JPH05220217A - 医療デバイスの表面処理方法及びその装置 - Google Patents

医療デバイスの表面処理方法及びその装置

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JPH05220217A
JPH05220217A JP4154516A JP15451692A JPH05220217A JP H05220217 A JPH05220217 A JP H05220217A JP 4154516 A JP4154516 A JP 4154516A JP 15451692 A JP15451692 A JP 15451692A JP H05220217 A JPH05220217 A JP H05220217A
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medical device
surface treatment
monomer
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chamber
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Lothar Rupp
ロダー・ルップ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】信頼性の高い、生物学的コーティングを備えた
医療デバイス。 【構成】本発明はプラズマ重合またはプラズマ・グラフ
ト技術を用いて、医療デバイスの表面処理をおこなう。
官能基を備えたモノマーまたは純粋なモノマーと物質の
混合物から火花放電または電荷キャリアーによって官能
基を生成し、自由官能基を備えたポリマー・コーティン
グを医療デバイス表面に施す。これは、後続に施される
生物学的コーティングと反応し、医療デバイス表面への
生物学的コーティングの接着を最適化する。本願発明
は、気密チャンバを含み、減圧下で官能基を備えたモノ
マー供給する入口と電磁波を照射させる放射線源から構
成される装置によって容易に実施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生物学的コーティングす
るために、医療デバイス(medicaldevic
e)の表面を前処理し、この医療デバイスの表面に生物
学的コーティングを施す方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】血液接触するための医療デバ
イスにおける共通の問題は、このようなデバイス表面の
生物学的適合性(biocompatibility)
にある。人工心臓弁などの医療デバイスはしばしば永久
的あるいは少なくとも長期の時間において血液と接触し
ている。これは、移植された人体または動物体内に挿入
された医療デバイスだけではなく、人工心肺装置などの
体外系で用いられる医療デバイスにも適用される。特別
な処理をしていなければ、医療デバイスと血液との接触
によって、医療デバイスの表面において「凝血(clo
tting)(凝固)」と呼ばれる結果が生じる。この
ような凝血は医療デバイス(例えば、センサ)を操作不
能にしてしまう。凝血は血管の自由横断面積も減少さ
せ、したがって血液の流れを減少させる。おそらく最も
危険なことは、医療デバイスの表面上で生成した凝血
が、流れている血液によって分離し、そして、血流で血
管(特に、毛細血管)を塞ぐことが可能な位置まで運ば
れ、血栓症を引き起こし得る。
【0003】橈骨動脈(radial artery)
または大腿部動脈(femoralartery)など
の比較的直径の小さい血管に導入されたカテーテルある
いは血管内血液ガス・センサの場合には状況はよりいっ
そう深刻である。カテーテルは凝血によって完全に塞が
れ、このため血圧を測定することができなくなり、また
は、血液サンプルを採取することができない。血管内血
液センサの場合、活性領域はふさがれ、新鮮な血液がセ
ンサに到達することができない。医療デバイスと血液を
長時間接触させようとする際、このような考察が特に重
要となる。医療デバイスのために最適の材料が選択され
たとしても凝血を確実に防ぐことはできない。
【0004】この問題を解決するための共通なアプロー
チとして、凝血の生成を防ぐため、医療デバイスに生物
学的コーティング(生物学的活性(bioactiv
e)コーティングまたは抗トロンボゲン(antith
rombogenic)コーティングと呼ばれることも
ある)を施す。この目的に適切なコーティングは当業者
にとって周知の技術分野である。例えば、米国特許第
4,810,784号では、ヘパリン基剤コーティング
が用いられている。他の適切な生体適合性物質は、例え
ば塩化ホスホリル(EP−B−157469)またはポ
リエステル(米国特許第4,792,599号)があ
る。ヒルディングも同様に使用される。アンテコアグリ
ン(凝血を阻止する抗体)として有用な他の生物学的コ
ーテイング材料も周知である。
【0005】このような生物学的コーティングを医療デ
バイスに施すときの共通の問題は、コーティングと医療
デバイスの表面との信頼性の高い接着を保証すること、
すなわち、コーティングの確実な固着を保証することで
ある。この接着が不十分だと、コーティングは分離し、
医療デバイスが抗トロンボゲン特性を失なう結果とな
る。生物学的コーテング自体は医療デバイスの表面と接
着しないので、付加的な手段を採用しなければならな
い。さらに、生物学的コーティングが固定プロセスにお
いて生物学的活性を失なわないようにしなければならな
い。
【0006】この問題に対する周知の解決策では、医療
デバイスの表面をポリマーでコーティングし、このポリ
マー表面に生物学的コーティングを施している。この目
的のために、コーティングされていない医療デバイスを
ポリマー・バス、即ち溶解したポリマーを含む溶媒中に
入れる。医療デバイスを取出すと、その表面はポリマー
を含む媒体の薄層を有している。そして溶媒が蒸発し、
医療デバイスの表面に純粋なポリマー残留物が付着す
る。続いて、医療デバイスを適切なバス中に入れること
によって生物学的コーティングが施される。しかしなが
ら、この方法による医療デバイスの表面に結合された生
物学的コーティングの固定は、確実におこなわれない。
【0007】本願発明では、生物学的コーティングの一
部が血管内血液ガス・センサの使用中に分離することに
特別に着目している。これは、医療デバイスが長期間に
わたって液体中に貯蔵されるか、置かれる(depos
it)ときに特に起きる(例えば、未使用においてもそ
の操作可能性を維持するためにウェットな環境または液
体環境を必要とする血管内センサがあげられる)。この
ような分離(detachment)は、血塊が表面の
コーティングされていない部分に付着することにより、
患者に危険性があるため、また、このような生物学的コ
ーティングの除去によってコーティング部分とコーティ
ングされていない部分を有することになるセンサの測定
精度に悪影響を及ぼすことから、公知の技術のがまんで
きない欠陥である。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、生物学的コーティング
を医療デバイスの表面に確実に結合させるための方法を
提供することにある。
【0009】
【発明の概要】本発明の一実施例では、医療デバイスの
表面を前処理するための方法は、以下の工程を含むもの
である。(1)医療デバイスを、官能基と化学的に結合
したモノマー分子を含み少なくともその気体状態にある
化学薬品に露出させる。(2)化学薬品分子が医療デバ
イスの表面に官能性ポリマーを構成するまで、化学薬品
中および/または前記医療デバイスの表面に電磁波を照
射する。(3)医療デバイスのポリマー表面に生物化学
的コーティングを施す。
【0010】
【発明の実施例】本発明は「プラズマ重合(plasm
a polymerization)」として知られて
いる技術を利用する。この技術によれば、ポリマーでコ
ーティングされる物体は気密チャンバ内に設置される。
次にチャンバ内に気体状態のモノマーが導入される。電
磁波放射線源がチャンバ内に高周波を放射することによ
ってプラズマ(すなわち、遊離基、ラジカルを含む気
体)を生成する。火花放電中でさえもチャンバ内の温度
はわずかしか上昇しない。このようにして生成したプラ
ズマは、物体の表面でモノマーを重合させる。ポリマー
はちょうどごく薄いホースか管状の、薄層表面上で形成
する。
【0011】医療デバイスの表面に溶解したポリマーを
与える上述の技術によって得られた不満足な結果を考慮
して、本願発明では、熱分解、光分解および遊離基重合
開始剤などの通常の(例えば熱による)重合技術を研究
してきた。これらの技術では、ポリマー分子を表面上に
設けられないが、モノマーを重合することもできる。単
一のポリマー分子がより効果的に「混合(muddli
ng)」され、稠性の増加を導くことより、この方法は
魅力的なアプローチである。しかしながら、これらの通
常の重合技術でさえも満足な結果を生み出せなかった。
前述のプラズマ重合技術による試みは十分な成功が得ら
れなかった。
【0012】本発明は、単一のモノマーの代りに付加的
な官能基を有するモノマーを用いると、望ましい降下を
達成することができることを見出した。実際、官能基を
有するモノマーのプラズマ重合によって得たコーティン
グでは、この生物学的コーティングをある場所に極めて
確実に維持することができた。研究の結果、長期間の使
用の後でさえも、このようにして生成されたポリマーか
らは生物学的コーティングの分離は見られなかった。し
たがって、本発明は従来技術の欠陥を克服することがで
きる。特に、本発明による第1のポリマー・コーティン
グと第2の生物学的コーティングでコーティングされた
医療デバイスは極めて正確に動作することが実証され
た。これらデバイスの操作性はどちらのコーティングに
よっても阻害されない。例えば、センサの測定値はどち
らのコーティングによっても影響を受けてはいけないの
で、これは医療センサにとっては重要なことである。そ
の上、生物学的コーティングは非常に長期間にわたって
医療デバイスの表面に固着しているので、血栓症及び他
の否定的な影響をも回避することができる。これは、特
に、生物学的コーティングに化学的に結合している重合
体の官能基に起因する。本願明細書で用いる「官能性ポ
リマー」という用語は官能基を有する重合体を意味す
る。
【0013】さらに、生物学的コーティングはかなりの
程度の機械的応力に耐えることができる。本発明は血管
内ガスセンサに適切であるだけでなく、人工血管、心臓
弁、カテーテルなどの血液に接触する多様な他の医療デ
バイスにも適している。血管内血液ガスセンサそのもの
は、例えば、EP−B−279,004、EP−B−3
36,984、EP−A−336,985に記載されて
おり、当該技術分野では基本的に周知である。
【0014】血管内血液ガスセンサの場合には、本発明
にしたがって生成した「プラズマ」コーティングはさら
に利点を有する。特に、このようなセンサは、例えば単
一のセンサのコーティング、それらの拡散領域をコーテ
ィングする半透膜、シースなどの多様な材料を含み、こ
れらはすべて血液に接触している。したがって、生物学
的コーティングを直接センサに施す場合稠性および物理
特性の異なる領域を覆うこととなる。このため、生物学
的コーティングが均一に作用しないということが生じ
る。例えば、、凝血の蓄積あるいは付着に対するその耐
性は覆う材料物質に依存して様々に変化するか、あるい
はある領域で分離し、他の領域に残ることとなる。数μ
2の局部的な分離を検出することが困難で、まだ患者
に対して危険なので、後者の影響は特に不利である。こ
のような問題および欠点は本発明によって克服される。
なぜならば、均一で確実なポリマーを提供することがで
き、よって、均一な材料に生物学的コーティングが付着
される。
【0015】さらに、本発明は医療デバイスを極めて容
易に、しかも低コストで移植することができるという利
点を有する。これはプラズマ重合を行なうために基本的
に周知の装置を利用することができるためである。基本
的な変更は、付加的な官能基を有するモノマーを使用す
ることだけである。
【0016】プラズマ重合技術 重合体のコーティングを提供するために、医療デバイス
を密閉された、好ましくは気密チャンバ内に設置する。
次に、官能基と化学的に結合するモノマー分子を含む気
体状態の化学薬品を適切な開口またはバルブを通ってチ
ャンバに流入させる。放射エネルギ源にスイッチをオン
にする。この放射線源はチャンバの側壁に配置される
か、または好ましくは円筒状断面を有するチャンバの周
りに環状に配置されている。放射線源の他の適切な設置
もまた用いることができる。放射線の強度が高いため、
電気的にシールドされたチャンバが好適である。好まし
い一実施例では、照射された電磁波は高周波スペクトル
である。詳細には、13.56MHzに周波数が使用さ
れている。電磁波はチャンバ内へ照射され、火花放電に
よって気体状態の化学薬品から「プラズマ」、例えば、
遊離基を有する気体を生成させる。これにより、官能基
を有するモノマーがポリマーを形成し、医療デバイスの
表面を覆う。
【0017】そして、ポリマーがコーティングされた表
面に、基本的に周知の方法で生物学的コーティングを施
す。重合体がコーティングされた医療デバイスを反応チ
ャンバから取出し、生物学的コーティングを施すために
化学薬品のバスに入れる。生物学的コーティングを施す
工程はポリマー・コーティングを施した直後に実施する
必要はない。それどころか数週間後に生物学的コーティ
ングを施してもよい。
【0018】ポリマー・コーティングと生物学的コーテ
ィングは化学的に別々の工程である。したがって、本発
明はポリマー・コーティングと生物学的コーティングの
供給する組合せに関するだけでなく、医療デバイスの表
面を前処理する方法にも関係する。すなわち、本発明は
生物学的コーティングを施す準備として官能基を有する
モノマーの層を設けるのに必要な工程に関するものでも
ある。
【0019】プラズマ重合のプロセスは、大気圧より低
い圧力を利用することによって著しく改善される。これ
は、ほぼ真空の気密チャンバによって達成することがで
きる。圧力は0.01〜10ミリバールの範囲、より好
ましくは0.1〜1ミリバールの範囲まで減少させるこ
とが有益である。本発明の一実施例においては、0.3
ミリバール(3×10-4バール)の圧力をチャンバに約
20分間にわたって印加し、30mWの高周波電力によ
って優れた結果が得られた。
【0020】上述のように、好適に使用される薬品は官
能基を有するモノマーを含む。本願明細書で用いられて
いる「官能基が化学的に結合されたモノマー分子」は、
単量体分子のそれぞれ、あるいは少なくとも半数以上が
少なくとも1個の官能基と化合または結合していること
を意味する。重合のベースであるモノマーは当業者には
周知のものである。一般の、基本的なモノマーの構造を
以下に示す。
【化1】 ここでは、Rn は水素原子、ハロゲン、ハロゲン化物あ
るいは有機残基またはラジカルである。例えば、196
8年のAlfred Kemper、Ruediger
著の「Chemie」(Stuttgart)の290
頁を参照されたい。
【0021】本発明によれば、使用するモノマーはさら
に官能基が結合されている。このような官能基はプラズ
マ・コーティング工程時に少なくとも部分的に保持さ
れ、その結果、他の分子と共有結合することができる官
能性ポリマーが生成される。一般的には、官能基は置換
あるいは転位に反応する化学的に活性または反応基で、
詳細には、官能基はアミド生成、アミン生成、酸生成、
エステル化、エーテル化等の傾向を有する基として定義
することができる。
【0022】有利なことが明らかになった官能基が幾つ
かある。好ましい基は、例えば、アミノ基(−NH2
である。各モノマー分子は−またはそれ以上のアミノ基
と結合する。他の基やラジカルもこのような官能性モノ
マーと化学的に結合することが考えられる。モノマーと
アミノ基よりなる有用で典型的な化学薬品、すなわち官
能性モノマーは、アリルアミン(H2 C=CH−CH2
−NH2 )である。アリルアミンで重合させた医療デバ
イス表面は、生物学的コーティングの分子に結合する遊
離アミノ基を有している。この種の他の化学薬品の一つ
は、4−アミノ−1−ブテン(H2 C=CH−CH−C
2 −NH2 )である。付加アミノ基を有する他のオレ
フィンもまた同様に有利であることが理解される。一般
に、これはH2 C=CH−(CH2 n −NH2 と示す
ことができ、nは0、1、2、…nである。アミノ基を
備えるオレフィンを使用する代りに、純粋なオレフィン
を使用し、アンモニア(NH3 )を添加することも可能
である。すなわち、これらの物質の物理的混合物が化学
化合物よりもよく使用される。このような混合物は同様
に医療デバイスの表面に遊離アミノ基を有するポリマー
・コーティングを生成する。
【0023】他の有用な官能基は、カルギキシル基(−
COOH)である。したがって、各化学薬品は不飽和カ
ルボン酸、例えばアクリル酸(H2 C=CH−COO
H)、ブテン酸(H2 C=CH−CH2 −COOH)、
ペンテン酸(H2 C=CH−CH2 −CH2 −COO
H)などであることが好ましい。このような不飽和カル
ボン酸の一般的な化学式はH2 C=CH−(CH2 n
−COOHであり、nは0、1、2、…nである。
【0024】水酸基(−OH)もまた官能基として好適
であることが見い出された。この種の代表的な化学薬品
はアリルアルコール(H2 C=CH−CH2 −OH)で
ある。本発明に有用なアルコールの一般的な基は、H2
C=CH−(CH2 n −OHの式で示されており、n
は0、1、2、…nである。上述の化学式(1)はモノ
マーの可能なあらゆる種類に適用するものではない。例
えば、三重結合を有するモノマー、すなわち以下に示す
構造式(2)で示されるモノマーも同様に本発明で用い
ることができる。 R1 −1≡C−R2 …(2) 付加官能基(この場合はアミノ基)を有するこのような
モノマーの一実施例は、HC≡C−CH2 −NH2 (3
−アミノ−1−プロピン)であり、この種のアミノ化合
物に対する一般的な表示は、HC≡C−(CH2 n
NH2 であり、nは0、1、2…nである。
【0025】モノマーの最も一般的な定義は重合するこ
とが可能な物質である。したがって、化学式(1)およ
び(2)は制限された一般化にすぎず、全ての可能な種
類のモノマーを包含しているわけではない。化学薬品す
なわち上述の官能基を有するモノマーの例は、本発明に
極めて有用であることが実証されているが、好適な実施
例だけに関するもので、本発明に適した他の化学薬品、
モノマーまた官能基を確認することが可能なことは当業
者にとって自明のことである。上述の実施例は基本的に
異なる成分のものであっても本発明の要求を満足させる
多様な化学薬品があることを示している。
【0026】また、医療デバイスの表面に官能基と共に
化学的に結合したモノマー分子を含む化学薬品を供給す
る代りに、純粋なモノマーを供給し、プラズマ中で、す
なわち電磁波放射の下で官能基を有する所望の化学組成
物を完成させることも可能なことが理解できる、この場
合、純粋なモノマーに対して放射線下で官能基を生成す
ることのできる物質を添加しなければならない。そし
て、この物質は純粋なモノマーと結合する。上述の化学
薬品がその場で中間生成物として生成され、そして、こ
の生成物は前述のように、医療デバイスの表面上に官能
性ポリマーを形成させることにおいて反応する。すなわ
ち、この方法が化学化合物の代りに物理的な混合物を使
用して開始もしても、その結果は第2の工程においても
化学的組成物が用いられたかのように同じである。
【0027】この種の一実施例はすでに述べた。これ
は、純粋なオレフィンとアンモニアとの物理的混合物
で、放射線の作用下でアミノ基(−NH2 )を有する化
合物を生成する。モノマーに物理的に添加される他の物
質は、例えば、中間生成物としてのモノマーにカルボキ
シル基を化学的に結合させる場合の二酸化炭素(C
2 )、あるいは中間生成物が水酸基を有しなければな
らない場合の水(H2 O)である。適切な官能基を生成
するための有用な他の物質を利用することが可能であ
る。
【0028】プラズマ・グラフト(grafting)技術 本発明の他の実施例では、プラズマ重合技術と異なる、
プラズマ・グラフト技術が用いられる。この技術は二つ
の基本的な工程を含む。第1の工程においては、化学的
に不活性な気体、例えば、アルゴン、ヘリウムまたはネ
オンなどの希ガスが医療デバイスに供給され、電磁波放
射線源がオンとなる。これにより、医療デバイスの表面
に電荷キャリヤーを生成するか、誘導する。このような
電荷キャリヤーは放射線源のスイッチがオフにされても
残る。
【0029】第2の工程においては、医療デバイスをプ
ラズマ重合技術と同じ組成の化学薬品に露出させる。こ
の方法が密閉チャンバで実行される場合には、吸引によ
って不活性気体が除去され、化学薬品をチャンバ内に流
入させる。しかしながら、この第2の工程では、電磁波
放射線源あるいは火花放電のスイッチがオフになってい
る。医療デバイス表面の外側層中の電荷キャリヤーが重
合工程を開始させる。
【0030】プラズマ・グラフト技術の主な利点は、幾
つかのポリマー・チェーンの末端が医療デバイスの表面
と共有結合することである。すなわち、ポリマー・コー
ティングと生物学的コーティングとの間だけではなく
て、医療デバイスの表面とポリマー・コーティングとの
間にも化学的な結合が存在する。これはさらにポリマー
・コーティングを有するかあるいは有しない生物学的コ
ーティングは医療デバイスの表面から分離する可能性を
減少させる。
【0031】プラズマ・グラフト技術の他の利点は比較
的短いポリマー・チェーンを生成することである。モノ
マーは全く、あるいはほとんど互いに重合しないが、医
療デバイスの表面だけで重合するので、この方法はより
効果的である。
【0032】プラズマ・グラフト技術を実施するときに
は重合工程中あるいは重合工程の直前に必要な官能基を
生成することができる物質と純粋なモノマーの物理的混
合物も使用することができる。しかしながら、この場
合、プラズマ重合技術とは僅かに異なることに注意しな
ければならない。プラズマ・グラフト法の第2工程中
に、すなわち放射線源のスイッチがオフになったとき
に、付加的な官能基を有するモノマー分子よりなる官能
性モノマーが形成される。これは、プラズマ重合技術に
おける火花放電の代りに第1の階段(不活性気体と火花
放電の使用)において生成された電荷キャリヤーの影響
下で化学的に結合する能力を有する物質とモノマーを使
用しなければならないことを意味する。しかしながら、
プラズマ重合技術において使用されるほとんどのモノマ
ーおよび物質はプラズマ・グラフト技術にも使用するこ
とができ、さらに、他の適切な物質を識別することも可
能である。
【0033】前処理精製工程 好適な実施例では、プラズマ重合技術あるいはプラズマ
・グラフト技術に新たな工程が加えられる。この工程は
重合工程のいずれかの前に行なわれる。この工程では、
医療デバイスを酸素などの化学的に活性(攻撃的)気体
に露出させて放射線源のスイッチをオンにすることより
なっている。火花放電において、塵または指紋による残
留物等の不純物は医療デバイスの表面からこのような不
純物が実質的に完全に取除かれるまで放電される。表面
を洗浄する付加的な工程は、医療デバイスの外側表面上
に新たな電荷キャリヤーが生成するという別の利点を有
する。しかしながら、プラズマ・グラフト技術と違っ
て、精製工程時に生成した電荷キャリヤーは、放射線源
のスイッチがオフになり、精製ガス(化学的活性ガス)
が除去されるとすぐにかなり迅速に再結合する。これ
は、精製ガスを不活性ガスでフラッシングすることによ
り防止され、この精製ガスは早急に不活性ガスと置き換
わる。
【0034】上述の工程は、装置及びアプリケーション
の必要事項に応じて随意に適切に組合される。例えば、
プラズマ重合技術は前処理精製工程と共にまたは伴わな
いで利用される。さらに、プラズマ・グラフト技術は精
製工程と組合せてもよく、また、組合せなくてもよい。
好適な一実施例では、前処理精製を伴なうプラズマ・グ
ラフト技術を利用しており、本発明は次の工程を含むも
のである。 (1)化学的に活性ガス(例えば、酸素)を供給し、放
射線源のスイッチをオンにする。 医療デバイスの表面が火花によって精製され、一時的な
電荷キャリヤーが外側表面に生成される。 (2)放射線源がまだ操作されている間に不活性ガス
(例えば、アルゴン)によって化学的活性ガス(例え
ば、酸素)をフラッシングにより追出す。 工程(1)において生成される一時的な電荷キャリヤー
は、これにより、「半永久的」となる。すなわち、寿命
のかなり長い電荷キャリヤーになり、さらに新たな電荷
キャリヤーが生成される。 (3)官能性モノマー(官能基を有するモノマー)で不
活性ガスをフラッシングさせ、放射線源のスイッチをオ
フにする。医療デバイスの外側表面の電荷キャリヤーに
よって重合を開始させる。ところで、この不活性ガスは
官能性モノマーを希釈(rarify)する。
【0035】以上説明したように、工程(3)は純粋な
モノマーとアンモニア等の物質との混合物によりフラッ
シングすることと置き換えることができる。したがっ
て、重合の直前にその場で官能性モノマーが生成され
る。
【0036】生物学的コーティング 医療デバイスの表面に生物学的コーティングと化学的に
反応することができる官能性ポリマー・コーティングを
固定すること、すなわち、ポリマーの官能基を生物学的
コーティングの特定の分子に結合させることが上述の様
々な技術のすべての目的である。ヘパリンをアミノ基
(−NH2 )に結合する方法は前述の米国特許第4,8
10,784号に記載されており、ここでは、アミノ基
が末端にアルデヒド基を有する「フラグメント」ヘパリ
ンと反応してシッフ塩基を生成し、次にこれを還元し、
第2級アミンに変換させる。この従来技術による結果
は、さらに他の手段を用いなければ信頼性のあるものと
はいえない。これは、ポリマーが前述のようにして溶解
している溶液を蒸発させることによって、官能性ポリマ
ーが直接に(すなわち重合を伴なわないで)デバイスの
表面に供給されるという事実に起因している。
【0037】官能ポリマーを備える表面に生物学的コー
ティングを結合させるための他のアプローチはエステル
化である。このような結合プロセスは生物学的コーティ
ングが塩化ホスホリルをベースとする場合には有用であ
る。ポリマー・コーティングと生物学的コーティングの
2つの水酸基(−OH)をH2 O基が除去される間に互
いに結合することによってエステル化がおこなわれる。
生物学的コーティングをポリマー・コーティングに結合
させる他の可能性は酸アミドの生成である。説明のため
に官能性ポリマーとしてのポリアリルアミンが生物学的
コーティングとして塩化ホスホリルにどのようにして結
合するかを以下に示す。
【化2】
【0038】当業者には、使用される特定の生物学的コ
ーティングに適合する新たな適切な機構も自明のことで
ある。一般に、生物学的コーティングはどんな従来技術
によるポリマー・コーティングに対しても付与すること
ができる。これは本発明を実施するために、完全なコー
ティング工程を採用する必要はなく、プラズマ重合工程
だけを採用することができるという特別な利点を有す
る。
【0039】前述するように、幾つかの官能基は本発明
の要求を実現するために有用である。一般的に要求され
ているのは、化学的に活性な基、すなわち置換あるいは
転位に応答する基である。適切な機構は、アミド生成、
アミン生成、エステル化、エーテル化などを含んでい
る。例えば、どんなハロゲン基も官能基として適合する
が、メチル基はそうではない。
【0040】重要であるが厳密には要求されないことと
して、本発明の特性はプラズマ重合またはプラズマ・グ
ラフトのプロセスの後でさえもモノマーに結合された官
能基は安定であるということである。例えば、生成した
官能性ポリマーアミノ基はプラズマ・コーティング・プ
ロセスの後では他の化学物質と反応しない。したがっ
て、ある時間経過後に、または他の場所においてさえも
生物的コーティングを施すことができる。これは工程お
よび取扱いをより容易にする。
【0041】本発明はまた本発明の方法を実施するため
の装置にも関する。一般に、本装置の大部分の構成要素
は、プラズマ重合あるいはプラズマグラフトのプロセス
を実行するために用いられている。しかしながら、官能
基と化学的に結合したモノマー分子を含む化学薬品が充
てんされる容器を設ける必要がある。このような化学薬
品は少なくとも気体状態で存在していなければならな
い。ここで、容器はチャンバと固着可能に接続される。
固着手段はバルブである。この組合せにおいて、要求さ
れる官能性モノマーを反応または放電チャンバに供給す
る。さらに、容器に精製工程のための化学的に活性なガ
ス、または、プラズマ・グラフトのための不活性ガスが
供給される。本発明の他の実施例によれば、チャンバ内
に医療デバイスを吊下げる(suspending o
r hanging)ための棚あるいはラックが取付け
られている。血管内血液ガス・センサがコーティングさ
れる場合にはこの棚は特に役に立つ。表面全体に完全な
コーティングを施すためには、センサはチャンバの壁に
接触していてはいけない。
【0042】本発明はさらに官能基と化学的に結合した
モノマー分子あるいは電磁波放射または電荷キャリヤー
の影響の下で官能基を生成する物質と混合されたモノマ
ーよりなる化学薬品の使用に関し、生成された官能基は
生物学的コーティングを施す前に医療デバイスを前処理
するためにモノマーに化学的に結合する。
【0043】実施例 図1に炭酸ガス分圧(pCO2 )またはpH値を含む血
液パラメータを侵入測定するための装置を示す。光送信
器1の光は、光学ファイバ2(矢印2aで示す)中に導
入される。この光学ファイバはガラス・ファイバである
ことが好ましい。通常、一連の光パルスが用いられる
が、これは厳密な必須条件ではない。光は光学カップラ
ー3を通ってセンサの先端部4に到達する。先端部4は
患者の動脈中に導入し、フェノールレッドなどの染料が
固定されたゲルを含有している。染料は、血液の炭酸ガ
ス分圧(pCO2 )値(または他の場合、酸素分圧(p
2)値、pH値等)に応じて少なくとも一つの光学的
パラメータ、好ましくは光の強さを変化させる。変化し
た光は同じファイバ中へと反射され、光学カップラー3
を通過した後、光受信器5(矢印5aで示す)に到達す
る。光送信器1と光受信器5はモニタまたは他の測定装
置に組込まれることが理解される。破線6はプローブ7
とモニタ8との間の取外し可能な接続を示している。光
学プローブは複数のセンサと関連する数の光ファイバよ
りなり、酸素分圧(pO2 )、炭酸ガス分圧(pC
2 )およびpHに応答する3個のセンサを備えている
ことが好ましい。
【0044】単一のセンサの操作をpHセンサの断面図
である図2を用いて以下に説明する。pHセンサの機械
的構造はこの種のセンサの典型的なものである。酸素分
圧(pO2 )センサと炭酸ガス分圧(pCO2 )センサ
は同様の構造を有する。図2では、pHセンサは光ファ
イバ9と光学リフレクタ10を有する。光リフレクタ1
0はステンレス鋼によって形成せれる。光ファイバ9と
リフレクタ10との間にはゲル11が設置されている。
このゲルは光学特性が血液パラメータによって変化する
フェノールレッド等の染料を固定するために使用され
る。この場合にはpHが測定される。ゲル11に対向し
ている光学リフレクタ10の表面10aは研磨される。
【0045】このセンサはグルー13によってセンサに
固定されている半透膜または選択膜12に取囲まれてい
る。図2に示されているように、グルーはセンサの末端
部(図2の左側)と基端部にだけ導入される。選択膜は
測定されるイオンまたは気体分子を透過する。図2に示
されたpHセンサの場合には選択膜は水素イオン
(H+ )を透過する。
【0046】図3は従来技術による3個のセンサを有す
る光学プローブのプローブ先端14の断面を示してい
る。シース15は金属キャップ16によってその外端部
(基端部)でて密閉され、17で示されるように管体1
8によって接続される。シース15と管体18との接続
は、接着手段によって行なわれる。管体18は、適切な
モニタと(18)接続するためのコネクタで終端する
(図示せず)。
【0047】シース15は3個のセンサを含んでいる。
図3には、pHセンサ19と炭酸ガス分圧(pCO2
センサ20との2個のセンサが示されている。第3のセ
ンサ、すなわち、酸素分圧(pO2 )センサは、pCO
2 センサ20の向う側に隠れており、図には示されてい
ない。各センサは光ファイバ21で示される光ファイバ
によって関連するモニタと接続しており、光ファイバ2
1は図3におけるpHセンサ19のケースとしての適切
なエンベロープ22によって囲まれる。同様に、23は
炭酸ガス分圧(pCO2 )センサ20に対するもので、
24はこのファイバのエンベロープである。
【0048】種々のセンサは、シリコーン・グルーまた
は接着剤25によってシース15内に固定されている。
シース15はさらに3個の開口を有する。第1の開口は
図3において26という番号が付けられており、第2の
開口27はpCO2 センサ20の向う側に隠れている。
第3の開口は図3には示されておらず、省略された部分
に含まれている。これらの開口はプローブの先端部が患
者の動脈中に導入されるときにセンサを確実に血液に接
触させることによってガス分子や水素イオンをセンサに
到達させる。
【0049】pCO2 センサ20もまた染料を含むゲル
28と光学リフレクタ29を有している。染料を含むゲ
ル28が配置される領域は「拡散領域」とも呼ばれてい
る。センサ20は、シース15内に収納されている場
合、グルーまたは接着剤により、光ファイバ23と光学
リフレクタ29に固定された半透膜30によって囲まれ
る。同様に、pHセンサ19は染料を含むゲル31、リ
フレクタ32および半透膜33を有している。
【0050】図3に示されているプローブは侵入型血液
パラメータ光学プローブの典型的な例プローブであるこ
とが理解される。他の実施例においては、プローブはよ
り少ないセンサまたはより多くの構成素子、例えば、ひ
ずみ緩和ワイヤを有している。プローブが血管中に挿入
される場合、典型的には大腿部動脈または橈骨動脈であ
る。プローブは数時間、場合によっては数日間にわたっ
て血液と接触しているので、センサまたは周囲カテーテ
ルに凝血が付着することを防止するために、生物学的ま
たは生物活性のコーティングが要求される。例えば、生
物学的コーティングは測定に影響を及ぼし、あるいは、
血栓症の原因となる。
【0051】特定の実施例においては、プローブの先端
またはセンサ全体を気密なチャンバ内で酸素雰囲気に露
出させる。チャンバは、通常のプラズマ重合装置または
プラズマ・グラフト装置の一部であってもよい。チャン
バ内の圧力を0.7ミリバール(7×10-4バール)ま
で大幅に減少させる。その後、放射線源のスイッチを5
分間オンにする。放射線源はチャンバ内に高周波を放射
する。本実施例では、13.56MHzの高周波が用い
られ、送信器の電力は90mWであった。この第1の工
程により、プローブの表面にある不純物が瞬間的に燃焼
され、また、プローブの外側表面に電荷キャリヤーが生
成される。
【0052】第2の工程においては、酸素をチャンバか
らフラッシングするためにアルゴンを用いる。放射線送
信器はまだ90mWの電力で操作することができる。チ
ャンバ内の圧力をさらに0.2ミリバール(2×10-4
バール)まで減少させる。放射線源をこの第2工程にお
いて約5分間動作させる。火花放電でのアルゴンによる
この処理の目的は、電荷キャリヤーをさらに生成させ、
そして第1の工程ですでに生成した電荷キャリヤーを
「半永久的」なものにすることである。第2の工程を完
了すると、放射線源のスイチをオフにする。
【0053】第3の工程においては、アリルアミンをチ
ャンバに供給し、アルゴンをフラッシュする。プローブ
の外側表面に存在する電荷キャリヤーは重合プロセスを
開始させる。アリルアミン分子はプローブの表面上で重
合するが、気体雰囲気中では重合しない。表面上の電荷
キャリヤーのため、複数のポリマー・チェーンの末端が
表面に付着する。よって、生成したポリマー・コーティ
ングは表面と、「化学的に」接触しており、これによ
り、プラズマ・コーティングが分離することを抑制する
ことができる。ポリマー・チェーンの外側端部は遊離し
た安定なアミノ基(−NH2 )を持っている。
【0054】上述の方法はプラズマ・グラフト法であ
る。プラズマ重合プロセスの場合には第2の工程(アル
ゴン・フラッシング)を行なわず、モノマーを0.3ミ
リバール(3×10-4バール)の圧力下で20分間チャ
ンバに供給する。そして、プローブをチャンバから取出
し、基本的に周知の方法で生物学的コーティングによっ
てコーティングが施される。図4には、第3工程で化学
薬品にとして適している好適なカルボキシル化合物(カ
ルボキシル基を有するモノマー)の選択を示している。
図4の(1)式において、(CH2 n は任意の数のC
2 基を示し、nは0または正の整数である。図4の
(2)、(3)、(4)式には夫々アクリル酸、ブテン
酸ペンテン酸が示されている。
【0055】同様に図5の(1)式はアミノ基を有する
化学薬品の一般式を示している。この基を有する物質の
特定の例として、(2)、(3)式に示す、アリルアミ
ン、4−アミノ−1−ブテンが含まれている。
【0056】図6の(1)式には、好適なアルコール
(−OH基を有する化合物)の一般式が示されている。
(2)式は、この基の代表的な例であるアリルアルコー
ルである。
【0057】図7はプラズマ重合技術を利用して得られ
た血管内プローブの表面35のポリマー・チェーンのう
ち、一つおきの炭素原子と結合する遊離のアミノ基(−
NH2 )を有するプラズマ重合体34を示している。こ
れと対照して、プラズマ・グラフト技術の結果を図8に
示す。プラズマ・グラフトによって得られたチェーン3
6の末端部は38で示され、表面37と結合す。これは
共有結合であって、ポリマーと表面との間の接触をより
良好にし、そしてポリマーの分離の可能性を減少させ
る。また、図8の雰囲気中のポリマー・チェーンは、一
般に、比較的短かい。
【0058】本発明の方法を実施するための装置を図9
に示す。気密で電気的に絶縁されたチャンバ39は血管
内プローブを固定するための棚またはラック40を備え
ている。前方開口41は適当なドア(図示せず)によっ
て閉じることができる。ポンプ42は要求される低い圧
力を得るために使用される。ポンプ42は管43に通っ
てチャンバ39の背壁44と接続する。放射線源は45
で示されている。3個の開口46、47、48がそれぞ
れ酸素、アルゴンおよびアリルアミン(またはポリアク
リル酸)の入口として設けられる。これらの開口は、管
49、50、51を介して、これらのガスまたは揮発性
液体を収容する容器52、53、54と接続する。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に従って
処理した医療デバイスは、患者体内に挿入される、特に
血液と接触する医療デバイス表面に施された生物学的コ
ーティングが長期間使用することで、血流等により分離
することを防ぎ、さらには分離したコーティングによる
血栓症等の悪影響を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である血管内気体測定システ
ムの概略図。
【図2】図1の血管内気体測定システムのプローブの部
分断面図。
【図3】図1の血管内気体測定システムのプローブ先端
の詳細断面図。
【図4】本願発明に用いられるカルボキシル基を含む化
学薬品の化学構造式を示す図。
【図5】本願発明に用いられるアミノ基を含む化学薬品
の化学構造式を示す図。
【図6】本願発明に用いられるアルコール類を含む化学
薬品の化学構造式を示す図。
【図7】本願発明に従って、プラズマ重合された医療デ
バイス表面の化学構造を示す図。
【図8】本願発明に従って、プラズマ・グラフト重合さ
れた医療デバイス表面の化学構造を示す図。
【図9】本願発明の一実施例である医療デバイスの表面
処理装置の概略図。
【符号の説明】
1:光送信器 2、9、21、23:光ファイバ 3、29:光学カップラー 4:先端部 5:光受信器 7:センサ 8:モニタ 10:光学リフレクタ 11、28:ゲル 12:半透膜 14:プローブ先端部 15:シース 16:金属キャップ 18:管体 19:pHセンサ 20:pCO2 センサ 22、24:エンベロープ 39:チャンパ 40:ラック 45:放射線源 42:ポンプ 46、47、48:入口 52、53、54:容器 49、50、51:管

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(イ)から(ハ)の工程を含むことを
    特徴とする医療デバイスの表面処理方法。 (イ)前記医療デバイスを化学薬品に露出させ、 (ロ)前記医療デバイスの表面に向けて前記化学薬品中
    へ電磁波を照射させ、前記医療デバイス表面に官能基を
    備えるポリマーを形成させ、 (ハ)前記官能基を備えるポリマー表面上に生物学的コ
    ーティングを施す。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、前記化学薬品は前記官能基と化学結合
    するモノマー分子を含み、少なくとも気体状態で存在す
    ることを特徴とする医療デバイスの表面処理方法。
  3. 【請求項3】請求項第1項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記電磁波は高周波数域であることを特徴とする医療デ
    バイスの表面処理方法。
  4. 【請求項4】請求項第1項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記化学薬品は物質と混合するモノマーからなり、少な
    くとも気体状態で存在することを特徴とする医療デバイ
    スの表面処理方法。
  5. 【請求項5】請求項第4項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記(ロ)の工程で、電磁波下で、前記モノマーと前記
    物質は前記モノマーと結合する官能基を生成し、前記医
    療デバイスの表面上に官能基を備えたポリマーを形成す
    ることを特徴とする医療デバイスの表面処理方法。
  6. 【請求項6】請求項第1項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記(ロ)の工程はさらに前記医療デバイスを前記照射
    後、第2の化学薬品に露出させることを含むことを特徴
    とする医療デバイスの表面処理方法。
  7. 【請求項7】請求項第6項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記第2の化学薬品は官能基と化学結合するモノマー分
    子を含み、前記第2の化学薬品は少なくとも気体状態で
    あることを特徴とする医療デバイスの表面処理方法。
  8. 【請求項8】請求項第6項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記第2の化学薬品は、前記(ロ)に工程において電磁
    波による電荷キャリアーの影響下で、物質と混合するモ
    ノマーを含み、前記モノマーと前記物質は前記モノマー
    と化学結合する官能基を生成し、前記第2の化学薬品は
    少なくとも気体状態であることを特徴とする医療デバイ
    スの表面処理方法。
  9. 【請求項9】請求項第1項記載の医療デバイスの表面処
    理方法において、 前記モノマーは少なくとも2個の炭素を有する分子であ
    ることを特徴とする医療デバイスの表面処理方法。
  10. 【請求項10】請求項第1項記載の医療デバイスの表面
    処理方法において、 前記化学薬品の前記分子の官能基はアミノ基であること
    を特徴とする医療デバスの表面処理方法。
  11. 【請求項11】請求項第1項記載の医療デバイスの表面
    処理方法はさらに次の(ニ)から(ホ)の工程を含むこ
    とを特徴とする医療デバイスの表面処理方法。 (ニ)前記医療デバイスを化学的活性ガスに露出させ、 (ホ)前記医療デバイスを前記化学薬品に露出する前
    に、前記医療デバイスの表面に向けて前記化学的活性ガ
    ス中に電磁波を照射させ、医療デバイス表面の不純物を
    取り除く。
  12. 【請求項12】請求項第1項記載の医療デバイスの表面
    処理方法において、 前記(ハ)の工程において、エステル化、酸アミド生
    成、酸アミン生成およびエーテル化のうち少なくとも1
    つを含むことを特徴とする医療デバイスの表面処理方
    法。
  13. 【請求項13】医療デバイスを挿入するための気密チャ
    ンバと、 モノマー分子と官能基を含む化学薬品が充填された容器
    と、 前記容器は前記気密チャンバと取り外し可能に接続し、 電磁波放射または電荷キャリアーに基づいてプラズマ重
    合をおこなうための電磁波放射線源とから構成する医療
    デバイスの表面処理装置。
  14. 【請求項14】請求項第12項記載の医療デバイスの表
    面処理装置はさらに前記チャンバと取り外し可能に接続
    し、化学活性ガスまたは不活性ガスが充填される容器を
    含むことを特徴とする医療デバイスの表面処理装置。
  15. 【請求項15】請求項第12項記載の医療デバイスの表
    面処理装置はさらに前記医療デバイスをつりさげる手段
    を含むことを特徴とする医療デバイスの表面処理装置。
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