JPH05210323A - 転写装置 - Google Patents

転写装置

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JPH05210323A
JPH05210323A JP1629392A JP1629392A JPH05210323A JP H05210323 A JPH05210323 A JP H05210323A JP 1629392 A JP1629392 A JP 1629392A JP 1629392 A JP1629392 A JP 1629392A JP H05210323 A JPH05210323 A JP H05210323A
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JP
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wire
transfer
discharging
recording medium
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JP1629392A
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English (en)
Inventor
Seiya Aisaka
晴也 逢坂
Yoshiaki Tabata
義明 田端
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】転写装置において、その放電分布を、上流側お
よび下流側で弱くし、中流域では強くする。 【構成】転写チャージャ30に、第1の転写用放電ワイ
ヤ32と、第2の転写用放電ワイヤ33と、第3の転写
用放電ワイヤ34とを設ける。第1の転写用放電ワイヤ
32は上流側に配置し、第2の転写用放電ワイヤ33は
中流域に配置し、第3の転写用放電ワイヤ34は下流側
に配置する。また、第1の転写用放電ワイヤ33のワイ
ヤ径はたとえば80μmにし、第2の転写用放電ワイヤ
33のワイヤ径はたとえば60μmにし、第3の転写用
放電ワイヤのワイヤ径はたとえば100μmにする。そ
して定電流型直流高圧トランス35に並列に第1、第2
および第3の転写用放電ワイヤ32,33,34を接続
する。 【効果】ワイヤ径が細く、放電しやすい放電ワイヤ33
へ、直流高圧トランス35から多量の電流が流れ込み、
目的に記載の転写放電分布が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式を用い
て画像を形成する装置、たとえば電子写真複写機、レー
ザビームプリンタ等における転写装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば電子写真複写機においては、感
光体ドラムが備えられている。コピー時には、感光体ド
ラムの表面は所定の電位に帯電される。そして帯電され
た感光体ドラムの表面は、原稿像に応じた光で露光さ
れ、帯電電荷が選択的に除去されて原稿像の静電潜像が
形成される。次いで、静電潜像はトナーにより現像され
る。つまり、露光により選択的に静電電荷が除去された
感光体ドラム表面にトナーが与えられ、静電電荷が残っ
ている部分にだけトナーが静電吸着される。
【0003】その後、記録用紙が感光体ドラムに密着さ
れ、用紙の裏面側(感光体ドラムに密着した面と反対面
側)から転写放電が与えられる。たとえば感光体ドラム
が感光体層にセレンを用いて、正規現像を行うものの場
合、最初プラス帯電している。一方、トナーはマイナス
帯電しており、感光体ドラム表面に存在するプラス電荷
に静電吸着される。そしてこの場合、転写放電はプラス
の直流放電が行われる。この転写放電により、用紙には
強いプラス電荷が与えられ、感光体ドラムのプラス電荷
に静電吸着されていたマイナス帯電のトナーは用紙側の
プラス電荷に静電吸引される。
【0004】転写後、用紙の裏面側から分離放電が与え
られる。分離放電は、感光体ドラム、用紙、およびトナ
ーの各々の電荷を中和して除電し、感光体ドラム表面に
静電吸着している用紙およびトナーを感光体ドラムから
剥離するために行われる。分離放電には、通常、オフセ
ット値がマイナス側に設定された交流放電が用いられ、
より効果的には用紙のプラス電荷が中和される。
【0005】このような電子写真方式を用いた画像形成
装置における分離装置に関しては、従来より種々の提案
がされており、構成上の改良点が述べられている。たと
えば、特開昭55−115068号公報および特開昭5
5−115069号公報には、分離チャージャに少なく
とも2本の放電ワイヤを設け、各放電ワイヤが大小異な
る除電効果を発揮するようにした分離装置や、分離チャ
ージャを少なくとも2個設け、各チャージャが大小異な
る除電効果を発揮するようにした分離装置が提案されて
いる。
【0006】また、実開昭59−194759号公報に
は、分離チャージャが2本の放電ワイヤを備えており、
2本の放電ワイヤは、互いにシールドケースの底面から
の高さが変えられていて、各放電ワイヤの用紙に対する
放電特性が変えられた分離装置が開示されている。さら
に、特開昭62−56978号公報には、分離チャージ
ャに複数の放電電極を配置し、各電極をいずれも感光体
ドラム表面から等距離に配置した分離装置が開示されて
いる。
【0007】このように、従来より、放電を用いる分離
装置に関しては、種々の改良が提案されている。この理
由は、使用条件や環境の変化等により、感光体ドラムか
ら用紙を分離する際に分離不良が発生する頻度が高かっ
たからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、転写装置に
関しては、分離装置のように、放電ワイヤを2本にする
等の発想はなく、改良案もあまり提案されていない。し
かしながら、トナー像を転写する場合、転写装置による
放電分布を種々変化させて、瞬間的なかつ画一的な転写
放電ではなく、転写の開始から転写の終了に至るまでの
間に転写放電特性を変化させる方が、画像乱れが少な
く、トナー像の転写が良好に行えるのではないかと本願
の発明者は着目した。
【0009】というのは、感光体ドラム上のトナー像を
用紙に転写する工程を考えると、用紙が感光体ドラム表
面に確実に接触した後、トナー像の転写が開始されるよ
うにすることが、トナー像に乱れを生じさせずに好まし
い。従来は、ガイド板によって物理的に用紙を感光体ド
ラムに導き、転写位置で用紙が感光体ドラム表面に接触
するようにされていた。
【0010】しかしながら、ガイド板により用紙を感光
体ドラムに案内する構成では、ガイド板の先端と感光体
ドラム表面との間には必ず隙間があり、また、使用環境
の変化等によって紙質が変化したりするので、ガイド板
から離れた用紙が理想的な進入経路を辿り、転写位置で
感光体ドラム表面に接触するとは限らない。かかる場
合、用紙が感光体ドラム表面に確実に接触していないに
もかかわらず転写が開始されるので、転写されたトナー
像が乱れる等の問題がある。
【0011】また、転写装置と分離装置とは隣接してい
るので、転写放電と分離放電とが干渉して、トナー像を
乱すおそれもある。そこでこの発明は、転写装置による
放電分布に変化を与えて、従来全く提案されていなかっ
た構成により、画像に乱れを生じさせることなく、良好
にトナー像の転写を行える転写装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、感光体表面
に静電電荷による潜像を形成し、その静電潜像をトナー
で現像し、トナー像をシート状記録媒体に転写し、トナ
ー像が転写された記録媒体を感光体表面から分離するよ
うにした電子写真方式の画像形成装置に用いられる上記
トナー像を記録媒体に転写するための転写装置であっ
て、シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的
に上流側に配置され、相対的に放電を生じにくい形状に
された第1放電手段と、シート状記録媒体の移送方向を
基準にして、第1放電手段の下流側に配置され、第1放
電手段に比べて相対的に放電を生じやすい形状にされた
第2放電手段と、シート状記録媒体の移送方向を基準に
して、第2放電手段の下流側に配置され、第2放電手段
に比べて相対的に放電を生じにくい形状にされた第3放
電手段と、第1放電手段、第2放電手段および第3放電
手段に共通的に接続され、両放電手段に放電電力を供給
するための直流電力供給手段と、を含むことを特徴とす
るものである。
【0013】またこの発明は、前記転写装置において、
第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
ヤを含み、第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第
1放電ワイヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電
ワイヤを含み、第3放電手段は、第2放電手段に含まれ
る第2放電ワイヤに比べて相対的に太いワイヤ径の第3
放電ワイヤを含むことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】図1は、直流電力の供給によって直流放電を行
う転写用放電ワイヤのワイヤ径〔μm〕(横軸に表わさ
れている)と放電量(縦軸に表わされている)との関係
を表わすグラフである。図1に示すように、直流放電に
おいては、ワイヤ径が細いほど放電しやすく放電量が多
くなり、逆に、ワイヤ径が太いほど放電しにくく放電量
が少なくなる。このように放電ワイヤは、ワイヤ径に応
じて放電量が変化するので、一定の直流高圧電力を出力
する直流高圧トランス等に対して、並列に、相対的にワ
イヤ径の太い放電ワイヤと相対的にワイヤ径の細い放電
ワイヤとを接続すれば、ワイヤ径の細い放電ワイヤの方
が放電量が多いので、ワイヤ径の細い放電ワイヤに多量
の直流電流が供給され、一方、ワイヤ径の太い放電ワイ
ヤに少量の直流電力が供給される。それゆえ、ワイヤ径
の異なる複数の放電ワイヤ(2本とは限らない)を直流
電源に対して並列接続するだけで、各放電ワイヤから放
電される直流放電量を変えることができる。そしてその
設定値を採用する放電ワイヤのワイヤ径を選択すること
により所望の範囲に調整することで、転写するトナー像
を乱すことなく良好な転写放電を行うことができる。
【0015】具体的に、請求項1記載の構成によれば、
シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
流側に設けられた第1放電手段は、相対的に弱い放電を
行い、感光体と記録媒体との密着性の不十分なところへ
過剰な転写電界が加わらないようにし、トナー像の乱れ
が減少する。加えて、記録媒体にある程度の電荷を与え
ることにより、下流側の転写を補助し、記録媒体が静電
吸着により感光体に密着するのを助ける。一方、相対的
に下流側に配置された第2放電手段は、第1放電手段に
よって予め補助帯電されたシート状記録媒体に対して、
トナー像が乱れるおそれのない領域で強い転写放電を加
え、効率良くトナー像を記録媒体に転写させる。さら
に、第3放電手段の放電は、第2放電手段よりも弱めの
転写放電であるから、第3放電手段の放電はその下流側
の分離放電手段の放電との干渉が少なく、転写から分離
への移行が滑らかであり、副次的作用として、分離装置
による分離性能も向上する。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、第1
放電手段を相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイヤを含
む構成とし、第2放電手段を第1放電ワイヤに比べて相
対的に細いワイヤ径の第2放電ワイヤを含む構成にし、
さらに、第3放電手段を第2放電ワイヤに比べて相対的
に太いワイヤ径の第3放電ワイヤを含む構成にしたの
で、ワイヤ径の異なる3本の放電ワイヤを用いるだけ
で、この発明にかかる転写装置を簡易に構成することが
できる。
【0017】
【実施例】以下には、電子写真方式の複写機を例にとっ
て、その転写装置の構成について詳しく説明する。図2
は、この発明の一実施例が適用された電子写真方式の複
写機10の概略構成を示す断面図である。
【0018】複写機10の上面には原稿載置台11およ
び載置台11上の原稿14を覆うための原稿カバー12
が設けられており、内部上方には光学系13が備えられ
ている。光学系13は、矢印A1方向へ移動して、原稿
載置台11上に載置された原稿14を照明し、原稿14
で反射された光を感光体ドラム15へ導いて、感光体ド
ラム15の表面を露光するためのものである。
【0019】感光体ドラム15は、感光体としてたとえ
ばセレンが用いられたドラム状体で、コピー動作時には
矢印A2方向に一定速度で回転される。感光体ドラム1
5の周囲には、感光体ドラム15の回転方向A2に沿っ
て、感光体ドラム15の表面を一定電位に帯電させるた
めの帯電チャージャ16、露光後の感光体ドラム15表
面にトナーを付着して静電潜像を現像するための現像装
置17、感光体ドラム15表面のトナー像を用紙に転写
するための転写チャージャ30、トナー像が転写された
用紙を感光体ドラム15から分離するための分離チャー
ジャ40、感光体ドラム15表面の残留トナーを除去す
るためのクリーナ19および感光体ドラム15表面の残
留電荷を除去するための除電ランプ20等が備えられて
いる。
【0020】また、複写機10には着脱自在な給紙カセ
ット21が装着されており、給紙カセット21に収納さ
れている用紙は給紙ローラ22で取り出され、レジスト
ローラ23へ与えられる。レジストローラ23は、光学
系13で導かれる光によって感光体ドラム15が露光さ
れて原稿像が形成されることに連動して、所定のタイミ
ングで用紙を感光体ドラム15へ与えるためのものであ
る。さらに、複写機10には、分離チャージャ40によ
って分離された用紙を搬送するための搬送ベルト24、
用紙上のトナー像を定着するための定着装置25、およ
び、トナー像が定着されてコピーが終了した用紙を排出
するための排出トレイ26等が備えられている。
【0021】図3は、上記複写機10に備えられたこの
発明の一実施例にかかる転写装置の構成を説明するため
の図解図である。図3の構成は、この実施例を長手方向
に直角な平面で切断した図解図となっている。図3にお
いて、15は感光体ドラム、29は送られてくる用紙を
導くためのガイド板、30は転写装置としての転写チャ
ージャ、40は分離チャージャである。転写チャージャ
30は、用紙の移送方向A3に対して相対的に上流側に
配置されており、転写チャージャ30に隣接して、用紙
の移送方向下流側に分離チャージャ40が配置されてい
る。
【0022】転写チャージャ30は、シールドケース3
1ならびにシールドケース31内に張設された3本の転
写用放電ワイヤ32、33および34を備えている。シ
ールドケース31は、たとえば導電性の良い金属薄板が
舟形に折曲して形成されている。3本の転写用放電ワイ
ヤのうち、第1の転写用放電ワイヤ32は、用紙の移送
方向A3に対して相対的に上流側に配置され、第2の転
写用放電ワイヤ33は中流域に配置され、第3の転写用
放電ワイヤ34は下流側に配置されている。そしてこの
実施例の特徴は、第1の転写用放電ワイヤ32のワイヤ
径が相対的に太く、たとえば80μmであるのに対し、
第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が相対的に細
く、たとえば60μmにされており、また、第3の転写
用放電ワイヤ34のワイヤ径は相対的に太く、たとえば
100μmにされていることである。さらに第1の転写
用放電ワイヤ32、第2の転写用放電ワイヤ33および
第3の転写用放電ワイヤ34には直流電源として直流高
圧トランス35が接続されている。つまり、直流高圧ト
ランス35に対して第1の転写用放電ワイヤ32、第2
の転写用放電ワイヤ33および第3の転写用放電ワイヤ
34が並列に接続されている。
【0023】このような構成にすると、前述した「作
用」の項でも述べたように、直流高圧トランス35から
第1の転写用放電ワイヤ32、第2の転写用放電ワイヤ
33および第3の転写用放電ワイヤ34へ流れ込む電流
量に差が生じる。たとえば直流高圧トランス35が定電
流型のトランスであるとし、その出力電流が+100μ
Aであるとする。この場合、出力電流は常に一定であ
り、出力電流+100μAのうち、+30μAが第1の
転写用放電ワイヤ32へ、+50μAが第2の転写用放
電ワイヤ33へ、+20μAが第3の転写用放電ワイヤ
34へ流れ込む。その結果、第1および第3の転写用放
電ワイヤ32,34の放電量が相対的に少なくなり、第
2の転写用放電ワイヤ33の放電量が相対的に多くな
る。
【0024】つまり、用紙移送方向A3に対して、上流
側および下流側でソフトな転写放電が行われ、中流域で
は強い転写放電が行われる。転写チャージャ30による
放電分布を上述のような分布にすると、次のような効果
がある。転写放電の上流側においては、ガイド板29に
よって送られてきた用紙が必ずしも感光体ドラム15の
表面に密着しているとは限らず、ガイド板29から送り
出された用紙が理想的な進路をとらずに、感光体ドラム
15の表面との間に隙間があることが多い。そこで転写
放電の上流側においては、相対的に弱いソフトな転写放
電を行い、感光体ドラム15表面のトナー像を乱さない
程度に、用紙にプラス電荷を与えて転写前補助帯電を実
施しておく。そしてその後、転写放電の中流域におい
て、第2の転写用放電ワイヤ33によって十分に強い転
写放電を行うことにより、トナー像を乱すことなく、ト
ナー像を用紙へ転写させることができる。
【0025】また、転写放電の下流側、すなわち分離放
電に近い側における放電が弱いため、転写放電と分離放
電との干渉が少なく、転写から分離への移行が滑らかに
なる。そしてその結果、転写が画像乱れ少なく良好に行
えるとともに、その後の分離放電による分離特性も向上
する。特に、転写放電および分離放電に関する理論にお
いては、転写放電から分離放電への移行が除々にかつ滑
らかに行われるのが好ましいといわれている。この発明
によれば、このような理論的に良好といわれる放電分布
を満足することができ、装置の性能を向上させることが
できる。
【0026】さらに、転写チャージャ30への供給電源
が1つの直流高圧トランス35でよいので、従来と同
様、簡単でかつ安価な構成である。なお、一般に、放電
ワイヤのワイヤ径は、細いものでも、せいぜい50μm
止まりである。なぜならば、それよりも細いワイヤ径の
放電ワイヤを用いると、放電ワイヤをシールドケースに
張設する場合に、ワイヤ切れが生じやすく、製品を製造
する場合の歩留りが極端に悪くなるからである。
【0027】もちろん、ワイヤ径が50μmというのは
一応の基準であって、それよりも少し細いワイヤ径たと
えば48μmのワイヤ径の放電ワイヤを用いてはいけな
いというものではない。分離チャージャ40は、シール
ドケース41ならびにシールドケース41内に張設され
た2本の分離用放電ワイヤ42および43を備えてい
る。シールドケース41は、転写チャージャのシールド
ケース31と同様に、導電性の良い金属薄板が舟形に折
曲して形成されており、転写チャージャ30との間は仕
切板45で仕切られている。
【0028】分離チャージャ40における2本の分離用
放電ワイヤ42および43は、共に、たとえば60μm
の放電ワイヤが用いられている。そして、2本の分離用
放電ワイヤ42、43には、交流電源として交流高圧ト
ランス46が接続されている。なお、分離チャージャ4
0の上述の2本の放電ワイヤ42,43のワイヤ径を異
ならせて分離放電分布を所望の分布にしてもよい。ある
いはまた、2本の放電ワイヤを有するものを用いず、1
本の放電ワイヤだけを用いたものであってもよい。
【0029】上述の構成において、第1の転写用放電ワ
イヤ32と第3の転写用放電ワイヤ34とを等しいワイ
ヤ径にしてもよい。あるいは、第1の転写用放電ワイヤ
32のワイヤ径を第3の転写用放電ワイヤ34のワイヤ
径よりも太くしてもよい。要は、中流域に転写放電を行
う第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が上流側およ
び下流側の放電ワイヤのワイヤ径に比べて細くされてい
ればよい。また、ワイヤは、4本以上でもよい。
【0030】図4は、この発明の他の実施例にかかる転
写チャージャ60の図解図である。図4に示すように、
複数の転写チャージャ60a,60b,60c,60d
を用紙移送方向A3に沿って隣接するように配置し、転
写チャージャ60bの放電ワイヤ60bをたとえば60
μmにし、転写チャージャ60aの放電ワイヤ61aを
80μmにし、転写チャージャ60c,60dの放電ワ
イヤ61c,61dを、共に、100μmにして、各放
電ワイヤ61a,61b,61c,61dに対して単一
の直流電源62から電流を並列に供給してもよい。
【0031】また、転写放電は、上述の各実施例のよう
に放電ワイヤを用いず、たとえば図5に示すように針電
極71を用いて行うこともできる。図5に示す針電極7
1を用いた放電の場合、用紙移送方向A3に対して上流
側の針電極71aの径を太くし、その下流側(中流域)
の針電極71bの径を細くし、さらにその下流側の針電
極71cの径を太くすればよい。なお図5において72
はシールドケースであり、73は絶縁台である。
【0032】さらに、図6に示すように、板状電極81
を用いて転写放電を行うような転写チャージャ80にす
ることもできる。この場合においても、用紙移送方向A
3に対して、相対的に上流側に位置する板状電極81a
の板厚は相対的に厚くし、下流側(中流域)に位置する
板状電極81bの板厚は相対的に薄くし、さらにその下
流側の板状電極81cの板厚は相対的に厚くすればよ
い。なお図6において、82はシールドケース、83は
絶縁台である。
【0033】図7は、他の実施例にかかる転写チャージ
ャの構成を示す図解的な断面図である。図7において、
A3は用紙移送方向であり、90は転写チャージャ、9
1はシールドケース、92,93はそれぞれ転写用放電
ワイヤである。この実施例の特徴は、転写用放電ワイヤ
92,93,94の上部にグリッドワイヤ95,96,
97,98が設けられていることである。そしてグリッ
ドワイヤ95,96,97,98のワイヤ径が変化さ
れ、放電ワイヤ92,93,94による放電分布が所望
の分布になるように制御されていることである。放電ワ
イヤ92,93,94のワイヤ径を等しくしても、この
実施例のようにグリッドワイヤ95,96,97,98
のワイヤ径を変化させることにより、放電分布を調整す
ることができる。
【0034】なお、グリッドワイヤを用いる場合、グリ
ッドワイヤワイヤのワイヤ間隔を変化させたり、グリッ
ドワイヤへの印加電圧を変化させても、放電ワイヤ9
2,93,94による放電分布を変化させることができ
る。
【0035】
【発明の効果】この発明によれば、シート状記録媒体の
移送方向に沿って放電分布に強弱をつけることができ、
画像乱れを少なく保ったまま効率の良い転写放電を行う
ことができる。具体的には、用紙移送方向に対して上流
側の転写放電量が少なく、中流域の転写放電量が多くさ
れているので、用紙が感光体に未だ十分に密着していな
い上流域において、トナー像が乱れない程度のソフトな
転写放電を行い、用紙と感光体との密着性を向上させた
後、トナー像が乱れるおそれの少ない中流域において、
強い転写放電を行うので、画像乱れが生じにくく、良好
な転写が行える。
【0036】また、下流側においては、転写放電が弱く
されており、さらにその下流側に隣接する分離放電との
放電干渉が少なく、画像乱れが生じにくく、しかも、転
写から分離への移行が滑らかになるので、その後の分離
放電における分離性能を向上させることができる。ま
た、この発明の構成は、請求項2記載のように細い放電
ワイヤおよび太い放電ワイヤを用いた構成にするだけ
で、所望の分離用放電分布を得ることができ、3本の放
電ワイヤの高さを変える必要がなく、組立てや調整が簡
易な転写装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直流電力の供給によって直流放電を行う転写用
放電ワイヤのワイヤ径と放電量との関係を表わすグラフ
である。
【図2】この発明の一実施例が適用された電子写真方式
の複写機の概略構成を示す断面図である。
【図3】電子写真複写機に備えられたこの発明の一実施
例にかかる転写装置の構成を説明するための図解図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例にかかる転写装置の構成
を示す図解的な断面図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例にかかる転写装置
を説明するための図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例にかかる転写装置
の構成を説明するための図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例にかかる転写装置
の構成を示す図解的な断面図である。
【符号の説明】
30 転写チャージャ 31 シールドケース 32 第1の転写用放電ワイヤ 33 第2の転写用放電ワイヤ 34 第3の転写用放電ワイヤ 35 直流高圧トランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面に静電電荷による潜像を形成
    し、その静電潜像をトナーで現像し、トナー像をシート
    状記録媒体に転写し、トナー像が転写された記録媒体を
    感光体表面から分離するようにした電子写真方式の画像
    形成装置に用いられる上記トナー像を記録媒体に転写す
    るための転写装置であって、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
    流側に配置され、相対的に放電を生じにくい形状にされ
    た第1放電手段と、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、第1放電手
    段の下流側に配置され、第1放電手段に比べて相対的に
    放電を生じやすい形状にされた第2放電手段と、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、第2放電手
    段の下流側に配置され、第2放電手段に比べて相対的に
    放電を生じにくい形状にされた第3放電手段と、 第1放電手段、第2放電手段および第3放電手段に共通
    的に接続され、両放電手段に放電電力を供給するための
    直流電力供給手段と、を含むことを特徴とする転写装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の転写装置において、 第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
    ヤを含み、 第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第1放電ワイ
    ヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電ワイヤを含
    み、 第3放電手段は、第2放電手段に含まれる第2放電ワイ
    ヤに比べて相対的に太いワイヤ径の第3放電ワイヤを含
    むことを特徴とするものである。
JP1629392A 1992-01-31 1992-01-31 転写装置 Pending JPH05210323A (ja)

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