長時間の連続運転の必要な灰溶融炉では、次の
ような問題が生じている。 1)高温スラグに電極が没しているため、電極の消耗が
激しい。また交流の相数分だけ電極が必要で、電極費が
かさむ。このため運転コストが高くなる。 2)スラグが不必要に加熱されるため、スラグの平均温
度が高くなり、溶融のための効率が低下し、電力原単位
の悪下をまねく。
【0006】3)スラグ平均温度の上昇により、炉体に
使用する耐火レンガの寿命が短くなる。このため、炉を
休止しての張り替え作業も増加し、炉の利用率の低下
や、補修費の増大をもたらす。 本発明は上記のような問題点を解消できるようにしたご
み焼却灰の溶融炉を提供することを課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のごみ焼却灰の溶
融炉は、ごみ焼却灰を電気抵抗加熱方式で溶融する溶融
炉において、溶融用電源として直流を用いると共に、溶
融スラグ中に先端部が埋没される上部黒煙電極の極性を
マイナスとし、炉底電極の極性をプラスとして、これら
電極間に通電して、ごみ焼却灰を加熱、溶融することを
特徴とするものである。
【0008】
【作用】従来に比べ黒煙電極の本数を少なくし、且つ極
性効果を利用することにより、黒煙電極の消耗量を減少
させることができる。また、スラグ温度を適性値に維持
することにより、電力原単位の向上や耐火レンガの寿命
を延ばすことができる。以下に、上記作用の詳細につい
て、図2及び3を参照して、説明する。
【0009】図2に示すように、非導電性の耐火レンガ
でできた一種のるつぼ内に、溶融スラグを満たして、2
本の黒煙電極を、図のような極性に接続して通電を行う
と、ある時間後には、図のような電極の消耗状態とな
る。
【0010】この結果は、直流加熱の場合は、電極の消
耗に関して極性効果があることを示しており、陽極側に
おいて電極消耗が著しいことが認められる。なお、交流
加熱の場合は、極性が交互に変わるため、電極の消耗は
2本の電極で等しくなる。
【0011】本発明は、灰溶融炉において大きな問題に
なっている黒煙電極の消耗を極力低く抑えるため、この
極性効果を活用した、通電方法と電極の極性を採用して
いる。
【0012】さらに、本発明の通電方式の利点は、スラ
グの均一加熱ができ、結果としてスラグ温度を不必要な
高温にしなくても良い点があげられる。これは、図3に
示す、軟鋼製の厚肉るつぼに、溶融スラグを満たし、こ
の中に黒煙電極を1本突込んで、図の(a)、(b)の
極性で直流加熱を行った実験結果により説明される。
【0013】(a)図の、黒煙電極がマイナス極性の場
合は、スラグに没している電極からほぼ均等に電流が流
れ、スラグ温度は通電時間と共に、ほぼ一様に高くなっ
ていく。通電終了後の溶込み位置がそれを明確に示して
いる。
【0014】これに対し、(b)図の黒煙電極がプラス
極性の場合は、電流が電極先端付近に集中し、この付近
のスラグのみが集中的に加熱されて、非常な高温とな
る。これがため、通電終了後の溶込みも下部付近に限定
されたものとなっている。このような加熱形態では、灰
溶融に必要なスラグ上面の温度の上昇は、電極先端部に
集中する電磁対流によってもたらされるしかないから、
炉壁の耐火レンガとの摩擦が起こり、レンガを早く浸蝕
することになる。また、局部的にスラグを高温にするた
め、熱損失が大きくなり、電力も余分に必要になる。
【0015】そこで、本発明のごみ焼却灰の溶融炉を、
前記の構成とすることにより、黒煙電極は1本だけでよ
く、かつ直流のマイナスの極性を与えることで、電極の
消耗を非常に低く抑制でき、しかもスラグをオーバーヒ
ートさせることなく均一に加熱ができるため、電力の利
用効率が高くなり、電力原単位の向上が図れるという利
点を有する。
【0016】また、スラグの局部加熱の抑制と対流が弱
くなるため、耐火レンガとの相互作用が減少し、耐火レ
ンガの寿命を延ばすといった利点も合わせて達成できる
ことになる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す全体構成図で
ある。
【0018】1は溶融炉体、2は極性をマイナスとした
上部黒煙電極で、上下可動に保持されている。3は灰溶
融のための電力を供給する電源で、直流を出力するよう
になっている。4は焼却灰を投入する口で、連続的ある
いは間欠的に、炉内に灰が投入される。5は、灰が溶融
した時に分離する溶融メタルで比重が大きいため炉底に
たまる。6は、灰が溶融してできるスラグで、溶融状態
では導電性を有する。7はスラグ面を覆っている灰で、
未溶融状態のものである。8は溶融したメタル5を炉外
に排出するメタル出湯口である。この出湯口8は、図示
しない開閉装置を備えており、出湯と停止を行えるよう
になっている。9は溶融したスラグ6を炉外に排出する
スラグ出湯口であり、溶融スラグ6はこのスラグ出湯口
9よりも高い液面に達すると自然にオーバフローするよ
うになっている。10は極性をプラスとした炉底電極
で、炉外の部分を水冷して、通電による焼損を防止でき
るようになっている。
【0019】電源3から直流電力を供給し、灰7の溶融
が進むと、含まれていた金属成分は分離して溶融メタル
5として炉底にたまる。このため溶融メタル5の液面は
徐々に上昇する。一方、灰7の大半は溶融スラグ6とし
て溶融メタル5の上部にたまり、スラグ出湯口9に達す
ると、オーバフローしてスラグ6の液面は一定になる。
【0020】黒煙電極2は溶融スラグ6中に適当な深さ
だけ没するように調整される。これは、例えば、黒煙電
極2と炉底電極10との間の電圧をモニタ−し、この電
圧が一定になるように、黒煙電極を上下させることによ
って実現できる。
【0021】溶融メタル5の液面が上限(例えば、上記
モニター電圧で、設定電圧範囲よりも下がったことを検
出)を越えると、メタル出湯口8の開閉装置を開にし
し、溶融メタル5を炉外に排出させ、出湯口8までのメ
タル液面を下げる。この状態で、開閉装置を閉にし、出
湯を停止させる。この後は、再び上記操作を繰り返しな
がら、灰の溶融が進行する。
【0022】このようにすれば、溶融メタル5と溶融ス
ラグ6の液面は、炉の運転中、あらかじめ設定した適正
な変動幅の中で動くのみで、連続的に灰の溶融が可能と
なる。なお、上記実施例では、上部黒煙電極を1本使用
した場合について説明したが、複数本使用してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明のごみ焼却灰の溶融炉は上記のよ
うなもので、従来に比べ黒煙電極の本数を少なくし、且
つ極性効果を利用することにより、黒煙電極の消耗量を
減少させることができる。また、スラグ温度を適性値に
維持することにより、電力原単位の向上や耐火レンガの
寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示す説明図。
【図2】電極溶融に関する極性効果の作用説明図。
【図3】スラグ加熱に関する極性効果の作用説明図。
【図4】従来の電気抵抗式灰溶融炉の説明図。
【符号の説明】
1…溶融炉体、2…極性をマイナスとした上部黒煙電
極、3…直流電源、4…焼却灰の投入口、5…溶融メタ
ル、6…溶融スラグ、7…焼却灰、8…メタル出湯口、
9…スラグ出湯口、10…極性をプラスとした炉底電
極。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ごみ焼却灰の溶融炉
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ごみ焼却炉から発生す
る主灰の溶融炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却灰の電気溶融炉として、図4に
示す、スラグの抵抗加熱を利用した電気抵抗式灰溶融炉
がある。
【0003】11は溶融炉体、12は黒鉛電極で、上下
可動に保持されている。13は灰溶融のための電力を供
給する電源で、交流を出力するようになっている。大型
炉では3相、また小型炉では単相交流を出力する場合も
ある。14は焼却灰を投入する口で、連続的あるいは間
欠的に、炉内に灰が投入される。15は、灰が溶融した
時に分離する溶融メタルで比重が大きいため炉底にたま
る。16は、灰が溶融してできるスラグで、溶融状態で
は導電性を有する。17はスラグ面を覆っている灰で、
未溶融状態のものである。18は溶融したメタルやスラ
グを炉外に排出する出湯口である。
【0004】このような構成で、電極をスラグ中に没す
るように配置して、電極間12a−12b、12b−1
2c、12c−12aに電流が流れ、その間にあるスラ
グが抵抗発熱により高温になる。この高温スラグによっ
て、上を覆っている灰が順次溶融していくようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような方式で
は、発熱の手段としてスラグの抵抗加熱を利用している
ことから、もっぱら電力は交流電源によって供給されて
いるが、長時間の連続運転の必要な灰溶融炉では、次の
ような問題が生じている。 1)高温スラグに電極が没しているため、電極の消耗が
激しい。また交流の相数分だけ電極が必要で、電極費が
かさむ。このため運転コストが高くなる。 2)スラグが不必要に加熱されるため、スラグの平均温
度が高くなり、溶融のための効率が低下し、電力原単位
の悪下をまねく。
【0006】3)スラグ平均温度の上昇により、炉体に
使用する耐火レンガの寿命が短くなる。このため、炉を
休止しての張り替え作業も増加し、炉の利用率の低下
や、補修費の増大をもたらす。 本発明は上記のような問題点を解消できるようにしたご
み焼却灰の溶融炉を提供することを課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のごみ焼却灰の溶
融炉は、ごみ焼却灰を電気抵抗加熱方式で溶融する溶融
炉において、溶融用電源として直流を用いると共に、溶
融スラグ中に先端部が埋没される上部黒鉛電極の極性を
マイナスとし、炉底電極の極性をプラスとして、これら
電極間に通電して、ごみ焼却灰を加熱、溶融することを
特徴とするものである。
【0008】
【作用】従来に比べ黒鉛電極の本数を少なくし、且つ極
性効果を利用することにより、黒鉛電極の消耗量を減少
させることができる。また、スラグ温度を適性値に維持
することにより、電力原単位の向上や耐火レンガの寿命
を延ばすことができる。以下に、上記作用の詳細につい
て、図2及び3を参照して、説明する。
【0009】図2に示すように、非導電性の耐火レンガ
でできた一種のるつぼ内に、溶融スラグを満たして、2
本の黒鉛電極を、図のような極性に接続して通電を行う
と、ある時間後には、図のような電極の消耗状態とな
る。
【0010】この結果は、直流加熱の場合は、電極の消
耗に関して極性効果があることを示しており、陽極側に
おいて電極消耗が著しいことが認められる。なお、交流
加熱の場合は、極性が交互に変わるため、電極の消耗は
2本の電極で等しくなる。
【0011】本発明は、灰溶融炉において大きな問題に
なっている黒鉛電極の消耗を極力低く抑えるため、この
極性効果を活用した、通電方法と電極の極性を採用して
いる。
【0012】さらに、本発明の通電方式の利点は、スラ
グの均一加熱ができ、結果としてスラグ温度を不必要な
高温にしなくても良い点があげられる。これは、図3に
示す、軟鋼製の厚肉るつぼに、溶融スラグを満たし、こ
の中に黒鉛電極を1本突込んで、図の(a)、(b)の
極性で直流加熱を行った実験結果により説明される。
【0013】(a)図の、黒鉛電極がマイナス極性の場
合は、スラグに没している電極からほぼ均等に電流が流
れ、スラグ温度は通電時間と共に、ほぼ一様に高くなっ
ていく。通電終了後の溶込み位置がそれを明確に示して
いる。
【0014】これに対し、(b)図の黒鉛電極がプラス
極性の場合は、電流が電極先端付近に集中し、この付近
のスラグのみが集中的に加熱されて、非常な高温とな
る。これがため、通電終了後の溶込みも下部付近に限定
されたものとなっている。このような加熱形態では、灰
溶融に必要なスラグ上面の温度の上昇は、電極先端部に
集中する電磁対流によってもたらされるしかないから、
炉壁の耐火レンガとの摩擦が起こり、レンガを早く浸蝕
することになる。また、局部的にスラグを高温にするた
め、熱損失が大きくなり、電力も余分に必要になる。
【0015】そこで、本発明のごみ焼却灰の溶融炉を、
前記の構成とすることにより、黒鉛電極は1本だけでよ
く、かつ直流のマイナスの極性を与えることで、電極の
消耗を非常に低く抑制でき、しかもスラグをオーバーヒ
ートさせることなく均一に加熱ができるため、電力の利
用効率が高くなり、電力原単位の向上が図れるという利
点を有する。
【0016】また、スラグの局部加熱の抑制と対流が弱
くなるため、耐火レンガとの相互作用が減少し、耐火レ
ンガの寿命を延ばすといった利点も合わせて達成できる
ことになる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す全体構成図で
ある。
【0018】1は溶融炉体、2は極性をマイナスとした
上部黒鉛電極で、上下可動に保持されている。3は灰溶
融のための電力を供給する電源で、直流を出力するよう
になっている。4は焼却灰を投入する口で、連続的ある
いは間欠的に、炉内に灰が投入される。5は、灰が溶融
した時に分離する溶融メタルで比重が大きいため炉底に
たまる。6は、灰が溶融してできるスラグで、溶融状態
では導電性を有する。7はスラグ面を覆っている灰で、
未溶融状態のものである。8は溶融したメタル5を炉外
に排出するメタル出湯口である。この出湯口8は、図示
しない開閉装置を備えており、出湯と停止を行えるよう
になっている。9は溶融したスラグ6を炉外に排出する
スラグ出湯口であり、溶融スラグ6はこのスラグ出湯口
9よりも高い液面に達すると自然にオーバフローするよ
うになっている。10は極性をプラスとした炉底電極
で、炉外の部分を水冷して、通電による焼損を防止でき
るようになっている。
【0019】電源3から直流電力を供給し、灰7の溶融
が進むと、含まれていた金属成分は分離して溶融メタル
5として炉底にたまる。このため溶融メタル5の液面は
徐々に上昇する。一方、灰7の大半は溶融スラグ6とし
て溶融メタル5の上部にたまり、スラグ出湯口9に達す
ると、オーバフローしてスラグ6の液面は一定になる。
【0020】黒鉛電極2は溶融スラグ6中に適当な深さ
だけ没するように調整される。これは、例えば、黒鉛
極2と炉底電極10との間の電圧をモニターし、この電
圧がー定になるように、黒鉛電極を上下させることによ
って実現できる。
【0021】溶融メタル5の液面が上限(例えば、上記
モニター電圧で、設定電圧範囲よりも下がったことを検
出)を越えると、メタル出湯口8の開閉装置を開にし
し、溶融メタル5を炉外に排出させ、出湯口8までのメ
タル液面を下げる。この状態で、開閉装置を閉にし、出
湯を停止させる。この後は、再び上記操作を繰り返しな
がら、灰の溶融が進行する。
【0022】このようにすれば、溶融メタル5と溶融ス
ラグ6の液面は、炉の運転中、あらかじめ設定した適正
な変動幅の中で動くのみで、連続的に灰の溶融が可能と
なる。なお、上記実施例では、上部黒鉛電極を1本使用
した場合について説明したが、複数本使用してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明のごみ焼却灰の溶融炉は上記のよ
うなもので、従来に比べ黒鉛電極の本数を少なくし、且
つ極性効果を利用することにより、黒鉛電極の消耗量を
減少させることができる。また、スラグ温度を適性値に
維持することにより、電力原単位の向上や耐火レンガの
寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示す説明図。
【図2】電極溶融に関する極性効果の作用説明図。
【図3】スラグ加熱に関する極性効果の作用説明図。
【図4】従来の電気抵抗式灰溶融炉の説明図。
【符号の説明】 1…溶融炉体、2…極性をマイナスとした上部黒鉛
極、3…直流電源、4…焼却灰の投入口、5…溶融メタ
ル、6…溶融スラグ、7…焼却灰、8…メタル出湯口、
9…スラグ出湯口、10…極性をプラスとした炉底電
極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみ焼却灰を電気抵抗加熱方式で溶融す
    る溶融炉において、溶融用電源として直流を用いると共
    に、溶融スラグ中に先端部が埋没される上部黒煙電極の
    極性をマイナスとし、炉底電極の極性をプラスとして、
    これら電極間に通電して、ごみ焼却灰を加熱、溶融する
    ことを特徴とするごみ焼却灰の溶融炉。
  2. 【請求項2】 電極間の電圧によって、上部黒煙電極を
    上下させ、この上部黒煙電極の先端部位置を溶融スラグ
    中の適性位置に保持するようになっている請求項1に記
    載のごみ焼却灰の溶融炉。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5939609A (ja) * 1982-08-30 1984-03-05 Shinko Electric Co Ltd 振動コンベヤにおける部品整列装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01128392A (ja) * 1987-11-12 1989-05-22 Nkk Corp 直流式電気炉の電極ブロック

Patent Citations (1)

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JPH01128392A (ja) * 1987-11-12 1989-05-22 Nkk Corp 直流式電気炉の電極ブロック

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