JPH05211990A - 電動湾曲式内視鏡装置 - Google Patents

電動湾曲式内視鏡装置

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JPH05211990A
JPH05211990A JP4016681A JP1668192A JPH05211990A JP H05211990 A JPH05211990 A JP H05211990A JP 4016681 A JP4016681 A JP 4016681A JP 1668192 A JP1668192 A JP 1668192A JP H05211990 A JPH05211990 A JP H05211990A
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好幸 谷井
Akira Taniguchi
明 谷口
Hiroki Hibino
浩樹 日比野
Genichi Nakamura
元一 中村
Yoshikatsu Nagayama
義勝 永山
Akira Suzuki
明 鈴木
Katsuaki Morita
克明 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】湾曲操作における術者の煩雑さを解消し、湾曲
操作の操作性を向上させること。 【構成】電動湾曲式内視鏡装置1は、前記エンコーダ3
4の出力信号を基に湾曲角検出回路40が検出した湾曲
角と、その際、電流検出回路57により検出された電流
値とを入力する制御回路48を備えている。この制御回
路48は、前記湾曲角、及び前記電流値の関係を記憶部
60に格納された正常時のデータと比較し、正常時のデ
ータより所定値以上の関係にあった場合、異常(湾曲部
が体壁に接触した)状態として湾曲速度を遅くするもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動により内視鏡の湾
曲部を湾曲させる電動湾曲式内視鏡装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内に細長な挿入部を挿入する
ことにより、体腔内の臓器を観察したり、必要に応じ、
処置具チャンネル内に挿入した処置具を用いて、各種治
療処置のできる内視鏡が広く用いられている。
【0003】また、ボイラー・ガスタービンエンジン・
化学プラント等の配管・自動車エンジンのボディ等の内
部の傷や腐蝕等の観察や検査等に、工業用内視鏡が広く
利用されている。
【0004】こうした内視鏡は、一般に先端部側の湾曲
部を湾曲させる機構を有し、かつ、この湾曲機構を駆動
するためにモータ等の電動式の駆動手段を設けている。
この様な電動湾曲式内視鏡は、内視鏡及びこの内視鏡の
湾曲を制御するための湾曲制御装置、光源装置などと組
合わせられて電動湾曲式内視鏡装置を構成し、また、使
用されている。
【0005】電動湾曲式内視鏡装置は、その操作性を向
上させるため特開平1−317423号公報、特開昭5
8−78635号公報、特公昭63−59329号公
報、及び特開昭58−69523号公報に示すように、
湾曲速度を湾曲操作スイッチの操作時間、操作量、操作
力量等によって制御する制御手段を湾曲制御装置に有す
るものが開示されている。
【0006】ところで、従来、内視鏡を管腔内等に挿入
する場合、術者が内視鏡像を観察しながら、内視鏡の挿
入方向を判断し、挿入部の先端側をその挿入方向に向く
ように湾曲操作して、内視鏡を挿入していた。
【0007】しかしながら、大腸検査等における内視鏡
の挿入には、高度の技術と熟練を要していた。
【0008】そこで、本出願人は、平成元年1月31日
に提出した特願平1−23450号において、内視鏡像
の暗い領域を抽出することによって内視鏡の挿入方向を
検出する方法を提案し、また、平成元年2月1日に提出
した特願平1−24653号において、内視鏡の挿入方
向を検出し、その検出された挿入方向に挿入部の先端部
が向くように湾曲制御する技術を提案している。
【0009】ところで、管腔が直線状である場合には、
検出した挿入方向に向かってまっすぐ進行すれば良い
が、管腔が湾曲しているような場合には、その湾曲状態
に応じて進行させる必要がある。しかしながら、従来
は、管腔等の湾曲状態を検出する手段はなかった。
【0010】このため、本出願人は、特願平1−270
119号公報において、画像信号を基に被検体の状態に
応じて内視鏡の挿入条件を判別でき、被検体の状態に応
じた適切な自動挿入を可能にする内視鏡の挿入制御装置
を提案している。
【0011】一方、電動湾曲式内視鏡装置において、電
子内視鏡等を用いる場合には、モニタ画像を観察しなが
ら、湾曲操作を行う場合があるが、被写体と電子内視鏡
等の撮像手段との間の距離にかかかわらず、湾曲速度は
一定であった。従って、湾曲操作用のスイッチ等を動か
して、湾曲をかけた時には、モニタ像の動きは、前記距
離が大きいときは、画像の動きはゆっくりで、距離が小
さいときは動きは速くなる。このように、被写体との距
離によって画像の移動速度が異なり、逆に湾曲速度の速
度感覚が把握しにくく湾曲操作がしにくいものであっ
た。
【0012】また一方、電動湾曲式内視鏡装置におい
て、電源0Nの初期動作にあって、湾曲操作用のジョイ
ステックの操作角度と、湾曲部の湾曲角度とが一致しな
い場合がある。この場合、術者は、互いの角度が異なる
ことを知らず、思わぬ方向に湾曲部が湾曲することがあ
り、危険である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動湾曲式内視
鏡装置では、湾曲時間、操作量、操作力量、あるいは操
作スイッチの操作状態等によって、湾曲速度を変化させ
ていくが、挿入部の状態あるいは湾曲部の状態がわから
ず、術者は、体腔内の体壁に当らないように常に注意を
して、操作しなければならないという欠点があった。
【0014】また、特開昭58−69523号公報に示
すように、湾曲操作スイッチの他に、湾曲微調整スイッ
チを設けたものがあるが、前記同様に挿入部あるいは湾
曲部の状態が検知できず、そのため術者は湾曲微調整ス
イッチで、微動させながら湾曲操作を行っても、体壁に
当らないように常に注意しながら操作しなければならな
らず、操作が煩雑であるという欠点があった。さらに、
体壁に当ったまま、湾曲動作を続けて行った場合、体壁
を傷つけてしまい、非常に危険であった。
【0015】一方、前記特願平1−270119号公報
に記載の自動挿入を行う前記挿入制御装置等において
は、自動挿入時における湾曲操作については、特に考慮
されていなかった。
【0016】また一方、電動湾曲式内視鏡装置におい
て、湾曲部がストレート状態であることを認識できれ
ば、湾曲操作において有効である。例えば、モニタ画像
観察下にあっては、湾曲操作スイッチなどを見ることな
く、画面上だけでストレート状態が認識できれば、術者
は画面のみに集中でき、操作性の向上につながる。
【0017】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、湾曲操作における術者の煩雑さを解消し、湾曲操作
の操作性を向上させる電動湾曲式内視鏡装置を提供する
ことを目的とする。
【0018】
【発明を解決するための手段】本発明の電動湾曲式内視
鏡装置は、被検体に挿入可能な内視鏡の挿入部に設けた
湾曲部を、湾曲させる湾曲機構と、前記湾曲機構を駆動
する駆動手段と、前記湾曲部を湾曲動作させるための指
示を前記駆動手段へ与える湾曲量指示手段と、前記挿入
部の挿入状態を検知する検知手段と、前記検知手段の検
知情報を基に、前記湾曲部の湾曲速度を制御する湾曲速
度制御手段とを備えている。
【0019】
【作用】この構成で、前記検知手段によって得られた挿
入または湾曲状態の検知情報を基に、前記湾曲速度制御
手段が前記湾曲部の湾曲速度を制御することによって、
湾曲操作の操作性を向上させる。
【0020】
【実施例】以下、図を参照して、本発明の実施例につい
て説明する。図1ないし図3は本発明の第1実施例に係
り、図1は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含むブロック
図、図2は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成図、図
3は内視鏡先端部の光学系を示す断面図である。
【0021】図2に示す電動湾曲式内視鏡装置1は、C
CD等の固体撮像素子を内設した電子式の電動湾曲式内
視鏡2と、この電子式の電動湾曲式内視鏡2に照明光を
供給する光源装置3と、固体撮像素子を駆動し、この固
体撮像素子からの撮像信号を映像信号に変換するビデオ
プロセッサ(以下、VPと略記する)4と、VP4から
の映像信号を写し出すモニタ5と、電子式の電動湾曲式
内視鏡2の後述する湾曲部10の湾曲を制御する湾曲用
モータ制御装置6とから構成されている。
【0022】電子式の電動湾曲式内視鏡2は、太径の操
作部7と、この操作部7に連結され被検体に挿入可能に
細長に形成された挿入部8が設けられている。この挿入
部8は、操作部7から順に軟性部9、湾曲部10、及び
先端構成部11が連結されている。湾曲部10は、内部
に、複数の湾曲駒を連結して、上下、左右方向に湾曲可
能に構成されている湾曲管を設けている。
【0023】前記操作部7の側部には、途中で二股に分
岐するユニバーサルコード12が連結されている。この
ユニバーサルコード12の一方の端部には、湾曲用モー
タ制御装置6に着脱自在に接続されるモータ制御装置用
コネクタ13が、また他方の端部には、光源装置3に着
脱自在に接続されるライトガイドコネクタ14が、それ
ぞれ設けられている。そして、前記ライトガイドコネク
タ14には、側部からビデオ制御用コード15が延出さ
れ、このビデオ制御用コード15の端部には、前記VP
4に着脱自在に接続されるビデオプロセッサ(VP)用
コネクタ16が設けられている。
【0024】また、操作部7には、前記先端構成部11
前面に設けられた図示しない観察窓を洗浄するための送
気・送水ボタン17と、体液等を吸引するための吸引ボ
タン18とが設けられている。送気・送水ボタン17を
操作することにより、送気あるいは送水がなされ、吸引
ボタン18を操作することにより、電子式の電動湾曲式
内視鏡2内に配設された図示しない吸引チャンネル(処
置具挿通用チャンネル)から、吸引がなされるようにな
っている。
【0025】前記先端構成部11は、前記観察窓の後端
に、対物光学系20と、図1に示す前記固体撮像素子2
1とを設けている一方、図示しない照明窓の後端に、図
1に示す照明光学系22等を設けている。前記固体撮像
素子20には、信号ケーブルが電気的に接続されてお
り、信号ケーブルは、アンプ23を介して、VP用コネ
クタ16まで延出されている。また、照明光学系22の
後端には、ファイババンドルよりなるライトガイドファ
イバ24の出射端が配置されている。このライトガイド
ファイバ24は、ライトガイド・コネクタ14まで延出
され、ライトガイドファイバ24の入射端には、前記光
源装置3内部に設けられた配光ランプ25からの照明光
が入射するようになっている。
【0026】ところで、医療用内視鏡は、各症例毎に洗
浄消毒が行われ、完全水密の内視鏡でも例数が増えてく
ると、前記対物光学系20の各レンズの間に湿気が浸入
する場合がある。例えば、図3(a)に示す対物光学系
20の第1レンズ20aと、第2レンズ20b間に、湿
気が浸入すると、体腔に挿入する前は明瞭な視界が得ら
れていても、体腔挿入後体温により暖められ、体液等で
汚れたレンズ面を洗浄するために洗浄液を洗浄ノズルか
らレンズに向かって噴射されると、レンズ面が急冷され
て、浸入した湿気が、第1レンズ20a裏面に視野くも
りとなって結露する。視野くもりは、内視鏡観察の大き
な障害になるばかりではなく、出血などで緊急に内視鏡
観察及び処置を行わなければならない場合には、生命の
危険さえはらんでいる。
【0027】そこで、図3(a)に示すような第1レン
ズ20aと第2レンズ20bの間の空間20cの大きさ
を小さくして、浸入する湿気の量を減らした構成にする
ことで、視野くもりの対策ができる。
【0028】両レンズ20a,20bは、レンズ枠20
dに保持され、さらにその外側には、レンズ枠20dな
ども含めて保持する固定部11aが設けられている。こ
の場合、視野くもり対策効果を向上させるために、第1
レンズ20aと第レンズ20bの間の接触面を接着する
ことが望ましい。ところが、単に接着剤をレンズに塗布
し貼り合わせたのでは、レンズの凹部20eに接着剤が
はみ出してしまい、光路の障害となる。そこで、レンズ
の凹部20eより外側の後端面側にV溝20fを設け、
接着剤はその外側に塗布すれば、余分な接着剤はV溝2
0fに溜まり、凹部20eにはみ出さず、十分な接着が
可能である。
【0029】また、第1レンズ20aと第2レンズ20
bの間には、図3(a)のE−E線断面を示す図3
(b)に示すように、絞り20gを挿入する場合があ
り、その場合、接着剤のはみ出しを抑えながら、絞り2
0g両面での十分な接着性を確保することは、作業上難
しいとされていた。
【0030】しかし、図3(b)に示すように、リング
状の絞り20gの外周を扇型に(図中斜線部を)切り欠
いた形状の絞りを用い、合わせたレンズの外周から接着
剤を流し込むことで、絞りの切り欠き部20hでは、第
1レンズ20aと第2レンズ20bが直接接着され、接
着面積が増加し接着性が向上する。この絞り20gは、
辺縁部20iによって、レンズ枠20dに支持され、光
り通過部分20jとレンズとの同軸性が確保されてい
る。
【0031】前記先端部11の後端に隣接して、湾曲自
在に形成された湾曲部10は、その内部に、図示しない
湾曲駒を多数、上下及び左右で回動自在に縦列接続して
形成された湾曲管を設けている。前記多数の湾曲駒は、
その内部に、図1に示す上下湾曲操作ワイヤ27及び左
右湾曲操作ワイヤ28を挿通し、各ワイヤの先端は、前
記先端部11に内設された図示しない最先端の湾曲駒に
固定されれている。これら湾曲操作ワイヤ27、28
は、湾曲部10内及び可撓管部9内を挿通され、後端は
操作部7内のプーリ29及び31にそれぞれ巻回されて
いる。
【0032】前記プーリ29及び31は、電気的湾曲駆
動手段としての例えばDCモータ32及び33の各シャ
フト32a及び33aに、それぞれ固着されており、こ
れらDCモータ32及び33の回転により、それぞれプ
ーリ29及び31も回転されることになる。
【0033】前記湾曲部10を上下方向に湾曲させる場
合は、モータ32を駆動させる。前記プーリ29回転に
より、前記湾曲操作ワイヤ27は、折り返されたうちの
一方が牽引、他方が弛緩され、牽引された側に湾曲部1
0が湾曲される。
【0034】また、前記湾曲部10を左右方向に湾曲さ
せる場合は、モータ33を駆動させる。前記プーリ31
の回転により、前記湾曲操作ワイヤ28は、折り返され
たうちの各一方が牽引、各他方が弛緩されて、牽引され
た側に湾曲部10が湾曲される。
【0035】前記各湾曲駆動用DCモータ32及び33
には、プーリ29及び31と反対側に各シャフトが突出
し、この各シャフトには、ロータリエンコーダ34及び
35が取り付けられ、それぞれDCモータ32及び33
の回転量を検出できるようにしている。
【0036】前記操作部7には、図1及び図2に示すよ
うに、湾曲量指示手段としての湾曲スイッチ部19が設
けてある。この湾曲スイッチ部19は、上下湾曲スイッ
チ38と左右湾曲スイッチ39とから構成される。
【0037】この湾曲スイッチ部19は、その操作によ
り出力される湾曲操作信号によって、DCモータ32及
び33を駆動し、このときロータリエンコーダ34及び
35によりDCモータ32及び33の回転量が検出され
る。DCモータ32及び33により検出された回転量
が、それぞれ湾曲角検出回路40及び50に入力され
る。前記回転量は、前記湾曲部10の湾曲量に対応して
いるので、各湾曲角検出回路40及び50は、入力した
回転量により、湾曲部10の湾曲角データに変換し、制
御回路48に入力する。
【0038】前記上下湾曲スイッチ38、及び左右湾曲
スイッチ39は、湾曲用モータ制御装置6内のインプッ
ト/アウトプット・インターフェース(以下、I/Oと
略記する)51を介して、湾曲操作信号を制御回路48
に入力する。各スイッチ38,39のI/O51側の接
点R,L,U,Dは、それぞれ抵抗器で電源端にプルア
ップされており、スイッチONで、“L”のON信号を
出力する。
【0039】前記制御回路48は、I/O51a及びド
ライバ52を介して、モータ32の正逆転、すなわち上
・下湾曲の制御を行う一方、I/O51b及びドライバ
54を介して、モータ33の正逆転、すなわち左・右湾
曲の制御を行う。モータ32及び33を駆動する駆動電
流は、それぞれ電流プローブ55及び56を介して、電
流検出回路57及び58により検出され、A/Dコンバ
ータ59を介して、前記制御回路48に出力される。
【0040】この制御回路48の制御により、ドライバ
52は、モータ32に対し、上方向湾曲の場合に、例え
ば正の電力、下方向湾曲の場合には、例えば負の電力を
供給する。この供給電力は、電流プローブ55を介して
電流検出回路57により、電流に変換され、A/D変換
された後、制御回路48に出力される。また、制御回路
48の制御により、ドライバ54は、モータ33に対
し、左方向湾曲の場合に、例えば正の電力、右方向湾曲
の場合には、例えば負の電力を供給する。この供給電力
は、電流プローブ56を介して電流検出回路58によ
り、電流に変換され、A/D変換された後、制御回路4
8に出力される。
【0041】一方、記憶部60には、湾曲角検出回路4
0(及び50)と電流検出回路57(及び58)の検出
データ間の関係として、あるべき関数が記憶されてい
る。そして、記憶部60のあるべき関数に対して、湾曲
角検出回路40(または50)及び電流検出回路57
(または58)の検出データとの間に、例えば50%以
上の隔たりがあった場合、制御回路48は、ドライバ5
2(または54)への電流供給の増加速度をゆっくりと
し、湾曲部10の湾曲速度を遅くする。
【0042】本実施例では、湾曲部10の湾曲角は、前
記湾曲角検出回路40,50を介して前記制御回路48
により検出されてい一方、湾曲部10と被検体との接触
状態が電流検出回路57,58により消費電力として検
出される。そして、所定の湾曲角のとき、湾曲部10が
被検体と接触していないとき(不要な負荷がかからない
とき)のモータ32,33の消費電流(または消費電
力)は、決まった所定の値となる。
【0043】ところが、前記湾曲部10が、被検体の例
えば粘膜に接触した状態で、さらに湾曲をかけようとす
ると、粘膜からの反力に逆って湾曲をかけることになる
ので、粘膜に接触していない時に比べて、同じ湾曲角を
得るために必要な電流は、大きくなる。この電流の大き
くなり方が、ある湾曲角における無接触時の電流値より
も、所定値以上大きくなった場合には、粘膜からの反力
がかなり大きいことを示しているので、これ以上不用意
に湾曲することは危険である。本実施例では、ある湾曲
角において、無接触時の電流値と、同じ湾曲角における
接触時の電流値との比である所定値を例えば50%とし
て、前記記憶部60にデータを格納して、この所定値以
上を危険レベルとする。
【0044】そこで、本実施例では、所定値が50%以
上となる情況が発生した場合、モータ32,33それぞ
れへの電流供給の増加速度をゆっくりするよう制御する
ことにより、湾曲部10の動きを遅くでき、湾曲操作性
の向上及び患者の安全を確保することができる。
【0045】尚、電流供給量の増加速度を遅くするかわ
りに、それ以上の電流量を供給せず、停止するように制
御しても良い。この様にすれば、それ以上の湾曲は行わ
れず、あるいは、逆方向に戻すように、湾曲駆動制御す
るようにして、安全を図ることもできる。
【0046】また、本実施例で設けている危険レベルの
設定値、並びに設定できるレベルのデータは、図示しな
い操作パネル上で変更ができることが望ましい。この場
合、前記記憶部60に、複数のデータを格納し、必要に
応じてデータを選択するようにすれば良い。
【0047】例えば、臨床上、FOOKING THE FOLD法など
のような湾曲抵抗が大きく成らざるを得ないような方法
で、内視鏡を挿入する場合は、危険レベルの設定を高く
し、細い管腔臓器を通過させたい場合などは、危険レベ
ルを低く設定して、安全性及び信頼性を高めることもで
きる。
【0048】図4ないし図7は本発明の第2実施例に係
り、図4は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成図、図
5は湾曲機構の一部を示す構成図、図6は湾曲機構の全
体を示す内視鏡断面図、図7は湾曲制御関係の電気的な
ブロック図である。
【0049】本実施例は、第1実施例でモータ回転角と
消費電流との関係により、挿入部の状態を検知していた
が、湾曲操作ワイヤに加えて、軟性部の状態を求めるた
めの測定用ワイヤを設け、両ワイヤの移動量の差により
湾曲部の状態のみを検知するようにしたものである。
【0050】図4に示す電子内視鏡71は、操作部72
と、この操作部72に連結され、かつ被検体に挿入可能
に細長に形成された挿入部73とを備えている。この挿
入部73は、前記操作部72側から順に、可撓性を有す
る軟性部74、湾曲可能に構成された湾曲部75、及び
先端構成部76が連結されている。
【0051】前記湾曲部75は、内部に、複数の湾曲駒
を連結した湾曲管を備え、前記操作部72上に設けられ
た湾曲スイッチ77により、上下、左右方向に湾曲する
ようになっている。また、操作部72の側部には、ユニ
バーサルコード78が連結されており、後述するモータ
制御装置79と、図示しない光源装置等とを接続してい
る。
【0052】前記操作部72内には、図5に示すよう
に、湾曲部75を上下方向に湾曲駆動する直流の駆動モ
ータ80と、この駆動モータ80の駆動軸81に固定さ
れたスプロケット82と、このスプロケット82に噛合
うギア付きモータ用エンコーダ83と、同じくスプロケ
ット82に噛合う湾曲用チェーン84とが設けられてい
る。そして、湾曲用チェーン84の端部には、湾曲用連
結部材85,85を介して、湾曲操作ワイヤ86,86
が連結されている。
【0053】電子内視鏡71の軸方向断面図である図7
に示すように、前記湾曲操作ワイヤ86,86は、軟性
部74、湾曲部75内を挿通し、最先端側の湾曲駒75
aに連結されている。
【0054】また、前記操作部72内のギア付き測定用
エンコーダ88には、測定用チェーン89が噛合してい
る。そして、測定用チェーン89の端部には、測定用連
結部材90,90を介して、測定用ワイヤ91,91が
連結されている。この測定用ワイヤ91,91は、軟性
部74内を挿通し、軟性部74側の湾曲駒75bにそれ
ぞれ連結されている。前記ギア付き測定用エンコーダ8
8は、軟性部74の状態を検知するものである。
【0055】さらに、前記ギア付きモータ用エンコーダ
83、ギア付き測定用エンコーダ88、及び駆動モータ
80は、後述するモータ制御装置92と電気的に接続し
ている。
【0056】図7は、モータ制御装置92の概略を示す
ものである。前記モータ制御装置92内部には、前記モ
ータ用エンコーダ83が出力する信号により、前記湾曲
操作ワイヤ86,86の移動量を検出するモータ用エン
コーダ検知部93と、前記測定用エンコーダ88が出力
する信号により、前記測定用ワイヤ91,91の移動量
を検出する測定用エンコーダ検知部94と、両者の移動
量の差を取る減算部95と、前記駆動モータ80の消費
電力を検出する電力検出部96と、減算部95及び電力
検出部96の出力信号を比較して、駆動モータ80への
供給電力の制御を行う比較制御部97とを備えている。
【0057】尚、ここでは、上下方向に湾曲駆動する湾
曲操作装置について述べたが、左右方向に湾曲駆動する
湾曲操作装置についても同様に構成されおり、説明及び
図を省略する。
【0058】この構成で、まず、湾曲操作スイッチ77
を押すと、駆動モータ80が回転し、湾曲操作ワイヤ8
6,86を牽引・弛緩し、湾曲部75を湾曲させる。こ
れに伴い、挿入部73内を挿通されている湾曲操作ワイ
ヤ86,86、及び測定用ワイヤ91,91が移動す
る。これらの移動量をそれぞれ、モータ用エンコーダ8
3と測定用エンコーダ88とが、検出する。
【0059】そして、減算部95が、モータ用エンコー
ダ83と測定用エンコーダ88との各検出値の差を求め
て、軟性部74の湾曲による影響を除かれ、湾曲部75
のみのワイヤの移動量が求められ、つまり湾曲部75の
みの湾曲状態を検知することができる。
【0060】一方、電力検出部96は、駆動モータ80
の消費電力を検出する。ここで、ワイヤの移動量と、消
費電力とを比較制御部97が比較し、両者の関係が通常
の関係(被検体に接触していない状態)と異なり、例え
ば第1実施例と同様に比の値が大きい場合に、異常、す
なわち被検体に接触しているとみなし、比較制御部97
は、駆動モータ80への供給電流の増加速度を減らし湾
曲速度を遅くする。
【0061】本実施例では、測定用ワイヤ91,91を
設けて、たため、湾曲部75のみの湾曲量を正確に判断
できる。例えばFOOKING THE FOLD法により、挿入部及び
湾曲部が波打つように湾曲させたり、あるいは挿入部や
湾曲部がループ状になったりして、ワイヤ85,85だ
けでは、湾曲部の状態が正確に検出できにくい場合で
も、湾曲部75のみの湾曲状態を正確に検出できると共
に、湾曲部10の動きを遅くでき、操作性の向上と共
に、患者の安全を確保することができる。
【0062】尚、電流供給量の増加速度を遅くするかわ
りに、それ以上の電流量を供給せずに停止するように制
御しても良い。この様にすれば、それ以上の湾曲は行わ
れず、あるいは、戻す方向に、湾曲駆動制御を行うよう
にして、安全を図ることもできる。
【0063】図8ないし図15は本発明の第3実施例に
係り、図8は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成図、
図9は内視鏡挿入部の断面図、図10は電動湾曲式内視
鏡装置の要部を含むブロック図、図11は磁気を配置し
たドリブン・ギアの構成図、図12は湾曲制御における
初期動作を示すフローチャート、図13は湾曲制御にお
ける湾曲方向認識とその指示に関するフローチャート、
図14は所定湾曲角を得るための湾曲制御のフローチャ
ート、図15は危険状態の処理に関する湾曲制御のフロ
ーチャートである。
【0064】図9は、本実施例の電子式の電動湾曲式内
視鏡装置301を示したものである。電子式の電動湾曲
式内視鏡装置301は、固体撮像素子を設けた電子式の
電動湾曲式内視鏡302と、この電子式の電動湾曲内視
鏡302に照明光を供給する光源装置303と、前記電
子式の電動湾曲式内視鏡302に対する信号処理を行う
ビデオプロセッサ304と、前記ビデオプロセッサ30
4から出力される映像信号を入力して、被写体像を表示
するモニタ305と、前記電子式の電動湾曲内視鏡30
2の挿入部307に設けられた湾曲部316の湾曲を制
御する湾曲用モータ制御装置306とを備えている。
【0065】電子式の電動湾曲式内視鏡302は、挿入
部307、操作部308、及びユニバーサルコード30
9とからなる。前記挿入部307は、先端側から順に、
先端構成部315、湾曲可能に構成された湾曲部31
6、及び可撓管部317とから構成されている。前記操
作部308には、送気・送水ボタン318、吸引ボタン
319、及び湾曲操作スイッチ部320が設けられてい
る。湾曲操作スイッチ部320の操作に応じて、前記湾
曲部316が上下方向に湾曲するようになっている。
【0066】前記ユニバーサルコード309の端部に
は、前記光源装置303に着脱自在に接続されるコネク
タ310が設けられている。前記コネクタ310の側部
からは、ビデオプロセッサ用コード311と、湾曲用モ
ータ制御装置用コード313とが延設されている。前記
ビデオプロセッサ用コード311の端部には、ビデオプ
ロセッサ304に着脱自在に接続されるコネクタ312
が設けられている。また、前記湾曲用モータ制御装置用
コード313の端部には、前記湾曲用モータ制御装置3
06に着脱自在に接続されるコネクタ314が設けられ
ている。
【0067】一方、図9は、前記先端構成部315及び
湾曲部316の内部を簡略化して示している。この湾曲
部316には、ゴムファイバー342が設けてある。こ
のゴムファイバー342は、可撓性を有すると共に、光
を伝送するものである。そして、ゴムファイバー342
は、湾曲角が大きくなると、透過する光量が減衰するよ
うになっている。前記ゴムファイバー342の一端側に
は、前記先端構成部315に設けているLED341の
発する光が、入射するようになっている。また、ゴムフ
ァイバー342の他端側には、フォトダイオード343
が設けられ、フォトダイオード343に、前記LED3
41の発する光が、入射するようになっている。
【0068】一方、前記電子式の電動湾曲式内視鏡30
2は、図10に示すように湾曲用モータ制御装置306
と電気的に接続されている。前記内視鏡302の操作部
308内には、湾曲部316を湾曲させるための動力源
として、例えばDCモータ322が組み込まれている。
DCモータ322の軸322aに、ドライブ・ギア32
3が固着されている。このドライブ・ギア323と噛合
するドリブン・ギア324には、スプロケット325が
固定されている。スプロケット325には、チェーン3
26が回転自在に係合している。チェーン326の両端
は、図示しない二つの連結部材を介して、図示しない2
本の湾曲操作ワイヤの各一端と、それぞれ連結されてい
る。
【0069】図11は、前記ドリブン・ギア324を示
している。前記ドリブン・ギア324は、チェーン32
6と反対側かつスプロケット325の軸325a側の近
傍に、N極S極、1対に分極された帯329を設けてい
る。この帯329は、湾曲部316がストレート(少な
くとも、上下方向に湾曲していない)状態の場合に、後
述するホール素子と対向する位置に配置されている。
【0070】また、前記ドリブン・ギア324は、N極
S極に分極されたリング330が、このドリブン・ギア
324の外周側に設けられている。N極S極に分極され
たリング330は、N極S極の1対が、円周状に一周し
て36個設けられている。
【0071】ホール素子331は、N極S極に分極され
た帯329に、十分近接し垂直に、他方ホール素子33
2は、N極S極に分極されたリング330に十分近接し
垂直に、それぞれ図示しないフレームに固着されてい
る。前記ホール素子331,332は、帯329,リン
グ330の回転に伴う磁気変化を電気信号に、それぞれ
変換するものである。前記ホール素子331は、湾曲部
316のストレート状態を検知するためのものである一
方、前記ホール素子332は、湾曲部316の湾曲角及
び湾曲方向を検知するためのものである。
【0072】また、前記湾曲用モータ制御装置306
は、操作部308内のDCモータ322駆動用の駆動回
路328と、前記ホール素子331,332からの出力
信号を増幅するアンプ333,334と、このアンプ3
33,334からの出力信号を方形波に波形整形するコ
ンパレータ335,336と、このコンパレータ336
からの出力信号をカウントすると共に、コンパレータ3
35の出力信号をリセット信号としてI/O339へ出
力するカウンタ337とを備えている。
【0073】ところで、前記I/O339は、カウンタ
337を接続し、M3端子はカウンタ入力用、N3端子は
アップカウント出力用、K3端子はダウンカウント出力
用、L3端子はリセット信号入力用である。
【0074】前記カウンタ337は、前記コンパレータ
335により2値化されたホール素子332の出力信号
を入力して、リセット信号として前記L3端子を介し
て、制御回路340へ出力するようになっている。ま
た、カウンタ337は、前記コンパレータ335により
2値化されたホール素子332の出力信号を入力して、
カウント値を前記M3端子を介して、制御回路340へ
出力するようになっている。ここで、コンパレータ33
5が出力する信号は、回転角に応じたパルス信号とな
る。前記カウンタ337は、制御回路340が出力する
アップカウント信号の指示、例えば“H”に従って、カ
ウント値をアップ・カウントするようになっている。カ
ウンタ337は、一方、制御回路340が出力するダウ
ンカウント信号の指示、例えば“H”に従って、カウン
ト値をダウン・カウントするようになっている。
【0075】前記制御回路340は、カウンタ337か
らのリセット信号の入力により、ストレート状態を認識
できる。また、この制御回路340は、カウント値から
湾曲方向及び湾曲角を認識して、内部でフラッグCをた
て、このフラッグCをカウント値の増減に対応して、増
減するようになっている。また、制御回路は、前記カウ
ント値により認識した湾曲方向に応じて、前記端子N3
を介して、アップカウント信号を出力する一方、前記端
子K3を介して、ダウンカウント信号をカウンタ337
へ出力するようになっている。
【0076】前記制御回路340は、電源0Nの初期動
作のときのみ、アップカウント信号及びダウンカウント
信号を例えば共に“L”にするようになっている。この
とき、前記カウンタ337は、コンパレータ335が出
力する信号により、カウンタ値をプリセットするように
なっている。
【0077】ところで、最大湾曲角に至るまでに、ドリ
ブン・ギア324が複数回転する内視鏡の場合、前記制
御回路340では、カウンタ337のリセット信号を無
視するようになっている。
【0078】一方、前記湾曲用モータ制御装置306
は、前記フォトダイオード343が検出した出力信号を
増幅するアンプ344と、このアンプ344からの出力
信号をA/D変換して、前記制御回路340へ出力する
A/D変換器345とを備えている。
【0079】ところで、前記I/O339のA3,B3端
子は、駆動回路328に接続され、U3,D3端子は、湾
曲操作スイッチ320に接続されていると共に、抵抗器
Rを介して、電源にプル・アップされている。
【0080】前記湾曲操作スイッチ320、及びカウン
タ337からの出力信号は、I/O339を介して、制
御回路340に入力する。前記制御回路340の出力信
号は、I/O339を介して、駆動回路328に出力さ
れる。前記駆動回路328は、前記DCモータ322を
所定の電圧で駆動する。
【0081】尚、本実施例は、説明を簡単にするため、
湾曲方向は上下方向のみのものを示しているが、4方向
に湾曲するものでも良い。この場合、チェーン326、
ギア等の湾曲機構、及びホール素子331,332、モ
ータ322並びに湾曲操作スイッチ320は、もう1つ
別系統のものを併設する必要がある。
【0082】図12ないし図15のフローチャートによ
り、本実施例の作用について説明する。湾曲用モータ制
御装置306の電源をONすると、I/O339のU3
端子にHIGH、D3端子にHIGHの信号が入力され
る。尚、以下、LOW信号を“L”、HIGH信号を
“H”、と略記する。また、I/O339に入/出力さ
れる信号は、U3=“H”、D3=“H”の様に表記す
る。
【0083】制御回路340は、U3=“H”、D3=
“H”なので、I/O339からA3=L、B3=Lを駆
動回路328に出力する。すると、湾曲部316を静止
状態を維持する。
【0084】図12は、電源0Nの初回のみの動作を示
すフローチャートである。湾曲操作スイッチ320をア
ップ方向及びダウン方向に操作する。このとき、ステッ
プS81で、L3端子にリセット信号が1回入力されな
い場合、ステップS82で制御回路340は、カウント
値を無視する。
【0085】一方、ステップS81で、リセット信号が
1回入力されると、ステップS83で制御回路340
は、内部のフラッグCを零にリセットすると共に、カウ
ンタ337からのカウント値の読み込みを開始する。こ
の作業により、湾曲角ストレートを認識する。尚、この
とき、前記カウンタ337は、所定のカウント値をプリ
セットする。
【0086】湾曲操作スイッチ320をアップ方向に操
作すると、I/O339にU3=“L”、D3=“H”が
入力される。制御回路340は、U3=“L”、D3=
“H”なので、I/O339からA3=“H”、B3=
“L”を駆動回路328に出力する。すなわち、A13=
“H”、B13“L”となるので、A23からB23に電流が
流れる。すると、DCモータ322がアップ方向に回転
する。DCモータ322が回転すると、ドライブ・ギア
323が回転し、ドリブン・ギア324が回転し、スプ
ロケット325が回転し、チェーン326が牽引され
る。チェーン326の一方が牽引されると、図示しない
ワイヤの一方が牽引され、ワイヤの他方が弛緩されて、
湾曲部316がアップ方向に湾曲する。
【0087】一方、湾曲操作スイッチ320をダウン方
向に操作すると、I/O339にU3=“H”,D3=
“L”が入力される。制御回路340は、U3=
“H”,D3=“L”なので、I/O339は、A3=
“L”,B3=“H”を駆動回路328に出力する。す
なわち、A13=“L”,B13=“H”となるので、B23
からA23に電流が流れる。すると、DCモータがダウン
方向に回転する。DCモータ332が回転すると、ドラ
イブ・ギア333が回転し、ドリブン・ギア324が回
転し、スプロケット325が回転し、チェーン326が
牽引される。ワイヤが、アップと逆のダウン方向に牽引
される。
【0088】ところで、ドリブン・ギア324には、N
極S極に分極されたリング330が設けてある。N極S
極に分極されたリング330には、1対のN極S極が3
6個設けてあり、ホール素子332が1対のN極S極を
検出して、次の1対のN極S極を検出するまでにドリブ
ン・ギア324は、例えば約10°湾曲するようになっ
ている。尚、約10°湾曲するものでなくてもよい。ま
た、N極S極に分極されたリング330の1対のN極S
極の数は、36個でなくてもよい。
【0089】このホール素子332が検出した信号は、
アンプ334で増幅され、コンパレータ336で方形波
に変換され、カウンタ337に出力される。ここで、湾
曲操作スイッチ320がアップ方向に操作された場合、
図13のステップS84で、制御回路340は、I/O
339の入力、U3=“H”、D3=“L”を基に、アッ
プ方向の湾曲と判断し、ステップS85で、アップカウ
ント信号をカウンタ337に出力する。
【0090】一方、湾曲操作スイッチ320がダウン方
向に操作された場合、図13のステップS86で、制御
回路340は、I/O339の入力、U3=“L”、D3
=“H”を基に、ダウン方向の湾曲と判断し、ステップ
S87で、ダウンカウント信号をカウンタ337に出力
する。
【0091】前記カウンタ337は、制御回路340が
出力するアップ/ダウン・カウント信号に応じて、前記
I/O339のM3端子を介し、コンパレータ336が
出力するパルスをアップ/ダウン・カウントする。そし
て、カウンタ337は、I/O339を介して、制御回
路340へカウント値を出力する。
【0092】前記制御回路340は、前記カウント値の
増減に応じて、フラッグCを加減算する。図14のステ
ップS88で、フラッグC>0の時、ステップS89
で、制御回路340は、リセット信号入力の有無を検知
している。ステップS90で、リセット信号が入力され
ても制御装置340は、リセット信号を無視する。つま
り、アップ方向に湾曲した状態では、フラッグCをリセ
ットしない。
【0093】ここで、リセット信号は、1対のN極S極
の帯329がホール素子331を通過する毎に、カウン
タ337により出力される。しかし、前述したように、
最大湾曲角に至るまでに、ドリブン・ギア324が複数
回転する内視鏡の場合には、このリセット信号が検出さ
れる位置が、湾曲部316がストレート状態の位置とは
限らない。そこで、本実施例では、湾曲途中(ストレー
ト以外の位置)であるか否かをフラッグCの極性を判断
して行っている。
【0094】前記ステップS88ないし90により、ス
トレート以外の位置で、フラグCをリセットせず、スト
レート状態と誤認することがない。尚、ステップS89
で、リセット信号が入力されない場合に、例えば湾曲が
かかっている状態では、フラグCの加減算を行ってい
る。
【0095】また、ステップS91ないしステップS9
3は、ダウン方向に湾曲している状態のフローチャート
で、アップと同様なので説明を省略する。尚、ステップ
S91で、Noの場合、つまりストレート状態(C=
0)、あるいは湾曲部316が静止していることを意味
している。従って、次の湾曲動作に応じて、フラグCの
加減算は通常通り行われる。
【0096】さて、湾曲部316には、ゴムファイバー
342が設けられており、フォトダイオード343から
の出力信号をアンプ344で増幅し、A/D変換器34
5でA/D変換し、制御回路340に出力する。制御回
路340は、常にフォトダイオード342で受光される
光量を監視している。制御回路340は、リセット信号
が入力される位置で、つまり湾曲部316がストレート
状態で、フォトダイオード340からの光量を100%
と判断する。
【0097】前記湾曲部316が湾曲している状態で
は、湾曲角に応じて光量が減衰するので、制御回路34
0は、光量変化を監視することにより、湾曲部316が
被検体に接触しているか否かを検知できる。
【0098】図15のステップS94で、アップ方向に
湾曲をかけている場合、ステップS95で、光量が70
%以下になっている時に、ステップS96で、ホール素
子332からの出力があるにもかかわらず、光量の変化
が±1%以内であれば湾曲部が体壁などに当たって危険
とみなし、ステップS97で、湾曲を停止させる。
【0099】光量が70%以下か否かを判断するのは、
ゴムファイバー342の特性がリニアでないためであ
る。特に、ストレートからの湾曲角が小さい場合は、光
量変化が少ないので、比較的、光量変化がはっきりする
状態からでないと、光量変化の無い状態が、危険状態と
一概にみなせないためである。
【0100】ステップS98ないしステップS101
は、ダウン方向の湾曲をかけている場合のフローチャー
トで、アップ方向と同様なので、説明を省略する。尚、
ステップS98で、Noの場合は、ストレート状態、あ
るいは静止状態を意味している。
【0101】尚、湾曲を停止させる光量の変化は、±1
%以内でなくても良い。また、LED341の代わり
に、ライトガイドファイバーを2又に分岐させ、その1
本をゴムファイバー336に接続したものでも良い。
【0102】本実施例では、湾曲をかけているのに、フ
ォトダイオードで受光する光量が変化しないと、体壁に
当たっているなど、危険状態とみなし、湾曲動作を停止
させる。本実施例は、湾曲操作の向上と共に、安全性の
向上を図ることができる。
【0103】尚、湾曲速度の制御としては、停止だけで
なく、速度を遅くしたり、あるいは逆方向に戻すように
しても良い。
【0104】図16ないし図21は本発明の第4実施例
に係り、図16は内視鏡の先端部を示す外観図、図17
は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含むブロック図、図1
8は湾曲操作及び湾曲速度の制御動作フローチャート、
図19は速度設定用フラグの設定動作フローチャート、
図20は湾曲速度の切り換え動作フローチャート、図2
1は湾曲部の緊急停止のためのフローチャートである。
【0105】本実施例は、第3実施例に示す電動湾曲式
内視鏡装置が、ゴムファイバーの透過光量の変化によ
り、被検体への接触を検知すると共に、ホール素子によ
り湾曲角及びストレート状態を検出していたのに対し
て、圧力センサにより、直接、被検体への接触を検知す
ると共に、エンコーダにより湾曲角を検出するようにな
っている。
【0106】尚、本実施例の電動湾曲式内視鏡装置は、
図8に示す電動式内視鏡装置301とほぼ同一の構成で
あり、前記内視鏡302に代えて、図16に示す内視鏡
402を備え、前記湾曲用モータ制御装置306に代え
て、図16に示す湾曲用モータ制御装置406を備えて
いる。装置の全体的な構成については、第3実施例と同
様なので、図及び説明を省略する。
【0107】図16は、前記電子式内視鏡402の挿入
部先端に設けられた先端構成部400及び湾曲部401
を示したものである。先端構成部400の円周上に、環
状の圧力センサ403を固定している。尚、符号421
は照明窓、符号422は観察窓、符号423は送気・送
水ノズル、符号424は鉗子チャンネル口である。
【0108】図17は、電動湾曲式内視鏡401の操作
部と、湾曲操作用モータ制御装置406との電気的な接
続及び湾曲機構の一部を示している。この電動湾曲式内
視鏡402の操作部は、湾曲部401を湾曲させるため
の駆動手段としての例えば、DC式モータ404を内設
し、DCモータ404の回転軸404aの中途には、ド
ライブ・ギア405が固着されている。このドライブ・
ギア405に噛合するドリブン・ギア416は、スプロ
ケット406の軸406aに固着され、スプロケット4
06には、チェーン407が回動自在に係合している。
このチェーン407は、図示しない二つの連結部材によ
って、図示しない2本のワイヤの各一端が連設されてい
る。前記2本のワイヤの他端側には、前記湾曲部401
に設けられた、回動自在に組合わさった図示しない複数
の関節駒内を挿通され、各ワイヤは、最先端の関節駒へ
それぞれ固定されている。そして、ワイヤの他端は、前
記先端構成部400へ固定され、DCモータ404の回
転に応じて、前記ワイヤが牽引・弛緩され、前記湾曲部
401が湾曲されるようになっている。
【0109】また、DCモータ404の回転軸404a
の先端部側には、このDCモータ404の回転角を検出
するために、アブソリュート型のエンコーダ415が固
定されている。
【0110】一方、前記湾曲用モータ制御装置406
は、前記DCモータ404を駆動する駆動回路411
と、前記エンコーダ415からの出力信号を角度データ
に変換して出力する回転角検出回路410と、湾曲動作
の制御及び湾曲速度の制御を行うための制御手段として
の制御回路413と、前記圧力センサ403からの出力
信号を検出する抵抗検出回路414とを備えている。
【0111】また、湾曲用モータ制御装置406は、前
記駆動回路411、回転角度検出回路410、抵抗検出
回路414、内視鏡402の操作部に設けられた湾曲操
作スイッチ408及び速度設定スイッチ409、並びに
制御回路413との間に介在して、信号の入出力を仲介
する入出力ポート(以下、I/O)412とを備えてい
る。
【0112】前記制御回路413とI/O412との間
は、バス・ラインで接続されている。前記湾曲操作スイ
ッチ408は、湾曲部401をアップまたはダウン方向
に湾曲させるためのスイッチであって、コモン端子は接
地されている一方、アップ端子には、I/O412のU
4端子へ接続されていると共に、一端を電源に接続され
た抵抗器Rの他端が接続されている。また、湾曲操作ス
イッチ408のダウン端子は、I/O412のD4端子
へ接続されていると共に、一端を電源に接続された抵抗
器Rの他端が接続されている。
【0113】前記速度設定スイッチ409の一端は接地
され、他端はI/O412のS4端子へ接続されている
と共に、一端を電源に接続された抵抗器Rの他端が接続
されている。
【0114】前記駆動回路411は、例えばCPU等か
ら構成され、I/O412の端子A4,B4を介して、制
御信号を入力するようになっている。一方、回転角検出
回路410は、I/O412の端子C4を介して、角度
データを制御回路413へ出力するようになっている。
また、抵抗検出回路414は、I/O412の端子F4
を介して、抵抗値データを制御回路413へ出力するよ
うになっている。
【0115】前記制御回路413は、湾曲操作スイッチ
409の操作に応じ、I/O412を介して駆動回路4
11を制御し、湾曲部401の湾曲駆動/停止、及び湾
曲方向を制御するようになっている。
【0116】また、前記制御回路413は、回転角検出
回路410の角度データを湾曲部の湾曲速度に対応する
速度データに変換して、湾曲部401の湾曲速度を常に
監視していると共に、速度設定スイッチ409の操作に
応じて、湾曲部401の湾曲速度を制御するようになっ
ている。さらに、制御回路413は、抵抗検出回路41
4の抵抗値データを常に監視している。
【0117】尚、本実施例では、説明を簡単にするため
に、湾曲方向はアップ、ダウンの2方向だけに限定して
いるが、ライト/レフトを加えた4方向に湾曲するもの
であっても良い。この場合、チェーン407及びギア等
の湾曲機構、DCモータ404、並びに湾曲操作スイッ
チ408は、もう一つ別系統のものを併設する必要があ
る。
【0118】図18ないし図21のフローチャートを参
照して、本実施例の作用について説明する。最初に、湾
曲用モータ制御装置406の電源0Nすると、I/O4
12の端子D4,U4がハイ(“H”)となり、制御回路
413は制止と判断し、I/O412の端子A4,B4へ
それぞれロー(“L”)を出力する。湾曲部401は制
止状態を保持する。
【0119】湾曲操作スイッチ408をアップ方向に操
作すると、I/O412の端子U4はロー、端子D4はハ
イとなり、ステップS1の判断を経てステップS4で、
制御回路413は、I/O412の端子A4へハイ、端
子B4へローを出力する。このとき、DCモータ404
には、図17のA24からB24方向へ電流が流れ、DCモ
ータ404は、アップ方向に回転する。そして、DCモ
ータ404は、その回転により、ドライブ・ギア40
5、ドリブン・ギア416及びスプロケット406を介
して、チェーン407及び前記ワイヤを牽引し、湾曲部
401はアップ方向に湾曲する。
【0120】一方、回転各検出回路410は、エンコー
ダ415が検出する出力パルスを角度データに変換し、
I/O412の端子C4を介して制御回路413へ出力
する。制御回路413は、前記角度データを湾曲部40
1の湾曲速度を示す速度データに変換して、ステップS
5で、この速度データの値が所定の値以上か否か、つま
り湾曲速度が後述する所定の速度以上か否かを判断す
る。Yesの場合、モータ404の回転速度を一定にす
るため、ステップS6で、制御回路413は、I/O4
12の端子A4,B4を供にローとしてDCモータ404
に電流を流さないようにする。また、Noの場合、つま
り所定の速度以下なら、ステップS7で、制御回路41
3は、I/O412の端子A4へハイ、端子B4へローを
出力して、DCモータ404のアップ方向への回転継続
を指示する。このようにして、一種のPWM(Pulse Wi
dth Modulation)制御によって、モータ404は、常に
一定の速度で回転する。
【0121】前記湾曲操作スイッチ408をダウン方向
に操作すると、I/O412の端子U4はハイ、端子D4
はローとなり、ステップS1及びステップS2を経てス
テップS8で、制御回路413は、I/O412の端子
A4へロー、端子B4へハイを出力する。このとき、DC
モータ404には、図17のB24からA24方向へ電流が
流れ、DCモータ404は、ダウン方向に回転する。そ
して、DCモータ404は、その回転により、ドライブ
・ギア405、ドリブン・ギア416、及びスプロケッ
ト406を介して、チェーン407及び前記ワイヤを牽
引し、湾曲部401はダウン方向に湾曲する。
【0122】一方、制御回路413は、前記同様に速度
データを基に、ステップS9で、この速度データの値が
所定の値以上か否か、つまり湾曲速度が所定の速度以上
か否かを判断する。Yesの場合、DCモータ404の
回転速度を一定にするため、ステップS10で、制御回
路413は、I/O412の端子A4,B4を供にローと
してDCモータ404に電流を流さないようにする。ま
た、Noの場合、つまり所定の速度以下なら、制御回路
413は、I/O412の端子A4へロー、端子B4へハ
イを出力して、DCモータ404のダウン方向への回転
継続を指示する。このようにして、一種のPWM制御に
よって、DCモータ404は、常に一定の速度で回転す
る。
【0123】湾曲操作スイッチ408を操作しない場
合、すなわち、スイッチがニュートラル状態にある場
合、I/O412の端子U4,D4がハイなので、ステッ
プS1及びステップS2を経て、ステップS3で、制御
回路413は、I/O412の端子A4,B4の出力を共
にローに設定して、DCモータ404には、電流が流れ
ず停止した状態を保ち、湾曲部401は、静止したまま
である。
【0124】次に図19及び図20は、速度設定スイッ
チ408が操作された場合における、制御回路413の
処理手順を示すフローチャートである。
【0125】湾曲用モータ制御装置406の電源がオン
されると、制御回路413内部で設定される速度設定の
ためのフラグSWは、最初に“1”にセットされる。図
19のステップS12で、速度設定スイッチ409をオ
ンすると、ステップS13でフラグSWは、オン毎に、
“1”ずつ加算されていく。速度設定スイッチ409が
オンされないと、フラグSWは、次にオンされるまで、
現状を維持する。ステップS14で、フラグSW≧5か
否かを判断し、“5”以上の時フラグSWは、ステップ
S15で再び“1”に戻される。すなわち、速度設定ス
イッチ409のオン毎に、フラグSWは、1づつ加算さ
れると共に、常に“1”ないし“4”の間にあるように
なっている。
【0126】図20のステップS16で、フラグSWが
“1”のとき、ステップS17で、速度設定を“1”に
する。ここで設定された速度は、前記図18のステップ
S5及びS9における判断基準となる所定の速度であ
る。ステップS18でフラグSWが“2”のとき、ステ
ップS19で、速度設定を“2”にする。ステップS2
0でフラグSWが“3”のとき、ステップS21で、速
度設定を“3”にする。ステップS22でフラグSWが
“4”のとき、ステップS23で、速度設定を“4”に
する。
【0127】一方、図21に示すフローチャートは、内
視鏡402の湾曲部が被検体と接触する危険状態を検知
して、湾曲速度の制御を行うものである。前記制御装置
413は、常に、抵抗検出回路414が検出する圧力セ
ンサ403の抵抗値の変化を監視している。内視鏡40
2の湾曲部401を湾曲させると、被検体の体壁など
に、前記圧力センサ403が接触することがある。被検
体の体壁などに、前記圧力センサ403が接触すると、
圧力センサ403の抵抗値は小さくなる。
【0128】前記状態において、ステップS24で、抵
抗検出回路414は、圧力センサ403の抵抗値が小さ
くなる変化を検出し、制御回路413に出力する。制御
回路413は、予め設定した抵抗値より低い場合、危険
状態と判断して、ステップS25で、I/O412をA
4=“L”、B4=“L”出力として、湾曲部401を静
止させる。また、ステップS24で、抵抗値が設定値よ
りも大きい場合、現状の動作、例えば湾曲動作を継続す
る。
【0129】尚、ステップS25では、湾曲速度を設定
速度“1”以下、例えば1/2にするようにしても良
い。また、逆方向に湾曲させて、危険状態を回避するよ
うにしても良い。
【0130】本実施例では、モータの回転数を一定に制
御することにより、湾曲部を一定の速度で湾曲させるこ
とができると共に、湾曲速度を可変的に切換えることが
できる。さらに、本実施例では、被検体の体壁等に圧力
センサ403が当ると、挿入部先端側が被検体に接触し
たことを検知でき、湾曲部が静止(あるいは所定速度よ
り遅く)させることにより、危険な事態を回避でき、湾
曲操作の操作性及び安全性の向上図ることができる。人
体等、被検体の安全も図ることができる。
【0131】図22ないし図24は本発明の第5実施例
に係り、図22は内視鏡操作部を断面にして示した電動
湾曲式内視鏡装置の全体的な構成図、図23は湾曲機構
の一部を示す側面図、図24はモータ制御装置のブロッ
ク図である。
【0132】図22に示す本実施例の電動湾曲式内視鏡
装置500は、電動湾曲式内視鏡501と、モータ制御
装置516と、図示しない光源装置などとを備えてい
る。
【0133】前記電動湾曲式内視鏡501は、第4実施
例の圧力センサに代えて、湾曲操作ワイヤに設けた張力
センサを用いて、湾曲状態を検出している。
【0134】図22は、電動湾曲式内視鏡501の操作
部502のみを軸方向断面図にしたものである。前記電
動湾曲式内視鏡501の操作部502には、挿入部50
3が連結されている。前記挿入部503は、操作部50
2側から順に、可撓性を有する軟性部504、湾曲可能
に構成された湾曲部505、先端構成部506となって
いる。
【0135】前記操作部502内には、図22または図
23に示すように、湾曲部505を上下方向に湾曲駆動
する直流の駆動モータ507と、この駆動モータ507
の駆動軸508に固定されたスプロケット509と、こ
のスプロケット509に噛合うチェーン510が設けら
れている。そして、チェーン510の両端部には、連結
部材519,519を介して、操作部側ワイヤ511,
511が連結されている。また、操作部側ワイヤ51
1,511の他端には、変位部材512,512を介
し、挿入部側ワイヤ513,513に連結している。そ
して、この挿入部側ワイヤ513,513は、軟性部5
04、湾曲部505を挿通され、この湾曲部505の図
示しない最先端の湾曲駒に連結されている。前記変位部
材512,512上には、例えば圧電セラミックス等の
変位センサ514,514が接着等の手段により固定さ
れている。
【0136】ここで、駆動モータ507及び変位センサ
514は、操作部502の側部に設けられたユニバーサ
ルコード515内を通る各信号線を介して、前記モータ
制御装置516と電気的に接続されている。
【0137】図24に示すモータ制御装置516内に
は、前記駆動モータ507に電力を供給する電源部51
7と、この電源部517の出力を制御する制御部518
とを備えている。そして、変位センサ514と制御部5
18とは、図23に示す屈曲に強い、例えばETFE樹
脂で被覆した信号線514a,514a(図は一方のみ
を示す)で、電気的に接続されている一方、電源部51
7と駆動モータ507も前記信号線により電気的に接続
されている。
【0138】尚、ここでは、上下方向に湾曲駆動する湾
曲機構及び制御装置のみについて述べたが、左右方向に
湾曲駆動する図示しない湾曲機構及び制御装置について
も同様に構成されている。
【0139】この構成で、まず、操作部502上に設け
られている図示しない湾曲操作スイッチを押すと、駆動
モータ507の駆動軸508が回転し、挿入部側ワイヤ
513を牽引し、湾曲部505を湾曲させる。この時、
湾曲部505が体壁等に当たり、湾曲部505の抵抗力
が増すと、一方の挿入部側ワイヤ513の張力が増し、
それに伴い、変位部材512に加わる張力も増し、これ
に固定されている変位センサ514に加わる張力も増し
て、この変位センサ514が変位する。変位センサ51
4は、変位量を電気信号に変換し、制御部518に伝送
する。制御部518は、この電気信号を受け、電気信号
が所定の値を超えていたら、電源部517からモータ5
07へ供給する電力を減少させる。すると、駆動モータ
507の回転速度が遅くなり、湾曲部505の湾曲速度
が遅くなる。
【0140】尚、湾曲部505を停止させても良いし、
逆方向に戻るように制御するようにしても良い。また、
変位センサ514が移動しても、信号線に高屈曲の信号
線514aを用いているので、切れたりすることはな
い。
【0141】本実施例では、操作部の内部に、変位セン
サを設置しているので、挿入部外周側に圧力センサを設
けた第4実施例に比べ、挿入部を細径化できる。また、
本実施例では、変位センサ514,514の変位量の変
化で、被検体の管壁等に湾曲部が接触したことを検知し
て、湾曲部の湾曲速度を制御、例えば遅くできるので、
湾曲操作の操作性及び安全性を向上させることができ
る。
【0142】図25は第5実施例の変形例の要部を含む
構成図である。本変形例は、前記第5実施例の変位部材
512に連結していたワイヤ511,513を1本に
し、変位部材の形状を変えたもので、それ以外の変位部
材やモータの位置及び数は、全く同じであるため、他の
構成の詳細は割合する。
【0143】図25(a)は、変位部材520及び湾曲
操作ワイヤ526を示し、図25(b)は、そのA方向
矢視である。尚、図25には、変位部材520及び湾曲
操作ワイヤ526等、一方の構成のみを示し、他方は同
一なので省略する。E字型の変位部材520は、本体部
520aをベースに、中央に薄肉部520bを突設して
いると共に、この薄肉部520bの両側に厚肉の突設部
520c,520dを突設している。突設部520c,
520dには、湾曲操作ワイヤ526を挿通する孔52
1,521が、それぞれ本体部520aと平行に貫通さ
れている。前記薄肉部522bの両側には、ゴム等の絶
縁材523を介し、高分子圧電センサ等の変位センサ5
24が接着等により固定されている。この変位センサ5
24には、第5実施例で述べたような屈曲に強い信号線
525が半田等により、電気的かつ機械的に接続されて
いる。これらの信号線525は、前記モータ制御装置5
16内の制御部518と接続されている。
【0144】また、前記孔521,521には、湾曲操
作ワイヤ526が、薄肉部520bを押圧するように挿
通されている。
【0145】この構成で、湾曲動作により、湾曲操作ワ
イヤ526が張力を受けると、変位部材520の薄肉部
520bを押圧し、それにより、薄肉部520bに固定
されている変位センサ524が変形し、その変位量に応
じた電気信号を前記制御部518に伝送し、制御部51
8は、前記電源部517の供給電力を下げ、それによ
り、モータの回転速度を遅くし、湾曲速度が遅くなる。
【0146】本変形例は、第5実施例に比べ、湾曲操作
ワイヤを1本にすることができと共に、変位量を大きく
とれるので、高精度な検知を行うことができる。その他
の構成及び作用効果は、第5実施例と同様で、説明を省
略する。
【0147】図26ないし図28は本発明の第6実施例
に係り、図26は電動湾曲式内視鏡装置の概略的な全体
構成図、図27は湾曲機構の一部を示す構成図、図28
はモータ制御装置の電気的なブロック図である。本実施
例は、第5実施例の変位センサに代えて、駆動モータの
消費電力を検出することにより、湾曲状態を検知するよ
うにしたものである。
【0148】図26に示す電動湾曲式内視鏡装置600
は、電子式内視鏡601と、モータ制御装置609と、
図示しない光源装置等とを備えている。
【0149】前記電子内視鏡601は、操作部602
と、この操作部602に連結され、被検体に挿入可能に
細長に形成された挿入部603とを備えている。この挿
入部603は、操作部602から順に、軟性部604、
湾曲可能に構成されている湾曲部605、及び先端構成
部606が連結されている。
【0150】また、前記湾曲部605は、図示しない複
数の湾曲駒を連結してなり、操作部602上に設けられ
たパッド型の湾曲操作スイッチ607の操作により、湾
曲するようになっている。このパッド型の湾曲操作スイ
ッチ607は、スイッチを押している間に湾曲をかけ、
離すと止まるように動作させるスイッチである。
【0151】また、前記操作部602は、その側部にユ
ニバーサルコード608を連結しており、このユニバー
サルコード608は、前記モータ制御装置609を連結
している。
【0152】前記操作部602内には、図27に示すよ
うに、湾曲部605を上下方向に湾曲駆動する直流の駆
動モータ610と、この駆動モータ610の駆動軸61
1に固定されたスプロケット612と、このスプロケッ
ト612に噛合うチェーン613が設けられている。そ
して、チェーン613の両端部には、連結部材614,
614を介して、ワイヤ615,615が連結されてい
る。このワイヤ615,615は、軟性部604、湾曲
部605を挿通され、湾曲部605の図示しない最先端
の湾曲駒に連結されている。尚、連結部材614及びワ
イヤ615は、一方のみを図示している。
【0153】図28に概略を示すように、モータ制御装
置609内部には、駆動モータ610に電力を供給する
電源部616と、この電源部616からの供給電力を検
出して電源部616の供給電力を制御する制御部617
とを備えている。尚、ここでは、上下方向に湾曲駆動す
る湾曲操作装置についてのみ述べたが、左右方向に湾曲
する湾曲機構及び制御装置についても同様に構成されて
いる。
【0154】この構成で、まず、操作部602上に設け
られたパッド型の湾曲操作スイッチ607を押すと、駆
動モータ610の駆動軸611が回転し、ワイヤ61
5,6,615を牽引/弛緩し、湾曲部605を湾曲さ
せる。この時、湾曲部605が体壁等に当たり、湾曲部
605の抵抗が増すと、一方のワイヤ615の張力も増
し、それに伴い駆動モータ610の消費電力も増大す
る。ここで、モータ制御装置609内の制御部617
が、駆動モータ610の消費電力を検出しており、一定
電力を超えていたら、電源部616からの供給電力を下
げるよう、制御を行う。これにより、駆動モータ610
の回転速度が低下し、湾曲部605の湾曲速度が遅くな
る。尚、制御部617は、電源部616からの供給電力
を停止させ、湾曲部605の湾曲を停止させるようにし
ても良い。あるいは、逆方向に戻すように制御しても良
い。
【0155】本実施例では、第4実施例と異なり、内視
鏡挿入部の外周に圧力センサを設けないので、内視鏡挿
入部の細径化を図ることができる。また、本実施例で
は、制御部617により消費電力が一定値を越えたか否
で、被検体の管壁等に湾曲部が接触したことを検知し
て、湾曲部605の湾曲速度を制御、例えば遅くできる
ので、湾曲操作の操作性及び安全性を向上させることが
できる。
【0156】第6実施例における湾曲速度の制御方法
は、前記に限ったものではない。以下に、制御方式を変
えた変形例を示す。図29は第6実施例の第1変形例に
係るモータ制御装置のブロック図である。
【0157】本第1変形例は、第6実施例のモータ制御
装置内に、タイマーを増設したもので、その他、第6実
施例と構成及び作用については、同様なので図及び説明
を省略する。
【0158】図29に示すモータ制御装置618内部に
は、前記駆動モータ610に電力を供給する電源部61
9と、この電源部619供からの給電力を検出すると共
に、供給電力が規定値以上であれば時間カウントが作動
し、未満であれば停止するタイマ620と、このタイマ
620の作動時間を検出し、規定時間以上であれば、電
源部619の供給電力を減らさせるよう制御する制御部
621とが設けられている。
【0159】この構成で、湾曲部の抵抗が高まることに
より、前記駆動モータ610の消費電力が増すと、電源
部619から駆動モータ610への供給電力が増大す
る。ここで、供給電力が規定値以上であれば、タイマ6
20が作動し、時間カウント・データを制御部621に
伝送する。
【0160】供給電力の増大が一瞬であり、供給電力が
規定値未満となれば、タイマ620は停止し、時間カウ
ントもストップする。逆に、供給電力がずっと規定値以
上であれば時間カウントは続く。そして、制御部621
は、時間カウント・データが規定時間以上であれば、電
源部619からの供給電力を下げるように制御を行う。
これは、供給電力が規定値以上となる時間が規定時間以
上となる場合で、つまり湾曲部605が、被検体の管壁
等に接触する時間が規定時間以上の場合、供給電力を下
げるということである。そして、前記駆動モータ610
の回転速度が低下し、前記湾曲部605の湾曲速度が遅
くなる。
【0161】本第1変形例では、第6実施例の効果に加
え、例えば湾曲操作スイッチ607の素早い操作によ
り、電源部619が供給する駆動電力が、一瞬、規定値
より上昇し、すぐに規定値以下に戻るような場合、所定
時間に達することはなく、湾曲動作に影響を受けない。
従って、本第1変形例は、より正確で確実な湾曲操作の
制御を行うことができ、湾曲操作の安全性を向上させる
ことができる。
【0162】前記第6実施例及び第1の変形例では、湾
曲量指示手段としての湾曲スイッチにパッド型(スイッ
チを押している間に湾曲をかけ、離すと止まる)を使用
していたが、ジョイスティック型(レバーの傾き角に応
じて湾曲する)のものを設け、同様の制御を行うことが
できる。以下、第2変形例について説明する。図30な
いし図32は本第6実施例の第2変形例に係り、図30
は電動湾曲式内視鏡装置の概略的な全体構成図、図31
は湾曲機構の一部を示す構成図、図32はモータ制御装
置の電気的なブロック図である。
【0163】本第2変形例の内視鏡は、第6実施例の前
記湾曲操作スイッチ607をパッド型から、ジョイステ
ィック型に代え、さらに前記駆動モータ610付近にエ
ンコーダを増設したものである。その他、第6実施例と
同様の構成及び作用については、同じ符号を付して説明
を省略する。
【0164】図30に示す電動湾曲式内視鏡装置640
は、電子式内視鏡641と、モータ制御装置642と、
図示しない光源装置等とを備えている。
【0165】前記電子内視鏡640の操作部621に
は、ジョイスティック型の湾曲操作スイッチ622が設
けられている。前記操作部621の内には、図31に示
すように、前記湾曲部605を湾曲駆動する直流の前記
駆動モータ610と、この駆動モータ610の駆動軸6
11に固定された前記スプロケット612と、このスプ
ロケット612に噛合うギア付きエンコーダ626と、
同じくスプロケット612に噛合う前記チェーン613
とが設けられている。そして、このチェーン613の端
部には、前記連結部材614を介して、前記湾曲操作ワ
イヤ615,615が連結されている。この湾曲操作ワ
イヤ615,615は、前記湾曲部605の最先端の湾
曲駒に連結されている。
【0166】前記湾曲操作スイッチ622と、駆動モー
タ610と、ギア付きエンコーダ626とは、前記ユニ
バーサルコード608内を挿通する図示しない信号線を
それぞれ介し、モータ制御装置642と電気的に接続さ
れている。
【0167】図32に示すように、モータ制御装置64
2内には、前記駆動モータ610に電力を供給する電源
部632と、前記駆動モータ610への供給電力を検出
して、前記電源部632の供給電力を制御する制御部6
33とが設けられている。
【0168】前記制御部633は、湾曲操作スイッチ6
22の傾き角と、エンコーダ626の回転角の差をとる
ことにより、湾曲部605の湾曲方向及び湾曲量を検出
し、それに見当った電力を供給するよう電源部632を
制御する働きと共に、駆動モータ610への供給電力を
検出して、規定値以上であれば、供給電力を下げるよう
制御する働きをしている。
【0169】この構成で、ジョイスティック型の湾曲操
作スイッチ622を操作すると、湾曲部605が所定方
向かつ所定角度だけ湾曲する。この時、湾曲部605が
体壁等に当たり、湾曲部605の抵抗が増すと、駆動モ
ータ610の消費電力も増大する。ここで、モータ制御
装置内642内の制御部633が、駆動モータ610の
消費電力を検出しており、規定値以上であれば電源部6
32からの供給電力を下げるよう制御を行う。これによ
りモータの回転速度が低下し、湾曲部の湾曲速度が遅く
なる。その他の構成及び作用効果は、第6実施例と同様
で、説明を省略する。
【0170】図33及び図34は本発明の第7実施例に
係り、図33は湾曲機構の一部を示す構成図、図34は
モータ制御装置のブロック図である。
【0171】本実施例は、第6実施例に加えて、駆動モ
ータの駆動軸にトルクセンサを設けたものである。その
他、電動湾曲式内視鏡装置の全体構成は、図26に示す
第6実施例の装置と同じで、図及び説明を割愛する。
【0172】図33に示す前記操作部602内部には、
前記湾曲部605を湾曲駆動する直流の駆動モータ70
1と、この駆動モータ701の駆動軸702の端部に固
定された前記スプロケット704とが設けられている。
また、駆動モータ701の駆動軸702の中央付近に
は、駆動軸702のねじりを測定するトルクセンサ70
3が設けられている。さらに、前記スプロケット704
には、チェーン705が噛合しており、このチェーン7
05の端部には、連結部材706,706(一方だけを
図示)を介して、湾曲操作ワイヤ707,707(一方
だけを図示)が固定されている。
【0173】この湾曲操作ワイヤ707,707は、前
記湾曲部605の図示しない最先端の湾曲駒に連結され
ている。
【0174】図34に示すモータ制御装置708内に
は、駆動モータ701に電力を供給する電源部709
と、トルクセンサ703が測定したねじり量を基に、電
源部709の出力を制御する制御部710とを備えてい
る。そして、前記操作部602の側部に連結された前記
ユニバーサルコードを608を介して、前記トルクセン
サ703は制御部710と、駆動モータ701は電源部
709と、それぞれ電気的に接続している。
【0175】この構成で、前記湾曲操作スイッチ607
を操作し、湾曲部605の湾曲動作により操作ワイヤ7
07が張力を受けると、それに伴いスプロケット704
もトルクを受け、それによりモータ駆動軸702がねじ
れる。これをトルクセンサ703が検出し、モータ制御
装置708内の制御部710に伝送する。このねじれ量
が規定値以内であれば、前記湾曲部605は管壁等に接
触していないので、制御部710は、電源部709の供
給電力を維持し、駆動モータ701の駆動軸702の回
転速度は所定値を保ち、湾曲部605も所定の速度で湾
曲する。
【0176】一方、トルクセンサ703のねじれ量が規
定値以上であれば、湾曲部605が管壁等に接触してい
るとして、制御部710は、電源部709の供給電力を
下げる。これにより、駆動モータ701の駆動軸702
の回転速度が遅くなり、湾曲部605の湾曲速度も遅く
なる 尚、湾曲速度を遅くするだけでなく、湾曲部を停止した
り、あるいは逆方向に戻すように制御するようにしても
良い。
【0177】本実施例では、前記挿入部603に圧力セ
ンサを設置しないので第4実施例に比べ挿入部が細径化
できる。また、本実施例では、第4実施例と異なり、内
視鏡挿入部側に圧力センサを設けないので、制作が容易
で、内視鏡挿入部の細径化を図ることができる。また、
本実施例では、制御部710により、ねじり量が一定値
を越えたか否で、被検体の管壁等に湾曲部が接触したこ
とを検知して、湾曲部605の湾曲速度を制御、例えば
遅くできるので、湾曲操作の操作性及び安全性を向上さ
せることができる。
【0178】図35ないし図38は本発明の第8実施例
に係り、図35は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成
図、図36は湾曲機構の一部を示す構成図、図37は超
音波駆動系を示す内視鏡の透視図、図38はモータ制御
装置の電気的なブロック図である。
【0179】本実施例は、第4実施例における圧力セン
サの代わりに、超音波センサを設けたものである。図3
5に示す電動湾曲式内視鏡装置800は、電子式内視鏡
801と、モータ制御装置809と、図示しない光源装
置等とを備えている。前記電子内視鏡801には、操作
部802と、この操作部802に連結され被検体に挿入
可能に細長に形成された挿入部803とが設けられてい
る。この挿入部803は、操作部802側から順に、可
撓性を有する軟性部804、湾曲可能に構成されている
湾曲部805、及び先端構成部806が連結されてい
る。
【0180】前記湾曲部805は、図示しない複数の湾
曲駒を連結してなり、前記操作部802上に設けられた
湾曲操作スイッチ807の操作に応じて、上下/左右方
向に湾曲するようになっている。また、前記操作部80
2の側部には、ユニバーサルコード808が連結されて
おり、前記モータ制御装置809と連結している。
【0181】前記操作部802内には、図36に示すよ
うに、湾曲部805を上下方向に湾曲駆動する直流の湾
曲駆動モータ810と、この湾曲駆動モータ810の駆
動軸811に固定されたスプロケット812と、このス
プロケット812に噛合うチェーン813が設けられて
いる。そして、前記チェーン813の両端部には、連結
部材814,814(一方のみ図示)を介して、ワイヤ
815,815(一方のみ図示)が連結されている。こ
のワイヤ815,815は、前記軟性部804、湾曲部
805を挿通し、この湾曲部805の図示しない最先端
の湾曲駒に連結されている。尚、前記湾曲部805を左
右方向に湾曲駆動する機構も併設されており、同様の構
成なので詳細を省略する。
【0182】図37は、超音波センサ及び超音波駆動系
の概略を示す図である。ここでは、便宜上、前述した湾
曲用の駆動モータ等は、省略してある。前記挿入部80
3内には、回転可能で可撓性を有するコイル状のフレシ
キブルシャフト816が挿通されており、前記先端構成
部806内には、フレシキブルシャフト816により回
転する超音波振動子817が固定されている。また、フ
レシキブルシャフト816の操作部802側は、段付き
歯車818が固定されており、モータ用段付きベルト8
19を介し、超音波センサ用モータ820と連動して、
回転するようになっている。また、フレシキブルシャフ
ト816の操作部802側端部は、スリップリング機構
821が設けられている。そして、前記超音波振動子8
17に接続された図示しない電線が、フレシキブルシャ
フト816の中心部を通り、スリップリング機構821
まで導かれている。また、スリップリング機構821か
らモータ制御装置内809内へは、前記ユニバーサルコ
ード808内を通り、電線が導かれ、前記超音波振動子
817と、モータ制御装置内809との電気的接続が、
フレシキブルシャフト816の回転に関わらず保たれて
いる。
【0183】図38に示すモータ制御装置809内部に
は、前記湾曲駆動モータ810に電力を供給する電源部
822と、前記超音波振動子817に駆動パルスを送信
すると共に、反射エコー信号を受信するパルス制御部8
23と、このパルス制御部823からの送信−受信間の
時間情報の出力を受け、この時間が規定時間以内であれ
ば、被検体、例えば体壁までの距離が短いとみなし、前
記電源部822からの供給電力を下げるよう制御する電
源制御部824とを備えている。
【0184】この構成で、前記モータ制御装置809内
のパルス制御部823が、駆動パルスを超音波振動子8
17へ出力する。すると、駆動パルスは、スリップリン
グ機構821を経て、超音波振動子817まで導かれ
る。超音波振動子817が超音波ビームを出射する。こ
の超音波ビームは、体壁に当たるとはね返り、再び超音
波振動子817に戻る。そして、超音波振動子817が
受信して得た反射エコー信号は、スリップリング機構8
21を介し、パルス制御部823まで戻ってくる。この
間の時間が、規定の時間より短ければ、すなわち体壁と
の距離が所定の長さより短ければ、パルス制御部823
は、電源制御部824に制御信号を送り、電源制御部8
24は、電源部822から駆動モータへ供給する電力を
減らし、湾曲部805の湾曲速度が低下するように制御
する。
【0185】尚、超音波振動子817は、超音波センサ
用モータ820により半径方向に、回転走査されてお
り、360度全て方向の距離を測定できる。また尚、超
音波振動子817のように、機械的にラジアル走査する
もの以外に、一つ、あるいは複数の固定型超音波振動子
を湾曲部、または軟性部に設け、電気的に走査するもの
でも良い。
【0186】本実施例では、超音波センサ用モータ82
0により半径方向に、回転走査された超音波振動子81
7によって、360度全ての方向の距離を測定できる。
さらに、本実施例は、前記各実施例においては、体壁等
と接触した場合にのみ、安全措置を取ることができるの
に対して、距離を測定できるので、体壁等と接触する以
前に、体壁が近いことを確認でき、事前に(例えば規定
距離を設定し)湾曲速度を遅くする等の安全措置を取る
ことができるので、湾曲操作の操作性及び安全性を向上
させることができる。
【0187】尚、湾曲速度の制御は、遅くするだけでな
く、停止あるいは、逆方向に後退するように制御するよ
うにしても良い。
【0188】図39ないし図43は本発明の第9実施例
に係り、図39は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成
図、図40は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含むブロッ
ク図、図41は速度設定用フラグの設定動作フローチャ
ート、図42は湾曲速度の切り換え動作フローチャー
ト、図43は湾曲速度の減速制御を示すフローチャート
である。
【0189】本実施例は、内視鏡挿入部の自動挿入が行
える電動湾曲内視鏡装置であり、挿入部の挿入速度検知
センサを設けて、挿入速度に応じて、湾曲速度を可変設
定するものである。
【0190】図39に示すように、自動挿入式の電動湾
曲式内視鏡装置901は、電子式の電動湾曲式内視鏡9
02と、前記電子式の電動湾曲式内視鏡902を自動的
に挿脱するための自動挿入装置903と、前記電子式の
電動湾曲式内視鏡902に、照明光を供給する光源装置
904と、前記電子式の電動湾曲式内視鏡902が撮像
した信号の処理を行うビデオプロセッサ905と、前記
ビデオプロセッサ905から出力される映像信号を入力
して、被写体像を表示するモニタ906とを備えてい
る。
【0191】前記電子式の電動湾曲式内視鏡902の挿
入部908は、先端側から順に、先端構成部911、湾
曲部909、及び軟性部910から構成されている。ま
た、軟性部910の後端には、制御装置907を連設し
ている。前記操作部910には、送気・送水ボタン91
2、吸引ボタン913、湾曲操作スイッチ914、挿入
・湾曲速度切換スイッチ915、及び挿入部進退スイッ
チ931が設けられている。
【0192】前記自動挿入装置903は、前記電子式の
電動湾曲式内視鏡902の挿入部908の進退と共に、
湾曲部909の湾曲を制御する制御装置907を内蔵し
ている。また、前記自動挿入装置903は、前記電子式
の電動湾曲式内視鏡902の湾曲部909を操作するた
めの操作部910を連設している。
【0193】さらに、前記自動挿入装置903は、前記
制御装置907と、挿入部902を進退させるための1
対のドラム916a,916bとを備えている。図40
に示すように、前記自動挿入装置903の制御装置90
7は、前記操作部910と電気的に接続されている。
【0194】前記自動挿入装置903には、前記挿入部
908を進退させるためのドラム916a,916bが
組み込まれている。前記ドラム916a,916bの外
周には、挿入部908がすべらないように、摩擦部材9
17a,917bがそれぞれ固着されている。さらに、
前記ドラム916aには、回転速度を常に監視するため
に、回転速度センサ918が設けてある。
【0195】また、ドラム916a,916bは、ドラ
ム用駆動回路919に接続され、回転速度センサ918
は、回転速度検出回路920に接続されている。
【0196】一方、湾曲駆動モータ921には、アブソ
リュート型のエンコーダ922が連結されている。前記
エンコーダ922は、回転角検出回路923に接続さ
れ、湾曲駆動モータ921は、湾曲用モータ駆動回路9
24に接続されている。
【0197】前記湾曲駆動モータ921の軸921aに
は、ドライブ・ギア925が固着されている。このドラ
イブ・ギア925に噛合してドリブン・ギア926が設
けられている。このドリブン・ギア926の軸926a
には、スプロケット927が固定されている。このスプ
ロケット927には、チェーン928が回転自在に係合
している。チェーン928の両端には、図示しない二つ
の連結部材によって、図示しない二本のワイヤの各一端
が接続され、二本のワイヤの各他端は、湾曲部909の
図示しない最先端の湾曲駒に固定されている。
【0198】前記制御装置907は、回転速度検出回路
920で検出したドラムの回転速度を基に、ドラム用駆
動回路919を制御する一方、回転角検出回路923で
検出した湾曲角を基に、湾曲用モータ駆動回路924を
制御する制御回路930を組み込んである。また、前記
制御装置907は、ドラム用駆動回路919、回転速度
検出回路920、回転角回路923、及び湾曲用モータ
駆動回路924と、制御回路930との間に介在して、
信号の入出力を仲介する入出力ポート(以下I/O)9
29を備えている。制御回路930とI/O929との
間は、バスラインで接続されている。
【0199】前記湾曲操作スイッチ914は、湾曲部9
09をアップまたはダウン方向に湾曲させるためのスイ
ッチであって、コモン端子が接地されている。また、湾
曲操作スイッチ914は、アップ端子がI/O929の
U9端子へ接続されていると共に、一端が電源に接続さ
れた抵抗器Rの他端が接続されている。さらに、湾曲操
作スイッチ914のダウン端子は、I/O929のD9
端子へ接続されていると共に、一端を電源に接続された
抵抗器Rの他端が接続されている。
【0200】前記挿入・湾曲速度切換スイッチ915の
一端は接地され、他端はI/O929のS9端子へ接続
されていると共に、一端を電源に接続された抵抗器Rの
他端が接続されている。
【0201】前記挿入部進退スイッチ931は、挿入部
908を進退/停止させるためのスイッチであって、コ
モン端子は接地されている。また、挿入部進退スイッチ
931は、進行端子がI/O929のH9端子へ接続さ
れていると共に、一端を電源に接続された抵抗器Rの他
端が接続されている。さらに、挿入部進退スイッチ93
1は、後退端子がI/O929のI9端子へ接続されて
いると共に、一端を電源に接続された抵抗器Rの他端が
接続されている。
【0202】前記制御回路930は、例えばCPU等か
ら構成され、I/O929の端子A9及びB9、E9及び
F9を介して、制御信号を出力するようになっている。
【0203】一方、回転角検出回路923は、I/O9
29のC9端子を介して、湾曲部909の角度データを
制御回路930へ出力するようになっている。また、こ
の回転速度検出回路920は、I/O929のG9端子
を介して、挿入部902の挿入速度データを制御回路9
30へ出力するようになっている。
【0204】前記制御回路930は、湾曲操作スイッチ
914の操作に応じ、I/O929を介して、ドラム用
駆動回路919、湾曲用モータ駆動回路924を制御
し、挿入部908の挿入速度、湾曲部909の湾曲駆動
/停止及び湾曲方向を制御するようになっている。ま
た、制御回路930は、回転速度検出回路920の回転
速度データを挿入速度データに変換して、挿入速度を常
に監視し、制御するようになっている。さらに、制御回
路930は、回転角速度検出回路923からの湾曲角度
データを、対応する湾曲速度データに変換して、湾曲速
度を常に監視して制御するようになっている。
【0205】尚、本実施例は説明を簡単にするため、ア
ップダウンの2方向だけに限定しているがライト、レフ
トを加えた4方向に湾曲するものでも良い。また、湾曲
速度スイッチを操作部に設けたものであっても良い。
【0206】図41ないし図43のフローチャートを参
照して、本実施例の作用について説明する。最初に、自
動挿入装置903の電源をONする。I/O929のU
9,D9,H9,I9端子は、ハイ(“H”)となり、制御
回路930は静止と判断し、I/O929のE9,F9,
A9,B9端子は、それぞれにロー(“L”)となる。従
って、ドラム916a,916bは静止状態となって、
挿入部908が静止状態を保持する一方、湾曲駆動モー
タ921も静止状態となって、湾曲部909は、静止状
態を保持する。
【0207】次に、挿入部進退スイッチ931を進行側
に操作すると、I/O929のH9端子はローとなり、
E9端子にハイを出力し、F9端子にローを出力する。ド
ラム916a,916bは、挿入部908が進行する向
きにそれぞれ回転するので、挿入部908は進行してい
く。また、挿入部進退スイッチ931をニュートラルに
すると、I/O929のH9,I9端子はハイとなり、E
9,F9端子にローを出力するため、ドラム916a,9
16bは、静止する。さらに、挿入部進退スイッチ93
1を後退側に操作すると、I/O929のI9端子は、
ローとなり、F9端子はハイとなり、E9端子からはロー
を出力する。ドラム916a,916bは、挿入部90
8が後退する向きに、それぞれ回転するので、挿入部9
08は後退する。
【0208】ここで、挿入部908が進退する場合、前
記図18に示すフローチャートにおいて、アップ/ダウ
ンを進行/後退に代えた図示しない同様のフローチャー
トに従って、一種のPWM制御により、ドラム916
a,916bが一定速度で回転する。従って、挿入部9
08の挿入速度は、所定の速度で進退する。前記湾曲操
作スイッチ914の操作による湾曲部909の所定速度
での湾曲動作までは、第4実施例の図18のフローチャ
ートと同様であるので、ここでは省略する。
【0209】さらに、前記挿入・湾曲速度切換スイッチ
915は、挿入部902の進退速度を変えるものであ
る。自動挿入装置903の電源がオンされると、制御回
路930内部で設定される挿入部908の挿入速度設定
のためのフラグSWは、最初に“1”にセットされる。
図41のステップS31で、挿入・湾曲速度切換スイッ
チ915をオンすると、ステップS32でフラグSW
は、オン毎に“1”ずつ加算されていく。挿入・湾曲速
度切換スイッチ915がオンされないと、フラグSW
は、次にオンされるまで、現状を維持する。
【0210】ステップS33で、フラグSW≧5か否か
を判断し、“5”以上の時フラグSWは、ステップS3
4でふたたび“1”に戻される。すなわち、挿入・湾曲
速度切換スイッチ915のオン毎に、フラグSWは、1
づつ加算されると共に、常に“1”ないし“4”の間に
あるようになっている。
【0211】次に、図42のステップS35で、フラグ
SWが“1”のとき、ステップS36で、速度設定を
“1”にする。あるいは、ステップS37でフラグSW
が“2”のとき、ステップS38で、速度設定を“2”
にする。ステップS39でフラグSWが“3”のとき、
ステップS40で、速度設定を“3”にする。ステップ
S41でフラグSWが“4”のとき、ステップS42
で、速度設定を“4”にする。すなわち、図42のフロ
ーチャートは、フラグSWに従って、挿入部908の進
退速度の設定を変えている。
【0212】一方、図43のステップ43で、フラグS
Wが速度設定“1”のとき、ステップS44で湾曲速度
は、設定速度のままにする。あるいは、ステップS45
で、フラグSWが速度設定“2”のとき、ステップS4
6で、湾曲速度は、設定速度の1/2にする。ステップ
S47で、フラグSWが速度設定“3”のときステップ
S18で、湾曲速度は設定速度の1/4にする。ステッ
プS49でフラグSWが速度設定“4”のとき、ステッ
プS50で湾曲速度は、設定速度の1/8にする。
【0213】本実施例では、挿入・湾曲速度切換スイッ
チ915を0N毎(但し5回目で初めに戻る)に、挿入
部908の挿入速度が速くなり、それに伴い、湾曲部9
09の湾曲速度が減少するように設定されている。従っ
て、自動挿入において、挿入速度が速くなるに伴い、体
壁等に接触する危険性が高くなるが、湾曲動作における
湾曲速度を遅くすることが自動的にできるので、湾曲操
作の安全性を高めることができる。
【0214】図44ないし図46は本発明の第10実施
例に係り、図44は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含む
構成図、図45は内視鏡の先端部の構成図、図46は湾
曲速度制御に関するフローチャートである。
【0215】本実施例の電動湾曲式内視鏡装置は、図8
に示す前記電動湾曲式内視鏡装置301とほぼ同一の全
体構成であり、内視鏡302に代えて、図44に示す電
動湾曲式内視鏡120と、図8に示す湾曲用モータ制御
装置314に代えて、図44に示す湾曲用モータ制御装
置121とを備えている。尚、本実施例の電動湾曲式内
視鏡装置の全体構成は、第3実施例と同様であり、図及
び説明を省略する。
【0216】前記電動湾曲式内視鏡120は、第4実施
例の圧力センサに代えて、赤外線センサなどの近接セン
サを用いて、湾曲速度の制御を行うようになっている。
【0217】図45は、電動湾曲式内視鏡120の挿入
部の先端構成部101、及び湾曲部102のみを示した
ものである。前記先端構成部101には、その前面側
に、近接センサ103を固定し、この近接センサ103
は、信号線103aを挿入部の軸方向に挿通し、前記湾
曲用モータ制御装置121と、電気的に接続している。
前記近接センサ103は、例えば赤外線センサの場合、
先端構成部101の前面から、被検体に赤外線を放射し
て、被検体が反射した赤外線を受光して、被検体までの
距離を測定するものである。尚、図中、符号122,1
23は、ライトガイド・ファイバの出射端、符号124
はイメージガイド・ファイバの入射端、符号125は鉗
子チャンネル口、符号126は送気・送水ノズルを示し
ている。
【0218】図44は、電動湾曲式内視鏡120と湾曲
用モータ制御装置121との電気的な接続、及び湾曲機
構の一部を示している。図44に示す湾曲用モータ制御
装置121は、第4実施例の図17に示す前記抵抗検出
回路414に代えて、前記近接センサ103の出力信号
を入力する距離測定回路104を備えている。また、湾
曲用モータ制御装置121は、第4実施例の図17に示
す前記I/O412に代えて、I/O112と、第4実
施例の図17に示す制御回路に代えて、制御回路113
とを備えている。その他、第4実施例と同様の構成及び
作用については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0219】この構成で、湾曲させる動作と湾曲速度を
切換える動作とは、第4実施例と同様であるので、詳細
は省略する。
【0220】近接センサ103は、常に距離を測定し、
距離測定回路104では、近接センサ103の出力信号
を距離データに変換して、I/O112のF10端子を介
して、制御回路113に出力する。制御回路113は、
予め設定された設定距離と、近接センサ103が測定し
た現在の距離とを常に比較する。そして、制御回路11
3は、図45のフローに従い、ステップS52で、測定
距離が、設定距離より小さくなれば危険と判断して、ス
テップS53で、湾曲動作を停止させる。尚、危険と判
断した場合には、湾曲速度の設定速度、例えば“1”に
対して1/2以下の速度にし、ゆっくり湾曲をかけるも
のでも良い。あるいは、測定距離が零の場合には、逆方
向に戻るように制御しても良い。
【0221】また、制御回路113は、ステップS52
で、測定距離が、設定距離より大きければ、安全と判断
して、ステップS53で、湾曲動作をその継続させる。
【0222】本実施例では、前記各実施例(第8実施例
を除き)においては、体壁等と接触した場合にのみ、安
全措置を取ることができるのに対して、距離を測定でき
るので、前記設定距離の設定により、体壁等と接触する
以前に、体壁が近いことを確認でき、湾曲部を停止する
等の安全措置を取ることができる。従って、本実施例の
装置では、湾曲操作の操作性及び安全性を向上させるこ
とができる。
【0223】図47及び図49は本発明の第11実施例
に係り、図47は画像相関を取るための画像の領域の説
明図、図48は湾曲速度の制御に関するフローチャー
ト、図49は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含む構成図
である。
【0224】本実施例の電動湾曲式内視鏡装置は、第1
実施例の図2に示す電動湾曲式内視鏡装置と同一の全体
構成を有しており、全体構成図を省略する。また、図4
9に示すように、本実施例の電動湾曲式内視鏡装置19
0は、電子式の電動湾曲式内視鏡2Aと、モータ制御装
置191と、前記光源装置3と、前記ビデオプロセッサ
4と、前記モニタ5とを備えている。
【0225】前記電動湾曲式内視鏡2Aは、第1実施例
の図1に示す電動湾曲式内視鏡2のうち、二つのエンコ
ーダを除いた構成である。また、前記モータ制御装置1
91は、第1実施例の図1に示すモータ制御装置6のう
ち、二つの電流検出回路、及び二つのA/D変換器、並
びに二つの湾曲角検出回路を除いた構成である。さら
に、前記モータ制御装置191は、第1実施例の図1に
示す電動湾曲式内視鏡2の制御装置48に代えて、湾曲
制御回路192を備えている。前記モータ制御装置19
1は第1実施例の図1に示す電動湾曲式内視鏡2に加え
て、相関処理回路193、及び相関値比較回路とを備え
ている。
【0226】前記構成により、本実施例の装置は、第1
実施例の装置と異なり、前記ビデオプロセス4の映像信
号を用いて、湾曲による移動量を検出するものである。
その他、第1実施例と同様の構成及び作用については、
同じ符号を付して説明を省略する。
【0227】図49に示す電動湾曲式内視鏡装置190
は、前記CCD21より得られた画像を検知情報として
用い、この検知情報に基づいて、前記湾曲用モータ3
2,33の回転速度を制御する。すなわち、本実施例の
装置は、画像を基に、前記湾曲部10の湾曲速度を制御
するものである。
【0228】図49に示す前記相関処理回路193は、
ビデオプロセッサ4が出力する映像信号を入力して、所
定時間毎の画像間にあって、最大の相関となる移動量を
求めものである。この相関処理回路193は、前記I/
O51を介して、前記湾曲操作スイッチ19に接続され
ている。そして、相関処理回路193は、スイッチ0N
の間、画像間の最大相関を求めるようになっている。
【0229】また、前記相関値比較回路194は、相関
処理回路193が出力する所定時間毎の移動量を入力す
るようになっている。この相関値比較回路194は、前
回の移動量と、所定時間後の移動量とを比較するもので
ある。
【0230】さらに、前記湾曲制御回路192は、相関
値比較回路194が出力する比較結果を基に、湾曲用モ
ータ32及び33の回転数を制御するものである。
【0231】以下、図48に示す湾曲速度制御のフロー
チャートを参照して、本実施例の作用について説明する
る。前記上下用の湾曲用モータ32と、前記左右用の湾
曲用モータ33との制御法は、同一のため左右用は省略
する。省略された部分は、図48のステップS61に接
続するフローチャートであり、一点鎖線の枠内である。
【0232】まずは、電源0Nの後、図48のステップ
S62で、時刻のカウント値であるnを“1”に設定す
る。次に、ステップS63で、前記湾曲操作スイッチ部
19の上下湾曲用スイッチ38が、スイッチON状態を
検知するまで、相関処理回路値93は、図示しない外部
クロックに従い繰返し確認を行う。尚、ステップS62
で、ステップS61で、上下湾曲用スイッチ38がOF
Fの場合、左右湾曲用スイッチ39がONの状態か否か
を検知する。従って、スイッチ0Nの検知は、常に行わ
れており、上下湾曲用スイッチ0Nの場合、ステップS
64へ移行する一方、左右湾曲用スイッチ0Nの場合、
図1のステップSで、に示す一点鎖線の枠内のステップ
へ移行する。一点鎖線の枠内は、ステップS64ないし
ステップS73と同様の動作を行う。
【0233】以下、上下湾曲用スイッチ38が0Nの場
合についてのみ説明する。ステップS64で、相関処理
回路193は、時刻T1と、さらに所定時間ΔT1後(T
1+ΔT1)とにおける各画像の間の相関をとる。ただ
し、このとき、時刻T1の画像としては、図47に示す
ように、前記CCD21全画素を縦横各々3等分した9
分割画素群のうち、斜線で示す中央の画素群Aにより得
られる画像を用いている。また、時刻(T1+ΔT1)の
画像も、前記と同様、中央の画素群Aと同じウィンド・
サイズとし、このウィンドをY軸方向にずらしながら、
ずらし量を変数として、画像を設定する。この二つの画
像間の相関値を得る作業において、ずらし量を変数とし
て実施し、最大の相関値を得るずらし量M0=F(T,
T1+ΔT1)を求める。尚、ウィンドウは、Y軸方向だ
けでなく、X軸方向、及びZ軸方向にも移動させること
により、より良く最大相関が得られる。
【0234】次に、ステップS65で、上下湾曲用スイ
ッチ38が0Nか否かを検知する。OFFの場合、前記
湾曲部10は静止しているので、初期のステップS62
へ戻る。0Nのままであれば、ステップS66で、M0
をMに再設定し、ステップS67で、n=n+1、つま
りn=“2”にする。
【0235】ステップS68で、相関処理回路193
は、ステップS64と同様に、時刻(T1+ΔT1)と、
さらに所定時間ΔT1後(T1+2ΔT1)とにおける各
画像の間の相関をとる。ただし、このとき、時刻(T1
+ΔT1)の画像としては、図47に示すように、前記
CCD21全画素を縦横各々3等分した9分割画素群の
うち、斜線で示す中央の画素群Aにより得られる画像を
用いている。また、時刻(T1+2ΔT1)の画像も、前
記と同様、中央の画素群Aと同じウィンド・サイズと
し、このウィンドをY軸方向にずらしながら、ずらし量
を変数として、画像を設定する。この二つの画像間の相
関値を得る作業において、ずらし量を変数として実施
し、二つの画像間の相関値を最大とするずらし量M=F
(T1+ΔT1,T1+2ΔT1)を求める。
【0236】ステップS69で、相関値比較回路194
は、ずらし量M0,Mを比較し、M>M0であれば、ステ
ップS70で、画像の動き(つまり湾曲速度)は、T1
〜(T1+ΔT1)間における速度より、(T1+ΔT1)
〜(T1+2ΔT1)間における速度の方が大きいので、
モータ32の回転速度を下げるように、湾曲制御回路1
92を介して、制御する。
【0237】また、ステップS71では、M<M0であ
れば、画像の動きは、T1〜(T1+ΔT1)間の速度よ
り、(T1+ΔT1)〜(T1+2ΔT1)間の速度の方が
小さいので、モータ回転速を上げるよう制御する。
【0238】あるいは、ステップS71で、Noの場
合、M=M0なので、画像は等速で動いているので、モ
ータの回転数は変えない。
【0239】次に、時刻(T1+3ΔT1)に、前記上下
湾曲用スイッチ38がOFFになっているかを検知し
て、ONの場合は、ずらし量MをM0に代入して、以下
同様のフローを繰返す。
【0240】以上の制御により、画像の移動速度が一定
になる。
【0241】また、電子内視鏡以外に、光学式ファイバ
ー内視鏡用外付けカメラからの映像信号を利用するよう
にしても良い。
【0242】本実施例では、湾曲操作スイッチ19の操
作に対して、画像の移動速度が一定なので、湾曲操作と
湾曲量との関係が把握し易く、操作性を良くすることが
できる。
【0243】また、本実施例の変型例として、第1実施
例と同様に、前記電流検出回路50,58、及びA/D
変換器59a,59b、前記M=M0の場合、かつ電流
検出回路の検出値が所定値以上の時に、危険状態として
湾曲動作を停止するようにしても良い。あるいは逆方向
に戻したり、湾曲速度を遅くするようにしても良い。
【0244】本変型例では、湾曲操作における操作性、
及び安全性の向上を図ることができる。
【0245】図50ないし図62は本発明の第12実施
例に係り、図50は内視鏡の湾曲機構及び湾曲/挿入駆
動部を示す構成図、図51は内視鏡の自動挿入装置の構
成を示すブロック図、図52は内視鏡装置の全体的な構
成図、図53は二値化回路及びスレッシュホールド・レ
ベル設定部を示す回路図、図54は暗部抽出部の動作の
説明図、図55は暗部抽出部で抽出された複数の領域を
示す説明図、図56は内視鏡先端が被検体に近付き過ぎ
た状態での内視鏡像を示す説明図、図57はパターン比
較部の対比パターンの例を示す説明図、図58は境界抽
出部の動作の説明図、図59は中心抽出演算部の動作の
説明図、図60は管腔が直線状の場合での本実施例の動
作を説明するための説明図、図61は管腔が湾曲してい
る場合における動作を示す説明図、図62は湾曲制御に
係る関数を示す図である。
【0246】図52に示すように、自動挿入式及び電動
湾曲式内視鏡装置170は、内視鏡171と、この内視
鏡171が接続される制御装置140と、この制御装置
140に接続されるモニタ141とを備えている。
【0247】前記内視鏡171は、細長で可撓性を有す
る挿入部172と、この挿入部172の後端に連設され
た操作部173とを備えている。前記操作部173の側
方からは、可撓性を有するユニバーサルコード174が
延設され、このユニバーサルコード174の端部が、前
記制御装置140に接続されるようになっている。
【0248】前記挿入部172の先端側には、湾曲可能
な湾曲部176が設けられ、この湾曲部176は、内視
鏡171に設けられた湾曲/挿入駆動部177によっ
て、図50に示す湾曲機構を介して、湾曲制御されるよ
うになっている。
【0249】また、前記湾曲/挿入駆動部177は、図
50に示す挿入部進退手段により、挿入部172を進行
させることができるようになっている。尚、この挿入部
172の進行手段としては、例えば、特開昭62−41
635号公報に示される手段を用いることができる。あ
るいは、前記挿入部172の後端側に、挿入部172を
繰り出す手段を設けても良い。
【0250】前記湾曲部176を湾曲操作するために、
湾曲機構として、挿入部172内に図示しない複数のア
ングルワイヤが挿通され、このアングルワイヤの先端部
が、湾曲部176の先端側に固定されている。そして、
このアングルワイヤの後端部は、図50に示す第9実施
例と同様の前記チェーン928に連結されている。そし
て、チェーン928は、図50に示すように、前記モー
タ921の回転により、前記ドライブ・ギア925、ド
リブン・ギア926、及びスプロケット927を介し
て、牽引され、これにより、前記湾曲部176を任意の
方向に湾曲できるようになっている。前記モータ921
には、同軸に、前記エンコーダ922を設け、モータ9
21の回転角を検出するようになっている。尚、湾曲機
構としては、前記湾曲部176内に形状記憶合金等を用
いたアクチュエータを設けても良い。
【0251】図50に示す前記湾曲/挿入駆動部177
は、第9実施例の図40に示す制御装置907と同様の
構成及び作用については同じ符号を付して、説明を省略
する一方、異なる点について説明する。前記湾曲/挿入
駆動部177は、図40に示す制御装置907の前記I
/O929に代えて、I/O181と、前記制御回路9
30に代えて、後述する自動挿入モード0Nのときに、
湾曲角と湾曲速度を所定の関数に基づいて制御を行う制
御回路181と、さらに加えて、湾曲角及び湾曲速度に
関する所定の関数を記憶する記憶部183とを備えてい
る。前記湾曲/挿入駆動部177は、内視鏡操作部17
3に設けた前記挿入部進退スイッチ931に加えて、後
述する自動挿入装置の出力信号を直接、前記I/O18
1の入力端子E12,F12へ入力するようになっている。
端子E12には、図51に示す内視鏡進行指示手段163
の出力信号が、また端子F12には、図51に示す内視鏡
後退指示手段157の出力信号が入力するようになって
いる。
【0252】また、前記湾曲/挿入駆動部177は、図
40に示す前記内視鏡操作部910に設けられた挿入・
湾曲速度切換スイッチ915に代えて、前記内視鏡挿入
部173に自動挿入モード0N/OFF切換スイッチ9
15bを設けている。前記湾曲/挿入駆動部177は、
図40に示す前記内視鏡操作部910に設けられた挿入
・湾曲速度切換スイッチ915に代えて、内視鏡操作部
173に前記湾曲操作スイッチ914を設けている。
【0253】前記湾曲/挿入駆動部177は、前述した
構成を有して、前記制御回路182により、自動挿入モ
ード0N/OFF切換スイッチ915bが、0Nの場合
に、自動挿入装置150の出力信号により、挿入部17
2の自動的な進退を行う一方、OFFの場合、前記挿入
部進退スイッチ931の操作により、挿入部172の手
動的な進退を行うようになっている。さらに、この湾曲
/挿入駆動部177は、前記制御回路182により、前
記スイッチ915bがOFFの場合に、一定の湾曲速度
で湾曲部176を湾曲させる一方、前記スイッチ915
bが0Nの場合に、前記記憶部が記憶した関数に従って
湾曲速度を制御しており、この湾曲速度の制御を本実施
例の特徴としている。
【0254】前記湾曲/挿入駆動部177に設けられた
前記回転角検出回路923は、前記エンコーダ922の
回転角を検出すると共に、この湾曲/挿入駆動部177
に設けられた前記湾曲用モータ駆動回路924は、前記
制御回路182の指示に応じて、前記モータ921の回
転速度、つまり湾曲速度を制御するものである。すなわ
ち、前記制御回路182は、エンコーダ922の回転角
を監視し、湾曲部176が、指示した湾曲速度となるよ
うに制御している。
【0255】また、前記制御回路182は、前記I/O
181の端子G12を介して、前記湾曲/挿入駆動部17
7に設けられた挿入部進退手段180を制御するように
なっている。すなわち、前記制御回路182は、自動挿
入装置150の出力信号、または前記スイッチ914の
操作に従って、挿入部172が指示した挿入進退速度に
なるように制御している。
【0256】一方、前記内視鏡挿入部172の先端部に
は、図示しない観察窓と、例えば2つの照明窓とが設け
られている。前記観察窓の内側には、対物レンズ131
が設けられ、この対物レンズ131の結像位置に、固体
撮像素子132が配設されている。この固体撮像素子1
32は、前記挿入部172,操作部173及びユニバー
サルコード174内に挿通された信号線を介して、前記
制御装置140に設けられた信号処理回路142に接続
されるようになっている。また、前記照明窓の内側に
は、配光レンズ133が設けられ、この配光レンズ13
3の後端に、ファイババンドルよりなるライトガイド1
34が連設されている。このライトガイド134は、前
記挿入部172,操作部173及びユニバーサルコード
174内に挿通され、入射端部は、前記制御装置140
に接続されるようになっている。そして、この制御装置
140に設けられた光源ランプ143から出射された照
明光が、前記ライトガイド134の入射端に入射するよ
うになっている。
【0257】前記固体撮像素子132は、前記信号処理
回路142によって駆動されると共に、この固体撮像素
子132の出力信号は、前記信号処理回路142で映像
信号処理されるようになっている。この信号処理回路1
42から出力される映像信号は、モニタ141に入力さ
れ、このモニタ141に被写体像が表示されるようにな
っている。
【0258】尚、内視鏡171としては、図52に示す
ような挿入部172の先端部に固体撮像素子132を有
するものに限らず、ファイババンドルよりなるイメージ
ガイドによって接眼部に像を伝達するファイバスコープ
と、このファイバスコープの接眼部に接続したテレビカ
メラとを用いても良い。
【0259】また、前記制御装置140内には、内視鏡
171の挿入条件を判別して、前記湾曲/挿入駆動部1
77を制御する自動挿入装置150が設けられている。
この自動挿入装置150には、前記信号処理回路142
からの画像信号が入力されるようになっている。
【0260】次に、図51を参照して、前記自動挿入装
置150について説明する。
【0261】自動挿入装置150は、内視鏡171の画
像信号を入力する画像入力部151を有し、この画像入
力部151から入力された画像信号は、複数の、例えば
3つの二値化回路(1〜3)152a〜152cに入力
されるようになっている。この各二値化回路152a〜
152cは、それぞれ、スレッシュホールド・レベル設
定部(1〜3)153a〜153cによって設定される
スレッシュホールド・レベルをしきい値として内視鏡画
像を二値化画像に変換するようになっている。尚、各ス
レッシュホールド・レベル設定部153a,153b,
153cは、互いにスレッシュホールド・レベルが異な
っている。
【0262】前記二値化回路152(152a〜152
cを代表する。)及びスレッシュホールド・レベル設定
部153(153a〜153cを代表する。)は、例え
ば、図53に示すように構成されている。すなわち、二
値化回路152は、コンパレータからなり、スレッシュ
ホールド・レベル設定部153は、可変電圧源からな
り、前記コンパレータの入力端には、画像入力部151
からの画像信号と、前記可変電圧源による基準電圧とが
印加されるようになっている。前記コンパレータの出力
は、画像信号がスレッシュホールド・レベル以上のとき
は0,画像信号がスレッシュホールド・レベル未満のと
きは“1”となる。
【0263】前記二値化回路152a〜152cの出力
信号は、それぞれ、暗部抽出部(1〜3)154a〜1
54cに入力されるようになっている。この暗部抽出部
154(154a〜154cを代表する。)は、前記二
値化を入力画像の各画素について行うものである。ここ
で、例えば図54(a)に示すような数値化された各画
素の明るさを有する画像信号に対して、スレッシュホー
ルド・レベルを3.5とし、3.5未満を“1”,3.
5以上を“0”と出力するようにし、各画素に対して二
値化を行うと、図54(b)に示すような二値化画像に
変換される。この図において、1の画素の領域が暗部で
ある。このように、スレッシュホールド・レベルを設定
して、それより暗い領域を抽出することにより、影のよ
うな中途半端な暗さしかないときに、影を進行方向とす
る間違いを防ぐことができる。
【0264】このようにして3つ暗部抽出部154a〜
154cで抽出された3つの暗い領域の例を図55に示
す。 尚、暗部抽出の方法としては、本出願人が平成元
年1月31日に提出した特願平1−23450号に記載
した方法を用いても良い。
【0265】また、暗部抽出の際、内視鏡171として
ファイバスコープ及びテレビカメラを用いた場合におけ
るイメージガイドのファイバの折れ等による極小領域の
暗部を除去するために、ある画素のデータとして、その
画素の周囲の画素のデータの平均値を用いても良い。ま
た、あるいは、面積の小さな暗部は、排除するようにし
ても良い。
【0266】1つの暗部抽出部(1)154aの出力信
号は、パターン比較部155に入力されるようになって
いる。このパターン比較部155は、前記暗部抽出部
(1)154aからの画像と、パターン記憶部156に
記憶された対比パターンとの相関を演算し、相関値が設
定値以上の場合には、同類パターンと判断するようにな
っている。すなわち、二値化データをan,m,対比パタ
ーンデータをcn,mとし、設定値をKとすると、同類パ
ターンである条件は次の式で与えられる。
【0267】 暗部抽出によって例えば図56に示すようなパターンが
できた場合、あるいは全域が暗くなった場合には、内視
鏡171の先端が粘膜等の被検体に近付き過ぎているこ
とを示しているので、前記パターン比較部155では、
このようなパターンを認識し、内視鏡を後退させる指示
信号を出力する。尚、粘膜に内視鏡171の先端が接触
している場合には、視野全体が真っ暗になるが、少し離
れた場合には、2つの照明レンズからの光が入るので、
図56に示すように、視野の両端に円弧状の明るい部分
ができる。この図56に示すようなパターンを認識する
ための対比パターンの例を図57(a),(b)に示
す。このような対比パターンは、複数設定しても良い。
【0268】前記パターン比較部155の出力信号は、
1入力2出力の切換スイッチ158を介して、内視鏡後
退指示手段157と境界抽出部(1)159aの一方
に、選択的に入力されるようになっている。尚、前記切
換スイッチ158は、前記パターン比較部155の比較
結果に応じて、対比パターンと同類パターンを認識した
場合には、内視鏡後退指示手段157側に切換えられ、
パターン比較部155からの内視鏡を後退させる指示信
号が前記内視鏡後退指示手段157に入力される。この
内視鏡後退指示手段157は、内視鏡171の湾曲/挿
入駆動部177を制御して、挿入部172を後退させ
る。
【0269】一方、対比パターンと同類パターンを認識
しない場合には、前記切換スイッチ158は、境界抽出
部(1)159a側に切換えられ、暗部抽出部(1)1
54aからの二値化画像が前記境界抽出部(1)159
aに入力される。
【0270】また、他の暗部抽出部(2,3)154
b,154cの出力信号は、それぞれ、境界抽出部
(2,3)159b,159cに入力されるようになっ
ている。この境界抽出部159(159a〜159c)
は、前記二値化画像の各ラインに対し、二値化データが
0から1、または、1から0に変化する座標を求め、そ
の座標の境界データを1とし、他の座標の境界データを
0とする。すなわち、第nライン,第m個目の画素に対
する二値化データをan,mとしたとき、境界データbn,m
は、次の式で与えられる。
【0271】 図54(b)に示す二値化画像に対して、境界を抽出し
た画像の例を図58に示す。尚、第1列には、処理容易
化のために、“0”を入力する。
【0272】前記境界抽出部159a〜159cの出力
信号は、それぞれ、中心抽出演算部(1〜3)161a
〜161cに入力されるようになっている。この中心抽
出演算部161(161a〜161cを代表する。)
は、抽出された暗部の中心座標を抽出する。すなわち、
例えば、図59に示すように、抽出された暗部のデータ
において、データが1である画素の存在する行の一番上
の行と一番下の行を抽出して、この2つの行のY座標Y
1,Y2の平均値(Y1+Y2)/2をY軸中心座標と
する。同様に、データが1である画素の存在する列の一
番左の列と一番右の列を抽出して、この2つの列のX座
標X1,X2の平均値(X1+X2)/2をX軸中心座
標とする。
【0273】尚、暗部の中心座標を抽出する方法として
は、暗部に含まれる画素数Nを求め、上からX軸方向に
順に暗部に含まれる画素を数えて行き、その数がN/2
になったときのY座標をY軸中心座標とし、同様に、左
からY軸方向に順に暗部に含まれる画素を数えて行き、
その数がN/2になったときのX座標をX軸中心座標と
するようにしても良い。
【0274】前記中心抽出演算部161a〜161cの
出力信号は、中心位置比較部162に入力されるように
なっている。この中心位置比較部162では、3つのス
レッシュホールド・レベルに対応して抽出した3つの領
域(暗部)の各中心座標P1(x1,y1),P2(x2,
y2),P3(x3,y3)に対して、◎ (X1,Y1)=(x2−x1,y2−y1)◎ (X2,Y2)=(x3−x2,y3−y2)◎ を算出する。
【0275】尚、前記中心座標P1,P2,P3は、スレ
ッシュホールド・レベルの暗い順番になっている。この
ように、中心位置比較部162では、各領域の中心座標
の変化を検出している。
【0276】前記中心位置比較部162の出力信号は、
内視鏡進行指示手段163に入力されるようになってい
る。この内視鏡進行指示手段163は、内視鏡の進行方
向をP3(x3,y3)方向に設定し、また、内視鏡の進
行速度を次の条件に従って設定するようになっている。
尚、k1,k2は、所定の設定値である。
【0277】 このような内視鏡の挿入条件(進行方向と進行速度)の
情報はスイッチ165を介して、内視鏡171の湾曲/
挿入駆動部177に入力され、この湾曲/挿入駆動部1
77は、前記挿入条件に基づいて、内視鏡171の湾曲
部176を前記進行方向に向け、挿入部172を前記進
行速度で進行させる。
【0278】前記スイッチ165の制御信号入力端に
は、抵抗器166を介して電圧Vの電源が接続され、ま
た、この電源は、内視鏡171の操作部173等に設け
られた術者操作スイッチ167を介して、接地可能にな
っている。従って、前記スイッチ165は、術者操作ス
イッチ167のオン,オフに応じてオン,オフするよう
になっており、術者が内視鏡の挿入を停止したいとき
に、前記術者操作スイッチ167をオフにすることによ
り、スイッチ165がオフとなり挿入が停止されるよう
になっている。
【0279】尚、前記湾曲/挿入駆動部177は、自動
挿入装置150によって制御される他に、手動操作も可
能になっている。また、本実施例は、便宜上5×5の画
素数にて説明したが、もっと多くの画素でも同様であ
る。
【0280】次に、図60及び図61を参照して、本実
施例の作用について説明する。
【0281】内視鏡171の固体撮像素子132で撮像
された内視鏡像は、画像入力部151を介して、自動挿
入装置150に入力され、二値化回路152によって3
つの異なるスレッシュホールド・レベルで二値化され、
暗部抽出部154で各スレッシュホールド・レベルに対
応した暗部領域が抽出される。さらに、その領域の境界
が、境界抽出部159で抽出され、中心抽出演算部16
1で、各領域の中心が求められる。そして、中心位置比
較部162で、各領域の中心位置が比較され、その結果
に応じて、内視鏡進行指示手段163で、内視鏡の挿入
条件が設定される。そして、この挿入条件に従って、湾
曲/挿入駆動部177によって、内視鏡171が挿入さ
れる。
【0282】また、パターン比較部155で、特定のパ
ターンを認識した場合には、内視鏡171が後退され
る。
【0283】内視鏡171を挿入する管腔168が直線
状である場合には、内視鏡像は図60(a)に示すよう
になり、各領域の境界は図60(b)に示すようにな
る。尚、図60(b)において、内側程暗い領域であ
る。このような場合は、図60(c)に示すように、各
領域の中心P1,P2,P3は、略一致する。このような
場合には、内視鏡を高速で進行しても良いため、前記内
視鏡進行指示手段163は、進行方向をP3方向に設定
すると共に、進行速度を高速に設定する。
【0284】一方、内視鏡171を挿入する管腔168
が湾曲している場合には、内視鏡像は図61(a)に示
すようになり、各領域の境界は図61(b)に示すよう
になる。尚、図61(b)において、内側程暗い領域で
ある。このような場合は、図61(c)に示すように、
各領域の中心P1,P2,P3は、湾曲状態に応じてずれ
る。このような場合には、管腔の湾曲状態に応じて進行
させる必要がある。そこで、前記内視鏡進行指示手段1
63は、進行方向をP3方向に設定すると共に、前記条
件(2)または(3)に従って、進行速度を中速または
低速に設定する。
【0285】尚、図61(c)のように各領域の中心が
ずれている場合には、進行方向をP3,P2,P1の順
に、ずらすようにして進行させても良い。
【0286】このように本実施例によれば、被検体の状
態を識別し、その状態に応じた適切な挿入条件を設定し
て、内視鏡を自動的に挿入することができ、被挿入体の
状態に応じた適切な挿入が可能になると共に、内視鏡の
挿入が容易になる。
【0287】尚、本内視鏡装置は、判別した内視鏡の挿
入条件を用いて、内視鏡を自動的に挿入するようにして
いるが、判別された内視鏡の挿入条件を利用して、術者
が挿入しても良い。
【0288】以上、前述したのは、自動挿入モード切換
スイッチ915bが0Nの場合における自動挿入に関し
てであるが、さらに、このスイッチ915bが0Nの状
態で、前記湾曲操作スイッチ914の操作による湾曲部
176の湾曲速度の制御について、以下に説明する。
【0289】前記湾曲/挿入駆動部177の制御回路1
82は、前記エンコーダ922、及び回転角検出回路9
23により、湾曲部176の湾曲角に関する情報を検知
する。そして、前記制御回路182は、湾曲角の検知情
報を基に、前記記憶部183が格納している所定の関数
に従って、湾曲部176の湾曲速度を制御する。
【0290】前記記憶部183が格納している関数につ
いては、図62(a)ないし(d)に、四つの例を表に
して示している。図62(a)に示す関数は、湾曲角9
0度、180度の二点を境に、段階的に湾曲速度を遅く
するものである。従って、この関数によれば、制御回路
182は、自動挿入モードの基で、記憶部183の関数
データに従って、湾曲角が大きくなると、二段階で湾曲
速度を遅く制御する。
【0291】図62(b)に示す関数は、湾曲角0度な
いし90度未満までは一定湾曲速度とし、90度を境
に、湾曲速度を直線的に遅くするものである。また、図
62(c)に示す関数は、湾曲角0度ないし最大湾曲角
度(図示例では180度を越えた角度)まで、湾曲速度
を直線的に遅くするものである。さらに、図62(d)
に示す関数は、湾曲角0度ないし90度未満までは一定
湾曲速度とし、90度を境に一段階さらに遅くすると共
に、湾曲速度を直線的に遅くするものである。
【0292】前記記憶部183が格納する関数は、図6
2(a)ないし(d)に示すいづれの関数でも良く、ま
た、いくつかの関数を切換選択できるようにしても良
い。
【0293】ところで、自動挿入モード切換スイッチ9
15bがOFFのときの湾曲操作スイッチ914の操作
による湾曲部176の湾曲速度は、一定の速度で行う。
尚、この場合も、前記関数による制御を行うようにして
も良い。
【0294】湾曲角が大きい時の方が、湾曲角が小さい
時よりも患者に危険な状態となる可能性が高い。そこ
で、本実施例では、自動的に挿入部を駆動する場合に
は、危険な可能性の高い、大きな湾曲角の時の湾曲速度
を遅くしておくことにより、術者が危険を予知して湾曲
を停止した時、危険状態に達するのを回避できる。この
ように、本実施例では、湾曲操作における操作性、及び
安全性の向上を図ることができる。
【0295】図63ないし図65は本発明の第13実施
例に係り、図63は湾曲速度の制御に関するフローチャ
ート、図64は電動湾曲式内視鏡装置の湾曲駆動系等を
示す構成図、図65は電動湾曲式内視鏡装置における湾
曲制御に関する電気的なブロック図である。
【0296】図65に示す電動湾曲式内視鏡装置200
は一例であって、電動湾曲式の電子内視鏡201と、モ
ータ制御装置202と、図示しない光源装置及びビデオ
プロセッサ等とを備えている。
【0297】図65に示すように、前記内視鏡201
は、細長で可撓性を有する挿入部203と、この挿入部
203の後端に連設された操作部204とを備えてい
る。前記操作部204からは、側方に可撓性のユニバー
サルコード205が延設され、このユニバーサルコード
205の端部にコネクタ206が設けられている。この
コネクタ206は、前記モータ制御装置202に接続さ
れるようになっている。
【0298】前記内視鏡201の挿入部203は、先端
側から順に、硬性の先端部207、湾曲可能な湾曲部2
08、可撓性を有する可撓管209からなる。
【0299】また、前記可撓管209の後端部には、前
記操作部204の一端部が連設されている。この操作部
204は、側部に湾曲操作用のジョイステックユニット
210を備えている。
【0300】図64に示すように、前記内視鏡201の
先端部207は、その先端に図示しない照明窓、観察窓
および鉗子チャンネル口を備えている。前記照明窓に
は、図示しない配光レンズが装着されている。さらに、
この配光レンズの背面側には、ファイババンドルよりな
るライトガイド211の出射端が配設されている。この
ライトガイド211は、前記挿入部203、操作部20
4及びユニバーサルコード205内を挿通され、コネク
タ206に接続されている。そして、このライトガイド
の入射端に、前記光源装置内の光源ランプから出射され
る照明光が入射するようになっている。
【0301】また、前記観察窓の内側には、先端側から
順に、対物光学系212と固体撮像装置213とが配設
されている。前記固体撮像装置213は、図示しない信
号線を接続し、この信号線は挿入部203、操作部20
4、ユニバーサルコード205、コネクタ206及び図
示しない信号用コード内を挿通されて、デオプロセッサ
に接続されている。
【0302】一方、前記内視鏡201の湾曲部208
は、多数の略円筒状の関節駒214,214,…を関節
軸で回動自在に連結して構成された湾曲管を有してい
る。この湾曲管の外周部は、湾曲ゴム215によって被
覆されている。また、最先端の関節駒214aの先端部
は、前記内視鏡201の先端部207に接続されている
一方、図示しない最後端の関節駒の後端部は、可撓管2
09に接続されている。
【0303】また、前記挿入部203内には、湾曲操作
用の一対のアングルワイヤ216,216が2組挿通さ
れ、各アングルワイヤ216,216,216,216
の先端部は、それぞれ最先端の関節駒214aに固定さ
れている。また、2組のうち、一方の一対のアングルワ
イヤ216,216の後端部は、操作部204に設けら
れたプーリ217aに巻き付けられている。他方の一対
のアングルワイヤ216,216の後端部も、同様に他
のプーリ317bに巻き付けられている。このプーリ2
17a,217bは、前記操作部204に固定されたモ
ータ218a,218bの各回転軸にそれぞれ固定され
ている。また、このモータ218a,218bの各回転
軸には、各モータの回転角をそれぞれ検出するためのモ
ータ側ポテンショメータ219a,219bが固定され
ている。
【0304】前記モータ218a,218bが、それぞ
れ回転することにより、プーリ217a,217bもそ
れぞれ回転し、一対のアングルワイヤ216,216及
び216,216のそれぞれのうち、各一方を牽引し、
各他方を弛緩するようになっている。一方のモータ21
8aは、前記湾曲部208の上下方向の湾曲動作に対応
し、他方のモータ218bは、左右方向の湾曲動作に対
応している。さらに、前記湾曲部208は、前記ジョイ
ステックユニット210の操作によって上下/左右方向
に自在に湾曲するようになっている。
【0305】さて、前記モータ218a,218bは、
二つの制御用信号線220(図65には一方のみ図示)
をそれぞれ接続している。この制御用信号線220は、
ユニバーサルコード205、及びコネクタ206内を挿
通され、前記モータ制御装置202のモータ制御部22
0に接続されている。そして、モータ218a,218
bは、前記制御用信号前記を介して、モータ制御部22
1によって作動するようになっている。
【0306】また、図64に示す前記ジョイスティック
210に設けられている上下用、及び左右用のジョイス
ティック側ポテンショメータ222a,222bは、ス
ティックの位置により、電気抵抗値が変化し、スティッ
クの位置を電気的に確定できるようになっている。さら
に、前記モータ側ポテンショメータ219a,219b
は、各モータ軸の回転角により、電気抵抗値が変化し、
従ってモータ軸の回転角が電気的に確定できるようにな
っている。
【0307】前記ポテンショメータ219a,219
b、及びジョイスティック側ポテンショメータ222
a,222bは、それぞれ二つの検出用信号線230,
231(図65には、各一方のみ図示)をそれぞれ接続
している。そして、前記ポテンショメータ219a,2
19b、及びジョイスティック側ポテンショメータ22
2a,222bは、検出用信号線230,231を介し
て、電気的にモータ制御装置202内のポテンショメー
タ読取り部232に接続されている。
【0308】前記ポテンショメータ読取り部232は、
モータ側ポテンショメータ219a,219b、及びジ
ョイスティック側ポテンショメータ222a,222b
の各電気抵抗値の値を読み取るようになっている。さら
に、比較演算部234では、前記ポテンショメータ読取
り部232からのモータの回転角と、スティックの位置
とをそれぞれ比較計算し、その値に応じた信号を前記モ
ータ制御部221に送るようになっている。このモータ
制御部221では、前記モータ制御部221から送られ
た信号により、湾曲駆動用のモータ218a,218b
に、それぞれ電圧を供給し、モータ218a,218b
をそれぞれ駆動する。
【0309】尚、モータの回転角とスティックの倒れ角
とは、1対1対応するようになっている。
【0310】この構成で、まず、図63のステップS1
01Aに示すように、内視鏡201を使用しようとする
場合、モータ制御装置202に接続した、図示しない電
源SWをONにする。
【0311】次に、ステップS102,103で、ジョ
イスティック210の上下用ジョイスティック側ポテン
ショメータ220a、及び左右用のジョイスティック用
ポテンショメータ220bと、上下用のモータ側ポテン
ショメータ219a、及び左右用のモータ側ポテンショ
メータ219bとの各電気抵抗値がポテンショメータ読
取り部215に読込まれる。
【0312】以下、上下湾曲側を例に説明する。ここ
で、ジョイスティック側ポテンショメータ220aの電
気抵抗値をRj、モータ側ポテンショメータ219aの
電気抵抗値をRmとする。
【0313】ジョイスティックのスティックの倒れ角に
応じて、モータの回転角が変化するということは、◎ Rj=aRm+b(a,bは係数、a≠0)◎ の関係にあるといえる。これは、スティックの操作(倒
れ角)に対して、モータの回転は、比例関係に有するこ
とを意味している。そして、Rjは、ジョイステックの
倒れ角に相当し、(aRm+b)は、モータの回転角つ
まり、現在の湾曲角である。
【0314】ところで、電源OFF時ステイックの操作
等により、ステイックの倒れ角(抵抗値Rj)と、湾曲
角(つまり抵抗値Rm)とが異なっている場合は、Rjま
たは(aRm+b)のいずれかが、大きいことになる。
操作者は、ステイックの倒れ角と、湾曲角とが異なって
いるか、一致している等かは、認識できないので、電源
0N時の最初の湾曲操作に、安全性な湾曲操作が行える
ようにする必要がある。このため、ステイックの倒れ角
(抵抗値Rj)と、湾曲角(つまり抵抗値Rm)とが異な
る場合には、一致させるようにモータを駆動制御する。
【0315】そこで、比較演算部234は、ポテンショ
メータ読取り部232で読込まれた抵抗値Rjと、抵抗
値Rmとを基に、ステップS104で、抵抗値Rjと、抵
抗値(aRm+b)との大小関係の比較計算を行う。
【0316】ここで、Rj≠aRm+bの場合、比較演算
部234は、スティックの倒れ角と、モータの回転角と
が一致してないと判断する。このとき、Rj>aRm+b
の場合、ステップS105で、比較演算部234は、モ
ータ制御部221において、モータ駆動電圧が通常の設
定電圧より低いレベルに設定すると共に、上下駆動用の
モータ218aがCCW方向(ステイックの倒れ角と、
湾曲角が一致する方向)に回転するよう設定し、ステッ
プS106で、モータ制御部221がモータ218aへ
電圧を供給する。
【0317】同様に、Rj<aRm+bの場合、ステップ
S107で、比較演算部234は、モータ制御部221
において、モータ駆動電圧が通常の設定電圧より低いレ
ベルに設定すると共に、上下駆動用のモータ218aが
CW方向(ステイックの倒れ角と、湾曲角が一致する方
向)に回転するよう設定し、ステップS108で、モー
タ制御部221がモータ218aへ電圧を供給する。
【0318】そして、Rj>aRm+b、及びRj<aRm
+bにおいても、各ステップが繰り返され、ステップS
109に示すように、Rj=aRm+bとなる方向に設定
される。
【0319】モータ218aに電圧供給すると共に、R
j及びRmの読取りは、続いて行われ、Rj=aRm+bと
なった時点で、ステップS109で、モータ制御部22
1において、モータ駆動電圧が通常駆動レベルに設定さ
れ、モータの回転が止まり、一連の制御が終了する。
【0320】本実施例では、モータ制御装置の電源投入
時に、ジョイスティックのスティックの倒れ角と、湾曲
角が異なる場合には、通常の駆動レベルよりも低い電圧
でモータをゆっくりと駆動すると共に、前記両角度が一
致するように自動制御を行う。従って、前記両角度が一
致した状態で、常に湾曲操作を行うことができ、両角度
が異なるために発生し易い内視鏡の湾曲が急にかかった
り、あるいは予想外の動きをすることがなく、湾曲操作
の操作性、及び安全性の向上を図ることができる。
【0321】図66及び図67は本発明の第13実施例
の変形例に係り、図66は電動湾曲式内視鏡装置の全体
的な構成図、図67は図66に示す装置の湾曲制御系に
関する電気的なブロック図である。
【0322】図66に示す本変形例の電動湾曲式内視鏡
装置200Aは、第13実施例に加えて、湾曲角制御用
ジョイスティック235と、内視鏡/リモコン・ジョイ
ステック切換SW236とを有するリモコン237を備
えている。その他、第13実施例と同様の構成及び作用
については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0323】前記リモコン220は、前記モータ制御装
置202に接続されている。また、前記湾曲角制御用ジ
ョイスティック235は、前記ジョイステック210と
同様の構成で、ポテンショメータ238a,238bを
有している。
【0324】一方、前記モータ制御装置202のポテン
ショメータ読取り部232Aは、モータ側ポテンショメ
ータ219a,219b、ジョイステック側ポテンショ
メータ238a,238b、及びリモコン側ポテンショ
メータ238a,238bを接続している。このポテン
ショメータ読取り部232Aは、前記内視鏡/リモコン
・ジョイステック切換SW236のON/OFFによ
り、ジョイステック側、リモコン側のポテンショメータ
を切り替えて、読み取るようになっている。すなわち、
前記内視鏡/リモコン・ジョイステック切換SW236
をONすると、湾曲用モータの制御が、内視鏡側のジョ
イスティック210から、リモコン237のジョイステ
ィック235に切り換わるようになっている。
【0325】本変形例においては、前記図63のステッ
プS101Aで、モータ制御装置202の電源SWをO
Nする代わりに、リモコン237の内視鏡/リモコン・
ジョイステック切換SW236をONにするようにした
ものである。後の一連の制御は、同じであり、説明を省
略する。その他、第13実施例と同様の構成及び作用に
ついては、同じ符号を付して説明を省略する。
【0326】尚、その他、ON状態のモータ制御装置に
内視鏡を接続する時、制御装置により湾曲操作が自動制
御されている状態から、手動に切り替わるときに同じ制
御を行っても良い。
【0327】図68ないし図70は、本発明の第14実
施例に係り、図68は電動湾曲式内視鏡装置の全体的な
概略構成図、図69は湾曲速度の制御に関するフローチ
ャート、図70は画素濃度のヒストグラムである。
【0328】図67に示す本実施例の電動湾曲式内視鏡
装置240は、電動湾曲式の電子内視鏡241と、この
内視鏡241の湾曲制御、及び内視鏡241が撮像した
信号の処理を行う外部制御装置247と、モニタ257
と、図示しない光源装置などとを備えている。
【0329】前記内視鏡241は、被検体内を撮像する
CCD242を有する先端部239、及びこの先端部2
39に連設した湾曲部244を備え、かつ被検体に挿入
可能な挿入部243と、前記湾曲部244を湾曲駆動す
るためのモータ245を内部に設けた操作部246と、
この操作部246及び前記外部制御装置247に接続さ
れる接続部248とからなる。
【0330】前記モータ245から延出したモータ軸2
49には、図示しないスプロケットを固定しており、そ
こにチェーン250が巻回している。チェーン250の
両端には、前記湾曲部244の図示しない最先端の湾曲
駒に固定された湾曲操作ワイヤ251,251(図には
一方のみを示す)を固定し、この湾曲操作ワイヤ25
1,251が、牽引・弛緩されることによって、湾曲部
244が湾曲するようになっている。
【0331】前記CCD242から延出されたCCD用
信号ケーブル252は、接続部248を通して、外部制
御装置247内にあって、CCD242を駆動制御する
と共に、撮像した信号を標準的な映像信号に処理するカ
メラ・コントロール・ユニット(以下、CCUと略記す
る)254に電気的に接続される。また、前記モータ2
45から延出されたモータ用ケーブル253は、接続部
248を通して、外部制御装置247内にあって、前記
モータ245を制御するモータコントロールユニット
(以下、MCUと略記する)255に電気的に接続され
る。
【0332】また、外部制御装置247は、前記CCU
254が出力する標準的な映像信号から、各画素毎の濃
度のヒストグラムを生成すると共に、得られたヒストグ
ラムと設定されたしきい値とを比較して、前記MCU2
55を制御する画像処理ユニット256を備えている。
【0333】前記CCU254には、外部のモニタ25
7が接続され、CCD254からの映像が映されるよう
になっている。
【0334】次に、図69のフローチャートに従って本
実施例の作用について説明する。◎内視鏡241の挿入
部243を例えば、人の大腸に挿入した場合、大腸の管
路は屈曲して複雑なので、内視鏡先端部が、大腸の管壁
に当たり易い状況下にある。挿入部243の先端部23
9を進めて管腔に当たった場合、モニタ257上には、
赤い一様な画面、いわゆる「赤玉」が映し出されること
がある。これは、大腸など生体の管壁は、一般に、赤味
がかった色をしているので、管壁に先端部239が当た
った状態、あるいは非常に近づいた状態では、ピントも
合わなくなり、画面全体が赤くなってしまうからであ
る。
【0335】本実施例では、この「赤玉」を検知するこ
とにより、挿入部先端が、大腸などの管壁と接触しそう
な危険な状況を検知するものである。以下、「赤玉」を
検知と、湾曲速度制御に関して、図69のフローチャー
トに従って説明する。
【0336】図69のステップS111で、外部制御装
置247内の画像処理ユニット256は、逐時、CCD
242からの撮像信号のR(赤)成分を抽出し、ステッ
プS112で、その濃度ヒストグラムを作成している。
次に、得られた濃度ヒストグラムに対して、ステップS
113で、前もって設定してあるしきい値により、しき
い値処理がなされる。しきい値処理とは、前記濃度ヒス
トグラムにおいて、しきい値を越えたピークの数を数え
る処理を行うことである。
【0337】ここで「赤玉」の時には、全画素が一様な
R成分であるので、濃度ヒストグラムをとると、図70
に一例を示すように、一定濃度にのみ一つのピークが発
生することになる。他の場合、例えば病変部は、濃度ヒ
ストグラムをとると、しきい値を越えることなく、複数
のピークが発生している。
【0338】このように、しきい値処理後には、1つの
ピークのみが見られることになる。従って、ステップS
114で、ピーク数が1つの場合は「赤玉」と判断す
る。
【0339】次に、「赤玉」状態がある時間続いている
かを判断するために、画像処理ユニット256におい
て、ステップS115で、タイマ、オンか否かを判断
し、オンでない場合、ステップS116で、タイマをオ
ン済みか否かを判断する。Noの場合、ステップS11
6で、タイマをオン状態にする。
【0340】前記画像処理ユニット256では、画像処
理を逐時行っている。従って、Yesの(タイマがオン
の)場合、ステップS117で、ピーク数が1つの状態
が、前もって設定した規定時間に達するか否かを見るこ
とで、モータ制御の可変を行うかどうかのための判断を
行う。
【0341】もし、規定時間に達したならば、「赤玉」
状態が続いており、危険な検査と判断し、ステップS1
18で、モータ245への供給電圧を下げるように、M
CU255へ信号が出力される。
【0342】MCU255は、画像処理ユニット256
からの信号により、モータ245への供給電圧を下げる
ので、湾曲部244は湾曲速度が遅くなると共に、強い
力で湾曲がかけられなくなり、術者の無理な湾曲操作が
強制的に阻止される。
【0343】尚、ステップS114で、ピーク数が1以
外の場合、「赤玉」状態ではないので、ステップS11
9で、タイマをリセットしている。
【0344】本実施例では、「赤玉」状態が続いた場合
に、つまり管壁に接触あるいは非常に近い状態なので、
強制的に湾曲速度を遅くして、強い湾曲操作ができなく
なるようにすることで、湾曲操作による事故を防止でき
る。また、「赤玉」状態の規定時間内までは、通常の湾
曲操作ができるので、挿入手技上必要なブラインド操作
が可能で、挿入性を阻害することがない。このように本
実施例では、湾曲操作の操作性、及び安全性を向上させ
ることができる。
【0345】尚、本実施例は、濃度分析でなく、色度分
析を基に、湾曲速度の制御を行うようにしても良い。ま
た、湾曲速度の制御は、遅くするだけでなく、停止ある
いは、逆方向に後退するように制御するようにしても良
い。さらに、電子内視鏡以外に、光学式ファイバー内視
鏡用外付けカメラからの映像信号を利用するようにして
も良い。
【0346】図71は本発明の第15実施例に係る内視
鏡の湾曲機構の一部を示す構成図である。
【0347】本実施例の電動湾曲式内視鏡装置は、図7
1に示す電動湾曲式の電子内視鏡532と、図示しない
光源装置と、図示しないビデオプロセッサと、図示しな
いモニタとと、図示しないモータ制御装置とを備えてい
る。前記ビデオプロセッサ、及び光源装置は、第1実施
例と同様のものである。また、モータ制御装置は、後述
のモータを図示しない湾曲操作スイッチの操作に従って
駆動し、所定の湾曲を得るための制御装置である。
【0348】図71(a)には、前記内視鏡532の操
作部541の断面を示している。一方、図71(b)に
は、内視鏡532の挿入部534、及び操作部側を破断
図として湾曲機構の一部を示している。尚、図71
(b)は、図71(a)のB方向矢視図である。
【0349】前記内視鏡532の挿入部534は、先端
側から順に、先端部535、湾曲可能に構成された湾曲
部536、及び軟性部537を備え、この軟性部537
は、前記操作部541に連結している。
【0350】前記操作部541の内部には、湾曲用モー
タ542と、この湾曲用モータ542から延出されてい
るモータ軸543と、このモータ軸543に固定されて
いるスプロケット544と、このスプロケット544に
巻回されているチェーン545とが設けられている。前
記湾曲用モータ542は、前記モータ制御装置により制
御されている。
【0351】前記チェーン545の両端には、それぞれ
中間ワイヤ547a,547bが固定されている。中間
ワイヤ547a,547bの他端は、略円筒状である中
間接続部548a,548bに固定されている。
【0352】前記中間接続部548a,548bは、そ
の中間ワイヤ547a,547bに対向した平面部に設
けられた穴に挿入されている。この中間接続部548
a,548bは、円筒状の空間549a,549bと、
この空間549a,549b内にそれぞれコイル・バネ
552a,552bが設けられている。中間ワイヤ54
7a,547bの他端に抜け止め546a,546bを
固定することにより、中間ワイヤ547a,547b
が、中間接続部548a,548bから抜けないように
している。また、抜け止め546a,546bは、中間
ワイヤ547a,547bの牽引/弛緩に応じて、空間
549a,549bの軸方向に動いて、バネ552a,
552bを圧縮/解放するように作動させるようになっ
ている。
【0353】中間接続部548a,548bの他の平面
部には、湾曲操作ワイヤ560a,560bが固定され
ており、この湾曲操作ワイヤ560a,560bを牽引
/弛緩することにより、湾曲部536が湾曲するように
なっている。
【0354】前記湾曲部536がストレートの場合、コ
イル・バネ552a,552bは、圧縮されておらず、
自然状態にある。
【0355】この構成で、湾曲部536を図71(b)
のKからL方向へ湾曲させる場合、湾曲操作ワイヤ55
0bを引くために、モータ542は、モータ軸543、
及びスプロケット544を図矢印C方向へ回転させ、チ
ェーン545を移動させる。ここで、図71(b)に示
すように、K方向へ湾曲していた湾曲部551は、スト
レート状態へ復帰するまでは、それまでK方向へ湾曲部
551を湾曲させていた湾曲操作ワイヤ550aの張力
を軽減する方向へ動くので、湾曲操作ワイヤ550b及
び湾曲操作ワイヤ550bに固定されている中間接続部
558bを引くのに大きな力が不要であり、従って中間
接続部558bは、コイル・バネ552bを強く圧縮せ
ずに引ける。
【0356】前記湾曲部536がストレート状態からL
方向へ湾曲する場合には、抜け止め541bは、湾曲操
作ワイヤ550b、及びこの湾曲操作ワイヤ550bに
固定されている中間接続部558bを引くのに強い力が
必要となる。この時、抜け止め546bは中間接続部5
58b内のバネ552bを強く圧縮して引くことにな
る。従って、モータ542の回転力がバネ552bの弾
性力に打ち勝って、抜止め546bがバネ552bを圧
縮するまでのわずかな時間、湾曲部536がストレート
状態で静止する現象が生じる。この静止現象により、術
者は、内視鏡が映し出す画面が、湾曲をかけているにも
かかわらず、前述した時間分のみ停止することを確認す
ることにより、湾曲部536がストレート状態であるこ
とを認識できる。
【0357】従って、湾曲部536がストレートの位置
で、内視鏡画面も、前述した時間分のみ静止することに
なる。
【0358】本実施例では、術者が、通常の内視鏡画像
を見ているだけで、前記モニタの画面の速度変化、つま
り静止により、湾曲部536のストレート状態を認識で
きる。従って、湾曲部がストレート状態なったことを確
実に把握でき、湾曲部の状態を認識でき難い従来の装置
と異なり、湾曲部の状況を把握した上で湾曲操作を行う
ことができる。すなわち、本実施例は、湾曲操作の操作
性及び安全性を向上させることができる。
【0359】尚、コイル・バネを含む中間接続部を設け
る代わりに、湾曲操作ワイヤ自身に適当な伸び性をもつ
ものを使用しても良い。また、湾曲操作ワイヤ自身の一
端をバネ状に形成しても良い。
【0360】また、本実施例は、電子内視鏡に代えて、
光学式ファイバー内視鏡でも良い。ファイバー内視鏡の
場合には、肉眼観察像が静止するので、ストレート状態
を認識できる。
【0361】図72は本発明の第15実施例の変形例に
係る湾曲機構及び制御系の電気回路を示す概略的な構成
図である。
【0362】図72に示す本変形例の電動湾曲式内視鏡
装置531は、第15実施例の電動湾曲式内視鏡532
と図示しない前記光源装置とに加えて、モータ制御装置
533とを備えている。
【0363】また、本変形例の内視鏡532は、第15
実施例において、中間接続部548a,548bを設け
る代わりに、前記湾曲用モータ542の同軸上にエンコ
ーダ561を設けている。また、前記内視鏡532は、
第15実施例の中間ワイヤ547a,547bを除き、
ワイヤ560,560が直接チェーン545の両端に接
続されている。
【0364】その他、第15実施例と同様の構成及び作
用については、同じ符号を付して図及び説明を省略す
る。
【0365】前記モータ制御装置533内には、エンコ
ーダ561の信号を読み取るエンコーダ信号読取り部5
62と、このエンコーダ信号読取り部562が読み取っ
た信号により、前記モータ542の回転角を計算する演
算部563と、この演算部563での計算値に応じて、
前記モータ542を制御するモータ制御部564とを備
えている。
【0366】この構成で、湾曲用モータ542の回転に
応じ、このモータ542と同軸上に設けられたエンコー
ダ561により、回転角に対応する信号が検出される。
このエンコーダ561で検出された信号は、モータ制御
装置564内のエンコーダ信号読取り部562を介し
て、演算部563で回転角度が計算される。
【0367】ここで、前記湾曲部536がストレート状
態であるような回転角度となった場合、演算部563の
指示により、モータ制御部561は、モータ542への
供給電圧を設定した時間分だけ一瞬停止する。
【0368】これにより、術者は内視鏡の映し出す画面
が湾曲をかけてるにもかかわらず、前述した時間分のみ
停止するのを見ることにより、湾曲部536がストレー
ト状態であると認識できる。その他の構成及び作用効果
は、第15実施例と同様で、説明を省略する。
【0369】図73は本発明の第16実施例に係り、図
73は湾曲部の駆動制御に関する回路図、図74は図7
3に示す回路の真理値表である。
【0370】本実施例は、第1実施例ないし第10実施
例、及び第12実施例において、湾曲速度を遅くした
り、停止させたりするための切り換えスイッチを設け
て、湾曲速度の制御の仕方を選択できる様にしたもので
ある。そのための具体的回路構成のみを図73に示して
いる。
【0371】簡単のために、UD方向の湾曲のみを説明
し、RL方向の湾曲については省略する。図73に示す
回路は、湾曲速度を遅くしたり、停止させたりするため
の切り換えを行えるようにした湾曲駆動制御回路であ
る。湾曲駆動用のDCモータ650の両端には、いわゆ
るHブリッジ回路としてのPNP型トランジスタ651
ないし654が接続されている。このトランジスタ65
1ないし654のベースには、オープンコレクタ出力の
インバータ655ないし658の出力が接続される。イ
ンバータ655ないし658の入力は、アップダウン操
作SW659にそれぞれ接続される。詳しくは、インバ
ータ655,656は、前記操作SW659のU端子
に、インバータ657,658は、操作SW659のD
端子に接続される。アップダウン操作SW659の共通
端は、電源Vに接続される。尚、U,D端子は、それぞ
れ抵抗器660,661を介して接地されている。
【0372】尚、前記モータ650の両端は、トランジ
スタ651,653のコレクタ、及びトランジスタ65
2,654のエミッタがそ、れぞれ接続されている。
【0373】前記トランジスタ652,654のコレク
タは、共に抵抗器662を介して、接地されている。ト
ランジスタ651,653のエミッタは、共にトランジ
スタ663,664のコレクタに接続されている。
【0374】また、トランジスタ663,664のエミ
ッタは、それぞれ電源V1,V2に接続されている。これ
らトランジスタ663,664のベースには、オープン
コレクタ出力のインバータ665,666が、それぞれ
接続されている。このインバータ665,666には、
3入力のAND回路667及び2入力のAND回路66
8の各出力D,Eが、それぞれ接続されている。
【0375】前記トランジスタ652,658のコレク
タは、コンパレータ669,670の反転入力に接続さ
れている。また、コンパレータ669,670の非反転
入力間には、抵抗器671の一端及び他端が介装され、
接続されている。この抵抗器671の一端は、抵抗器6
72を介して、電源Vに接続され、また同抵抗器671
の他端は、抵抗器673を介して接地されている。
【0376】前記コンパレータ669,670の出力
A,Bは、抵抗器674,675を介して、電源Vに接
続されている。出力Aは、AND回路657,658の
各一つの入力と接続されている。出力Bは、AND回路
668の他の入力の一つと接続されている一方、インバ
ータ676を介して、前記AND回路667の他の一つ
の入力に接続されている。
【0377】一方、切換スイッチ678の出力Cは、抵
抗器679を介して、電源Vに接続されている。出力Y
は、インバータ677を介して、前記AND回路667
の他の一つの入力に接続されている。尚、V1<V2とす
る。
【0378】この構成で、アップダウン操作SW659
が操作されないと、モータ650には、電流が流れない
ため、湾曲しない。
【0379】前記操作SW659がUP方向に操作され
ると、トランジスタ651,652がONする。従っ
て、モータ650には図73に示すi方向の電流が流
れ、アップ方向に湾曲する。一方、操作SW659がD
OWN方向に操作されると、トランジスタ653,65
4がONする。従ってモータ650にはiとは逆方向の
電流が流れ、ダウン方向に湾曲する。
【0380】切換SW678がOFFの時は出力Cが
“H”のため、AND回路667の入力が“L”とな
り、出力Dは必ず“L”になる。従って、トランジスタ
663はOFFである。一方、切換SW678がONの
時は、出力Cが“L”のため、AND回路667の入力
が“H”となる。従って、トランジスタ663は、コン
パレータ669,670の出力A,Bに従い、ON,O
FFする。
【0381】まず切換SW678がOFFの時について
説明する。操作SW659がUP方向に操作されると前
記の様に、モータ650にi方向の電流が流れ、従って
前記抵抗器662の一端に電圧Viが発生する。この電
圧Viが流れ、コンパレータ669,670の非反転入
力端に入力する参照電圧Vref1,Vref2と比較される。
尚、Vref1>Vref2である。
【0382】Vi<Vref2の場合、コンパレータ66
9,670の出力A,Bは、“H”,“H”となる。V
ref2<Vi<Vref1の場合、コンパレータ669,67
0の出力A,Bは、“H”,“L”となる。Vref1<V
iの場合、コンパレータ669,670の出力A,B
は、“L”,“L”である。操作SW659がONされ
た直後は、Vi=0のため、トランジスタ663がON
状態である(トランジスタ664はOFF)。湾曲駆動
用のモータ650にかかる負荷が小さく、電流iが小さ
いため、電圧Vi<Vref2の時は、A,B,Cが
“H”,“H”,“H”となるため、出力D,Eが
“L”,“H”となる。従ってトランジスタ664がO
Nとなり、トランジスタ651,653のエミッタに電
圧V2が印加されたままとなる。
【0383】もし、電流iが大きくなり、Vi>Vref2
となると、出力A,B,Cが“H”,“L”,“H”
に、Vi>Vref1となると、出力ABCが“L”,
“L”,“H”に、それぞれなるため、出力D,Eは共
に“L”,“L”である。従って、トランジスタ66
3,664が共にOFFされ、トランジスタ651,6
53のエミッタに電圧が全く印加されない。
【0384】よって、負荷があるレベルより大きくなる
と、すなわち電圧Viがあるレベルより大きくなると、
トランジスタ651,653に電圧が印加されなくなる
ため、モータ650には電流が流れない。従って、切換
SW678がOFFで、湾曲部等にかかる負荷があるレ
ベルより大きくなると、湾曲動作がストップすることに
なる。DOWN方向の時も、モータに流れる電流が反対
になるだけで、同様のため説明を略す。
【0385】次に、切換SW678がONの時について
説明する。最初はトランジスタ663がON状態であ
る。この時トランジスタ664はOFFである。操作S
W659が、UP、またはDOWNに操作され、モータ
650にかかる負荷が小さく、Vi<Vref2の時は、出
力A,B,Cが“H”,“H”,“L”となるため、出
力D,Eが“L”,“H”となる。従って、トランジス
タ664がONとなり、トランジスタ651,653の
エミッタに電圧V2が印加されたままとなる。
【0386】Vi>Vref2の時は、出力A,B,Cが
“H”,“L”,“L”のため、出力D,Eは、
“H”,“L”となる。従って、トランジスタ663,
664は、それぞれ0N,OFFとなり、トランジスタ
651,653のエミッタには、V1が印加される。
【0387】Vi>Vref1の時は、出力A,B,Cが
“L”,“L”,“L”のため、出力D,Eは、
“L”,“L”となる。従って、トランジスタ663,
664はOFF,OFFとなり、トランジスタ661,
653のエミッタには、電圧は印加されない。すなわ
ち、負荷があるレベルより大きくなると、印加する電圧
を小さく(V2からV1に)し、さらに負荷が大きくな
り、あるレベルを超えると電圧を印加しないようにす
る。このことは、切換SW678が0Nで、内視鏡湾曲
部等にかかる負荷があるレベルより大きくなると、湾曲
動作が遅くなり、さらに負荷がかかると湾曲動作をスト
ップすることを意味している。
【0388】本実施例の湾曲駆動制御回路を用いた電動
湾曲式内視鏡装置では、多大な負荷がかかった時に湾曲
をストップする。あるいは湾曲速度をゆっくりとし、さ
らに大きな負荷がかかった時は、ストップする。動作を
切換え可能であり、術者の好み、熟練度等に応じて切換
え可能であるため、操作性、及び安全性にすぐれてい
る。
【0389】尚、前記第16実施例の切換SW678を
第1実施例に設け、第1実施例において、「湾曲速度を
ゆっくりにする場合」と「止める場合」とを切換できる
様にしてもよい。
【0390】すなわち、図1には図示しないが、前記I
/O51に、SW678を接続し、この切換SW678
の切換により、前記制御回路48が「湾曲速度をゆっく
りにする場合」と「止める場合」とを切換えるようにす
る。
【0391】さらに、前記第2〜10実施例,12実施
例にも適用できる。
【0392】図75及び図76は本発明の第17実施例
に係り、図75は湾曲部の駆動制御に関する回路図、図
76は図75に示す回路の真理値表である。
【0393】本実施例では、第16実施例の3入力の前
記AND回路667に加えて、図76に示すように、2
入力のAND回路701と、インバータ700とを備え
ている。また、本実施例では、第16実施例の2入力の
AND回路668に加えて、2入力のOR回路702を
備えている。さらに、本実施例では、第16実施例に加
えて、機能ON/OFF・SW703を設けている。こ
の機能ON/OFF・SW703の出力Fは、抵抗器7
04を介して、電源Vに接続されていると共に、前記A
ND回路701の一方の入力端子に、及び前記インバー
タ700の入力端子に接続されている。前記AND回路
701の他方の入力端子は、前記AND回路667の出
力端子にそれぞれ接続されていると共に、前記AND回
路701の出力Dは、前記インバータ665の入力端子
に接続されている。
【0394】また、前記OR回路702の一方の入力端
子には、前記AND回路668の出力端子が接続されて
いると共に、前記OR回路702の他方の入力端子に
は、前記インバータ700の出力端子が接続されてい
る。さらに、前記OR回路702の出力Eが、前記イン
バータ666の入力端子に接続されている。その他、第
16実施例と同様の構成及び作用については、同じ符号
を付して説明を省略する。
【0395】図76に示すように、機能ON/OFF・
SW703がOFFの時は、第16実施例と全く同じで
ある。
【0396】切換SW703がON時は、出力Fが
“L”のため、前記AND回路701の出力Dは、常に
“L”となる一方、前記OR回路702の出力Eは、常
に“H”となる。従って、前記トランジスタ651,6
53のエミッタに常に電圧V2 がかかる。
【0397】本実施例では、機能ON/OFF・SW7
03を0Nすることにより、湾曲速度が常に一定となる
一方、同SWがOFFの場合、第16実施例と同様の効
果が生じる。従って、術者が、湾曲速度の制御方法を選
択でき、操作性を向上させることができる。その他の構
成及び作用効果は、第16実施例と同様で、説明を省略
する。
【0398】尚、本実施例は、第16実施例と同様に、
この切換SW703の出力を第1実施例の前記I/O5
1に入力する様にして、「ゆっくりする」、「止める」
機能のON/OFF制御をする様にしてもよい。さらに
第2〜15実施例にも適用できる。
【0399】図77及び図78本発明の第18実施例に
係り、図77は電動湾曲式内視鏡装置の湾曲制御関係の
電気的なブロック図、図78は湾曲制御のフローチャー
トである。本実施例の電動湾曲式内視鏡装置は、第5実
施例の変位センサに代えて、差動トランスを備えてい
る。加えて、本実施例では、前記差動トランスの検出し
たワイヤの移動量から、湾曲角を演算する湾曲形状演算
部、及び湾曲駆動用のモータを制御するモータ制御部と
を備えている。その他、第5実施例と同様の構成及び作
用については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0400】図77に示すように、前記電動湾曲式内視
鏡501は、前記ワイヤ513,513の移動量を検出
する差動トランス731,731を備えている。
【0401】一方、モータ制御装置516は、差動トラ
ンス513,513の検出した信号から、前記ワイヤ5
13,513の移動量を演算する湾曲形状演算部732
と、この湾曲形状演算部732求めた移動量を基に、前
記モータ510へ供給する電力を制御するモータ制御部
733とを備えている。
【0402】図78のフローチャートを参照して、本実
施例の作用について説明する。ステップS130で、差
動トランス731,731が、ワイヤ513,513の
移動量を検出する。ステップS131で、湾曲形状演算
部732が、前記移動量を基に、前記湾曲部505の湾
曲角を演算する。ステップS132で、モータ制御部7
33は、予め設定した最大湾曲角のときに、ステップS
133で、モータ51を停止するようになっている。
【0403】尚、前記全ての実施例において、駆動手段
はモータに代えて、圧縮流体やSMA(形状記憶合金)
によるワイヤ牽引であったり、SMAまたは圧縮流体に
よるアクチュエータ自身の変形であったりしても良い。
【0404】また、前記第11実施例及び第14実施例
を除いた全ての実施例において、電子内視鏡に代えて、
光学式ファイバー内視鏡としても良い。
【0405】図78ないし図89は第19実施例に係
り、図79は第19実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の要部を含むブロック図、図80は第19実施例に係る
電動湾曲式内視鏡装置の概念図、図81は電動湾曲式内
装置の全体的な概略構成図、図82(a)は湾曲角度回
転検出のための一例としての具体的な構成図、図82
(b)はエンコーダのスリット板の構成図、図83は湾
曲角度検出のための他の例を示す構成図、図84は駆動
回路の具体的な構成図、図85は図84に示す回路の真
理値表、図86は湾曲速度切り換え制御に係るフローチ
ャート、図87は湾曲速度切り換え制御の別の例に係る
フローチャート、図88は送気・送水・吸引に関する管
路等の構成図、図89は送気・送水・吸引の制御に関す
る構成図である。
【0406】図80に示す第19実施例に係る概念図を
基に、電動湾曲式内視鏡装置の概略について説明する。
本内視鏡装置は、湾曲機構935が、この湾曲機構を通
じて内視鏡の湾曲部を湾曲するための駆動部936と、
この駆動部936に設けられ、その湾曲角度を検出する
湾曲角検出部937と、湾曲動作を指示するための操作
部938と、操作部938の操作指示により前記駆動部
936を制御する制御部939とを備えている。
【0407】前記操作部938より、UP方向への湾曲
が指示されたとする。制御部938は、その指示を信号
として読み込み、駆動部936に対してUP方向への駆
動(内蔵する例えばモータなどの回転)を指示する。駆
動部936には、湾曲機構935が接続されているの
で、前記内視鏡の先端部がUP方向に湾曲する。
【0408】前記内視鏡湾曲部の湾曲量は、湾曲角検出
部937で検出されて、制御部939に入力される。制
御部939は、前記湾曲角の検出信号を監視しており、
ストレート付近(例えば±10°の範囲)にある場合に
は、駆動部936に対して、低速駆動となるように(例
えば電圧制御方式であれば、より低い電圧で駆動するよ
うに)制御信号を与える。そして、ストレート付近を内
視鏡先端部が通過した後は、通常の速度で湾曲するよう
に(電圧を元のレベルまで高く)制御する。
【0409】図81に示すように電動湾曲式内視鏡装置
940は、内視鏡941と、この内視鏡941を接続す
る制御装置942と、この制御装置942に接続される
モニタ943とを備えている。
【0410】前記内視鏡941は、細長の挿入部944
と、この挿入部944の後端に連設された操作部945
と、この操作部945の側部から延設されたユニバーサ
ルコード946とを備えている。このユニバーサルコー
ド946の端部には、前記制御装置942に着脱自在に
接続されるコネクタ947が設けられている。また、前
記挿入部944は、先端側から順に、硬性の先端部94
8、この先端部948を所望の方向へ指向させる湾曲部
949、及び比較的的硬性の可撓管部950で構成さ
れ、この可撓管部950が、前記操作部945に連設さ
れている。
【0411】前記挿入部944の先端部948には、対
物レンズ951と、配光レンズ952とが設けられ、前
記対物レンズ951の結像位置にCCDなどの固体撮像
素子953が配設されている。また、前記配光レンズ9
52の後端には、ライトガイドファイバ954の出射端
が配置されている。さらに、前記固体撮像素子953に
接続された信号線955、及び前記ライトガイドファイ
バ954が、前記挿入部944、操作部945、ユニバ
ーサルコード946を通り、前記コネクタ947に接続
されている。
【0412】一方、前記制御装置942内には、前記ラ
イトガイドファイバ954の入射端へ照明光を供給する
光源956と、前記信号線955及びコネクタ947を
介して、前記固体撮像素子953に接続されるビデオプ
ロセッサ957とが設けられている。前記固体撮像素子
953は、前記ビデオプロセッサ957によって駆動さ
れる。また、前記固体撮像素子953の出力信号は、ビ
デオプロセッサ957により映像信号処理され、モニタ
943に入力されて、このモニタ943の画面に被写体
像となって表示される、また、前記操作部945には、
操作者が湾曲指示を与えるための湾曲操作スイッチ95
8が設けられている。
【0413】前記制御装置942内には、電動湾曲式内
視鏡941を制御するための湾曲制御回路959が設け
られている。
【0414】図79は、電動湾曲式内視鏡941と湾曲
制御回路959との電気的な接続、及び湾曲機構の一部
を示している。この電動湾曲式内視鏡941の操作部9
45は、湾曲部949を湾曲させるための駆動部として
の例えば、DC式のモータ960を内設し、モータ96
0の回転軸960aの中途には、ドライブギア961が
固着されている。
【0415】このドライブギア961に噛合するドリブ
ンギア962は、スプロケット963の軸963aが固
着され、スプロケット963には、チェーン964が、
回動自在に係合している、このチェーン964には、図
示しない連結部材によって、図示しない2本のワイヤの
各一端が連設されている。
【0416】前記2本のワイヤの他端側には、前記湾曲
部949に設けられた、回動自在に組合わされた図示し
ない複数の関節駒内を挿通され、各ワイヤは、最先端の
関節駒へそれぞれ固定されている。そして、前記ワイヤ
の各他端は、前記先端部948へ固定され、モータ96
0の回転に応じて、このワイヤが牽引、弛緩され、前記
湾曲部949が、湾曲するようになっている。また、モ
ータ960の回転軸960aの先端部側には、モータ9
60の回転角を検出するために、エンコーダ965が設
けられている。
【0417】一方、湾曲制御回路959は、前記モータ
960を駆動する駆動回路966と、前記エンコーダ9
65からの出力信号を角度データに変換して出力する回
転角検出回路967と、湾曲動作の制御及び、湾曲速度
の制御を行うと共に、湾曲操作スイッチ958の状態を
読み込む制御部としての湾曲動作・速度・SW読み込み
制御回路(以下、制御回路と略記する)968とを備え
ている。
【0418】前記制御回路968は、例えばCPU等か
ら構成され、前記湾曲操作スイッチ958の状態に応じ
て、モータ960の回転方向、回転速度を制御する。
【0419】図79を参照して、本実施例の動作につい
て説明する。今、湾曲操作スイッチ958が操作され
て、その接点958aが、GNDレベルになったとす
る。この状態を制御回路968が、例えばI/Oポート
を経由してCPUに読み込む等の方式で識別する。今、
これを湾曲UPの指示操作とすると、制御回路968
は、先端部952の現在位置を回転角検出回路967か
ら読み込み、ストレート近辺の位置か否かを確認する。
ストレート近辺の位置の場合、制御回路968は、駆動
速度指示として低い電圧値へのセットを指示すると共
に、UP(アップ)方向駆動の指示を駆動回路966へ
与える。駆動速度及び方向が指示されることにより、駆
動回路966は、駆動電圧V3をモータ960に供給
し、UP方向湾曲が開始される。湾曲部949の湾曲角
度が大きくなると、エンコーダ965の位置信号により
ストレート近辺の位置をはずれたことが、前記回転角度
検出回路967によって検出され、制御回路968は、
駆動速度指示として高い電圧値に変更しセットするよう
指示する。
【0420】尚、湾曲指示の開始時において、先端部9
48の位置がストレート近辺でない場合は、駆動速度指
示は高い電圧で与えられる。また、湾曲操作スイッチ9
58が、接点958bと接続された場合には、湾曲方向
がDOWN(ダウン)側になる。さらに、図示しない
が、R/L(左/右)方向の湾曲動作に関しても同様で
ある。
【0421】本実施例では、ストレート近傍で湾曲速度
が遅くなり、従って表示画面上でも画像の移動速度が遅
くなるので、ストレート位置を確認できる。すなわち、
内視鏡像が表示されているモニタの観察画面を注視して
いるだけで、挿入時の基本位置であるストレート状態が
検知でき、他の表示(例えば子画面もしくは制御装置の
表示パネル)を見る必要がなく、操作性を向上させるこ
とができる。
【0422】図82(a)に回転角検出回路967の一
例を示す。図82(a)に示すように、回前記モータ軸
960aと固着されたエンコーダ軸965aには、スリ
ット板969が回転可能な状態に保持されている。(エ
ンコーダ965のケースは図示しない)。抵抗器を含め
直列に電源に接続されたLED(発光ダイオード)97
0a,970b,970cは、常に点灯している。ま
た、フォトトランジスタ971a,971b,971c
は、それぞれ前記LED970a,970b,970c
と対向する位置に、スリット板969をはさんで設けら
れている。前記スリット板969は、図82(b)に示
すように、複数のスリットが設けられている。スリット
板969の最内周側には、前記先端部948のストレー
ト位置に対応して、一つのZ用スリットが設けられてい
る。また、最内周に隣接する外周側と最外周側とには、
それぞれ複数のA用及びB用スリットが一周かつ一定間
隔で設けらている。このA用及びB用スリットは、周方
向に互いに交互の位置に設けられており、位相が180
度ずれたパルスを検出するためのものである。
【0423】前記LED(発光ダイオード)970a,
970b,970が発した各光は、A用、B用、及びZ
用スリットを通過し、それぞれ前記フォトトランジスタ
971a,971b,971cに受光される。そして、
それぞれA,B,Zのパルス信号となる。
【0424】また、前記フォトトランジスタ971a,
971b,971cは、各エミッタが接地されている一
方、そのコレクタは、回転角検出回路967のアップダ
ウン・カウンタ972に接続されていると共に、それぞ
れ抵抗器を介してプルアップされている。前記回転角検
出回路967は、アップダウン・カウンタ972とCP
U973とが、バスライン974を介して接続されてい
る。
【0425】前記モータ軸960aが回転することでス
リット板969が回転し、スリット板34のスリットが
それぞれストレート位置になった時、フォトトランジス
タ971cが動作して、アップダウン・カウンタ972
に入力される。A用、B用、Z用スリットを通過して、
それぞれ得られたA,B,Zのパルス信号は、通常のエ
ンコーダと同じく、それぞれ進み信号、遅れ信号、ゼロ
(ストレート位置)信号である。内視鏡先端部948が
ストレート状態にある時に、Z信号が発生するように
し、その信号で、アップダウン・カウンタ972をクリ
ア状態にする。
【0426】また、アップダウン・カウンタ972は、
例えば、UP方向でカウント・アップ、DOWN方向で
カウント・ダウンとなるようにし、そのカウント値をバ
スライン974(アドレスバス、データバス)を通し
て、CPU973に読み込むようにする。尚、このCP
U973の役割は、前記制御回路968のCPUが行っ
てもよい。
【0427】図84に前記駆動回路966の一例を示
す。簡単のために、UD方向のみの湾曲を説明し、RL
方向の湾曲については、省略する。図84に示す前記モ
ータ960の両端には、Hブリッジ回路として、PNP
型のトランジスタT2,T4、及びNPN型のトランジス
タT3,T5が接続されている。このトランジスタT2及
びT5のベースには、前記スイッチ958のアップ側接
点958aと、ダウン側接点958bとが接続されてい
る。また、トランジスタT4のベースには、インバータ
977の出力が接続され、トランジスタT3のベースに
は、インバータ978の出力が接続されている。このイ
ンバータ977,978の入力は、ダウン側接点958
b(以下、D端子と記す)と、アップ側接点958a
(以下、U端子と記す)とが接続されている。
【0428】また、前記モータ960の両端は、トラン
ジスタT2ないしT5のコレクタが接続され、各エミッタ
は接地されている。さらに、トランジスタT2,T4のエ
ミッタは、ダイオードD6を介して、電源V3へ接続され
ていると共に、PNP型のトランジスタT1のコレクタ
と接続されている。このトランジスタT1のベースは、
電源V5へ接続されていると共に、エミッタは、電源V4
に接続されている。尚、トランジスタT1ないしT5は、
それぞれコレクタとエミッタと並列にダイオードD1な
いしD5が接続されている。ここで、電圧値V4>電圧値
V3の関係がある。
【0429】次に、図86のフローチャートを参照し
て、本実施例の動作について説明する。最初に、ステッ
プS140で、前記制御回路968は、湾曲操作スイッ
チ958がオンか否かを監視しており、Noの場合、ス
テップS141で、U端子の信号レベルがハイ、D端子
の信号レベルがローなので、モータ960は停止してい
る。従って、湾曲部948は静止している。このとき、
トランジスタT2ないしT5はすべてオフとなっている。
(図85の真理値表参照)Yesの場合、ステップS1
42で、制御回路968は、湾曲角検出回路967の検
出信号によりストレート近辺か否かを判断する。
【0430】ストレート近辺(Yes)の場合、トラン
ジスタT1がオフとなる。ここで、トランジスタT1がオ
フ状態の時、モータ960に供給される電圧は、ダイオ
ードD1における電圧降下を無視すると、電圧V3とな
る。
【0431】次に、ステップS145で、制御回路96
8は、湾曲操作スイッチ958の設定がアップまたはダ
ウンのいずれであるか、判別をする。ダウンの場合、ス
テップS146において、湾曲操作スイッチ958の端
子Dの信号レベルがローで、U端子の信号レベルがロー
である。従って、トランジスタT2,T3がオンで、トラ
ンジスタT4,T5がオフとなり、モータ960に図中b
からa方向へ電流が供給され、電圧値V3に比例した速
度でダウン方向に回転する。湾曲部949は、ダウン方
向に湾曲する。
【0432】一方、ステップS147でアップの場合、
U端子,D端子の信号レベルが前記状態と逆(共にハ
イ)なので、モータ960は、逆のアップ方向に回転す
る。このとき、トランジスタT2,T3がオフで、トラン
ジスタT4,T5がオンとなり、モータ960に図中aか
らb方向へ電流が供給されている。
【0433】ところで、前記ステップS142で、スト
レート近辺でない(No)の場合、ステップS144
で、トランジスタT1をオン状態となり、電圧V4が印加
されると、この電圧V4は、前記電圧V3より大きなた
め、モータの回転速度は増加する。その速度の切り換え
制御は、前記制御回路968より、端子V5の信号レベル
を制御すればよい。尚、ステップS145ないしS14
7は、前記V3印加のとき動作は同様であるが、電圧が
高い分だけ湾曲速度は速くなる。
【0434】このようにして、一定電圧である電圧V3
と、電圧V4とを切り換えて、モータ960を駆動する
と、先端部948がストレート近傍に至ると、湾曲速度
が遅くなる一方、ストレート近傍を離れて湾曲角が大き
くなると、湾曲速度は速くなる。そのため画像上では、
画面移動の速度が遅くなることになり、ストレート近傍
に至ったか否かを画像上で確認できる。すなわち、基準
となるストレート(または近傍)であることが画面上か
ら判断でき、術者は挿入部先端部の状態を把握できる。
従って、本実施例では、湾曲操作の操作性を向上させる
ことができる。
【0435】ところで、体腔壁への接触等で負荷の増加
があると、電流値の増加や、湾曲速度の低下が生じる。
そのため画像上では、画面移動の速度が遅くなることに
なり、湾曲角の負荷増加が画像上で確認できる。
【0436】尚、図84に示すα−β間に、駆動電流検
知用の抵抗を直列に挿入し、発生する電圧によって流れ
る電流値を検出する。そして、V3,V4に応じた規定値
の電流に対して、それ以上に電流が流れた場合には、前
記トランジスタ(T1〜T5)をOFF状態にするように
しても良い。この様な構成においては、過負荷がかかっ
た場合に湾曲動作を停止できるので、湾曲操作の安全性
を向上させることができる。また、電源電圧として、例
えば可変電圧型レギュレータを用いた構成の場合には、
逆に術者による湾曲指示が、時間的に長い場合や印加し
ている電圧V3もしくはV4で最大湾曲の状態になってい
ない場合、電源電圧V3,もしくはV4を上昇させて、負
荷が大でも充分湾曲がかかるように制御するようにして
もよい。
【0437】図87に示したU/D方向の制御フローチ
ャートは、定期的に(例えば10ms毎)に起動され
る。また、R/L方向の制御フローチャートも同様の内
容であり図を省略する。
【0438】尚、ストレート近辺は、ストレート状態か
ら±10°の範囲の設定になっているが、これに限定さ
れるものではない。
【0439】前記第19実施例で示したものは、前記湾
曲操作スイッチ958を用いて、単にスイッチでON/
OFFを識別するものであった。この他に、図83に示
すように、第19実施例の第1の変形例として、前記内
視鏡941は、前記エンコーダ965に代えて、スライ
ド式ノブにポテンショメータ975とを組み合わせたも
のを設ける一方、前記回転角検出回路967は、アップ
ダウン・カウンタ972に代えてA/Dコンバータ97
6を設け、前記バスライン974を通してCPU39に
て、湾曲角度を読み込むようにしてもよい。その他の構
成及び作用効果は、第19実施例と同様なので説明を省
略する。
【0440】また、第2の実施例として、第19実施例
または第1の変形例において、前記湾曲操作スイッチ9
58に代えて、ジョイスティックを備えたものでも良
い。
【0441】第2変形例の構成において、図87に示す
フローチャートを参照し、動作について説明する。図8
6に示すフローチャートと同じ作用については、同じ符
号を付して説明を省略する。ステップS140Aでは、
ジョイステックがニュートラル(ストレート位置)にあ
るか、あるいは位置変化(湾曲操作量)があるかを判断
している。また、ステップS145Aで、位置変化はア
ップ方向またはダウン方向のいずれであるか、判断す
る。前記ステップS146,またはS147を経て、ス
テップS148で、位置変化分、湾曲したか否かを判断
し、変化していない場合、変化するまで所定の湾曲動作
を継続する。変化量が所定量になった場合、ステップS
149で、湾曲動作を停止し、ステップS140Aに戻
る。
【0442】さらに、第3の変形例として、第19実施
例、第1または第2の変形例に加えて、電圧値をストレ
ート近辺で、切り換えるモードと、切り換えないモード
とを選択するスイッチを前記操作部945に、追加して
もよい。この構成では、前記切り換えるモードのときに
のみ、前記先端部948が、ストレート近辺の状態にあ
るか否かを前記制御回路968が調べ、制御することと
なる。
【0443】また、操作部945に別のスイッチを設
け、このスイッチが押されてからは、ジョイスティック
の移動量に対する、先端部の湾曲量がそれまでの1/2
の(あるいは術者が設定できるようにしてもよい)湾曲
量になるように、前記制御回路968で制御するように
してもよい。このようにすることで、ジョイスティック
による先端部の位置決めを微弱に行うことができる。
【0444】尚、前記第1実施例ないし第19実施例な
どでは、一例として、DCモータを用い電源電圧を変更
できるように構成したが、ステッピングモータを用いて
駆動パルスの周波数を変化させるようにしてもよい。ま
た、駆動手段としては、DCモータやステッピングモー
タに限定されるものではない。
【0445】ところで一般に、内視鏡には送気、送水、
及び吸引のための流体管路が設けられている。また、前
記内視鏡の機能に合わせて、前記制御装置942は、前
記機能に加えて、送気ポンプ982を内蔵さしているも
のもある。
【0446】前記内視鏡941には、送気、送水、吸引
を制御する弁が設けられて、術者の操作により各動作が
切り換えられるようになっている。また、内視鏡内の各
管路の洗浄性を上げるために電磁弁で送気、吸引させる
ようにしてもよい。こうした内視鏡の場合、制御装置9
42内に送気ポンプがあるため、これを有効に利用する
方が装置も小型化でき、無駄がない。尚、制御装置94
2は、従来より用いられている機械式弁を備えた内視鏡
用の光源装置としても兼用できる。
【0447】図88には、内視鏡941の送気管路
(A)、送水管路(W)、及び吸引管路(S)を示す。
内視鏡941内には、送気管路Aと送水管路Wとがあ
り、制御装置942内に送気ポンプ(AP)982が設
けられている。また、内視鏡941の操作部945に設
けられた図89に示すスイッチSW−A(送気),SW
−W(送水)、及びSW−B(吸引)が設けられてい
る。これらのスイッチは、それぞれ電磁弁装置983内
のI/Oポート984に接続されていると共に、それぞ
れ抵抗器を介し電源にプルアップされている。I/Oポ
ート984は、CPUバス985を介してCPU986
に接続されている。また、電磁弁装置983は、電磁弁
VL1ないしVL7、並びに 送水タンク986、吸引ポ
ンプ(SP)987、及び吸引タンク988とを備えて
いる。
【0448】図88に示す送気ポンプ982は、第1の
送気管路260aが接続され、この第1の送気管路26
0aには、コネクタ(1)を介して第1の送気管路26
0bが接続されている。この第1の送気管路260bに
は、第4の電磁弁VL4が設けられている。第4の電磁
弁VL4には送水用加圧管路261が接続されており、
前記送水用加圧管路261は、前記送水タンク986の
貯水液面上方空間に連通接続されている。そして、前記
送水タンク986には、吸引口を貯水液に浸漬した状態
で第1の送水管路262が接続されている。第1の送水
管路262には、第5の電磁弁VL5が設けられ、この
第5の電磁弁VL5には、第2の送水管路263及びコ
ネクタ(2)を介して、内視鏡内を挿通されて先端部で
開口する送水管路Wが接続されている。
【0449】また、前記第1の送気管路260bの中途
には、リーク用管路264が分岐接続され、このリーク
用管路264は、第1の電磁弁VL1を介して、大気に
連通している。さらに、前記第1の送気管路260bの
中途には、第2の送気管路265が接続され、この第2
の送気管路265には、第2の電磁弁VL2が設けられ
ている。この第2の電磁弁VL2には、第2の送気管路
266が接続されおり、第2の送気・送水管路266に
は、第3の電磁弁VL3が設けられている。また、第2
の送気管路266の中途には、前記第1の送水管路26
2の中途から分岐した送気・送水共用管路266が接続
されている。
【0450】前記第3の電磁弁VL3には、第3の送気
管路268が接続され、コネクタ(3)を介して、内視
鏡内を挿通されて先端部で開口する送気管路Aが接続さ
れている。
【0451】一方、前記吸引ポンプ987は、第1の吸
引管路269が接続され、第1の吸引管路269は、前
記吸引ビン988の内部空間に連通している。そして、
前記吸引ビン988は、その内部空間に第2の吸引管路
989が連通され、この第2の吸引管路989には、第
7の電磁弁VL7が設けられ、この第7の電磁弁VL7に
は、第3の吸引管路270が接続されている。第3の吸
引管路270は、コネクタ(4)を介して、内視鏡内を
挿通されて先端部で開口している吸引管路Sと接続され
ている。また、前記第2の吸引管路269の中途には、
第6の電磁弁VL6を介装して、大気に連通するリーク
用管路271が分岐接続されている。
【0452】通常、送気ポンプ982より供給される空
気は、電磁弁VL1を介して大気に逃がされている。送
気の場合、内視鏡941の操作部945に設けられた図
89に示すスイッチSW−A(送気)がON状態になる
り、電磁弁装置983内のI/Oポート984、CPU
バス985を通してCPU986に読み込まれる。CP
U986の指示により、電磁弁VL1,VL5は閉状態と
なり、電磁弁VL2,VL3は開状態となる。すると、送
気ポンプ982より供給される空気は、電磁弁VL2,
VL3を通って送気管路Aに送り込まれる。
【0453】送水の場合は、スイッチSW−W(送水)
がON状態になると、その状態が前記と同様にCPU9
85に読み込まれる。CPU986の指示により、電磁
弁VL1,VL2,VL3が閉となり、電磁弁VL4,VL
5を開にする。すると、送気ポンプ982から供給され
る空気は、送水タンク986に送り込まれ、送水タンク
986内の水をその圧力で内視鏡941内の送水管路W
に送り込む。
【0454】尚、送気管路A内に送水、もしくは送水管
路W内に送気して、内視鏡941内の管路を洗浄したい
場合もある。その場合は、図示しない洗浄スイッチもし
くは図89のスイッチSW−A,SW−W,SW−Sの
押し方や、その押す順序により、電磁弁を前記状態に切
り換えるようにすればよい。
【0455】送気管路Aに送水する場合は、電磁弁にV
L1,VL2,VL5を閉じ、電磁弁VL3,VL4を開け
ることで、送気ポンプ982より供給される空気によっ
て、押し出される送水タンク45内の水が、送気管路A
に送り込まれる。
【0456】また、送水管路Wに送気する場合は、電磁
弁VL1,VL3,VL4を閉じ、電磁弁VL2,VL5を
開けることにより実現できる。
【0457】あるいは、送水管路Wから送気・送水を行
うことができる。この場合、電磁弁VL1,VL3を閉
じ、電磁弁VL2,VL4,VL5を開けることにより実
現できる。電磁弁VL1,VL5を閉じ、電磁弁VL2,
VL3,VL4を開けるならば、送気管路Sから送気・送
水を行うことができる。
【0458】吸引ポンプ987(もしくは装置を設置し
た部屋の壁に設けられた吸引管路)により常時負圧にさ
れる吸引管路Sは、非吸引状態では電磁弁VL6を通し
て大気と連通されている。今、スイッチSW−S(吸
引)がON状態になったことをCPU985が検知する
と、電磁弁VL6が閉じ、電磁弁VL7が開となり、吸引
管路Sを通して吸引され、吸引物が吸引ボルト988に
吸引される。
【0459】内視鏡941と電磁弁装置983とは、管
路コネクタ(1)〜(4)で接続し、スイッチSW−
A,SW−W,SW−Sの各信号を電磁弁制御装置98
3に与える構成としたので、制御装置942(光源装置
でもよい)内の送気ポンプ981を有効利用した電磁弁
式の送気、送水、吸引制御装置が得られる。
【0460】また、電子内視鏡と呼ばれるものは、挿入
先端部に固体撮像素子としてのCCDを内蔵し、このC
CD等を駆動、信号転送するための信号線が挿通されて
いる。従って、前記スイッチSW−A,SW−W,SW
−Sの信号は、それらの信号に重畳して、前記制御装置
942に与えられるようにしてもよい。
【0461】また、本実施例では、電磁弁装置983内
にもCPU等を搭載しているが、光源装置に設けられた
本出願人考案の機能拡張用コネクタを用いて、光源装置
内のCPUで電磁弁の駆動制御を兼ねさせるようにして
もよい。
【0462】
【発明の効果】本発明の電動湾曲式内視装置によれば、
湾曲操作における術者の煩雑さを解消し、湾曲操作の操
作性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の要部を含むブロック図。
【図2】図2は第1実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の全体的な構成図。
【図3】図3は第1実施例に係る内視鏡先端部の光学系
を示す断面図。
【図4】図4は第2実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の全体的な構成図
【図5】図5は第2実施例に係る湾曲機構の一部を示す
構成図。
【図6】図6は第2実施例に係る湾曲機構の全体を示す
内視鏡断面図。
【図7】図7は第2実施例に係る湾曲制御関係の電気的
なブロック図。
【図8】図8は第3実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の全体的な構成図。
【図9】図9は第3実施例に係る内視鏡挿入部の断面
図。
【図10】図10は第3実施例に係る電動湾曲式内視鏡
装置の要部を含むブロック図。
【図11】図11は第3実施例に係る磁気を配置したド
リブン・ギアの構成図。
【図12】図12は第3実施例に係る湾曲制御における
初期動作を示すフローチャート。
【図13】図13は第3実施例に係る湾曲制御における
湾曲方向認識とその指示に関するフローチャート。
【図14】図14は第3実施例に係る所定湾曲角を得る
ための湾曲制御のフローチャート。
【図15】図15は第3実施例に係る危険状態の処理に
関する湾曲制御のフローチャート。
【図16】図16は第4実施例に係る内視鏡の先端部を
示す外観図。
【図17】図17は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含む
ブロック図。
【図18】図18は湾曲操作及び湾曲速度の制御動作フ
ローチャート。
【図19】図19は速度設定用フラグの設定動作フロー
チャート。
【図20】図20は湾曲速度の切り換え動作フローチャ
ート。
【図21】図21は湾曲部の緊急停止のためのフローチ
ャート。
【図22】図22は第5実施例に係る内視鏡操作部を断
面にして示した電動湾曲式内視鏡装置の全体的な構成
図。
【図23】図23は第5実施例に係る湾曲機構の一部を
示す側面図。
【図24】図24は第5実施例に係るモータ制御装置の
ブロック図。
【図25】図25は第5実施例の変形例に係る要部を含
む構成図。
【図26】図26は第6実施例に係る電動湾曲式内視鏡
装置の概略的な全体構成図。
【図27】図27は第6実施例に係る湾曲機構の一部を
示す構成図。
【図28】図28は第6実施例に係るモータ制御装置の
電気的なブロック図。
【図29】図29は第6実施例の第1変形例に係るモー
タ制御装置のブロック図。
【図30】図30は第6実施例の第2変形例に係る電動
湾曲式内視鏡装置の概略的な全体構成図。
【図31】図31は第6実施例の第2変形例に係る湾曲
機構の一部を示す構成図。
【図32】図32は第6実施例の第2変形例に係るモー
タ制御装置の電気的なブロック図。
【図33】図33は第7実施例に係る湾曲機構の一部を
示す構成図。
【図34】図34はモータ制御装置のブロック図。
【図35】図35は第8実施例に係る電動湾曲式内視鏡
装置の全体的な構成図。
【図36】図36は第8実施例に係る湾曲機構の一部を
示す構成図。
【図37】図37は第8実施例に係る超音波駆動系を示
す内視鏡の透視図。
【図38】図38は第8実施例に係るモータ制御装置の
電気的なブロック図。
【図39】図39は第9実施例に係る電動湾曲式内視鏡
装置の全体的な構成図。
【図40】図40は第9実施例に係る電動湾曲式内視鏡
装置の要部を含むブロック図。
【図41】図41は第9実施例に係る速度設定用フラグ
の設定動作フローチャート。
【図42】図42は第9実施例に係る湾曲速度の切り換
え動作フローチャート。
【図43】図43は第9実施例に係る湾曲速度の減速制
御を示すフローチャート。
【図44】図44は第10実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の要部を含む構成図。
【図45】図45は第10実施例に係る内視鏡の先端部
の構成図。
【図46】図46は第10実施例に係る湾曲速度制御に
関するフローチャート。
【図47】図47は第11実施例に係る画像相関を取る
ための画像の領域の説明図。
【図48】図48は第11実施例に係る湾曲速度の制御
に関するフローチャート。
【図49】図49は第11実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の要部を含む構成図。
【図50】図50は第12実施例に係る内視鏡の湾曲機
構及び湾曲/挿入駆動部を示す構成図。
【図51】図51は第12実施例に係る内視鏡の自動挿
入装置の構成を示すブロック図。
【図52】図52は第12実施例に係る内視鏡装置の全
体的な構成図。
【図53】図53は第12実施例に係る二値化回路及び
スレッシュホールド・レベル設定部を示す回路図。
【図54】図54は第12実施例に係る暗部抽出部の動
作の説明図。
【図55】図55は第12実施例に係る暗部抽出部で抽
出された複数の領域を示す説明図。
【図56】図56は第12実施例に係る内視鏡先端が被
検体に近付き過ぎた状態での内視鏡像を示す説明図。
【図57】図57は第12実施例に係るパターン比較部
の対比パターンの例を示す説明図。
【図58】図58は第12実施例に係る境界抽出部の動
作の説明図。
【図59】図59は第12実施例に係る中心抽出演算部
の動作の説明図。
【図60】図60は第12実施例に係る管腔が直線状の
場合での本実施例の動作を説明するための説明図。
【図61】図61は第12実施例に係る管腔が湾曲して
いる場合の動作を示す説明図。
【図62】図62は第12実施例に係る湾曲制御に係る
関数を示す図。
【図63】図63は第13実施例に係る湾曲速度の制御
に関するフローチャート。
【図64】図64は第13実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の湾曲駆動系などを示す構成図。
【図65】図65は第13実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の湾曲制御に関する電気的なブロック図。
【図66】図66は第13実施例の変形例に係る電動湾
曲式内視鏡装置の全体構成図。
【図67】図67は図66に示す装置の湾曲制御系に関
する電気的なブロック図。
【図68】図68は第14実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の全体的な概略構成図。
【図69】図69は第14実施例に係る湾曲速度の制御
に関するフローチャート。
【図70】図70は第14実施例に係る画素濃度のヒス
トグラム。
【図71】図71は第15実施例に係る内視鏡の湾曲機
構の一部を示す構成図。
【図72】図72は第15実施例の変形例に係る湾曲機
構及び制御系の電気回路を示す概略的な構成図。
【図73】図73は第16実施例に係る湾曲部の駆動制
御に関する回路図。
【図74】図74は図73に示す回路の真理値表。
【図75】図75は第17実施例に係る湾曲部の駆動制
御に関する回路図。
【図76】図76は第17実施例に係る図75に示す回
路の真理値表。
【図77】図77は第18実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の湾曲制御関係の電気的なブロック図。
【図78】図78は第18実施例に係る湾曲制御のフロ
ーチャート。
【図79】図79は第19実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の要部を含むブロック図。
【図80】図80は第19実施例に係る電動湾曲式内視
鏡装置の概念図。
【図81】図81は電動湾曲式内装置の全体的な概略構
成図。
【図82】図82(a)は湾曲角度回転検出のための一
例としての具体的な構成図。図82(b)はエンコーダ
のスリット板の構成図。
【図83】図83は湾曲角度検出のための他の例を示す
構成図。
【図84】図84は駆動回路の具体的な構成図
【図85】図85は図84に示す回路の真理値表。
【図86】図86は湾曲速度切り換え制御に係るフロー
チャート。
【図87】図87は湾曲速度切り換え制御の別の例に係
るフローチャート。
【図88】図88は送気・送水・吸引に関する管路等の
構成図。
【図89】図89は送気・送水・吸引の制御に関する構
成図。
【符号の説明】
1…電動湾曲式内視鏡装置 2…電子式の電動湾曲式内視鏡 3…光源装置 4…ビデオプロセッサ 5…モニタ 6…湾曲用モータ制御装置 7…操作部 8…挿入部 10…湾曲部 19…湾曲スイッチ部 27,28…湾曲操作ワイヤ 29,31…プーリ 32,33…モータ 34,35…エンコーダ 40,50…湾曲角検出回路 48…制御回路 52,54…ドライバ 57,58…電流検出回路 60…記憶回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】電子内視鏡71の軸方向断面図である図6
に示すように、前記湾曲操作ワイヤ86,86は、軟性
部74、湾曲部75内を挿通し、最先端側の湾曲駒75
aに連結されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】本実施例では、測定用ワイヤ91,91を
設けているので、湾曲部75のみの湾曲量を正確に判断
できる。例えばFOOKING THE FOLD法により、挿入部及び
湾曲部が波打つように湾曲させたり、あるいは挿入部や
湾曲部がループ状になったりして、ワイヤ85,85だ
けでは、湾曲部の状態が正確に検出できにくい場合で
も、湾曲部75のみの湾曲状態を正確に検出できると共
に、湾曲部10の動きを遅くでき、操作性の向上と共
に、患者の安全を確保することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正内容】
【0127】一方、図21に示すフローチャートは、内
視鏡402の湾曲部が被検体と接触する危険状態を検知
して、湾曲速度の制御を行うものである。前記制御回路
413は、常に、抵抗検出回路414が検出する圧力セ
ンサ403の抵抗値の変化を監視している。内視鏡40
2の湾曲部401を湾曲させると、被検体の体壁など
に、前記圧力センサ403が接触することがある。被検
体の体壁などに、前記圧力センサ403が接触すると、
圧力センサ403の抵抗値は小さくなる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0146
【補正方法】変更
【補正内容】
【0146】本変形例は、第5実施例に比べ、湾曲操作
ワイヤを1本にすることができると共に、変位量を大き
くとれるので、高精度な検知を行うことができる。その
他の構成及び作用効果は、第5実施例と同様で、説明を
省略する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0223
【補正方法】変更
【補正内容】
【0223】図47ないし図49は本発明の第11実施
例に係り、図47は画像相関を取るための画像の領域の
説明図、図48は湾曲速度の制御に関するフローチャー
ト、図49は電動湾曲式内視鏡装置の要部を含む構成図
である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0232
【補正方法】変更
【補正内容】
【0232】まずは、電源0Nの後、図48のステップ
S62で、時刻のカウント値であるnを“1”に設定す
る。次に、ステップS63で、前記湾曲操作スイッチ部
19の上下湾曲用スイッチ38が、スイッチON状態を
検知するまで、相関処理回路値93は、図示しない外部
クロックに従い繰返し確認を行う。尚、ステップS62
で、ステップS61で、上下湾曲用スイッチ38がOF
Fの場合、左右湾曲用スイッチ39がONの状態か否か
を検知する。従って、スイッチ0Nの検知は、常に行わ
れており、上下湾曲用スイッチ0Nの場合、ステップS
64へ移行する一方、左右湾曲用スイッチ0Nの場合、
図1に示す一点鎖線の枠内のステップへ移行する。一点
鎖線の枠内は、ステップS64ないしステップS73と
同様の動作を行う。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0243
【補正方法】変更
【補正内容】
【0243】また、本実施例の変型例として、第1実施
例と同様に、前記電流検出回路50,58、及びA/D
変換器59a,59bを備え、前記M,M0 が設定値以
下(例えば零)の場合、かつ電流検出回路の検出値が所
定値以上の時に、危険状態として湾曲動作を停止するよ
うにしても良い。あるいは逆方向に戻したり、湾曲速度
を遅くするようにしても良い。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0292
【補正方法】変更
【補正内容】
【0292】前記記憶部183が格納する関数は、図6
2(a)ないし(d)に示すいずれの関数でも良く、ま
た、いくつかの関数を切換選択できるようにしても良
い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0309
【補正方法】変更
【補正内容】
【0309】尚、モータの回転角とスティックの倒れ角
とは、1対1に対応するようになっている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0313
【補正方法】変更
【補正内容】
【0313】ジョイスティックのスティックの倒れ角に
応じて、モータの回転角が変化するということは、Rj
=aRm +b(a,bは係数、a≠0)の関係にあると
いえる。これは、スティックの操作(倒れ角)に対し
て、モータの回転は、比例関係に有することを意味して
いる。そして、Rj は、ジョイステックの倒れ角に相当
し、(aRm +b)は、モータの回転角つまり、現在の
湾曲角である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0328
【補正方法】変更
【補正内容】
【0328】図68に示す本実施例の電動湾曲式内視鏡
装置240は、電動湾曲式の電子内視鏡241と、この
内視鏡241の湾曲制御、及び内視鏡241が撮像した
信号の処理を行う外部制御装置247と、モニタ257
と、図示しない光源装置などとを備えている。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0339
【補正方法】変更
【補正内容】
【0339】次に、「赤玉」状態がある時間続いている
かを判断するために、画像処理ユニット256におい
て、ステップS115で、タイマ、オンか否かを判断
し、オンでない場合、つまり、Noの場合、ステップS
116で、タイマをオン状態にする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0341
【補正方法】変更
【補正内容】
【0341】もし、規定時間に達したならば、「赤玉」
状態が続いており、危険な状態と判断し、ステップS1
18で、モータ245への供給電圧を下げるように、M
CU255へ信号が出力される。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0355
【補正方法】変更
【補正内容】
【0355】この構成で、湾曲部536を図71(b)
のKからL方向へ湾曲させる場合、湾曲操作ワイヤ56
0bを引くために、モータ542は、モータ軸543、
及びスプロケット544を図矢印C方向へ回転させ、チ
ェーン545を移動させる。ここで、図71(b)に示
すように、K方向へ湾曲していた湾曲部551は、スト
レート状態へ復帰するまでは、それまでK方向へ湾曲部
551を湾曲させていた湾曲操作ワイヤ560aの張力
を軽減する方向へ動くので、湾曲操作ワイヤ560b
湾曲操作ワイヤ560bに固定されている中間接続部
548bを引くのに大きな力が不要であり、従って中間
接続部548bは、コイル・バネ552bを強く圧縮せ
ずに引ける。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0356
【補正方法】変更
【補正内容】
【0356】前記湾曲部536がストレート状態からL
方向へ湾曲する場合には、抜け止め541bは、湾曲操
作ワイヤ560b、及びこの湾曲操作ワイヤ560b
固定されている中間接続部548bを引くのに強い力が
必要となる。この時、抜け止め546bは中間接続部5
48b内のバネ552bを強く圧縮して引くことにな
る。従って、モータ542の回転力がバネ552bの弾
性力に打ち勝って、抜止め546bがバネ552bを圧
縮するまでのわずかな時間、湾曲部536がストレート
状態で静止する現象が生じる。この静止現象により、術
者は、内視鏡が映し出す画面が、湾曲をかけているにも
かかわらず、前述した時間分のみ停止することを確認す
ることにより、湾曲部536がストレート状態であるこ
とを認識できる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0366
【補正方法】変更
【補正内容】
【0366】この構成で、湾曲用モータ542の回転に
応じ、このモータ542と同軸上に設けられたエンコー
ダ561により、回転角に対応する信号が検出される。
このエンコーダ561で検出された信号は、モータ制御
装置533内のエンコーダ信号読取り部562を介し
て、演算部563で回転角度が計算される。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0367
【補正方法】変更
【補正内容】
【0367】ここで、前記湾曲部536がストレート状
態であるような回転角度となった場合、演算部563の
指示により、モータ制御部564は、モータ542への
供給電圧を設定した時間分だけ一瞬停止する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0371
【補正方法】変更
【補正内容】
【0371】簡単のために、UD方向の湾曲のみを説明
し、RL方向の湾曲については省略する。図73に示す
回路は、湾曲速度を遅くしたり、停止させたりするため
の切り換えを行えるようにした湾曲駆動制御回路であ
る。湾曲駆動用のDCモータ650の両端には、いわゆ
るHブリッジ回路としてのPNP型トランジスタ651
ないし654が接続されている。このトランジスタ65
1ないし654のベースには、インバータ655ないし
658の出力が接続される。インバータ655ないし6
58の入力は、アップダウン操作SW659にそれぞれ
接続される。詳しくは、インバータ655,656は、
前記操作SW659のU端子に、インバータ657,6
58は、操作SW659のD端子に接続される。アップ
ダウン操作SW659の共通端は、電源Vに接続され
る。尚、U,D端子は、それぞれ抵抗器660,661
を介して接地されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0374
【補正方法】変更
【補正内容】
【0374】また、トランジスタ663,664のエミ
ッタは、それぞれ電源V1,V2 に接続されている。これ
らトランジスタ663,664のベースには、インバー
タ665,666が、それぞれ接続されている。このイ
ンバータ665,666には、3入力のAND回路66
7及び2入力のAND回路668の各出力D,Eが、そ
れぞれ接続されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0375
【補正方法】変更
【補正内容】
【0375】前記トランジスタ652,654のコレク
タは、コンパレータ669,670の反転入力に接続さ
れている。また、コンパレータ669,670の非反転
入力間には、抵抗器671の一端及び他端が介装され、
接続されている。この抵抗器671の一端は、抵抗器6
72を介して、電源Vに接続され、また同抵抗器671
の他端は、抵抗器673を介して接地されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0377
【補正方法】変更
【補正内容】
【0377】一方、切換スイッチ678の出力Cは、抵
抗器679を介して、電源Vに接続されている。出力C
、インバータ677を介して、前記AND回路667
の他の一つの入力に接続されている。尚、V1 <V2 と
する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0381
【補正方法】変更
【補正内容】
【0381】まず切換SW678がOFFの時について
説明する。操作SW659がUP方向に操作されると前
記の様に、モータ650にi方向の電流が流れ、従って
前記抵抗器662の一端に電圧Vi が発生する。この
圧Vi が、コンパレータ669,670の非反転入力端
に入力する参照電圧Vref1,Vref2と比較される。尚、
Vref1>Vref2である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0401
【補正方法】変更
【補正内容】
【0401】一方、モータ制御装置516は、差動トラ
ンス731,731の検出した信号から、前記ワイヤ5
13,513の移動量を演算する湾曲形状演算部732
と、この湾曲形状演算部732求めた移動量を基に、前
記モータ510へ供給する電力を制御するモータ制御部
733とを備えている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0402
【補正方法】変更
【補正内容】
【0402】図78のフローチャートを参照して、本実
施例の作用について説明する。ステップS130で、差
動トランス731,731が、ワイヤ513,513の
移動量を検出する。ステップS131で、湾曲形状演算
部732が、前記移動量を基に、前記湾曲部505の湾
曲角を演算する。ステップS132で、モータ制御部7
33は、予め設定した最大湾曲角のときに、ステップS
133で、モータ510を停止するようになっている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0405
【補正方法】変更
【補正内容】
【0405】図79ないし図89は第19実施例に係
り、図79は第19実施例に係る電動湾曲式内視鏡装置
の要部を含むブロック図、図80は第19実施例に係る
電動湾曲式内視鏡装置の概念図、図81は電動湾曲式内
装置の全体的な概略構成図、図82(a)は湾曲角度回
転検出のための一例としての具体的な構成図、図82
(b)はエンコーダのスリット板の構成図、図83は湾
曲角度検出のための他の例を示す構成図、図84は駆動
回路の具体的な構成図、図85は図84に示す回路の真
理値表、図86は湾曲速度切り換え制御に係るフローチ
ャート、図87は湾曲速度切り換え制御の別の例に係る
フローチャート、図88は送気・送水・吸引に関する管
路等の構成図、図89は送気・送水・吸引の制御に関す
る構成図である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0439
【補正方法】変更
【補正内容】
【0439】前記第19実施例で示したものは、前記湾
曲操作スイッチ958を用いて、単にスイッチでON/
OFFを識別するものであった。この他に、図83に示
すように、第19実施例の第1の変形例として、前記内
視鏡941は、前記エンコーダ965に代えて、スライ
ド式ノブにポテンショメータ975とを組み合わせたも
のを設ける一方、前記回転角検出回路967は、アップ
ダウン・カウンタ972に代えてA/Dコンバータ97
6を設け、前記バスライン974を通してCPU973
にて、湾曲角度を読み込むようにしてもよい。その他の
構成及び作用効果は、第19実施例と同様なので説明を
省略する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0440
【補正方法】変更
【補正内容】
【0440】また、第2の変形例として、第19実施例
または第1の変形例において、前記湾曲操作スイッチ9
58に代えて、ジョイスティックを備えたものでも良
い。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0447
【補正方法】変更
【補正内容】
【0447】図88には、内視鏡941の送気管路
(A)、送水管路(W)、及び吸引管路(S)を示す。
内視鏡941内には、送気管路Aと送水管路Wとがあ
り、制御装置942内に送気ポンプ(AP)982が設
けられている。また、内視鏡941の操作部945に設
けられた図89に示すスイッチSW−A(送気),SW
−W(送水)、及びSW−B(吸引)が設けられてい
る。これらのスイッチは、それぞれ電磁弁装置983内
のI/Oポート984に接続されていると共に、それぞ
れ抵抗器を介し電源にプルアップされている。I/Oポ
ート984は、CPUバス985を介してCPU986
に接続されている。また、電磁弁装置983は、電磁弁
VL1ないしVL7 、並びに 送水タンク996、吸引
ポンプ(SP)987、及び吸引タンク988とを備え
ている。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0448
【補正方法】変更
【補正内容】
【0448】図88に示す送気ポンプ982は、第1の
送気管路260aが接続され、この第1の送気管路26
0aには、コネクタ(1)を介して第1の送気管路26
0bが接続されている。この第1の送気管路260bに
は、第4の電磁弁VL4 が設けられている。第4の電磁
弁VL4 には送水用加圧管路261が接続されており、
前記送水用加圧管路261は、前記送水タンク996
貯水液面上方空間に連通接続されている。そして、前記
送水タンク996には、吸引口を貯水液に浸漬した状態
で第1の送水管路262が接続されている。第1の送水
管路262には、第5の電磁弁VL5 が設けられ、この
第5の電磁弁VL5 には、第2の送水管路263及びコ
ネクタ(2)を介して、内視鏡内を挿通されて先端部で
開口する送水管路Wが接続されている。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0451
【補正方法】変更
【補正内容】
【0451】一方、前記吸引ポンプ987は、第1の吸
引管路269が接続され、第1の吸引管路269は、前
記吸引ビン988の内部空間に連通している。そして、
前記吸引ビン988は、その内部空間に第2の吸引管路
989が連通され、この第2の吸引管路989には、第
7の電磁弁VL7 が設けられ、この第7の電磁弁VL7
には、第3の吸引管路270が接続されている。第3の
吸引管路270は、コネクタ(4)を介して、内視鏡内
を挿通されて先端部で開口している吸引管路Sと接続さ
れている。また、前記第2の吸引管路989の中途に
は、第6の電磁弁VL6 を介装して、大気に連通するリ
ーク用管路271が分岐接続されている。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0453
【補正方法】変更
【補正内容】
【0453】送水の場合は、スイッチSW−W(送水)
がON状態になると、その状態が前記と同様にCPU9
86に読み込まれる。CPU986の指示により、電磁
弁VL1 ,VL2 ,VL3 が閉となり、電磁弁VL4 ,
VL5 を開にする。すると、送気ポンプ982から供給
される空気は、送水タンク996に送り込まれ、送水タ
ンク996内の水をその圧力で内視鏡941内の送水管
路Wに送り込む。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0455
【補正方法】変更
【補正内容】
【0455】送気管路Aに送水する場合は、電磁弁にV
L1 ,VL2 ,VL5 を閉じ、電磁弁VL3 ,VL4 を
開けることで、送気ポンプ982より供給される空気に
よって、押し出される送水タンク996内の水が、送気
管路Aに送り込まれる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0458
【補正方法】変更
【補正内容】
【0458】吸引ポンプ987(もしくは装置を設置し
た部屋の壁に設けられた吸引管路)により常時負圧にさ
れる吸引管路Sは、非吸引状態では電磁弁VL6 を通し
て大気と連通されている。今、スイッチSW−S(吸
引)がON状態になったことをCPU986が検知する
と、電磁弁VL6 が閉じ、電磁弁VL7 が開となり、吸
引管路Sを通して吸引され、吸引物が吸引ボルト988
に吸引される。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0459
【補正方法】変更
【補正内容】
【0459】内視鏡941と電磁弁装置983とは、管
路コネクタ(1)〜(4)で接続し、スイッチSW−
A,SW−W,SW−Sの各信号を電磁弁制御装置98
3に与える構成としたので、制御装置942(光源装置
でもよい)内の送気ポンプ982を有効利用した電磁弁
式の送気、送水、吸引制御装置が得られる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図71
【補正方法】変更
【補正内容】
【図71】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図73
【補正方法】変更
【補正内容】
【図73】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図88
【補正方法】変更
【補正内容】
【図88】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 元一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 永山 義勝 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 森田 克明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に挿入可能な内視鏡の挿入部に設
    けた湾曲部を、湾曲させる湾曲機構と、 前記湾曲機構を駆動する駆動手段と、 前記湾曲部を湾曲動作させるための指示を前記駆動手段
    へ与える湾曲量指示手段と、 前記挿入部または湾曲部の少なくとも一方の状態を検知
    する検知手段と、 前記検知手段が検知した情報を基に、前記湾曲部の湾曲
    速度を制御する湾曲速度制御手段とを、 備えていることを特徴とする電動湾曲式内視鏡装置。
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