JPH0521570B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般家庭で小麦粉等を回転混練し、パ
ン作りの行える自動製パン機に関するものであ
る。

従来の技術 一般にパン作りを行う場合、混練機、発酵機、
のし棒、オーブン等の機器を利用しているが温度
と時間の管理が非常に難しく、時節にかかわらず
おいしい焼きたてのパンを作るには相当の熟練が
必要であつた。これらの問題を解消するため練り
機能、発酵機能、オーブン機能を単品内に収納し
た構成の自動製パン機が考えられている。

第３図はその一例を示し本体１の焼成室６内に
練り容器２を着脱自在に設け、練り容器２の内底
部にはモータ３により減速駆動される練り羽根４
を設けた構成となつている。また、前記練り羽根
４は第４図あるいは第５図に示すようにボス部５
に起伏自在に枢着されている。

そしてこの自動製パン機は、練り容器２内で練
り羽根４を起立させた状態で練り羽根４の回転に
より所定材料を練つてパン生地とし、その後、練
り羽根４を倒した状態にしてヒータで加熱して発
酵を行わせ、次に焼成してパンを製造する。

なお、前記練り羽根はその回転方向を変えるこ
とによりパン生地の抵抗が作用して起立と倒伏が
選ばれる。

発明が解決しようとする問題点 しかし、練り羽根４は練り容器２の内底部中央
に設けた軸に装着可能に設けてあり、軸と軸受及
び軸とボス部５の嵌合部にガタがあり、このた
め、練り羽根４の回転中心より離れれば離れるほ
ど、ガタ巾が大きくなり、回転中に練り羽根４
が、練り容器２の内底とすれ、パンの離型や洗い
やすいように練り容器２の内部および練り羽根４
にコーテイングしている沸素樹脂被膜がはがれて
しまうという問題がある。これを防止するため
に、練り羽根４と練り容器２の内底間のすき間を
大きくすると、その分焼き上つたパンの底部に残
る練り羽根跡が大きくなつたり、練り羽根４の下
にパン生地がもぐり込みやすくなり、焼き上つた
パンの中に羽根が残つてしまうという問題があ
る。

問題点を解決するための手段 これらの問題を解決するため、本発明は練り羽
根をボス部と翼板部を回動自在に構成し、翼板部
を起伏自在とし、さらに起伏の両状態において翼
板部と練り容器底面と対向する翼板部との隙間が
練り羽根回転中心から離れるに従つて大きくなる
ような構成とした。

作 用 この構成により、練り羽根の回転駆動部に多少
のガタつきがあつても、回転中心に近い方はガタ
巾が小さいため、練り容器底面との隙間をできる
だけ小さくしてもすれることはなく、回転中心よ
り離れるに従つて隙間を大きくすることによつ
て、ガタ巾が大きくなつても練り羽根、翼板部が
練り容器底面にすれることが無く、沸素樹脂のコ
ーテイングをはがしてしまう心配はなくなる。さ
らに翼板部全体を練り容器底面より離す必要はな
く、練り容器底面に対向する面側のみを離してい
く（翼板部の厚み方向）ため、焼き上つたパンの
底に残る練り羽根の大きさが大きくなることは無
くなる。

実施例 以下本発明の実施例について第１図および第２
図をもとに説明する。図において３０は本体、３
２はモータ、３３は焼成容器、３４はヒータ、３
５は練り容器、３６は内蓋、３７は蓋体である。

前記練り容器３５の内底部には、羽根軸３８を
設けるとともに練り羽根３９を装着している。前
記練り羽根３９は第２図に示すように、ボス部３
９−ａと翼板部３９−ｂおよび羽根ピン３９−ｃ
で構成され、第２図Ａは起立状態、第２図Ｂは伏
状態を表し、起立状態ではア面に傾斜を設け、伏
状態ではイ面に傾斜を設け、それぞれ回転中心よ
り離れるに従つて練り容器３５の底面との隙間を
大きくなるようにしている。

次に本発明の動作について説明する。

焼成容器３３内に、羽根３９を装着し小麦粉、
水等のイースト以外の材料を入れた練り容器３５
をセツトし、蓋体３７を閉め、モータ３２を運転
させて練り容器３５内の羽根３９を回転させ、材
料を練る。所定時間がくるとイーストを練り容器
３５内へ投入する。練り容器３５内へ投入された
イーストは、他の材料と共に所定時間混練された
後、制御装置のプロセス制御に基づき、温度検知
部の情報を入力しつつ、ヒータ３４で練り容器３
５の温度を調整しつつ、一次発酵、ガス抜き、成
形発酵、焼成の各工程を自動的に行つて設定した
時間にパンが焼き上るものである。

発明の効果 以上のように本発明によつて、練り羽根が回転
することによつて回転部に生じるガタにより練り
羽根が傾き、練り容器とあたつて練り容器や練り
羽根にほどこした沸素樹脂コーテイングをはがす
心配がなく、さらに、焼き上つたパンの底面に残
る練り羽根の跡を小さくすることができ、また、
練り羽根の伏状態で第２図Ｂのイ面に傾斜を設け
てあることにより、伏状態から起立状態になると
きのすくい角にもなり、確実に伏状態から起立状
態となりパン生地を練り上げることができるとい
う効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の自動製パン機の断
面図、第２図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは練り羽根の動作状
態を示す断面図および側面図、第３図は従来の自
動製パン機の断面図、第４図および第５図はそれ
ぞれ従来の練り羽根の斜視図である。 ３５……練り容器、３８……羽根軸、３９……
練り羽根、３９−ａ……ボス部、３９−ｂ……翼
板部、３９−ｃ……羽根ピン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ヒータを有する焼成室と、焼成室内に着脱自
   在に装着し得る練り容器と、練り容器内底部に装
   着され、モータにより減速駆動される練り羽根と
   で構成される混練・焼成装置を有し、前記練り羽
   根はボス部と翼板部が回動自在に構成され、翼板
   部を起伏自在とし、かつ起伏の両状態で翼板部と
   練り容器底面との隙間が対向する翼板の回転中心
   から離れるに従つて大きくなるよう構成したこと
   を特徴とする自動製パン機。