JPH0521585A - 静電吸着装置 - Google Patents
静電吸着装置Info
- Publication number
- JPH0521585A JPH0521585A JP3174095A JP17409591A JPH0521585A JP H0521585 A JPH0521585 A JP H0521585A JP 3174095 A JP3174095 A JP 3174095A JP 17409591 A JP17409591 A JP 17409591A JP H0521585 A JPH0521585 A JP H0521585A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrostatic chuck
- gas
- insulator
- space
- treated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 被処理物が静電チャックに粘着せず、ガス噴
出孔から噴出するガスの圧力を高めて被処理物の中心付
近と外周付近の温度差を小さくすること 【構成】 冷却された基体1に被処理物5を吸着固定す
る静電チャック3の電極2の背面を覆う絶縁物4内に該
ガスの流通空間9を形成し、該流通空間に該ガス噴出孔
7を接続して設ける。該静電チャック3の背面側の多層
のセラミックスの薄板のうちの中間層の薄板に長孔を形
成し、該薄板を重ねて流通空間を形成する。 【効果】 静電チャックの被処理物吸着面の外周付近に
於いても圧力の高いガスを流すことが出来、絶縁破壊の
危険もたらさずに被処理物の外周付近も良好に冷却する
ことができるようになり、該流通空間は絶縁物の薄板に
パンチング等で長孔を形成しておくことにより比較的簡
単に形成することが出来る
出孔から噴出するガスの圧力を高めて被処理物の中心付
近と外周付近の温度差を小さくすること 【構成】 冷却された基体1に被処理物5を吸着固定す
る静電チャック3の電極2の背面を覆う絶縁物4内に該
ガスの流通空間9を形成し、該流通空間に該ガス噴出孔
7を接続して設ける。該静電チャック3の背面側の多層
のセラミックスの薄板のうちの中間層の薄板に長孔を形
成し、該薄板を重ねて流通空間を形成する。 【効果】 静電チャックの被処理物吸着面の外周付近に
於いても圧力の高いガスを流すことが出来、絶縁破壊の
危険もたらさずに被処理物の外周付近も良好に冷却する
ことができるようになり、該流通空間は絶縁物の薄板に
パンチング等で長孔を形成しておくことにより比較的簡
単に形成することが出来る
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被処理物を静電的に
基体に吸着して例えばスパッタリングの処理を施すため
に使用され、特に被処理物と基体との間で均一で良好な
熱伝導を得るに適した静電吸着装置に関する。
基体に吸着して例えばスパッタリングの処理を施すため
に使用され、特に被処理物と基体との間で均一で良好な
熱伝導を得るに適した静電吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、静電吸着装置として、例えば図1
に示すような冷却水配管等の冷却機構1aを備えた基体
1の上部の被処理物5を静電的に固定する静電チャック
3を、直流電源6に接続した電極2と、該電極2の下部
の基体に貼着した絶縁物4aと該電極2の上部の被処理
物5に密着するゴム状の絶縁物4bで構成したものが知
られている。
に示すような冷却水配管等の冷却機構1aを備えた基体
1の上部の被処理物5を静電的に固定する静電チャック
3を、直流電源6に接続した電極2と、該電極2の下部
の基体に貼着した絶縁物4aと該電極2の上部の被処理
物5に密着するゴム状の絶縁物4bで構成したものが知
られている。
【0003】また、図2に示すように、冷却機構1aを
備えた基体1の上部の被処理物5を静電的に固定する静
電チャック3を、直流電源6に接続した電極2とこれを
覆うセラミックス等の絶縁物4とで構成し、該静電チャ
ック3の被処理物5の吸着面に、絶縁物4及び基体1を
貫通したガス供給孔7に連なる円弧状の溝8を形成し、
該溝8から被処理物5と絶縁物4との隙間にガスを流す
ようにしたものも知られている。
備えた基体1の上部の被処理物5を静電的に固定する静
電チャック3を、直流電源6に接続した電極2とこれを
覆うセラミックス等の絶縁物4とで構成し、該静電チャ
ック3の被処理物5の吸着面に、絶縁物4及び基体1を
貫通したガス供給孔7に連なる円弧状の溝8を形成し、
該溝8から被処理物5と絶縁物4との隙間にガスを流す
ようにしたものも知られている。
【0004】上記図1に示したものは、まず被処理物5
を静電チャック3に載せ、電極2に電圧を印加すると、
被処理物5に F=ε・(S/d2)・(V/2)2 なる吸引力が働き、被処理物5がゴム状の絶縁物4bに
密着する。ここで、εはゴム状絶縁物4bの誘電率、d
はゴム状絶縁物4bの厚み、Sは電極2の被処理物5に
対向する面の面積、Vは直流電源6の電圧である。次
に、熱伝導性の良いアルミニウム等の金属でできた基体
1を冷媒の循環等により冷却機構1aで冷却すると、被
処理物5の熱がゴム状絶縁物4bと絶縁物4aを介して
基体1に伝達され、被処理物5の冷却が行なわれる。し
たがって、例えば被処理物5にエッチング処理を行なう
場合、エッチングプラズマの熱負荷が被処理物5にかか
っても、被処理物5の温度を低く保つことができる。し
かしながら、この時、ゴム状絶縁物4bが反応性のエッ
チングガス等に侵されて変質したり、その処理後に直流
電源6を切り被処理物5を静電チャック3から取り外す
際に被処理物5がゴム状絶縁物に粘着して剥がれ難くな
る問題が起きる。
を静電チャック3に載せ、電極2に電圧を印加すると、
被処理物5に F=ε・(S/d2)・(V/2)2 なる吸引力が働き、被処理物5がゴム状の絶縁物4bに
密着する。ここで、εはゴム状絶縁物4bの誘電率、d
はゴム状絶縁物4bの厚み、Sは電極2の被処理物5に
対向する面の面積、Vは直流電源6の電圧である。次
に、熱伝導性の良いアルミニウム等の金属でできた基体
1を冷媒の循環等により冷却機構1aで冷却すると、被
処理物5の熱がゴム状絶縁物4bと絶縁物4aを介して
基体1に伝達され、被処理物5の冷却が行なわれる。し
たがって、例えば被処理物5にエッチング処理を行なう
場合、エッチングプラズマの熱負荷が被処理物5にかか
っても、被処理物5の温度を低く保つことができる。し
かしながら、この時、ゴム状絶縁物4bが反応性のエッ
チングガス等に侵されて変質したり、その処理後に直流
電源6を切り被処理物5を静電チャック3から取り外す
際に被処理物5がゴム状絶縁物に粘着して剥がれ難くな
る問題が起きる。
【0005】図2に示した従来例では、被処理物5が載
置される静電チャック3の絶縁物4に例えばセラミック
スのような堅い材料が使用されているので上記の如き問
題は生じることがないが、電極2に電圧を印加して絶縁
物4の上に被処理物5を吸着固定した場合、例えばアル
ミニウム製の基体1を冷却機構1aで冷却すると熱伝導
により絶縁物4を冷却することができても、被処理物5
は絶縁物4が堅いために絶縁物4と点接触状態で接触す
るため、平均10μ程度の間隔が被処理物と絶縁物との
間に存在し、被処理物5の熱が絶縁物4に伝達されにく
い。そこで、更に静電チャック3の被処理物5の吸着面
域内に設けられた溝8から上記間隔にガスを流し、ガス
を介して被処理物の熱を絶縁物に伝達して被処理物を冷
却するようにしている。したがって、例えばエッチング
プラズマなどの熱負荷が被処理物にかかっても、被処理
物の温度を低く保つことができる。
置される静電チャック3の絶縁物4に例えばセラミック
スのような堅い材料が使用されているので上記の如き問
題は生じることがないが、電極2に電圧を印加して絶縁
物4の上に被処理物5を吸着固定した場合、例えばアル
ミニウム製の基体1を冷却機構1aで冷却すると熱伝導
により絶縁物4を冷却することができても、被処理物5
は絶縁物4が堅いために絶縁物4と点接触状態で接触す
るため、平均10μ程度の間隔が被処理物と絶縁物との
間に存在し、被処理物5の熱が絶縁物4に伝達されにく
い。そこで、更に静電チャック3の被処理物5の吸着面
域内に設けられた溝8から上記間隔にガスを流し、ガス
を介して被処理物の熱を絶縁物に伝達して被処理物を冷
却するようにしている。したがって、例えばエッチング
プラズマなどの熱負荷が被処理物にかかっても、被処理
物の温度を低く保つことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように被処理物
を冷却する一手段として被処理物と絶縁物の隙間にガス
を流す図2の形式の静電吸着装置に於いては、隙間がガ
スの平均自由行程より小さいか同じ程度のとき、単位面
積当たりの熱伝達Qは次式のようになる。 Q=(3/2)・κ・α1・(T−Tg)・Γ ただし Γ=(1/4)・n・υ =(1/4)・P/(κ・Tg)・{8・κ・Tg/(π・m)}1/2 Tg=(α1・T+α2・T0)/(α1+α2) である。ここで、κはボルツマン定数、α1は静電チャ
ックの被処理物吸着面に対するガス分子の熱的適応係
数、Tは被処理物の温度、T0は絶縁物の温度、Tgは
ガス分子の温度、Γは静電チャックの被処理物吸着面に
入射するガス分子の面密度、nはガス分子の密度、υは
ガス分子の平均速度、mはガス分子の質量、Pは静電チ
ャックの被処理物吸着面のガスの圧力をそれぞれ表して
いる。上記の式から、単位面積当たりの熱伝達Qは、静
電チャックの被処理物吸着面のガス圧力Pに比例するこ
とがわかる。また、被処理物にドライエッチングを施す
場合、ガスとして不活性ガスを使用することが好まし
く、特にヘリウムガスは熱伝達が大きいので好都合であ
る。従来の図2の静電吸着装置では、被処理物吸着面の
溝から例えば10Torr程度のヘリウムガスを噴出させた
場合、溝のコンダクタンスが小さいために、ガスが噴出
する溝から吸着面の外周に向かって圧力降下が大きくな
り、被処理物の外周の温度が高くなるという問題があっ
た。また、静電チャック3の電極2の上面に設けられる
絶縁物の厚さは200〜300μ程度と薄く、コンダク
タンスを大きくするために絶縁物に大きな溝を形成する
と表面絶縁層が薄くなり絶縁破壊を起こす危険がある。
例えば被処理物が6インチウエハで、溝が吸着面の中心
近くに設けられている場合のガス圧力分布は、図3のよ
うにウエハの外周付近で低くなる。この場合の溝でのヘ
リウムガスの圧力は9.6Torr、ウエハ周囲の雰囲気は
0.01Torrである。この状態でウエハに1.18W/
cm2の熱負荷をかけた場合、ウエハ内の熱伝導を考慮し
てもウエハの温度分布は図4のようになり、ウエハ外周
付近での温度が高くなってしまう。外周付近の温度は熱
負荷が大きくなればなる程高くなり、例えばドライエッ
チングでは選択性やエッチング形状が均一でなくなる不
都合やウエハ上のレジスト膜が焼ける等の不都合をもた
らす。
を冷却する一手段として被処理物と絶縁物の隙間にガス
を流す図2の形式の静電吸着装置に於いては、隙間がガ
スの平均自由行程より小さいか同じ程度のとき、単位面
積当たりの熱伝達Qは次式のようになる。 Q=(3/2)・κ・α1・(T−Tg)・Γ ただし Γ=(1/4)・n・υ =(1/4)・P/(κ・Tg)・{8・κ・Tg/(π・m)}1/2 Tg=(α1・T+α2・T0)/(α1+α2) である。ここで、κはボルツマン定数、α1は静電チャ
ックの被処理物吸着面に対するガス分子の熱的適応係
数、Tは被処理物の温度、T0は絶縁物の温度、Tgは
ガス分子の温度、Γは静電チャックの被処理物吸着面に
入射するガス分子の面密度、nはガス分子の密度、υは
ガス分子の平均速度、mはガス分子の質量、Pは静電チ
ャックの被処理物吸着面のガスの圧力をそれぞれ表して
いる。上記の式から、単位面積当たりの熱伝達Qは、静
電チャックの被処理物吸着面のガス圧力Pに比例するこ
とがわかる。また、被処理物にドライエッチングを施す
場合、ガスとして不活性ガスを使用することが好まし
く、特にヘリウムガスは熱伝達が大きいので好都合であ
る。従来の図2の静電吸着装置では、被処理物吸着面の
溝から例えば10Torr程度のヘリウムガスを噴出させた
場合、溝のコンダクタンスが小さいために、ガスが噴出
する溝から吸着面の外周に向かって圧力降下が大きくな
り、被処理物の外周の温度が高くなるという問題があっ
た。また、静電チャック3の電極2の上面に設けられる
絶縁物の厚さは200〜300μ程度と薄く、コンダク
タンスを大きくするために絶縁物に大きな溝を形成する
と表面絶縁層が薄くなり絶縁破壊を起こす危険がある。
例えば被処理物が6インチウエハで、溝が吸着面の中心
近くに設けられている場合のガス圧力分布は、図3のよ
うにウエハの外周付近で低くなる。この場合の溝でのヘ
リウムガスの圧力は9.6Torr、ウエハ周囲の雰囲気は
0.01Torrである。この状態でウエハに1.18W/
cm2の熱負荷をかけた場合、ウエハ内の熱伝導を考慮し
てもウエハの温度分布は図4のようになり、ウエハ外周
付近での温度が高くなってしまう。外周付近の温度は熱
負荷が大きくなればなる程高くなり、例えばドライエッ
チングでは選択性やエッチング形状が均一でなくなる不
都合やウエハ上のレジスト膜が焼ける等の不都合をもた
らす。
【0007】本発明は、このような問題、不都合を解決
し、被処理物吸着面の熱伝導性が均一になる静電吸着装
置を提供することを目的とするものである。
し、被処理物吸着面の熱伝導性が均一になる静電吸着装
置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、冷却機構により冷却された基体に、
被処理物を静電的に吸着固定する絶縁物により覆われた
少なくとも1対の電極から成る静電チャックを接着し、
該静電チャックの吸着面に、これに吸着した被処理物の
熱を該静電チャックに伝達するためのガスを噴出するガ
ス噴出孔を設けた静電吸着装置に於いて、該静電チャッ
クの電極の背面を覆う絶縁物内に該ガスの流通空間を形
成し、該流通空間に該ガス噴出孔を接続して設けるよう
にした。上記流通空間は上記吸着面の領域の外周付近に
対応した箇所に形成され、ガス供給口と上記外周付近に
略等間隔で設けた複数個のガス噴出孔とが該流通空間に
接続して設けられ、該流通空間のコンダクタンスは該静
電チャックと被処理物との間で形成される空間のコンダ
クタンスよりも大きく、また、上記静電チャックの電極
を覆う絶縁物はセラミックスの薄板から成り、該電極の
表面側を1枚のセラミックスの薄板で覆い、その背面側
を複数枚のセラミックスの薄板で多層に覆うようにし、
その背面側の多層の薄板のうちの中間層の薄板に長孔を
形成して薄板を重ねたとき上記流通空間が形成される。
めに、本発明では、冷却機構により冷却された基体に、
被処理物を静電的に吸着固定する絶縁物により覆われた
少なくとも1対の電極から成る静電チャックを接着し、
該静電チャックの吸着面に、これに吸着した被処理物の
熱を該静電チャックに伝達するためのガスを噴出するガ
ス噴出孔を設けた静電吸着装置に於いて、該静電チャッ
クの電極の背面を覆う絶縁物内に該ガスの流通空間を形
成し、該流通空間に該ガス噴出孔を接続して設けるよう
にした。上記流通空間は上記吸着面の領域の外周付近に
対応した箇所に形成され、ガス供給口と上記外周付近に
略等間隔で設けた複数個のガス噴出孔とが該流通空間に
接続して設けられ、該流通空間のコンダクタンスは該静
電チャックと被処理物との間で形成される空間のコンダ
クタンスよりも大きく、また、上記静電チャックの電極
を覆う絶縁物はセラミックスの薄板から成り、該電極の
表面側を1枚のセラミックスの薄板で覆い、その背面側
を複数枚のセラミックスの薄板で多層に覆うようにし、
その背面側の多層の薄板のうちの中間層の薄板に長孔を
形成して薄板を重ねたとき上記流通空間が形成される。
【0009】
【作用】ガス噴出孔から噴出するガスは、静電チャック
の吸着面に吸着した被処理物と絶縁物との隙間に拡散す
るが、該ガス噴出孔は絶縁物の内部に形成した流通空間
に接続されているため高い圧力でガスを噴出させること
ができ、被処理物から静電チャックへ良好な熱伝達を行
なうことができる。噴出するガスの圧力が高まることに
よりその外周側の圧力も高まり、被処理物の外周側で温
度が高くなることを防止できる。また、該流通空間は静
電チャックの電極の背面を覆う絶縁物内に形成されるの
で、電極表面の絶縁物の厚さを損なうことがなく、絶縁
破壊をもたらすこともない。
の吸着面に吸着した被処理物と絶縁物との隙間に拡散す
るが、該ガス噴出孔は絶縁物の内部に形成した流通空間
に接続されているため高い圧力でガスを噴出させること
ができ、被処理物から静電チャックへ良好な熱伝達を行
なうことができる。噴出するガスの圧力が高まることに
よりその外周側の圧力も高まり、被処理物の外周側で温
度が高くなることを防止できる。また、該流通空間は静
電チャックの電極の背面を覆う絶縁物内に形成されるの
で、電極表面の絶縁物の厚さを損なうことがなく、絶縁
破壊をもたらすこともない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明すると、
図5乃至図7はドライエッチング装置の真空室内に設け
た静電吸着装置の実施例を示し、この例では、冷却水配
管等の冷却機構1aを備えたアルミニウム製の基体1の
上部に、アルミナ製の絶縁物4で一対の半円形円板状の
電極2を覆って構成した静電チャック3が設けられ、各
電極2に直流電源6から電位が与えられると該静電チャ
ック3に静電気が発生してその表面に6インチウエハ等
の被処理物が吸着される。該静電チャック3の背面は基
体1に貼着され、電極2の前面を厚さ300μの薄板か
ら成る円板状の絶縁物4cで覆い、これと同形同厚の薄
板を5枚重ねた絶縁物4dで該電極2の背面を覆った。
一対の電極2の直径は絶縁物4c,4dの直径よりも多
少小さい程度に構成される。静電チャック3の吸着面は
電極2の直径にほぼ等しく、該吸着面の外周から10mm
程度内側に均等の間隔を存して例えばヘリウムガスが噴
出するガス噴出孔7が12個形成され、噴出したガスは
被処理物5と静電チャック3の吸着面との隙間を流れ
る。該電極2の背面を覆う絶縁物4dの内部には平面か
ら見て円弧状の流通空間9が形成され、前記ガス噴出孔
7はこの流通空間9に連通するように形成される。10
は該流通空間9へガスを供給するガス供給口である。
図5乃至図7はドライエッチング装置の真空室内に設け
た静電吸着装置の実施例を示し、この例では、冷却水配
管等の冷却機構1aを備えたアルミニウム製の基体1の
上部に、アルミナ製の絶縁物4で一対の半円形円板状の
電極2を覆って構成した静電チャック3が設けられ、各
電極2に直流電源6から電位が与えられると該静電チャ
ック3に静電気が発生してその表面に6インチウエハ等
の被処理物が吸着される。該静電チャック3の背面は基
体1に貼着され、電極2の前面を厚さ300μの薄板か
ら成る円板状の絶縁物4cで覆い、これと同形同厚の薄
板を5枚重ねた絶縁物4dで該電極2の背面を覆った。
一対の電極2の直径は絶縁物4c,4dの直径よりも多
少小さい程度に構成される。静電チャック3の吸着面は
電極2の直径にほぼ等しく、該吸着面の外周から10mm
程度内側に均等の間隔を存して例えばヘリウムガスが噴
出するガス噴出孔7が12個形成され、噴出したガスは
被処理物5と静電チャック3の吸着面との隙間を流れ
る。該電極2の背面を覆う絶縁物4dの内部には平面か
ら見て円弧状の流通空間9が形成され、前記ガス噴出孔
7はこの流通空間9に連通するように形成される。10
は該流通空間9へガスを供給するガス供給口である。
【0011】該流通空間9は静電チャック3の吸着面の
領域の外周付近に対応した箇所に形成され、この流通空
間9の断面積は該ガス噴出孔7の断面積よりも大きく形
成される。該流通空間9は、電極2の背面側を覆うセラ
ミックスの薄板のうち、中間層の薄板の何枚かにパンチ
ング等により円弧状の長孔を形成しておき、薄板を重ね
て接着することにより形成することができる。
領域の外周付近に対応した箇所に形成され、この流通空
間9の断面積は該ガス噴出孔7の断面積よりも大きく形
成される。該流通空間9は、電極2の背面側を覆うセラ
ミックスの薄板のうち、中間層の薄板の何枚かにパンチ
ング等により円弧状の長孔を形成しておき、薄板を重ね
て接着することにより形成することができる。
【0012】この実施例に於いて、被処理物5を静電チ
ャック3の上に載せたのち電極2に電圧を印加すると、
静電チャック3に発生する静電気により被処理物5が吸
着固定される。次いで基体1を冷却機構1aで冷却する
と、熱伝導により絶縁物4が冷却され、更にガス噴出孔
7からヘリウムガスを噴出させると、被処理物5の熱が
ヘリウムガスを介して絶縁物4に伝達され、その結果、
被処理物5が冷却される。このときの吸着面に於けるヘ
リウムガスの圧力分布は、容積の大きい流通空間9から
ガス噴出孔7へとガスが供給されるために、図8に示す
ように、吸着面の中心から外周付近まで約5Torr台のヘ
リウム圧力が保たれる。この場合のガス噴出孔7でのヘ
リウムガスの圧力は7Torr、被処理物5の周囲の雰囲気
は0.01Torrで、雰囲気に洩れ出すヘリウムの流量は
1.61×10- 2Torr・リットル/secである。被
処理物5のウエハをエッチング処理するために、被処理
物5に均一に1.18W/cm2の熱負荷がかかった場合
の温度分布は図9に示す如くとなり、被処理物5の中心
部から外周付近にかけての温度は低く保たれた。
ャック3の上に載せたのち電極2に電圧を印加すると、
静電チャック3に発生する静電気により被処理物5が吸
着固定される。次いで基体1を冷却機構1aで冷却する
と、熱伝導により絶縁物4が冷却され、更にガス噴出孔
7からヘリウムガスを噴出させると、被処理物5の熱が
ヘリウムガスを介して絶縁物4に伝達され、その結果、
被処理物5が冷却される。このときの吸着面に於けるヘ
リウムガスの圧力分布は、容積の大きい流通空間9から
ガス噴出孔7へとガスが供給されるために、図8に示す
ように、吸着面の中心から外周付近まで約5Torr台のヘ
リウム圧力が保たれる。この場合のガス噴出孔7でのヘ
リウムガスの圧力は7Torr、被処理物5の周囲の雰囲気
は0.01Torrで、雰囲気に洩れ出すヘリウムの流量は
1.61×10- 2Torr・リットル/secである。被
処理物5のウエハをエッチング処理するために、被処理
物5に均一に1.18W/cm2の熱負荷がかかった場合
の温度分布は図9に示す如くとなり、被処理物5の中心
部から外周付近にかけての温度は低く保たれた。
【0013】該絶縁物4には熱伝導の良い他のセラミッ
クや樹脂を使用しても良く、また、ガス噴出孔7の位置
は、ヘリウムガスの洩れ量が問題にならないときは、更
に吸着面の外周寄りに設けることもできる。被処理物5
はウエハ以外のものであってもよい。又、前記実施例で
は、ガスをガス噴出孔より噴出させたが、第10図のよ
うにスリット状のガス噴出溝11よりガスを噴出させて
も同じような効果が得られる。
クや樹脂を使用しても良く、また、ガス噴出孔7の位置
は、ヘリウムガスの洩れ量が問題にならないときは、更
に吸着面の外周寄りに設けることもできる。被処理物5
はウエハ以外のものであってもよい。又、前記実施例で
は、ガスをガス噴出孔より噴出させたが、第10図のよ
うにスリット状のガス噴出溝11よりガスを噴出させて
も同じような効果が得られる。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明においては、静電チ
ャックのガス噴出孔をその電極の背面を覆う絶縁物内に
形成した流通空間に接続するようにしたので、静電チャ
ックの被処理物吸着面の外周付近に於いても圧力の高い
ガスを流すことが出来、絶縁破壊の危険もたらさずに被
処理物の吸着面の熱伝導性を均一化して外周付近も良好
に冷却することができるようになり、被処理物を例えば
ドライエッチング処理する場合に選択性やエッチング形
状の均一性を向上させ得られ、該流通空間は絶縁物を構
成する一部の薄板にパンチング等で長孔を形成しておく
ことにより比較的簡単に形成することが出来るので、製
作性もよい等の効果がある。
ャックのガス噴出孔をその電極の背面を覆う絶縁物内に
形成した流通空間に接続するようにしたので、静電チャ
ックの被処理物吸着面の外周付近に於いても圧力の高い
ガスを流すことが出来、絶縁破壊の危険もたらさずに被
処理物の吸着面の熱伝導性を均一化して外周付近も良好
に冷却することができるようになり、被処理物を例えば
ドライエッチング処理する場合に選択性やエッチング形
状の均一性を向上させ得られ、該流通空間は絶縁物を構
成する一部の薄板にパンチング等で長孔を形成しておく
ことにより比較的簡単に形成することが出来るので、製
作性もよい等の効果がある。
【図1】 従来例の截断側面図
【図2】 他の従来例の截断側面図
【図3】 図2の従来例に於けるヘリウムガスの圧力
分布図
分布図
【図4】 図2の従来例に於ける被処理物の温度分布
図
図
【図5】 本発明の実施例の截断側面図
【図6】 図5の6−6線部分の截断平面図
【図7】 図5の要部の拡大断面図
【図8】 図5の実施例に於けるヘリウムガスの圧力
分布図
分布図
【図9】 図5の実施例に於ける被処理物の温度分布
図
図
【図10】 本発明の他の実施例の截断平面図
1 基体 1a 冷却機構
2 電極 3 静電チャック
4、4c、4d 絶縁物 5 被処理物
6 直流電源 7 ガス噴出孔
9 流通空間
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 林 俊雄
神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空
技術株式会社内
(72)発明者 野田 和夫
愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日
本特殊陶業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 冷却機構により冷却された基体に、被処
理物を静電的に吸着固定する絶縁物により覆われた少な
くとも1対の電極から成る静電チャックを接着し、該静
電チャックの吸着面に、これに吸着した被処理物の熱を
該静電チャックに伝達するためのガスを噴出するガス噴
出孔を設けた静電吸着装置に於いて、該静電チャックの
電極の背面を覆う絶縁物内に該ガスの流通空間を形成
し、該流通空間に該ガス噴出孔を接続して設けたことを
特徴とする静電吸着装置。 - 【請求項2】 上記流通空間は上記吸着面の領域の外周
付近に対応した箇所に形成され、ガス供給口と上記外周
付近に略等間隔で設けた複数個のガス噴出孔とが該流通
空間に接続して設けられ、該流通空間のコンダクタンス
は該静電チャックと被処理物との間で形成される空間の
コンダクタンスよりも大きいことを特徴とする請求項1
に記載の静電吸着装置。 - 【請求項3】 上記静電チャックの電極を覆う絶縁物は
セラミックスの薄板から成り、該電極の表面側を1枚の
セラミックスの薄板で覆い、その背面側を複数枚のセラ
ミックスの薄板で多層に覆うようにし、その背面側の多
層の薄板のうちの中間層の薄板に長孔を形成して薄板を
重ねたとき上記流通空間が形成されるようにしたことを
特徴とする請求項1又は2に記載の静電吸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17409591A JP3357991B2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 静電吸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17409591A JP3357991B2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 静電吸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0521585A true JPH0521585A (ja) | 1993-01-29 |
JP3357991B2 JP3357991B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=15972568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17409591A Expired - Lifetime JP3357991B2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 静電吸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3357991B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5633073A (en) * | 1995-07-14 | 1997-05-27 | Applied Materials, Inc. | Ceramic susceptor with embedded metal electrode and eutectic connection |
JPH09167794A (ja) * | 1995-12-15 | 1997-06-24 | Sony Corp | 静電チャックおよびプラズマ処理方法 |
US5817406A (en) * | 1995-07-14 | 1998-10-06 | Applied Materials, Inc. | Ceramic susceptor with embedded metal electrode and brazing material connection |
EP1211725A1 (en) * | 2000-05-10 | 2002-06-05 | Ibiden Co., Ltd. | Electrostatic chuck |
KR100450476B1 (ko) * | 2000-05-19 | 2004-10-01 | 니뽄 가이시 가부시키가이샤 | 정전척 및 정전 흡착 구조 |
JP2007036222A (ja) * | 1993-06-07 | 2007-02-08 | Applied Materials Inc | 半導体処理装置において熱膨張差を有する材料間の結合に有用なシーリングデバイス及び方法 |
WO2007116851A1 (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-18 | Tokyo Electron Limited | 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 |
JP2007317756A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体製造装置用ウエハ保持体とその製造方法及び半導体製造装置 |
WO2011043063A1 (ja) * | 2009-10-05 | 2011-04-14 | キヤノンアネルバ株式会社 | 基板冷却装置、スパッタリング装置および電子デバイスの製造方法 |
JP2014049685A (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-17 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 半導体製造用部品 |
-
1991
- 1991-07-15 JP JP17409591A patent/JP3357991B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007036222A (ja) * | 1993-06-07 | 2007-02-08 | Applied Materials Inc | 半導体処理装置において熱膨張差を有する材料間の結合に有用なシーリングデバイス及び方法 |
JP4711901B2 (ja) * | 1993-06-07 | 2011-06-29 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 半導体処理装置において熱膨張差を有する材料間の結合に有用なシーリングデバイス及び方法 |
US5817406A (en) * | 1995-07-14 | 1998-10-06 | Applied Materials, Inc. | Ceramic susceptor with embedded metal electrode and brazing material connection |
US5633073A (en) * | 1995-07-14 | 1997-05-27 | Applied Materials, Inc. | Ceramic susceptor with embedded metal electrode and eutectic connection |
JPH09167794A (ja) * | 1995-12-15 | 1997-06-24 | Sony Corp | 静電チャックおよびプラズマ処理方法 |
EP1211725A1 (en) * | 2000-05-10 | 2002-06-05 | Ibiden Co., Ltd. | Electrostatic chuck |
EP1211725A4 (en) * | 2000-05-10 | 2003-02-26 | Ibiden Co Ltd | ELECTROSTATIC CHUCK |
KR100450476B1 (ko) * | 2000-05-19 | 2004-10-01 | 니뽄 가이시 가부시키가이샤 | 정전척 및 정전 흡착 구조 |
WO2007116851A1 (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-18 | Tokyo Electron Limited | 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 |
JP2007317756A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体製造装置用ウエハ保持体とその製造方法及び半導体製造装置 |
WO2011043063A1 (ja) * | 2009-10-05 | 2011-04-14 | キヤノンアネルバ株式会社 | 基板冷却装置、スパッタリング装置および電子デバイスの製造方法 |
GB2486156A (en) * | 2009-10-05 | 2012-06-06 | Canon Anelva Corp | Substrate cooling device, sputtering device, and method for producing an electronic device |
JP5462272B2 (ja) * | 2009-10-05 | 2014-04-02 | キヤノンアネルバ株式会社 | 基板冷却装置、スパッタリング装置および電子デバイスの製造方法 |
JP2014049685A (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-17 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 半導体製造用部品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3357991B2 (ja) | 2002-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2840041B2 (ja) | 静電チャック | |
JP3266537B2 (ja) | ワークピースの支持チャックの支持面に離間してワークピースを支持する装置及び離間マスクの製造方法 | |
US5996218A (en) | Method of forming an electrostatic chuck suitable for magnetic flux processing | |
US5883778A (en) | Electrostatic chuck with fluid flow regulator | |
US5885469A (en) | Topographical structure of an electrostatic chuck and method of fabricating same | |
US5841624A (en) | Cover layer for a substrate support chuck and method of fabricating same | |
TW410414B (en) | Electrostatic wafer clamp having low particulate contamination of wafers | |
KR100399647B1 (ko) | 개선된냉각시스템을갖는부식방지정전척 | |
US7655579B2 (en) | Method for improving heat transfer of a focus ring to a target substrate mounting device | |
JPH0267745A (ja) | ウエハ保持方法 | |
US20040160021A1 (en) | Electrostatic chucking device and manufacturing method thereof | |
KR940016390A (ko) | 정전척을 가지는 재치대 및 이것을 사용한 플라즈마 처리장치 | |
JPH07153825A (ja) | 静電チャック及びこの静電チャックを用いた被吸着体の処理方法 | |
JPH03194948A (ja) | 静電チャック | |
JP3357991B2 (ja) | 静電吸着装置 | |
JPWO2004084298A1 (ja) | 静電チャックを用いた基板保持機構およびその製造方法 | |
KR19990063844A (ko) | 진공처리기 내의 유전성 피처리물의 정전기식유지방법 및 장치 | |
JPH07335731A (ja) | 吸着装置およびその製造方法 | |
JPH1064986A (ja) | 汚染抑制層を有する基板支持チャック及びその製造方法 | |
JP2000208595A (ja) | 基板支持体表面の保護装置及びその製造方法 | |
JPH08293539A (ja) | 半導体製造方法および装置 | |
TW200818311A (en) | Heat conductive structure and substrate treatment apparatus | |
JP2521471B2 (ja) | 静電吸着装置 | |
JP2767282B2 (ja) | 基板保持装置 | |
JP2006080509A (ja) | 薄い基板支持体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111011 Year of fee payment: 9 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |