JPH05214020A - アニオン性高分子化合物及びその製造法 - Google Patents

アニオン性高分子化合物及びその製造法

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JPH05214020A
JPH05214020A JP4022457A JP2245792A JPH05214020A JP H05214020 A JPH05214020 A JP H05214020A JP 4022457 A JP4022457 A JP 4022457A JP 2245792 A JP2245792 A JP 2245792A JP H05214020 A JPH05214020 A JP H05214020A
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JP
Japan
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polyaniline
sulfonic acid
synthesized
ion
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JP4022457A
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Kenji Yamada
憲二 山田
Shigeru Tsurumaki
茂 弦巻
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/60Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なアニオン性高分子化合物及びその製法
を提供する。 【構成】 スルホン酸基を側鎖に持つビニル系高分子化
合物を還元剤と反応させてスルホン酸基を除去する製法
又はハロゲン化高分子化合物を還元剤で還元しさらに亜
硫酸塩でスルホン酸化する製法により、主鎖の炭素数1
個当たり0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結合
してなる新規なアニオン性高分子化合物を得る。本発明
のアニオン性高分子化合物は二次電池の正極材として用
いて有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアニオン性高分子
化合物及びその製造法に関し、本発明のアニオン性高分
子化合物は例えば二次電池に適用できる優れた電極材と
して有利である。
【0002】
【従来の技術】スルホン酸基を側鎖に有するビニル系高
分子化合物として公知のポリビニルスルホン酸、ポリス
チレンスルホン酸塩などがある。いずれもラジカル重合
法で合成され、主鎖の炭素1個当たり0.5個のスルホ
ン酸基を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スルホン酸基を側鎖に
有するビニル系高分子化合物はいずれも主鎖の炭素1個
当たり0.5個のスルホン酸基を有している。これはモ
ノマー自体がスルホン酸基の1置換体からのラジカル重
合であるために、スルホン酸基の結合数は主鎖炭素1個
当たり0.5個となるからである。二次電池の電極材と
して公知のスルホン酸基を有するビニル系高分子化合物
を用いる場合、例えばポリアニリン/スルホン酸化高分
子化合物複合体フィルムを考えると、主鎖炭素1個当た
り0.5個のスルホン酸基が存在するので、スルホン酸
化高分子化合物のスルホン酸基の結合周期はポリアニリ
ンの充電時の+荷電周期より小さく、+荷電部とスルホ
ン酸基は1:1のペアを形成しておらず、電解液中の+
イオン稼働に有効に働かないスルホン酸基が存在してい
ることになる。本発明は、上記のような問題点を解消し
た新規なアニオン性高分子化合物及びその製造法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、公知のポ
リビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸などのビ
ニル系高分子化合物と異なって、スルホン酸基が主鎖の
炭素数1個当たり0.5未満結合している新規なアニオ
ン性高分子化合物を合成したことにより、前記した問題
点を解決できた。即ち、本発明は主鎖の炭素数1個当た
り0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結合してな
るアニオン性高分子化合物を提供するものである。ま
た、本発明は上記の新規なアニオン性高分子化合物を実
現する手段として、スルホン酸基を側鎖に持つビニル
系高分子化合物を出発原料として、当該ビニル性高分子
化合物を還元剤と反応させることにより、当該ビニル系
高分子化合物からスルホン酸基を除去し、主鎖の炭素数
1個当たり0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結
合してなるアニオン性高分子化合物を得ることを特徴と
する方法、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニルなどのハ
ロゲン化高分子化合物を出発原料として、当該ハロゲン
化高分子化合物を還元剤で還元し、さらに亜硫酸塩でス
ルホン酸化させることにより、主鎖の炭素数1個当たり
0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結合してなる
アニオン性高分子化合物を得ることを特徴とする方法、
という二つの製造法を提供する。
【0005】
【作用】本発明の主鎖炭素1個当たり0.5個未満のス
ルホン酸基を側鎖に結合してなるスルホン酸化高分子化
合物を二次電池の正極材として用いた場合、S/C比が
小さくなるので充電時の+荷電部とスルホン酸基は1:
1に近いペアを形成できるので、イオン稼働率が増加
し、イオン稼働に有効なスルホン酸基の割合が増加して
エネルギー密度の向上が図れることになる。
【0006】本発明のスルホン酸基が主鎖の炭素数1個
当たり0.5個未満結合しいてるアニオン性高分子化合
物を合成する方法としては、以下に説明する直接還元
法、還元・スルホン酸化法の二方法による。 (1) 直接還元法: スルホン酸基を側鎖にもつビニル系
高分子化合物を出発原料として、当該ビニル系高分子化
合物と還元剤を反応させることにより、当該ビニル系高
分子化合物からスルホン酸基を除去させる。還元剤によ
り、スルホン酸基を側鎖に有するビニル系高分子化合物
の炭素−硫黄結合を切って、炭素に水素を付加する反応
が起こり、スルホン酸基が主鎖の炭素数1個当たり0.
5個未満結合している高分子化合物が得られる。主鎖の
炭素数1個当たりのスルホン酸基の個数は、還元剤の
量、反応温度、反応時間により制御できる。この方法に
用いる還元剤としては、ラネーニッケル、水素化アルミ
ニウムリチウム、水素化アルミニウムリチウム−塩化ア
ルミニウム、アルミニウム−ニッケル、リチウム/アン
モニア、ナトリウム/アンモニア、カルシウム/アンモ
ニア、ヘキサアンミンカルシウム、水素化トリフェニル
スズ−トリフェニルホウ素、四塩化チタン−水素化アル
ミニウムリチウム、塩化銅(II)−水素化アルミニウムリ
チウム等を用いることができる。また、スルホン酸基を
側鎖にもつビニル系高分子化合物としては、例えばポリ
ビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸等が挙げら
れる。出発原料に対する還元剤の使用量は5倍〜40倍
(重量比)、反応時間は6時間〜72時間、反応温度は
40℃〜100℃が、本発明の直接還元法の一般的条件
として挙げられる。この直接還元法により得られるアニ
オン性高分子化合物の平均分子量は1千〜100万が一
般的である。
【0007】(2) 還元・スルホン酸化法: ポリ塩化ビ
ニル、ポリ臭化ビニルなどのハロゲン化高分子化合物を
出発原料とし、これを還元剤で還元し、さらに亜硫酸塩
でスルホン酸化させる。還元剤によりハロゲン化高分子
化合物が脱ハロゲン化反応を起こし、ハロゲンが主鎖の
炭素1個当たり0.5個未満結合しているハロゲン化高
分子化合物となり、これに亜硫酸塩を反応させることに
より、炭素−ハロゲン結合を切って、炭素にスルホン酸
ナトリウムが付加する反応(スルホン置換)が起こり、
スルホン酸ナトリウムが主鎖の炭素数1個当たり0.5
個未満結合している高分子化合物に変換することができ
る。還元した当該ハロゲン化高分子化合物において、主
鎖の炭素数1個当たりのハロゲンの個数は、還元剤の
量、反応温度、反応時間により制御できる。本発明に用
いる還元剤としては、ナトリウム/アンモニア、リチウ
ム/アンモニア、ナトリウム/アルコール、リチウム/
アルコール、亜鉛、塩化クロム(II)、硫酸クロム(II)、
酢酸クロム(II)、過塩素酸クロム(II)、水素化トリフェ
ニルスズ、水素化ジフェニルスズ、水素化トリエチルス
ズ、水素化トリ−n−ブチルスズ、水素化ジ−n−ブチ
ルスズ、ビス(トリ−n−ブチルスズ)オキシド−シリ
コンポリマー、トリエチルシラン−塩化アルミニウム、
ジ−n−ブチルシラン−2,2′−アゾビス−iso −ブ
チロニトリル、水素化アルミニウムリチウム、水素化ア
ルミニウムナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエト
キシ)アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウ
ム、シアン化トリエチルホウ素リチウム、水素化シアノ
ホウ素テトラ−n−ブチルアンモニウム、ジメチルアミ
ン−ボラン錯体、トリエチルアミン−ボラン錯体、パラ
ジウムカーボン、ラネーニッケル等を用いることができ
る。また、亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸水素ナトリウムを用いることができる。出発原料とす
るハロゲン化高分子化合物としては、例えばポリ塩化ビ
ニル、ポリ臭化ビニル等が挙げられる。本発明のハロゲ
ン化高分子化合物の還元反応の一般的条件としては、出
発原料に対する触媒の量は、例えば水素化アルミニウム
リチウムの場合0.5倍〜1.5倍(重量比)であり、
還元反応の反応時間は2時間〜48時間、反応温度は3
0℃〜66℃といった条件が挙げられる。また、還元し
たハロゲン化高分子化合物のスルホン酸ナトリウム化反
応の本発明における一般的条件としては、出発原料に対
する亜硫酸ナトリウムの使用量が2倍〜10倍(重量
比)、反応時間が24時間〜96時間、反応温度が40
℃〜100℃といった条件が挙げられる。この還元・ス
ルホン酸化法により得られるアニオン性高分子化合物の
平均分子量は1千〜100万が一般的である。
【0008】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例11)ポリビニルスルホン酸ナトリウムの合成 25重量%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液40gを
窒素ガスで1時間バブリングを行った。また、ペルオキ
ソ二硫酸カリウム/亜硫酸ナトリウム(モル比1:1)
0.86gを窒素ガスでバブリングした蒸留水15gに
溶解させて、レドックス開始剤を調製した。ビニルスル
ホン酸ナトリウム水溶液中にこのレドックス開始剤を加
え、窒素ガスをバブリングしながら6時間攪拌した。反
応後、反応溶液をメタノール1リットル中に攪拌しなが
ら加えて、生成物を沈殿させた。当該生成物をメタノ−
ル、アセトンで洗浄した後、40℃で一昼夜真空乾燥
し、元素分析、赤外線吸収スペクトル、NMRスペクト
ルにより同定した。元素分析において、元素比 C:
H:Sが1:3.0:0.49となった。赤外線吸収ス
ペクトルにおいて、1,200cm-1にスルホン酸基の
S=O伸縮振動に起因する吸収ピークが現れた。NMR
スペクトルにおいて、2.2ppm付近、3.5ppm
付近にそれぞれメチレンプロトン、メチンプロトンに起
因するブロードな吸収ピークが現れた。以上、元素分
析、赤外線吸収スペクトル、NMRスペクトルの結果か
ら、当該生成物はポリビニルスルホン酸ナトリウムであ
ることを確認した。また当該ポリビニルスルホン酸ナト
リウムの粘度平均分子量は1700であった。
【0009】2)ポリビニルスルホン酸ナトリウムの還
元反応 上記1)で合成したポリビニルスルホン酸ナトリウム6
gを蒸留水300ml中に投入して溶解させ、得られた
溶液を窒素ガスで2時間バブリングした。その後ラネー
ニッケル粉末(含有率約50%)55gを投入した後、
窒素ガス雰囲気下加温し、12時間還流した。還流後、
直ちにG4フィルターで濾過した。濾液を室温まで冷却
して、得られた沈殿物は遠心分離器にて除去した。濾液
を攪拌下アセトン/メタノール混合液中に投入し、生成
物を遠心分離器にて回収した。生成物(R−PVSNA
1と称する)は40°で一昼夜真空乾燥した。当該生成
物の元素分析において、元素比:C:Sが1:0.42
となり、原料のポリビニルスルホン酸ナトリウムの1:
0.49に比べ減少した。また、赤外線吸収スペクトル
において、メチレン鎖のCH2 骨格振動に起因する74
0cm-1吸収強度に比較して、スルホン酸基のS=O伸
縮振動に起因する1200cm-1の吸収強度は減少し
た。元素分析、赤外線吸収スペクトルの結果から、ポリ
ビニルスルホン酸ナトリウムの脱スルホン酸反応が生起
することを確認した。本発明者らはさらに各種の条件で
反応を行い、ラネーニッケル法で還元したポリビニルス
ルホン酸ナトリウム(R−PVSNA2〜R−PVSN
A5と略記する)における元素比S/Cを調べた。その
結果、表1に示すように、本発明の製法における脱スル
ホン酸反応度は反応時間、ラネーニッケル粉末量に依存
することを明らかにした。
【0010】
【表1】
【0011】実施例21)ハロゲン化高分子化合物の還元 ポリ塩化ビニル(平均分子量27,000)14gをテ
トラヒドロフラン1,050mlに溶解させ、得られた
溶液を窒素ガスで1時間バブリングした。水素化アルミ
ニウムリチウム14gを投入した後、窒素ガス雰囲気下
加温し、12時間還流した。反応溶液を室温まで冷却し
た後、蒸留水を少しづつ加え、残留水素化アルミニウム
リチウムを不活性化した。0.07N塩酸1.6リット
ル中に反応溶液を攪拌しながら加え、生成物を沈殿させ
た。沈殿物をG4フィルターで濾過し、濾過物を水洗し
た後、真空乾燥させた。真空乾燥物をテトラヒドロフラ
ン1,050mlに溶解させ、G4フィルターで不溶物
を回収し、一方濾液を蒸留水中に投入し沈殿物を回収し
た。回収した不溶物、沈殿物は40℃で一昼夜真空乾燥
した。ここで当該不溶物、沈殿物をPVC還元生成物
A、PVC還元生成物Bと略称する。なお、この還元生
成物AとBとは、還元反応度に差異があるもので、還元
反応度の大きい還元生成物Aはテトラヒドロフランに溶
解せず不溶物として回収され、還元反応度の小さい還元
生成物Bは原料のポリ塩化ビニルと同様にテトラヒドロ
フランに溶解するので、この溶媒を貧溶媒である蒸留水
に投入することにより沈殿物として回収されるのであ
る。当該PVC還元生成物A、PVC還元生成物B(各
々R−PVC1A、R−PVC1Bと略記する)の元素
分析において、元素比C:H:Clはそれぞれ1:1.
77:0.20、1:1.63:0.37となり、原料
のポリ塩化ビニルの1:1.45:0.5と比較して、
Cl含有量が減少することを確認した。また赤外線吸収
スペクトルにおいて、いずれもメチレン基のCH伸縮振
動に起因する2,930cm-1の吸収強度が増加し、逆
にCCl伸縮振動に起因する690cm-1の吸収強度が
減少した。以上の元素分析、赤外線吸収スペクトルの結
果より、水素化アルミニウムリチウムによりポリ塩化ビ
ニルの脱塩素化反応が起こることを確認した。反応時間
を種々変化させて水素化アルミニウムリチウムで還元し
たポリ塩化ビニル(R−PVC2Aと同2B、R−PV
C3Aと同3B)における元素比Cl/Cを同様にして
調べ、結果を表2に示すように、PVC還元生成物A、
PVC還元生成物Bの脱塩素化反応度は反応時間に依存
することを明らかにした。さらに、ポリ塩化ビニルの代
わりに、ポリ臭化ビニルを用いてポリ塩化ビニルの場合
と同様の条件で還元反応させたところ、脱臭素化反応が
起こることを確認した。
【0012】
【表2】
【0013】2)還元したハロゲン化高分子化合物のス
ルホン酸ナトリウム化 亜硫酸ナトリウムの飽和水溶液125ml中に、本実施
例の1)で合成したPVC還元生成物B(試料番号:R
−PVC1B)4gを加え、70時間還流した。還流
後、直ちにG4フィルターで濾別した。濾液に溶解した
生成物は再結晶化法により回収した。生成物(R−PV
C1B/Sと略記する)は40℃で一昼夜真空乾燥し
た。当該生成物の元素分析において、元素比C:H:C
l:Sは1:1.6:0.03:0.33となり、殆ど
Clを含有せず、代わりにSを含有することを確認し
た。赤外線吸収スペクトルにおいて、スルホン酸基のS
=O伸縮振動に起因する1,200cm-1の吸収が現
れ、スルホン酸基が生成していることを確認した。以上
の元素分析、赤外線吸収スペクトルの結果より、亜硫酸
ナトリウムによりPVC還元生成物Bのスルホン酸ナト
リウム化反応が起こることを確認した。本実施例の1)
で合成したPVC還元性生成物A(1A〜3A)と他の
PVC還元性生成物B(2B,3B)を同様の条件で亜
硫酸ナトリウム飽和水溶液で還流して生成物(R−PV
C1A/S〜同3A/S、R−PVC2B/Sと同3B
/S)を得た。当該生成物の元素比S/Cをまとめて表
3に示す。
【0014】
【表3】
【0015】更に、本実施例の1)で合成したポリ臭化
ビニル還元生成物を用い、PVC還元生成物の場合と同
様の条件で亜硫酸ナトリウムで反応させたところ、スル
ホン酸ナトリウム化反応が起こることを確認した。
【0016】応用例1 ラネーニッケル法で合成したス
ルホン酸化高分子化合物とポリアニリンとの複合体の合
2mol/リットル塩酸水溶液200mlにアニリン
1.8g、実施例1においてラネーニッケル法で合成し
たスルホン酸化高分子化合物(試料番号:R−PVSN
A2)2gを溶解した。当該塩酸水溶液を0℃に保持し
つつ、攪拌下、1.8mol/リットル過硫酸アンモニ
ウム水溶液30mlを1時間にわたって滴下した。滴下
後、更に3時間攪拌した後、G4フィルターで濾過し
た。濾過物は蒸留水、アセトニトリルで洗浄した後、4
0℃で一昼夜真空乾燥した。濾過物の乾燥重量は1.3
gであった。また濾過物を元素分析した結果、元素比S
/Nは0.48/1であった。赤外線吸収スペクトルに
よれば、ポリアニリンに特有である1,290cm-1
1,480cm-1の各ピークが見られ、またラネーニッ
ケル法で合成したスルホン酸化高分子化合物に特有であ
る1,030cm-1のピークが見られることにより、ポ
リアニリン/スルホン酸化高分子化合物複合体の合成を
確認した。実施例1においてラネーニッケル法で合成し
た他のスルホン酸化高分子化合物(試料番号:R−PV
SNA5)を用いて同様の条件でポリアニリン/スルホ
ン酸化高分子化合物複合体が合成でき、元素比S/Nが
0.51/1であることを確認した。
【0017】応用例2 亜硫酸ナトリウム法で合成した
スルホン酸化高分子化合物とポリアニリンとの複合体の
合成 応用例1において、ラネーニッケル法で合成したスルホ
ン酸化高分子化合物の代わりに、実施例2において亜硫
酸ナトリウム法で合成したスルホン酸化高分子化合物
(試料番号:R−PVC2B/S)を用いた以外は応用
例1と全く同様の方法でポリアニリン/スルホン酸化高
分子化合物複合体を合成した。濾過物の乾燥重量は1.
2gであり、また濾過物を元素分析した結果、元素比S
/N比は0.47/1であった。また濾過物の赤外線吸
収スペクトルにおいて、ポリアニリンに特有である1,
290cm-1、1,480cm-1の各ピークが見られ、
またスルホン酸化高分子化合物に特有である1,030
cm-1のピークが見られることにより、ポリアニリン/
スルホン酸化高分子化合物複合体の合成を確認した。更
に、実施例2において亜硫酸ナトリウム法で合成したス
ルホン酸化高分子化化合物(試料番号:R−PVC3A
/S)を用いて同様の条件でポリアリン/スルホン酸化
高分子化合物複合体が合成でき、元素比S/Nが0.4
9/1であることを確認した。
【0018】応用例3 亜硫酸ナトリウム法で合成した
スルホン酸化高分子化合物とポリピロールとの複合体の
合成 0.8mol/リットル塩化鉄(III)水溶液300ml
に、実施例2において亜硫酸ナトリウム法で合成したス
ルホン酸化高分子化合物(試料番号:PVC2A/S)
4.3gを溶解した。当該塩化鉄(III)水溶液を0℃に
保持しつつ、攪拌下、ピロール6.7gを一度に投入し
た。投入後、2時間攪拌した後、G4フィルターで濾過
した。濾過物は蒸留水、アセトンで洗浄した後、40℃
で一昼夜真空乾燥した。濾過物の乾燥重量は7.0gで
あった。濾過物を元素分析した結果、元素比S/Nは
0.52/1であった。赤外線吸収スペクトルにおい
て、ポリピロールに特有である1,550cm-1のピー
クが見られ、また1,030cm-1のピークが見られる
ことにより、ポリピロール/スルホン酸化高分子化合物
複合体の合成を確認した。
【0019】応用例4 ラネーニッケル法で合成したス
ルホン酸化高分子化合物とポリアニリンとの複合体から
のフィルム成形 応用例1で合成したポリアニリン/スルホン酸化高分子
化合物(R−PVSNA2)複合体粉末1gを3%水酸
化アンモニウムアセトン溶液100ml中に投入し、室
温で2時間攪拌した。攪拌後G4フィルターで濾過し、
濾過物をアセトンで洗浄した。洗浄後40℃で一昼夜真
空乾燥し、アルカリ処理したポリアニリン/スルホン酸
化高分子化合物複合体粉末を調製した。乾燥重量は0.
68gであった。なお、アルカリ処理はフィルム成形の
ため複合体粉末にN−メチル−2−ピロリドン(以下N
MPと略記)溶解性を与えるために行なうが、この処理
により正に荷電したポリアニリンが中性化する傾向にあ
る。即ち、アルカリ処理する前にポリアニリンとイオン
ペアを形成していたスルホン酸化高分子化合物は、アル
カリ処理による母材アニリンの中性化によりイオンペア
を解消し、アルカリ溶液中に溶解する傾向を示す。これ
により、アルカリ処理後の複合体粉末の元素分析結果で
は元素Sの含有率が低下する。当該アルカリ処理粉末を
元素分析した結果、元素比S/Nは0.38/1であっ
た。赤外線吸収スペクトルによれば、ポリアニリンに特
有である1,290cm-1、1,480cm-1の各ピー
クが見られ、またスルホン酸化高分子化合物に特有であ
る1,030cm-1のピークが見られることより、アル
カリ処理後もポリアニリン/スルホン酸化高分子化合物
であることを確認した。当該アルカリ処理粉末10mg
をNMP1mlに投入し、20℃で9時間攪拌すること
によりNMP溶液を調製した後、ステンレス薄板上に流
延し、直ちに80℃、8時間真空乾燥して当該複合体の
キャストフィルムを作製した。さらに、応用例1で合成
したポリアニリン/スルホン酸化高分子化合物(R−P
VSNA5)複合体粉末について同様にアルカリ処理し
たが元素比S/Nは0.40/1であった。当該アルカ
リ処理粉末から同様にしてキャストフィルムを作製し
た。
【0020】応用例5 亜硫酸ナトリウム法で合成した
スルホン酸化高分子化合物とポリアニリンとの複合体か
らのフィルム成形 応用例2で合成したポリアニリン/スルホン酸化高分子
化合物(R−PVC2B/S)複合体粉末1gを応用例
4と同様にアルカリ処理してアルカリ処理ポリアニリン
/スルホン酸化高分子化合物複合体粉末を作製した。乾
燥重量は0.72gであった。当該アルカリ処理粉末を
元素分析した結果、元素比S/Nは0.40/1であっ
た。赤外線吸収スペクトルによれば、ポリアニリンに特
有である1,290cm-1、1,480cm-1の各ピー
クが見られ、またスルホン酸化高分子化合物に特有であ
る1,030cm-1のピークが見られることより、アル
カリ処理後もポリアニリン/スルホン酸化高分子化合物
であることを確認した。応用例4でアルカリ処理したポ
リアニリン/スルホン酸化高分子化合物複合体粉末の代
わりに、当該アルカリ処理したポリアニリン/スルホン
酸化高分子化合物複合体粉末を用いる以外は応用例4と
全く同様の方法でポリアニリン/スルホン酸化高分子化
合物複合体のキャストフィルムを作製した。さらに、応
用例2で合成したポリアニリン/スルホン酸化高分子化
合物(R−PVC3A/S)複合体粉末について同様に
アルカリ処理したが、元素比S/Nは0.41/1であ
った。当該アルカリ処理粉末から同様にしてキャストフ
ィルムを作製した。
【0021】応用例6 亜硫酸ナトリウム法で合成した
スルホン酸化高分子化合物とポリピロールとの複合体の
圧縮成形 応用例3で合成したポリピロール/スルホン酸化高分子
化合物複合体粉末10mgをステンレスメッシュ上にの
せ、20℃、230kg/cm2 で圧縮成形した。
【0022】比較例1 ポリアニリン/ポリビニルスル
ホン酸イオン複合体の合成 応用例1で用いたラネーニッケル法で合成したスルホン
酸化高分子化合物の代わりに、実施例1の1)で合成し
たポリビニルスルホン酸ナトリウムを用いる以外は、応
用例1と全く同様の方法でポリアニリン/ポリビニルス
ルホン酸イオン複合体を合成した。濾過物の乾燥重量は
1.5gであり、また濾過物を元素分析した結果、元素
比S/Nは0.52/1であった。濾過物の赤外線吸収
スペクトルにおいて、ポリアニリンに特有である1,2
90cm-1、1,480cm-1の各ピークが見られ、ま
たポリビニルスルホン酸イオンに特有である1,030
cm-1のピークが見られることにより、ポリアニリン/
ポリビニルスルホン酸イオン複合体の合成を確認した。
【0023】比較例2 ポリアニリン/ポリスチレンス
ルホン酸イオン複合体の合成 応用例1で用いたラネーニッケル法で合成したスルホン
酸化高分子化合物の代わりに、市販のポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム(平均分子量70,000)を用いる
以外は応用例1と全く同様の方法で、ポリアニリン/ポ
リスチレンスルホン酸イオン複合体を合成した。濾過物
の乾燥重量は1.4gであり、また濾過物を元素分析し
た結果、元素比S/Nは0.49/1であった。濾過物
の赤外線吸収スペクトルにおいて、ポリアニリンに特有
である1,290cm-1、1,480cm-1の各ピーク
が見られ、またポリスチレンスルホン酸イオンに特有で
ある1,030cm-1のピークがみられることにより、
ポリアニリン/ポリスチレンスルホン酸イオン複合体の
合成を確認した。
【0024】比較例3 ポリピロール/ポリビニルスル
ホン酸イオン複合体の合成 応用例3で用いた亜硫酸ナトリウム法で合成したスルホ
ン酸化高分子化合物の代わりに、実施例1の1)で合成
したポリビニルスルホン酸ナトリウムを用いる以外は応
用例3と全く同様の方法でポリピロール/ポリビニルス
ルホン酸イオン複合体を合成した。濾過物の乾燥重量は
7.3gであり、濾過物を元素分析した結果、元素比S
/Nは0.76/1であった。濾過物の赤外線吸収スペ
クトルにおいて、ポリピロールに特有である1,550
cm-1のピークが見られ、またポリビニルスルホン酸イ
オンに特有である1,030cm-1のピークが見られる
ことにより、ポリピロール/ポリビニルスルホン酸イオ
ン複合体の合成を確認した。
【0025】比較例4 ポリアニリン/ポリビニルスル
ホン酸イオン複合体のフィルム成形 比較例1で合成したポリアニリン/ポリビニルスルホン
酸イオン複合体粉末1gを応用例4と同様にアルカリ処
理してアルカリ処理ポリアニリン/ポリビニルスルホン
酸イオン複合体粉末を作製した。乾燥重量は0.57で
あった。当該アルカリ処理粉末を元素分析した結果、元
素比S/Nは0.35/1であった。赤外線吸収スペク
トルによれば、ポリアニリンに特有である1,290c
-1、1,480cm-1のピークが見られ、またポリビ
ニルスルホン酸イオンに特有である1,030cm-1
ピークがみられることより、アルカリ処理後もポリアニ
リン/ポリビニルスルホン酸イオン複合体であることを
確認した。さらに、応用例4でアルカリ処理したポリア
ニリン/スルホン酸化高分子化合物複合体粉末の代わり
に、当該アルカリ処理したポリアニリン/ポリビニルス
ルホン酸イオン複合体粉末を用いる以外は応用例4と全
く同様の方法で、ポリアニリン/ポリビニルスルホン酸
イオン複合体のキャストフィルムを作製した。
【0026】比較例5 ポリアニリン/ポリスチレンス
ルホン酸イオン複合体のフィルム成形 比較例2で合成したポリアニリン/ポリスチレンスルホ
ン酸イオン複合体粉末1gを応用例4と同様にアルカリ
処理してアルカリ処理ポリアニリン/ポリスチレンスル
ホン酸イオン複合体粉末を作製した。乾燥重量は0.6
1gであった。当該アルカリ処理粉末を元素分析した結
果、元素比S/Nは0.34/1であった。また赤外線
吸収スペクトルによれば、ポリアニリンに特有である
1,290cm-1、1,480cm-1の各ピークが見ら
れ、またポリスチレンスルホン酸イオンに特有である
1,030cm-1のピークが見られることにより、アル
カリ処理後もポリアニリン/ポリスチレンスルホン酸イ
オン複合体であることを確認した。さらに、応用例4で
アルカリ処理したポリアニリン/スルホン酸化高分子化
合物複合体粉末の代わりに、当該アルカリ処理したポリ
アニリン/ポリスチレンスルホン酸イオン複合体粉末を
用いる以外は応用例3と全く同様の方法で、ポリアニリ
ン/ポリスチレンスルホン酸イオン複合体のキャストフ
ィルムを作製した。
【0027】比較例6 ポリピロール/ポリビニルスル
ホン酸イオン複合体の圧縮成形 応用例6で用いたポリピロール/スルホン酸化高分子化
合物複合体粉末の代わりに、比較例3で合成したポリピ
ロール/ポリビニルスルホン酸イオン複合体粉末を用い
る以外は、応用例6と全く同様の方法で、ポリピロール
/ポリビニルスルホン酸イオン複合体粉末を圧縮成形し
た。
【0028】以上で作成した複合体フィルム、圧縮成形
体のエネルギー密度及びイオン稼働率を測定して、本発
明の効果を確認した。 (1) ポリアニリン/アニオン性高分子複合体フィル
表4には、応用例4、応用例5(以上は本発明による主
鎖炭素1個当たりスルホン酸基0.5個未満を有するア
ニオン性高分子化合物を使用)、比較例4、比較例5
(従来の主鎖炭素1個当たりスルホン酸基0.5個を有
するアニオン性高分子化合物を使用)で作製した各種ポ
リアニリン/アニオン性高分子複合体フィルムについて
のエネルギー密度を示す。エネルギー密度測定は全て同
一の条件で実施した。すなわち、電解液に1mol/リ
ットル過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネート溶
液、負極にリチウムを用い、電流密度0.1mA/cm
2 で評価した。本発明のポリアニリン/スルホン酸化高
分子化合物複合体フィルムのエネルギー密度はいずれも
ポリアニリン/ポリビニルスルホン酸イオン複合体フィ
ルム、ポリアニリン/ポリスチレンスルホン酸イオン複
合体フィルムのエネルギー密度と比較して高くなった。
また表4にLi+ イオン稼働率を併せて示す。ここでL
+ イオン稼働率とは充放電時にLi+ イオンとClO
4 - イオンが複合体フィルムに出入りするが、この時の
Li+ イオンの割合をいう。
【0029】
【表4】
【0030】表4に示されるように、本発明品を用いた
ポリアニリン/スルホン酸化高分子化合物複合体フィル
ムのLi+ イオン稼働率はいずれも従来品を用いたポリ
アニリン/ポリビニルスルホン酸イオン複合体フィル
ム,ポリアニリン/ポリスチレンスルホン酸イオン複合
体フィルムのそれと比較して高くなった。Li+ イオン
稼働率が高くなることにより、電池の電解液量の減少が
実現し、電池の高エネルギー密度化が可能となる。本発
明のスルホン酸化高分子化合物では元素比S/Cが小さ
くなることにより、スルホン酸化高分子化合物のスルホ
ン酸基の結合周期がポリアニリンの充電時の+荷電周期
に近づくが、特にスルホン酸化高分子化合物R−PVS
NA5、R−PVC3A/Sではポリアニリンの+荷電
周期に一層近づく。このために充電時のポリアニリンの
+荷電部とスルホン酸化高分子化合物のスルホン酸基が
1:1のペアを形成する傾向が強くなり、Li+ イオン
稼働率が増加することになって現れた。またスルホン酸
化高分子化合物の元素比S/Cが小さくなることによ
り、Li+ イオン稼働に有効に働かないスルホン酸基が
減少するので、複合体フィルムのエネルギー密度が高く
なって現れた。以上のことより、本発明品を用いたポリ
アニリン/スルホン酸化高分子化合物複合体フィルムに
より、電池用正極として性能改善が実現できた。
【0031】(2)ポリピロール/アニオン性高分子複
合体の圧縮成形体 表5には、応用例6、比較例6で作製したポリピロール
/アニオン性高分子複合体の圧縮成形についてのエネル
ギー密度、Li+ イオン稼働率を示す。測定条件は上記
(1)のポリアニリン複合体と同一とした。本発明品を
用いたポリピロール/ポリスルホン酸化高分子化合物複
合体の圧縮成形体は従来品を用いたポリピロール/ポリ
ビニルスルホン酸イオン複合体の圧縮成形体と比較し
て、エネルギー密度、Li+ イオン稼働率共に高くなっ
た。
【0032】
【表5】 上記(1)と同様に、本発明のスルホン酸化高分子化合
物R−PVC2A/Sではスルホン酸基の結合周期がポ
リピロールの充電時の+荷電周期に近づく。このために
充電時のポリピロールの+荷電部とスルホン酸化高分子
化合物のスルホン酸基が1:1のペアを形成する傾向が
強くなり、Li+ イオン稼働率が増加することになって
現れた。またスルホン酸化高分子化合物の元素S/Cが
小さくなることにより、Li+ イオン稼働率に有効に働
かないスルホン酸基が減少するので、成形体のエネルギ
ー密度が高くなって現れた。以上のことより、本発明品
を用いたポリピロール/スルホン酸化高分子化合物複合
体の成形体により、電池用正極として性能改善が実現で
きた。
【0033】
【発明の効果】本発明は、従来のラジカル重合法では実
現できなかった主鎖炭素1個当たり0.5未満のスルホ
ン酸基を側鎖として結合した新規なアニオン性高分子化
合物とその製造法を提供するものである。本発明のスル
ホン酸化高分子化合物を二次電池の正極材料として使用
することにより、エネルギー密度向上とイオン稼働率向
上という効果が得られ、電池の性能改善が実現できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖の炭素数1個当たり0.5個未満の
    スルホン酸基が側鎖として結合してなるアニオン性高分
    子化合物。
  2. 【請求項2】 スルホン酸基を側鎖に持つビニル系高分
    子化合物を出発原料として、当該ビニル性高分子化合物
    を還元剤と反応させることにより、当該ビニル系高分子
    化合物からスルホン酸基を除去し、主鎖の炭素数1個当
    たり0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結合して
    なるアニオン性高分子化合物を得ることを特徴とするア
    ニオン性高分子化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニルなどの
    ハロゲン化高分子化合物を出発原料として、当該ハロゲ
    ン化高分子化合物を還元剤で還元し、さらに亜硫酸塩で
    スルホン酸化させることにより、主鎖の炭素数1個当た
    り0.5個未満のスルホン酸基が側鎖として結合してな
    るアニオン性高分子化合物を得ることを特徴とするアニ
    オン性高分子化合物の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011207957A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd 重合体の製造方法
WO2012147872A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 旭化成ファインケム株式会社 新規なポリビニルスルホン酸、その製造方法及びその用途

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