JPH05215091A - 電動ハイブリッドポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】向かい合う吸込口をもつポンプのプリローテー
ションの相乗効果や干渉を防止してポンプ特性を維持す
る。 【構成】ポンプ脚６の渦巻室カバー２１ａの下面にケー
シング２０を取付け、ケーシング２０の下面に渦巻室カ
バー２１ｂを取付ける。ケーシング２０は２台のポンプ
のための吸込口１６ａ、１６ｂと吐出口１８ａ、１８ｂ
と渦巻室１０ａ、１０ｂと中継吐出口１７とを一体形成
する。渦巻室１０ａ、１０ｂに羽根車９ａ、９ｂａを収
めて吸込口１６ａ、１６ｂは間隔をあけて相互に向かい
合う。吸込口１６ａ、１６ｂは支柱２０ｐで剛性を保つ
他、間に水平な仕切板２２をケーシング２０と一体形成
する。支柱２０ｐと仕切板２２を連接する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、立軸で、単段又は多
段のターボ形ポンプの独立した２台のポンプを１台の電
動機に混成して直結してなる電動ハイブリッドポンプに
関する。

【０００２】

【従来の技術】電動ハイブリッドポンプの従来の技術と
しては、本出願人によって特願平３−１４９０３４号が
出願されている。ここには、電動機の一方の駆動側に、
吸込口と吐出口と渦巻室と羽根車とからなるそれぞれ独
立した２台のターボ形のポンプを結合し、この２台のポ
ンプのそれぞれの吸込口を間隔をあけて相互に向かい合
わせる電動ハイブリッドポンプが示されている。そして
前記２台のポンプのそれぞれの吸込口には軸が貫通する
のみで、両吸込口の共通の吸込空間が存在するのみであ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ポンプの羽根車の設計
は、羽根の入口と出口とにおける速度三角形に基づいて
行われ、このとき羽根の入口直前における流体の周方向
速度が考慮される。いわゆるプリローテーションであ
る。両プリローテーションが同一のときには、相乗効果
で両者ともプリローテーションが大きくなり、両プリロ
ーテーションが異なりかつ吸込口の間隔が小さいときに
は干渉の問題が生じる。この干渉により大きなプリロー
テーションを予定したポンプの方はプリローテーション
が小さくなり、小さなプリローテーションを予定したポ
ンプの方はプリローテーションが大きくなる。羽根車の
設計は、それぞれ単独に使用れるものとして行い、これ
を単独のポンプやハイブリッドポンプに使用することは
標準化の点からも望ましく、またハイブリッドポンプと
して前記干渉を考慮して設計することは大変煩わしい。
プリローテーションの差はポンプ容量の大小の他、圧力
形と流量形との組合せでも生じ、特にプリローテーショ
ンの小さい方のポンプの特性が著しく低下する傾向にあ
る。

【０００４】この発明の目的は、向かい合う吸込口をも
つポンプのプリローテーションの相乗効果や干渉を防止
してポンプ特性を維持することができる電動ハイブリッ
ドポンプを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明群の電動ハイブ
リッドポンプは、電動機の一方の駆動側に、吸込口と吐
出口と渦巻室と羽根車とからなるそれぞれ独立した２台
のターボ形のポンプを結合し、この２台のポンプのそれ
ぞれの吸込口を間隔をあけて相互に向かい合わせる電動
ハイブリッドポンプにおいて、前記それぞれの吸込口の
間に水平な仕切板を配置するものである。このとき、前
記仕切板を前記それぞれのポンプの渦巻箱の一部と一体
形成したり、前記渦巻室の吸込口側を軸方向に支える支
柱に連接したりする。

【０００６】

【作用】両ポンプの羽根車入口直前の渦巻き状の両プリ
ローテーションは、仕切板で相乗効果も干渉もなくな
り、本来の単独の設計条件が確保されて、本来のポンプ
特性を発揮する。このとき、仕切板はケーシングや支柱
と一体又は連接されて剛性があがり、製作し易くなる。

【０００７】

【実施例】図１は実施例の縦断面図である。図におい
て、電動機１の一方の駆動側のブラケット１ａに、吐出
継手３ａ、３ｂと延長管４ａ、４ｂと渦巻室カバー２１
ａとからポンプ脚６が形成されて設けられ、液面１９を
保つ図示しないタンクへポンプ装置を取付けるための水
平なフランジ７が前記ポンプ脚６に一体形成される。こ
のポンプ脚６の前記渦巻室カバー２１ａの下面にケーシ
ング２０を取付け、ケーシング２０の下面に渦巻室カバ
ー２１ｂを取付ける。

【０００８】ケーシング２０は２台のポンプ８ａ、８ｂ
のための吸込口１６ａ、１６ｂと吐出口１８ａ、１８ｂ
と渦巻室１０ａ、１０ｂと下のポンプ８ｂのための中継
吐出口１７とが一体形成され、渦巻室１０ａ、１０ｂに
羽根車９ａ、９ｂａを収めて吸込口１６ａ、１６ｂは間
隔をあけて相互に向かい合っている。そして前記それぞ
れの吸込口１６ａ、１６ｂは支柱２０ｐで剛性を保つ
他、間に水平な仕切板２２を前記ケーシング２０と一体
形成する。支柱２０ｐと仕切板２２を連接するととよ
い。仕切板２２は、向かい合う吸込口をもつポンプ８
ａ、８ｂのプリローテーションの相乗効果や干渉を防止
してポンプ特性を維持する。

【０００９】

【発明の効果】この発明によれば、両ポンプの羽根車入
口直前の渦巻き状の両プリローテーションは、仕切板で
相乗効果も干渉もなくなり、本来の単独の設計条件が確
保されて、本来のポンプ特性を発揮するという効果があ
る。このとき、仕切板はケーシングや支柱と一体又は連
接されて剛性があがり、製作し易くなるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の縦断面図

【符号の説明】 １６ａ 吸込口 １６ｂ 吸込口 １７ 中継吐出口 ２０ ケーシング ２０ｐ 支柱 ２２ 仕切板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電動機の一方の駆動側に、吸込口と吐出口
   と渦巻室と羽根車とからなるそれぞれ独立した２台のタ
   ーボ形のポンプを結合し、この２台のポンプのそれぞれ
   の吸込口を間隔をあけて相互に向かい合わせる電動ハイ
   ブリッドポンプにおいて、前記それぞれの吸込口の間に
   水平な仕切板を配置することを特徴とする電動ハイブリ
   ッドポンプ。
2. 【請求項２】請求項１記載の電動ハイブリッドポンプに
   おいて、前記仕切板を前記それぞれのポンプの渦巻箱の
   一部と一体形成することを特徴とする電動ハイブリッド
   ポンプ。
3. 【請求項３】請求項２記載の電動ハイブリッドポンプに
   おいて、前記渦巻室の吸込口側を軸方向に支える支柱に
   前記仕切板を連接することを特徴とする電動ハイブリッ
   ドポンプ。