JPH05209884A - 抗原、抗体検出方法 - Google Patents

抗原、抗体検出方法

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JPH05209884A
JPH05209884A JP29254591A JP29254591A JPH05209884A JP H05209884 A JPH05209884 A JP H05209884A JP 29254591 A JP29254591 A JP 29254591A JP 29254591 A JP29254591 A JP 29254591A JP H05209884 A JPH05209884 A JP H05209884A
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magnetic
antigens
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 好ましくは磁性細菌から抽出した磁性細菌粒
子に、ピリジルジチオアルキル脂肪酸N−スクシンイミ
ジルエステルを用い、蛍光標識を行った抗体または抗原
を固定化し、抗原または抗体と抗原抗体反応を行って凝
集を生じさせる。その後、凝集物を磁気的に分離し、蛍
光強度を測定する。 【効果】 きわめて微量まで高感度、高精度にて定量で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗原や抗体の微量検出
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗原や抗体を検出するためのイムノアッ
セイが注目を集めている。
【0003】例えば、食物や薬剤中などのアレルゲンの
検出や除去は、アレルギーの診断、予防などにおいて極
めて重要である。これまでアレルゲンの検出には、放射
性同位体を用いるRAST(Radioallergosorbent tes
t)法、皮膚テスト(ブリックテスト、スクラッチテス
ト、皮内テスト)、ヒスタミン遊離試験などが用いられ
てきた。しかし、RAST法は放射性同位体を用いなけ
ればならず、皮膚テストは、アナフィラキシーショック
などの危険を伴うという欠点がある。このため新しいア
レルゲンの検出システムの開発が望まれている。
【0004】そこで、本発明者らは、磁性細菌から抽出
した磁性細菌粒子に蛍光色素標識抗体を固定化し、微量
抗原の検出を行う旨を報告している(ANALYTICAL CHEMI
STRY,VOL. 63,No. 3,FEBRUARY 1,1991 P
268−P272)。
【0005】この方法は、蛍光色素標識抗体固定化磁性
細菌粒子と抗原とを液中で反応させ、抗原抗体反応に基
づく凝集を生じさせたのち、凝集分離後の液の分散液の
蛍光強度を測定し、蛍光強度の減少から、抗体減少量を
検出し、抗原量を定量するものである。しかし、この方
法では、前記報文P271Figure4に示されるように、
数百pg/ml 程度までの抗体量の減少量までしか定量でき
ず、抗原の微量定量に不適である。
【0006】そこで、本発明者らはさらに、蛍光標識を
行った抗体または抗原を固定化した磁性細菌から抽出し
た磁性細菌粒子と、抗原または抗体とを液中で反応さ
せ、抗原抗体反応に基づく凝集を生じさせたのち、これ
を磁気的に分離濃縮し、凝集物の蛍光濃度を測定するこ
とを提案している。しかし、この方法でも、百pg/ml 程
度までの定量しかできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、磁性細菌粒子等の強磁性粒子を用い、きわめて微量
の抗原、抗体を精度よく検出できる方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の(1)〜(4)の本発明によって達成される。 (1)ピリジルジチオアルキル脂肪酸N−スクシンイミ
ジルエステルを用い、強磁性粒子に、抗体または抗原を
固定化し、蛍光標識を行い、これと抗原または抗体とを
液中で反応させ、抗原抗体反応に基づく凝集を生じさせ
たのち、これを磁気的に分離濃縮し、蛍光濃度を測定す
ることを特徴とする抗原、抗体検出方法。
【0009】(2)前記強磁性粒子は、表面にアミノ基
を有する有機薄膜を有する上記(1)に記載の抗原、抗
体検出方法。
【0010】(3)前記強磁性粒子は、磁性細菌粒子で
ある上記(1)または(2)に記載の抗原、抗体検出方
法。
【0011】(4)前記固定化する抗体または抗原はジ
チオ基を有し、その還元体を固定化する上記(1)ない
し(3)のいずれかに記載の抗原、抗体検出方法。
【0012】
【発明の具体的構成】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。磁性細菌は、1970年代、アメリ
カで発見され、菌体内に50〜100nmの程度の粒径の
マグネタイト(Fe34 )単結晶の微粒子が10〜2
0個ほど連なったマグネトソームと呼ばれるチェイン状
の粒子を保持している。磁性細菌はこのマグネトソーム
を保持することで地磁気を感知し、磁力線の方向を認識
することができる。磁性細菌は微好気性の細菌であり、
地磁気を感知することで好気的な水面から微好気的な沈
殿物表層へ磁力線に沿って泳ぐことができる。前記報文
に示されるように、このものは単菌分離され、大量培養
が可能となった磁性細菌は大きさがおよそ2μmのグラ
ム陰性の螺旋菌で、菌体内に10〜20個のマグネタイ
ト単結晶を合成する。
【0013】この磁性細菌中の磁性粒子は、六角柱で粒
径、形状が非常に均一であり、純度も高く、粒子を含む
菌体の磁化を微粒子当りに換算すると約50emu/g であ
る。また、保磁力は230 Oe で、単磁区構造をとって
いることが確かめられている。
【0014】また、粒子表面が有機薄膜で覆われている
ことから金属の溶出がほとんど起こらず安定に存在し、
水溶液中での分散性にも優れているといった特性を有し
ている。そして、この有機薄膜はホスファチジルエタノ
ールアミンを主成分とする厚さが約4nmの脂質二分子膜
である。この有機薄膜は除去しないで使用することが好
ましい。なお、磁性細菌粒子は、通常1次粒子単独であ
るが、その2〜10個の2次粒子であってもよい。
【0015】磁性細菌からの磁性細菌粒子の抽出方法に
はフレンチプレスを用いた物理的圧力破砕、アルカリ煮
沸、酵素処理、超音波破砕処理などがあり、いずれの方
法で抽出された磁性細菌粒子もその表面が有機薄膜で覆
われている。リゾチーム、プロテアーゼなどの酵素を用
いると、菌体内で保持されていたマグネトソームの状態
で抽出することができ、また、超音波処理を用いると一
つ一つが分散した状態のものが得られる。よって、その
利用目的により適した抽出方法を用いることが望まれ
る。磁性細菌粒子を大量に得る場合には、超音波による
破砕が適している。抽出後、磁石等により磁性細菌粒子
を分離する。なお、この有機薄膜は化学処理により除去
可能であるが、後述の抗原、抗体の固定化のために残し
ておく。すなわち、本発明で用いる強磁性粒子は、結合
性官能基を有するリン脂質層の有機薄膜で被覆された磁
性微粒子である。
【0016】ここで結合性官能基としては、アミノ基が
好適である。このような結合性官能基としてアミノ基−
NH2 を有するリン脂質としては、例えば、ホスファチ
ジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスフ
ァチジルイノシトール、カルジオリピン、ホスファチジ
ル−N−メチルエタノールアミン、ホスファチジルコリ
ン、ホスファチジルグリセロール、スフィンゴミエリ
ン、ホスファチジルトレオニン等がある。
【0017】また、強磁性微粒子としては、例えば、F
34 、γ−Fe23 、Co−γ−Fe23
(NiCuZn)O・Fe23 、(CuZn)O・F
23 、(Mn・Zn)O・Fe23 、(NiZ
n)O・Fe23 、SrO・6Fe23 、BaO・
6Fe23 、SiO2 で被覆したFe34 、(粒径
約200A )[Enzyme Microb. Technol.,vol.2, p.2〜
10(1980)参照] 、各種の高分子材料(ナイロン、ポリア
クリルアミドタンパク質等)とフェライトとの複合微粒
子等を挙げることができる。
【0018】このようなフェライト系の粒子は、公知の
方法の他に、例えば、水性媒体中において結合性官能基
を有するリン脂質の脂質二重層からなるリボソームを形
成し、このリボソーム内に共沈法によりフェライトを合
成する方法等でも製造される。また、磁性金属粒子やそ
れらの複合体でもよい。これらの磁性細菌粒子以外の磁
性粒子への抗体または抗原の固定化に先立って、抗原ま
たは抗体の固定化技術として公知の前処理方法を用いる
ことができる。例えば、シランカップリング剤、ブドウ
状球菌より得られるプロテインAを磁気微粒子に被覆さ
せる方法などである。
【0019】このような磁性細菌粒子等の強磁性粒子に
は、蛍光標識を行った抗体や抗原が固定化される。蛍光
標識抗体等を磁性細菌粒子に固定するには、磁性細菌粒
子等の有機薄膜のアミノ基を利用して、ピリジルジチオ
アルキル脂肪酸N−スクシンイミジルエステルを用いて
行えばよい。ピリジルジチオアルキル脂肪酸N−スクシ
ンイミジルエステルとしては、下記化1で表される2−
ピリジルジチオ直鎖アルキル脂肪酸のN−スクシンイミ
ジルエステル、特にn=2の3−(2−ピリジルジチ
オ)プロピオン酸N−N−スクシンイミジルエステル
(SPDP)が好ましい。
【0020】
【化1】
【0021】そして、図1に示されるように強磁性粒子
表面の有機薄膜のアミノ基と脱スクシンイミド反応を生
じさせ、アミド結合により3−(2−ピリジルチオ)エ
チレン基等の2−ピリジルジチオアルキレン基を結合す
る。
【0022】使用可能な抗体、抗原としては、分子内部
にジチオ基−SS−を有するIgG、IgE、IgM、
IgA、IgD等の抗体や−SH基を有する抗原が使用
可能である。そして、一般的なIgGを例にとると、ジ
チオスレイトール(DTT)等の還元剤やペプシン等の
還元酵素を用い、末端に−SH基を持つ還元体を作成す
る。図1には、IgGをDTTによりFabフラグメン
トをもつIgG抗体フラグメント(還元体)とした例が
示される。
【0023】この後、被検抗原または抗体と相補性をも
つ抗体フラグメントを、図1に示されるように、強磁性
粒子に固定化する。すなわち、抗体フラグメントは、脱
HS反応により、アルキレンカルボニルアミノ基を介
し、強磁性粒子表面の有機薄膜に固定化される。
【0024】なお、蛍光物質についても制限はなく、フ
ルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラ
メチルローダミンイソチオシアネート(FRITC)等
公知のいずれのものも使用可能である。
【0025】蛍光物質の抗体等に対する固定量は、一般
的に、抗体等1分子あたり、1〜10分子程度である。
蛍光標識抗体等の磁性細菌粒子等に対する固定量は、一
般に、粒子1個あたり、1〜10分子程度とする。固定
化と標識とはどちらが先てもよい。
【0026】本発明では、このような蛍光標識抗体ある
いは抗原を固定した磁性細菌粒子等を、緩衝液中に好ま
しくは超音波分散する。そして、例えば蛍光標識抗体固
定磁性細菌微粒子と、アレルゲン等との抗原抗体反応を
行う。ここで用いる抗原、抗体の組み合わせの例として
は、IgG、IgA、IgM、アルブミン、HcG、A
FP、カルジオライピン抗原、血液型物資、コンカナバ
リン、DNT、プロスタグランジン、CRP、HBs、
ヒト成長ホルモン、ステロイドホルモン、CEA、Ig
D等の抗原類、抗アルブミン抗体、抗HCG抗体、抗I
gG抗体、抗IgA抗体、抗IgM抗体、抗IgE抗
体、抗IgD抗体、抗AFP抗体、抗DNT抗体、抗プ
ロスタグランジン抗体、抗ヒト凝固ファクター抗体、抗
CRP抗体、抗HBs抗体、抗ヒト成長ホルモン抗体、
抗ステロイドホルモン抗体、およびこれらを含む血清、
ならびにモノクローナル抗体等の抗体類等、公知のいず
れのものも適用可能である。反応時には、外部から磁場
を印加し、磁性細菌粒子等の凝集を促進することが好ま
しい。反応時間は1〜60分程度とする。
【0027】反応終了後、抗原抗体反応に基づき凝集し
た磁性細菌粒子等と、未反応の微粒子とを磁気的に分離
濃縮する。凝集粒子を分離するには、凝集粒子の磁界感
応性の高さを利用して、反応終了後の液中の凝集粒子を
磁石により捕集した状態でデカンテーションしたり、あ
るいは液を流入流出させながら、磁石により凝集粒子の
みを捕捉したりすればよい。なお、一般に、凝集粒子
は、1次ないし2次粒子である磁性細菌粒子等10個程
度の凝集体である。磁気的な分離濃縮を行うことによ
り、非凝集体と分離され、感度が向上する。
【0028】分離された凝集強磁性粒子は、必要に応じ
ゼラチンを含む緩衝液中に分散させ、蛍光強度の測定を
行う。また、上澄み液の蛍光強度を測定してもよい。こ
のとき、1pg/ml 以上、例えば1pg/ml 〜1000pg/m
l の微量抗原量が定量できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を、実施例によってさらに詳細
に説明する。 実施例 前記報文(ANALYTICAL CHEMISTRY)に準じ、下記の操作
を行った。
【0030】まず、磁性細菌Aquaspirillum magnetotac
ticum Strain AMB−1を定常期初期まで、MSGM培地
で培養した。菌体からの磁性細菌粒子の抽出は、超音波
破砕処理後、フレンチプレス処理した。菌体破砕物中か
らの磁性細菌粒子の抽出は、Sm−Co磁石を用いて行
った。
【0031】蛍光標識抗体としては、フルオロセインイ
ソシアネート(FITC)を固定化したマウスイムノグ
ロブリンE(IgE)を用いた。磁性細菌粒子は周囲を
脂質膜で覆われていることから、N−スクシンイミジル
3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPD
P)で、ジチオスレイトール(DTT)で還元した抗体
フラグメントの固定化を行った。
【0032】より詳細には、SPDPを用いて固定化す
るためにはまず抗体のIgG分画の鎖間ジスルフィド結
合(ジチオ基)を還元する事で切断しなければならな
い。すなわち、抗体10mgを0.15M(Tris-HCl Buf
fer pH8.0)に溶解し、10mMのジチオスレイトール(D
TT)を添加し、2時間反応させて抗体の還元を行な
い、図1に示されるように、IgG分画からFabフラ
グメントを有する還元体を得た。この反応液をセファデ
ックスG−100カラムを用いてゲル濾過精製して抗体
フラグメントを有する分画を精製した。
【0033】次に、SPDP663μg をエタノール1
00ulに溶解後、蒸留水を400μl 添加し、磁性細菌
粒子0.5mgをこの溶液に分散し、2時間反応させた。
反応させた磁性細菌粒子をよく洗浄した後、還元した抗
体と4℃、12時間反応させ抗体の固定化を行った。そ
の後、未反応の抗体を洗浄除去した。
【0034】さらに、0.25M 炭酸ナトリウム緩衝液
(pH9.0)1mlに抗体固定化磁性粉を懸濁し、FIT
C0.1mgを加え4℃12時間反応させ、未反応のFI
TCを洗浄除去しPBS中に保存した。
【0035】これとは別に、モデルアレルゲンであるジ
ニトロフェニル化した牛血清アルブミン(DNP−BS
A)を、ゼラチン−ベロナール緩衝液(GVBpH8.3
ゼラチン0.1%)で0〜10ng/ml の濃度になるよう
に希釈した。この希釈標準試料は測定毎に調製した。
【0036】20μgの抗体固定化磁性細菌粒子と、1
mlの試料を混合し、37℃、15分間インキュベートし
た。抗原抗体反応に基づく凝集反応では、Sm−Co磁
石で磁場を与え、反応時間の短縮を行った。
【0037】抗原抗体反応をさせた後に、凝集反応を起
こした磁性細菌粒子と未反応の粒子を磁気的に分離し、
凝集反応を起こした粒子を取り除いた残りの上澄み液の
蛍光強度を指標に測定した。すなわち、磁石により凝集
粒子を捕捉した状態で、デカンテーションを行い、その
上澄み液をフロー型マイクロセル(12μl)を改良し
たものを用いて、粒子の沈降を抑えるためにセル外部に
磁場を与え、蛍光強度を測定した。また、凝集粒子は、
ゼラチン1%を含むGVBにThermomixer (サーモニク
ス社Model TM−105)を用いて分散させ、蛍光分光
光度計(日立F−1200)で蛍光強度を測定した。励
起光は490nm、蛍光は516nmの最適波長で検出し、
10×10mmの石英セルを用いて測定を行った。蛍光強
度は値の安定する15分後の値で評価した。
【0038】DNP−BSA濃度0〜500pg/ml にお
ける蛍光強度を図2に示す。この場合、抗原を加えずイ
ンキュベートし、測定した時のバックグラウンドの値を
100として相対強度計算した。DNP−BSA濃度
0.1pg/ml から相対蛍光強度の低下がみられ、より高
感度での検出が可能であった。
【0039】また、FITC標識マウスIgE抗体固定
化磁性細菌粒子20μgと、マウスIgG、牛血清アル
ブミン(BSA)をそれぞれ混合し(抗原濃度0.01
mg/ml )、37℃、15分間反応後、蛍光強度を測定し
た。相対蛍光強度を図3に示す。図示のようにDNP−
BSAの場合のみ蛍光強度の低下がみられ、他のタンパ
ク質の場合には減少はみられなかった。このことから、
抗原抗体反応に基づく選択的な抗原の測定が可能であっ
た。
【0040】比較例 実施例1で抽出した磁性細菌粒子を超音波洗浄機(Toch
o UC 0310100W )で分散させ、2.5%グルタルアルデ
ヒド溶液と1時間、室温でインキュベートした。リン酸
緩衝生理食塩水(PBSpH7.4)で洗浄後、FITC
標識マウスIgE抗体と12時間、4℃でインキュベー
トし固定化を行った。未反応の抗体を洗浄除去後、PB
S中に分散させ4℃で保存した。
【0041】実施例1と同様に、DNP−BSAを用い
て抗原抗体反応をさせ、磁気的に分離濃縮し、凝集反応
を起こした粒子量をその蛍光強度を指標に測定した。励
起光は483nm、蛍光は520nmの最適波長で検出し
た。結果を図4に示す。図4に示される結果から、本発
明に従い、より高感度での検出が可能であることがわか
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、抗原または抗体を、き
わめて微量まで高感度に精度よく定量することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における固定化方法を説明するための図
である。
【図2】本発明の検査方法によるDNP−BSA濃度と
相対蛍光強度との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の検出方法による抗原の種類と相対蛍光
強度との関係を示すグラフである。
【図4】比較検出方法によるDNP−BSA濃度と相対
蛍光強度との関係を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピリジルジチオアルキル脂肪酸N−スク
    シンイミジルエステルを用い、強磁性粒子に、抗体また
    は抗原を固定化し、蛍光標識を行い、 これと抗原または抗体とを液中で反応させ、抗原抗体反
    応に基づく凝集を生じさせたのち、 これを磁気的に分離濃縮し、蛍光濃度を測定することを
    特徴とする抗原、抗体検出方法。
  2. 【請求項2】 前記強磁性粒子は、表面にアミノ基を有
    する有機薄膜を有する請求項1に記載の抗原、抗体検出
    方法。
  3. 【請求項3】 前記強磁性粒子は、磁性細菌粒子である
    請求項1または2に記載の抗原、抗体検出方法。
  4. 【請求項4】 前記固定化する抗体または抗原はジチオ
    基を有し、その還元体を固定化する請求項1ないし3の
    いずれかに記載の抗原、抗体検出方法。
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