JPH05220502A - アーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

アーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板

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JPH05220502A
JPH05220502A JP2787692A JP2787692A JPH05220502A JP H05220502 A JPH05220502 A JP H05220502A JP 2787692 A JP2787692 A JP 2787692A JP 2787692 A JP2787692 A JP 2787692A JP H05220502 A JPH05220502 A JP H05220502A
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JP
Japan
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steel sheet
galvanized steel
zinc
excellent arc
arc weldability
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Withdrawn
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JP2787692A
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English (en)
Inventor
Takashi Hotta
孝 堀田
Tetsuya Nomoto
徹也 野本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アーク溶接性に優れた亜鉛めっき
鋼板に関するものである。 【構成】 亜鉛めっき鋼板の表面粗さWcaが1.0μ
以上、ないし亜鉛めっき鋼板の表面粗さRa1.0μ以
下とするアーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板。 【効果】 かくすることにより、亜鉛めっき鋼板のアー
ク溶接性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク溶接性に優れた
亜鉛めっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接で形成されるビード部の接合
強度は、ビード内に形成されるブロホールで大きく低下
する。冷延鋼板や熱延鋼板などの非めっき材の場合ブロ
ホールが形成されることはまれである。しかし、亜鉛め
っき鋼板の場合、ブロホールの形成を抑制することは困
難な状況にある。亜鉛めっき鋼板で見られるブロホール
の発生原因は、接合界面に存在するめっき層中の亜鉛成
分がビード形成過程で鋼板及びワイヤ成分中に溶け込
み、蒸気化し残留することによる。この問題を解決する
方法として、接合界面となる表面に特殊塗料を塗布する
ことにより、塗料中に含有するある種の成分が蒸発温度
の低い亜鉛を蒸発する前に酸化されることでガス化を抑
制することにより、ブロホールの発生を抑制する方法が
開示されている。また、ワイヤ成分を低Si,低Mn化
することで、溶接時の溶融池の表面張力を下げ、ブロホ
ールの排出を促進することでビード品質を改善する方法
が開示されている。しかしながら、このような方法によ
っても、アーク溶接時のブロホールを完全に回避するこ
とは困難な状況にあり、工業的にもっとも有効な手段の
開発に対する期待が大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような要
求を有利に解決するためになされたもので、アーク溶接
時のビード内ブロホールが大幅に改善できる亜鉛めっき
鋼板を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、(1)亜鉛めっき鋼板の表面粗度Wcaが1.0
μ以上からなるアーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板及
び(2)亜鉛めっき鋼板の表面粗度Raが1.0μ以下
からなることを特徴とする(1)に記載のアーク溶接性
に優れた亜鉛めっき鋼板にある。即ち、アーク溶接によ
る亜鉛めっき鋼板接合の特徴は、接合界面に存在する低
融点、低沸点の亜鉛が溶融池内に取り込まれ、溶融池の
外壁部が凝固した後も気泡として残留、ビード全体が凝
固する過程でブロホールを形成する。従って、接合部に
低沸点成分が含有されない非めっき鋼板においては、こ
の種のブロホールの発生は皆無となる。このような視点
から、亜鉛めっき鋼板のアーク溶接時のブロホール対策
を考えると、溶融池内に亜鉛の侵入を排除しない限り、
ブロホールを完全に回避することは困難と言える。そこ
で、アーク溶接過程の亜鉛めっき鋼板のめっき層の挙動
を詳細に解析したところ、接合界面に溶融池が形成され
ると、その周辺の亜鉛はすでに溶融、蒸気化が進み、大
部分の亜鉛は排除されるが、重ね合わせ部の亜鉛の排出
は、自由表面部に比べて相対的に遅くなることが明らか
となった。また、重ね合わせ部の亜鉛の排出は、重ね合
わせ部の隙間を大きくすることにより改善されることも
明らかとなった。
【0005】このような知見を基に、圧延方式で表面が
形成される鋼板の粗さの最適化を検討したところ、亜鉛
の溶出及び亜鉛蒸気の排出を促進し、ブロホール発生を
抑制する条件として、表面粗さの一つWcaが1.0μ
以上からなる表面を有する亜鉛めっき鋼板が有効である
ことを見いだした。通常の圧延で生成される亜鉛めっき
鋼板の表面の中心線平均粗さ(Ra)は大部分1μ以下
にあり、このような場合、Wca条件が上記のごとく満
足すれば、ブロホール発生は抑制できる。しかし、Ra
が1μ以上の場合、接合界面における真実接触面積が著
しく増加することから、高Wca化で確保した有効隙間
が減少するので好ましくない。
【0006】しかして、亜鉛めっき鋼板としては、溶融
めっき法、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法など各
種の製造方法によるものがあり、めっき組成としては純
Znの他、ZnとFe,ZnとNi,ZnとAl,Zn
とMnなどZnを主成分として、耐食性など諸機能の向
上のため1種ないし2種以上の合金元素および不純物元
素を含み、また、SiO2 ,Al2 3 などのセラミッ
クス微粒子、TiO2などの酸化物、有機高分子をめっ
き層中に分散させたものがあり、めっき層の厚み方向で
単一組成のもの、連続的あるいは層状に組成が変化する
ものがあり、さらに複層めっき鋼板では最上層がFeや
Niを主成分としてZn,Pなど各種合金元素を含むも
のがある。
【0007】例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、鉄−亜鉛合
金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛を主とするアルミニュウ
ム、鉄などの合金溶融亜鉛めっき鋼板、めっき層断面方
向で下層のみが合金化されている合金化溶融亜鉛めっき
鋼板(一般にハーフアロイと称する)、片面鉄−亜鉛合
金化溶融亜鉛めっき層、他面溶融亜鉛めっき層からなる
めっき鋼板、これらのめっき層上に電気めっき、蒸着め
っき等により亜鉛、鉄、ニッケルを主成分とする金属を
めっきした鋼板、あるいは、電気亜鉛めっき鋼板、亜
鉛、ニッケル、クロム等合金電気めっき鋼板等、更に単
一合金層又は複層合金電気めっき鋼板及びこれらのめっ
き層上に有機皮膜を被覆しためっき鋼板、亜鉛および亜
鉛含有金属の蒸着めっき鋼板等がある。その他、SiO
2 ,Al23 などのセラミックス微粒子、TiO2
化物微粒子及び有機高分子などを亜鉛又は亜鉛合金めっ
き中に分散させた分散めっき鋼板がある。
【0008】本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の種類の如
何によらず、表面のWcaを1.0μ以上(上限は35
μが製造上から好ましい)にすることにより、アーク溶
接時のブロホールの発生を抑制できることを見出した。
また、このような条件においてRaを1μ以下にするこ
とにより、ブロホール発生をさらに抑制できることを見
い出した。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を比較例とともに表に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】注1):めっき鋼板の種類は、AS:合金
化溶融亜鉛めっき鋼板(溶融亜鉛めっき後、加熱処理し
て、鉄分7〜13%、残亜鉛)、Gi:溶融亜鉛めっき
鋼板、EG:電気亜鉛めっき鋼板、EL(エクセライ
ト):下層鉄15%、残亜鉛(目付量20g/m2 )、
上層鉄85%、残亜鉛(目付量3g/m2 )、の電気め
っき鋼板、ZL(ジンクライト):ニッケル12%、残
亜鉛(目付量20g/m2)の電気めっき鋼板、AS−
E:ASの上層に鉄85%、残亜鉛(目付量3g/
2 )を電気めっきしたもの、ZL−E:ZLの上層に
鉄85%、残亜鉛(目付量3g/m2 )を電気めっきし
たもの、鋼板厚はいずれも2.30mmの普通鋼であ
る。
【0013】注2):ブロホール発生評価方法。 主なアーク溶接条件:2枚重ねの隅肉溶接とし、重ね
の下板側の溶け込みが板厚の35%となる溶接電流を使
用。溶接速度は1000mm/minとし、ワイヤは
1.2mm径で日鉄溶接工業製YM24S(商品名)を
使用。シールドガスはAr80%+CO2 20%とし、
流量25l/minとした。溶接姿勢は水平、トーチ角
度は水平より60°、トーチ前進角度は0°の自動溶接
とした。 ブロホールの評価:溶接ビード全線をX線透過試験す
ることにより、全ブロホールを検出し、100mm長さ
当たりのブロホール数で評価した。
【0014】
【発明の効果】かくすることにより、亜鉛めっき鋼板ア
ーク溶接時のブロホール発生を大幅に低減することが可
能となり、接合部の信頼性が大幅に改善できる。又亜鉛
めっき鋼板の自動車、家電等へ適用が容易になり、工業
的に大きな効果を奏するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛めっき鋼板の表面粗さWcaが1.
    0μ以上からなる、アーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼
  2. 【請求項2】 亜鉛めっき鋼板の表面粗さRaが1.0
    μ以下からなることを特徴とする請求項1に記載のアー
    ク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板
JP2787692A 1992-02-14 1992-02-14 アーク溶接性に優れた亜鉛めっき鋼板 Withdrawn JPH05220502A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0890655A1 (fr) * 1997-07-10 1999-01-13 Sollac Procédé de traitement de surface de tÔles d'acier galvanisé allié et tÔle obtenue.
JP2012167297A (ja) * 2011-02-09 2012-09-06 Jfe Steel Corp 電気亜鉛めっき鋼板

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EP0890655A1 (fr) * 1997-07-10 1999-01-13 Sollac Procédé de traitement de surface de tÔles d'acier galvanisé allié et tÔle obtenue.
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Effective date: 19990518