JPH05222578A - 貴金属めっき製品の製造方法 - Google Patents

貴金属めっき製品の製造方法

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JPH05222578A
JPH05222578A JP5922992A JP5922992A JPH05222578A JP H05222578 A JPH05222578 A JP H05222578A JP 5922992 A JP5922992 A JP 5922992A JP 5922992 A JP5922992 A JP 5922992A JP H05222578 A JPH05222578 A JP H05222578A
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JP
Japan
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noble metal
plating
product
treatment
electroless
Prior art date
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Pending
Application number
JP5922992A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Takahashi
健二 高橋
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EEJA Ltd
Original Assignee
Electroplating Engineers of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐腐食性及び密着性に優れ且つ変色のない光
沢表面の貴金属めっき製品を得ることができる貴金属め
っき製品の製造方法を提供するものである。 【構成】 この発明に係る貴金属めっき製品の製造方法
は、従来行われていた銅やニッケルの無電解めっき処
理、或いはスパッタリング等の乾式めっきを行う代わり
に、樹脂部品の表面に貴金属の無電解めっき処理による
貴金属層を形成し、その上に仕上げの貴金属電解めっき
処理を行うようにしたものである。具体的には、樹脂部
品の表面に脱脂処理、エッチング処理、活性化処理を施
した後に、貴金属無電解めっき処理を行い、次いで貴金
属電解めっき処理を行うようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、樹脂部品の表面に密
着力が高くて耐食性があると共に、変色がない光沢貴金
属めっき層を形成することができる貴金属めっき製品の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばABS樹脂等の樹脂部品に貴金属
めっきを施す場合には、一般的に脱脂処理→エッチング
処理→活性化処理→銅やニッケルの無電解めっき処理の
各工程からなる前処理を行い、そしてその前処理段階で
行った無電解めっき層の上に、仕上げの貴金属電解めっ
き処理を施すようになっている。
【0003】また、このような銅やニッケルの無電解め
っきに代えて、スパッタリング等の乾式めっきにより樹
脂部品表面に貴金属層を形成し、その上に仕上げの貴金
属電解めっき処理を行う方法もある〔昭和60年2月2
0日発行の日本プレーティング協会編「現場技術者のた
めの実用めっき(I)(増補版)」の第529頁参
照〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の技術であって、前述のように銅やニッケルの無
電解めっきを施してから仕上げの貴金属電解めっき処理
を行う場合は、無電解めっき処理により形成された下地
の銅或いはニッケルが、表層の貴金属電解めっき層中に
拡散したり、または貴金属電解めっき層のピンホールか
ら表面側に出てくることがあり、それが製品表面の変色
を招く原因となっていた。また、耐腐食性の面でも劣る
ため、厳しい耐腐食性が要求される製品には使用するこ
とができなかった。
【0005】また、このような銅やニッケルの無電解め
っき処理に代えて、スパッタリング等の乾式めっきによ
り樹脂部品の表面に貴金属層を形成する方法は、前述の
如き変色や腐食性の低下がない反面、貴金属電解めっき
の層の密着性が低下するおそれがある。つまり、樹脂部
品表面とスパッタリング層との密着性が弱いために、こ
の部分から剥離が生じてしまうおそれがあった。
【0006】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、変色のない光沢表面が得られ、
且つ耐腐食性及び密着性にも優れた貴金属めっき製品の
製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る貴金属め
っき製品の製造方法は、上記の目的を達成するために、
銅やニッケルの無電解めっき処理や、スパッタリング等
の乾式めっきを行う代わりに、樹脂部品の表面に貴金属
の無電解めっき処理による貴金属層を形成し、その上に
仕上げの貴金属電解めっき処理を行うようにしたもので
ある。
【0008】具体的には、樹脂部品の表面に脱脂処理、
エッチング処理、活性化処理を施した後に、貴金属無電
解めっき処理を行い、次いで貴金属電解めっき処理を行
うようにしたものである。
【0009】脱脂処理に用いられる脱脂液としては、酸
性液でもアルカリ性液でも良い。エッチング処理として
は、化学的粗化でも機械的粗化でも良く、化学的粗化の
場合のエッチング液としては、クロム酸液、リン酸液、
高硫酸液などが好適である。
【0010】活性化処理としては、センシタイザー・ア
クチベータ法でもキャタリスト法でも良い。キャタリス
ト法の場合は、塩化第一すず塩化パラジウムコロイド溶
液の原液を塩酸水溶液で希釈した溶液が好適である。
【0011】無電解ならびに電解めっきされる貴金属と
しては、金、白金、パラジウム、ロジウムが好適であ
る。
【0012】金の好適な無電解めっき液としては、以下
に挙げるようなものがある。 ・シアン化金カリウム─────────(Auとして)1〜5g/l (好ましくは4g/l) ・クエン酸三カリウム−水和物──────────10〜50g/l) (好ましくは30g/l) ・シアン化カリウム────────────────1〜10g/l (好ましくは2g/l) ・ジメチルアンミンボラン──────────── 2〜10g/l (好ましくは5g/l) ・pH(水酸化カリウムで調整)──────────11.5〜13 (好ましくは12.5) ・温 度──────────────────────60〜90℃ (好ましくは80℃)
【0013】また、白金の好適な無電解めっき液として
は、以下に挙げるようなものがある。 ・塩化アンミン白金〔Pt(NH3)6CL4 〕─(Ptとして)0.5〜4g/l (好ましくは2g/l) ・ヒドラジンの水和物(ヒドラジン80%)────0.5〜10g/l (好ましくは3g/l) ・pH(アンモニアで調整)─────────────9.5〜12 (好ましくは11) ・温 度──────────────────────50〜70℃ (好ましくは60℃)
【0014】金の好適な電解めっき液としては、以下に
挙げるようなものがある。 ・シアン化金カリウム────────(Auとして)6〜10g/l ・クエン酸──────────────────80〜150g/l (好ましくは100g/l) ・硫酸コバルト─────────────────20〜30g/l (好ましくは24g/l) ・pH(水酸化カリウムで調整)──────────3.2〜4.0 (好ましくは3.5) ・電流密度───────────────0.5〜1.2A/dm2 (好ましくは1A/dm2 ) ・温 度─────────────────────20〜40℃ (好ましくは32℃)
【0015】また、ロジウムの好適な電解めっき液とし
ては、以下に挙げるようなものがある 。 ・硫酸ロジウム────────(Rhとして)0.5〜3.0g/l (好ましくは1.5g/l) ・塩化ルテニウム──────(Ruとして)0.02〜0.1g/l (好ましくは0.05g/l) ・硫酸─────────────────────25〜50g/l (好ましくは40g/l) ・電流密度────────────────────1〜5A/dm2 (好ましくは2A/dm2 ) ・温 度─────────────────────50〜60℃ (好ましくは55℃)
【0016】尚、貴金属の無電解又は電解めっき液とし
ては、上記のものに限定されず、これ以外のものであっ
ても良い。
【0017】表層を形成するための貴金属電解めっき処
理は、ストライクめっき工程と本めっき工程の2工程に
分けてもよい。また、本めっき工程を、更に下地めっき
工程と本めっき工程の2工程以上に分けても良い。
【0018】
【実施例】以下この発明の好適な実施例を説明する。こ
の実施例ではABS樹脂製の4つの素材(No. 1〜4)
に対して、それぞれ4種類の異なっためっき処理を施
し、4種類の最終貴金属めっき製品(No. 1〜4)を得
た。
【0019】製品(No. 1) No. 1の素材には、硫酸浴を用いて脱脂処理をした後、
クロム酸液を用いてエッチングを行い、次いで塩化第一
すず塩化パラジウムコロイド溶液の原液を塩酸水溶液で
希釈した溶液を用いて表面の活性化処理をした。それか
ら、0.3μmの無電解銅めっきを行った後、2μmの
光沢電解ニッケルめっきを行い、金の電解ストライクめ
っきを施した後に、仕上げの光沢電解金めっきを3μm
施して製品(No. 1)を得た。
【0020】製品(No. 2) No. 2の素材には、前記表面活性化までの処理を行った
後、2μmの無電解ニッケルめっきを行い、それから金
の電解ストライクめっきを施した後に、仕上げの光沢電
解金めっきを3μm施して製品(No. 2)を得た。
【0021】製品(No. 3) No. 3の素材には、前記表面活性化までの処理を行った
後、0.5μmの無電解白金めっきを行い、それから金
の電解ストライクめっきを施した後に、仕上げの光沢電
解金めっきを3μm施して製品(No. 3)を得た。
【0022】製品(No. 4) No. 4の素材には、前記表面活性化までの処理を行った
後、スパッタリングにより0.2μmのチタン層を形成
し、その上に更にスパッタリングにより0.2μmの金
層を形成し、その上に仕上げの光沢電解金めっきを3μ
m施して製品(No. 4)を得た。
【0023】従って、上記製品No. 1〜4のうち、No.
3だけが本願発明の実施例に関するものであり、その他
のNo. 1、2、4は比較例に相当する。
【0024】そして、上記得られた製品No. 1〜4に対
して、硝酸ばっ気試験、密着性試験、冷熱繰返し試験を
それぞれ行った。以下、試験方法の説明をする。
【0025】硝酸ばっ気試験 JISH8630附属書5に準じて、底部に50m1の
硝酸(試薬)を入れたデシケータ内に磁製板を置き、そ
の上に前記製品No. 1〜4を載せてからデシケータに蓋
をして密封し、25℃で、24時間放置した。
【0026】密着性気試験 JISH8504の規定に従って、粘着テープを製品の
表面に貼り、それをはがす際に、表面の貴金属電解めっ
き層が剥離するかどうか観察した。
【0027】冷熱繰返し試験 JISH8630附属書4に準じて、製品No. 1〜4に
対し、−30℃(1時間)→20℃(0.5時間)→8
0℃(1時間)→20℃(0.5時間)の冷熱サイクル
を3回繰り返して行った。
【0028】
【表1】
【0029】試験結果は、表1に示されている如く、硝
酸ばっ気試験、密着性試験、冷熱繰返し試験の全てに良
好だったのは、No. 3の製品だけであった。貴金属電解
めっき層の下地として銅やニッケルの無電解めっきを行
ったNo. 1やNo. 2の場合は、耐腐食性が弱いために、
やはり硝酸雰囲気に負けて変色を起こしていた。
【0030】また、スパッタリングにより下地層を形成
した製品No. 4の場合は、上記の如き、変色はないもの
の、密着性の面で問題があった。すなわち、製品No. 4
の場合は、粘着テープによる密着性試験を行うと、樹脂
表面とTiスパッタリング層の間から剥離が生じてい
た。更に、冷熱繰返し試験の場合、製品No. 1〜3は、
表層の貴金属電解めっき層の剥離、膨れ、割れ、変形な
どの欠陥は生じなかった。この製品1〜3に対し、冷熱
繰返し試験を行った後に、念のため粘着テープによる密
着性試験を行ってみたが、それでも剥離は生じなかっ
た。これに対し、製品No. 4だけ密着性が弱いために冷
熱繰返し試験により「膨れ」が生じた。そして、この膨
れが生じた製品4に対して粘着テープによる密着性試験
を行ってみたところ、簡単に樹脂表面とTiスパッタリ
ング層の間に剥離が生じた。
【0031】
【発明の効果】この発明に係る貴金属めっき製品の製造
方法は、以上説明してきた如き内容のものなので、耐腐
食性及び密着性に優れ且つ変色のない光沢表面の貴金属
めっき製品を得ることができる。従って、室内灯の金
具、ドア・窓・門扉等の把手、各種エクステリア製品の
製造に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂部品の表面に脱脂処理、エッチング
    処理、活性化処理を施した後に、貴金属無電解めっき処
    理を行い、次いで貴金属電解めっき処理を行うことを特
    徴とする貴金属めっき製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 貴金属電解めっき処理が、ストライクめ
    っき工程と本めっき工程に分かれる請求項1記載の貴金
    属めっき製品の製造方法。
JP5922992A 1992-02-14 1992-02-14 貴金属めっき製品の製造方法 Pending JPH05222578A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0389430B1 (en) * 1989-03-21 1994-10-26 Ciba-Geigy Ag N-hydrocarbyloxy hindered amine light stabilizers substituted with phosphorus moieties
WO2003056058A1 (en) * 2001-12-24 2003-07-10 72G International Company Limited A method of producing a composite electroconductive material
JP2003221691A (ja) * 2002-01-31 2003-08-08 Permelec Electrode Ltd 電解用陰極とこれを用いる電解槽
CN100455703C (zh) * 2005-11-09 2009-01-28 山西大学 塑料电镀铬酐——硫酸型粗化工艺

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JP2003221691A (ja) * 2002-01-31 2003-08-08 Permelec Electrode Ltd 電解用陰極とこれを用いる電解槽
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