JPH0521286A - 電解コンデンサのエージング方法 - Google Patents
電解コンデンサのエージング方法Info
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- JPH0521286A JPH0521286A JP3198627A JP19862791A JPH0521286A JP H0521286 A JPH0521286 A JP H0521286A JP 3198627 A JP3198627 A JP 3198627A JP 19862791 A JP19862791 A JP 19862791A JP H0521286 A JPH0521286 A JP H0521286A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 各電解コンデンサに対して、独立したエージ
ング電流を供給し、且つこのエージング電流を最大許容
電流値以下に制限し、しかも、他の電解コンデンサから
の逆流を防止可能とすることにより、電解コンデンサの
パンクや回路焼損などを生じることがなく、歩留を向上
でき、信頼性に優れ、エージング終了後の放電が可能
な、電解コンデンサのエージング方法を提供する。 【構成】 複数個の電解コンデンサCのそれぞれに、印
加用ダイオードDI及び放電用ダイオードDO と、電解
コンデンサ1個当たりの最大許容電流値以下となる電流
制限抵抗Rとを直列に接続して回路を形成する。この回
路に、直流電圧源DCより直流電圧を印加し、各電解コ
ンデンサCに対して独立した分割電流または制限電流を
供給してエージングを行う。
ング電流を供給し、且つこのエージング電流を最大許容
電流値以下に制限し、しかも、他の電解コンデンサから
の逆流を防止可能とすることにより、電解コンデンサの
パンクや回路焼損などを生じることがなく、歩留を向上
でき、信頼性に優れ、エージング終了後の放電が可能
な、電解コンデンサのエージング方法を提供する。 【構成】 複数個の電解コンデンサCのそれぞれに、印
加用ダイオードDI及び放電用ダイオードDO と、電解
コンデンサ1個当たりの最大許容電流値以下となる電流
制限抵抗Rとを直列に接続して回路を形成する。この回
路に、直流電圧源DCより直流電圧を印加し、各電解コ
ンデンサCに対して独立した分割電流または制限電流を
供給してエージングを行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサのエー
ジング方法に関するものである。
ジング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサの製造工程においては、
製造中に生じた誘電体酸化皮膜の部分的破壊を修復する
ために、エージング処理が行われる。従来、このような
エージングを行う場合には、図4及び図5のエージング
回路に示すように、n個(複数個)の電解コンデンサC
(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )のそれぞれに、1個の
分割抵抗R(R1 ,R2 ,R3 ,…,Rn )または定電
流ダイオードCRD(CRD1 ,CRD2 ,CRD3 ,
…,CRDn )を直列に接続している。そして、直流電
圧源DCより直流電圧を印加し、分割抵抗Rまたは定電
流ダイオードCRDによって電流を分割し、この分割さ
れた直流電流を電解コンデンサCに流してエージングを
行っている。なお、図4及び図5においては、図面を簡
略化するために、3個の電解コンデンサC1 〜C3 と、
これに対応する抵抗R1 〜R3 、及び定電流ダイオード
CRD1 〜CRD3 のみを例示的に示している。
製造中に生じた誘電体酸化皮膜の部分的破壊を修復する
ために、エージング処理が行われる。従来、このような
エージングを行う場合には、図4及び図5のエージング
回路に示すように、n個(複数個)の電解コンデンサC
(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )のそれぞれに、1個の
分割抵抗R(R1 ,R2 ,R3 ,…,Rn )または定電
流ダイオードCRD(CRD1 ,CRD2 ,CRD3 ,
…,CRDn )を直列に接続している。そして、直流電
圧源DCより直流電圧を印加し、分割抵抗Rまたは定電
流ダイオードCRDによって電流を分割し、この分割さ
れた直流電流を電解コンデンサCに流してエージングを
行っている。なお、図4及び図5においては、図面を簡
略化するために、3個の電解コンデンサC1 〜C3 と、
これに対応する抵抗R1 〜R3 、及び定電流ダイオード
CRD1 〜CRD3 のみを例示的に示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の電解コンデンサのエージング方法には、
次のような問題点が存在していた。
たような従来の電解コンデンサのエージング方法には、
次のような問題点が存在していた。
【0004】すなわち、図4に示すエージング方法にお
いては、電解コンデンサの酸化皮膜の破損程度のバラツ
キに適切に対応できないという欠点があった。すなわ
ち、電解コンデンサの酸化皮膜の破損程度は、コンデン
サ間でかなりの差があるため、図4の回路において、分
割抵抗R(R1 ,R2 ,R3 ,…,Rn )を通じて電解
コンデンサC(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )に直流電
圧を印加すると、酸化皮膜の破損程度に比例した大きさ
の電流が流れる。従って、酸化皮膜の破損程度のバラツ
キに応じて、電解コンデンサに流れるエージング電流に
バラツキを生じるため、エージング後の電解コンデンサ
の漏れ電流にも大きなバラツキを生じ易かった。特に、
酸化皮膜の破損程度が大きい電解コンデンサほど、エー
ジング電流が増大し、例えば、400VDC印加時に
は、最大で400mAの電流が流れる。このような大電
流が流れた場合には、コンデンサ素子が発熱し、酸化皮
膜の修復どころか、逆に酸化皮膜の破壊が進んでしま
い、パンクに至る現象を生じていた。さらに、エージン
グ中において、このように電解コンデンサがパンクした
場合、パンクした電解コンデンサに、他の電解コンデン
サから膨大な集中電荷が逆流し、回路焼損を引き起こし
ていた。従って、図4のエージング方法は、歩留が低
く、信頼性に問題があった。
いては、電解コンデンサの酸化皮膜の破損程度のバラツ
キに適切に対応できないという欠点があった。すなわ
ち、電解コンデンサの酸化皮膜の破損程度は、コンデン
サ間でかなりの差があるため、図4の回路において、分
割抵抗R(R1 ,R2 ,R3 ,…,Rn )を通じて電解
コンデンサC(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )に直流電
圧を印加すると、酸化皮膜の破損程度に比例した大きさ
の電流が流れる。従って、酸化皮膜の破損程度のバラツ
キに応じて、電解コンデンサに流れるエージング電流に
バラツキを生じるため、エージング後の電解コンデンサ
の漏れ電流にも大きなバラツキを生じ易かった。特に、
酸化皮膜の破損程度が大きい電解コンデンサほど、エー
ジング電流が増大し、例えば、400VDC印加時に
は、最大で400mAの電流が流れる。このような大電
流が流れた場合には、コンデンサ素子が発熱し、酸化皮
膜の修復どころか、逆に酸化皮膜の破壊が進んでしま
い、パンクに至る現象を生じていた。さらに、エージン
グ中において、このように電解コンデンサがパンクした
場合、パンクした電解コンデンサに、他の電解コンデン
サから膨大な集中電荷が逆流し、回路焼損を引き起こし
ていた。従って、図4のエージング方法は、歩留が低
く、信頼性に問題があった。
【0005】一方、図5に示すエージング方法において
は、図4に示す方法のような問題はないものの、定電流
ダイオードCRDそのものの逆耐圧が、最大100VD
Cと低く、高温使用時の信頼性が不十分であった。ま
た、定電流ダイオードは高価であり、量産実用化には不
都合であった。その上、エージング終了後の放電ができ
ないという安全上の欠点もあった。
は、図4に示す方法のような問題はないものの、定電流
ダイオードCRDそのものの逆耐圧が、最大100VD
Cと低く、高温使用時の信頼性が不十分であった。ま
た、定電流ダイオードは高価であり、量産実用化には不
都合であった。その上、エージング終了後の放電ができ
ないという安全上の欠点もあった。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、各
電解コンデンサに対して独立したエージング電流を供給
し、且つこのエージング電流を最大許容電流値以下に制
限し、しかも、他の電解コンデンサからの逆流を防止可
能とすることにより、電解コンデンサのパンクや回路焼
損などを生じることがなく、歩留を向上でき、信頼性に
優れ、エージング終了後の放電が可能な、電解コンデン
サのエージング方法を提供することである。
解決するために提案されたものであり、その目的は、各
電解コンデンサに対して独立したエージング電流を供給
し、且つこのエージング電流を最大許容電流値以下に制
限し、しかも、他の電解コンデンサからの逆流を防止可
能とすることにより、電解コンデンサのパンクや回路焼
損などを生じることがなく、歩留を向上でき、信頼性に
優れ、エージング終了後の放電が可能な、電解コンデン
サのエージング方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による電解コンデ
ンサのエージング方法は、複数個の電解コンデンサに直
流電圧源より直流電圧を印加し、各電解コンデンサに分
割電流または制限電流を供給してエージングを行う電解
コンデンサのエージング方法において、複数個の電解コ
ンデンサのそれぞれに、印加用ダイオード及び放電用ダ
イオードと、電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流
値以下となる電流制限抵抗とを直列に接続して回路を形
成し、この回路に、直流電圧源より直流電圧を印加し、
各電解コンデンサに対して独立した分割電流または制限
電流を供給してエージングを行うことを特徴とするもの
である。
ンサのエージング方法は、複数個の電解コンデンサに直
流電圧源より直流電圧を印加し、各電解コンデンサに分
割電流または制限電流を供給してエージングを行う電解
コンデンサのエージング方法において、複数個の電解コ
ンデンサのそれぞれに、印加用ダイオード及び放電用ダ
イオードと、電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流
値以下となる電流制限抵抗とを直列に接続して回路を形
成し、この回路に、直流電圧源より直流電圧を印加し、
各電解コンデンサに対して独立した分割電流または制限
電流を供給してエージングを行うことを特徴とするもの
である。
【0008】また、電流制限抵抗の選択は、予め実験確
認した電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流値に基
づいて行うことが望ましい。
認した電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流値に基
づいて行うことが望ましい。
【0009】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。まず、複数個の電解コンデンサのそれぞれ
に、印加用ダイオードと最大許容電流値以下となる電流
制限抵抗を介してエージング電流の供給を行う構成であ
るため、電解コンデンサの酸化皮膜の破壊程度にバラツ
キがあっても、各電解コンデンサに供給されるエージン
グ電流を、最大許容電流値以下に制限することができ
る。従って、酸化皮膜の破壊程度に拘らず、エージング
電流を常にV/Rとできるので、パンクを生じることな
しに、破壊された酸化皮膜の修復を徐々に行うことがで
きる。また、各電解コンデンサに対して独立して電流を
供給できるため、電解コンデンサ間で電荷逆流現象を生
じることはなく、回路焼損を生じる恐れはない。
通りである。まず、複数個の電解コンデンサのそれぞれ
に、印加用ダイオードと最大許容電流値以下となる電流
制限抵抗を介してエージング電流の供給を行う構成であ
るため、電解コンデンサの酸化皮膜の破壊程度にバラツ
キがあっても、各電解コンデンサに供給されるエージン
グ電流を、最大許容電流値以下に制限することができ
る。従って、酸化皮膜の破壊程度に拘らず、エージング
電流を常にV/Rとできるので、パンクを生じることな
しに、破壊された酸化皮膜の修復を徐々に行うことがで
きる。また、各電解コンデンサに対して独立して電流を
供給できるため、電解コンデンサ間で電荷逆流現象を生
じることはなく、回路焼損を生じる恐れはない。
【0010】また、個々の電解コンデンサに放電用ダイ
オードを付加して独立した放電回路を構成することによ
り、エージング中の電圧印加には全く影響を及ぼすこと
なく、エージング終了後に放電を容易に行うことができ
るという安全上の利点もある。
オードを付加して独立した放電回路を構成することによ
り、エージング中の電圧印加には全く影響を及ぼすこと
なく、エージング終了後に放電を容易に行うことができ
るという安全上の利点もある。
【0011】
【実施例】以下には、本発明に従う電解コンデンサのエ
ージング方法の一実施例に関して、図1乃至図3を参照
して具体的に説明する。この場合、図1は、エージング
回路を示す回路図、図2は、エージング回路の具体的な
装置構成例を示す模式的斜視図、図3は、本実施例方法
と従来方法とによるエージング後の漏れ電流特性を示す
分布図である。
ージング方法の一実施例に関して、図1乃至図3を参照
して具体的に説明する。この場合、図1は、エージング
回路を示す回路図、図2は、エージング回路の具体的な
装置構成例を示す模式的斜視図、図3は、本実施例方法
と従来方法とによるエージング後の漏れ電流特性を示す
分布図である。
【0012】まず、図1に示すように、n個(複数個)
の電解コンデンサC(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )の
それぞれに、印加用ダイオードDI と電流制限抵抗Rを
直列に接続し、直流電圧源DCにより直流電圧を印加す
るように構成する。同時に、各電流制限抵抗Rの電解コ
ンデンサCと逆側には、印加用ダイオードDI に加えて
放電用ダイオードDO を直列に接続し、このn個の放電
用ダイオードDO を1個の放電抵抗RO に接続する。な
お、この場合、電流制限抵抗Rとしては、予め実験確認
された電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流値以下
となる電流制限抵抗を使用する。また、図1において
は、図面を簡略化するために、3個の電解コンデンサC
1 〜C3 と、これに対応する3個の印加用ダイオードD
I と3個の電流制限抵抗R、及び3個の放電用ダイオー
ドDO のみを例示的に示している。
の電解コンデンサC(C1 ,C2 ,C3 ,…,Cn )の
それぞれに、印加用ダイオードDI と電流制限抵抗Rを
直列に接続し、直流電圧源DCにより直流電圧を印加す
るように構成する。同時に、各電流制限抵抗Rの電解コ
ンデンサCと逆側には、印加用ダイオードDI に加えて
放電用ダイオードDO を直列に接続し、このn個の放電
用ダイオードDO を1個の放電抵抗RO に接続する。な
お、この場合、電流制限抵抗Rとしては、予め実験確認
された電解コンデンサ1個当たりの最大許容電流値以下
となる電流制限抵抗を使用する。また、図1において
は、図面を簡略化するために、3個の電解コンデンサC
1 〜C3 と、これに対応する3個の印加用ダイオードD
I と3個の電流制限抵抗R、及び3個の放電用ダイオー
ドDO のみを例示的に示している。
【0013】このようなエージング回路において、エー
ジング時に、直流電圧源DCより電流を流せば、電流制
限抵抗Rのそれぞれに分割された最大許容電流値V/R
以下に制限される中で、複数個の電解コンデンサC1 〜
Cn にエージング電流が供給され、連続的にエージング
が行われる。また、エージング終了後には、電流制限抵
抗Rから放電用ダイオードDO を介して放電抵抗RO に
よって放電を行うことができる。
ジング時に、直流電圧源DCより電流を流せば、電流制
限抵抗Rのそれぞれに分割された最大許容電流値V/R
以下に制限される中で、複数個の電解コンデンサC1 〜
Cn にエージング電流が供給され、連続的にエージング
が行われる。また、エージング終了後には、電流制限抵
抗Rから放電用ダイオードDO を介して放電抵抗RO に
よって放電を行うことができる。
【0014】以上のように、本実施例においては、複数
個の電解コンデンサC1 〜Cn のそれぞれに流れるエー
ジング電流が印加用ダイオードDI と電流制限抵抗Rに
よって最大許容電流値以下に制限されることにより、酸
化皮膜破壊程度の大きい電解コンデンサであっても従来
のようにパンクに至ることはなく、酸化皮膜の修復がな
される。また、電解コンデンサ間で電荷逆流現象を生じ
ることもないため、回路焼損を生じる恐れはない。従っ
て、後述するように、従来方法より耐印加電圧を上昇さ
せ、漏れ電流のレベル、バラツキを減少させることがで
きる。また、これによって、酸化皮膜の修復作用を効果
的に行うことができるため、歩留を向上でき、信頼性の
高いエージング処理を行うことができる。さらに、エー
ジング終了後に放電を容易に行うことができるため、安
全上も優れている。
個の電解コンデンサC1 〜Cn のそれぞれに流れるエー
ジング電流が印加用ダイオードDI と電流制限抵抗Rに
よって最大許容電流値以下に制限されることにより、酸
化皮膜破壊程度の大きい電解コンデンサであっても従来
のようにパンクに至ることはなく、酸化皮膜の修復がな
される。また、電解コンデンサ間で電荷逆流現象を生じ
ることもないため、回路焼損を生じる恐れはない。従っ
て、後述するように、従来方法より耐印加電圧を上昇さ
せ、漏れ電流のレベル、バラツキを減少させることがで
きる。また、これによって、酸化皮膜の修復作用を効果
的に行うことができるため、歩留を向上でき、信頼性の
高いエージング処理を行うことができる。さらに、エー
ジング終了後に放電を容易に行うことができるため、安
全上も優れている。
【0015】また、図1のエージング回路は、図2に示
すように、例えば、エージング用治具1と、エージング
台車2とを使用して装置構成することができる。すなわ
ち、図2に示す応用例は、予め印加回路配線、放電回路
配線が施されたエージング台車2の規定位置に、電解コ
ンデンサ(図示していない)を取り付けてなるエージン
グ治具1を配置するものである。この場合、エージング
台車2上には、放電用電極3、印加用陽極4、陰極5な
どが配置されており、これらの電極3〜5に、エージン
グ治具1の接続端子6を接触させて電気的接続を行う。
このような装置構成を使用した場合には、直流電圧の印
加によるエージング及びエージング後の放電を容易に行
うことができる。
すように、例えば、エージング用治具1と、エージング
台車2とを使用して装置構成することができる。すなわ
ち、図2に示す応用例は、予め印加回路配線、放電回路
配線が施されたエージング台車2の規定位置に、電解コ
ンデンサ(図示していない)を取り付けてなるエージン
グ治具1を配置するものである。この場合、エージング
台車2上には、放電用電極3、印加用陽極4、陰極5な
どが配置されており、これらの電極3〜5に、エージン
グ治具1の接続端子6を接触させて電気的接続を行う。
このような装置構成を使用した場合には、直流電圧の印
加によるエージング及びエージング後の放電を容易に行
うことができる。
【0016】一方、定格450wv−150μFの多数
個の電解コンデンサを試料として、以上のような本実施
例によるエージング方法と、図4に示す従来技術による
エージング方法とによって、それぞれエージング処理を
施して、漏れ電流値を調べたところ、図3に示すような
結果が得られた。なお、この場合のエージング条件とし
ては、本実施例では、試料1個毎に最大許容電流25m
Aを印加し、また、従来例では、試料1個に対して2m
Aとして計算されるトータル電流を試料全体に印加し
た。
個の電解コンデンサを試料として、以上のような本実施
例によるエージング方法と、図4に示す従来技術による
エージング方法とによって、それぞれエージング処理を
施して、漏れ電流値を調べたところ、図3に示すような
結果が得られた。なお、この場合のエージング条件とし
ては、本実施例では、試料1個毎に最大許容電流25m
Aを印加し、また、従来例では、試料1個に対して2m
Aとして計算されるトータル電流を試料全体に印加し
た。
【0017】この図3に示すように、従来方法によって
エージングした電解コンデンサ(従来例)の漏れ電流
は、最も低いものでも、40μAを越えており、多数の
試料について、50μAを越える高い値を示している
上、バラツキが大きく、最大500μAもの漏れ電流を
生じている。これに対して、本実施例の方法によってエ
ージングした電解コンデンサ(実施例)の漏れ電流は、
20μA乃至30μAの低い範囲に止まっており、漏れ
電流のレベル、及びバラツキが低減していることがわか
る。
エージングした電解コンデンサ(従来例)の漏れ電流
は、最も低いものでも、40μAを越えており、多数の
試料について、50μAを越える高い値を示している
上、バラツキが大きく、最大500μAもの漏れ電流を
生じている。これに対して、本実施例の方法によってエ
ージングした電解コンデンサ(実施例)の漏れ電流は、
20μA乃至30μAの低い範囲に止まっており、漏れ
電流のレベル、及びバラツキが低減していることがわか
る。
【0018】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、エージング処理の具体的な回路構成は、
適宜変更可能である。すなわち、本発明は、印加用ダイ
オードと放電用ダイオード、及び電流制限抵抗を有する
構成である限り、他の電気素子を付加的に使用すること
も可能であり、また、回路を構成する具体的な装置につ
いても適宜選択可能である。
ものではなく、エージング処理の具体的な回路構成は、
適宜変更可能である。すなわち、本発明は、印加用ダイ
オードと放電用ダイオード、及び電流制限抵抗を有する
構成である限り、他の電気素子を付加的に使用すること
も可能であり、また、回路を構成する具体的な装置につ
いても適宜選択可能である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
印加用ダイオードと放電用ダイオード、及び電流制限抵
抗を使用するという簡単な構成により、各電解コンデン
サに対して、独立したエージング電流を供給し、且つこ
のエージング電流を最大許容電流値以下に制限し、しか
も、他の電解コンデンサからの逆流を防止可能であるた
め、電解コンデンサのパンクや回路焼損などを生じるこ
とがなく、歩留を向上でき、信頼性に優れ、エージング
終了後の放電が可能な、電解コンデンサのエージング方
法を提供することができる。
印加用ダイオードと放電用ダイオード、及び電流制限抵
抗を使用するという簡単な構成により、各電解コンデン
サに対して、独立したエージング電流を供給し、且つこ
のエージング電流を最大許容電流値以下に制限し、しか
も、他の電解コンデンサからの逆流を防止可能であるた
め、電解コンデンサのパンクや回路焼損などを生じるこ
とがなく、歩留を向上でき、信頼性に優れ、エージング
終了後の放電が可能な、電解コンデンサのエージング方
法を提供することができる。
【図1】本発明に従う電解コンデンサのエージング方法
の一実施例におけるエージング回路を示す回路図。
の一実施例におけるエージング回路を示す回路図。
【図2】図1のエージング回路の具体的な装置構成例を
示す模式的斜視図。
示す模式的斜視図。
【図3】本発明に従うエージング方法の一実施例と従来
のエージング方法の一例とによるエージング後の漏れ電
流特性を示す分布図。
のエージング方法の一例とによるエージング後の漏れ電
流特性を示す分布図。
【図4】従来の電解コンデンサのエージング方法の一例
におけるエージング回路を示す回路図。
におけるエージング回路を示す回路図。
【図5】従来の電解コンデンサのエージング方法の図4
とは異なる一例におけるエージング回路を示す回路図。
とは異なる一例におけるエージング回路を示す回路図。
1 … エージング治具 2 … エージング台車 3 … 放電用電極 4 … 印加用陽極 5 … 陰極 6 … 接続端子 C(C1 〜C3 ) … 電解コンデンサ DI … 印加用ダイオード DO … 放電用ダイオード R … 電流制限抵抗 RO … 放電抵抗 DC … 直流電圧源
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数個の電解コンデンサに直流電圧源よ
り直流電圧を印加し、各電解コンデンサに分割電流また
は制限電流を供給してエージングを行う電解コンデンサ
のエージング方法において、 前記複数個の電解コンデンサのそれぞれに、印加用ダイ
オード及び放電用ダイオードと、コンデンサ1個当たり
の最大許容電流値以下となる電流制限抵抗とを直列に接
続して回路を形成し、この回路に、直流電圧源より直流
電圧を印加し、各電解コンデンサに対して独立した分割
電流または制限電流を供給してエージングを行うことを
特徴とする電解コンデンサのエージング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3198627A JPH0521286A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 電解コンデンサのエージング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3198627A JPH0521286A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 電解コンデンサのエージング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0521286A true JPH0521286A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=16394346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3198627A Pending JPH0521286A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 電解コンデンサのエージング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0521286A (ja) |
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1991
- 1991-07-12 JP JP3198627A patent/JPH0521286A/ja active Pending
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