JPH0521943U - 入浴介護用ベツド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】病弱者の入浴介護の際のベッドと浴槽との間の
移動時に、実質上介護者に病弱者の体重がかからないよ
うにする。 【構成】浴槽３０を設置可能な枠内空間を有するベッド
台枠１２及び該ベッド台枠１２上に側方に移動可能に設
置したマットレス枠１６を備えたベッド１１と、ベッド
１１のベッド台枠１２上に臨む担架２４及び該担架２４
をマットレス枠１６の上方部とベッド台枠１２の枠内空
間に設置する浴槽３０との間を移動させる油圧シリンダ
ー２１などの昇降駆動手段を含む担架昇降手段を備えた
介護リフト２０とからなる。病弱者を横移動により移し
た担架２４をマットレス枠１２から僅かに持ち上げた
後、マットレス枠１２を側方に移動して、ベッド台枠１
２の枠内空間を開放し、次いで担架２４を下げて、病弱
者を枠内空間に設置する浴槽３０に入れて入浴させる一
方、この担架２４の上記と逆の昇降操作とマットレス枠
１６のベッド台枠１２上への復帰操作で、入浴の終了し
た病弱者をマットレス枠１６上に戻す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は寝たきりのような病弱者の入浴介護に用いるベッド装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

病弱者の入浴介護の際には病弱者をベッドと浴槽との間を移動させる必要があ るが、従来においてはこの病弱者の移動は介護者が病弱者を抱きかかえるという 形で行なっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

したがって介護者は病弱者の全体重を受容することになるため、負担が大きい という問題がある。

【０００４】 そこでこの考案は、病弱者の入浴介護の際のベッド・浴槽間の移動を、病弱者 を抱くことなしに行なうことを主要な目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案によれば上記の目的は、浴槽を設置可能な上部開口の枠内空間を有す るベッド台枠（基枠）上にマットレス枠を側方に移動可能に設置したベッドと、 ベッド上に臨む担架を、担架昇降手段を介して、マットレス枠の上方部とベッド 台枠の枠内空間に設置する浴槽の間を上下に移動させる介護リフトとからなり、 介護リフトは少なくとも担架がベッドから離隔可能である入浴介護用ベッド装置 によって達成する。

【０００６】

【作用】

この考案のベッド装置は、通常の病弱者の横臥時には、介護リフトの少なくと も担架を横臥に邪魔にならないベッドの側方位置などに移動させて使用し、入浴 介護時には、ベッド台枠の側部の開口等を通して枠内空間に浴槽を設置する一方 、病弱者を横移動（横向かせなど）によりマットレス枠の一方の側部に位置させ た状態で、病弱者に隣接するマットレス枠部上に介護リフトの担架を、両端部の 担架昇降手段への昇降係合状態で設置した後、病弱者を横移動によって担架上に 移し、この後担架昇降手段を介した担架の上昇により、病弱者をマットレス枠よ り僅かに持ち上げた後、マットレス枠を側方に移動して、ベッド台枠の枠内空間 の上部開口を通して浴槽を露出させる。次いで担架昇降手段を介した担架の下降 によって、病弱者を浴槽まで下ろし入浴させる。

【０００７】 入浴の終了後は、担架昇降手段による担架の上昇により、病弱者をマットレス 枠より僅かに高く持ち上げた後、マットレス枠をベッド台枠上に戻し、次いで担 架昇降手段を介した担架の僅かな下降によって、病弱者をマットレス枠上に下ろ し、この後横移動によって病弱者を担架から下ろして、マットレス枠上に直に横 臥させ、この後少なくとも担架を横臥に邪魔にならない位置まで移動した後、病 弱者をマットレス枠のほぼ中央部に横移動させる。

【０００８】

【実施例】

この考案のベッド装置は、例えば図示のように、ベッド１１を、脚１４付きの 前後一対の端枠１３と左右一対の側枠１５を有する平面的に方形のベッド台枠１ ２上に、右側の側部の前後にキャスタ１８付きの脚１７を有するマットレス枠１ ６を右方に移動可能に支持して構成する一方、介護リフト２０の担架昇降手段を 、前後の各端枠１３の左右方向の中央部に取り付けた昇降駆動手段としての油圧 シリンンダー２１の昇降ロッド２２の上端部に、担架２４の前後端部の係止部２ ５を取り外し自在に係止する二股の担架支持アーム２３を取り付けた構成にする という形で実施することができる。

【０００９】 この図示例のベッド装置は、常時は介護リフト２０の担架２４を担架支持アー ム２３から外して、ベッド１１の側方等に移動した状態で使用し、入浴介護の際 には、ベッド１１のベッド台枠１２の枠内空間にその側部開口部を通して組み立 て式や空気膨張式などの簡易型浴槽３０を設置する一方において、病弱者を横移 動によりマットレス枠１６の右又は左の側部に位置させた後、マットレス枠１６ の中央部に介護リフト２０の担架２４を、両端の係止部２５を担架支持アーム２ ３に係止した状態で設置し、次いで病弱者を横移動によって担架２４上に移した 後、油圧シリンダー２１から昇降ロッド２２及び担架支持アーム２３を介した担 架２４の上昇によって、病弱者をマットレス枠１６より僅かに持ち上げ、この後 マットレス枠１６をキャスター１８を介して右方に移動することにより（図２、 図３に仮想線で示す）、ベッド台枠１２の枠内空間の上部開口を開放する。

【００１０】 この後油圧シリンダー２１による担架２４の浴槽３０内までの下降（図１に仮 想線で示す）によって、病弱者を入浴させる。

【００１１】 入浴が終了した後は、油圧シリンダー２１による担架２４の上昇によって、病 弱者をマットレス枠１６より僅かに高く持ち上げた後、マットレス枠１６をキャ スター１８を介して左方に移動してベッド台枠１２上に戻し、次いで油圧シリン ダー２１を介した担架２４の僅かな下降によって、病弱者をマットレス枠１６に 下ろした後、横移動によって病弱者を担架２４からマットレス枠１６の一側部に 下ろし、この後担架２４を担架支持アーム２３から外してベッド１１の側方等に 片付けた後、病弱者をマットレス枠１６のほぼ中央部に横移動させる。

【００１２】 この考案はこのほか、担架昇降手段の昇降駆動手段を、空気圧シリンダーやね じジャッキあるいはウインチなどで構成したり、介護リフトの担架昇降手段をベ ッドから独立させて、介護リフト全体をベッドに対して接近離隔可能な可搬式構 造にするなど、種々の形態で実施することができる。

【００１３】

【考案の効果】

上記から明らかなように、この考案のベッド装置によれば、病弱者のベッドと 浴槽との間の移動を実質上病弱者を抱かずに行なうことができるとともに入浴自 体も担架に載せた状態で行なうので、入浴介護がきわめて楽である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るベッド装置の一実施例の側面図
である。

【図２】図１に示す実施例の平面図である。

【図３】図１に示す実施例の正面図である。

【符号の説明】

１１ ベッド １２ ベッド台枠 １６ マットレス枠 ２０ 介護リフト ２１ 油圧シリンダー ２２ 昇降ロッド ２４ 担架 ３０ 浴槽

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽を設置可能な上部開口の枠内空間を有
   するベッド台枠上にマットレス枠を側方に移動可能に設
   置したベッドと、ベッド上に臨む担架を担架昇降手段を
   介して、マットレス枠の上方部とベッド台枠の枠内空間
   に設置する浴槽の間を上下に移動させる介護リフトとか
   らなり、介護リフトは少なくとも担架がベッドから離隔
   可能である入浴介護用ベッド装置。