JPH0521077Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、プリンタにおけるスキヤナの支持
装置に関するものである。

〔従来の技術〕

光源とレンズとの間にネガマスク台を設け、そ
のネガマスク台に支持されたネガキヤリアユニツ
トでネガフイルムを支持し、そのネガフイルムに
光を照射し、レンズにより投影されたカラーネガ
像をカラーペーパに焼付けるようにプリンタにお
いては、美しいプリントが得られるようにカラー
ネガ像のパターンや濃度、色に応じてカラーペー
パに与える光の強さと色のバランスを調整するよ
うにしている。このような調整を濃度補正および
色補正と称している。

上記補正をオペレータが行なう場合は、被写体
とは明暗や色が逆になつているカラーネガ像を見
て判断する必要があるため、きわめて困難な作業
であり、豊富な経験と熟練した技術とを必要とす
る。そこで、経験の浅いオペレータでも熟練者と
同等の品質が得られるように、カラーネガ像のパ
ターンや濃度、色をスキヤナで走査し、そのスキ
ヤナからの出力信号によつて濃度補正および色補
正を自動的に行なうようにしたプリンタが存在す
る。

このようにスキヤナを用いる補正に際しては、
そのスキヤナの取付位置に誤差を生じると、精度
よく補正することができないため、ネガキヤリア
ユニツトで支持されるネガフイルムに対して、あ
るいは、ネガキヤリアユニツトを支持するネガマ
スク台に対してスキヤナを精度よく取付ける必要
がある。

上記スキヤナの支持装置の従来技術として第３
図に示したものがある。この支持装置はネガマス
ク台２０を支持するデスク２１の上面後部にフロ
ントパネル２２を設け、そのフロントパネル２２
の前面にスキヤナ２３をねじ止めしている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、上記のような支持装置においては、
ネガマスク台２０とスキヤナ２３とを別個に取付
ける構成であるため、ネガマスク台２０とスキヤ
ナ２３との相対的な取付位置に誤差が生じ易い。
このため、取付け時は、TVモニタと連動させた
スキヤナ２３を実際に作動させ、TVモニタによ
る観測でスキヤナ２３の取付位置を調整するよう
にしており、調整に非常に手間がかかつていた。

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、ス
キヤナの取付けの容易化と、取付精度の向上とを
図ることを技術的課題としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案は、デ
スクに支持されたネガマスク台にＬ字形のスキヤ
ナ支持アームを設け、その上部に取付けられるス
キヤナの対向面一方に位置決め用の嵌合凹部を形
成し、他方に突出部を設け、この突出部を嵌合凹
部に嵌合してスキヤナ支持アームとスキヤナとを
ねじ止めするようにしたものである。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面の基づいて
説明する。

第１図に示すように、デスク１の上面にはネガ
マスク台２が取付けられ、そのネガマスク台２の
上面にネガキヤリアユニツトを構成するネガマス
ク３が支持されている。ネガマスク３にはフイル
ム案内溝４が形成され、そのフイルム案内溝４に
挿入されるネガフイルムは、図示省略したネガ押
え部材によつて上方から弾性的に押え付けられ
る。

なお、フイルム案内溝４にセツトしたネガフイ
ルムのカラーネガ像は、ネガマスク台２の下方に
配置した光源からの光の照射により、ネガマスク
台２の上方に設けたレンズボツクス５の内部のレ
ンズを通してレンズ上方に引き出されたカラーペ
ーパに投影される。

このため、ネガマスク台２およびネガマスク３
には露光用の開口６が設けられている。

上記ネガマスク台２の背面には、第２図に示す
ように、Ｌ字形のスキヤナ支持アーム７が設けら
れ、そのスキヤナ支持アーム７の前面上部に位置
決め用の嵌合凹部８が形成されている。

また、スキヤナ支持アーム７には上記嵌合凹部
８の両側部にねじ孔９が設けられている。

ネガフイルムを透光した光を受光してカラーネ
ガ像のパターンや濃度・色等を走査するスキヤナ
１０には支持片１１が設けられ、その支持片１１
の背面に突出部１２が形成されている。また、支
持片１１には上記ねじ孔９に対向して挿入孔１３
が設けられている。このスキヤナ１０は、嵌合凹
部８に突出部１２を嵌合し、その突出部１２の下
端を嵌合凹部８の底面に当接することによつて位
置決めされ、挿入孔１３から根ねじ孔９にねじ込
むビス１４の締付けによつて固定される。

実施例の場合は、スキヤナ支持アーム７に嵌合
凹部を形成し、スキヤナ１０の支持片１１に突出
部１２を設けたが、スキヤナ支持アーム７に突出
部１２を形成し、スキヤナ１０の支持片１１に位
置決め用の嵌合凹部８を設けるようにしてもよ
い。

なお、嵌合凹部８の形状は任意であり、突出部
１２を上方又は側方から差し込み可能な溝状と
し、あるいは前後方向から嵌合可能な窪みとして
もよい。

上記嵌合凹部８をアリ溝とし、突出部１２の両
側にはテーパ面を設け、その突出部１２を嵌合凹
部８の上方から落し込むことによつて突出部１２
のテーパ面が嵌合凹部８の両側に係合するように
しておくことにより、スキヤナ１０のきわめて安
定よく取付けることができると共に、ねじ締付け
作業を容易に行なうことができる。

〔作用〕

以上のように、この考案によれば、ネガマスク
台にスキヤナ支持アームを設け、そのスキヤナ支
持アームにスキヤナを取付けるようにしたので、
デスクに対してネガマスクを取付けることによ
り、スキヤナも同時に取付けることができ、組立
てが容易である。

また、スキヤナ支持アームとスキヤナの対向面
一方に位置決め用の嵌合凹部を設け、他方に突出
部を形成したので、嵌合凹部に突出部を嵌合する
簡単な作業によつてネガキヤリアユニツトを支持
するネガマスク台に対してスキヤナをきわめて精
度よく、取付けるこおができ、スキヤナ取付時の
調整作業を不要とすることができる。

さらに、嵌合凹部に突出部を嵌合してスキヤナ
支持アームとスキヤナとをネジ止めするため、ス
キヤナの取付けがきわめて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るスキヤナ支持装置の
一実施例を示す側面図、第２図は同上のネガマス
ク台とスキヤナとを示す分解斜視図、第３図は従
来のスキヤナ支持装置を示す側面図である。 １……デスク、２……ネガマスク台、７……ス
キヤナ支持アーム、８……嵌合凹部、９……ねじ
孔、１０……スキヤナ、１１……支持片、１２…
…突出部、１３……挿入孔、１４……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デスクに支持されたネガマスク台にＬ字形のス
   キヤナ支持アームを設け、そのスキヤナ支持アー
   ムの上部と、そのスキヤナ支持アームの上部に取
   付けられるスキヤナの対向面一方に位置決め用の
   嵌合凹部を形成し、他方に突出部を設け、その突
   出部を嵌合凹部に嵌合してスキヤナ支持アームと
   スキヤナとをねじ止めしたプリンタにおけるスキ
   ヤナの支持装置。