JP2002315720A - 電動湾曲内視鏡の湾曲機構 - Google Patents

電動湾曲内視鏡の湾曲機構

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JP2002315720A
JP2002315720A JP2001126232A JP2001126232A JP2002315720A JP 2002315720 A JP2002315720 A JP 2002315720A JP 2001126232 A JP2001126232 A JP 2001126232A JP 2001126232 A JP2001126232 A JP 2001126232A JP 2002315720 A JP2002315720 A JP 2002315720A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジョイスティックの指示した湾曲量とポテンシ
ョメータの検出値とが近似していても湾曲用モータを駆
動させて、先端部を確実に目的部位に向けられる電動湾
曲内視鏡の湾曲機構を提供すること。 【解決手段】湾曲機構は、電動湾曲内視鏡1の湾曲部4
の湾曲量を指示するジョイスティック15aと、湾曲状
態を検出するポテンショメータ8a、8bと、湾曲部4
を湾曲駆動するモータ7a、7bと、ジョイスティック
15aで指示された湾曲量とポテンショメータ8a、8
bで検出した湾曲状態との差分により湾曲部4を駆動さ
せる駆動電力を発生する第1駆動装置11aと、予め設
定されたパルス状駆動電力を発生する第2駆動装置11
bと、差分に応じて、第1駆動装置11a又は第2駆動
装置11bを選択し、この選択した駆動電力によりモー
タ7a、7bを駆動するように制御する駆動部11とを
具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湾曲部が駆動手段
によって湾曲駆動される電動湾曲部を有する電動湾曲内
視鏡の湾曲機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内に細長の挿入部を挿入する
ことにより、体腔内患部などを観察したり、必要に応じ
て処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治
療処置のできる医療用内視鏡が広く用いられている。ま
た、工業分野においても、ボイラ、エンジンなどの内部
を観察したりすることのできる工業用内視鏡が広く利用
されている。
【0003】前記内視鏡では、屈曲した部位に挿入する
際の挿入性を向上させたり、先端部に設けた観察光学系
を所望の方向に向けられるようにするため、挿入部の先
端側に上下左右方向などに湾曲する湾曲部を設けてい
る。そして、この湾曲部の湾曲操作を、手動或いは電動
で行えるようになっていた。
【0004】前記湾曲部を電動で湾曲させる電動湾曲内
視鏡では、例えば操作部に設けられた湾曲入力手段であ
るジョイスティックの操作指示に対応して湾曲用モータ
が駆動され、湾曲部に連結されたアングルワイヤが牽引
されて、湾曲部が湾曲するようになっている。
【0005】この電動湾曲内視鏡では、ジョイスティッ
クによって指示された湾曲量と、先端部の湾曲量を示す
ポテンショメータの検出値との差分を湾曲用モータの駆
動電圧にしていた。
【0006】そして、挿入部が長尺な内視鏡では、挿入
部がドラムに巻かれた状態、ドラムから引き出された状
態に関わらず、湾曲量を指示するジョイスティックの指
示した湾曲量と先端部の湾曲量を示すポテンショメータ
の検出値との差分で湾曲用モータの制御を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電動湾曲内視鏡では、湾曲量を指示するジョイスティ
ックの指示した湾曲量と、先端部の湾曲量を示すポテン
ショメータの検出値との差分を湾曲用モータの駆動電圧
としていたため、ジョイスティックで指示した湾曲量
と、ポテンショメータの検出値とが近似していた場合、
湾曲用モータの起動力が小さくなって先端部を微妙に調
整することができなかった。
【0008】また、挿入部が長尺な内視鏡を使用する
際、挿入部がドラムに巻かれている状態と、挿入部が引
き出された状態とで、同じ湾曲量を加えた場合に、湾曲
角度に変化が生じて、先端部を目的部位に向けることが
できなくなるという不具合があった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ジョイスティックの指示した湾曲量とポテンシ
ョメータの検出値とが近似していても十分に湾曲用モー
タが駆動されるとともに、挿入部がドラムに巻かれてい
る状態であるか否かに関わらず、先端部を確実に目的部
位に向けられる電動湾曲内視鏡の湾曲機構を提供するこ
とを目的にしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電動湾曲内視鏡
の湾曲機構は、電動湾曲内視鏡の湾曲部の湾曲方向又は
湾曲位置を湾曲量として指示する湾曲入力手段と、前記
湾曲部の湾曲状態を検出する検出手段と、前記湾曲部を
湾曲駆動する駆動手段と、前記湾曲入力手段の指示する
湾曲量と、前記検出手段で検出した前記湾曲部の湾曲状
態の湾曲量との差分により、前記駆動手段が前記湾曲部
を駆動する駆動電力を発生する第1の駆動電力発生手段
と、予め設定された値のパルス状駆動電力を発生する第
2の駆動電力発生手段と、前記差分に応じて、前記第1
の駆動電力発生手段又は前記第2の駆動電力発生手段の
発生する駆動電力を選択し、この選択した駆動電力によ
り前記駆動手段が前記湾曲部を駆動するように制御する
制御手段とを具備している。
【0011】また、前記電動湾曲内視鏡の挿入部を巻き
取って保持する巻取り手段と、前記巻取り手段によって
巻き取られた前記挿入部の巻取り量を検出する検出手段
と、前記検出手段により検出された巻取り量に応じて、
前記第1又は第2の駆動電力発生手段が発生する駆動電
力を補正する補正手段とをさらに具備し、前記制御手段
は、前記補正手段により補正された前記駆動電力で前記
駆動手段が前記湾曲部を駆動するように制御する。
【0012】この構成によれば、湾曲入力手段の指示す
る湾曲量と、検出手段で検出した湾曲部の湾曲状態の湾
曲量との差分の大きさによって、第1の駆動電力発生手
段又は第2の駆動電力発生手段の駆動電力を選択して湾
曲用モータが駆動される。
【0013】また、挿入部がドラムに巻き取られている
場合には、その巻取り量に応じて駆動電力が補正されて
湾曲用モータが駆動される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図6は本発明の一実施
形態に係り、図1は電動湾曲内視鏡の湾曲機構を含む内
視鏡装置の構成を説明する図、図2は駆動部の構成を説
明する図、図3は湾曲部の湾曲状態を示す図、図4は駆
動電圧と制御時間との関係を説明する図、図5はパルス
状駆動電圧と制御時間との関係を説明する図、図6は微
動駆動電圧を加えたパルス状駆動電圧と制御時間との関
係を説明する図である。なお、図3(a)は直線状態の
湾曲部を示す図、図3(b)は湾曲状態の湾曲部を示す
図である。
【0015】図1に示すように本実施形態の内視鏡装置
は、電動湾曲内視鏡(以下、内視鏡と略記する)1と、
制御装置10と、電動湾曲内視鏡1の後述する挿入部を
巻き取るドラム20とで主に構成されている。
【0016】前記内視鏡1の挿入部2は、先端側より先
端部3、上下左右に湾曲駆動される湾曲部4、柔軟な可
撓管部5を連接して構成されている。前記挿入部2内に
は前記湾曲部4を観察視野方向の上方に湾曲させるため
の上方向用アングルワイヤ(以下、上用ワイヤと略記す
る)6U、観察視野の下方に湾曲させるための下方向用
アングルワイヤ(以下、下用ワイヤと略記する)6D、
観察視野の右方に湾曲させるための右方向用アングルワ
イヤ(以下、右用ワイヤと略記する)6R及び観察視野
の左方に湾曲させるための左下方向用アングルワイヤ
(以下、左用ワイヤと略記する)6Lが挿通している。
【0017】前記上用ワイヤ6U及び下用ワイヤ6Dの
基端部は、駆動手段である上下湾曲用モータ(以下、上
下用モータと略記する)7aに接続されている。一方、
右用ワイヤ6R及び左用ワイヤ6Lの基端部は、駆動手
段である左右湾曲用モータ(以下、左右用モータと略記
する)7bに接続されている。
【0018】前記上下用モータ7aには回転角を検出す
る検出手段となる上下用ポテンショメータ8aが同軸に
設けられている。そして、前記左右用モータ7bには回
転角を検出する左右用ポテンショメータ8bが同軸に設
けられている。
【0019】前記制御装置10には、制御手段である駆
動部11、A/D変換器12及び通信回路13が設けら
れている。前記上下用モータ7a及び左右用モータ7b
は、制御装置10の駆動部11にそれぞれ電気的に接続
されている。前記上下用ポテンショメータ8a及び左右
用ポテンショメータ8bは、前記制御装置10のA/D
変換器12にそれぞれ電気的に接続されている。前記通
信回路13は、通信線14を介して操作部15と電気的
に接続されている。
【0020】前記操作部15には前記湾曲部4の湾曲方
向の指示を行う湾曲入力手段であるジョイスティック1
5aや他の各種機能の操作を行う図示しない複数のスイ
ッチが設けられている。
【0021】また、前記制御装置10は、前記挿入部2
が巻き取られるドラム20に対して同軸に設けられたド
ラム巻取り検知装置21と信号線22を介して電気的に
接続されている。
【0022】図2に示すように前記駆動部11の第1の
駆動電力発生手段である第1駆動装置11a内には上下
方向A/D変換コンバータ16a、ドライバ17a、ポ
リスイッチ18a及び左右方向A/Dコンバータ16
b、ドライバ17b、ポリスイッチ18bが設けられて
いる。
【0023】本実施形態においては、前記ドライバ17
a、17bから出力される駆動電圧は、前記ポリスイッ
チ18a、18bを介してモータ7a、7bに伝達され
る。なお、前記ワイヤ6U、6D、6R、6Lは、図示
しないストッパによって移動量が制限されている。
【0024】上述のように構成した内視鏡装置の作用を
説明する。図3(a)に示すように操作者は、湾曲部4
を湾曲させていない状態の挿入部2を持ち先端部3を観
察目的部に向けて挿入していく。このとき、観察目的部
を隈なく観察するため、操作部15に設けられているジ
ョイスティック15aを適宜操作して湾曲部4を湾曲さ
せて先端部3を上下左右方向に向ける。
【0025】前記ジョイスティック15aからの湾曲量
として指示される操作指示情報は、通信線14を経由し
て制御装置10内の通信回路13に入力される。そし
て、この通信回路13に入力された操作指示情報に基づ
き、制御装置10の駆動部11では上下用モータ7a及
び左右用モータ7bに所定の駆動電圧を出力して駆動制
御を行う。
【0026】つまり、前記上下用モータ7a或いは前記
左右用モータ7bが駆動されることによって、前記上用
ワイヤ6U、下用ワイヤ6D又は右用ワイヤ6R、左用
ワイヤ6Lが牽引操作されて湾曲部4が湾曲駆動する。
【0027】具体的に、前記先端部3を図3(a)の状
態から観察視野の上方に向ける場合は、湾曲部4を上方
向に湾曲駆動させるようにジョイスティック15aを操
作する。
【0028】すると、このジョイスティック15aから
出力された操作指示情報が通信回路13に入力され、駆
動部11ではこの操作指示情報に基づいて上下用モータ
7aを駆動させて上用ワイヤ6Uを牽引操作する。この
ことによって、図3(b)に示すように湾曲部4が破線
に示す状態から湾曲駆動されて、前記先端部3が観察視
野の上方を向く。
【0029】同様に、操作指示情報に基づいて上下用モ
ータ7a又は左右用モータ7bを駆動させて、下用ワイ
ヤ6D又は右用ワイヤ6R、左用ワイヤ6Lを牽引する
ことで、湾曲部4を湾曲駆動させて先端部3を観察視野
の下方、右方、左方に向けられる。
【0030】一方、前記上下用ポテンショメータ8a及
び左右用ポテンショメータ8bによるそれぞれの検出信
号はA/D変換器12に入力される。そして、このA/
D変換器12で、上下用モータ7a及び左右用モータ7
bの回転角が検出される。この回転角を検出すること
で、湾曲方向(湾曲位置)が特定され、前記ワイヤ6
U、6D、6R、6Lの牽引量をフィードバック制御す
ることで、先端部3を観察目的部に対して対向させられ
るようになっている。
【0031】ここで、具体的な湾曲駆動を上下方向につ
いて説明する。なお、左右方向については構成部材が異
なるだけで、前記上下方向と同様に湾曲駆動されるので
説明は省略する。上下用モータ7aに出力される駆動電
圧は、通信回路13に入力されたジョイスティック15
aからの上下方向操作指示情報と、この上下用モータ7
aに同軸に設けられた上下用ポテンショメータ8aから
出力されてA/D変換器12で変換された湾曲位置を示
すデジタル値との差分にしたがって、第1駆動装置11
aより印加される。
【0032】そして、前記ジョイスティック15aから
の上下方向操作指示情報と、上下用ポテンショメータ8
aからのデジタル値との差分が所定の値より大きな場合
には、前記駆動部11から上下用モータ7aに印加する
電圧値を大きくして高速で回転させる。逆に、差分が所
定の値より小さな場合には、前記駆動部11から上下用
モータ7aに印可する電圧を小さくして低速で回転させ
る。そして、最終的に前記上下方向操作指示情報と前記
デジタル値とが等しくなったとき、上下用モータ7aに
印可する電圧値を最終的に0にする。
【0033】言い換えれば、観察目的部位から離れた位
置に先端部3が位置しているときには上下用モータ7a
を高い電圧値で駆動させて、素早く湾曲部4の湾曲形状
を変化させ、先端部3が観察目的部位の近くに位置した
ときには上下用モータ7aを低い電圧値で駆動させて、
湾曲部4の湾曲形状を緩やかに変化させる。
【0034】しかし、前記先端部3が観察目的部位近傍
に位置していた場合には、前記上下用モータ7aに印加
される駆動電圧は、図4に示すように0近傍又は0にな
ってしまう。すると、起動電圧が得られなくなって、実
際的にはワイヤ6U或いはワイヤ6Dを牽引することが
できなくなってしまう。
【0035】そのため、図5に示すように前記駆動部1
1には、上下用モータ7aに予め所定のパルス状駆動電
圧を印加する第2の駆動力発生手段である第2駆動装置
11bが設けてある。差分が所定の値より以下の場合
に、この第2駆動装置11bよりパルス状駆動電圧を上
下用モータ7aに印加する。このことによって、パルス
状駆動電圧が印加されている状態のときにだけ上下用モ
ータ7aが回転する。
【0036】つまり、先端部3が観察目的部位近傍に位
置している場合でも、パルス状駆動電圧が印加されるこ
とにより、湾曲部4の湾曲形状が微妙に変化する。この
ことにより、先端部3が微妙に移動して観察目的部位に
対して所定の状態に正確に対峙する。
【0037】なお、前記駆動部11の第1駆動装置11
aから上下用モータ7aに与えられる駆動電圧は、前記
差分を基に設定されるが、ワイヤ6U、6Dに急激な負
荷が加わって破断することを防止するため、図4の破線
で示すように最大電圧を予め設定している。このことに
よって、前記差分がどんなに所定の値より大きな場合で
あっても、最大電圧値を超えた駆動電圧が上下用モータ
7aに出力されないように制限している。
【0038】また、前記第2駆動装置11bから出力さ
れるパルス状駆動電圧の電圧値は前記図4で示した最大
駆動電圧値より高く設定してある。これは、駆動電圧が
断続的に出力されるパルス状電圧であるためであり、た
とえパルス状駆動電圧が最大駆動電圧を超えていてもワ
イヤ6U、6Dが破断されることがないためである。
【0039】このように、ジョイスティックの操作指示
情報と、ポテンショメータで検出された湾曲位置のデジ
タル値との差分によって、第1駆動装置から出力される
湾曲モータを駆動させる駆動電圧を変化させることによ
って、先端部を目的観察部位に速やかに対峙させること
ができる。
【0040】また、ジョイスティックの操作指示情報
と、ポテンショメータで検出された湾曲位置のデジタル
値との差分が所定の値より小さな場合に、湾曲モータに
第2駆動装置から出力されるパルス状の駆動電圧を加え
ることで、このパルス状の駆動電圧で湾曲部を湾曲駆動
させて先端部の位置が微妙に変化して、先端部を目的観
察部位に確実に対峙させることができる。
【0041】なお、本実施形態では、操作指示情報を与
える湾曲入力手段としてジョイスティックを用いる構成
を示しているが、湾曲入力手段はジョイスティックに限
定されるものではなく、他の機構の操作スイッチ等であ
ってもよい。
【0042】また、本実施形態ではパルス状駆動電圧の
電圧値を一定値としているが、実質的に変動しても本実
施形態を妨げるものではない。
【0043】一方、前記観察目的部位が操作者の近くに
位置している場合、挿入部2を長く伸ばす必要はない。
このような場合、前記挿入部2の基端側をドラム20に
巻き取る。このことで、操作者の操作性を向上させられ
る。
【0044】しかし、前記挿入部2をドラム20に巻き
取った状態では、ワイヤ6U、6D、6R、6Lの挿入
部2内での位置が変化する。すると、前記上下用ポテン
ショメータ8a又は左右用ポテンショメータ8bでの検
出値が、前記挿入部2が全長に渡って引き出されていた
場合とたとえ同じであっても、湾曲角度が通常より小さ
くなることが知られている。
【0045】そこで、本実施形態においては、ドラム2
0に設けたドラム回転検知装置21からの出力値に基づ
いて、制御装置10の駆動部11からモータ7a、7b
に印加される電圧値を補正するようにしている。
【0046】この電圧値の補正は、前記ドラム20の回
転量を表すドラム回転検知装置21からの出力値を用
い、この出力値が大きな場合には駆動電圧補正を大きく
する。つまり、挿入部2がドラム20に巻き取られてい
るときには、上下用ポテンショメータ8a又は左右用ポ
テンショメータ8bからの検出値を大きくすることでワ
イヤ6U、6D、6R、6Lの挿入部2内での位置を補
正する。このことによって、ドラム回転検知装置21か
らの出力値が回転量が0であることを示す即ち直線状態
のとき、或いはドラム回転検知装置21の出力値が回転
量が1回転であることを示す場合でも湾曲部4を略等し
い湾曲角度にすることができるようになっている。以下
にその補正方法を示す。
【0047】 V_lp=k*Drum+V_st*(Joy−Pot) ここで、 V_lp:ドラム巻取り量による補正後電圧値 k:ドラム状態補正係数 Drum:ループ状態を示す値(ストレート時:0) V_st:ストレート時の電圧係数 Joy:ジョイスティックの指示値 Pot:ポテンショメータからの出力値 上述の式から求めたV_lpの値に対応するように、図6
に示すパルス状の駆動電圧を、駆動部11から上下用モ
ータ7aに印加する。このV_lpの電圧は、前記ワイヤ
6U、6D、6R、6Lが破断する可能性のある電圧値
を超えぬように制限されるが、このパルス状駆動電圧は
パルス状であるため、V_lpで与えるパルス状駆動電圧
が最大電圧をたとえ超えてしまった場合でもワイヤ6
U、6D、6R、6Lを破断することはない。
【0048】また、挿入部2のドラム20に巻き取られ
ている量による補正は、V_lpに限定されるものではな
く、前記パルス状駆動電圧を高低変化させてもその効果
を与えることができる。
【0049】さらに、挿入部2をドラム20に巻き取っ
た状態で、挿入部2が直線状の場合と同じ湾曲角度を得
るためのワイヤ6U、6D、6R、6Lの牽引力は、湾
曲部4が直線状態であるときに比較して大きくなる。そ
して、場合によっては、牽引力が大きすぎることによっ
て、ワイヤ6U、6D、6R、6Lが破断されるおそれ
がある。そこで、ドラム20への挿入部2の巻き数を予
め設定して、その巻き数を超えた場合には前記湾曲部4
への湾曲角度を低減する。このことによって、ワイヤ6
U、6D、6R、6Lを破断から保護することができ
る。
【0050】このように、差分によって設定される駆動
電圧を、挿入部のドラムへの巻取り量に応じて補正する
ことにより、挿入部のドラムへの巻取り量に関わらず一
定の湾曲量を得ることができる。
【0051】また、差分によって設定される駆動電圧
を、挿入部のドラムへの巻取り量に応じて補正するとと
もに、駆動電圧が規定値よりも大きくなる場合には湾曲
量を制限することによって、アングルワイヤの破断を防
止することができる。
【0052】なお、本実施形態では電圧補正を巻取り数
によって電圧を増加させるとしたが、挿入部のドラム巻
取り方法によっては巻取り数に応じて電圧を低減させる
こともある。
【0053】また、本実施形態においてはポテンショメ
ータを使用しているが、このポテンショメータの代わり
にエンコーダを使用しても同様な制御が可能である。
【0054】さらに、V_lpの値を0としてパルス状
の電圧のみ加えることで、先端部3を僅かづつ移動させ
られるので、湾曲部4の湾曲状態の変化を微調整をする
ことが可能である。
【0055】又、制御装置10の動作が不安定になっ
て、制御不能になると湾曲部4が過大な湾曲をせぬよう
にワイヤ6U、6D、6R、6Lが図示しない前記スト
ッパによって停止される。
【0056】ここで、ワイヤ6U、6D、6R、6Lの
移動がストッパによって停止されると、前記A/D変換
コンバータ16a、16bで得られる検出値を基に上下
用モータ7a又は左右用モータ7bに駆動電圧が印可さ
れて、上下用モータ7a又は左右用モータ7bに過大な
電流が流れる。このとき、上下用モータ7a又は左右用
モータ7bへの過大な電流は、ドライバ17aと上下用
モータ7a又はドライバ17bと左右用モータ7bとの
間に配置されたポリスイッチ18a、18bが加熱され
ることでオフ状態にされる、このことによって、上下用
モータ7a又は左右用モータ7bを保護することができ
る。
【0057】前記実施形態の上下用モータ7aと上下用
ポテンショメータ8a及び左右用モータ7bと左右用ポ
テンショメータ8bとの組合せに対して、図7の電動湾
曲内視鏡の湾曲機構を含む内視鏡装置の他の構成を説明
する図に示すようにモータを上下用パルスモータ41a
及び左右用パルスモータ41bに変更する一方、前記駆
動部11に代えてパルスモータ駆動部42を前記上下用
パルスモータ41a及び左右用パルスモータ41bと電
気的に接続して、前記A/D変換器12を削除する構成
にしてもよい。
【0058】そして、湾曲部4の湾曲角度を、上下用ポ
テンショメータ8a又は左右用ポテンショメータ8bの
検出値をA/D変換器12でデジタル化して、その値を
基に上下用モータ7a又は左右用モータ7bを駆動部1
1によってフィードバック制御する代わりに、上下用パ
ルスモータ41a又は左右用パルスモータ41bに印加
するパルス数によってフィードフォワード制御される。
なお、その他の湾曲操作は前記実施形態と同様に制御す
る。
【0059】このことにより、ポテンショメータ、エン
コーダ等のフィードバック機構を有する電動湾曲装置に
限定されるものではなく、パルスモータを用いたフィー
ドバック機構のない電動湾曲装置でも同様の目的を達す
ることができる。
【0060】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0061】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
【0062】(1) 電動湾曲内視鏡の湾曲部の湾曲方
向又は湾曲位置を湾曲量として指示する湾曲入力手段
と、前記湾曲部の湾曲状態を検出する検出手段と、前記
湾曲部を湾曲駆動する駆動手段と、前記湾曲入力手段の
指示する湾曲量と、前記検出手段で検出した前記湾曲部
の湾曲状態の湾曲量との差分により、前記駆動手段が前
記湾曲部を駆動する駆動電力を発生する第1の駆動電力
発生手段と、予め設定された値のパルス状駆動電力を発
生する第2の駆動電力発生手段と、前記差分に応じて、
前記第1の駆動電力発生手段又は前記第2の駆動電力発
生手段の発生する駆動電力を選択し、この選択した駆動
電力により前記駆動手段が前記湾曲部を駆動するように
制御する制御手段と、を具備する電動湾曲内視鏡の湾曲
機構。
【0063】(2)前記電動湾曲内視鏡の挿入部を巻き
取って保持する巻取り手段と、前記巻取り手段によって
巻き取られた前記挿入部の巻取り量を検出する検出手段
と、前記検出手段により検出された巻取り量に応じて、
前記第1又は第2の駆動電力発生手段が発生する駆動電
力を補正する補正手段と、をさらに具備し、前記制御手
段は、前記補正手段により補正された前記駆動電力で前
記駆動手段が前記湾曲部を駆動するように制御する付記
1記載の電動湾曲内視鏡の湾曲機構。
【0064】(3)湾曲方向或いは湾曲位置を指示する
湾曲入力手段と、この湾曲入力手段の指示に基づき駆動
電圧を印加する制御手段と、この制御手段により駆動制
御される駆動手段と、この駆動手段の駆動量を検出する
検出手段と、前記駆動手段に接続された湾曲部が湾曲駆
動する電動湾曲内視鏡において、前記制御手段は、前記
湾曲入力手段からの操作指示情報と前記検出手段の検出
値との差分から前記駆動手段に印加する駆動電圧と、定
期的に発するパルス状電圧とを切り替えて駆動する電動
湾曲内視鏡。
【0065】(4)前記駆動電圧は、内視鏡挿入部を巻
き取るドラムの巻取り量により補正され、湾曲量が挿入
部の巻取り量に関わらず一定である付記3記載の電動湾
曲内視鏡。
【0066】(5)前記駆動電圧は、内視鏡挿入部を巻
き取るドラムの巻取り量により補正され、湾曲量が巻取
り量により予め定められた駆動電圧以上となること防止
する付記3記載の電動湾曲内視鏡。
【0067】(6)前記パルス状電圧の電圧値は、内視
鏡挿入部のドラム巻取り量により補正される付記3記載
の電動湾曲内視鏡。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ジ
ョイスティックの指示した湾曲量とポテンショメータの
検出値とが近似していても十分に湾曲用モータが駆動さ
れるとともに、挿入部がドラムに巻かれている状態であ
るか否かに関わらず先端部を確実に目的部位に向けられ
る電動湾曲内視鏡の湾曲機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図6は本発明の一実施形態に係り、
図1は電動湾曲内視鏡の湾曲機構を含む内視鏡装置の構
成を説明する図
【図2】駆動部の構成を説明する図
【図3】湾曲部の湾曲状態を示す図
【図4】駆動電圧と制御時間との関係を説明する図
【図5】パルス状駆動電圧と制御時間との関係を説明す
る図
【図6】微動駆動電圧を加えたパルス状駆動電圧と制御
時間との関係を説明する図
【図7】電動湾曲内視鏡の湾曲機構を含む内視鏡装置の
他の構成を説明する図
【符号の説明】
1…電動湾曲内視鏡 4…湾曲部 7a、7b…モータ 8a、8b…ポテンショメータ 11…駆動部 11a…第1駆動装置 11b…第2駆動装置 12…A/D変換器 13…通信回路 15a…ジョイスティック 20…ドラム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動湾曲内視鏡の湾曲部の湾曲方向又は
    湾曲位置を湾曲量として指示する湾曲入力手段と、 前記湾曲部の湾曲状態を検出する検出手段と、 前記湾曲部を湾曲駆動する駆動手段と、 前記湾曲入力手段の指示する湾曲量と、前記検出手段で
    検出した前記湾曲部の湾曲状態の湾曲量との差分によ
    り、前記駆動手段が前記湾曲部を駆動する駆動電力を発
    生する第1の駆動電力発生手段と、 予め設定された値のパルス状駆動電力を発生する第2の
    駆動電力発生手段と、 前記差分に応じて、前記第1の駆動電力発生手段又は前
    記第2の駆動電力発生手段の発生する駆動電力を選択
    し、この選択した駆動電力により前記駆動手段が前記湾
    曲部を駆動するように制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする電動湾曲内視鏡の湾曲機
    構。
  2. 【請求項2】 前記電動湾曲内視鏡の挿入部を巻き取っ
    て保持する巻取り手段と、 前記巻取り手段によって巻き取られた前記挿入部の巻取
    り量を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された巻取り量に応じて、前記
    第1又は第2の駆動電力発生手段が発生する駆動電力を
    補正する補正手段と、 をさらに具備し、 前記制御手段は、前記補正手段により補正された前記駆
    動電力で前記駆動手段が前記湾曲部を駆動するように制
    御することを特徴とする請求項1記載の電動湾曲内視鏡
    の湾曲機構。
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