JPH05212856A

JPH05212856A - 印刷機のブランケット洗浄機に使用される布ロールの終端を決定するための方法およびシステム

Info

Publication number: JPH05212856A
Application number: JP4232936A
Authority: JP
Inventors: Charles Robert Gasparrini; ロバートガスパーリーニチャールズ; Walter H Cano; エイチ、カーノウォルター
Original assignee: Baldwin Graphic Systems Inc
Current assignee: Baldwin Graphic Systems Inc
Priority date: 1991-08-30
Filing date: 1992-08-06
Publication date: 1993-08-24
Also published as: EP0529764A1; CN1072135A; DE69209937T2; DE69209937D1; CN1050325C; EP0529764B1

Abstract

(57)【要約】【目的】平板印刷機のブランケットシリンダを洗浄す
るための方法およびシステムを提供する。【構成】洗浄布Ｃが布供給ロール６から布巻取ロール
４に向かって前進し、洗浄布Ｃが布巻取ロール４と布供
給ロール６の間に配置されたブランケットシリンダ２に
係合する形式の平板印刷機のブランケットシリンダ２を
洗浄する際に使用される洗浄布Ｃの終端を決定するため
の方法およびシステムであって、（ａ）水および溶剤
を吸収する非金属、非磁性の洗浄布Ｃと、（ｂ）洗浄
布Ｃ上の予め設定された位置に設けられた指標と、
（ｃ）指標に応答し、指標に対する応答の信号を送る
ことができるセンサ手段１０とを備え、センサ手段１０
が指標に応答したときに信号が生じることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】この発明は印刷機のブランケットシリンダ
を洗浄する際の改良に関するものである。特に、本発明
は、平板印刷のブランケットシリンダを洗浄するため
に、洗浄布の終端から第１の予め設定された距離までと
洗浄布ロール上の洗浄布の終端にすぐ隣接した第２の位
置までの使用法を変える方法およびシステムに関するも
のである。

【０００２】

【発明の分野】平版印刷機のブランケットシリンダは印
刷の最後に生じる事のような種々の理由のために時々洗
浄しなければならないということは印刷業界において知
られている。こうして、この分野では、この結果を達成
するための種々の方法および手段が知られており、自動
ブランケットシリンダ洗浄装置という名称で１９８２年
８月１７日に許可された米国特許第４３４４３６１号明
細書に記載されたような洗浄布を使用する自動洗浄装置
を含む。その特許に見られるように、洗浄布供給ロール
と洗浄布巻取ロールとがある。ブランケットシリンダは
供給ロールと巻取ロールの間にある。４３４４３６１号
特許に示されたように、洗浄布を洗浄布供給ロールから
洗浄布巻取ロールに前進させる前進手段がある。前進手
段は、洗浄布供給ロールまたは巻取ロール上に残ってい
る洗浄布の直径にかかわらず、実質的に同じ量の洗浄布
を送る形式のものであるのが好ましい。

【０００３】前記特許に記載された自動ブランケット洗
浄システムでは、膨張可能な空気袋機構が定期的に洗浄
布をブランケットシリンダに押しつけ、洗浄布が、洗浄
布に向かって案内されている水および／または溶剤と共
にブランケットシリンダを洗浄するようになっている。

【０００４】前述の特許に記載された自動ブランケット
洗浄装置はしばらくの間市場において成功した製品であ
った。その製品は、洗浄布供給ロール上の洗浄布が終了
間近な時と洗浄布供給ロールが空になった時を作業者に
知らせるためのスイッチ手段と組み合わせて使用されて
きた。この目的のために、自動ブランケットシリンダ洗
浄装置はリミットスイッチと一緒に使用され、リミット
スイッチは洗浄布供給ロール上の洗浄布の直径を決定ま
たは検知し、それによって洗浄布の長さを推断すること
ができる。こうして、ロール上に残っている洗浄布の直
径の決定をすることによって、ロール上に残っている洗
浄布の長さを概算することができる。スイッチまたはセ
ンサは信号と組み合わせて使用され、信号は洗浄布の供
給が終了間近な時と洗浄布を使い果たした時を作業者に
知らせる目的のために、目に見えるように、および／ま
たは耳に聞こえるようにすることができる。上記の形式
の警告システムは、システムの正確さに関していくつか
の制限があるが、首尾よく使用されてきた。

【０００５】直径を検知する形式の警告システムの１つ
の問題は、洗浄布上に残っている直線の量が推断される
が直接計測または決定されないことである。残っている
直線の長さは数学的に概算できるが、それは厳密な正確
さで決定することはできない。それは、直径そのもの
が、洗浄布の長さを完全に正確に計測するのに必要とさ
れる厳密さで決定されないからである。さらに、直径を
計測する正確さは、中芯の直径のばらつきや、フレーム
内でシャフトが挿入される内径の精度や、洗浄布を供給
および巻き取る機構を構成する部品および要素の製造の
際に生じる多くの他の寸法のばらつき等によって制限さ
れる。これらの理由のために、洗浄布供給ロール上に残
された洗浄布の長さを推断するための機構を使用するこ
とによって、０．９１４４ｍあるいはそれ以上の誤差に
なり得る。コスト競争が厳しい印刷業界では、０．９１
４４ｍの洗浄布は重要である。

【０００６】一般に、洗浄布供給ロールは約１０．９７
２８ｍの洗浄布からなり、これはウエブ印刷機で約２５
０回使用可能であり、またはシートフィード印刷機で約
１２５回使用可能である。その状況では、一人の作業者
が８時間働いて８〜１５回洗浄できる。こうして、それ
らの事情によれば、ブランケットシリンダを洗浄するの
に約５０．８ｍｍの洗浄布のみが必要とされる。この理
由のために、種々の事情によって決まる実質的な洗浄の
回数のために９１．４４ｃｍの洗浄布が使用され得る。
この発明の１つの目的は洗浄するために必要な量と同量
の洗浄布を使用することと洗浄布の浪費を避けることで
ある。

【０００７】残っている洗浄布の長さを決定するための
システムの使用時の誤差の可能性は洗浄布の浪費を生じ
る可能性を生じ、ブランケットシリンダと接触する洗浄
布が無いときには、ブランケットシリンダを強く引っ掻
く可能性を生じる。こうして、洗浄布をブランケットシ
ステムに普通に接触させる空気袋型のシステムでは、洗
浄布の供給長さの決定に誤差があり、空気袋が洗浄布で
はなくブランケットシリンダに接触するとブランケット
シリンダに強い引っ掻き傷を付ける可能性がある。

【０００８】ここで使用された布という用語は４３４４
３６１号特許に記載されたものと定義してよく、または
ブランケットシリンダを洗浄するのに使用される他の形
式の適切な織物、布、または紙等にすることもできるこ
とが理解されるだろう。

【０００９】巻かれた芯からほどかれた素材の終端を決
定することについて概略的に述べている多数の先行技術
がある。

【００１０】特許番号３４４９７３３は、スプールに巻
かれた素材が磁性または磁化できるものである装置につ
いて述べている。記録ヘッドは処理された材料の内部に
情報を記録する（テープレコーダに類似したもの）。こ
の情報はスプールの終端を決定して他の機械の機能を制
御するために検知ヘッドによって使用される。特許番号
３９９０６２５は、袋の終端を示すために合成樹脂製の
ウエブの中の予め設けた孔を使用する自動製袋装置につ
いて述べている。検知は孔の内部にぴったり合うように
選ばれたスプリングフィンガーによって達成される。そ
の特許は、また、光電的または電気容量的に検知される
不透明な点または線のような他の形式の材料の使用につ
いて述べている。

【００１１】特許番号３１４６４３１は導電性のある材
料からなる小片、すなわちウエブの終端に使用されるタ
バコの包装用の細長い片を開示している。ウエブは２つ
の導電性のブラシからなるセンサによって巻き戻され、
導電性のある材料が両方のブラシに接触すると電気回路
が完成する。これは機械を操作する者にウエブの終端を
知らせるために使用される。

【００１２】特許番号３１８４１７７は、フレームを正
確に位置決めするために細片上に使用される孔または不
透明な小片または透明な小片を開示している。フレーム
の位置を検知するために２つの光電管が使用されてい
る。

【００１３】特許番号３５４２３０４は、織布のウエブ
に埋め込まれた金属の小片を検知するために使用される
２つの導電性のローラを開示している。この発明は小片
が織物を損傷する前に小片を移動可能であるように小片
を配置する。

【００１４】特許番号３５６８５８４は、接触、または
フィルムに付された導電材を介してフィルムの位置を検
知するカメラ自動巻取機構を開示している。導電材は規
則的に配置された不連続の部分が導電材の間に生じるよ
うに付されている。これらの不連続は検知される。ま
た、この特許は、電気的接触によって動作するスプリン
グフィンガーによって検知されるフィルム内の孔を開示
している。

【００１５】特許番号４１１５０１３は、プリンタのリ
ボンの終端を検知するのに使用される光検知器を開示し
ている。光を反射する材料がリボンに付されている。

【００１６】特許番号４２１２５５２は、プリンタリボ
ンに付される導電性材料を開示している。２つの接触フ
ィンガーが巻き戻されたリボンに接触し、導電性材料が
両方の接触子に接触すると電気回路が完成する。

【００１７】特許番号２８２１２８４は、カーボン紙の
ウエブに接触し、２つの導電性ロールによって検知され
る導電性のテープまたは箔を開示している。箔が２つの
ローラの間を通過するときには、警告装置を作動するた
めに電気信号が使用される。

【００１８】上記のことを念頭におくと、この発明の目
的は、平板印刷機のブランケットシリンダを洗浄するた
めの新しくて改良されたシステムを提供することであ
る。

【００１９】この発明の別の目的は、洗浄布の供給の終
了を決定することによってブランケットシステムを洗浄
するための新しくて改良されたシステムを提供すること
である。

【００２０】本発明の別の目的は、ブランケット洗浄シ
ステムのための指標が付された洗浄布と、作業者に洗浄
布に関する情報を与える指標を検知する検知手段とを提
供することである。

【００２１】この発明のさらに別の目的は、洗浄布上に
指標を付すことによって、印刷作業者に洗浄布の供給の
終了を警告する工程を提供することで、その指標は作業
者に予め設定された長さの洗浄布が残されていることを
知らせ、作業者に洗浄布の供給の終了が迫っていること
を警告するために検知することができる。

【００２２】この発明の別の目的は、洗浄布上の適切な
位置にセンサによって検知可能な指標を付し、それによ
って、ブランケットシリンダの洗浄行程の間に洗浄布の
終端が示されることである。

【００２３】本発明のさらに別の目的は、ブランケット
シリンダの洗浄布の終端から予め設定された位置に少な
くとも１つの指標を付し、それによってセンサが洗浄布
が終端に近い時と洗浄行程を終わらせる時を検知するこ
とができることである。

【００２４】この発明のさらに別の目的は、洗浄布供給
行程の終了を検知する平板印刷の状況において使用する
のに特に適した検知方法を提供することにある。

【００２５】本発明の付加的な目的および利点は以下の
記述において述べられており、ある程度、その記述から
明らかになるだろう。また、目的および利点は添付され
た特許請求の範囲で示された手段、部品、方法、器具、
手順によって理解され、得られる。

【００２６】

【発明の簡単な記述】簡単に述べると、本発明はここで
平板印刷のブランケットシリンダの洗浄について述べて
おり、非金属、非磁性の織物の洗浄布に付着および／ま
たは接続される指標の選択を含み、その指標は他の要素
および／または機構が周辺に来たときに検知できる。指
標は洗浄布上の予め設定された場所に位置し、求める情
報に従って案内される。本発明は、作業者に洗浄布の終
端が迫っていることを警告すること、および／または洗
浄布の供給が終了したときに実際に洗浄行程を終了させ
ることを目的として選択された指標を適切な場所に位置
決めし、検知することを含む。

【００２７】指標は、例えば紙のような非金属、非磁性
の洗浄布上に都合のよい方法で位置決めされた金属、
鉄、または非鉄（例えばアルミニウム箔、水銀、その
他）および／または磁性材の形にすることができる。指
標は細長い片または塗料の縞であってもよく、例えば、
洗浄布の縦方向または横方向に位置する黒の縞でもよ
く、そのような指標は１つでもそれ以上でもよい。指標
は洗浄布上に粘着テープ、製織、塗装または他の都合の
よい方法で付着することができる。

【００２８】洗浄布上に付着された指標の形式により、
その指標の存在を検知するための適切な検知手段が供給
される。この検知手段は、金属、非鉄、磁界、静電容
量、光に反応する形式のものであってもよく、検知手段
が動作するために検知手段と指標の接触を必ずしも必要
としない。

【００２９】本発明は、また、可視光線および／または
赤外線の光電原理を利用してもよい。この形式におい
て、本発明は、再帰反射検知（ｒｅｔｒｏｒｅｆｌｅｃ
ｔｉｖｅｓｅｎｓｉｎｇ）、拡散赤外線検知（ｄｉｆ
ｆｉｓｅｉｎｆｒａｒｅｄｓｅｎｓｉｎｇ）、拡散可
視光線検知（ｄｉｆｆｉｓｅｖｉｓｉｂｌｅｓｅｎ
ｓｉｎｇ）および固定焦点検知（ｆｉｘｅｄｆｏｃｕ
ｓｓｅｎｓｉｎｇ）を利用することができる。この形
式の本発明は、センサが受ける光の量の変化をセンサが
検知できるように、洗浄布の光のレベルに対して指標の
光のレベルが十分に異なることが要求される。この形式
の本発明は可視または赤外線の光を利用できる。

【００３０】本発明は図示または記述された新しい部
品、行程、構造、設備および改良から成っている。

【００３１】この明細書に含まれ、その一部をなす添付
図面はこの発明の実施例を示し、記述は本発明の原理を
説明するのに役立つ。

【００３２】

【図面の詳細な説明】図１〜３を参照すると、本発明が
使用され得る状況が示されており、図１〜３は米国特許
第４３４４３６１号明細書の図１〜３と比較される。本
発明はその特定の構造のブランケット洗浄装置に対する
使用に限定されるものではなく、これは単に実施例にす
ぎない。

【００３３】図１〜３に示すように、ブランケットシリ
ンダ２、静止したサイドフレーム８上に取り付けられた
洗浄布巻取ロール４および洗浄布供給ロール６がある。
洗浄布Ｃは洗浄布供給ロール６から洗浄布巻取ロール４
に巻き取られる。洗浄布Ｃの目的はブランケットシリン
ダ２を洗浄することである。この目的のために膨張性の
空気袋部材３８があり、空気袋部材３８は洗浄布Ｃを接
触させるために膨張されるようになっており、洗浄布Ｃ
は米国特許第４３４４３６１号明細書に記載されている
ような手頃な機構を介して選択された予め設定された方
法でブランケットシリンダに順番に接する。洗浄布を接
触させるための手段は膨張性の空気袋部材に限定されな
い。

【００３４】洗浄布Ｃは水および溶剤を一様に吸収する
ことができなければならず、実質的には米国特許第４３
４４３６１号明細書に記載されたものである。洗浄布は
非金属および非磁性であり、手頃な形式または形状の金
属、非鉄および／または磁性材料の小片または塗料であ
る指標が内部または外部に配置されるのに適している。

【００３５】図１〜４を参照すると、センサ１０の概要
が示されており、センサ１０は洗浄布Ｃ上の指標１４を
検知することができるように配置されている。センサ
は、後で述べるように、接触を必要とせず、金属、非磁
性材、磁界または静電容量に反応する形式のものを使用
することができ、それらは全て公知のものである。

【００３６】図４には洗浄布Ｃ上に指標を備えた洗浄布
ロール４と、指標を検知するための支持部材上のセンサ
の概略の形状が示されており、洗浄布ロール４の詳しい
実施例は後で述べられている。

【００３７】図５（Ａ）を参照すると、洗浄布Ｃのロー
ルの終端が示されており、洗浄布Ｃの終端から予め設定
された距離に指標２０が付されている。その指標は磁性
テープ、金属、非鉄および／または磁性テープの一部ま
たは金属塗料であり、その存在は誘導性、容量性、電磁
気、光電等の市販のセンサによって検知可能である。

【００３８】例えば、洗浄布上の指標は、金属、非鉄、
および金属テープの形状のもの、非鉄テープ、導電性塗
料、金属塗料、または手頃な方法で洗浄布供給ロールの
洗浄布に塗りまたは貼ることができる他の形式の金属部
材でもよい。他の例では、この指標は黒または他の濃い
色の塗料にすることができた。

【００３９】例えば、指標は、接着剤、テープ状の糸、
製織、またはその他の手頃な方法で洗浄布に付着してよ
い。

【００４０】図５（Ｂ）に示すように、洗浄布には所望
の作用の順序に従って一つあるいはそれ以上の指標を付
けることができる。例えば、洗浄布の終端が近いことを
作業者に警告するための第１の指標２２と、洗浄布の供
給が終了し、傷を付けるのを避けるために洗浄行程を終
了させなければならないことを作業者に警告するための
第２の指標２６を設けることができる。

【００４１】図５（Ｂ）に、各々の予め設定された位置
に設けた複数の指標が示されている。これは作業者に洗
浄布上の指標の正確な位置を知ることを要求する発明の
一つの形態である。所望ならば、指標をセンサと揃える
ことができるということが知られているという条件で個
々の予め設定された位置に一つの指標を使用することが
できる。

【００４２】公知のように、信号は目で見えるように、
または耳で聞こえるように、またはその両方であること
もできる。

【００４３】指標は洗浄布の終端から第１および第２の
予め設定された距離に位置させることができる。第１の
予め設定された距離は各洗浄で必要とされる長さに洗浄
回数を乗じることより決めることができ、それは作業者
が洗浄布の終端が来る前に気付くことを要望するもので
ある。第２の予め設定された距離は、ブランケットシリ
ンダを傷つけるのを避けるために十分な時間内で作業者
が洗浄作業を停止するのを要望するどのような距離にで
もすることができる。

【００４４】図６を参照すると、発明の他の形態が示さ
れている。この発明の形態では、洗浄布の長さ方向にの
びる一つの縞または細長い片の指標が使用されている。

【００４５】図示したように、指標２４は先端２８と後
端３０を有する。この例では、洗浄布の終端が始まるこ
とを知らせるために先端２８が第１の予め設定された位
置にあり、後端３０が洗浄布の実際の終端を知らせるよ
うに指標が構成されている。先端が図５に示すのと同じ
形式のセンサによって検知されると、センサが警告信号
を発し、警告信号は後端３０がセンサによって検知され
ると停止する。

【００４６】この発明では、第１の指標が作業者に洗浄
布供給ロール上に予め設定された長さの洗浄布のみが残
されていることを知らせる。これは、例えば、シリンダ
のパルサ（ｐｕｌｓｅｒ）をコーティングすることによ
って行うことができる。これは、作業者が洗浄のために
若干の量の洗浄布のみが残されていることを知ることを
可能にし、作業者はそれに従って作業の変更を計画する
ことができる。一方、洗浄布が終端に来たときに第２の
指標によって別の警告信号が発せられ、作業者はブラン
ケットシリンダに引っ掻きのような傷を付ける可能性が
ある洗浄行程にブランケットシリンダが入らないように
する。

【００４７】前述したように、指標は金属、非鉄、導電
性塗料、および／または金属または非金属の濃い色の塗
料でよい。金属製の指標が使用される場所には、ハネウ
ェルディビジョン（ＨｏｎｅｙｗｅｌｌＤｉｖｉｓｉ
ｏｎ）から入手可能なＰＫ８７５９２のような手頃な市
販のマイクロスイッチを使用することができる。そのよ
うなマイクロスイッチは適切な厚みの鉄または０．０１
２７〜０．０５０８ｍｍの範囲の厚みを有する非鉄金属
の箔によって作動する近接センサになり得る。そのよう
な近接センサでは、実際の接触を必要とせず、移動して
いる指標を、センサと指標４の間の接触または磁力が無
くても検知する。

【００４８】この形式の指標とセンサでは、センサの表
面のコイルによって電磁気の場が生じる。この場が指標
によって吸収されるとうず電流が生じる。これはセンサ
の発振器に反射された負荷を与え、その信号のレベルを
下げる。この信号レベルの変化はシュミットトリガを駆
動する積分器の電気回路によって増幅される。トリガ信
号はデジタル出力を出す出力トランジスタに連結されて
いる。

【００４９】本発明の他の形態では、磁気の指標または
目標が提供され、そのために磁気に反応することができ
るセンサが必要とされる。この目的のために、ハネウェ
ルディビジョン（ＨｏｎｅｙｗｅｌｌＤｉｖｉｓｉｏ
ｎ）から入手可能な市販の４００ＳＲセンサがある。こ
れは、６〜１６ボルトの直流電圧によって作動する低コ
ストの固体ホール効果センサ（ｓｏｌｉｄｓｔａｔｅ
Ｈａｌｌｅｆｆｅｃｔｓｅｎｓｏｒ）である。

【００５０】本発明への使用が考えられる多数の他の形
式の指標がある。磁気インク（ＭａｇｎｅｔｉｃＩｎｋｓ）磁気インクには磁気が蓄えられ、比較的低い磁束を短時
間発する。それはライトオフセット（ｌｉｇｈｔｏ
ｆｆｓｅｔ）およびウォータープレスフォーム（ｗ
ａｔｅｒｐｒｅｓｓｆｏｒｍ）のためのもので、使
用する前に加熱を必要とする。導電性インク（ＥｌｅｃｔｒｏＣｏｎｄｕｃｔｉｖｅ
Ｉｎｋｓ）このインクは高い電気抵抗を有するが、水および／また
は湿気に接すると導電性が無くなり、インクが剥げるこ
とがある。導電性塗料（ＥｌｅｃｔｒｏＣｏｎｄｕｃｔｉｖｅ
Ｐａｉｎｔｓ）この塗料は非常に高い導電性とコスト効果を有する。し
かし、鉄分の含有量の少なさのため、誘導センサがこの
塗料を検知することができない。さらに、この塗料は塗
布に際して乾燥のための空気／熱を必要とする。導電性黒鉛抵抗塗装（ＣｏｎｄｕｃｔｉｖｅＧｒａｐ
ｈｉｔｅＲｅｓｉｓｉｓｔａｎｔＣｏａｔｉｎｇ
ｓ）この材料は高い導電特性を有し、ゲル状態で入手され、
脱イオン化された水で薄められ、混合されなければなら
ない。容量性センサ（ＣａｐａｃｉｔｉｖｅＳｅｎｓｏｒ
ｓ）洗浄布が低い誘電率を有し、検知が非常に困難である。容量性近接センサ（ＣａｐａｃｉｔｉｖｅＰｒｏｘｉ
ｍｉｔｙＳｅｎｓｏｒｓ）この状態において、センサは誘電性の材料、金属、導電
性材料、ゴム、ガラスを検知するようになっており、検
知は誘電率によって決まる。このセンサは寸法が大き
く、検知距離が検知ヘッドの大きさによって決まるよう
になっている。誘導性近接センサ（ＩｎｄｕｃｔｉｖｅＰｒｏｘｉｍ
ｉｔｙＳｅｎｓｏｒ）誘導性近接センサ形式の発明の好ましい実施例が図７〜
１０に示されている。図７は誘導性型の指標を有する洗
浄布ロールを示す。公知のように、誘導性型のセンサは
図１０に概略を示したように動作する。図１０にコイル
３０および鉄のコア３２からなる誘導性近接センサ２
９、発振器３４および検知器３６の回路および固体出力
３８の概略を示す。発振器３４の作用はセンサの前でコ
イルから放射状に広がる高い周波数の場を作ることで、
その場はコイル３０の軸のまわりに集められる。鉄のコ
アは電磁気の場を束ね、前方に導いている。

【００５１】センサ２９は支持部材３７内の穴３５（図
８、９）内に手頃な方法で配置されている。図９に示す
ように、センサは警告用の細長い指標２２および細長い
指標の終端または指標２４を検知するように配置されて
いる。

【００５２】指標はアルミニウム箔３１であるのが好ま
しいが、ステンレススチール、水銀、鉛、真鍮または銅
であってもよい。動作時において、洗浄布上の指標が高
い周波数の場に入ると、うず電流が生じ、うず電流は指
標の表面に誘導される。これは発振器の回路の内部のエ
ネルギーの損失をもたらし、振動の増幅が小さくなる。
増幅におけるこの変化は、指標が検知領域を離れてセン
サが通常の状態に戻るまで信号を生じさせる。

【００５３】注解されたように、好ましい指標の材料は
約０．０５０８ｍｍの厚みを有するアルミニウム箔であ
る。アルミニウム箔とセンサの間の距離はおよそ最大
６．３５ｍｍであり、もし最大６．３５ｍｍの検知距離
内ならば正確な検知をすることができる。信頼性の高い
結果のためには、洗浄布はぴんと張った状態であること
が好ましい。この形態の本発明は、空気中の塵または他
の汚染物質によって妨害されない。

【００５４】本発明の別の形態は光電検知の原理を有
し、光エネルギーは光子のような凝縮された形態で空間
を伝わる。光子は光電子を発散するための指標として使
用される薬品の表面に衝突する。光電子のエネルギーは
公知の方法で電流を作り出すために使用することができ
る。電流は光または他の目に見えるまたは耳に聞こえる
警報器を作動するために使用することができる。

【００５５】一般的に言うと、光電子センサの光システ
ムは、可視光線または赤外線とともに使用可能な３つの
基礎的な検知方式のうちの１つである。これらは再帰反
射または近接に対して区別される。光電近接方式はさら
に拡散近接（ｄｉｆｆｕｓｅｐｒｏｘｉｍｉｔｙ）、発
散光線近接（ｄｉｖｅｒｇｅｎｔ−ｂｅａｍｐｒｏｘ
ｉｍｉｔｙ）、収束光線近接（ｃｏｎｖｅｒｇｅｎｔ−
ｂｅａｍｐｒｏｘｉｍｉｔｙ）、および背景懸垂近接
（ｂａｃｋｇｒｏｕｎｄｓｕｓｐｅｎｓｉｏｎｐｒ
ｏｘｉｍｉｔｙ）として下位区分される。

【００５６】再帰反射検知（Ｒｅｔｒｏｒｅｆｌｅｃｔ
ｉｖｅＳｅｎｓｉｎｇ）この形式では、指標は洗浄布上の反射指標であり、検知
器はテープ上の反射面を検知する。反射指標は同じ光の
軸に沿って光を帰す。反射距離は１５．２４ｍｍを越え
ないことが好ましい。

【００５７】拡散赤外線検知（ＤｉｆｆｕｓｅＩｎｆ
ｒａｒｅｄＳｅｎｓｉｎｇ）図１１〜１４における本発明の提示された好ましい実施
例は拡散赤外線検知を使用し、センサが洗浄布ロール上
の黒い平坦な塗料の縞４０を検知する。黒い縞は幅が約
１２．７ｍｍから２５．４ｍｍの間で、２５．４ｍｍで
あることが好ましい。使用の際には赤外線が指標の表面
に衝突し、光があらゆる角度に散乱し、光の一部が光線
の軸に沿って帰る。好ましい実施例の検知距離は約２
０．３２ｍｍである。うすく色付けされた織物の背景に
対する黒い縞の検知は縞の濃さにかかっており、正確な
検知のためには比較的濃い方がよい。これは、埃、ゴミ
等で汚れている大気中で満足の行くように検知するには
かなり大きな差を必要とするからである。濃度の基準
は、標準的な濃度方式で決定したとき、約１．１４であ
るのが好ましい。濃度範囲の決定は濃度計測器具で約
０．９から１．５の間でよい。

【００５８】図１１は洗浄布ロール上の塗布された黒い
縞４０の概略図である。図１３に示すようにそのような
縞が２つある。図１３は洗浄布ロールおよび指標に対す
るセンサを示す。

【００５９】好ましい実施例では、ミネアポリスのＢａ
ｎｎｅｒＥｎｇｉｎｅｅｒｉｎｇＣｏｒｐ製の高さの
低い拡散近接センサである０５─Ｑ０８─ＡＮ７─Ｖ１
１１３１が使用されている。このセンサは適切に動作す
ると、“暗いと動作する”動作を行い、通路に暗い指標
があるためにセンサが洗浄布からの調節された光の反射
を利用しないときに導通する。

【００６０】バナー（Ｂａｎｎｅｒ）Ｑ０８シリーズの
センサは高さが低い赤外線センサで、拡散近接センサ
で、金属製のハウジングを備え、ハウジングは洗浄布供
給ロールに隣接したＬ形の支持部材の形に見える開口部
にネジによってフレーム部材４６上に固定されている
（図１２、１３）。図１３に見えるように、洗浄布供給
ロールは上述の形式の２つの黒い縞を有し、そのうちの
１つは警告の縞であり、他の１つは洗浄布の終端の縞で
ある。

【００６１】理解されるように、黒い縞がセンサの範囲
内にあるときにセンサが作動し、センサが適当な警報を
鳴らし、および／または適当な警報を表示する。

【００６２】概略図１４を参照すると、信号および／ま
たは警報を発することができる一般的な光電装置が示さ
れている。こうして、洗浄布Ｃは、塗装された黒い縞２
２のような指標を有する。光は手頃な供給源によって供
給され、光導電体５０が反射された光を受信するために
配置されている。破線で示すように、光の差は入口を有
するコンパレータ５２に入る信号を発生し、コンパレー
タ５２は可視または可聴のあらゆる形の警報５４を発す
ることができる入口を有する。

【００６３】拡散可視光線検知（ＤｉｆｆｕｓｅＶｉ
ｓｉｂｌｅＳｅｎｓｉｎｇ）本発明の他の実施例は拡散可視光線検知を使用し、セン
サは洗浄布ロール上の黒い塗料の縞を検知するようにな
っている。

【００６４】この例では、図１１〜１４の同じ装置で、
可視光線が黒い塗料の表面に衝突する。光はその表面に
よって散乱し、あらゆる角度に散らばり、光の一部が光
軸に沿って戻る。この例では、検知距離は、レンズ上に
埃や屑が付着していない状態で１５．２４ｍｍから２
０．３２ｍｍの間で、コーンスターチまたは他の屑がレ
ンズに付着している状態で約１２．７０ｍｍである。洗
浄布上の黒い縞の検知は黒い縞が濃くなくても検知する
ことができる。これは、黒と白の識別性が非常に高く、
センサが光と多量の塗料の縞を区別することができるか
らである。この例では、縞は６．３５ｍｍから２５．４
ｍｍの間の幅である。

【００６５】固定焦点検知（ＦｉｘｅｄＦｏｃｕｓ
Ｓｅｎｓｉｎｇ）この例では、固定された焦点の集中的な光の検知および
光ビームがあり、検知領域は検知の制御の前の固定され
た距離において集中されている。したがって、力は信頼
性と正確さを増すために１つの領域に集中されている。
色の差が高く、センサが光と多量の塗料を識別すること
ができる。この形式は赤外線でなく可視光線を使用して
いる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を使用することができる自動ブランケッ
トシリンダ洗浄装置の斜視図である。

【図２】図１の２─２線矢視図で、膨張していない空気
袋と、ブランケットシリンダから離れて位置する洗浄布
と、検知手段とを示す。

【図３】図２と同様の箇所で、空気袋が膨張し、洗浄布
がブランケットシリンダに接触している状態を示す。

【図４】指標とセンサの関係を示す図である。

【図５】（Ａ）本発明の一形態を示し、織物上に間隔
をおいて配置された複数の指標を示す図である。（Ｂ）複数の指標を示す別の概略図である。

【図６】洗浄布の長さ方向に沿って配置され、洗浄布の
上に付された指標を示す。

【図７】本発明の一形態であるアルミニウムの細長い片
の指示手段を有する洗浄布ロールの斜視図である。

【図８】誘導性センサを示す一部破断図である。

【図９】誘導性センサと、指標を有する洗浄布ロールの
関係を示す概略図である。

【図１０】配線図の概要を示す。

【図１１】洗浄布ロール上に指標としての黒い縞を有す
る本発明の別の形態の洗浄布ロールである。

【図１２】別の形態のセンサの取り付けを示す一部破断
図である。

【図１３】光電センサと、指標を有する洗浄布ロールの
関係を示す概略図である。

【図１４】光電センサ回路の概略図である。

【符号の説明】

２ブランケットシリンダ４布巻取ロール６布供給ロール１０、２９センサ１４、２０、２２、２４、２６、４０指標Ｃ洗浄布

フロントページの続き (72)発明者ウォルターエイチ、カーノアメリカ合衆国、コネチカット州 06610、ブリッジポート、アシラムストリート 65

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗浄布が布供給ロールから布巻取ロール
に向かって前進し、前記洗浄布が前記布巻取ロールと前
記布供給ロールの間に配置されたブランケットシリンダ
に係合する形式の平板印刷機のブランケットシリンダを
洗浄する際に使用される洗浄布の終端を決定するための
方法であって、（ａ）水および溶剤を吸収する非金属、非磁性の織布
を設け、（ｂ）前記織布上にセンサ手段によって検知すること
ができる形式の少なくとも１つの指標を設け、前記指標
が前記洗浄布上の少なくとも１つの予め設定された位置
に存在し、（ｃ）前記指標に応答し、前記指標に対する応答の信
号を送ることができるセンサ手段を設け、前記センサ手
段が前記の予め設定された位置の前記指標に応答したと
きに信号が生じることを特徴とする方法。
【請求項２】前記指標が前記洗浄布の終端から第１の
予め設定された距離と前記洗浄布の終端にすぐ隣接した
第２の予め設定された距離に位置し、前記センサが前記
洗浄布の終端からの前記第１の予め設定された距離の前
記指標を検知して前記洗浄布の終端を予示する最初の信
号を送り、前記洗浄布の終端のすぐ前の前記第２の予め
設定された距離において再び前記指標を検知して信号を
送ることを特徴とする請求項１に記載の方法。
【請求項３】前記第１の予め設定された距離が予め設
定された洗浄回数に必要な洗浄布の長さによって決定さ
れることを特徴とする請求項２に記載の方法。
【請求項４】前記第２の予め設定された距離が前記洗
浄布の終端に隣接していることを特徴とする請求項３に
記載の方法。
【請求項５】複数の指標を有することを特徴とする請
求項３に記載の方法。
【請求項６】細長い片からなる一つの指標を有するこ
とを特徴とする請求項５に記載の方法。
【請求項７】前記指標が金属材料であることを特徴と
する請求項６に記載の方法。
【請求項８】前記指標が金属塗料であることを特徴と
する請求項７に記載の方法。
【請求項９】前記指標が磁性材料からなることを特徴
とする請求項８に記載の方法。
【請求項１０】前記指標が磁性塗料材料からなること
を特徴とする請求項９に記載の方法。
【請求項１１】前記指標が非磁性材料からなることを
特徴とする請求項２に記載の方法。
【請求項１２】前記指標が導電性塗料からなることを
特徴とする請求項２に記載の方法。
【請求項１３】前記指標が洗浄布上の暗い色の縞であ
ることを特徴とする請求項２に記載の方法。
【請求項１４】洗浄布が布供給ロールから布巻取ロー
ルに向かって前進し、前記洗浄布が前記布巻取ロールと
前記布供給ロールの間に配置されたブランケットシリン
ダに係合し、前記布供給ロールが水および溶剤を吸収す
ることができる非金属、非磁性の織布を有する形式の平
板印刷機のブランケットシリンダを洗浄する際に使用さ
れる洗浄布の終端を決定するためのブランケット洗浄装
置であって、（ａ）センサ手段によって検知することができ、前記
織布上に位置する少なくとも１つの指標と、（ｂ）前記布供給ロールが前記布巻取ロールによって
巻き取られるとき、前記指標に応答することができるよ
うに位置決めされたセンサ手段とを備え、（ｃ）前記センサ手段が前記指標に応答し、前記指標
に対する応答の信号を送ることができ、前記センサ手段
が前記の予め設定された位置の前記指標に応答したとき
に信号が生じることを特徴とするブランケット洗浄装
置。
【請求項１５】前記指標が前記洗浄布上において前記
洗浄布の終端から第１の予め設定された距離と前記洗浄
布の終端にすぐ隣接した第２の予め設定された距離に位
置し、前記センサが前記洗浄布の終端からの前記第１の
予め設定された距離の前記指標を検知して前記洗浄布の
終端を予示する最初の信号を送り、前記洗浄布の終端の
すぐ前の前記第２の予め設定された距離において再び前
記指標を検知して信号を送ることを特徴とする請求項１
４に記載の装置。
【請求項１６】前記第１の予め設定された距離が予め
設定された洗浄回数に必要な洗浄布の長さによって決定
されることを特徴とする請求項１５に記載の装置。
【請求項１７】前記第２の予め設定された距離が前記
洗浄布の終端に隣接していることを特徴とする請求項１
６に記載の装置。
【請求項１８】複数の指標を有することを特徴とする
請求項１７に記載の装置。
【請求項１９】細長い片からなる一つの指標を有する
ことを特徴とする請求項１８に記載の装置。
【請求項２０】前記指標が金属材料であることを特徴
とする請求項１８に記載の装置。
【請求項２１】前記指標が金属塗料であることを特徴
とする請求項２０に記載の装置。
【請求項２２】前記指標が磁性材料からなることを特
徴とする請求項２１に記載の装置。
【請求項２３】前記指標が磁性塗料材料からなること
を特徴とする請求項２２に記載の装置。
【請求項２４】前記指標が非磁性材料からなることを
特徴とする請求項１５に記載の装置。
【請求項２５】前記指標が導電性塗料からなることを
特徴とする請求項１５に記載の装置。
【請求項２６】前記指標が洗浄布上の有色の縞である
ことを特徴とする請求項１５に記載の装置。
【請求項２７】洗浄布巻取ロールを有するブランケッ
ト洗浄装置であって、（ａ）非金属、非磁性の洗浄布と、（ｂ）前記洗浄布上の予め設定された位置にある少な
くとも１つの指標とを備え、前記指標が前記洗浄布と実
質的に異なる色を有し、（ｃ）前記洗浄布上の前記指標を検知することができ
るようにブランケット洗浄装置上に位置決めされた拡散
赤外線検知装置と、（ｄ）前記検知装置が前記洗浄布と前記指標の差異を
検知した時に信号を送り、電流を生じる手段とを備えた
ことを特徴とするブランケット洗浄装置。
【請求項２８】前記指標が黒い塗料の縞であり、前記
検知手段が拡散赤外線センサであることを特徴とする請
求項２７に記載の装置。
【請求項２９】前記指標が黒い塗料であり、前記検知
手段が拡散可視光線検知形式であることを特徴とする請
求項２７に記載の装置。
【請求項３０】洗浄布巻取ロールを有するブランケット
洗浄装置であって、（ａ）非金属、非磁性の洗浄布と、（ｂ）前記洗浄布上の予め設定された位置にある少な
くとも１つの指標とを備え、前記指標が前記洗浄布と実
質的に異なる色を有し、（ｃ）前記洗浄布上の前記指標を検知することができ
るようにブランケット洗浄装置内に位置決めされた光電
検知装置と、（ｄ）前記検知装置が前記洗浄布と前記指標の差異を
検知した時に信号を送り、電流を生じる手段とを備えた
ことを特徴とするブランケット洗浄装置。