JPH05214131A - プラスチックフィルムの放電処理装置 - Google Patents

プラスチックフィルムの放電処理装置

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JPH05214131A
JPH05214131A JP1921492A JP1921492A JPH05214131A JP H05214131 A JPH05214131 A JP H05214131A JP 1921492 A JP1921492 A JP 1921492A JP 1921492 A JP1921492 A JP 1921492A JP H05214131 A JPH05214131 A JP H05214131A
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discharge electrode
frame
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Yukinori Ueda
征典 植田
Toshio Yasuda
登志夫 安田
Atsushi Kimoto
敦 木本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】プラスチックフィルムの表面にコロナ放電処理
を施して、その表面を活性化させる放電処理装置の改
良。 【構成】プラスチックフィルムの放電処理装置を、フレ
ーム10,11と、フレームに回転自在に支軸され、プ
ラスチックフィルムFを搬送する電極ロール12と、フ
レーム10,11に支持された状態で放電電極13を支
持する支持ステー14等で構成し、支持ステー14の一
端部を一端部固定手段16aで固定すると共に、その他
端部を他端部スライド手段16bで熱伸縮が自在にす
る。また、フレーム10,11と、支持ステー14の両
端部との間のそれぞれに、支持ステー14を一斉に昇降
させる昇降手段17a,17bを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックフィルム
の表面にコロナ放電処理を施して、その表面を活性化さ
せる放電処理装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチックフィルムの製造
業界においては、金属蒸着前のプラスチックフィルムの
表面に、フィルム上面から一定距離を隔ててフィルムの
幅方向に設けた放電ワイヤからコロナ放電処理を施すこ
とにより、蒸着される金属とフィルムとの接着性、親和
性を改質することが広く行なわれている。
【0003】ところで、このようなコロナ放電処理は、
放電処理中に発生する処理熱や、ステンタからの熱気洩
れによる高温雰囲気化での処理であるため、放電ワイヤ
に熱膨脹が生じてフィルム表面方向への撓みが生じる
が、放電処理装置には、プラスチックフィルムに対する
放電電極の処理強度をその幅方向に渡って常に一定にす
るため、処理中の処理間隙を常に一定にすることが要求
される。
【0004】このようなプラスチックフィルムの従来の
放電処理装置としては、例えば、特開昭63−3012
31号公報や、特開昭60−235845号公報に開示
された処理装置が知られている。
【0005】前者の処理装置は、図3に示すように、対
向電極ロール1で搬送されるプラスチックフィルムF上
の一定高さの位置にガイドレール保持体2を設け、この
ガイドレール保持体に沿って電極線3を一対の電極幅調
整板4a、4bを介して架設したもので、放電処理中の
電極線3の熱伸びは、軸位置調整板5に設けられたコイ
ルバネ6の引張力により電極幅調整板4aを図の右方向
に引張ることにより、常に電極線3に張力を与えるよう
にして吸収して、電極線の撓みによる処理間隙Hの変動
を防止していた。また、電極線3と対向電極ロール1と
の処理間隙Hとその平行度の調整は、左右のブラケット
7のそれぞれに設けられている調整ツマミ8を回転させ
ることにより、電極線1を含む放電ユニット全体を個々
に上下方向に移動させて調整していた。
【0006】一方、後者の処理装置は、上記従来装置の
電極線1の撓み発生を防止すべく、放電電極を曲げ剛性
のある金属角材からなる電極バーで構成したものであ
る。
【0007】
【発明の解決すべき課題】しかし、上記従来装置は、い
ずれも以下に述べる問題があった。すなわち、 プラスチックフィルムの処理幅、すなわち電極線3
の長さが短い場合は、上記従来装置で十分であるが、プ
ラスチックフィルム幅が4〜6mもの広幅となると、電
極線の長さも相当長くなり、その自重も無視できないほ
ど大きくなって、これをコイルバネ6の引張力で調整し
ようとしても一定の限界がある。
【0008】したがって、如何にバネ張力を大きくして
も電極線3に撓みが生じ、電極線の中央部と両端部とで
は処理間隙Hが異なるという問題がある。また、電極線
の振動で放電間隙Hが変動し、周期的な処理ムラも発生
する。この場合、電極線の代りに上記後者の従来装置の
金属角材からなる電極を用いても、撓み振動発生は多少
緩和できるものの、電極に熱応力による座屈や湾曲が生
じ、依然として処理間隙Hが幅方向で一定でない。
【0009】 また、放電加工の処理強度は、プラス
チックフィルムの品種によりまちまちであり、しかも多
くの品種変更に対応するため、能率よく迅速に変更せね
ばならない。通常、この変更は、電極線の通電電流を変
更する他、その処理間隙Hをプラスチックフィルムの品
種に応じて0.5〜1.5mm程度その幅方向に一斉に
変更する必要がある。しかし、従来装置は、いずれもオ
ペレータによる手動調整であるため、このような場合フ
ィルムの製膜作業を中断し、オペレータが装置下部まで
いちいち入り込んで再調整しなければならなかった。こ
の作業は、非能率であるばかりか、まだ処理装置の予熱
が残っている状態下での作業であるため、非常に危険な
作業であり、しかもオペレータの長年の勘と経験に頼ら
ざるを得ず、正確に再現性良く調整できないという問題
があった。
【0010】 さらに、放電処理装置は、上記品種切
替えに対応して処理間隙Hを設定したとしても、電極線
の長手方向における受熱量の不均一に起因して、処理中
にどうしても局部的に処理間隙が不均一な箇所が発生す
る。このため、従来の装置は、オペレータがこの部分の
処理間隙をその都度再調整する必要があり、上記と同
様の問題があった。しかるに、上記従来装置は、このよ
うな再調整の手段を何ら提供するものではない。
【0011】本発明は、上記従来装置の問題点に鑑みて
なされたもので、その第1の目的は、放電処理中におい
て、放電処理熱および周囲の雰囲気熱の発生にも拘ら
ず、常に電極ロールの長手方向に渡って電極とこれに対
向する電極ロール間の処理間隙が一定であるプラスチッ
クフィルムの放電処理装置を提供すること、また、第2
の目的は、放電処理強度の変更に際しては、その処理間
隔を容易な操作で電極ロールの長手方向に一斉に精度良
く迅速に変更できる処理装置を提供すること、さらに、
第3の目的は、放電処理中に放電電極の長手方向の任意
の位置における処理間隙を、遠隔操作により容易に個々
に微調整できる処理装置を提供すること、さらに、第4
の目的は、放電処理中における放電電極の長手方向の伸
縮に限界がなく、自由に伸縮できる処理装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明のプラスチック
フィルムの放電処理装置は、上記第1の目的を達成する
ため、(イ)フレームと、(ロ)前記フレームに回転自
在に支軸され、プラスチックフィルムを搬送する電極ロ
ールと、(ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔
てて架設された放電電極と、(ニ)前記放電電極を支持
して、前記電極ロールの長手方向に架設された支持ステ
ーと、(ホ)前記支持ステーの一端部を前記フレームに
固定するための一端部固定手段と、(ヘ)前記フレーム
と前記支持ステーの他端部との間に介設された、前記支
持ステーの長手方向の熱伸縮を摺動自在に支持する他端
部スライド手段と、から成ることを特徴とする(以下、
この発明を第1の発明という)。
【0013】また、上記第2の目的を達成するため、
(イ)フレームと、(ロ)前記フレームに回転自在に支
軸され、プラスチックフィルムを搬送する電極ロール
と、(ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて
架設された放電電極と、(ニ)前記放電電極を支持し
て、前記電極ロールの長手方向に架設された支持ステー
と、(ホ)前記フレームと前記支持ステーの両端部との
間のそれぞれに介設され、前記支持ステーを、前記電極
ロールに対して離接させる昇降手段と、から成ることを
特徴とする(以下、この発明を第2の発明という)。
【0014】さらに、上記第3の目的を達成するため、
(イ)フレームと、(ロ)前記フレームに回転自在に支
軸され、プラスチックフィルムを搬送する電極ロール
と、(ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて
架設された放電電極と、(ニ)前記放電電極と前記支持
ステーとの間であって、かつ、前記放電電極の長手方向
に所定間隔で複数介設され、該介設部近傍の前記放電電
極を、前記プラスチックフィルム表面に対して個々に進
退させる進退手段を有する電極支持部と、(ホ)前記電
極支持部に、前記プラスチックフィルム表面に対する所
定の放電電極の進退量を指示するコントローラと、から
成ることを特徴とする(以下、この発明を第3の発明と
いう)。
【0015】さらに、上記第4の目的を達成するため、
(イ)フレームと、(ロ)前記フレームに回転自在に支
軸され、プラスチックフィルムを搬送する電極ロール
と、(ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて
架設された放電電極と、(ニ)前記放電電極を支持して
前記電極ロールの長手方向に架設された支持ステーと、
(ホ)前記放電電極と前記支持ステーとの間であって、
かつ、前記放電電極の長手方向に所定間隔で複数介設さ
れた電極支持部と、(ヘ)前記放電電極の一端部を、前
記放電電極支持部に固定するための一端部固定手段と、
(ト)前記放電電極と前記電極支持部との間に介設され
た、前記放電電極の長手方向の熱伸縮を摺動自在に支持
する他端部スライド手段と、から成ることを特徴とする
(以下、この発明を第4の発明という)。
【0016】
【作用】第1の発明によれば、放電電極を支持している
支持ステーがその曲げ剛性により、プラスチックフィル
ムの幅方向の撓みを防止すると共に、放電処理中の処理
熱や雰囲気熱による加熱や、製膜終了時の冷却によって
発生する支持ステーの伸縮を他端部スライド手段が許容
する。
【0017】また、第2の発明によれば、プラスチック
フィルムの品種変更ためにプラスチックフィルムと放電
電極間の処理間隙を変更する必要がある場合には、フレ
ームと支持ステーの両端部との間にそれぞれ介設されて
いる昇降手段が作動して所定間隔だけ一斉に支持ステー
を昇降させる。
【0018】さらに、第3の発明によれば、放電電極の
長手方向の特定の部位の処理間隙を調整する必要が生じ
た場合、その部位の近傍に位置する電極支持部がコント
ローラからの指令により遠隔操作により所定量だけ進退
する。
【0019】さらに、第4の発明によれば、放電処理中
の処理熱や雰囲気熱による加熱や、製膜終了時の冷却に
よって発生する放電電極の伸縮を他端部スライド手段が
許容する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0021】図1は、本発明に係るプラスチックフィル
ムの放電処理装置の一実施例を示す概略正面図である。
【0022】図において、10、11は、床上に立設さ
れた左右一対のフレーム、12は、この発明の処理装置
の処理対象であるプラスチックフィルムFを紙面に対し
て直角方向に搬送するための電極ロールで、フレームに
図示しない軸受で回転自在に支軸されている。13は、
プラスチックフィルムFの表面にコロナ放電処理を施す
ための放電電極であり、プラスチックフィルム表面から
一定高さの処理間隙Hを介して電極ロールの長手方向に
架設されている。
【0023】この放電電極13は、以下に述べる構成に
より、放電電極13を支持している支持ステーが放電
時に発生する放電熱と周囲の雰囲気熱とによって発生す
る電極ロールの長手方向への熱伸縮を許容できる構成、
処理間隙Hをプラスチックフィルムの幅方向に渡って
平行度を維持したまま、任意の間隔に一斉に変更できる
構成、プラスチックフィルムの幅方向における局部的
な処理間隙の変動に対応するため、任意の位置の処理間
隙Hを遠隔操作できる構成、放電電極13自体の軸方
向への自由な熱伸縮が許容できる構成とされている。
【0024】支持ステー14の熱伸縮許容手段 14は、放電電極13を複数の電極支持部15a〜15
nを介して支持するため、プラスチックフィルムFの幅
方向に架設された支持ステーで、その断面形状は、自重
および複数の放電支持部の重量に絶えられるように、例
えばC形、I形、H形または角パイプなどの曲げ剛性を
有する形状にされているのが好ましい。支持ステー14
の右端部は、支持ステーの一端部固定手段16a、昇降
手段17a、位置決め設定手段18aを介してフレーム
10に固定され、一方、左端部は、支持ステーの他端部
スライド手段16b、昇降手段17b、位置決め設定手
段18bを介して図の左右方向への伸縮が許容できる構
造とされている。すなわち、本実施例では、支持ステー
14の一端部固定手段16aは、第1ベース19と、一
定厚さのスペーサ20とから成り、他端部スライド手段
16bは、第1ベース19と、スペーサと同じ厚さのリ
ニアベアリング21とから成り、支持ステー14の右端
部がスペーサ20を介して第1ベース19に固定され、
左端部は第1ベース19に対して、リニアベアリング2
1を介して支持されているので、支持ステー14は、図
の左右方向に自由に伸縮できるのである。なお、一端部
固定手段16aは、本実施例では支持ステー14とフレ
ーム11との間に昇降手段17a、位置決め設定手段1
8aが介在している実施態様としたが、フレームに直接
固定してもよいし、他のフレームに固定してもよい。要
は支持ステー14の一端部を固定すればよいのである。
他端部スライド手段16bは、支持ステー14の長手方
向の自由な伸縮を許容するもので、上記リニアベアリン
グの他、荷重と取付スペースに応じて滑り軸受や、球軸
受、ニードル軸受、ころ軸受などの転がり軸受けを用い
てもよい。
【0025】位置決め設定手段18a、18bは、支持
ステー14のプラスチックフィルムF表面からの高さ、
換言すれば放電電極13の処理間隙Hを設定するもの
で、それぞれブラケット22、このブラケット上に固定
された一定高さのスペーサ23、昇降手段17a、17
bを保持する案内部材24、この昇降手段17a、17
bを図の上下方向に案内するガイドレール25、シリン
ダ26、シリンダ26と案内部材24とを接続するロッ
ド27、シリンダ26をフレーム10、11に固定する
ブラケット28で構成され、シリンダ26は、コントロ
ーラ29からの指令により駆動する。したがって、コン
トローラ29からの指令によりシリンダ26が駆動され
て、案内部材24がその下限位置であるスペーサ23に
当接すると、放電電極14を複数の電極支持部15a〜
15nを介して支持している支持ステー14が下降し、
処理間隙Hの初期設定がなされる。次に、シリンダ26
を駆動して案内部材24を図の上方の任意の位置に移動
させると、処理間隙Hを高くすることができ、放電電極
を退避することができる。
【0026】放電電極13の昇降手段 放電電極13の昇降手段17a、17bは、上記案内部
材24に固定されている第2ベース30、プラスチック
フィルム方向に傾斜した傾斜面を有する直動カム31、
直動カム31と第1ベース19との間に介設された転動
体32、シリンダ、ピストン、ロッドから成るシリンダ
/ピストンユニット33、上記第1ベース19の図の上
下方向の移動を許容するリニアベアリング34で構成さ
れ、左右対象のものがそれぞれ第1ベース19と放電電
極の位置決め手段18a、18bとの間に介設されてい
る。そして、それぞれの昇降手段17a、17bのシリ
ンダ/ピストンユニット33は、コントローラ29から
の指令により、それぞれの直動カム31を図の左右方向
に進退するようにされている。なお、上記直動カム31
の傾斜角および上下方向の昇降高さは、予め、上記した
品種変更等に都合のよい寸法にされている。
【0027】したがって、コントローラ29から左右の
シリンダ/ピストンユニット33への同時指令により、
直動カム31が同時に図の中央方向に駆動されるので、
直動カムの傾斜面により、支持ステー14をその両側で
支持している左右の第1ベース19を、すなわち支持ス
テー14に保持されている放電電極13をリニアベアリ
ング34を介して図の上方に一斉に移動させることがで
きる。
【0028】なお、本実施例では、昇降手段17a、1
7bは、一対の直動カム31と転動体32の組合せとし
たが、左右同時作動のリンク、空圧、油圧機構や、パル
スモータを駆動原とする一対のアクチュエータとしても
よい。
【0029】処理間隙Hの遠隔操作による部分的修正手段 図2は、図1の電極支持部15の要部断面の拡大正面図
である。
【0030】図1で述べたように、放電電極13と支持
ステー14との間には、複数の電極支持部15a〜15
nが一定間隔でプラスチックフィルムFの幅方向に設け
られている。これら複数の電極支持部は、それぞれ図2
に示す構成とされている。
【0031】図2において、35は、電極支持部15a
を支持ステー14に固定するブラケット、36は、上部
にギア37aが固定され、下部にスクリュ38が切られ
たスクリュ軸で、軸受39により回転自在にブラケット
35に固定されている。ギア37aは、ギア37bと噛
合っており、支持ステー14に内蔵され、コントローラ
29からの指令により作動するDCモータ40で駆動さ
れる。41は、スクリュ38と螺合する案内部材で、下
部に絶縁ロッド42が固定され、左側方はブラケット3
5に固定されたガイドレール43で図の上下方向にスラ
イドできるようになっている。なお、本実施例では、電
極支持部15a〜15nは、DCモータ駆動によるネジ
機構としたが、上記昇降手段17a、17bと同様の、
同時作動のリンク、空圧、油圧機構や、パルスモータを
駆動原とするアクチュエータ等としてもよいことは勿論
である。
【0032】一方、45は、DCモータ40の駆動によ
って生ずる支持ステー14に対する放電電極13の変位
量、換言すればそれぞれの電極支持部15a〜15nに
おける処理間隙Hを検出するための処理間隙検出部で、
案内部材41に固定された検出端46、測定針47、支
持ステー14に内蔵された作動トランス48、それぞれ
の処理間隔Hをモニタして表示するモニタパネル49で
構成されている。
【0033】したがって、それぞれの電極支持部15a
〜15nは、所望の電極支持部のDCモータ40に対す
るコントローラ29からの遠隔指令により、スクリュ軸
36がDCモータ40、ギア37a、37bを介して回
転され、これに対応して放電電極13を支持する絶縁ロ
ッド42がガイドレール43に沿って、図の上下方向に
昇降するので、電極ロール12上の処理間隙Hを個々に
調整することができる。また、その調整量も処理間隙検
出部45で検出し、オペレータのいる遠隔の制御室に設
けられたモニタパネル49まで表示することができる。
【0034】放電電極13の熱伸縮許容手段 絶縁ロッド下部の44a、44bは、放電電極13と絶
縁ロッド42とを接続する部材であり、部材44aは、
放電電極13の右端を絶縁ロッド42に固定するための
一端部固定手段である固定具、44bは、ステー14と
放電電極13間との熱膨脹率の違いによる放電電極の伸
縮を吸収するための他端部スライド手段で、内部には放
電電極がその軸方向に自由に伸縮できるようにリニアベ
アリングが設けられている。本実施例では放電電極の他
端部スライド手段は、リニアベアリングを用いたが、支
持ステー14の一端部固定手段16aと同様に荷重と取
付スペースに応じて滑り軸受や、球軸受、ニードル軸
受、ころ軸受などの転がり軸受けを用いてもよいことは
勿論である。したがって、このような放電電極13の支
持構造によると、放電電極の一端部を固定具が把持し、
他端部がリニアベアリングで支持されているので、放電
電極は長手方向の伸縮に限界がなく、その軸方向に自由
に伸縮することができる。
【0035】
【発明の効果】第1の発明に係る放電処理装置によれ
ば、放電電極を支持している支持ステーの一端部を固定
し、他端部を自由に伸縮できるように、フレームと支持
ステーと間に支持ステーの他端部スライド手段を介設し
たので、放電処理中の加熱と製膜修了時の冷却によって
生じる支持ステーの熱伸縮を容易に吸収することができ
る。したがって、支持ステーは、座屈、撓みを生じるこ
となく自由に伸縮することができ、常にプラスチックフ
ィルムの幅方向に渡って電極とこれに対向する電極ロー
ル間の処理間隙が一定であるプラスチックフィルムの放
電処理装置が得られる。よって、処理間隙の不均一に起
因する放電処理むらや、電極とプラスチックフィルムと
の接触による傷の発生等も解消される。
【0036】また、第2の発明に係る放電処理装置によ
れば、フレームと支持ステーの両端部との間に、放電電
極をプラスチックフィルムの表面に対して一斉に昇降さ
せる昇降手段を介設したので、プラスチックフィルムの
品種切替えや放電処理強度の変更時等に際し、処理間隙
を変更する必要がある場合には、製膜を中断することな
く電極をプラスチックフィルムの幅方向に渡って、一斉
に精度良く迅速に変更できる。
【0037】さらに、第3の発明に係る放電処理装置に
よれば、放電電極と前記支持ステーとの間の放電電極の
長手方向に、放電電極をプラスチックフィルム表面に対
して個々に進退させる進退手段を複数介設したので、放
電処理中に放電電極の長手方向の任意の位置における処
理間隙を、遠隔操作により容易に個々に微調整すること
ができ、電極ロールの撓みや変形に対して迅速に対応で
きる。
【0038】さらに、第4の発明に係る放電処理装置に
よれば、放電電極の一端部を一端部固定手段で固定する
と共に、他端を他端部スライド手段で自由に伸縮できる
支持構造としたので、放電電極が放電処理中の処理熱、
雰囲気熱によって加熱されたり、製膜終了時に冷却され
ても放電処理中における放電電極の長手方向の伸縮に限
界がなく、自由にプラスチックフィルム幅方向に伸縮す
ることができる。したがって、電極は、座屈、撓みを生
じることがなく、第1の発明と同様の効果を奏すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチックフィルムの放電処理
装置の一実施例を示す概略正面図である。
【図2】図1の装置に記載されている電極支持部15a
の要部断面の拡大正面図である。
【図3】従来の装置の概略正面図である。
【符号の説明】
10、11……フレーム 12……電極ロール 13……放電電極 14……支持ステー 15a〜15n……電極支持部 16a…一端部固定手段 16b…他端部スライド手段 17a、17b……昇降手段 18a、18b……位置決め手段 29…コントローラ 49…モニタパネル F…プラスチックフィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)フレームと、 (ロ)前記フレームに回転自在に支軸され、プラスチッ
    クフィルムを搬送する電極ロールと、 (ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて架設
    された放電電極と、 (ニ)前記放電電極を支持して、前記電極ロールの長手
    方向に架設された支持ステーと、 (ホ)前記支持ステーの一端部を前記フレームに固定す
    るための一端部固定手段と、 (ヘ)前記フレームと前記支持ステーの他端部との間に
    介設された、前記支持ステーの長手方向の熱伸縮を摺動
    自在に支持する他端部スライド手段と、から成ることを
    特徴とするプラスチックフィルムの放電処理装置。
  2. 【請求項2】(イ)フレームと、 (ロ)前記フレームに回転自在に支軸され、プラスチッ
    クフィルムを搬送する電極ロールと、 (ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて架設
    された放電電極と、 (ニ)前記放電電極を支持して、前記電極ロールの長手
    方向に架設された支持ステーと、 (ホ)前記フレームと前記支持ステーの両端部との間の
    それぞれに介設され、前記支持ステーを、前記電極ロー
    ルに対して離接させる昇降手段と、から成ることを特徴
    とするプラスチックフィルムの放電処理装置。
  3. 【請求項3】(イ)フレームと、 (ロ)前記フレームに回転自在に支軸され、プラスチッ
    クフィルムを搬送する電極ロールと、 (ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて架設
    された放電電極と、 (ニ)前記放電電極と前記支持ステーとの間であって、
    かつ、前記放電電極の長手方向に所定間隔で複数介設さ
    れ、該介設部近傍の前記放電電極を、前記プラスチック
    フィルム表面に対して個々に進退させる進退手段を有す
    る電極支持部と、から成ることを特徴とするプラスチッ
    クフィルムの放電処理装置。
  4. 【請求項4】(イ)フレームと、 (ロ)前記フレームに回転自在に支軸され、プラスチッ
    クフィルムを搬送する電極ロールと、 (ハ)前記電極ロールの表面から一定距離を隔てて架設
    された放電電極と、 (ニ)前記放電電極を支持して前記電極ロールの長手方
    向に架設された支持ステーと、 (ホ)前記放電電極と前記支持ステーとの間であって、
    かつ、前記放電電極の長手方向に所定間隔で複数介設さ
    れた電極支持部と、 (ヘ)前記放電電極の一端部を、前記放電電極支持部に
    固定するための一端部固定手段と、 (ト)前記放電電極と前記電極支持部との間に介設され
    た、前記放電電極の長手方向の熱伸縮を摺動自在に支持
    する他端部スライド手段と、 から成ることを特徴とするプラスチックフィルムの放電
    処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003338399A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Sekisui Chem Co Ltd 放電プラズマ処理装置
JP2004319285A (ja) * 2003-04-16 2004-11-11 Matsushita Electric Works Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
CN108621353A (zh) * 2017-03-24 2018-10-09 阿特斯阳光电力集团有限公司 光伏封装胶膜制备装置
WO2023074632A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 株式会社デュプロ 放電処理装置及びシート材処理システム

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