JPH05216477A - 電子管楽器 - Google Patents

電子管楽器

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JPH05216477A
JPH05216477A JP4288982A JP28898292A JPH05216477A JP H05216477 A JPH05216477 A JP H05216477A JP 4288982 A JP4288982 A JP 4288982A JP 28898292 A JP28898292 A JP 28898292A JP H05216477 A JPH05216477 A JP H05216477A
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pitch
phase difference
tone
musical
breath
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JP4288982A
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Akio Iba
章雄 伊庭
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレス操作またはリップ操作の一方の操作の
強さに基づいて、2つの楽音波形信号を所定の位相差で
発生させるようにして楽音の音色をきめ細かに可変制御
できるようにした電子管楽器を提供する。 【構成】 ブレス操作またはリップ操作の少なくとも一
方の操作の強さをセンス信号として検出するセンサと、
楽音の音高を指示する音高指定装置と、センサにより検
出されたセンス信号に基づき少なくとも2つの楽音波形
の位相差を設定する位相差設定装置と、位相差設定装置
により設定された位相差を有する少なくとも2つの楽音
波形信号を音高指定装置により指定された音高で楽音発
生装置から発生されるように制御する楽音発生制御装置
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子管楽器に係り、特に
ブレス操作またはリップ操作の少なくとも一方の操作に
より、少なくとも2つの楽音波形信号を互いに異なる位
相差で発生させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自然楽器から発生される楽音は
発音開始時から終了時に到るまで絶えずその音色(波
形)が変化しており、それによって豊かな感じの音にな
っている。ところが、従来の電子楽器は、楽音発生時か
ら終了に到るまでその振幅は変化するが同一波形が繰り
返され、その楽音音色は発音中常に同じで変化せず発生
楽音に豊かさがなく単調な音となっていた。
【0003】上記欠点を解決するために、電子鍵盤楽器
において、操作パネルに設けられた選択スイッチの操作
により位相パラメータを設定して、その位相パラメータ
に応じて互いに異なる位相を有する2つの楽音波形信号
を合成して発生するようにしたものが知られている。こ
の電子鍵盤楽器は、発生される楽音の音色をスイッチ操
作により適宜変更できるため種々の音色を発生すること
ができ便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
子鍵盤楽器の場合、操作パネルに設けられた選択スイッ
チの操作により位相差を設定するので、設定できる位相
差の数は限定され、きめ細かい位相差の制御は出来なか
った。
【0005】また、実際の自然楽器においては発音され
る楽音の音色はその楽器の発音体に加わるエネルギの大
小(ピアノのタッチ、管楽器における吹く息の強弱)に
よって決定されるようになっており、選択スイッチの操
作による位相差制御は自然楽器の演奏を忠実に再現する
ものではなく、演奏者にとってもの足りないものであっ
た。
【0006】本発明の課題は、ブレス操作またはリップ
操作の少なくとも一方の操作の強さに基づいて少なくと
も2つの楽音波形信号を所定の位相差で発生させるよう
にしてブレス操作またはリップ操作の少なくとも一方の
操作により発生される楽音の音色をきめ細かに可変制御
できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は次の通り
である。吹き口部は、例えば管状の筒の上部に設けら
れ、吹き口部に対するブレス操作またはリップ操作の少
なくとも一方の操作の強さをセンス信号として検出する
センサ手段が、例えば上記管状の筒内の吹き口部付近に
設けられる。
【0008】また、楽音の音高を指示する音高指定手段
は、例えば上記管状の筒上の演奏者が指を添え易い位置
に設けられた複数のスイッチからなり、オン状態となっ
ているスイッチの組み合わせにより音高が指定される。
【0009】さらに、前記センサ手段により検出された
センス信号に基づき少なくとも2つの楽音波形の位相差
を設定する位相差設定手段が、例えば前記管状の筒の内
部に設けられる。
【0010】そして、前記位相差設定手段により設定さ
れた位相差を有する少なくとも2つの楽音波形信号を前
記音高指定手段により指定された音高で楽音発生手段か
ら発生されるように制御する楽音発生制御手段が、例え
ば前記管状の筒の内部に設けられる。
【0011】
【作用】上記手段において、演奏者は音高指定手段によ
り所望の音高の楽音を指定する。そして、吹き口部を吹
くブレス操作または吹き口部を噛むリップ操作の少なく
とも一方の操作を行うことにより演奏が開始される。
【0012】ブレス操作またはリップ操作を行うと、そ
れらの操作の少なくとも一方の操作の強さがセンス信号
としてセンサ手段により検出され、そのセンス信号が位
相差設定手段に加わる。
【0013】位相差設定手段は、例えば前記センス信号
が所定の閾値以上になってから所定時間経過するまでの
センス信号の変化量に基づいて、楽音波形信号間の位相
差を設定し、その位相差情報を楽音発生制御手段に加え
る。楽音発生制御手段は、加わる位相差情報に対応する
位相差を有する少なくとも2つの楽音波形音高指定手段
により指定された音高を発生させる指示を楽音発生手段
に行い、楽音発生手段から前記位相差を有する少なくと
も2つの楽音を指定された音高で発生させる。
【0014】従って、ブレス操作またはリップ操作の少
なくとも一方の操作の強さに基づいて位相差を可変制御
することが可能であり、ブレス操作またはリップ操作に
より音色を可変制御することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら詳細に説明する。 {構 成}実施例の全体構成 図1は本発明の一実施例に係る電子管楽器のシステム構
成を示すブロック図である。
【0016】電子管楽器の外観は同図の左側に示すよう
になっており、筒の上部に吹き口部21が設けられ、筒
の中央に音高を指定するための複数のキースイッチから
なる音高指定スイッチ群22が設けられている。1つの
音高は、音高指定スイッチ群22の各キースイッチの押
し下げ操作の組み合わせによって決定される。
【0017】吹き口部21は、噛む操作(リップ操作と
称す)または息を吹き込む操作(ブレス操作と称す)が
可能である。吹き口部21を噛む強さは、吹き口部21
の上部の演奏者の噛みやすい適切な位置に設けられたリ
ップコントロール部201内の特に図示していない感圧
素子等からなるリップセンサによって感知される。リッ
プコントロール部201は、吹き口部21を噛む強さに
応じたアナログの制御電圧をリップ情報40としてA/
D変換器(アナログ・デジタル変換器)2へ出力する。
【0018】吹き口部21を吹く強さは吹き口部21と
筒の接続位置付近に設けられたブレスコントロール部2
02によって感知され、ブレスコントロール部202は
吹く強さに応じたアナログの制御電圧をブレス情報41
としてA/D変換器(アナログ・デジタル変換器)3へ
出力するブレスコントロール部202は、LC発振回路
部、整流部等からなる周知の回路であり、前記LC発振
回路部内に設けられたスピーカ部のインダクタンスがブ
レス操作の強さに応じて変化するようになっており、そ
のインダクタンスの変化に応じてA/D変換器3に出力
されるアナログの制御電圧(ブレス情報)41が変化す
るようになっている。
【0019】A/D変換器2,3は、入力されるアナロ
グ電圧のリップ情報40、ブレス情報41を所定ビット
のデジタルデータに変換してマイクロプロセッサ等から
なるCPU(中央制御部)4へ出力する。
【0020】また、音高指定スイッチ群22の各キース
イッチのオン/オフ情報はキー検出部301を介してC
PU4へ出力される。キー検出部301は、マトリクス
状の信号線の交差部分に音高指定スイッチ群22のキー
スイッチとダイオードを直列に接続した周知の回路であ
り、CPU4は、キー検出部301に対しキーコモン信
号を出力して、音高指定スイッチ群22の各キースイッ
チのオン/オフ状態をスキャンニングにより読み込み、
オンとなっているキースイッチの組み合わせにより、指
定された音高を求める。
【0021】また、ブレスコントロール部202からA
/D変換器3を介して入力する演奏者のブレス操作に対
応するブレス情報41からキーオン、キーオフのタイミ
ングを設定すると共に、音量も決定し、キーオン信号、
キーオフ信号をPCM音源部6,7に、音量制御データ
をPCM音源部6,7及びエンベロープ制御部5に加え
る。さらに、後述詳しく説明するように吹き込み時のブ
レス情報41の所定時間当たりの変化量から2系列のP
CM音源部6,7から発生される楽音の位相差を決定
し、その位相差に基づいてPCM音源部6,7の楽音発
生のタイミング制御を行う。
【0022】PCM音源部6,7は同一の回路構成とな
っておりアドレス制御部9、波形ROM10、乗算器1
1、レベル制御部12、ラッチ回路13からなってい
る。アドレス制御部(Address Controller)9は、CP
U4から加わる音高指定のデータに基づき、その指定さ
れた音高の楽音波形を生成するためのアドレス信号を波
形ROM(Read Only Memory)10に供給する。この波
形ROM10は、少なくとも一種類の楽器音(例えば、
サキソフォン)について、所定の楽音波形を記憶してお
り、その楽音波形データを乗算器11に供給する。乗算
器11は、波形ROM10から読み出された楽音波形デ
ータに、レベル制御部12から出力される音量レベルを
乗算し、ラッチ回路13に供給する。CPU4は、ブレ
ス情報に応じてレベル制御部12の音量レベルを制御す
る。従って、演奏者が吹き口部21を吹く強さによっ
て、PCM音源部6,7の出力する音量レベルが変化す
る。上記PCM音源部6,7のラッチ回路13の出力は
加算回路14で合成され、この合成出力はラッチ回路1
5に供給される。ラッチ回路15の出力は乗算器16に
与えられ、この乗算器16でCPU4により制御される
エンベロープ制御部5から出力されるエンベロープと乗
算され、その乗算結果がラッチ回路17を介してD/A
変換器(デジタル・アナログ変換器)18に出力され
る。D/A変換器18は、入力するデジタル信号をアナ
ログ信号に変換して、特に図示していないローパスフィ
ルタ、出力アンプ19a、スピーカ19bからなる出力
部19に出力し、出力部19により楽音が出力される。アドレス制御部9の構成 図2は、図1のアドレス制御部9の一例を示すブロック
図である。
【0023】同図において、スタートアドレスレジスタ
23は、波形ROM10の読み出しの開始アドレスデー
タSTを格納するレジスタ、ピッチデータレジスタ24
は読み出しアドレス間隔データPTを格納するレジス
タ、エンドアドレスレジスタ25は波形ROM10の読
み出しの最終アドレスデータEDを格納するレジスタで
ある。波形ROM10には、現実の楽器音(例えば、サ
キソフォン)の一周期分の楽音波形がPCM化(Puls C
ode Modulation)されて記録されている。
【0024】CPU4はキー検出部301から読み出し
た音高指定スイッチ群22の各スイッチのステイタスに
基づいて音高情報を設定し、その音高情報に応じてスタ
ートアドレスレジスタ23、エンドアドレスレジスタ2
5にそれぞれアドレスデータST,EDを、ピッチデー
タレジスタ24にピッチデータPTをセットする。スタ
ートアドレスレジスタ23のアドレスデータSTは、C
PU4から与えられるキーオン信号KONで開閉するゲー
ト26を介して、カレントアドレスレジスタ27に格納
される。このキーオン信号KONは一発パルス信号であ
り、インバータ34を介してゲート31にゲート開閉信
号として加わっている。このカレントアドレスレジスタ
27に格納されたアドレスデータCAはそのまま、波形
ROM10にアドレス信号として供給されると共に、加
算器28でピッチデータレジスタ24のピッチデータP
Tと加算され、アドレス調整回路29に加えられる。こ
のピッチデータPTは、CPU4が出力する楽音の音高
に基づいて決定するもので、波形ROM10のアドレス
歩進速度を決定している。
【0025】アドレス調整回路29は、加算器28から
加わるアドレスデータCTと、エンドアドレスレジスタ
25から加わる最終アドレスデータEDとを比較して、
アドレスデータCTが最終アドレスデータED以下であ
れば、ゲート30にアドレスデータCTをそのまま出力
する。一方、アドレスデータCTが最終アドレスデータ
EDよりも大きければ、ピッチデータレジスタ24から
加わるピッチデータPTに基づいてアドレスデータCT
を波形ROM10から次の周期の波形が連続して読み出
されるように修正して、ゲート30に出力する。
【0026】フリップフロップ32は、キーオン信号K
ONにより“0”(L)にリセットされるRS型のフリッ
プフロップであり、その出力は直接ゲート33に、また
インバータ35を介してゲート30に加わっている。ま
た、フリップフロップ32はCPU4からキーオフ信号
OFF が加わると、“1”(H)にセットされる。
【0027】従って、CPU4から一発パルスのキーオ
ン信号KONが加えられると、ゲート30は開き放しとな
る。また、キーオン信号KONの立ち下がりにより、ゲー
ト26は閉となり、ゲート31が開となる。従って、ア
ドレス調整回路29から出力されるアドレスデータCT
がゲート30,31を介してカレントアドレスレジスタ
27にセットされる。ゲート26,30,31,33の
状態はキーオフ信号K OFF が加えられるまで変化しない
ので、キーオフ信号KOFF が加わるまでカレントアドレ
スデータCAがピッチデータPTに従って歩進し、カレ
ントアドレスレジスタ27に格納されているアドレスC
Aの波形データが波形ROM10から逐次読み出され
る。
【0028】一発パルスのキーオフ信号KOFF が加わる
と、フリップフロップ32の出力が“1”(H)となる
ので、インバータ35の出力は“0”(L)となりゲー
ト30が閉となる。また、ゲート33が開となり既に開
となっているゲート31を介しカレントアドレスレジス
タ27の出力が再帰してカレントアドレスレジスタ27
にセットされるようになり、アドレス歩進は停止する。 {動 作}次に、上記構成の電子管楽器の動作を説明
する。概略動作 演奏者は、音高指定スイッチ群22のキースイッチを操
作して所望の音高を指定する。
【0029】そして、吹き口部21に対し息を吹き込む
ブレス操作を行うことにより、上記のようにして音高指
定スイッチ群22のスイッチ操作により指定された音高
の楽音がPCM音源部6,7から発生される。このPC
M音源部6,7から発生される楽音は所定の位相差を有
しており、その位相差は吹き込み開始時のブレス情報の
所定時間当たりの変化量に基づいて設定される。
【0030】図3は、ブレスコントロール部202によ
り感知されるブレス情報41の一例を示す図である。同
図において、横軸が時刻、縦軸がブレス情報41の大き
さVとなっている。このブレス情報の大きさVはA/D
変換器3が7ビットの分解能を持っている場合0〜127
までの値をとる。
【0031】時刻T0 でブレス操作を開始すると、ブレ
ス情報41は吹く息の強さに対応して変化し、時刻T1
でキーオンの閾値であるV0 に達し、さらに上昇を続け
最大値Vmax に達した後、ゆるやかな変動を繰り返しな
がら、次第に減衰し、時刻T 2 でキーオンの閾値V0
で減少した後、時刻T3 で最終的に“0”に戻る。
【0032】CPU4は、所定のサンプリング周期でA
/D変換器3を介してブレス情報41を読み込んでお
り、ブレス情報41の値がV0 以上となった時に、PC
M音源部6に対しキーオン信号KONを加え、楽音発生を
指示する。例えば、時刻Tx1でサンプリングしたブレス
情報41の値Vx1がV0 以上であった場合、図4に模式
的に示すように時刻Tx1でPCM音源部6から指定され
た楽音波形W1 の発生が開始される。
【0033】次に、CPU4は時刻Tx1から所定時間t
経過した時刻Tx2で、再びブレス情報41を読み込み、
その読み込んだ値Vx2と時刻Tx1でのブレス情報41の
値V x1から所定時間t当たりのブレス情報41の変化量
ΔValue (=Vx2−Vx1)を算出し、そのΔValue に基
づいて位相差phを設定する。
【0034】そして、図4に示すようにPCM音源部6
から発生されている楽音波形W1 の位相がphまで進行
した時刻Tphで、PCM音源部7にキーオン信号KON
加え、PCM音源部7から前記楽音波形W1 と同一音高
の楽音波形W2 を発生させる。すなわち、PCM音源部
6から発生される楽音波形W1 とPCM音源部7から発
生される楽音波形W2 は吹き込み開始時の所定時間t当
たりのブレス情報41の変化量ΔValue に基づいて設定
される位相差phを有する。この2つの楽音波形W1
2 は、加算器14により加算され、乗算器16により
振幅制御(音量制御)がなされた後、D/A変換器18
によりアナログ変換され、出力部19から外部に放音さ
れる。
【0035】このように2つの楽音波形W1 とW2 の位
相差phは、ブレス情報41の変化量ΔValue に基づい
て設定される。すなわち、位相差phは、ΔValue をパ
ラメータとする関数となっている。
【0036】ph=f(ΔValue );fは任意の関数 従って、関数f(ΔValue )を適当な関数に設定するこ
とにより、自然管楽器の楽音のように、ブレス操作の強
さに応じて音色が微妙に変化するように制御することも
可能であり、自然管楽器の演奏を忠実に再現することが
可能となる。
【0037】次に、上記のような本実施例の動作をさら
に詳細に説明する。まず、音高指定スイッチ群22のス
イッチ操作に基づいてCPU4が行う音高設定処理を図
5のフローチャートを参照しながら説明する。音高設定動作 CPU4は、特に図示していないタイマから音高設定処
理を行うためのタイマ割り込みが加わると、図5のフロ
ーチャートに示す処理を行う。
【0038】CPU4は、まずキー検出部301から音
高指定スイッチ群22の各スイッチのステイタスを読み
出し、オンとなっているスイッチの組み合わせに基づい
て音高情報を設定する(SA1)。
【0039】次に、特に図示していない音高情報記憶レ
ジスタに記憶されている前回指定された音高情報と、前
記SA1で設定した新たな音高情報が一致するか否かを
判別し(SA2)、一致していなければ新たな音高情報
を前記音高情報記憶レジスタに記憶する(SA3)。
【0040】続けてPCM音源部6,7のピッチデータ
レジスタ24に新たな音高情報に対応するピッチデータ
PTを格納する(SA4)。上記動作により、演奏者が
音高指定スイッチ群22のスイッチ操作により所望の音
高を指定すると、その音高の楽音に対応するピッチデー
タがPCM音源部6,7のピッチデータレジスタ24に
セットされ、キーオン中(楽音発生中)であれば、直ち
に指定された音高が発音される。
【0041】次に、上記ブレス操作が行われた時の動作
をさらに詳しく説明する。ブレス操作時の動作 吹き口部21に口をあて、息を吹き込むと、吹き込まれ
た息は電子管楽器本体内に流入し、ブレスコントロール
部202により、その息の強さが感知される、ブレスコ
ントロール部202は吹き込まれた息の吹き込み速度
(圧力)に応じた制御電圧(ブレス情報)41を発生し
A/D変換器3に加える。
【0042】上記ブレス情報41は、A/D変換器3で
アナログ信号から所定ビットのデジタル信号に変換され
る。CPU4は、上記ブレス情報41を所定周期でA/
D変換器3から読み出し、そのブレス情報41に基づい
てPCM音源部6,7を制御して楽音の発生制御を行
う。楽音発生制御処理 次に、CPU4が前記ブレス情報41に基づいて行う楽
音発生制御処理を図6のフローチャートを参照しながら
説明する。尚、併せて図3及び図4も参照する。
【0043】CPU4は、図示していないタイマから楽
音発生制御のタイマ割り込みが加わると、まず、A/D
変換器3からブレス情報41の値Vx1を読み出し(SB
1)、そのブレス情報41の値Vx1が図3に示す所定の
キーオンの閾値V0 以上であるかどうか判別する(SB
2)。そして、キーオンの閾値V0 以上であれば、次に
特に図示していない発音中フラグを参照して現在楽音の
発音中であるか否かを判別し(SB3)、現在楽音の発
音中でなければPCM音源部6にキーオン信号KONを加
え、発音中フラグを立てる(SB4)。
【0044】このことにより、ブレス情報41の強さ
(値)がキーオンの閾値V0 以上になるとPCM音源部
6から音高指定スイッチ群22のスイッチ操作により指
定された音高の楽音が発生される。
【0045】続けて、所定時間tのタイマをスタートさ
せ、所定時間tが経過するまでウェイトする(SB5〜
SB6)。そして、所定時間tが経過したら再びA/D
変換器3からブレス情報41の値Vx2を読み出し、 ΔValue =Vx2−Vx1 の計算を行う(ST7)。
【0046】続けて、算出したΔValue に基づいて、位
相差phを設定する(SB8)。このΔValue から位相
差phへの変換は、例えばROM(リード・オンリ・メ
モリ)等に位相差変換用のテーブルを記憶し、その変換
テーブルを参照することにより行う。この位相差変換テ
ーブルは、例えばΔValue の大きさに比例して位相差p
hが大きくなるような位相差変換情報を有する。また、
逆にΔValue の大きさに位相差phが逆比例するような
位相差変換情報であってもよく、さらに所定の関数ph
=f(ΔValue )で表わされる位相差変換情報であって
もよい。
【0047】上記のようにして、位相差phを設定する
と、CPU4はPCM音源部6から発生されている楽音
の位相が図4に示すようにphだけ進んだ時点でPCM
音源部7にキーオン信号KONを加える(SB9)。
【0048】上記動作により、吹き口部21に対するブ
レス情報41の強さが所定の閾値V 0 以上になると、ま
ずPCM音源部6から音高指定スイッチ群22のスイッ
チ操作により指定した音高の楽音が発生され、続いて、
PCM音源部6から発生される楽音が前記キーオン開始
から所定時間tが経過するまでの間のブレス情報41の
変化量ΔValue に対応する位相差phだけ進行すると、
PCM音源部6から発生される楽音と同一音高の楽音が
PCM音源部7から発生される。PCM音源部6から発
生される楽音とPCM音源部7から発生される楽音は、
加算器14で加算されエンベロープ制御部5により音量
制御がなされた後、出力部19から放音される。
【0049】このように、2つの楽音の位相差phはブ
レス情報の変化量ΔValue に応じて変化するため、ブレ
ス操作の強さに応じて発生される楽音の音色が微妙に変
化する。
【0050】一方、上記SB3で現在楽音が発生中でな
ければ読み出したブレス情報41の値Vx1に対応するエ
ンベロープ情報をエンベロープ制御部5に出力する(S
B10)。
【0051】上記動作により、前記エンベロープ情報に
対応するエンベロープ波形データが乗算器16に加えら
れ、乗算器16により加算器14から出力される楽音波
形が上記エンベロープ波形データに応じて振幅制御(音
量制御)される。
【0052】このように、発生される楽音の音量がブレ
ス情報41の大きさに応じて変化するので、ブレス操作
により音量を可変制御することができる。また、上記S
B11でブレス情報41の値Vx1がキーオンの閾値V0
よりも小さければ、前記発音中フラグを参照して現在楽
音が発音中であるか否かを判別し(SB11)、楽音が
発音中でなければPCM音源部6,7のアドレス制御部
9にキーオフ信号KOFF を加える(SB12)。
【0053】上記動作により、ブレス情報41の値Vx1
がキーオンの閾値よりも小さくなると、PCM音源部
6,7からの楽音発生が停止する。従って、ブレス操作
が行われなくなると、楽音の発生が停止する。
【0054】上記実施例では、ブレス操作により得られ
るブレス情報41に基づいて位相差を設定しているが、
リップ操作により得られるリップ情報40に基づいて位
相差を設定するようにしてもよい。この場合、リップ情
報40は、リップ操作の強さに応じて変化するため、リ
ップ操作の強さに応じて音色が微妙に変化することにな
る。
【0055】さらに、上記実施例では波形メモリ方式の
音源部を用いて、所定の楽音波形を読み出すようにして
いるが、これに限定されず、楽音合成方式等の他の音源
部を用いて、所定の楽音を選択的に発生するようにして
もよい。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、吹き込み開始時の吹き
口部に対するブレス操作またはリップ操作の少なくとも
一方の操作の強さに基づいて位相差を設定し、上記位相
差を有する少なくとも2つの楽音を発生させるので、ブ
レス操作またはリップ操作により楽音の音色を微妙に変
化させることが可能となる。このため、多様な演奏表現
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のシステム構成図であ
る。
【図2】アドレス制御部のブロック構成図である。
【図3】ブレス情報の一例を示す図である。
【図4】上記実施例の動作を説明する模式図である。
【図5】CPUが行う音高設定処理を説明するフローチ
ャートである。
【図6】CPUが行う楽音の発生制御を説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
4 CPU 6,7 PCM音源部 201 リップコントロール部 202 ブレスコントロール部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音の音高を指定する音高指定手段によ
    り指定された音高の楽音の発生を、吹き口部に対するブ
    レス操作またはリップ操作の少なくとも一方の操作の強
    さをセンス信号として検出するセンサ手段により得られ
    た前記センス信号に基づき楽音発生手段に対し指示する
    電子管楽器において、 前記センサ手段により検出されたセンス信号に基づき少
    なくとも2つの楽音波形の位相差を設定する位相差設定
    手段と、 該位相差設定手段により設定された位相差を有する少な
    くとも2つの楽音波形信号を前記音高指定手段により指
    定された音高で、前記楽音発生手段から発生させるよう
    に制御する楽音発生制御手段と、 を有することを特徴とする電子管楽器。
  2. 【請求項2】 前記位相差設定手段は、ブレス操作開始
    時の前記センス信号の所定時間あたりの変化量に基づい
    て位相差を設定することを特徴とする請求項1記載の電
    子管楽器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015225271A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 カシオ計算機株式会社 電子楽器、電子楽器の発音制御方法、およびプログラム
JP2015225269A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 カシオ計算機株式会社 電子楽器、電子楽器の発音制御方法、およびプログラム

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