JPH05220016A - デスクの脚体およびデスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造および組立てが簡単で剛性の高いデスク
の脚体を提供する。 【構成】 デスクの天板１を支える脚体２は、天板１の
側縁部の後側部分を支えるパネル状後側支持体６と、こ
の後側支持体６の前端面上部より前方に突設されて天板
１の側縁部の前側部分を支える腕部７と、後側支持体６
の前端面下部より前方に突設される前脚部８と、後側支
持体６および前脚部８の底部にそれぞれ取着される高さ
調整用アジャスター９，１０とを有する。後側支持体
６、腕部７および前脚部８はそれぞれアルミニウムの一
体成形により形成されると共に、腕部７および前脚部８
が後側支持体６に対し後側支持体６の前端面に形成され
た凸部１１と腕部７および前脚部８の後端面に形成され
た凹部１２との嵌合により位置決めされ、かつ、凸部１
１を凹部１２に締め付けるねじ１３によって固定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はデスクの脚体構造および
該脚体構造を有するデスクに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、デスクは、板金加工をした複数の
金属板を組合わせてパネル構造の脚体を形成し、この脚
体上に天板を取り付けるようにしたものが一般的であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述したデスクにおい
ては、脚体を作るために複数の金属板を板金加工によっ
て作製する必要があり、また板金加工後の金属板をスポ
ット溶接、リベット、かしめ等で相互に接合する必要が
あるため、脚体の組立てに多大な工数と手間を要し、コ
ストアップの原因となっていた。また、このような板金
組立て型の脚体はスポット溶接等による接合箇所を増や
しても十分な剛性が得られにくいため、内部に補強用フ
レームを設ける必要があり、構造が一層複雑化する原因
となっていた。

【０００４】したがって、本発明の第１の目的は、構造
および組立てが簡単で剛性の高いデスクの脚体を提供す
ることにある。本発明の第２の目的は構造および組立て
が簡単で剛性の高いデスクを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明によ
れば、デスクの天板を支える脚体であって、天板の側縁
部の後側部分を支えるパネル状後側支持体と、この後側
支持体の前端面上部より前方に突設されて天板の側縁部
の前側部分を支える腕部と、後側支持体の前端面下部よ
り前方に突設される前脚部と、後側支持体および前脚部
の底部にそれぞれ取着される高さ調整用アジャスターと
を有し、後側支持体、腕部および前脚部がそれぞれ金属
の一体成形により形成されると共に、腕部および前脚部
が後側支持体に対しそれらの一方に形成された凸部と他
方に形成された凹部との嵌合により位置決めされ、か
つ、凸部を凹部に締め付けるねじによって固定されるこ
とを特徴とするデスクの脚体が提供される。

【０００６】上記構成の脚体においては、後側支持体、
腕部および前脚部がそれぞれ金属の一体成形により形成
されるので各々が十分な剛性を有するものとなり、か
つ、それらの製造工程が簡素化される。また腕部および
前脚部が後側支持体に対しそれらの一方に形成された凸
部と他方に形成された凹部との嵌合により位置決めさ
れ、かつ、凸部を凹部に対し締め付けるねじで固定され
るので剛性の高い脚体を簡単に組立てることができる。

【０００７】請求項３記載の発明によれば、デスクの天
板を支える脚体であって、天板の側縁部の後側部分を支
えるパネル状の後側支持体と、この後側支持体の前端面
に設けられて天板の側縁部の前側部分を支える前側支持
体と、後側支持体および前側支持体の底部にそれぞれ取
着される高さ調整用アジャスターとを有し、後側支持体
および前側支持体がそれぞれ金属の一体成形により形成
されると共に、前側支持体が後側支持体に対しそれらの
一方に形成された凸部と他方に形成された凹部との嵌合
により位置決めされ、かつ、凸部を凹部に対し締め付け
るねじによって固定されることを特徴とするデスクの脚
体が提供される。

【０００８】上記構成の脚体においては、後側支持体お
よび前側支持体がそれぞれ金属の一体成形により形成さ
れるので各々が十分な剛性を有するものとなり、かつ、
それらの製造工程が簡素化される。また前側支持体が後
側支持体に対しそれらの一方に形成された凸部と他方に
形成された凹部との嵌合により位置決めされ、かつ、凸
部を凹部に対し締め付けるねじで固定されるので剛性の
高い脚体を簡単に組立てることができる。

【０００９】請求項５記載の発明によれば、天板と、該
天板の左右側縁部を支える脚体と、天板の後部下面に沿
って両脚体間に架設されるコードケースと、天板の後端
に沿ってコードケースの上面に取り付けられるコード引
出しカバーとを備え、前記両脚体の各々が請求項１また
は請求項２記載の脚体であり、前記コードケースは前記
両脚体に対し両脚体の後側支持体の内側面に各々形成さ
れた係合突起とコードケースの両端部に各々形成された
係合穴との係合により両脚体に係止され、前記天板は両
脚体に対し両脚体の前端部上面に形成された係合突起と
天板に形成された係合穴との係合により両脚体上に係止
され、かつ、コードケースに対し天板の後端面およびコ
ードケースの上面にねじ止めされる取付具によって固定
され、前記取付具は前記コード引出しカバーにより覆い
隠されていることを特徴とするデスクが提供される。

【００１０】上記構成のデスクにおいては、剛性の高い
脚体を簡単に組み立てることができるとともに、その脚
体に対して天板やコードケースを係合突起と係合穴との
係合によって係止するので、天板やコードケースを脚体
に対し簡単に組み付けることができ、しかも、天板を固
定するための取付具はコード引出しカバーによって覆い
隠されるので、外観上も優れたものとなる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００１２】図１から図６までは本発明に係る脚体およ
び該脚体を有するデスクの一実施例を示したものであ
る。これらの図を参照すると、デスクは天板１と、該天
板１の左右側縁部を支える脚体２，２と、天板１の後部
下面に沿って両脚体２，２間に架設されるコードケース
３と、天板１の後端に沿ってコードケース３の上面に取
り付けられるコード引出しカバー４と、両脚体２，２の
後端部に設けられる後部パネル５とを備えている。

【００１３】本発明の特徴をなす両脚体２，２の各々
は、天板１の側縁部の後側部分を支えるパネル状後側支
持体６と、この後側支持体６の前端面上部より前方に突
設されて天板１の側縁部の前側部分を支える腕部７と、
後側支持体６の前端面下部より前方に突設される前脚部
８と、後側支持体６および前脚部８の底部にそれぞれ取
着される高さ調整用アジャスター９，１０とを有してお
り、後側支持体６、腕部７および前脚部８がそれぞれ例
えばアルミニウム等の軽金属の一体成形により形成され
ている。そして、腕部７および前脚部８は後側支持体６
に対し後側支持体６の前面に突出形成された凸部１１，
１１と、腕部７および前脚部８の後端面に各々形成され
た凹部１２，１２との嵌合により位置決めされ、かつ、
凸部１１，１１を凹部１２，１２に締め付けるねじ１
３，１３によって相互に固定されるようになっている。
ねじ１３，１３はそれぞれ腕部７および前脚部８に形成
されたねじ穴に螺合している。

【００１４】図３に示すように、コードケース３は両脚
体２，２に対し両脚体２，２の後側支持体６の内側面に
各々形成された係合突起１４とコードケース３の両端部
に各々形成された係合穴１５との係合により両脚体２，
２に係止されるようになっており、天板１は両脚体２，
２に対し両脚体２，２の腕部７，７の前端部上面に形成
された係合突起１６と天板１に形成された係合穴１７と
の係合により両脚体２，２上に係止され、かつ、コード
ケース３に対し天板１の後端面およびコードケース３の
上面にねじ止めされるＬ字形取付具１８を介して固定さ
れるようになっている。コード引出しカバー４は図３に
示すように断面略コ字形をなし、上面部にはコード類を
コードケース３内から天板１上に引き出すためのスリッ
ト１９が形成されている。このコードケース３の前壁部
は下部が天板１の後端面にねじ止めされる止め板１９の
上部と天板後端面との間に差込み固定可能となってお
り、取付具１８は天板１の後端部に取り付けられるコー
ド引出しカバー４によって覆い隠されることとなる。

【００１５】後部パネル５は両脚体２，２に対し両脚体
２，２の後側支持体６の後端面に各々形成された係合突
起２０と後部パネル５の前面に形成された係合穴２１と
の係合により両脚体の後端面に係止されるようになって
いる。

【００１６】さらにこの実施例においては、後側支持体
６の内側面および該側面に形成された２つの平行な条溝
２２，２２に装飾用カバー板２３，２３がそれぞれ係着
されている。

【００１７】図４および図５は脚体２の腕部７の前端部
上面に形成された係合突起１６と天板１の下面に形成さ
れた係合穴１７を詳細に示している。これらの図から判
るように、係合突起１６は小径軸部１６ａとその先端に
形成された大径頭部１６ｂとを有しており、係合穴１７
は大径頭部１６ｂを挿通させる大径開口部１７ｂと小径
軸部１６ａに係合する小径開口部１７ａとを有するダル
マ穴状の開口部を備えている。したがって、頭部１６ｂ
を大径開口部１７ｂから係合穴１７内に挿入し他後、係
合突起１６と係合穴１７との相対位置をずらして軸部１
６ａを小径開口部１７ａに係合させると頭部１６ｂが係
合穴１７内に係止されるので、腕部７と天板１とが位置
決め係止されることとなる。なお、詳細な図示は省略す
るが、他の係合突起１４，２０および係合穴１５，２１
も上記係合突起１６および係合穴１７と同様の構成を有
している。

【００１８】上記構成を有するデスクの脚体２，２にお
いては、後側支持体６、腕部７および前脚部８がそれぞ
れアルミニウム等軽金属の一体成形により形成されるの
で各々が十分な剛性を有するものとなり、かつ、それら
の製造工程が簡素化される。また腕部７および前脚部８
が後側支持体６に対し凸部１１と凹部１２との嵌合によ
り位置決めされ、かつ、凸部１１を凹部１２に対し締め
付けるねじ１３で固定されるので剛性の高い脚体２を簡
単に組立てることができる。

【００１９】また、上記構成のデスクにおいては、剛性
の高い脚体２，２に対して天板１やコードケース３や後
部パネル５を係合突起１４，１６，２０と係合穴１５，
１７，２１との係合によって係止するので、天板１やコ
ードケース３や後部パネル５を脚体２，２に対し簡単に
組み付けることができ、しかも、天板１を固定するため
の取付具１８はコード引出しカバー４によって覆い隠さ
れるので、外観上も優れたものとなる。

【００２０】図７から図９までは本発明に係る脚体およ
びデスクの他の実施例を示したものである。これらの図
において上記実施例と同様の構成要素には同一の参照番
号が付してある。

【００２１】この実施例においては、一方の脚体２が、
天板１の側縁部の後側部分を支えるパネル状の後側支持
体６と、この後側支持体６の前端面に設けられて天板１
の側縁部の前側部分を支える前側支持体２４と、後側支
持体６および前側支持体２４の底部にそれぞれ取着され
る高さ調整用アジャスター９，１０とを有し、後側支持
体６および前側支持体２４がそれぞれアルミニウム等の
軽金属の一体成形により形成されると共に、前側支持体
２４が後側支持体６に対し後側支持体６の前端面に突出
形成された凸部１１と前側支持体２４の後端面に形成さ
れた凹部１２との嵌合により位置決めされ、かつ、凸部
１１を凹部１２に対し締め付けるねじ１３によって固定
されている。すなわち、この実施例では上記実施例の腕
部７および前脚部８の代わりに前側支持体２４が後側支
持体６に取り付けられている。

【００２２】この実施例においても、後側支持体６およ
び前側支持体２４がそれぞれアルミニウム等軽金属の一
体成形により形成されるので各々が十分な剛性を有する
ものとなり、かつ、それらの製造工程が簡素化される。
また前側支持体２４が後側支持体６に対し凸部１１と凹
部１２との嵌合により位置決めされ、かつ、凸部１１を
凹部１２に対し締め付けるねじ１３で固定されるので剛
性の高い脚体２を簡単に組立てることができる。

【００２３】また、上記説明から判るように、前側支持
体２４は腕部７および前脚部８と互換性があるので、左
右両側の脚体２，２の後側支持体６，６に各々前側支持
体２４，２４を取り付けることもできる。したがって、
複数個のデスクを連設するときには、互いに隣接する脚
体２，２の後側支持体６，６に腕部７および前脚部８を
取り付け、両端の脚体２，２の後側支持体６，６には前
側支持体２４，２４を取り付けることにより、連設され
る天板１，１…の下部空間の有効利用が可能となる。

【００２４】さらに、後部パネル５は脚体２に対し着脱
自在であるので、必要に応じ例えば２つのデスクを向い
合わせに並べるときには少なくとも一方のデスクの後部
パネル５を省略してもよい。

【００２５】図示実施例においては凸部１１が後側支持
体６側に形成され、凹部１２が腕部７、前脚部８または
前側支持体２４側に形成されているが、逆に凹部１２を
後側支持体６側に形成し、凸部１１を腕部７、前脚部８
または前側支持体２４側に形成してもよい。さらに、前
側支持体２４としては図示矩形パネル状のものに限られ
ず、天板１の側縁部の前側部分を支える機能と底部前端
にアジャスター１０を取り付ける機能を果たすものであ
れば、いかなる形状を有していてもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
よれば、構造および組立てが簡単で剛性の高いデスクの
脚体を提供することができる。また、本発明によれば構
造および組立てが簡単で剛性の高いデスクを提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すデスクの斜視図。

【図２】図１に示すデスクの分解斜視図である。

【図３】図１に示すデスクの縦断面図である。

【図４】図１に示すデスクの天板と脚体の腕部との結合
構造を示す要部断面図である。

【図５】図４に示す結合構造の図４中Ａ−Ａ線に沿った
断面図である。

【図６】図１に示すデスクの脚体の後側支持体と前脚部
との結合構造を示す要部断面側面図である。

【図７】本発明の他の実施例を示すデスクの斜視図であ
る。

【図８】図７に示すデスクの一方の脚体の斜視図であ
る。

【図９】図８に示す脚体の分解斜視図である。

【符合の説明】

１ 天板 ２ 脚体 ３ コードケース ４ コード引出しカバー ５ 後部パネル ６ 後側支持体 ７ 腕部 ８ 前脚部 ９， １０ アジャスター １１ 凸部 １２ 凹部 １３ ねじ １４，１６，２０ 係合突起 １５，１７，２１ 係合穴 ２４ 前側支持体

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デスクの天板を支える脚体であって、天
   板の側縁部の後側部分を支えるパネル状後側支持体と、
   この後側支持体の前端面上部より前方に突設されて天板
   の側縁部の前側部分を支える腕部と、後側支持体の前端
   面下部より前方に突設される前脚部と、後側支持体およ
   び前脚部の底部にそれぞれ取着される高さ調整用アジャ
   スターとを有し、後側支持体、腕部および前脚部がそれ
   ぞれ金属の一体成形により形成されると共に、腕部およ
   び前脚部が後側支持体に対しそれらの一方に形成された
   凸部と他方に形成された凹部との嵌合により位置決めさ
   れ、かつ、凸部を凹部に締め付けるねじによって固定さ
   れることを特徴とするデスクの脚体。
2. 【請求項２】 後側支持体、腕部および前脚部がそれぞ
   れアルミニウムのダイキャストにより形成されている請
   求項１記載のデスクの脚体。
3. 【請求項３】 デスクの天板を支える脚体であって、天
   板の側縁部の後側部分を支えるパネル状の後側支持体
   と、この後側支持体の前端面に設けられて天板の側縁部
   の前側部分を支える前側支持体と、後側支持体および前
   側支持体の底部にそれぞれ取着される高さ調整用アジャ
   スターとを有し、後側支持体および前側支持体がそれぞ
   れ金属の一体成形により形成されると共に、前側支持体
   が後側支持体に対しそれらの一方に形成された凸部と他
   方に形成された凹部との嵌合により位置決めされ、か
   つ、凸部を凹部に対し締め付けるねじによって固定され
   ることを特徴とするデスクの脚体。
4. 【請求項４】 後側支持体および前側支持体がそれぞれ
   アルミニウムのダイキャストにより形成されている請求
   項３記載のデスクの脚体。
5. 【請求項５】 天板と、該天板の左右側縁部を支える脚
   体と、天板の後部下面に沿って両脚体間に架設されるコ
   ードケースと、天板の後端に沿ってコードケースの上面
   に取り付けられるコード引出しカバーとを備え、前記両
   脚体の各々が請求項１または請求項３記載の脚体であ
   り、前記コードケースは前記両脚体に対し両脚体の後側
   支持体の内側面に各々形成された係合突起とコードケー
   スの両端部に各々形成された係合穴との係合により両脚
   体に係止され、前記天板は両脚体に対し両脚体の前端部
   上面に形成された係合突起と天板に形成された係合穴と
   の係合により両脚体上に係止され、かつ、コードケース
   に対し天板の後端面およびコードケースの上面にねじ止
   めされる取付具によって固定され、前記取付具は前記コ
   ード引出しカバーにより覆い隠されていることを特徴と
   するデスク。
6. 【請求項６】 更に後部パネルを備え、前記後部パネル
   が前記両脚体に対し両脚体の後側支持体の後端面に各々
   形成された係合突起と後部パネルの前面に形成された係
   合穴との係合により両脚体の後端面に係止されているこ
   とを特徴とする請求項５記載のデスク。