JP2586153Y2 - ガバナシャフトのシール構造 - Google Patents
ガバナシャフトのシール構造Info
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- JP2586153Y2 JP2586153Y2 JP7535592U JP7535592U JP2586153Y2 JP 2586153 Y2 JP2586153 Y2 JP 2586153Y2 JP 7535592 U JP7535592 U JP 7535592U JP 7535592 U JP7535592 U JP 7535592U JP 2586153 Y2 JP2586153 Y2 JP 2586153Y2
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- governor
- crankcase
- governor shaft
- shaft
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、内燃機関のクランクケ
ースに挿通されたガバナシャフトの貫通部からオイルが
漏れるのを防止するシール構造に関する。
ースに挿通されたガバナシャフトの貫通部からオイルが
漏れるのを防止するシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に汎用エンジンには、負荷が変動し
た場合でも回転数を一定に維持するために調速機構(ガ
バナ)が付設されている。調速機構は、エンジンの最高
回転数を規制する機能も備えており、オーバランによる
エンジントラブルを防止する。この種の調速機構とし
て、実公平2−41329号公報に記載された装置が知
られている。これについて、図3および図4にもとづき
説明すると、クランク軸5には、ドライブギア15が一
体に回転するように設けられており、このドライブギア
15はドリブンギア16に噛み合っている。このドリブ
ンギア16は、クランクケース1に取り付けたギア軸1
7に回転自在に支持されており、このドリブンギア16
にはフライウエイト40が設けられているとともに、ギ
ア軸17にはコントロールスリーブ41が軸方向に摺動
自在に設けられている。
た場合でも回転数を一定に維持するために調速機構(ガ
バナ)が付設されている。調速機構は、エンジンの最高
回転数を規制する機能も備えており、オーバランによる
エンジントラブルを防止する。この種の調速機構とし
て、実公平2−41329号公報に記載された装置が知
られている。これについて、図3および図4にもとづき
説明すると、クランク軸5には、ドライブギア15が一
体に回転するように設けられており、このドライブギア
15はドリブンギア16に噛み合っている。このドリブ
ンギア16は、クランクケース1に取り付けたギア軸1
7に回転自在に支持されており、このドリブンギア16
にはフライウエイト40が設けられているとともに、ギ
ア軸17にはコントロールスリーブ41が軸方向に摺動
自在に設けられている。
【0003】ドリブンギア16とともにフライウエイト
40が回転すると、フライウエイト40は遠心力により
外径方向に変位し、この径方向の変位をコントロールス
リーブ41の軸方向の移動に変える。コントロ−ルスリ
−ブ41の右側端部にはガバナレバ−18が対向してお
り、このガバナレバー18はガバナシャフト19に連結
されている。コントロールスリーブ41が軸方向に摺動
すると、この移動量に応じてガバナレバ−18およびガ
バナシャフト19が回動されるようになっている。ガバ
ナシャフト19はクランクケース1を回転自在に貫通
し、このガバナシャフト19の突出端部にはガバナアー
ム20の基端が連結されている。ガバナアーム20の先
端はガバナリンク21を介して、キャブレタ31に設け
られたスロットルレバーリンク22に連結されている。
また、このガバナアーム20の中間部はスロットルレバ
ースプリング23を介してスロットルレバー24に連結
されている。
40が回転すると、フライウエイト40は遠心力により
外径方向に変位し、この径方向の変位をコントロールス
リーブ41の軸方向の移動に変える。コントロ−ルスリ
−ブ41の右側端部にはガバナレバ−18が対向してお
り、このガバナレバー18はガバナシャフト19に連結
されている。コントロールスリーブ41が軸方向に摺動
すると、この移動量に応じてガバナレバ−18およびガ
バナシャフト19が回動されるようになっている。ガバ
ナシャフト19はクランクケース1を回転自在に貫通
し、このガバナシャフト19の突出端部にはガバナアー
ム20の基端が連結されている。ガバナアーム20の先
端はガバナリンク21を介して、キャブレタ31に設け
られたスロットルレバーリンク22に連結されている。
また、このガバナアーム20の中間部はスロットルレバ
ースプリング23を介してスロットルレバー24に連結
されている。
【0004】このような汎用エンジンの調速機構は、ク
ランク軸5の回転速度に応じてフライウエイト40が遠
心力により変動し、コントロールスリーブ41が軸方向
に摺動する。このコントロールスリーブ41はガバナレ
バー18を押圧するから、このガバナレバー18により
ガバナシャフト19を一体的に回動する。このため、ガ
バナアーム20が基端のガバナシャフト19を中心に回
動し、スロットルレバースプリング23を介してスロッ
トルレバー24を駆動する。この結果、スロットルレバ
ー24はクランク軸5の回転速度に応じて回動されるよ
うになり、汎用エンジンの負荷が変動してもクランク軸
5の回転速度を一定に維持することができる。
ランク軸5の回転速度に応じてフライウエイト40が遠
心力により変動し、コントロールスリーブ41が軸方向
に摺動する。このコントロールスリーブ41はガバナレ
バー18を押圧するから、このガバナレバー18により
ガバナシャフト19を一体的に回動する。このため、ガ
バナアーム20が基端のガバナシャフト19を中心に回
動し、スロットルレバースプリング23を介してスロッ
トルレバー24を駆動する。この結果、スロットルレバ
ー24はクランク軸5の回転速度に応じて回動されるよ
うになり、汎用エンジンの負荷が変動してもクランク軸
5の回転速度を一定に維持することができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記ガバナ
シャフト19はクランクケ−ス1の壁を回転自在に貫通
し、このクランクケース1の上方に突出した構造となっ
ている。ピストン3が上昇する行程ではクランクケース
1内の圧力が負圧となり、このためガバナシャフト19
の貫通部分から外気中のダストが吸引され、ガバナシャ
フト19の回転摺動部に付着してガバナシャフト19の
摩耗を促進し、摩擦力が変化してガバナの設定回転にず
れが生じる心配がある。また、ピストン3が下降する行
程ではクランクケース1内の圧力が上昇するため、ガバ
ナシャフト19の貫通部分からクランクケース1内のオ
イルミストが噴出する不具合がある。このようなことか
ら、ガバナシャフト19の貫通部分の嵌合い公差を厳し
くする対策等がなされているが、嵌合い公差を厳しくす
ると、製造および組立てに手数を要する欠点がある。
シャフト19はクランクケ−ス1の壁を回転自在に貫通
し、このクランクケース1の上方に突出した構造となっ
ている。ピストン3が上昇する行程ではクランクケース
1内の圧力が負圧となり、このためガバナシャフト19
の貫通部分から外気中のダストが吸引され、ガバナシャ
フト19の回転摺動部に付着してガバナシャフト19の
摩耗を促進し、摩擦力が変化してガバナの設定回転にず
れが生じる心配がある。また、ピストン3が下降する行
程ではクランクケース1内の圧力が上昇するため、ガバ
ナシャフト19の貫通部分からクランクケース1内のオ
イルミストが噴出する不具合がある。このようなことか
ら、ガバナシャフト19の貫通部分の嵌合い公差を厳し
くする対策等がなされているが、嵌合い公差を厳しくす
ると、製造および組立てに手数を要する欠点がある。
【0006】本考案はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、ガバナシャフトの
貫通部分を良好に封止し、クランクケース内からオイル
が漏れたり、外部からダストが侵入する等の不具合を防
止したガバナシャフトのシール構造を提供しようとする
ものである。
たもので、その目的とするところは、ガバナシャフトの
貫通部分を良好に封止し、クランクケース内からオイル
が漏れたり、外部からダストが侵入する等の不具合を防
止したガバナシャフトのシール構造を提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため、ガバナシャフトが回転自在に貫通するクラン
クケースの壁にガバナシャフトボスを形成し、このガバ
ナシャフトボスの大気開口端部に凹部を設け、この凹部
にフェルトやゴム質のシール材を嵌合し、このシール材
の上方を、シール材の外径より大きな径を有する遮蔽板
で覆ったことを特徴とする。
するため、ガバナシャフトが回転自在に貫通するクラン
クケースの壁にガバナシャフトボスを形成し、このガバ
ナシャフトボスの大気開口端部に凹部を設け、この凹部
にフェルトやゴム質のシール材を嵌合し、このシール材
の上方を、シール材の外径より大きな径を有する遮蔽板
で覆ったことを特徴とする。
【0008】
【作用】本考案によれば、クランクケース内が負圧とな
った場合に外気中のダストがクランクケース内に吸引さ
れようとしても遮蔽板およびシール材により侵入を阻止
し、またクランクケース内の圧力が上昇してオイルミス
ト等が噴出しようとしてもシール材により噴出を阻止す
る。
った場合に外気中のダストがクランクケース内に吸引さ
れようとしても遮蔽板およびシール材により侵入を阻止
し、またクランクケース内の圧力が上昇してオイルミス
ト等が噴出しようとしてもシール材により噴出を阻止す
る。
【0009】
【実施例】以下本考案について、図面に示す一実施例に
もとづき説明する。図中1は汎用エンジンのクランクケ
ースであり、このクランクケース1は図2以下に示すよ
うに、傾斜式のシリンダ2を有している。シリンダ2に
はピストン3が摺動自在に嵌挿されており、このピスト
ン3はコネクティングロッド4を介してクランク軸5に
連結されている。シリンダ2は外壁に放熱フィン6…を
設けてあり、シリンダ2に連通された吸気系および排気
系が詳しい構造を省略するが、図3および図4に示すキ
ャブレタ31および排気筒32に接続されている。
もとづき説明する。図中1は汎用エンジンのクランクケ
ースであり、このクランクケース1は図2以下に示すよ
うに、傾斜式のシリンダ2を有している。シリンダ2に
はピストン3が摺動自在に嵌挿されており、このピスト
ン3はコネクティングロッド4を介してクランク軸5に
連結されている。シリンダ2は外壁に放熱フィン6…を
設けてあり、シリンダ2に連通された吸気系および排気
系が詳しい構造を省略するが、図3および図4に示すキ
ャブレタ31および排気筒32に接続されている。
【0010】上記クランクケース1の図3中左方の側部
にはファンカバー7が設けられており、このファンカバ
ー7の内部には冷却ファン8が設けられている。冷却フ
ァン8はクランクケース1から突出したクランク軸5
に、ナット9により固定されており、このクランク軸5
により駆動されて空気取入れ口10から外気を取り入れ
るようになっており、この冷却風はシリンダ2の周囲へ
導かれる。
にはファンカバー7が設けられており、このファンカバ
ー7の内部には冷却ファン8が設けられている。冷却フ
ァン8はクランクケース1から突出したクランク軸5
に、ナット9により固定されており、このクランク軸5
により駆動されて空気取入れ口10から外気を取り入れ
るようになっており、この冷却風はシリンダ2の周囲へ
導かれる。
【0011】クランクケース1の図3中右側の端部には
クランクケースカバー12が固定されており、これらク
ランクケース1とクランクケースカバー12とで、それ
ぞれ軸受13、13を介してクランク軸5を回転自在に
支持している。クランク軸5の他端はクランクケースカ
バー12から外部に突出されており、この突出端部に負
荷が接続されるようになっている。クランク軸5に形成
したクランクアーム11は、前記コネクティングロッド
4を介してピストン3に連結されている。
クランクケースカバー12が固定されており、これらク
ランクケース1とクランクケースカバー12とで、それ
ぞれ軸受13、13を介してクランク軸5を回転自在に
支持している。クランク軸5の他端はクランクケースカ
バー12から外部に突出されており、この突出端部に負
荷が接続されるようになっている。クランク軸5に形成
したクランクアーム11は、前記コネクティングロッド
4を介してピストン3に連結されている。
【0012】クランク軸5の図3中左方のクランクアー
ム11とクランクケース1との間には、調速機構を構成
するドライブギア15がクランク軸5と一体に回転する
ように設けられている。ドライブギア15はドリブンギ
ア16に噛み合っており、このドリブンギア16は、ク
ランクケース1に取り付けたギア軸17に回転自在に支
持されている。ドリブンギア16にはフライウエイト4
0が設けられているとともに、ギア軸17にはコントロ
ールスリーブ41が軸方向に摺動自在に設けられてお
り、ドリブンギア16とともにフライウエイト40が回
転するとフライウエイト40は遠心力により外径方向に
変位し、この径方向の変位をコントロールスリーブ41
の軸方向の移動に変える。コントロ−ルスリ−ブ41の
右側端部にはガバナレバ−18が対向しており、このガ
バナレバー18はガバナシャフト19に連結されてい
る。
ム11とクランクケース1との間には、調速機構を構成
するドライブギア15がクランク軸5と一体に回転する
ように設けられている。ドライブギア15はドリブンギ
ア16に噛み合っており、このドリブンギア16は、ク
ランクケース1に取り付けたギア軸17に回転自在に支
持されている。ドリブンギア16にはフライウエイト4
0が設けられているとともに、ギア軸17にはコントロ
ールスリーブ41が軸方向に摺動自在に設けられてお
り、ドリブンギア16とともにフライウエイト40が回
転するとフライウエイト40は遠心力により外径方向に
変位し、この径方向の変位をコントロールスリーブ41
の軸方向の移動に変える。コントロ−ルスリ−ブ41の
右側端部にはガバナレバ−18が対向しており、このガ
バナレバー18はガバナシャフト19に連結されてい
る。
【0013】クランク軸5の回転は、ドライブギア1
5、ドリブンギア16を通じてフライウエイト40に伝
えられ、よってエンジンの回転速度に応じてコントロー
ルスリーブ41が軸方向に摺動し、この移動量に応じて
ガバナレバ−18およびガバナシャフト19を回動させ
るようになっている。
5、ドリブンギア16を通じてフライウエイト40に伝
えられ、よってエンジンの回転速度に応じてコントロー
ルスリーブ41が軸方向に摺動し、この移動量に応じて
ガバナレバ−18およびガバナシャフト19を回動させ
るようになっている。
【0014】ガバナシャフト19は後述するシ−ル機構
50を介してクランクケース1を回転自在に貫通し、外
端部がランクケース1の外上方に突出されている。この
ガバナシャフト19の突出端部にはガバナアーム20の
基端が連結されている。ガバナアーム20の先端はガバ
ナリンク21を介して、キャブレタ31に設けられたス
ロットルレバーリンク22に連結されている。また、こ
のガバナアーム20の中間部はスロットルレバースプリ
ング23を介してスロットルレバー24に連結されてい
る。
50を介してクランクケース1を回転自在に貫通し、外
端部がランクケース1の外上方に突出されている。この
ガバナシャフト19の突出端部にはガバナアーム20の
基端が連結されている。ガバナアーム20の先端はガバ
ナリンク21を介して、キャブレタ31に設けられたス
ロットルレバーリンク22に連結されている。また、こ
のガバナアーム20の中間部はスロットルレバースプリ
ング23を介してスロットルレバー24に連結されてい
る。
【0015】これらガバナリンク21およびスロットル
レバースプリング23は、図4に示す通り、クランクケ
ース1の上面に沿って延在されており、これらに上方を
燃料タンク35およびエアークリーナ36により覆って
いる。つまり、燃料タンク35およびエアークリーナ3
6は、エンジンの必須構成部品であり、これらは汎用エ
ンジンの場合はクランクケース1の上方に配置されるこ
とがあるが、上記調速機構を構成するガバナリンク21
やスロットルレバースプリング23は、クランクケース
1と、燃料タンク35およびエアークリーナ36との間
に形成される隙間を利用して配置されているものであ
る。
レバースプリング23は、図4に示す通り、クランクケ
ース1の上面に沿って延在されており、これらに上方を
燃料タンク35およびエアークリーナ36により覆って
いる。つまり、燃料タンク35およびエアークリーナ3
6は、エンジンの必須構成部品であり、これらは汎用エ
ンジンの場合はクランクケース1の上方に配置されるこ
とがあるが、上記調速機構を構成するガバナリンク21
やスロットルレバースプリング23は、クランクケース
1と、燃料タンク35およびエアークリーナ36との間
に形成される隙間を利用して配置されているものであ
る。
【0016】上記クランクケース1を貫通されたガバナ
シャフト19のシ−ル機構50を、図1にもとづき説明
する。クランクケース1の上壁にはガバナシャフト19
が挿通される位置にガバナシャフトボス51を形成して
あり、このボス51にはガバナシャフト挿通孔52を形
成してある。この挿通孔52には上記ガバナシャフト1
9が回転自在に貫通されている。ガバナシャフトボス5
1の外気開放端部には凹部53が形成されており、この
凹部53にはリング形のフェルトまたはゴム質弾性材料
などからシール材54が嵌合されている。そして、上記
ガバナシャフトボス51の上面には、上記シール材54
の外径、すなわち凹部53の外径よりも大きな遮蔽板、
例えばワッシャ55が載置されており、このワッシャ5
5は凹部53の上面開口を覆っている。そして、ガバナ
シャフト19には係止孔56が横貫通して形成されてお
り、この係止孔56には抜け止めピン57が差し込まれ
て係止している。この抜け止めピン57は、上記ワッシ
ャ55が抜けないように押さえる。このようなガバナシ
ャフト19の上端部に前記ガバナア−ム20がナット5
9により一体に回動するように連結されているものであ
る。なお、19aはガバナシャフト19の抜け止め用ス
トッパ部である。
シャフト19のシ−ル機構50を、図1にもとづき説明
する。クランクケース1の上壁にはガバナシャフト19
が挿通される位置にガバナシャフトボス51を形成して
あり、このボス51にはガバナシャフト挿通孔52を形
成してある。この挿通孔52には上記ガバナシャフト1
9が回転自在に貫通されている。ガバナシャフトボス5
1の外気開放端部には凹部53が形成されており、この
凹部53にはリング形のフェルトまたはゴム質弾性材料
などからシール材54が嵌合されている。そして、上記
ガバナシャフトボス51の上面には、上記シール材54
の外径、すなわち凹部53の外径よりも大きな遮蔽板、
例えばワッシャ55が載置されており、このワッシャ5
5は凹部53の上面開口を覆っている。そして、ガバナ
シャフト19には係止孔56が横貫通して形成されてお
り、この係止孔56には抜け止めピン57が差し込まれ
て係止している。この抜け止めピン57は、上記ワッシ
ャ55が抜けないように押さえる。このようなガバナシ
ャフト19の上端部に前記ガバナア−ム20がナット5
9により一体に回動するように連結されているものであ
る。なお、19aはガバナシャフト19の抜け止め用ス
トッパ部である。
【0017】このような構成の汎用エンジンにおける調
速機構の作用を説明する。ピストン3の往復運動にもと
づくクランク軸5の回転はドライブギア15からドリブ
ンギア16を通じてフライウエイト40に伝えられ、フ
ライウエイト40はエンジンの回転速度に応じて遠心力
により径を拡大し、この変位がコントロールスリーブ4
1を軸方向に移動させる。コントロールスリーブ41の
軸方向への移動量に応じてガバナレバ−18およびガバ
ナシャフト19が回動させる。ガバナシャフト19の回
動はクランクケース1の外部でガバナアーム20に伝え
られガバナアーム20を回動させる。このガバナアーム
20の運動は、スロットルレバースプリング23を介し
てスロットルレバー24を駆動する。この結果、スロッ
トルレバー24はクランク軸7の回転速度に応じて回動
されるようになり、汎用エンジンの負荷が変動してもク
ランク軸5の回転速度を一定に維持する。
速機構の作用を説明する。ピストン3の往復運動にもと
づくクランク軸5の回転はドライブギア15からドリブ
ンギア16を通じてフライウエイト40に伝えられ、フ
ライウエイト40はエンジンの回転速度に応じて遠心力
により径を拡大し、この変位がコントロールスリーブ4
1を軸方向に移動させる。コントロールスリーブ41の
軸方向への移動量に応じてガバナレバ−18およびガバ
ナシャフト19が回動させる。ガバナシャフト19の回
動はクランクケース1の外部でガバナアーム20に伝え
られガバナアーム20を回動させる。このガバナアーム
20の運動は、スロットルレバースプリング23を介し
てスロットルレバー24を駆動する。この結果、スロッ
トルレバー24はクランク軸7の回転速度に応じて回動
されるようになり、汎用エンジンの負荷が変動してもク
ランク軸5の回転速度を一定に維持する。
【0018】このような調速機構において、クランクケ
ース1を貫通するガバナシャフト19はシール機構50
により封止されているから、貫通部を通じてダストやオ
イルが通過するのが阻止される。すなわち、ピストン3
が上昇する行程でクランクケース1内が負圧となりガバ
ナシャフト19の貫通部分から外気中のダストが吸引さ
れようとしても、ガバナシャフトボス51の先端部にシ
ール材54を嵌合し、このシール材54をワッシャ55
で覆ったから、ワッシャ55がダストの侵入を阻止し、
かつシール材54がガバナシャフト19に密着するから
ダストが挿通孔52を経てクランクケース1内に侵入す
るのが防止される。このためガバナシャフト19の回転
摺動部にダストが付着することがなくなり、ガバナシャ
フト19の摩耗が防止され、かつガバナシャフト19と
ガバナシャフトボス51との摩擦力も変化しないのでガ
バナの設定回転にずれが生じる心配がなくなる。
ース1を貫通するガバナシャフト19はシール機構50
により封止されているから、貫通部を通じてダストやオ
イルが通過するのが阻止される。すなわち、ピストン3
が上昇する行程でクランクケース1内が負圧となりガバ
ナシャフト19の貫通部分から外気中のダストが吸引さ
れようとしても、ガバナシャフトボス51の先端部にシ
ール材54を嵌合し、このシール材54をワッシャ55
で覆ったから、ワッシャ55がダストの侵入を阻止し、
かつシール材54がガバナシャフト19に密着するから
ダストが挿通孔52を経てクランクケース1内に侵入す
るのが防止される。このためガバナシャフト19の回転
摺動部にダストが付着することがなくなり、ガバナシャ
フト19の摩耗が防止され、かつガバナシャフト19と
ガバナシャフトボス51との摩擦力も変化しないのでガ
バナの設定回転にずれが生じる心配がなくなる。
【0019】また、ピストン3が下降する行程ではクラ
ンクケース1内の圧力が上昇し、ガバナシャフト19の
貫通部分からクランクケース1内のオイルミストが噴出
しようとするが、シール材54がガバナシャフト19に
密着しているからオイルミストが外に漏れ出るのが阻止
される。この場合、クランクケース1内の圧力によりシ
ール材54が凹部53から押し出されようとするが、ワ
ッシャ55がシール材54を押さえるのでシール材54
の抜け出しが防止される。よって、オイルの漏れも防止
されるようになる。このような構成は、ガバナシャフト
19の嵌め合い公差を厳しくする必要がないから、加工
や組み付けに手間を要さない。
ンクケース1内の圧力が上昇し、ガバナシャフト19の
貫通部分からクランクケース1内のオイルミストが噴出
しようとするが、シール材54がガバナシャフト19に
密着しているからオイルミストが外に漏れ出るのが阻止
される。この場合、クランクケース1内の圧力によりシ
ール材54が凹部53から押し出されようとするが、ワ
ッシャ55がシール材54を押さえるのでシール材54
の抜け出しが防止される。よって、オイルの漏れも防止
されるようになる。このような構成は、ガバナシャフト
19の嵌め合い公差を厳しくする必要がないから、加工
や組み付けに手間を要さない。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、ク
ランクケース内が負圧となった場合に外気中のダストが
クランクケース内に吸引されようとしても遮蔽板および
シール材により侵入を阻止し、またクランクケース内の
圧力が上昇してオイルミスト等が噴出しようとしても、
シール材により噴出を阻止する。よって、ガバナシャフ
トの摩耗が防止され、摩擦力を変化させないからガバナ
の設定回転にずれが生じる心配もなくなり、オイルミス
トの噴出も防止される。しかも、この構造は簡単であ
り、安価に実施することができる。
ランクケース内が負圧となった場合に外気中のダストが
クランクケース内に吸引されようとしても遮蔽板および
シール材により侵入を阻止し、またクランクケース内の
圧力が上昇してオイルミスト等が噴出しようとしても、
シール材により噴出を阻止する。よって、ガバナシャフ
トの摩耗が防止され、摩擦力を変化させないからガバナ
の設定回転にずれが生じる心配もなくなり、オイルミス
トの噴出も防止される。しかも、この構造は簡単であ
り、安価に実施することができる。
【図1】本考案の一実施例を示す汎用エンジンにおける
ガバナシャフトのシール構造を示す断面図。
ガバナシャフトのシール構造を示す断面図。
【図2】同実施例の汎用エンジンの正面断面図。
【図3】同実施例および従来例に共通して示す汎用エン
ジンの一部を破断した平面図。
ジンの一部を破断した平面図。
【図4】同実施例および従来例に共通して示す汎用エン
ジンの平面図。
ジンの平面図。
1…汎用エンジンのクランクケース 2…シリンダ 3…ピストン 5…クランク軸 15…調速機構のドライブギア 16…ドリブン
ギア 17…ギア軸 40…フライウエイト 41…コントロ
ールスリーブ 18…ガバナレバ− 19…ガバナシ
ャフト 20…ガバナアーム 21…ガバナリ
ンク 22…スロットルレバーリンク 23…スロット
ルレバースプリング 24…スロットルレバー 50…シ−ル機構 51…ガバナシ
ャフトボス 52…ガバナシャフト挿通孔 53…凹部 54…シール材 55…ワッシャ 56…係止孔 57…抜け止め
ピン
ギア 17…ギア軸 40…フライウエイト 41…コントロ
ールスリーブ 18…ガバナレバ− 19…ガバナシ
ャフト 20…ガバナアーム 21…ガバナリ
ンク 22…スロットルレバーリンク 23…スロット
ルレバースプリング 24…スロットルレバー 50…シ−ル機構 51…ガバナシ
ャフトボス 52…ガバナシャフト挿通孔 53…凹部 54…シール材 55…ワッシャ 56…係止孔 57…抜け止め
ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 宮脇 敏光 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番 地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作 所内 (56)参考文献 実開 昭58−92471(JP,U) 実公 平2−41329(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 31/00 301 F16C 33/72 - 33/82 F16J 15/10
Claims (1)
- 【請求項1】 クランクケースの壁にガバナシャフトを
回動自在に貫通し、クランク軸の回転速度に応じて上記
ガバナシャフトを回動し、このガバナシャフトの回動を
クランクケースの外部でガバナアームに伝え、このガバ
ナアームを通じてスロットルレバーを制御するようにし
た調速機構における上記ガバナシャフトのシール構造に
おいて、 上記クランクケースの壁に上記ガバナシャフトが回動自
在に貫通するガバナシャフトボスを設けるとともに、こ
のガバナシャフトボスの大気開口端部に凹部を形成し、
この凹部にシール材を嵌合し、このシール材の上方をシ
ール材の外径より大きな径を有する遮蔽板で覆ったこと
を特徴とするガバナシャフトのシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7535592U JP2586153Y2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | ガバナシャフトのシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7535592U JP2586153Y2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | ガバナシャフトのシール構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0640332U JPH0640332U (ja) | 1994-05-27 |
JP2586153Y2 true JP2586153Y2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=13573848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7535592U Expired - Fee Related JP2586153Y2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | ガバナシャフトのシール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586153Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5908667B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2016-04-26 | ザマ・ジャパン株式会社 | 回転絞り弁式気化器における弁軸の防塵シール構造 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP7535592U patent/JP2586153Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0640332U (ja) | 1994-05-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980825 |
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