JPH05212405A - 隅肉溶接性に優れためっき鋼板 - Google Patents

隅肉溶接性に優れためっき鋼板

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JPH05212405A
JPH05212405A JP4603092A JP4603092A JPH05212405A JP H05212405 A JPH05212405 A JP H05212405A JP 4603092 A JP4603092 A JP 4603092A JP 4603092 A JP4603092 A JP 4603092A JP H05212405 A JPH05212405 A JP H05212405A
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JP
Japan
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welding
plated steel
steel sheet
gap
fillet
Prior art date
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Pending
Application number
JP4603092A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Uchihara
正人 内原
Masashi Takaso
正志 高祖
Takao Ko
隆夫 高
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隅肉溶接での溶接欠陥を少なくする。溶接施
工性を改善する。 【構成】 めっき鋼板10の表面に、高さが0.05〜0.
3mmの突起11を1cm2 の正方形の領域に1個以上
の割合で設ける。前記領域に占める突起11の面積比を
30%以下とする。めっき鋼板10,10を隅肉溶接す
るときに、重ね部にギャップが形成される。溶接時に重
ね部で生じるガスが、このギャップ内に拡散し、溶接欠
陥が減少する。ギャップの確保に手数を要しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、隅肉溶接での溶接欠陥
の発生が少ないめっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】凍結防止剤の散布に伴う自動車の車体腐
食を抑えるために、亜鉛めっき鋼板の導入が進められて
おり、これに伴い、めっき鋼板のアーク溶接性、特に隅
肉溶接性が問題にされるようになった。めっき鋼板のア
ーク溶接性は、例えば溶接学会誌第60巻(1991)
第6号P38〜42に詳しく説明されている。めっき鋼
板に重ね隅肉溶接を行ったときの問題を図2により説明
する。
【0003】めっき鋼板1,1を重ねて隅肉溶接を行う
と、重ね部のめっき金属が優先的に蒸発してガスを生じ
る。そのガスは、大部分が溶融池3内へ吹き出し、しか
も、溶融池3外へ放出される前に溶融池3が凝固するた
め、ピットやブローホールといった溶接欠陥4の原因に
なる。これは、めっき鋼板や表面処理鋼板に隅肉溶接を
行った場合に特有の現象であり、非めっき鋼板や隅肉溶
接以外の例えばビードオン溶接等では生じない。そし
て、この対策として、前記文献には、図3に示すよう
に、鋼板重ね部にギャップを設けることが開示されてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】めっき鋼板1,1の重ね
隅肉溶接において、その重ね部にギャップを設けると、
重ね部で発生したガスは、このギャップ内に分散して広
がるので、溶融池3の表面張力に優るほどのガス圧には
ならない。従って、溶融池3へのガス侵入が抑えられ、
溶接部6のピットやブローホールといった溶接欠陥が減
少する。しかしながら、重ね部にギャップを設けるため
には、めっき鋼板1,1の特別な保持が必要となり、溶
接施工性が低下する。また、ギャップによって溶接欠陥
を抑えるには、ある一定の大きさ以上のギャップが必要
であり、一方、ギャップを広げすぎた場合には、図4に
示すように、溶接部6にアンダーカット5が生じる。そ
のため、ギャップの寸法管理も必要となり、溶接施工性
が一層低下する。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、普通に重ね合わせても、重ね部に所定量のギャップ
が確保できて、隅肉溶接での溶接欠陥を抑えることがで
きる隅肉溶接性に優れためっき鋼板を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の隅肉溶接性に優
れためっき鋼板は、めっきが施された少なくとも一方の
表面に、最大高さが0.05〜0.3mmの突起を1cm2
の正方形の領域に1個以上の割合で有し、且つ、前記領
域に占める突起の面積比が30%以下であることを特徴
とする。
【0007】
【作用】めっき鋼板のめっき面に突起を設けると、図1
に示すように、そのめっき鋼板10,10を重ね合わせ
たときに、突起11の最大高さに相当するギャップがめ
っき鋼板10,10間に形成されるので、隅肉溶接の際
に、めっき鋼板10,10を重ね合わせても、その重ね
部に所定量のギャップが確保され、溶接時に重ね部で生
じたガスがこのギャップ内に拡散して溶接部6のピッ
ト、ブローホールが減少する。
【0008】ただし、突起11の高さが低いと、重ね部
のギャップが不足し、ピット、ブローホールが多くな
る。逆に、突起11の高さが高すぎると、このギャップ
が過大になり、図4に示すアンダーカット5が生じ、継
手の疲労強度や静的強度等の機械的性質を低下させる。
従って、突起11の最大高さを0.05〜0.3mmとし
た。
【0009】また、突起11を設けても、それが極度に
分散している場合は、めっき鋼板10,10を重ねたと
きに、鋼板のたわみによってギャップ確保が困難にな
り、めっき鋼板10,10間へのガス放散性が悪化す
る。逆に、突起11のめっき面に占める割合が大きすぎ
る場合も、めっき鋼板10,10間へのガス放散が困難
になって、ピット、ブローホールが増加する。本発明者
らは、メッキ面上における突起11の密度が溶接欠陥に
及ぼす影響を種々調査した結果、突起11を1cm2
正方形の領域に1個以上の割合で設ける必要のあるこ
と、前記領域に占める突起11の面積比を30%以下に
抑えなければならないことが判明した。これらの条件が
満足されないと、ガス放出が阻害され、ピット、ブロー
ホールが発生しやすくなる。
【0010】本発明の隅肉溶接に優れためっき鋼板は、
図1に示す重ね隅肉溶接だけでなく、T型隅肉溶接にも
有効である。T型隅肉溶接では重ね部が狭いので、突起
をずらせて設けて、突起の間隔が広い場合も、その間に
材料が嵌まり込まないように配慮するのがよい。突起の
形状は、円柱形状、半球形状、円錐台形状等を適宜採用
でき、特にその形状を問わない。
【0011】本発明のめっき鋼板は、例えば、めっき母
材である鋼板の表面に突起をつけ、その後、鋼板にめっ
きを施すことにより製造される。突起のつけかたとして
は、圧延ロールの表面に機械加工やレーザーによる熱加
工で凹みをつけ、これを鋼板の表面に転写する方法をあ
げることができる。なお、めっきは、電気めっきおよび
溶融めっきを含み、プライマー塗装等の防錆処理も含
む。めっきは、Zn、Zn−Ni合金、Zn−Fe合金
等の隅肉溶接性を阻害する金属や、また、防錆用の有機
樹脂等である。
【0012】施工時には隅肉溶接時の重ね部に突起が存
在すればよいので、突起は、めっき鋼板の少なくとも片
面に設けられていればよい。片面めっき鋼板の場合は、
そのめっき面に突起を設ける必要があり、両面めっき鋼
板の場合は、いずれのめっき面に突起があってもよい。
また、必ずしも、1cm2 の正方形の領域に独立して設
ける必要はなく、隣接する領域で連続して設けることも
できる。
【0013】
【実施例】板厚が2.3mmで材質が軟鋼の熱延鋼板の両
面にZnを浸漬めっきした突起付のめっき鋼板(目付量
60g/m2 )を重ね隅肉溶接した。突起は底面直径が
2mm(面積3mm2 一定)で最大高さが0.03〜0.4
mmの半球形または円錐台形とし、熱間圧延の最終圧延
工程でのロール転写により、1cm2 の正方形の領域に
2個(一定)の割合で形成した。溶接はMAG溶接と
し、溶接ワイヤはJIS−YGW16(直径1.2m
m)、シールドガスはAr+20%CO2 +3%O2
組成とした。溶接後、溶接部の品質を調査した。品質
は、溶接線長30cmの領域に存在するピットの数(目
視調査)およびブローホールの数(X線透過検査)によ
り評価した。結果を表1に示す。比較のために、突起な
し、めっきなしの場合についても同じ調査を行った。
【0014】
【表1】
【0015】めっきのない場合は、ピットは生じず、ブ
ローホールも僅かに1個にすぎない。めっきを施した場
合、突起なしでは溶接欠陥が多発する。また、突起を設
けても、その高さが0.05mm未満の場合は、溶接欠陥
が多い。しかし、突起の高さを0.05mm以上にするこ
とにより、溶接欠陥はめっきのない場合にほぼ匹敵する
レベルまで減少する。ただし、突起の高さが0.3mmを
超えると、アンダーカットによる溶接不良が生じる。
【0016】次に、半球形の突起につき、その高さを一
定(0.1mm)として、その個数および面積を変化させ
た。溶接は、同じMAG溶接として、T型隅肉溶接を加
えた。溶接部を同様に調査した結果を表2に示す。突起
の面積が3mm2 (直径2mm)の場合、突起を1cm
2 の正方形の領域に1個以上設けることで、溶接欠陥が
大幅に減少する。特に、重ね部の面積が小さいT型隅肉
溶接において、その効果が著しい。ただし、1cm2
正方形の領域に占める突起の面積が30%を超えると、
溶接欠陥が増加する。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の隅肉溶接性に優れためっき鋼板は、重ね部にギャップ
が形成でき、非めっき鋼板にほぼ匹敵するレベルまで溶
接欠陥の発生を抑えることができる。しかも、普通に重
ね合わせるだけで、所定量のギャップが確保されるの
で、鋼板の特別な保持やギャップの寸法管理が必要とせ
ず、溶接施工性が極めて良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のめっき鋼板に重ね隅肉溶接を行う場合
の模式図である。
【図2】隅肉溶接で溶接欠陥が生じるプロセスの模式図
である。
【図3】重ね部にギャップを設けた場合の溶接状況を示
す模式図である。
【図4】ギャップが広すぎる場合の溶接状況を示す模式
図である。
【符号の説明】
1,10 めっき鋼板 11 突起 3 溶融池 4 溶接欠陥 5 アンダーカット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっきが施された少なくとも一方の表面
    に、最大高さが0.05〜0.3mmの突起を1cm2 の正
    方形の領域に1個以上の割合で設け、且つ、前記領域に
    占める突起の面積比が30%以下であることを特徴とす
    る隅肉溶接性に優れためっき鋼板。
JP4603092A 1992-01-31 1992-01-31 隅肉溶接性に優れためっき鋼板 Pending JPH05212405A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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