JPH05211431A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH05211431A
JPH05211431A JP4015551A JP1555192A JPH05211431A JP H05211431 A JPH05211431 A JP H05211431A JP 4015551 A JP4015551 A JP 4015551A JP 1555192 A JP1555192 A JP 1555192A JP H05211431 A JPH05211431 A JP H05211431A
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JP
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output
buffer
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JP4015551A
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Masanori Ozeki
正徳 大関
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体集積回路に関し、出力バッファによるノ
イズの低減を目的とする。 【構成】入力バッファと、この入力バッファと相互に近
接して配置され出力段に出力バッファトランジスタを備
える出力バッファと、入力バッファの入力信号に規定さ
れる信号を出力バッファに伝達する制御ラインと、出力
バッファに配され制御ラインの信号に従って出力バッフ
ァトランジスタにおける信号変化時のピーク電流を制限
する電流制限手段とを備えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路に関
し、更に詳しくは、半導体集積回路の出力バッファの最
終段を成す出力バッファトランジスタから電源ラインを
介して入力バッファに伝達されるノイズに起因する誤信
号発生の防止に関する。
【0002】近年、半導体集積回路においては、作動の
高速化が進んだことから、内部の信号変化に伴うノイズ
が増大する傾向にあり、特に、信号変化時におけるピー
ク電流が大きな、即ち電流駆動力の大きな出力バッファ
トランジスタからのノイズは、電源ラインの電位を大き
く変動させることが知られている。
【0003】
【従来の技術】図6は、従来の半導体集積回路における
入力及び出力バッファの一例を示す回路図である。同図
において、入力バッファ1及び出力バッファ2は、半導
体集積回路のチップ周辺部に相互に近接して一列に配置
されており、外部配線7、8と夫々パッドPAD3、PAD4及
び内部配線5、6を介して接続されると共に、相互に同
じ電源ラインVDD(5v)、VSS(0v)から夫々電源
の供給を受けている。双方の電源ラインVDD及びV
SSは、夫々パッドPAD1、PAD2を介して外部電源に接続さ
れている。
【0004】出力バッファ2は、内部回路から信号が伝
達される前段のインバータINVI(MOSトランジスタQ
1、Q2)と、この前段のインバータから信号を受け
て、その出力を外部負荷を成す次段の半導体集積回路等
に出力する出力バッファトランジスタを成す最終段(出
力段)のインバータINV2(MOSトランジスタQ3、Q
4)とを有する。出力段のインバータQ3、Q4の電流
駆動力からみると、外部負荷は、静電容量Cを有する外
部容量Cと等価である。
【0005】外部容量Cは、半導体集積回路の内部回路
内の各負荷容量に比して極めて大きな静電容量を有して
おり、出力段インバータQ3、Q4の”H”から”L”
への信号変化の際には、この大きな外部容量Cに蓄積さ
れた大量の正電荷が、出力ライン6から出力段インバー
タのNチャネルトランジスタQ4を経由して電源ライン
SSに流入し、或いは、この大きな外部容量Cに向かっ
て出力段のインバータINV2のPチャネルトランジスタQ
3及び出力ライン6を経由して電源ラインVDDから大量
の電荷が流出する。
【0006】このため、出力段のインバータINV2におけ
る信号変化時のピーク電流は極めて大きく、そのトラン
ジスタQ3、Q4のサイズ(チャネル幅)は、回路内部
の通常のトランジスタのサイズに比して極めて大きく製
作され、例えば、通常のトランジスタの数十倍のサイズ
を有する。この大きなトランジスタサイズにより、前記
の如く大きな外部容量Cの電荷が素早く充放電されるの
で、出力ライン6のレベル変化が急速に行なわれる。
【0007】入力バッファ1は、入力ライン5及びパッ
ドPAD4を介して外部配線7に接続される入力段のインバ
ータINV4(MOSトランジスタQ7、Q8)と、この入
力段のインバータの次段に配される後段インバータINV3
(MOSトランジスタQ5、Q6)とから構成されてお
り、入力段のインバータQ7、Q8において外部入力を
受けてこれを後段インバータQ5、Q6を介して内部回
路に伝達している。
【0008】半導体集積回路では、種々の回路デバイス
の相違に従って信号電圧レベルが相互に異なり、半導体
集積回路がCMOSトランジスタをデバイスとする図示
の回路であれば、信号電圧は通常約0〜5vである。こ
の場合、スレッシュホールド電圧は通常2.5v程度で
信号伝達における信号マージンが大きい。
【0009】しかし、例えば、上記外部入力がTTL回
路から伝達される場合には、その信号電圧範囲はいわゆ
るTTLレベルの0〜2.2v程度であり、この場合、
スレッシュホールド電圧が1.5v程度であるから、入
力段トランジスタQ7、Q8における信号マージンは比
較的小さい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図6において、入力バ
ッファ1のTTLレベルの外部入力が”H”で、且つ、
出力バッファ2に伝達される内部回路からの入力が”
H”から”L”に変化する場合を考える。出力バッファ
2の入力が”H”のときには、出力バッファ2の出力ラ
イン6の信号レベルは”H”であり、従って、外部容量
Cには図示した如く大量の正電荷が蓄積されている。
【0011】出力バッファ2への入力が”L”に変化す
ると、出力バッファ2内部の各トランジスタQ1〜Q4
が作動し、出力段インバータのPチャネルトランジスタ
Q3がオフになるとともに、NチャネルトランジスタQ
4がオンとなり、外部容量Cに蓄積されていた正電荷
が、このNチャネルトランジスタQ4を介して一斉に低
電位電源ラインVSSに向かって放電することとなる。こ
の流入する正電荷のために、電源ラインVSSの電位が瞬
間的に上昇する。
【0012】電源ラインVSSのパッドPAD2が、この出力
段インバータから遠い位置に在る場合には、特に電源ラ
インVSSにおける前記電位上昇は大きく、例えば、この
電位上昇は1v程度にまで達する場合がある。かかる電
位上昇は、電源ラインVSSを介して入力バッファの入力
段インバータQ7、Q8に達し、夫々のゲ−ト・ソース
間電圧が、電源ラインVSSの前記1v程度の電位上昇に
より、結果としてこの入力段インバータQ7、Q8のス
レッシュホールド電圧(1.5v)よりも小さいものと
なり、瞬間的にインバータQ7、Q8において外部入力
が”L”と判定されてしまう事態が生ずる。
【0013】上記の場合には、本来”H”である外部入
力が”L”と誤って次段のインバータQ5、Q6及び内
部回路に伝達されることとなり、回路内部に誤信号が伝
達されてしまうため、半導体集積回路における信号伝達
の信頼性が損われるという問題がある。
【0014】上記は、入力バッファ1の外部入力が”
H”で、且つ出力バッファ2の出力ライン6が”H”か
ら”L”に変化する場合であったが、逆に、入力バッフ
ァ1の外部入力が”L”で且つ出力バッファの出力ライ
ン6が”L”から”H”に変化する場合にも、大量の電
荷流出を介して高電位電源ラインVDDの電位が瞬時に低
下し、入力バッファ1において同様に信号マージンが減
少するため、集積回路に誤信号が発生するおそれがあ
る。
【0015】なお、上記以外の場合には、出力バッファ
2から伝達される電源ノイズは、逆に入力バッファ1の
信号マージンを大きくする方向に作用するため、R−L
−C振動が特に大きい場合を除きかかる原因による誤信
号発生のおそれはない。
【0016】上記の問題は、従来の半導体集積回路が特
に高速作動の半導体集積回路であり、このため、出力バ
ッファの出力段のトランジスタの電流駆動力が大きな場
合に特に誤信号発生のおそれが大きくなって重大な問題
となる。なお、この場合、出力バッファトランジスタの
電流駆動力を小さくして電源ラインのノイズを低減する
構成によると、出力ラインの信号変化が遅くなって半導
体集積回路における高速作動が損われるため採用し難
い。
【0017】本発明は、上記従来の半導体集積回路の問
題に鑑み、出力バッファトランジスタから電源ラインを
介して入力バッファに伝達される電源ノイズに起因する
誤信号が発生し難く、従って、信号伝達の信頼性が高
く、高速作動が可能な半導体集積回路を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理図
である。同図において、1は入力バッファ、2は出力バ
ッファ、3は制御ライン、4はパッド、5は入力ライ
ン、6は出力ライン、21は出力バッファトランジスタ、
22は電流制限手段である。
【0019】前記目的を達成するため、本発明の半導体
集積回路は、図1に示したように、入力バッファ(1)
と、出力バッファトランジスタ(21)を備える出力バ
ッファ(2)と、前記入力バッファ(1)の入力信号に
規定される信号を前記出力バッファ(2)に伝達する制
御ライン(3)と、前記出力バッファ(2)に配され、
前記制御ライン(3)の信号に従って前記出力バッファ
トランジスタ(21)における信号変化時のピーク電流
を制限する電流制限手段(22)とを備えることを特徴と
するものである。
【0020】
【作用】入力及び出力バッファ間に配される制御ライン
を介して入力バッファの信号状態が出力バッファに伝達
され、出力バッファトランジスタによって発生する電源
ノイズが入力バッファの信号マージンを低下させる方向
の出力バッファの信号変化の際には、出力バッファトラ
ンジスタのピーク電流が電流制限手段を介して小さく制
限され、且つ、その逆方向の信号変化の際には、出力バ
ッファトランジスタのピーク電流が通常通り大きくされ
ることにより、外部入力に従って信号伝達の信頼性の確
保と高速作動の双方を可能にする。
【0021】
【実施例】図面を参照して本発明を更に説明する。図2
は、本発明の一実施例の半導体集積回路における入力及
び出力バッファ部分の回路図である。なお、同図におい
ては、理解を容易にするため、以下に述べる他の図と同
様、従来と同様な部分は図6と同様な符号を付して示し
た。
【0022】入力バッファ1及び出力バッファ2は、半
導体集積回路のチップ周辺部に相互に近接して一列に配
置されており、夫々、外部配線7、8とパッドPAD3、PA
D4及び内部配線5、6を介して接続されると共に、相互
に同じ電源ラインVDD(5v)、VSS(0v)から夫々
電源の供給を受けている。双方の電源ラインVDD及びV
SSは、夫々パッドPAD1、PAD2を介して外部電源に接続さ
れている。
【0023】入力バッファ1は、入力ライン5及びパッ
ドPAD4を介して外部配線7に接続される入力段のインバ
ータINV4(MOSトランジスタQ7、Q8)と、この入
力段のインバータの次段に配される後段インバータINV3
(MOSトランジスタQ5、Q6)とから構成されてお
り、入力段のインバータQ7、Q8において外部入力を
受けてこれを後段インバータQ5、Q6を介して内部回
路に伝達している。
【0024】出力バッファ2は、出力段のインバータが
並列接続された1/2サイズの二つのインバータINV2
a、INV2bから構成されており、該双方のインバータの内
の一方INV2bと直列に配された電流制限手段を成すPチ
ャネル及びNチャネルトランジスタQ11、Q12が設
けられ、更に、入力バッファ1と出力バッファ2とを連
絡する制御ライン3が配される。双方の出力段インバー
タは、その前段のインバータINV1を介して内部回路から
入力を与えられている。
【0025】第一の出力段インバータINV2aは、第一の
出力バッファトランジスタ成すMOSトランジスタQ3
a、Q4aから構成され、第二の出力段インバータINV2
bは、第二の出力バッファトランジスタを成すMOSト
ランジスタQ3b、Q4bから構成されており、第二の
出力段インバータのPチャネルトランジスタQ3bと高
電位電源ラインVDDとの間には、電流制限手段の一方を
構成するPチャネルトランジスタQ11が配され、ま
た、第二の出力段インバータINV2bのNチャネルトラン
ジスタQ4bと低電位電源ラインVSSとの間には電流制
限手段の他方を構成するNチャネルトランジスタQ12
が配されている。
【0026】各MOSトランジスタQ3a、Q4a、Q
3b、Q4b相互は、同じチャネル幅及びチャネル長の
トランジスタとして形成されており、従ってそのオン抵
抗は相互に同じ値を有する。このため、双方のインバー
タによって出力ライン6を駆動するときには、電流制限
手段を成すトランジスタQ11、Q12のオン抵抗によ
る僅かな不均衡を除けば、双方の出力段インバータINV2
a、INV2bによってほぼ等分の電流が負担される。
【0027】電流制限手段を成す双方のトランジスタQ
11、Q12のゲートは、共通に接続されると共に、夫
々制御ライン3を介して入力バッファ1の入力段インバ
ータQ7、Q8の出力信号が入力されている。
【0028】図3は、図2の実施例の回路における作用
説明図である。同図には、入力バッファ1の外部入力
が”H”に維持され、また、内部回路から出力バッファ
2への入力が、”H”から”L”に変化する状況が示さ
れている。電流制限手段Q11、Q12のゲート入力は
制御ライン3を介して”L”に維持されている。
【0029】このため、図示の如く、電流制限手段の一
方のトランジスタQ11はオン状態に在り、他方のトラ
ンジスタQ12はオフ状態に在る。また、出力バッファ
2における信号変化に先立って、外部容量Cには大量の
正電荷が蓄積されている。
【0030】出力バッファへの入力が”L”に変化する
と、前段インバータQ1、Q2の信号変化を受けて、双
方の出力段インバータのPチャネルトランジスタQ3
a、Q3bがオンからオフへ、Nチャネルトランジスタ
Q4a、Q4bがオフからオンへ夫々移行する。
【0031】しかし、第二の出力段インバータのNチャ
ネルトランジスタQ4bは、その電流路が電流制限手段
Q12によって電源ラインVSSから遮断されているの
で、前記蓄積されていた正電荷は、矢印及び太線で示し
たように、第一の出力段インバータのNチャネルトラン
ジスタQ4aのみを介して電源ラインVSSに流入する。
【0032】上記により、この場合の電流路は、双方の
インバータINV2a、INV2bの電流路がオンとなっている場
合に比して、そのチャネル幅が1/2に抑えられてお
り、放電する正電荷は、ほぼ2倍のオン抵抗を介して電
源ラインVSSに流入するため、信号変化の際のピーク電
流が小さく制限されることから、電源ラインVSSに生ず
る電位上昇が従来の約1/2に抑えられる。この場合、
出力バッファトランジスタの駆動力はほぼ半分になり、
出力ライン6における信号変化のスピードは小さい。
【0033】一方、前記同様に入力バッファの外部入力
が”H”で、且つ、前記とは逆に出力バッファへの入力
が”L”から”H”に変化するときには、電流制限手段
の一方のトランジスタQ11がオンであるので、電源ラ
インVDDから出力ライン6に流出する電荷は、双方の出
力段インバータのPチャネルトランジスタQ3a、Q3
bを経由して流入し、出力ライン6は急速に充電される
ので、この際の信号伝達は高速に行なわれる。しかもこ
の場合、電源ラインVDDに生ずる電位低下は、入力バッ
ファにおける信号マージンを大きくする方向に作用する
ため、誤信号発生のおそれはない。
【0034】次に、入力バッファの外部入力が”L”に
維持されている場合には、制御ライン3における信号
は”H”となり、前記とは逆に電流制限手段の一方Q1
1がオフ、他方Q12がオンとなるので、先の場合とは
異なり、出力ライン6の”L”から”H”への立上がり
時には、充電電荷が第一の出力段インバータのPチャネ
ルトランジスタQ3aのみを介して電源ラインVDDから
流出するために、電源ラインVDDにおける電位低下は小
さく、入力バッファに伝達されてその信号マージンを低
下させるノイズは小さい。
【0035】また、出力ライン6の”H”から”L”へ
の信号立下がり時には、外部容量Cの蓄積電荷の電源ラ
インVSSへの流入は、双方の出力段インバータのNチャ
ネルトランジスタQ4a、Q4bを介して急速に行なわ
れるが、これに起因する電源ラインVSSにおける電位上
昇は、入力バッファでの信号マージンが増大する方向で
あり、出力バッファトランジスタの大きな駆動力によっ
ても誤信号発生のおそれはない。
【0036】上記の如く、本実施例の場合には、出力バ
ッファトランジスタ成す出力段のインバータを二つに分
割して、第一及び第二の出力段インバータINV2a、INV2b
とし、これらを並列接続すると共にその内一方ついて、
入力バッファへの外部入力に従い、電流制限手段を介し
て電源ラインとの間を導通させ或いは遮断する。
【0037】これにより、一の方向の信号変化について
は、双方の出力段インバータを介して大きな電流駆動力
により急速に行ない、半導体集積回路における高速作動
を可能にすると共に、他の方向の信号変化については、
一方の出力段インバータのみを介して小さな電流駆動力
によりゆっくりと信号変化を行ない、電源ラインを介し
て伝達されるノイズを低減することで、入力バッファで
の誤信号発生を防止している。
【0038】上記実施例により、例えば、従来の電源ラ
インに生ずる電位揺動が0.9v程度の場合には、これ
を0.5v程度にまで減ずることができ、従来の半導体
集積回路で、TTLレベルの外部入力の場合に特に生ず
ることがあった誤信号の発生を防止することができる。
なお、出力段のインバータの分割は2以上任意にでき
る。
【0039】上記実施例において、出力段インバータを
第一及び第二の出力段インバータとして分割する構成を
採用しても、各分割された出力段インバータの占有面積
は夫々、通常の出力段で採用されるインバータの占有面
積の1/2程度になることから、分割によって生ずる出
力バッファの占有面積の増大は、たかだか1割程度で納
まる。
【0040】図4は本発明の第二の実施例の回路図であ
る。なお、同図では、各インバータは図2と異なる形式
で表現されているが、図2と同様にCMOSインバータ
とし、或いは別の回路構成のインバータとすることがで
きる。
【0041】出力バッファ2には、チップ上において出
力バッファ2の両サイドに夫々隣接する第一及び第二の
入力バッファ1A、1Bから、図4に示したように第一
及び第二の制御ライン3A及び3Bを介して、双方の入
力バッファ1A、1Bの信号状態が入力されている。
【0042】出力バッファ2の出力段のインバータは、
図2と同様に、並列接続された第一及び第二の出力段イ
ンバータINV2a、INV2bから構成されており、第一及び第
二の電流制限手段Q14、Q15;Q13、Q16は相
互に且つ第二の出力段インバータINV2bと直列に接続さ
れて、全体として電源ラインVDDと電源ラインVSSとの
間に直列に配される。
【0043】各電流制限手段の内一方を成すPチャネル
トランジスタQ13、Q14は、第二の出力段インバー
タINV2bと電源ラインVDDとの間に、他方を成すNチャ
ネルトランジスタQ15、Q16は、第二の出力段イン
バータINV2bと電源ラインVS Sとの間に夫々配されてい
る。
【0044】第一の制御ライン3Aは、第一の電流制限
手段の一方を成すPチャネルトランジスタQ14及び他
方を成すNチャネルトランジスタQ15の夫々のゲート
に接続されており、同様に、第二の制御ライン3Bは、
第二の電流制限手段の一方を成すPチャネルトランジス
タQ13及び他方を成すNチャネルトランジスタQ16
のゲートに接続されている。
【0045】上記構成により第二の実施例では、双方の
入力バッファ1A、1Bの何れかの外部入力が”H”で
あるときには、制御ライン3A、3Bの何れかが”L”
となるので、第二の出力段インバータINV2bを介して出
力ライン6から電源ラインVS Sに向かって流入する電荷
を、電流制限手段Q15又はQ16のオフ状態を介して
阻止する。
【0046】このため、出力ライン6の”H”から”
L”への移行に際しては、出力バッファにおける電流駆
動力が1/2となり、外部入力が”H”とされている入
力バッファ1A又は1Bにおいて信号マージンの低下に
起因する誤信号発生が防止される。
【0047】また、逆に出力ライン6が”L”から”
H”に移行するときには、PチャネルトランジスタQ1
3、Q14のオン状態を介して、双方の出力段インバー
タINV2a、INV2bによって出力ライン6が駆動されるの
で、その信号レベルの移行が速やかである。
【0048】一方、入力バッファ1A、1Bの外部入力
が何れも”L”のときには、双方の制御ライン3A、3
Bから伝達される信号は何れも”H”であるから、前記
とは逆に、電流制限手段Q13、Q14がオフとなり、
出力バッファへの入力が”L”から”H”に変化する際
に、第二の出力段インバータINV2bを介して電源ライン
DDから出力ライン6に向かって流出する電荷を阻止す
る。
【0049】このため、出力ライン6の”L”から”
H”への移行に際しての電位移行の速度が遅くなり、電
源ラインVDDにおける電位揺動が小さく抑えられ、双方
の入力バッファにおける”L”の信号が”H”と誤って
判定される誤信号発生のおそれを防止する。出力ライン
6の信号レベルの逆方向への移行については、双方の出
力段インバータINV2a、INV2bを介して急速に行なわれる
ため、高速の信号伝達が可能である。
【0050】半導体集積回路において、出力バッファと
入力バッファとが交互に隣接して配される場合には、第
二の実施例の構成が好適である。なお、出力バッファと
入力バッファとが、必ずしも相互に隣接して配置される
こと自体を要するものでなく、双方が近接して配置され
ることで、電源ラインを介して出力バッファから入力バ
ッファに電源ノイズが伝達されて入力バッファの信号マ
ージンが低下するおそれのある場合には、本発明の構成
が採用できる。
【0051】図5は、本発明の第三の実施例の半導体集
積回路における回路図である。同図は、図4と同様に、
隣接或いは近接する二つの入力バッファ1A、1Bから
の信号を制御ライン3A、3Bを介して伝達して、出力
バッファ2の電流制限手段Q17〜Q20をオン・オフ
制御する例であるが、図4とは異なり、出力段が三つの
出力段インバータINV2a、INV2b、INV2Cから構成されて
いる。
【0052】第一の入力バッファ1Aの信号状態によ
り、第二の出力段インバータINV2bと直列に配される電
流制限手段Q17、Q18が制御され、第二の入力バッ
ファ1Bの信号状態により、第三の出力段インバータIN
V2cと直列に配される電流制限手段Q19、Q20が制
御される。
【0053】第三の実施例の場合には、第一の出力段イ
ンバータINV2aは、出力ライン6の双方向への信号変化
に際して常に電流を通ずるが、第二のインバータINV2b
の電流は、第一の入力バッファ1Aの信号状態により、
その電流制限手段Q17、Q18を介して電流路が遮断
されることで制御され、また、第三のインバータINV2c
の電流は、第二の入力バッファ1Bの信号状態により同
様に制御されるものである。
【0054】従って、例えば、双方の入力バッファ1
A、1Bの外部入力が何れも”H”のときには、出力ラ
イン6は唯一つのインバータINV2aによって”H”か
ら”L”にゆっくり駆動され、また、入力バッファ1A
又は1Bの何れか一方の外部入力が”L”のときには、
出力ライン6は、第一のインバータINV2aに加えて更に
別のインバータINV2b又はINV2cを介してやや急速に駆動
される。
【0055】双方の入力バッファ1A、1Bの外部入力
が何れも”L”のときには出力ライン6は三つの出力段
インバータINV2a、INV2b、INV2cを介して急速に駆動さ
れる。掛かる作用により、必要な信号マージンの確保
と、作動の高速の何れもが確保される。
【0056】図7は、本発明を適用した半導体集積回路
のレイアウトの一例を示すチップレイアウト図である。
同図には、チップ周辺部に配置される入力バッファ及び
出力バッファの内、相互に隣接或いは近接する入力バッ
ファと出力バッファとを連絡する制御ライン3の配線の
一例が示されている。
【0057】上記各実施例によると、隣接或いは近接す
る入力バッファの信号状態によって制御される電流制限
手段を介して、出力バッファの駆動電流を制限すること
としたので、電源ラインに生ずる電位揺動によって入力
バッファの信号マージンの低下が発生するときには、出
力バッファの電流駆動力が減らされるものである。この
場合、半導体集積回路の作動スピードは低下するが、入
力バッファにおける誤信号の発生が防止される。
【0058】また、前記電流制限手段の制御を介して、
電源ラインにおける電位揺動の方向が入力バッファにお
ける信号マージンを損わないときには、出力バッファの
駆動電流を通常通りに大きくとって、出力バッファにお
ける高速駆動を可能にする。これによって半導体集積回
路の高速作動が可能である。
【0059】近年の半導体集積回路においては、作動の
高速化が進んだことから、特に出力バッファにおける電
流駆動力が増大しており、信頼性確保のためのノイズの
低減と、作動の高速化との何れを優先させるかの判断が
困難であった。
【0060】しかし、本発明により、制御ラインを介し
て行なわれる入力バッファから出力バッファへの信号伝
達及びその信号に従う電流制御手段の作用によって、真
に必要なときにのみ、出力バッファの電流駆動力を小さ
くしてノイズの低減が図られ、そうでないときには、出
力バッファの電流駆動力を大きくすることにより高速化
が図られるので、双方の選定についての判断が容易とな
るものである。
【0061】なお、上記実施例においては、出力バッフ
ァの出力段を成す出力バッファトランジスタが何れもイ
ンバータを構成するものとして説明したが、出力バッフ
ァトランジスタは、必ずしもインバータとして構成され
ることを要するものではなく、オープンソースのMOS
トランジスタ或いは、オープンコレクタのバイポーラト
ランジスタ等、任意の構成のものが採用できる。
【0062】また、本発明において、制御ラインを介し
て与えられる入力バッファからの信号は、唯一つの出力
バッファのみに与えられると限定されるものではなく、
一つの入力バッファから複数の出力バッファに対して信
号伝達を行なうこともできる。同様に、一つの出力バッ
ファには、一以上任意の数の入力バッファから制御ライ
ンを介しての信号伝達が可能である。
【0063】更に、電流制限手段の構成は、上記実施例
に記載した構成に限定されるものではなく、入力バッフ
ァの信号状態により出力バッファの駆動電流を制御する
ことで足りるのであるから、電流制限手段としてはオン
・オフ制御に限らず、周知の種々の制御方法が採用でき
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体集
積回路によると、出力バッファの電流駆動力が入力バッ
ファの信号状態によって制御されるので、誤信号発生の
おそれがある信号変化の際には、電流駆動力が小さくさ
れて信号伝達の信頼性が確保され、また、誤信号発生の
おそれがない信号変化の際には、電流駆動力が大きくさ
れて信号伝達の高速性が確保されるため、信号伝達の信
頼性確保及び高速作動の双方が可能な半導体集積回路を
提供できたという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の第一の実施例の回路図である。
【図3】図2の実施例の回路の作用説明図である。
【図4】本発明の第二の実施例の回路図である。
【図5】本発明の第三の実施例の回路図である。
【図6】従来の半導体集積回路の入力及び出力バッファ
の回路図である。
【図7】本発明の実施例のチップレイアウト図である。
【符号の説明】
1:入力バッファ 2:出力バッファ 21:出力バッファトランジスタ 22:電流制限手段 3:制御ライン 4:パッド Q1〜Q20、Q2a〜Q2c、Q3a〜Q3c:トラ
ンジスタ INV1、INV2a〜INV2c、INV3〜INV6:インバータ VDD、VSS:電源ライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力バッファ(1)と、 出力バッファトランジスタ(21)を備える出力バッフ
    ァ(2)と、 前記入力バッファ(1)の入力信号に規定される信号を
    前記出力バッファ(2)に伝達する制御ライン(3)
    と、 前記出力バッファ(2)に配され、前記制御ライン
    (3)の信号に従って前記出力バッファトランジスタ
    (21)における信号変化時のピーク電流を制限する電
    流制限手段(22)とを備えることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】前記電流制限手段(22)は、前記入力バッ
    ファ(1)の入力信号がHレベルの信号であるときに
    は、前記出力バッファトランジスタ(21)の出力信号
    におけるHレベルからLレベルへの信号変化時の前記ピ
    ーク電流を、前記入力信号がLレベルの信号であるとき
    には、前記出力バッファトランジスタ(21)の出力信
    号におけるLレベルからHレベルへの信号変化時の前記
    ピーク電流を夫々小さく制限することを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記出力バッファトランジスタ(21)が
    相互に並列接続される第一及び第二の出力バッファトラ
    ンジスタ(INV2a、INV2b)として構成され、前記電流制
    限手段(22)が、前記制御ライン(3)の信号に従って
    前記双方の出力バッファトランジスタ(INV2a、INV2b)
    の一方を通過する電流を阻止する電流阻止手段(Q11
    〜Q20)として構成されることを特徴とする請求項1
    又は2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】一の前記出力バッファ(2)と2以上の前
    記入力バッファ(1A、1B)との間に夫々前記制御ラ
    イン(3A、3B)が配され、該制御ライン(3A、3
    B)に対応して夫々前記電流制御手段(Q13〜Q1
    6;Q17〜Q20)が配されることを特徴とする請求
    項1乃至3の一に記載の半導体集積回路。
JP4015551A 1992-01-30 1992-01-30 半導体装置 Withdrawn JPH05211431A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1982003444A1 (en) * 1981-04-06 1982-10-14 Tomioka Mitsuharu Combustion safety device for liquid fuel combustion apparatus
US6377074B1 (en) 1999-08-27 2002-04-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device having a constant-current source circuit
US7675351B2 (en) 2004-04-21 2010-03-09 Hitachi, Ltd. Frequency output circuit

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