JPH0521136U - 燃料噴射ポンプのガバナレバー取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハウジングの摩耗を避けることによりオイル
洩れ等の不具合を防止するもの。 【構成】 燃料噴射ポンプ１のハウジング２にガバナを
調節するガバナレバ−３を取付ける構造において、スイ
ベルレバ−４のシャフトを回動自在に内嵌するブッシュ
５と、ブッシュ５を保持するハウジング２との間のハウ
ジング２側内径部に鉄製の薄肉ブッシュ６を圧入したも
の。 【効果】 ブッシュとハウジングの相対運動がなくなっ
てハウジングの耐摩耗性が向上する。したがってブッシ
ュとハウジングの隙間からオイル洩れを生ずる等の不具
合は解消される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は燃料噴射ポンプのガバナに係り、特にガバナレバ−取付構造に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来から燃料噴射ポンプ（オ−ルスピ−ドガバナ付）においては、フライウェ イトの回転に比例する推力と、スイベルレバ−によって支えられるメイン（ガバ ナ）スプリングの張力とがバランスして調速を行うシステムであるため、スイベ ルレバ−を引く力が噴射ポンプの容量が大きくなるにつれて強くなっている。こ の力を支えているのが噴射ポンプのハウジングであるが、これは図３に示すよう な構造となっている。すなわちハウジング２１の材質はアルミニュ−ムであり、 このハウジング２１から外側に突出したスイベルレバー２２にガバナレバ−２３ がキ−２４により固定されており、スイベルレバー２２は鉄製の鍔のあるブッシ ュ２５に回動自在に内嵌されている。また、ブッシュ２５はハウジング２１に設 けられた孔２６に打込まれ、内側にはハウジング２１からの抜け止めとしてＺリ ング２７が取付けられている。そしてスイベルレバ−２３は図４に示すように燃 料噴射ポンプのハウジング２１に取付けられており、運転席に設けたハンドレバ −２８の操作によりロッド２９を介して操作されるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらガバナレバ−２３の操作も、長時間の繰り返しによりブッシュ２ ５と、アルミニュ−ムであるハウジング２１の取付け部との間で片当たり等に起 こしてハウジング２１が摩耗してガタを生じ、これが原因でスイベルレバ−２３ が折損したり、ブッシュ２５とハウジング２１との隙間が大となってオイル洩れ となる問題があった。

【０００４】 本考案はこれに鑑み、ハウジングの摩耗を避けることによりオイル洩れ等の不 具合を防止することのできる燃料噴射ポンプのガバナレバ−取付構造を提供して 従来技術の持つ欠点の解消を図ることを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記従来技術の問題点を解決する手段として本考案は、燃料噴射ポンプのハウ ジングにガバナを調節するスイベルレバ−を取付ける構造において、該スイベル レバ−のシャフトを回動自在に内嵌するブッシュと、該ブッシュを保持するハウ ジングとの間のハウジング側内径部に鉄製の薄肉ブッシュを圧入したことを特徴 とする。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、薄肉ブッシュがハウジング側に圧入されているから、ブッ シュがガバナレバ−の操作によりガタつくようなことがあったとしても鉄同士の 接触となり、外側のハウジングはこれにより摩耗する等の不具合はなくなる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案にかかる燃料噴射ポンプのガバナレバ−取付構造の一実施例の断 面図を示す。

【０００８】 本考案は燃料噴射ポンプ１のハウジング２にガバナを調節するスイベルレバ− ４を取付ける構造において、該スイベルレバ−４のシャフトを回動自在に内嵌す るブッシュ５と、該ブッシュ５を保持するハウジング２との間のハウジング２側 内径部に鉄製の薄肉ブッシュ６を圧入したものである。

【０００９】 図１は燃料噴射ポンプ１の内部構造をハウジング２で覆って省略し、スイベル レバ−４の取付け部分のみを示したもので、アルミニュ−ム製のハウジング２の 孔には鉄製の薄肉ブッシュ６が圧入され、薄肉ブッシュ６内には鉄製のブッシュ ５がＺリング７によりハウジング２に抜け止めおよび位置決めされて取付けられ ている。スイベルレバ−４の先端にキ−８により一体とされたシャフトはブッシ ュ５に回動自在に取付けられ、ブッシュ５の外側先端には燃料噴射ポンプ１内の オイル洩れをシ−ルするオイルシ−ル９が設けられている。また、薄肉ブッシュ ６の外側端面にはブッシュ５との間のオイルをシ−ルするＯリング１０が設けら れている。したがってスイベルレバ−４の操作中に例え、ハウジング２とブッシ ュ５との間に相対運動が生じた場合でも、ブッシュ５と本考案の薄肉ブッシュ６ とが接触するので、ハウジング２が摩耗するような従来の不具合はなくなる。

【００１０】 図２は本考案の他の実施例を示すもので、ブッシュ１１とハウジング２との間 に、前記ブッシュ１１の内側外周にねじを設け、ナット１３により締付けること によりハウジング２とブッシュ１１を一体としたものである。これにより例え、 ハウジング２とブッシュ１１との間に相対運動が生じることはなく、ハウジング ２が摩耗する従来の不具合はなくなる。図中、１４はブッシュ１１との間で燃料 噴射ポンプ１内のオイル洩れをシ−ルするＯリング、１５は図１と同じオイルシ −ルである。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、燃料噴射ポンプのハウジングにガバナを調節す るスイベルレバ−を取付ける構造において、該スイベルレバ−のシャフトを回動 自在に内嵌するブッシュと、該ブッシュを保持するハウジングとの間のハウジン グ側内径部に鉄製の薄肉ブッシュを圧入したから、ブッシュとハウジングの相対 運動がなくなってハウジングの耐摩耗性が向上する。したがってブッシュとハウ ジングの隙間からオイル洩れを生ずる等の不具合は解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる燃料噴射ポンプのガバナレバ−
取付構造の一実施例の断面を示す説明図である。

【図２】本考案の燃料噴射ポンプのガバナレバ−取付構
造の他の実施例の断面を示す説明図である。

【図３】従来の燃料噴射ポンプのガバナレバ−取付構造
の断面の説明図である。

【図４】従来の燃料噴射ポンプのガバナレバ−のハンド
レバ−との関係を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 燃料噴射ポンプ ２ ハウジング ３ ガバナレバ− ４ スイベルレバー ５ ブッシュ ６ 薄肉ブッシュ １１ ブッシュ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料噴射ポンプのハウジングに燃料噴射
   量を調節するスイベルレバ−を取付ける構造において、
   該スイベルレバ−のシャフトを回動自在に内嵌するブッ
   シュと、該ブッシュを保持するハウジングとの間のハウ
   ジング側内径部に鉄製の薄肉ブッシュを圧入したことを
   特徴とする燃料噴射ポンプのガバナレバ−取付構造。