JPH05222585A - アルミニウム又はアルミニウム合金の電解着色法 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金の電解着色法

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JPH05222585A
JPH05222585A JP4056577A JP5657792A JPH05222585A JP H05222585 A JPH05222585 A JP H05222585A JP 4056577 A JP4056577 A JP 4056577A JP 5657792 A JP5657792 A JP 5657792A JP H05222585 A JPH05222585 A JP H05222585A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着色のバラツキや色調の変化等もなく、効率
的に着色度を増大でき、品質及び生産性を向上できるア
ルミニウム又はアルミニウム合金の電解着色法を提供す
る。 【構成】 アルミニウム又はアルミニウム合金を電解着
色するにあたり、その前工程の陽極酸化皮膜生成工程に
おいて、電解時に通電する電流密度を0.1〜3.0A
/dm2 から1.0〜5.0A/dm2 まで少なくとも
1回以上段階的に上昇させ、さらにその最終段階の電流
密度を1秒〜50分保持するか、又は別の態様として、
1.5A/dm2 以上の高電流密度にて通電し、かつ2
0〜30W/V%の硫酸、10〜20W/V%のシュウ
酸又はクロム酸、又は10〜30W/V%の酸濃度に調
整された他の無機酸、有機酸又はそれらの混酸を含有す
る電解液を使用する。前記いずれの方法においても、次
工程の電解着色工程で電流密度制御によって電解着色を
行うことにより、着色度を増大させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム又はアル
ミニウム合金(以下、アルミニウム材という)の電解着
色法に関し、さらに詳しくは、陽極酸化処理工程におい
て特殊な通電制御を行うことによって陽極酸化皮膜の皮
膜厚さのバラツキを抑え、孔径を大きくかつバリアー層
を厚くし、それによって電解着色時の着色度を向上させ
たアルミニウム材の電解着色法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、ア
ルミニウム材を陽極酸化処理により陽極酸化皮膜を生成
させ、それをニッケル塩などの様な金属塩を含有する電
解液中で交流電解、直流電解又は矩形波やそれに類する
波形、さらにはそれらを組み合せた波形を用いた電解に
より、金属または金属酸化物の皮膜孔内への析出により
電解着色する方法はすでに知られ、広く使用されてい
る。この電解着色工程では、一般には、析出現象が流れ
る電流量と相関性があることから電流密度制御を行って
いる。
【0003】しかしながら、上記の様な電流密度制御に
よる従来の電解着色法では、着色反応は着色金属である
ニッケル塩等と、着色阻害物質である水素イオンとの競
争反応であり、着色速度に限界があり、特に濃色系の着
色の場合、非常に長時間の着色時間が必要となる欠点が
あった。従って、本発明の目的は、前記のような従来の
問題を解決し、着色のバラツキや色調の変化等もなく、
効率的に着色度を増大でき、品質及び生産性を向上でき
るアルミニウム材の電解着色法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、アルミニウム又はアルミニウム合
金を電解着色するにあたり、その前工程である陽極酸化
皮膜を生成する工程において、電解時に通電する電流密
度を0.1〜3.0A/dm2 から1.0〜5.0A/
dm2 まで少なくとも1回以上段階的に上昇させ、さら
にその最終段階の電流密度を1秒〜50分保持すること
を特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の電解
着色法が提供される。さらに本発明によれば、前記目的
を達成する別の態様として、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金を電解着色するにあたり、その前工程である陽
極酸化皮膜を生成する工程において、1.5A/dm2
以上の高電流密度にて通電し、かつ20〜30W/V%
の硫酸、10〜20W/V%のシュウ酸、10〜20W
/V%のクロム酸、あるいは10〜30W/V%の酸濃
度に調整されたその他の無機酸、有機酸又はそれらの混
酸を含有する電解液を使用することを特徴とするアルミ
ニウム又はアルミニウム合金の電解着色法が提供され
る。前記いずれの方法においても、陽極酸化皮膜生成工
程の次工程である電解着色工程において、電流密度制御
によって電解着色を行うことによって、着色度を増大さ
せることができる。
【0005】
【発明の作用】本発明者らは、前記したような従来の電
解着色法の欠点を解消すべく鋭意研究の結果、着色の前
工程である陽極酸化処理工程において、特殊な操作を行
い皮膜の性質を変える事で、後の電解着色工程で特別な
操作を施すことなく着色度の増大が可能となる事を見い
出した。一般に、陽極酸化処理工程では、電流密度を上
げる程皮膜孔径は大きくなり、皮膜孔底部〜アルミ地金
間に存在する緻密で電気伝導性の低いバリアー層の厚さ
も増大するものの、キャリア内の端部、即ち電解枠に吊
り下げられている一組のキャリア内の両側部のアルミニ
ウム材及びアルミニウム材の下端部に電流が集中すると
いう電流のエッジ効果により、皮膜厚のバラツキを伴
い、部分的にクラック、黄変、焼け等の不具合が発生す
る。
【0006】そこで、本発明では、陽極酸化皮膜を生成
する工程において、 (1)図1に示すように、電解時に通電する電流密度を
0.1〜3.0A/dm2 から、1.0〜5.0A/d
2 まで、好ましくは0.5〜1.5A/dm2から
1.5〜3.0A/dm2 まで少なくとも1回以上段階
的に上昇させ、かつ最終段階の電流密度を1秒〜50
分、好ましくは10秒〜30分保持する事により、皮膜
厚のバラツキを抑え、孔径を大きくし、なおかつバリア
ー層のみ厚くする。 (2)又は、1.5A/dm2 以上、好ましくは1.5
〜5.0A/dm2 の高電流密度にて通電し、かつ皮膜
厚のバラツキを解消する為20〜30W/V%、好まし
くは22〜27W/V%の硫酸濃度に調整された電解液
を使用する事により、皮膜厚のバラツキを抑え、皮膜孔
径を大きくし、なおかつ陽極酸化皮膜のバリアー層を厚
くする。この場合、上記20〜30W/V%の硫酸を含
有する電解液に代えて、10〜20W/V%のシュウ
酸、10〜20W/V%のクロム酸、あるいは10〜3
0W/V%の酸濃度に調整されたその他の無機酸、有機
酸又はそれらの混酸を含有する電解液を使用することも
できる。このように、陽極酸化処理工程において、従来
法の様に比較的低い一定電流密度で生成された皮膜とは
性質の異る皮膜を生成させる事と、後工程である電解着
色工程において電流密度制御による着色を行う事を組み
合せる事により、着色工程における着色度を増大させる
ことが可能となる。
【0007】本発明の着目点は、陽極酸化処理時に低電
流密度から高電流密度へ変化させる事により、又は硫酸
濃度を高濃度に調整した電解液中で高電流密度で通電す
る事により、陽極酸化皮膜の(a)ポアー径の拡大及び
(b)バリアー層の増膜化を起こさせる事にある。
(a)のポアー径の拡大は、高電流密度によるジュール
熱で皮膜近傍の液温が上昇し、皮膜の溶解が促進させる
為であるが、このポアー径の拡大により、後工程である
電解着色工程において金属イオンの拡散を助長し、ポア
ー内への金属イオンの移動を容易にする作用がある。一
方、(b)のバリアー層の増膜化は、高電流密度を流す
為の高電圧化によって起こるが、これは後工程である電
解着色工程において以下の様な作用を引き起こす。
【0008】着色は、金属イオンが還元され析出する事
で起こるが、この還元反応は水素イオンにも起こり、着
色は金属イオンと水素イオンの競争反応によるものであ
る。一般に、金属イオンはポアー孔底で電子を受けと
り、一方、水素イオンはバリアー層内をイオン電流とし
て流れ、アルミニウム素地とバリアー層の界面にて電子
を受けとるとされ、また、金属イオン(例としてN
2+)と水素イオンの競争反応は図2の実線の様に示さ
れる。バリアー層の増膜化によって、バリアー層内を流
れる水素イオン電流は減少し、図2の点線の様な曲線に
なる。着色電流は、Ni2+の還元反応による電子電流
と、H+ がバリアー層内を移動するイオン電流との合計
である為、電解着色時に電流密度制御を行った場合、水
素イオン電流が減少した分だけ、電圧がV1 →V2 に変
化し、電流値を一定に保とうとするが(即ち、電圧V1
及びV2 においてNi2+とH+ の合計電流は同じ)、こ
の時すでにNi2+の還元反応による電子電流と水素イオ
ン電流の比がNi2+の還元反応が多くなる様に変化して
いる為、着色度が増大する。
【0009】従来、着色速度を増す為には、バリアー層
を薄膜化して着色電流を流れやすくする方向に皮膜を変
化させれば良いと考えられていたが、現実にはバリアー
層の薄膜化により水素イオン電流(水素イオンの還元反
応)も促進されてしまい、効果は出ない。また、陽極酸
化処理時に特殊な操作を行わず、単に着色工程にて電圧
を上げて電流を多く流せば着色速度は増すが、これは上
記と同様、水素イオン電流(水素イオンの還元反応)も
増加してしまい、トータルの電力が大きくなり、効率が
悪くなる。また、高電圧にて着色を行う為、着色のバラ
ツキ、色調の変化等を生ずる欠点がある。本発明の電解
着色法は、前記のような従来の考えとは全く異なる技術
的思想に立脚するものであり、前述したように、陽極酸
化処理時に陽極酸化皮膜のポアー径の拡大及びバリアー
層の増膜化を起こさせ、それによって前記したような作
用により、着色のバラツキや色調の変化等もなく効率的
に着色度を増大するものである。
【0010】前記したように、陽極酸化処理時の陽極酸
化皮膜のポアー径の拡大及びバリアー層の増膜化は、
(1)電流密度を0.1〜3.0A/dm2 から1.0
〜5.0A/dm2 まで少なくとも1回段階的に上昇さ
せる操作、又は(2)特定の酸濃度に調整された電解
液、例えば20〜30W/V%の硫酸濃度に調整された
電解液を用い、1.5A/dm2 以上の高電流密度にて
通電する操作のいずれかによって行われる。(1)の電
流密度変化操作については、陽極酸化皮膜を生成する工
程において、初期電流密度が0.1A/dm2 未満であ
った場合、皮膜が殆ど生成されず、次段階にて電流密度
を上昇させる際、所定の膜厚を得るためには非常に高い
電流密度を与えねばならず、このことは皮膜厚のバラツ
キや焼け及びクラック等の問題を起こす原因となる。ま
た、初期電流密度が3.0A/dm2 よりも大きい場
合、この段階の通電にて皮膜厚のバラツキが大きくなっ
てしまう。従って、初期電流密度は0.1〜3.0A/
dm2 の範囲内に設定すべきである。この場合、好まし
い範囲は、保持する時間にもよるが、皮膜が充分に生成
可能な0.5A/dm2 から、皮膜厚のバラツキが少な
く、かつ後段階の電流密度と充分な変化幅をとることが
可能な1.5A/dm2 の間である。
【0011】電流密度変化後の最終段階では、電流密度
が1.0A/dm2 未満であるとポアーの拡大作用が少
なく、また前ステップからの上昇幅が小さく、バリアー
層の増膜化が充分に行われず、着色度の増大は殆ど起こ
らない。また、最終段階の電流密度が5.0A/dm2
よりも大きくなると、やはり皮膜厚のバラツキや焼け、
クラック等の問題が起こる為良くない。従って、最終段
階の電流密度は1.0〜5.0A/dm2 の範囲内に設
定すべきである。この場合、好ましい範囲は、ポアーの
拡大作用が充分に行われる1.5A/dm2 から、バリ
アー層の増膜化が充分に行われ、かつ皮膜厚のバラツキ
が問題にならない3.0A/dm2 の間である。この最
終段階の電流密度の保持時間内では、バリアー層の増膜
化とポアーの拡大作用が行われなければならない。硫酸
電解浴のような酸性浴中では、バリアー層の変化は非常
に短時間で起こると一般に言われており、この点では1
秒以上あれば良いことになるが、キャリア内のバリアー
層を均一にするために10秒以上の時間が好ましい。ま
た、保持時間は、必要とする皮膜厚や電流密度にもよる
が、長くするとポアーの拡大は進むが、逆に皮膜厚のバ
ラツキも大きくなる為、50分が限界である。この場
合、ポアーの拡大も必要充分で、皮膜厚のバラツキも少
ない30分以下が好ましい。
【0012】次に、(2)の高電流密度での通電操作に
ついては、陽極酸化皮膜を生成する工程において一般に
用いられている電流密度よりも高くないと着色度の増大
は望めない為、1.5A/dm2 以上の電流密度を使用
するが、電流密度が大きすぎると極端な皮膜厚のバラツ
キが起きてくる。従って、1.5〜5.0A/dm2
範囲が好ましい。また、電解液としては、一般には20
W/V%以下の濃度の硫酸電解液が使用されているが、
上記皮膜厚のバラツキを解消するためには20W/V%
以上の濃度が必要となる。しかし、濃度を高くしすぎる
と皮膜の耐摩耗性が下がる為、上限は30W/V%であ
り、好ましい範囲は22〜27W/V%である。また、
シユウ酸、クロム酸、リン酸、その他の無機酸、有機
酸、さらにはそれらの混酸を硫酸浴に加えた場合、ある
いは更に付き廻り性等の改善のために電解時に分解し得
る有機物(例えば、スルファミン酸、ピロリン酸等)を
添加した場合、上記「20〜30W/V%硫酸濃度」は
「10〜20W/V%硫酸濃度」に下げても同様の効果
を持つことができる。また、他の無機酸、有機酸又はそ
れらの混酸を単独で使用する場合、上記と同様な理由か
ら、例えばシュウ酸の場合10〜20W/V%、クロム
酸の場合10〜20W/V%、混酸の場合10〜30W
/V%、好ましくは10〜20W/V%の濃度に設定す
る。
【0013】なお、前記したいずれの操作においても、
電解着色時に使用する電流波形は単に交流に限定される
ものではなく、交流、直流、又は矩形波やそれに類する
波形、さらにはそれらを組み合わせた波形を用いても同
様の効果が得られる。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明につ
いて具体的に説明する。 実施例1 常法により脱脂、エッチング、スマット除去されたアル
ミニウム押出材A−6063Sを17W/V%硫酸水溶
液中に浸漬して陽極とし、対極として設けられたアルミ
ニウム陰極との間に、まず、1.1A/dm2 の電流密
度で30分通電し、その後2.0A/dm2 の電流密度
まで上昇させ3分間通電し、その表面に約12μmの陽
極酸化皮膜を生成させた。次いでこれを水洗し、さらに
下記の組成を有する液温20℃の電解液中に浸漬して、
制御値0.7A/dm2 にて3分間通電を行ったとこ
ろ、全体的に均一な濃色ブロンズに仕上った。この時の
濃さはL* 値=27であった。 電解液組成:硫酸ニッケル(6水化物) 50g/l 硫酸マグネシウム(7水化物) 10g/l 硫酸アンモニウム 30g/l ホウ酸 10g/l 硫酸コバルト 5g/l PH 4.5
【0015】実施例2 実施例1と同様の処理で電解時の電流密度をまず0.7
A/dm2 にて15分間通電し、その後2.0A/dm
2 の電流密度まで上昇させ15分間通電し、約12μm
の陽極酸化皮膜を生成させ、次いでこれを水洗し、さら
に実施例1と同様の電解液組成、電流密度と時間にて電
解着色を行ったところ、全体的に均一な濃色ブロンズに
仕上った。この時の濃さはL* 値=25であった。 比較例1 実施例1及び2と同様の処理で電解時の電流密度を1.
4A/dm2 (一定)にして30分通電し、約12μm
の陽極酸化皮膜を生成させ、次いでこれを水洗し、さら
に実施例1及び2と同様の電解液組成、電流密度と時間
にて電解着色を行ったところ、全体的に均一な濃色ブロ
ンズに仕上ったが、濃さは実施例1及び2より淡く、L
* 値=30であった。
【0016】実施例3 実施例1と同様の前処理を行ったアルミニウム押出材A
−6063Sを、25W/V%硫酸水溶液中に浸漬して
陽極とし、対極として設けられたアルミニウム陰極との
間に4.0A/dm2 の電流密度にて10分間通電し、
約12μmの陽極酸化皮膜を生成させ、次いでこれを水
洗し、さらに実施例1と同様の電解液組成、電流密度と
時間にて着色を行ったところ、全体的に均一な濃色ブロ
ンズに仕上った。この時の濃さは比較例1と比べて濃
く、L* 値=23であった。 比較例2 実施例3において使用した硫酸水溶液の硫酸濃度を17
W/V%にしたこと以外は実施例3と全く同様の処理を
施したところ、被処理材内での皮膜厚のバラツキが大き
く、しかも一部焼けや粉吹きが発生し、L* 値は23に
なったものの色のバラツキも大きかった。なお、前記実
施例はニッケル塩を主成分として含む電解液を用いた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、何れの金
属塩を含む着色電解液も用いることができることは当業
者にとって明らかであろう。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の電解着色法は、
陽極酸化処理工程において特定の通電操作により陽極酸
化皮膜の皮膜厚のバラツキを抑えてポアー径の拡大及び
バリアー層の増膜化を起こさせ、次いで次工程の電解着
色工程において電流密度制御を行うことにより、水素イ
オンと着色金属イオンの析出比が変わり、着色金属イオ
ンの析出量が多くなる為、効率的に着色度を増大でき、
従って生産性を向上できる。また、電解着色工程での色
抜けも少なくなる為、着色時の管理が淡色目にできる
他、色のバラツキや色調の変化等もなく、品質を向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法における陽極酸化処理工程での電
流密度の変化操作の一例を示すグラフである。
【図2】定電流密度制御による電解着色工程における着
色の際のNi2+とH+ の競争反応における電流密度変化
を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金を電
    解着色するにあたり、その前工程である陽極酸化皮膜を
    生成する工程において、電解時に通電する電流密度を
    0.1〜3.0A/dm2 から1.0〜5.0A/dm
    2 まで少なくとも1回以上段階的に上昇させ、さらにそ
    の最終段階の電流密度を1秒〜50分保持することを特
    徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の電解着色
    法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金を電
    解着色するにあたり、その前工程である陽極酸化皮膜を
    生成する工程において、1.5A/dm2 以上の高電流
    密度にて通電し、かつ20〜30W/V%の硫酸、10
    〜20W/V%のシュウ酸、10〜20W/V%のクロ
    ム酸、あるいは10〜30W/V%の酸濃度に調整され
    たその他の無機酸、有機酸又はそれらの混酸を含有する
    電解液を使用することを特徴とするアルミニウム又はア
    ルミニウム合金の電解着色法。
  3. 【請求項3】 陽極酸化皮膜生成工程の次工程である電
    解着色工程において、電流密度制御によって電解着色を
    行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニ
    ウム又はアルミニウム合金の電解着色法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120945A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 アイシン精機株式会社 陽極酸化皮膜生成方法
KR20220058693A (ko) * 2020-10-29 2022-05-10 주식회사 영광와이케이엠씨 옥살산 전해액에서 전류밀도 변화에 따른 아노다이징 처리 방법 및 이 방법으로 제조된 알루미늄 합금

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