JPH05210313A - 分離装置 - Google Patents

分離装置

Info

Publication number
JPH05210313A
JPH05210313A JP4016289A JP1628992A JPH05210313A JP H05210313 A JPH05210313 A JP H05210313A JP 4016289 A JP4016289 A JP 4016289A JP 1628992 A JP1628992 A JP 1628992A JP H05210313 A JPH05210313 A JP H05210313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
wire
separation
discharging
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4016289A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiya Aisaka
晴也 逢坂
Yoshiaki Tabata
義明 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP4016289A priority Critical patent/JPH05210313A/ja
Publication of JPH05210313A publication Critical patent/JPH05210313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】分離装置による放電分布を、中流域で強くし、
しかも除電作用の強いマイナス成分を多くする。また、
上流側および下流側では放電分布を弱くして、転写放電
との干渉を少なくし、また、画像乱れを生じにくくす
る。 【構成】分離チャージャ40に、第1、第2および第3
の分離用放電ワイヤ42,43,44を設ける。第1の
分離用放電ワイヤ42はワイヤ径を太くたとえば100
μmとし、上流側に配置する。第2の分離用放電ワイヤ
43はワイヤ径を細くたとえば60μmとして中流域に
配置する。第3の分離用放電ワイヤ44はワイヤ径を太
くたとえば80μmとし下流側に配置する。そしてこれ
ら3本の放電ワイヤ42,43,44を定電流差型交流
高圧トランス46に並列に接続する。 【効果】ワイヤ径の細い太いに応じ、放電特性が変わる
ので、目的に記載の放電分布が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式を用い
て画像を形成する装置、たとえば電子写真複写機、レー
ザビームプリンタ等における分離装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば電子写真複写機においては、感
光体ドラムが備えられている。コピー時には、感光体ド
ラムの表面は所定の電位に帯電される。そして帯電され
た感光体ドラムの表面は、原稿像に応じた光で露光さ
れ、帯電電荷が選択的に除去されて原稿像の静電潜像が
形成される。次いで、静電潜像はトナーにより現像され
る。つまり、露光により選択的に静電電荷が除去された
感光体ドラム表面にトナーが与えられ、静電電荷が残っ
ている部分にだけトナーが静電吸着される。
【0003】その後、記録用紙が感光体ドラムに密着さ
れ、用紙の裏面側(感光体ドラムに密着した面と反対面
側)から転写放電が与えられる。たとえば感光体ドラム
が感光体層にセレンを用いて、正規現像を行うものの場
合、最初プラス帯電している。一方、トナーはマイナス
帯電しており、感光体ドラム表面に存在するプラス電荷
に静電吸着される。そしてこの場合、転写放電はプラス
の直流放電が行われる。この転写放電により、用紙には
強いプラス電荷が与えられ、感光体ドラムのプラス電荷
に静電吸着されていたマイナス帯電のトナーは用紙側の
プラス電荷に静電吸引される。
【0004】転写後、用紙の裏面側から分離放電が与え
られる。分離放電は、感光体ドラム、用紙、およびトナ
ーの各々の電荷を中和して除電し、感光体ドラム表面に
静電吸着している用紙およびトナーを感光体ドラムから
剥離するために行われる。分離放電には、通常、オフセ
ット値がマイナス側に設定された交流放電が用いられ、
より効果的には用紙のプラス電荷が中和される。
【0005】ところで、分離放電を行う分離チャージャ
は、用紙を感光体ドラムから確実に分離するために、従
来より種々工夫がされている。たとえば、特開昭55−
115068号公報および特開昭55−115069号
公報には、分離チャージャに少なくとも2本の放電ワイ
ヤを設け、各放電ワイヤが大小異なる除電効果を発揮す
るようにした分離装置や、分離チャージャを少なくとも
2個設け、各チャージャが大小異なる除電効果を発揮す
るようにした分離装置が提案されている。
【0006】また、実開昭59−194759号公報に
は、分離チャージャが2本の放電ワイヤを備えており、
2本の放電ワイヤは、互いにシールドケースの底面から
の高さが変えられていて、各放電ワイヤの用紙に対する
放電特性が変えられた分離装置が開示されている。さら
に、特開昭62−56978号公報には、分離チャージ
ャに複数の放電電極を配置し、各電極をいずれも感光体
ドラム表面から等距離に配置した分離装置が開示されて
いる。
【0007】このように、従来より、放電を用いる分離
装置に関しては、種々の改良が提案されている。この理
由は、使用条件や環境の変化等により、感光体ドラムか
ら用紙を分離する際に分離不良が発生する頻度が高かっ
たからである。一方、上記特開昭62−56978号公
報にも説明されているように、分離装置によってあまり
過度の除電を行うと、一旦用紙に転写されたトナー像が
感光体ドラム側に再転写されてしまうことになり好まし
くない。あるいは、再転写が生じないまでも、用紙に転
写されたトナー像に乱れを生じさせることになる。
【0008】それゆえ、分離装置は、転写放電により用
紙に帯電した電荷を中和・除電し、感光体ドラムから用
紙およびトナーを良好に分離させるとともに、用紙に転
写されたトナー像を乱さないように工夫する必要があ
る。この工夫に際し、前者の分離性能を重視し過ぎると
トナー像の乱れを招き、画質を重視すると分離性能が低
下するという相反する条件を満足する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の分離装置は、上
述する相反する条件を満たすため、放電ワイヤを2本設
けるといういわゆるダブルワイヤ構成を採用し、各ワイ
ヤのシールドケースの底面に対する高さを互いに変える
ことにより、各放電ワイヤによる放電特性に変化をつけ
たり(実開昭59−194759号公報記載のもの
等)、2本の放電ワイヤに対してそれぞれ別個の電源を
接続し、互いに異なる放電電圧を印加するようにする
(たとえば特開昭55−115068号公報記載のもの
等)等の工夫がされていた。
【0010】しかしながら、2本の放電ワイヤの高さを
シールドケースの底面に対して大きく変えた構成では、
用紙の通過路と分離装置との位置関係の調整が困難であ
る。なぜなら、高さを高くしたワイヤは、当然、感光体
ドラムとの距離が近づき、用紙に接触しやすくなるから
である。また、放電ワイヤの高さを高くするとシールド
ケースによるシールド性が劣化し、分離放電と転写放電
とが干渉を生じるおそれもある。さらに、安定した放電
が得にくくなり、かつ各ワイヤごとにマイナス・プラス
の成分比を変更することができなかった。
【0011】一方、2本の放電ワイヤにそれぞれ別の電
源から放電電力を供給するものでは、電源が2つ必要に
なり装置の複雑化や製作費用の増加を招くという欠点が
ある。そこでこの発明は、従来より種々提案されている
構成とは全く異なる構成によって、分離装置により所望
の放電特性が得られ、画像に乱れを生じさせることな
く、かつ、用紙およびトナーをより確実に感光体ドラム
から分離することのできる分離装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、感光体表面
に静電電荷による潜像を形成し、その静電潜像をトナー
で現像し、トナー像をシート状記録媒体に転写し、トナ
ー像が転写された記録媒体を感光体表面から分離するよ
うにした電子写真方式の画像形成装置に用いられる上記
記録媒体分離用の分離装置であって、シート状記録媒体
の移送方向を基準にして、相対的に上流側に配置され、
相対的に放電を生じにくい形状にされた第1放電手段
と、シート状記録媒体の移送方向を基準にして、第1放
電手段の下流側に配置され、第1放電手段に比べて相対
的に放電を生じやすい形状にされた第2放電手段と、シ
ート状記録媒体の移送方向を基準にして、第2放電手段
の下流側に配置され、第2放電手段に比べて相対的に放
電を生じにくい形状にされた第3放電手段と、第1放電
手段、第2放電手段および第3放電手段に共通的に接続
され、両放電手段に放電電力を供給するための交流電力
供給手段と、を含むことを特徴とするものである。
【0013】またこの発明は、前記分離装置において、
第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
ヤを含み、第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第
1放電ワイヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電
ワイヤを含み、第3放電手段は、第2放電手段に含まれ
る第2放電ワイヤに比べて相対的に太いワイヤ径の第3
放電ワイヤを含むことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】図1は、交流電力の供給によって交流放電を行
う分離用放電ワイヤのワイヤ径〔μm〕と交流放電中に
含まれるプラス放電成分およびマイナス放電成分との関
係を表わすグラフである。図1に示すように、交流放電
においては、ワイヤ径が細いほど放電中に含まれるマイ
ナス成分が多くなり、逆に、ワイヤ径が太くなれば放電
中に含まれるプラス成分が多くなる。また、ワイヤ径が
細い程、総放電量が多い。
【0015】したがって、単一の交流電源(交流高圧ト
ランス等)に対して、並列に、相対的にワイヤ径の太い
放電ワイヤと相対的にワイヤ径の細い放電ワイヤとを接
続すれば、ワイヤ径の細い放電ワイヤによってマイナス
成分の多い交流放電が相対的に多く行われ、ワイヤ径の
太い放電ワイヤによってマイナス成分の少ない交流放電
が相対的に少なく行われる。このようなワイヤ径の太い
細いと放電成分および放電量との関係は、2本の放電ワ
イヤを並列した場合に限らず、3本以上の複数本の放電
ワイヤを接続した場合においても成立する。それゆえ、
ワイヤ径の異なる複数の分離用放電ワイヤを交流電源に
対して並列接続するだけで、各放電ワイヤから放電され
るマイナス放電成分の割合を変えるように設定でき、か
つ、放電量も変えることができる。そしてその設定値を
採用する放電ワイヤのワイヤ径を選択することにより所
望の範囲に調整することで、画像乱れを生じさせること
なく、分離性能の向上を図ることができる。
【0016】具体的に、請求項1記載の構成によれば、
シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
流側に設けられた第1放電手段は、マイナス成分の少な
い相対的に弱い交流放電を行う。そしてその下流側の中
流域に設けられた第2放電手段は、マイナス成分の多い
相対的に強い交流放電を行う。さらに、その下流側に配
置された第3放電手段は、マイナス成分の少ない相対的
に弱い交流放電を行う。よって、転写放電に隣接したシ
ート状記録媒体の移送方向上流側における分離放電をソ
フトな放電にでき、転写放電との干渉が少なく画像乱れ
が減少する。次いで移送方向中流域においては、分離放
電が強く、安定した確実な分離が可能になる。さらに、
その下流側においては弱い分離放電で分離が補助される
ので、様々な要因の変化に対しても分離能力が劣らず安
定した分離を行える。
【0017】また、請求項2記載の発明によれば、第1
および第3放電手段を相対的に太いワイヤ径の第1およ
び第3放電ワイヤを含む構成とし、第2放電手段を第1
および第3放電ワイヤに比べて相対的に細いワイヤ径の
第2放電ワイヤを含む構成にしたので、ワイヤ径の異な
る3本の放電ワイヤを用いるだけで、この発明にかかる
分離装置を簡易に構成することができる。
【0018】
【実施例】以下には、電子写真方式の複写機を例にとっ
て、その分離装置の構成について詳しく説明する。図2
は、この発明の一実施例が適用された電子写真方式の複
写機10の概略構成を示す断面図である。
【0019】複写機10の上面には原稿載置台11およ
び載置台11上の原稿14を覆うための原稿カバー12
が設けられており、内部上方には光学系13が備えられ
ている。光学系13は、矢印A1方向へ移動して、原稿
載置台11上に載置された原稿14を照明し、原稿14
で反射された光を感光体ドラム15へ導いて、感光体ド
ラム15の表面を露光するためのものである。
【0020】感光体ドラム15は、感光体としてたとえ
ばセレンが用いられたドラム状体で、コピー動作時には
矢印A2方向に一定速度で回転される。感光体ドラム1
5の周囲には、感光体ドラム15の回転方向A2に沿っ
て、感光体ドラム15の表面を一定電位に帯電させるた
めの帯電チャージャ16、露光後の感光体ドラム15表
面にトナーを付着して静電潜像を現像するための現像装
置17、感光体ドラム15表面のトナー像を用紙に転写
するための転写チャージャ30、トナー像が転写された
用紙を感光体ドラム15から分離するための分離チャー
ジャ40、感光体ドラム15表面の残留トナーを除去す
るためのクリーナ19および感光体ドラム15表面の残
留電荷を除去するための除電ランプ20等が備えられて
いる。
【0021】また、複写機10には着脱自在な給紙カセ
ット21が装着されており、給紙カセット21に収納さ
れている用紙は給紙ローラ22で取り出され、レジスト
ローラ23へ与えられる。レジストローラ23は、光学
系13で導かれる光によって感光体ドラム15が露光さ
れて原稿像が形成されることに連動して、所定のタイミ
ングで用紙を感光体ドラム15へ与えるためのものであ
る。さらに、複写機10には、分離チャージャ40によ
って分離された用紙を搬送するための搬送ベルト24、
用紙上のトナー像を定着するための定着装置25、およ
び、トナー像が定着されてコピーが終了した用紙を排出
するための排出トレイ26等が備えられている。
【0022】図3は、上記複写機10に備えられたこの
発明の一実施例にかかる分離装置の構成を説明するため
の図解図である。図3の構成は、この実施例を長手方向
に直角な平面で切断した図解図となっている。図3にお
いて、15は感光体ドラム、30は転写チャージャ、4
0は分離チャージャである。転写チャージャ30は、用
紙の移送方向A3に対して上流側に配置されており、転
写チャージャ30に隣接して、用紙の移送方向下流側に
分離チャージャ40が配置されている。
【0023】転写チャージャ30は、シールドケース3
1とその中に張設された放電ワイヤ32とを有してい
る。シールドケース31は、たとえば導電性の良い金属
薄板が舟形に折曲して形成されている。放電ワイヤ32
は、たとえば直径60μmのタングステンワイヤまたは
ステンレスワイヤが使用されている。放電ワイヤ32に
は直流高圧トランス35が接続されていて、転写放電時
には、直流高圧トランス35から直流電圧が供給され、
放電ワイヤ32はプラスの直流放電を行う。
【0024】一方、分離チャージャ40は、シールドケ
ース41ならびにシールドケース41内に張設された3
本の分離用放電ワイヤ42、43および44を備えてい
る。シールドケース41は、転写チャージャのシールド
ケース31と同様に、導電性の良い金属薄板が舟形に折
曲して形成されており、転写チャージャ30との間は仕
切板45で仕切られている。
【0025】用紙の移送方向A3に対して相対的に上流
側から順に、第1の分離用放電ワイヤ42、第2の分離
用放電ワイヤ43および第3の分離用放電ワイヤ44が
配置されている。そしてこの実施例の特徴は、第1の分
離用放電ワイヤ42のワイヤ径が相対的に太く、たとえ
ば100μm、第2の分離用放電ワイヤ43のワイヤ径
は相対的に細く、たとえば60μm、第3の分離用放電
ワイヤ44のワイヤ径は相対的に太く、たとえば80μ
mにされていることである。また第1の分離用放電ワイ
ヤ42、第2の分離用放電ワイヤ43および第3の分離
用放電ワイヤ44には交流電源として交流高圧トランス
46が接続されている。つまり、交流高圧トランス46
に対して第1の分離用放電ワイヤ42、第2の分離用放
電ワイヤ43および第3の分離用放電ワイヤ44が並列
に接続されている。
【0026】このような構成にすると、前述した「作
用」の項でも述べたように、交流高圧トランス46から
第1の分離用放電ワイヤ42、第2の分離用放電ワイヤ
43および第3の分離用放電ワイヤ44へ流れ込む交流
電流の成分に差が生じる。たとえば交流高圧トランス4
6から出力される交流電流のオフセット値が−20μA
とマイナス側に設定されているとする。そして、交流高
圧トランス46が定電流差型のトランスであるとする。
この場合、定電流差型交流高圧トランス46からの出力
電流のうちのプラス成分とマイナス成分との成分差は常
に一定であり、たとえば−20μAとすると、ワイヤ径
が太い第1の分離用放電ワイヤ42へ流れ込むマイナス
電流成分はたとえば±0μAとなり、次にワイヤ径の細
い第2の分離用放電ワイヤ43へ流れ込むマイナス電流
成分はたとえば−15μAとなり、第3の分離用放電ワ
イヤ44へ流れ込む成分は−5μAとなる。このため、
マイナス成分は第2の分離用放電ワイヤ43からの放電
に最も多く含まれ、次いで、第3の分離用放電ワイヤ4
4の放電に多く含まれるが、第1の分離用放電ワイヤ4
2には少なくなる。また、放電強さは、第2の分離用放
電ワイヤ43、第3の分離用放電ワイヤ44および第1
の分離用放電ワイヤ42の順になる。
【0027】つまり、用紙移送方向A3に対して、まず
上流側の転写チャージャ30に隣接した位置では、マイ
ナス成分が少ないソフトな交流放電が行われ、転写放電
との干渉が少なく、画像が乱れることなく除電が開始さ
れる。次いで中流域では、マイナス成分の多い強い交流
放電が行われ、分離が確実に遂行される。さらに、その
下流側で比較的弱い交流放電により、画像を乱すことな
く用紙の除電が補助され、再度用紙が感光体ドラム15
側へ吸着されるのを防ぐ。この結果、使用環境の変化等
とかかわらず、用紙の分離が確実に行える。
【0028】特にこの実施例においては、従来の分離装
置のように、交流高圧トランス46の出力電圧を高くし
たり、第2の分離用放電ワイヤ43をシールドケース4
1の底面から十分に高くして、感光体ドラム15へ近づ
けたりすることなく、第2の分離用放電ワイヤ43にマ
イナス成分が多く放電量も多い交流放電を行わせること
ができ、転写チャージャ30との放電干渉を増加させ
ず、分離性能の向上を図ることができる。つまり、単に
電圧を高くしたに等しい従来技術では、火花放電が発生
したり、リークが生じたり、転写放電と影響したりし
て、画像乱れを招きやすいが、この実施例によれば、電
圧を強くすることなく、中和による除電作用を強くでき
るので、実質的に分離能力を高めることができ、しかも
画像乱れを生じないという効果が得られる。
【0029】また、第1の分離用放電ワイヤ42による
放電は弱く、マイナス成分も少ないため、転写放電との
干渉が少なく、転写から分離へと滑らかに移行でき、画
像を乱すことなく除電を開始できる。さらに、第1の分
離用放電ワイヤ42による放電の後、第2の分離用放電
ワイヤ43によって強い除電が行える。したがって、確
実に用紙を分離することができる。また、その後は第3
の分離用放電ワイヤ44により、画像を乱さない除電を
完全にする補助除電が加えられる。
【0030】さらに、分離チャージャ40への供給電源
が1つの交流高圧トランス46でよいので、従来と同
様、構成を簡単にかつ安価にできる。上述の図3に示す
実施例において、第1の分離用放電ワイヤ42のワイヤ
径を80μmとし、第3の分離用放電ワイヤ44のワイ
ヤ径を100μmとしてもよい。あるいは、第1および
第3の分離用放電ワイヤ42,44のワイヤ径を等しく
100μmとしてもよい。要は、中央に位置する第2の
分離用放電ワイヤ43のワイヤ径が、第1および第2の
分離用放電ワイヤ42,44のワイヤ径よりも細くされ
ていればよく、ワイヤ径が1本ずつ異なっている必要は
ない。
【0031】また、中央に位置する第2の分離用放電ワ
イヤ43を複数本にしてもよい。すなわち、4本または
それ以上の放電ワイヤを用いて分離チャージャを構成し
てもよい。なお、一般に、放電ワイヤのワイヤ径は、細
いものでも、せいぜい50μm止まりである。なぜなら
ば、それよりも細いワイヤ径の放電ワイヤを用いると、
放電ワイヤをシールドケースに張設する場合に、ワイヤ
切れが生じやすく、製品を製造する場合の歩留りが極端
に悪くなるからである。
【0032】もちろん、ワイヤ径が50μmというのは
一応の基準であって、それよりも少し細いワイヤ径、た
とえば48μmのワイヤ径の放電ワイヤを用いてはいけ
ないというものではない。つまりこの発明の特徴は、相
対的に細いワイヤ径の放電ワイヤと、相対的に太いワイ
ヤ径の放電ワイヤとを組合せることにより、相対的に細
いワイヤ径の放電ワイヤによる放電において、マイナス
成分が多くて放電量も多く、中和による除電能力の高い
放電を得る一方、相対的に太いワイヤ径の放電ワイヤに
よる放電において、マイナス成分が少なくて放電量も少
なく画像乱れを生じにくい、いわゆるソフトな放電を得
ることである。分離放電に関する理論においては、用紙
が感光体ドラム15から分離される際、常に同じ条件の
分離放電が加えられるのではなく、用紙と感光体ドラム
15との接触状態に応じて、除電用放電の成分や強さを
除々に変化させるのが好ましいとされている。この発明
によれば、上述の要求を満足し、分離放電における放電
特性を用紙の移送方向A3に沿って除々に変えていくこ
とができるのである。
【0033】図4は、この発明の他の実施例にかかる分
離チャージャ60の図解図である。図4に示すように、
複数の分離チャージャ60a,60b,60c,60d
を用紙移送方向A3に沿って隣接するように配置し、分
離チャージャ60aの放電ワイヤ61aをたとえば10
0μmにし、分離チャージャ60bの放電ワイヤ61b
を60μmにし、分離チャージャ60c,60dの放電
ワイヤ61c,61dを、共に、80μmにして、各放
電ワイヤ61a,61b,61c,61dに対して単一
の交流電源62から電流を並列に供給してもよい。
【0034】また、分離放電は、上述の各実施例のよう
に放電ワイヤを用いず、たとえば図5に示すように針電
極71を用いて行うこともできる。図5に示す針電極7
1を用いた放電の場合、用紙移送方向A3に対して上流
側の針電極71aの径を太くし、その下流側に位置する
中流域の針電極71bの径を細くし、さらにその下流側
の針電極71cの径を太くすればよい。なお図5におい
て72はシールドケースであり、73は絶縁台である。
【0035】さらに、図6に示すように、板状電極81
を用いて分離放電を行うような分離チャージャにするこ
ともできる。この場合においても、用紙移送方向A3に
対して、相対的に上流側に位置する板状電極81aの板
厚は相対的に厚くし、その下流側に位置する中流域の板
状電極81bの板厚は相対的に薄くし、さらにその下流
側に位置する板状電極81cの板厚は相対的に厚くすれ
ばよい。なお図6において、82はシールドケース、8
3は絶縁台である。
【0036】図7は、他の実施例にかかる分離チャージ
ャの構成を示す図解的な断面図である。図7において、
A3は用紙移送方向であり、90は分離チャージャ、9
1はシールドケース、92,93,94はそれぞれ分離
用放電ワイヤである。この実施例の特徴は、分離用放電
ワイヤ92,93,94の上部にグリッドワイヤ95,
96,97,98が設けられていることである。そして
グリッドワイヤ95,96,97,98のワイヤ径が変
化され、放電ワイヤ92,93,94による放電分布が
所望の分布になるように制御されていることである。放
電ワイヤ92,93,94のワイヤ径を等しくしても、
この実施例のようにグリッドワイヤ95,96,97,
98のワイヤ径を変化させることにより、放電分布を調
整することができる。
【0037】なお、グリッドワイヤを用いる場合、グリ
ッドワイヤワイヤのワイヤ間隔を変化させたり、グリッ
ドワイヤへの印加電圧を変化させても、放電ワイヤ9
2,93,94による放電分布を変化させることができ
る。なお、この実施例では、マイナス成分の放電により
除電効果が高まるタイプについて説明したが、これとは
逆のプラス成分の放電で除電を行うタイプにおいても、
この発明は適用可能である。この場合は、高圧トランス
のオフセット値をプラス側に設定しておけばよい。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、シート状記録媒体の
移送方向に沿って放電分布に強弱をつけることができ、
しかも放電内容に関しても除電効果の高いマイナス成分
の多い放電を中流域で多くでき、かつ、画像乱れを生じ
にくいマイナス成分の少ない放電を上流側および下流側
で多くでき、画像乱れを少なく保ったまま効率の良い分
離放電を行うことができる。
【0039】また、この発明の構成は、請求項2記載の
ように細い放電ワイヤおよび太い放電ワイヤを用いた構
成にするだけで、所望の分離用放電分布を得ることがで
き、3本の放電ワイヤの高さを変える必要がなく、組立
てや調整が簡易な分離装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交流電力の供給によって交流放電を行う分離用
放電ワイヤのワイヤ径と交流放電中に含まれるプラス放
電成分およびマイナス放電成分との関係を表わすグラフ
である。
【図2】この発明の一実施例が適用された電子写真方式
の複写機の概略構成を示す断面図である。
【図3】電子写真複写機に備えられたこの発明の一実施
例にかかる分離装置の構成を説明するための図解図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例にかかる分離装置の構成
を示す図解的な断面図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
を説明するための図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
の構成を説明するための図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
の構成を示す図解的な断面図である。
【符号の説明】
40 分離チャージャ 41 シールドケース 42 第1の分離用放電ワイヤ 43 第2の分離用放電ワイヤ 44 第3の分離用放電ワイヤ 46 交流高圧トランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面に静電電荷による潜像を形成
    し、その静電潜像をトナーで現像し、トナー像をシート
    状記録媒体に転写し、トナー像が転写された記録媒体を
    感光体表面から分離するようにした電子写真方式の画像
    形成装置に用いられる上記記録媒体分離用の分離装置で
    あって、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
    流側に配置され、相対的に放電を生じにくい形状にされ
    た第1放電手段と、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、第1放電手
    段の下流側に配置され、第1放電手段に比べて相対的に
    放電を生じやすい形状にされた第2放電手段と、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、第2放電手
    段の下流側に配置され、第2放電手段に比べて相対的に
    放電を生じにくい形状にされた第3放電手段と、 第1放電手段、第2放電手段および第3放電手段に共通
    的に接続され、両放電手段に放電電力を供給するための
    交流電力供給手段と、を含むことを特徴とする分離装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の分離装置において、 第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
    ヤを含み、 第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第1放電ワイ
    ヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電ワイヤを含
    み、 第3放電手段は、第2放電手段に含まれる第2放電ワイ
    ヤに比べて相対的に太いワイヤ径の第3放電ワイヤを含
    むことを特徴とするものである。
JP4016289A 1992-01-31 1992-01-31 分離装置 Pending JPH05210313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4016289A JPH05210313A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4016289A JPH05210313A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 分離装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05210313A true JPH05210313A (ja) 1993-08-20

Family

ID=11912390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4016289A Pending JPH05210313A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05210313A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4739363A (en) Image forming apparatus
JP2603120B2 (ja) 画像形成装置
US5742888A (en) Transfer apparatus for an image forming apparatus
US4699499A (en) Image forming apparatus
JP2665290B2 (ja) 分離装置
JP3346063B2 (ja) 画像転写装置
JPH05210313A (ja) 分離装置
JPS59119373A (ja) 画像形成装置
JPH09281772A (ja) 画像形成装置
JPH05210312A (ja) 分離装置
US4974032A (en) Paper separation charger for use in electrophotographic copier and the like
US4542977A (en) Method and apparatus for separating recording paper from image retaining member
JPH05210311A (ja) 分離装置
EP0538902B1 (en) Image forming apparatus having recording material separating means
JPH05210323A (ja) 転写装置
JPH05210324A (ja) 転写装置
JPH05210321A (ja) 転写装置
JPH05210320A (ja) 転写装置
JPS61159678A (ja) 画像形成装置
JPH05210322A (ja) 転写装置
US5172174A (en) Transfer device with insulated shield
JPH0740158B2 (ja) 静電分離装置
JP2714171B2 (ja) 画像形成装置
JP2559255Y2 (ja) 画像形成装置
JPH0532751B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090309

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term