JPH05212841A - 耐熱性ポリエステルシート - Google Patents

耐熱性ポリエステルシート

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JPH05212841A
JPH05212841A JP4047867A JP4786792A JPH05212841A JP H05212841 A JPH05212841 A JP H05212841A JP 4047867 A JP4047867 A JP 4047867A JP 4786792 A JP4786792 A JP 4786792A JP H05212841 A JPH05212841 A JP H05212841A
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JP
Japan
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layer
sheet
sub
heat
thickness
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Pending
Application number
JP4047867A
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English (en)
Inventor
Hideki Usami
秀規 宇佐美
Toshiaki Watabe
利明 渡部
Nagayuki Sata
永行 佐多
Nobuo Tan
信夫 旦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Nagase and Co Ltd
Nagase Sangyo KK
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Nagase and Co Ltd
Nagase Sangyo KK
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Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc, Nagase and Co Ltd, Nagase Sangyo KK filed Critical Ajinomoto Co Inc
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Publication of JPH05212841A publication Critical patent/JPH05212841A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリエステルシートを主層と副層の2又は3
層構造にし、副層にポリカーボネートを用い、共押し出
し装置を含むシート製造装置を用いて、主層を主押し出
し機に副層を副押し出し機に投入し、共押し出し用Tダ
イを用いて2又は3層となし、引き取り装置で厚み調
整、冷却巻き取りを行い、食品の簡易殺菌に耐えられる
容器用の耐熱性ポリエステルシートを得る。 【効果】 本発明によれば、耐熱性ポリエステルシート
の副層にポリカーボネートを用い、副層の全厚みに対す
る割合を20%以上にすることによって、食品の簡易殺菌
が出来る容器用の耐熱性ポリエステルシートを得ること
が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は包装用資材として容器成
形用に特に食品を充填して 100℃以下の簡易殺菌を施す
ような容器成形用に使用されるポリエステルシートに関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】この分
野に於いては従来から主とてポリプロピレン樹脂から作
られた容器が使われてきていた。
【0003】しかし、ポリプロピレン樹脂は耐熱性はあ
るが透明性が悪く、中身の商品がきれいに見えないとい
う欠点がある。
【0004】一方、ポリエステル樹脂から作られた容器
は透明性があり、耐油、耐薬品に優れ、安全衛生性にも
優れ、非常に優れた容器であるが、たった一つ、シート
を加熱した後、真空または圧空成形によって金型に押し
付けて作る際、若干の延伸がかかるために簡易殺菌時に
縮んで容器が変形するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリエステル樹
脂(以下、主層と言う)とポリカーボネート樹脂(以
下、副層と言う)の2層構造にすることにより、簡易差
を施しても変形しない容器用のポリエステルシートが得
られることを見い出して本発明を完成した。
【0006】すなわち、シートの主層となるポリエステ
ル樹脂の層に耐熱性を付与するためポリカーボネート樹
脂の副層を設ける。
【0007】副層となるポリカーボネート樹脂は一般的
には透明で耐熱性があるが、後述する共押し出し法によ
って作る場合には、主層のポリエステル樹脂と溶融時の
流動性が近い物がよく、このようなポリカーボネート樹
脂としては、日本ジーイープラスチック(株)製「Le
xan SP 1110」を挙げることができる。
【0008】2層構造とするには主層となるシートと副
層となるシートをそれぞれ成形し、接着剤によって貼合
してもよいが、経済性、作業工程の少なさから共押し出
し装置を用いた共押し出し法が最も適している。
【0009】主層と副層の割り合いは最も重要である。
ポリカーボネートはポリエステルに比べ融点が高く一般
に成形しにくいという欠点を持つ。従って生産性向上の
目的から成形工程で圧力を小さくし、熱伝導を大きくし
てやればよい。ポリカーボネート層は簡易殺菌の変形防
止からは、全厚みに対し20%は必要である。一方、成形
時の圧空成形圧力を少しでも低くし、かつ金型内壁に溶
融された耐熱性ポリエステルシートを密着させるために
ポリカーボネート層を芯材とした場合にはその両面によ
り融点の低いポリエステル層をもうけることが好まし
い。そのポリカーボネート層の厚みは耐熱性ポリエステ
ルシート全厚みに対し90%以下である。又、ポリエステ
ルを芯材としその両面にポリカーボネート層をもうける
場合には、外側のポリカーボネート層が効率よく熱伝導
を受けるので成形加工上有利である。この場合、両側の
ポリカーボネート層の厚みは同じでも異っていても良
い。
【0010】しかし、ポリカーボネート樹脂は価格が高
いため、必要以上に厚くすることは得策でなく、全厚み
に対する副層の割り合いは30%(ポリエステル層とポリ
カーボネート層の厚みの比は7:3)程度が適当であ
る。
【0011】シートとしての厚みは容器に成形してから
の物性面によって決められ、通常は、 0.1〜1.5mm の範
囲である。
【0012】一般に、ポリエステル樹脂は結晶化が起こ
ると、白化し、透明性が落ちて商品性を失ってしまう。
結晶化の最適温度は 100〜180 ℃にあり、容器製造の際
の加熱成形時に白化が起らない事が必要である。
【0013】従って、シートの主層に用いられるポリエ
ステル樹脂は、結晶化の遅い樹脂が好ましく、このよう
な樹脂としては、米国イーストマンケミカルプロダクツ
社製「ポリエステル樹脂9921」が挙げられる。
【0014】本発明をより具体的に説明すると、主押し
出し機と副押し出し機及び共押し出し用Tダイからなる
共押し出し装置と、押し出したシートの厚み調整と冷却
及びシートをロールに巻く機能を持った引き取り装置と
からなるシート製造装置に於いて、主層となるポリエス
テル樹脂を主押し出し機に、副層なるポリカーボネート
樹脂を副押し出し機に投入し、連結されている共押し出
しTダイによって2層構物を押し出し、次いで引き取り
装置の冷却ロールで厚み調整と冷却を行い、巻き取りロ
ールで巻き取ってシートロールとする。2種3層構造の
シートを製造する場合には、通常よく知られている技術
を用いて、副押し出しからTダイに連結されている流路
を2つに分け、2種3層の共押し出しTダイを用いれば
良い。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例により説明する。
【0016】実施例1 図2に置けるシート製造装置に置いて、主押し出し機に
米国イーストマンケミカルプロダクツ社製「ポリエステ
ル樹脂9921」を、副押し出し機に日本ジーイープラ
スチックス(株)製「ポリカーボネート樹脂Lexan
SP 1110」を投入し、主押し出し機の吐出量
を、 100kg/hr、副押し出し機の吐出量を50kg/hrに設
定して押し出し、共押し出しTダイに導いて熱い2層構
造物として押し出した。その時の主押し出し機、副押し
出し機の温度デザインを表1に示す。
【0017】
【表1】 次いで、Tダイから押し出されてきた熱い2層構造物を
引き取り装置の3段冷却ロールに導き、シート厚み 600
μm になるように各ロール間の間隔を調整されたロール
で厚み調整と冷却を行った。その時の冷却ロールの温度
を約30℃にコントロールした。
【0018】次いで冷却されたシートを巻き取りロール
に導き、巻き取ってシートとした。
【0019】得られたシートの全幅と主層、副層の厚み
はTD方向、MD方向いずれも安定しており、全厚み 6
00μm ,主層厚み 400μm で副層の厚み 200μm であ
り、副層厚みの全厚みに対する割合は33.3%で本発明品
(1) のシートを得ることが出来た。
【0020】本発明(1) の耐熱性ポリエステルシートを
真空成形機によって、主層が内側になるようにして口径
83mm、低部径53mm、高さ65mmのカップ状容器(図3参
照)を成形した。
【0021】一方、厚みは 600μm であるポリエステル
単層シートで真空成形機によって、前記と全く同一形状
の容器を作成した。
【0022】次いでこれらの容器の耐熱性を見るため
に、温水中に各容器を入れ10分加熱後、その変形度を観
察した。
【0023】その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】 表2から解るようにポリエステル層からの容器は70℃か
ら変形し、使用不可だったのに対し、本発明品(1) から
の容器は90℃まで透明で変形せず、 100℃に置いてもや
や白濁する程度であった。
【0025】食品の簡易殺菌は通常80〜90℃の間で施さ
れるので、本発明品(1) の容器は充分実用に耐えること
が解る。
【0026】実施例2 耐熱性ポリエステルシートを主押し出し機の吐出量を 1
25kg/hr、副押し機の吐出量を25kg/hrにした以外は実
施例1と全く同様にして、全厚み 600μm 、主層厚み50
0 μm 、副層厚み 100μm 、副層厚みの全厚みに対する
割合16.7%の本発明品(2) のシートを得た。
【0027】次いで実施例1と全く同様に容器を成形
し、全く同様の温水中での変形度を観察した。
【0028】その結果を表3に示す。
【0029】
【表3】 表3から解るように、副層の全厚みに対する割合16.7%
である本発明品(2) から容器の耐熱性はポリエステル単
層と比較して、若干向上しているが、80℃では変形が始
まった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性ポリエステルシ
ートを主層と副層の2又は3層構造とし、副層に耐熱性
のあるポリカーボネート樹脂を用い、副層の全厚みに対
する比を20%(ポリエステル層とポリカーボネート層の
厚みの比は4:1)以上にすると、それから作られた容
器は食品の簡易殺菌に耐えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2層シートの構造を示す。
【図2】実施例で使用した、シートの製造装置を示す。
【図3】容器の斜視図を示す。
【符号の説明】
1 主層 2 副層 3 主押し出し機ホッパー 4 副押し出し機ホッパー 5 副押し出し機 6 主押し出し機 7 共押し出し用Tダイ 8 冷却ロール 9 巻き取りロール 10 首部 A1〜3 アダプターの部位 C1〜8 シリンダーの部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐多 永行 東京都中央区日本橋小舟町5番1号 長瀬 産業株式会社東京本社内 (72)発明者 旦 信夫 東京都中央区日本橋小舟町5番1号 長瀬 産業株式会社東京本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル層とポリカーボネート層の
    2層構造からなり、ポリカーボネート層の厚みが全厚み
    の20〜90%である耐熱性ポリエステルシート。
  2. 【請求項2】 ポリエステル層を芯材とし、その両面に
    ポリカーボネート層を有する3層構造からなり、ポリカ
    ーボネート層の合計の厚みが全厚みの20〜90%である耐
    熱性ポリエステルシート。
  3. 【請求項3】 ポリカーボネート層を芯材とし、その両
    面にポリエステル層を有する3層構造からなり、ポリカ
    ーボネート層の厚みが全厚みの20〜90%である耐熱性ポ
    リエステルシート。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の耐熱性ポリエ
    ステルシートを材料とする容器。
  5. 【請求項5】 2又は3層構造の耐熱性ポリエステルシ
    ートが該シートのシーティング時に共押し出し法によっ
    て製造されることを特徴とする請求項1,2又は3記載
    の耐熱性ポリエステルシートの製造法。
JP4047867A 1992-02-04 1992-02-04 耐熱性ポリエステルシート Pending JPH05212841A (ja)

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JP4047867A JPH05212841A (ja) 1992-02-04 1992-02-04 耐熱性ポリエステルシート

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003047856A1 (de) * 2001-12-04 2003-06-12 Bayer Materialscience Ag Mehrschichtiges erzeugnis
US10076888B2 (en) 2015-04-28 2018-09-18 Sabic Global Technologies B.V. Multi-layer materials and articles made therefrom and methods of making

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